JP2010167703A - フッ素樹脂を用いた積層体、その製造方法および接着方法 - Google Patents

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Seiichiro Yokokawa
誠一郎 横川
Tatsuo Takamure
辰雄 高牟礼
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Abstract

【課題】液体アンモニアを用いた接着方法と同等の接着力を有しつつも、厳しい安全管理が要求されず、かつ低コストであり、従来の接着方法よりも高温での連続使用を可能とする、フッ素樹脂を用いた積層体を提供する。
【解決手段】無機物および/または耐熱性有機物からなる層1と樹脂を含む層4とが、少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物からなる多孔質体3、または樹脂4と該化合物3とからなる多孔質体を介して接着されてなることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、フッ素樹脂を用いた積層体、その製造方法および接着方法に関する。さらに詳しくは、本発明は、シランカップリング剤を焼成してなる多孔質体を介して、無機物および/または耐熱性有機物からなる層とフッ素樹脂を含む層とが接着されている積層体、その製造方法、および無機物および/または耐熱性有機物からなる層とフッ素樹脂を含む層との接着方法に関する。
従来、フッ素樹脂と他物質との接着において、フッ素樹脂としてポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を用いる場合、例えば、ナトリウム−アンモニア処理やナトリウム−ナフタレン処理、またはプラズマ処理などを施してフッ素樹脂表面を活性化させた後に、エナメルや熱硬化性接着剤により接着していた。
しかしながら、いずれの処理を施して接着させてなるPTFEと他物質との接着体も、PTFE単体の連続使用温度(260℃)での使用に耐えられず、剥離が生じやすくなる。
また、ナトリウム−アンモニア処理方法によりPTFEと他物質とを接着する際、用いる液体アンモニアは、そのガスが極めて可燃性または引火性が高く、熱すると爆発するおそれがあり、また吸入すると人体に有害であることから、厳しい安全管理が要求される。
また、フッ素樹脂と他物質との従来の接着方法、例えば、プラズマや化学処理といった表面改質による易接着処理を施している場合、フッ素樹脂と他物質(対象物)との接着に際して、フッ素樹脂と対象物との膨張率の差を緩和するための充填剤を混入している場合には、高温下では、フッ素樹脂と他物質との剥離が起こるため、最高使用温度は150℃程度である。それに対して、PTFEやテトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などのフッ素樹脂単体の最高使用温度は260℃程度であり、従来の接着方法で得られる接着物ではフッ素樹脂の特性を充分に生かしているとは言い難い。
本発明は、従来のフッ素樹脂の接着方法に係る問題点を解決しようとするものであって、液体アンモニアを用いた接着方法と同等の接着力を有しつつも、厳しい安全管理が要求されず、かつ低コストであり、従来の接着方法よりも高温での連続使用を可能とする、フッ素樹脂を用いた積層体を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記の問題を解決すべく、フッ素樹脂に対して表面活性化処理や改質を施さずに強固な接着力を示すフッ素樹脂と他物質との接着方法を鋭意検討した結果、シランカップリング剤を用いつつ、シランカップリング剤の一般的な使用温度範囲(例:室温〜130℃程度)で使用するのではなく、これを大きく超えた温度に加熱してシランカップリング剤を焼成させその多孔質体を形成させることにより、金属板などの他物質(対象物)とフッ素樹脂フィルムとを強固に接着できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の積層体は、無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)と樹脂(1)を含む層(iii)とが、少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)、または樹脂(1)と該化合物(2)とからなる多孔質体(Y)を介して接着されてなることを特徴とする。
上記「無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)」は、金属板であることが好ましく、該「金属板」は、ステンレス、黄銅、アルミニウム、銅、チタンおよびこれらの合金からなる群から選択される1種の金属からなることが好ましい。
上記「樹脂を含む層(iii)」は、フッ素樹脂を含んでなるフィルムまたはシートから形成されていることが好ましく、該「フッ素樹脂」は、200℃以上の融点を有するフッ素樹脂が好ましい。
上記「多孔質体(X)」は、シランカップリング剤を300〜600℃で1〜60分間加熱して得られることが好ましく、上記「多孔質体(Y)」は、樹脂(1)からなる平均粒径50μm以下の微粒子とシランカップリング剤との混合物を300〜600℃で1〜60分間加熱して得られることが好ましい。
本発明の積層体の製造方法、および本発明の、無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)と樹脂(1)を含む層(iii)との接着方法は、それぞれ下記工程(A)、(B)、(C1)および(D)を含むか、または下記工程(A)、(C2)および(D)を含むことを特徴とする;
工程(A):無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)の表面に、シランカップリング剤の溶液、または樹脂(1)からなる平均粒径50μm以下の微粒子とシランカップリング剤との混合物の溶液を塗布することによって、シランカップリング剤が含まれた塗膜を形成する工程、
工程(B):工程(A)で形成された塗膜を300〜500℃で加熱し、少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)を含む層(ii−X)、または樹脂(1)と該化合物(2)とからなる多孔質体(Y)を含む層(ii−Y)を形成する工程、
工程(C1):該層(ii−X)または該層(ii−Y)の表面に、樹脂(1)を含む層(iii)を重ねることによって、積層物(3)を得る工程、
工程(C2):工程(A)で形成された塗膜の表面に、樹脂(1)を含む層(iii)を重ねることによって、積層物(4)を得る工程、
工程(D):該積層物(3)または(4)を、真空加熱プレス機の金型に挟み、
樹脂(1)の融点が300℃以上の場合は、樹脂(1)の融点以上〜分解温度以下の温度(Z)まで、または
樹脂(1)の融点が300℃未満の場合は、300℃〜樹脂(1)の分解温度以下の温度(Z)まで昇温しつつプレスし、
温度(Z)に達したときに、真空加熱プレス機のプレス圧のみを下げ、圧抜きし、その状態を1〜60分間保持した後、
該積層物(3)または(4)を冷却することによって、該層(i)と該層(iii)とを接着させる工程。
上記「無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)」は、金属板であることが好ましく、該「金属板」は、ステンレスからなることが好ましい。
上記「樹脂(1)を含む層(iii)」が、フッ素樹脂を含んでなるフィルムまたはシートであることが好ましく、該「フッ素樹脂」は、200℃以上の融点を有するフッ素樹脂であることが好ましく、なかでも、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)およびポリ(クロロトリフルオロエチレン)(PCTFE)からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂が特に好ましい。
上記「工程(D)」の加熱プレスする際の圧力は、0.1〜5MPaであることが好ましい。
また、本発明の積層体は、上記製造方法により製造されることを特徴とする。
本発明は、シランカップリング剤を焼成してなる、少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物からなる多孔質体を介して無機物および/または耐熱性有機物からなる層(例:ステンレス板)と、樹脂を含む層(例:フッ素樹脂からなるフィルム)とを接着させることにより、得られる積層体の通常の使用においては、ナトリウム−アンモニア処理やプラズマ処理などと同等の接着力を有し、さらに、これらの処理を施して得られる積層体には耐えられない高温での使用が可能となる、低コストで製造可能な積層体、その製造方法、および無機物および/または耐熱性有機物からなる層と、樹脂を含む層との接着方法を提供することができる。
図1は、本発明の積層体の製造方法に含まれる工程(A)、(B)、(C1)、(C2)および(D)の一態様を模式的に示した図であって、工程(D)の矢印は、プレスする圧力の向きを表す。
以下、本発明について詳細に説明する。
<積層体>
本発明の積層体は、無機物および/または耐熱性有機物からなる層(以下「耐熱性物質層」ともいう。)(i)と樹脂(1)を含む層(以下「樹脂含有層」ともいう。)(iii)とが、少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)、または樹脂(1)と該化合物(2)とからなる多孔質体(Y)を介して接着されてなることを特徴とするものである。
このような本発明に係る積層体では、金属板やセラミックス等からなる耐熱性物質層(i)と、PTFEに代表される、(種々の部材に対し非粘着性を有し、耐薬品性等を有することの多い)樹脂含有層(iii)とが、多孔質体(XまたはY)にて接着・接合され、一体化されている。この一体化物としての積層体では、多孔質体(XまたはY)の多孔中に層(iii)中の樹脂(1)等の一部が入り込みアンカー効果を発揮して、強固な結合を形成しているものと思われる。そのため、本発明では層間剥離が生じにくく、隣接する各層、すなわち層(i)と多孔質体(XまたはY)との層間、多孔質体(XまたはY)と樹脂含有層(iii)との層間は、いずれも強固に結合しており、その結果として、金属板やセラミックス等からなる耐熱性物質層(i)と、PTFEに代表される樹脂含有層(iii)とが強固に結合、一体化されているものと考えられる。
[無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)]
「無機物からなる層」としては、耐熱性に優れていることから、金属板やセラミックスからなる層であることが好ましく、「金属板」としては、ステンレス、黄銅、アルミニウム、銅、チタン、およびこれらの合金からなる群から選択される1種の金属からなることが好ましい。なお、本発明において、金属板は、金属製である限り、その厚さは特に限定されず、箔、フィルム、シートを包含するものとする。
「耐熱性有機物からなる層」の耐熱性有機物としては、例えば、ポリイミド、ポリイミドと炭素繊維との複合材料などが挙げられる。
「無機物および耐熱性有機物からなる層」の無機物および耐熱性有機物の混合物としては、例えば、ポリイミドと無機結晶との複合材料などが挙げられる。
フッ素樹脂以上の耐熱性樹脂がポリイミドしかないことから
金属板の表面には、その表面に塗布されるシランカップリング剤のはじきを防ぐことができることから油脂等の付着のないものが好ましい。
[樹脂(1)を含む層(iii)]
本発明で用いられる樹脂含有層(iii)としては、耐熱性および耐薬品性に優れることから、フッ素樹脂を含んでなるフィルムまたはシートから形成されていることが好ましい。
「フッ素樹脂を含んでなるフィルムまたはシート」とは、フッ素樹脂のみ(フッ素樹脂含有率:100重量%)からなるフィルムまたはシートであってもよく、フッ素樹脂を1〜99重量%と該フッ素樹脂以外の樹脂を1〜99重量%(両者の合計を100重量%とする。)とを含んでなるフィルムまたはシートであってもよく、もしくはフッ素樹脂を1〜99重量%と有機フィラーおよび/または無機フィラーを1〜99重量%(樹脂成分とフィラー成分との合計を100重量%とする。)とを含んでなるフィルムまたはシートであってもよい。
このような「フッ素樹脂」としては、通常200℃以上の融点、好ましくは210℃〜(PTFEの融点である。)327℃の融点、より好ましくは300〜327℃の融点を有するフッ素樹脂が挙げられ、具体例として、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE、融点:327℃)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA、融点:302〜310℃)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP、融点:253〜282℃)、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)(PCTFE、融点:210℃)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE、融点:260℃)、低融点エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(商品名「アフロンLM−ETFE」、融点:220〜240℃)などの耐熱性のフッ素樹脂が好ましく、なかでもより高融点を有するフッ素樹脂が耐熱性の点でさらに好ましい。
なお、PFAは、モノマーとしてテトラフルオロエチレンとパーフルオロアルキルビニルエーテルとを用いて、懸濁重合、乳化重合または溶液重合により共重合したものであり、本発明において、PFAとしては、テトラフルオロエチレンから導かれる構造単位を1〜99重量%、およびパーフルオロアルキルビニルエーテルから導かれる構造単位を99〜1重量%含有することが好ましい。ただし、テトラフルオロエチレンから導かれる構造単位とパーフルオロアルキルビニルエーテルから導かれる構造単位との合計を100重量%とする。また、PFAは、市販の物を用いてもよく、例えば、住友スリーエム(株)製の「Dyneon PFA」(商品名)、旭硝子(株)製の「Fluon(登録商標)PFA」(商品名)などが好適である。
なお、樹脂含有層(iii)の厚さは、特に限定されるものではない。
[少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)]
本発明で用いられる多孔質体の1つの態様は、少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)である。
このような多孔質体(X)は、作業効率の観点から、好ましくは下記(イ)、より好ましくは下記(ロ)、特に好ましくは下記(ハ)によって形成される。
(イ)「シランカップリング剤の溶液」または「樹脂(1)からなる微粒子(パウダー)とシランカップリング剤を含有する溶液」(以下、両者をまとめて「シランカップリング剤溶液(S)」ともいう。)を、200℃を超える温度、好ましくは300〜600℃の温度で、1〜60分間程度加熱すること。
(ロ)シランカップリング剤溶液(S)を下記のように乾燥および焼成という2段階に分けて加熱すること。
(ハ)真空加熱プレス機を用いて、シランカップリング剤溶液(S)を、独立した乾燥段階を経由せずに直接焼成し、設定した最高温度に達した後に充分な圧抜き(バンピング)をすること。なお、工程(ハ)は、実質上シランカップリング剤溶液(S)の乾燥処理を含んでいると考えられる。
本発明で用いられる真空加熱プレス機は、真空到達度が4kPa程度の減圧下に、真空チャンバー内で加熱しつつプレス(圧着)することができ、真空チャンバーに取り付けられている圧力制御弁(リリーフ弁)によって圧抜き(または、ガス抜き、バンピングともいう。圧抜きによって減圧されている状態から、常圧の状態になる。)することができる機器であれば、本発明は特に限定されない。このような真空加熱プレス機は、市販品として、例えば、北川精機(株))製の「五段真空プレス(410℃)」、北川精機(株))製の「高温真空プレスKVHC−S」などを用いることができる。
(乾燥)
乾燥とは、1段階目の加熱であることが望ましく、常圧下または減圧下、50〜150℃で1〜60分間、好ましくは100〜130℃で10〜30分間加熱することである。これにより、シランカップリング剤溶液(S)に含まれる水分や溶媒を完全に蒸発させ、シランカップリング剤と耐熱性物質層(i)とを強固に接着することができる。
(焼成)
焼成とは、乾燥に引き続いて行われる2段階目の加熱であることが望ましく、300〜600℃で1〜60分間、好ましくは300〜450℃で20〜40分間加熱することである。シランカップリング剤を焼成することによって、用いられた未焼成のシランカップリング剤の少なくとも一部、好ましくは全部が分解および/または脱水縮合することで多くの細孔構造を有する多孔質体が生成し、該多孔質体は少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物からなる複雑な構造を有していると考えられる。
なお、細孔構造を有する多孔質が形成されていることは、特開平09−174701号公報などから推測される。 したがって、本発明の積層体では、多孔質体中に存在する複雑な構造の細孔中に、融解した樹脂が入り込み、(融点以下で)樹脂が凝固することによってアンカー効果を発揮し、耐熱性物質層(i)と樹脂含有層(iii)との接着強度(剥離強度)に優れるものと考えられる。特に、樹脂同士が、多孔質体の細孔構造内部で繋がっている状態を相互貫通網目構造といい、このような構造を形成すると、樹脂と多孔質体とが破損するか、または樹脂が溶解しない限り、樹脂と多孔質体とが自然に剥離することはない。
[樹脂(1)と上記「化合物(2)」とからなる多孔質体(Y)]
本発明で用いられる多孔質体のもう1つの態様は、樹脂(1)と、少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)とからなる多孔質体(Y)である。
このような多孔質体(Y)は、樹脂(1)からなる平均粒径(測定法:SEM観察)50μm以下、好ましくは10〜30μmの微粒子(またはパウダー)とシランカップリング剤との混合物を、上記の工程(イ)、(ロ)または(ハ)を経ることによって形成される。
樹脂(1)からなる微粒子100重量部に対して、シランカップリング剤は、好ましくは0.1〜99重量部、より好ましくは0.1〜50重量部、さらに好ましくは0.2〜10重量部、特に好ましくは0.5〜3重量部配合することが望ましい。
シランカップリング剤の配合量が上記範囲内であると、シランカップリング剤が溶液中に安定して分散し、樹脂(1)の線膨張率(線膨張係数)が低下し、樹脂(1)の末端部がシランカップリング剤により架橋する(特開2000−309003号公報を参照)ため好適である。なお、樹脂(1)の線膨張係数が低下すると、積層体の製造工程において加熱後、放冷した際、異なる膨張係数に起因する歪みにより積層体が破壊されにくい。これは、耐熱性物質層(i)に結合したシランカップリング剤を焼成してなる多孔質体と樹脂(1)からなる微粒子とが相互貫通網目構造または半相互貫通網目構造を形成することによって、異なる熱膨張の歪みによる樹脂(1)を含む層(iii)の剥離を大幅に抑えるからである。
(シランカップリング剤)
本発明で用いられる「シランカップリング剤」としては、従来公知のものを使用でき、例えば、テトラエトキシシラン(TEOS)、特開平11−209702号公報の段落[0011]〜[0014]に記載の化合物、特開2001−79948号公報の段落[0043]〜[0045]に記載の化合物などが挙げられる。
特開平11−209702号公報に記載のシランカップリング剤としては、下記式(I)で表されるものが用いられる。
Figure 2010167703
(式(I)中、X1〜X3は、それぞれ独立に、水素原子、炭素原子数1〜5のアルキル基または炭素原子数1〜5のアルコキシ基を表し、Rは、炭素原子数2〜3のアルキレン基を表し、Yは、イソシアネート基、アミノ基、アリール基、メルカプト基、エポキシ基、カルボキシル基、ビニル基、アクリロイル基、メタクリロイル基、ハロゲン、スルフィド基またはウレイド基を表す。)
以下、本発明で用いられるシランカップリング剤の具体例を挙げるが、本発明では特にこれらに限定されるものではない。
γ−イソシアネートプロピルトリメトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジエトキシシラン、γ−イソシアネートプロピルメチルジメトキシシラン等のイソシアネート基含有シラン類;
γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルメチルジエトキシシラン、γ−ウレイドプロピルトリメトキシシラン、N−フェニル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ベンジル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−ビニルベンジル−γ−アミノプロピルトリエトキシシラン等のアミノ基含有シラン類;
γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルメチルジエトキシシラン等のメルカプト基含有シラン類;
γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリエトキシシラン等のエポキシ基含有シラン類;
β−カルボキシエチルトリエトキシシラン、β−カルボキシエチルフェニルビス(2−メトキシエトキシ)シラン、N−β−(カルボキシメチル)アミノエチル−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン等のカルボキシシラン類;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−アクロイルオキシプロピルメチルトリエトキシシラン等のビニル型不飽和基含有シラン類;
γ−クロロプロピルトリメトキシシラン等のハロゲン含有シラン類;
トリス(トリメトキシシリル)イソシアヌレート等のイソシアヌレートシラン類
などを挙げることができる。
また、これらを変性した誘導体である、アミノ変性シリルポリマー、シリル化アミノポリマー、不飽和アミノシラン錯体、ブロックイソシアネートシラン、フェニルアミノ長鎖アルキルシラン、アミノシリル化シリコーン、シリル化ポリエステルなども用いることができる。
シランカップリング剤は1種単独で用いてもよく、2種以上混合して用いてもよい。
また、本発明において、シランカップリング剤は市販されているものを用いてもよく、例えば、信越化学工業(株)製「KBE−9007」(γ−イソシアネートプロピルトリエトキシシラン)、モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製「SILQUEST Y−5187 SILANE」(イソシアネート系シランカップリング剤)および「SILQUEST A−1871 SILANE」(エポキシ系シランカップリング剤)などが挙げられる。
なお、信越化学工業(株)製「KBE−9007」に同封されている製品安全データシート(MSDS)には、200℃を超える温度において該製品の使用を禁ずる旨記載されており、本発明のように、シランカップリング剤が焼結されるような過酷な温度条件での使用をまったく予定してない。
本発明で用いられるシランカップリング剤は、通常、有機溶媒により希釈して用いられ、その濃度としては、好ましくは0.1〜5.0重量%、より好ましくは0.1〜3.0重量%、さらに好ましくは0.5〜1.5重量%である。シランカップリング剤の濃度がこのような範囲にあると、無機物層と樹脂含有層とが剥離しづらい点、本発明の積層体がエレクトレット固定電極用である場合、エレクトレット層の帯電減衰を低く抑えることができる点で望ましい。一方、シランカップリング剤の濃度が5.0重量%を超えると、シランカップリング剤が凝集しやすいため、シランカップリング剤の溶液の調製が困難な場合がある。また、シランカップリング剤は高価であるため、大量に使用することは望ましくない。
「有機溶媒」としては、シランカップリング剤を溶解し得るものであれば特に限定されるものではないが、例えば、トルエン、ヘキサン、イソプロパノールなどが挙げられる。
<積層体の製造方法/接着方法>
本発明の積層体の製造方法および、本発明の、無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)と、樹脂(1)を含む層(iii)との接着方法は、それぞれ下記工程(A)、(B)、(C1)および(D)を含むか、または下記工程(A)、(C2)および(D)を含むことを特徴とするものである。
工程(A):無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)の表面に、
シランカップリング剤の溶液、または
樹脂(1)からなる平均粒径50μm以下の微粒子とシランカップリング剤との混合物の溶液
を塗布することによって、シランカップリング剤が含まれた塗膜を形成する工程、
工程(B):工程(A)にて形成された塗膜を300〜500℃で加熱し、
少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)を含む層(ii−X)、または
樹脂(1)と該化合物(2)とからなる多孔質体(Y)を含む層(ii−Y)
を形成する工程、
工程(C1):該層(ii−X)または該層(ii−Y)の表面に、樹脂(1)を含む層(iii)を重ねることによって、積層物(3)を得る工程、
工程(C2):工程(A)にて形成された塗膜の表面に、樹脂(1)を含む層(iii)を重ねることによって、積層物(4)を得る工程、
工程(D):該積層物(3)または(4)を、真空加熱プレス機の金型に挟み、
樹脂(1)の融点が300℃以上の場合は、樹脂(1)の融点以上〜分解温度以下の温度(Z)まで、または
樹脂(1)の融点が300℃未満の場合は、300℃〜樹脂(1)の分解温度以下の温度(Z)まで昇温しつつプレスし、
温度(Z)に達したときに、真空加熱プレス機のプレス圧のみを下げ、圧抜きし、その状態を1〜60分間保持した後、
該積層物(3)または(4)を冷却することによって、該層(i)と該層(iii)とを接着させる工程。
[工程(A)]
工程(A)とは、無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)の表面に、シランカップリング剤の溶液、または樹脂(1)からなる平均粒径50μm以下の微粒子とシランカップリング剤とが含まれた混合液を塗布することによって、シランカップリング剤が含まれた塗膜(ウェット膜)を形成する工程である。
すなわち、工程(A)とは、上記「有機溶媒」に溶解させた上記「シランカップリング剤」の溶液、または溶剤に溶解させた樹脂(1)からなる平均粒径50μm以下、好ましくは0.1〜30μmの微粒子(または、パウダー)と該「シランカップリング剤」とが含まれた混合液を、例えば、ディップコート、スピンコート、ワイヤーコート、バーコート、ロールコート、ブレードコート、カーテンコート、スクリーン印刷、スプレーなどの方法によって上記「無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)」の表面に塗布することによって、該「シランカップリング剤」が含まれた塗膜(ウェット膜)を形成する工程である。
「樹脂(1)」は、フッ素樹脂が好ましく、200℃以上の融点を有するフッ素樹脂、具体的には、例えば、PTFE、PFA、FEP、ETFE、PCTFEなど、上述したようなフッ素樹脂がより好ましい。
「溶剤」は、樹脂(1)からなる微粒子(樹脂微粒子)とシランカップリング剤とを溶解し得るものであれば特に限定するものではないが、例えば、トルエン、ヘキサン、イソプロパノールなどが挙げられる。
樹脂微粒子とシランカップリング剤とが含まれた混合液中の、樹脂微粒子とシランカップリング剤との合計の濃度は、好ましくは0.1〜99.9重量%、より好ましくは0.1〜50重量%、さらに好ましくは10〜50重量%である。濃度が上記範囲内であると、樹脂微粒子とシランカップリング剤が均一に混合しやすく、かつ混合液の塗布性が良好であることから好適である。
なお、シランカップリング剤溶液(S)をステンレス板のような無機物の表面に塗布する場合、従来、塗布後に無機物と結合していないシランカップリング剤を洗い流して取り除く工程を必要とするが、本発明の積層体の製造方法および本発明の接着方法においては、該工程は設けなくてもよい。
好ましい態様として、塗膜(ウェット膜)を乾燥(50〜150℃で1〜60分間、好ましくは100〜130℃で10〜30分間加熱)させ薄膜(ドライ膜)を形成した場合、薄膜(ドライ膜)に残留する有機溶媒量または溶剤量は、1重量%以下であることが好ましい。残留する有機溶媒量または溶剤量が、1重量%を超えると、多孔質体層と樹脂(1)とのアンカー効果による接着強度(剥離強度)が低下するおそれがある。
[工程(B)]
工程(B)とは、上記工程(A)で形成した塗膜(ウェット膜)、好ましくは該塗膜(ウェット膜)を乾燥させて得られた薄膜(ドライ膜)を300〜500℃で加熱し、少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)を含む層(ii−X)、または樹脂(1)と該化合物(2)とからなる多孔質体(Y)を含む層(ii−Y)を形成する工程である。
このようにして得られた多孔質体層(ii−X)または(ii−Y)(以下、まとめて「多孔質体層(ii)」ともいう。)が耐熱性物質層(i)の上に形成されると同時に、多孔質体層(ii)と耐熱性物質層(i)とが一体化すると考えられる。
「加熱」は、上記温度300〜500℃で通常1〜60分間、好ましくは300〜450℃で20〜40分間加熱することにより行われる。このような条件で上記ウェット膜、またはドライ膜を加熱すると、これらの膜は焼成される。焼成する温度および時間が上記範囲内であると、少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)、または樹脂(1)と該化合物(2)とからなる多孔質体(Y)が形成され、かつ該化合物(2)が融解しないため好適である。なお、多孔質体層(ii−Y)では、融解した樹脂(1)が多孔質層中の多孔質体内部に含浸・吸着されてアンカー効果を発揮すると考えられる。
塗膜(ウェット膜)を乾燥(1段階目の加熱)し薄膜(ドライ膜)を形成させた場合、通常は、引き続いて焼成(2段階目の加熱)の温度に速やかに移行して加熱されるが、1段階目の加熱後、一旦常温等に戻して保管等した後、再度加熱して2段階目の処理を行ってもよい。
このように多孔質体層(ii)と耐熱性物質層(i)とが一体化したものは、デシケータ等で長期間保存可能であり、1ヶ月経過後でもあっても多孔質体と樹脂含有層(iii)に含まれる樹脂(1)との接着強度(剥離強度)は低下しない。ただし、多孔質体層(ii−X)は、該多孔質体の多孔質内部に水(水分)が吸着すると接着強度(剥離強度)が著しく損なわれることがある。
なお、多孔質体層(ii)の厚さは極めて薄いため、計測することができず、その厚さは特に限定されるものではない。
[工程(C1)]
工程(C1)とは、上記工程(B)で得られた多孔質体層(ii)の表面に、樹脂(1)を含む層(iii)を重ねることによって、積層物(3)を得る工程である。
得られた積層物(3)は、耐熱性物質層(i)、多孔質体層(ii)および樹脂含有層(iii)がこの順に積層されてなる状態にある。
[工程(C2)]
工程(C2)とは、上記工程(A)で形成した塗膜(ウェット膜)、好ましくは該塗膜(ウェット膜)を乾燥させて得られた薄膜(ドライ膜)の表面に、樹脂(1)を含む層(iii)を重ねることによって、積層物(4)を得る工程である。
得られた積層物(4)は、耐熱性物質層(i)、塗膜(好ましくは薄膜)および樹脂含有層(iii)が順に積層されてなる状態にある。
[工程(D)]
工程(D)とは、上記工程(C1)で得られた積層物(3)、または上記工程(C2)で得られた積層物(4)を、真空加熱プレス機の金型に挟み、樹脂(1)の融点が300℃以上の場合は、樹脂(1)の融点以上〜分解温度以下の温度(Z)まで、または樹脂(1)の融点が300℃未満の場合は、300℃〜樹脂(1)の分解温度以下の温度(Z)まで昇温しつつプレスし、温度(Z)に達したときに、真空加熱プレス機のプレス圧のみを下げ、圧抜きし、その状態を1〜60分間、好ましくは20〜40分間保持した後、「無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)」と「樹脂(1)を含む層(iii)」とを接着させる工程である。
加熱プレスする際の温度(Z)は、樹脂(1)の融点が300℃以上の場合は、樹脂(1)の融点以上〜分解温度以下、好ましくは350〜390℃の温度であり、樹脂(1)の融点が300℃未満の場合は、300℃〜分解温度以下の温度である。
加熱プレスする際の圧力は、0.1〜5MPaが好ましく、1〜4MPaがより好ましい。また、プレスする際、真空加熱プレス機の他に、例えば、シャコ万力などを用いることができるが、圧力を調整でき、かつ耐熱性物質層(i)と多孔質体層(ii)と樹脂含有層(iii)とをこの順に積層させた状態で均一に加圧することができるものであれば、特に限定されるものではない。
圧抜き(ガス抜き、またはバンピング)した際、シランカップリング溶液(S)に含まれる溶媒、少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体が形成されることによって生じた水および二酸化炭素が除去される。
なお、水は、シランカップリング剤が加水分解されたことで生じるシラノールと金属(耐熱性物質層(i))の表層水、およびシランカップリング剤のアルコキシド同士の脱水縮合により生じる。
上記工程(A)で形成した塗膜(ウェット膜)を乾燥させない場合であっても、このように圧抜きすることによって、塗膜(ウェット膜)を乾燥させ薄膜(ドライ膜)を形成した場合と同じ効果を有する。
また、圧抜きしない場合は、該多孔質体に含まれる蒸気(ガス)によってアンカー効果を発揮せずに、接着力低下や未接着部分を生じるおそれがある。なお、圧抜きは1〜数回行うことが好ましい。
温度(Z)で1〜60分間、好ましくは20〜40分間保持したのち、250℃に達するまで3℃/分の速度で冷却し、250℃以下に冷却する際は水冷することが望ましい。
樹脂含有層がポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を含んでなるフィルムであるとき、加熱プレス時の温度は、上記樹脂の融点以上が好ましく、327〜400℃がより好ましい。加熱プレス時の温度が上記範囲内であると、融解したPTFEが多孔質体の多孔質内部に含浸・吸着しアンカー効果を発揮すると考えられるため好適である。
樹脂含有層が、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)などの307〜387℃で融解する樹脂を含んでなるフィルムであるとき、多孔質体層の、耐熱性物質層と接していないもう一方の表面に、溶融させた樹脂をコーティングした後、冷却固化させ形成すると同時に接着させることもできる。
[積層体]
また、本発明の積層体は、上記の製造方法により製造されることを特徴とする。
このような積層体の用途としては、例えば、エレクトレット固定電極用、ライニング用、摺動材用などが挙げられるが、本発明はこれらに限定されない。
以下、実施例に基づいて本発明をさらに具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
実施例および比較例で得られた積層体について、以下のように評価した。
(I)積層体を280℃のオーブン中で加熱し、10〜50日後の積層体の剥離および/または膨れを目視で評価した。
なお、試験片の大きさは、真空加熱プレス機を用いたことから、32cm×50cmに調製し、評価は、この試験片を8cm×10cmに切断した後(合計20枚)、面積比で行った。
評価基準は、剥離および膨れが見られない場合を「○」とし、20%未満の剥離または膨れが確認できた場合を「△」とし、20%以上の剥離または膨れが確認できた場合を「×」とした。
(II)積層体を加熱(280℃)して冷却(0℃)するというサイクルを、1,000〜5,000回繰り返した後、積層体の剥離および/または膨れを目視で評価した。評価基準は、上記(1)と同様である。
[実施例1]
(工程(A))
シランカップリング剤としてγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社製)をイソプロパノール(特級)に溶解させた溶液を調製(濃度:1重量%)した溶液中に、ディップコーター(サツマ通信工業(株))製の「DT−1501」)により、ステンレス板(0.2mm(厚)×320mm×500mm;オーステナイト系ステンレス鋼であるSUS304)を浸漬し、1mm/秒でステンレス板をシランカップリング剤溶液から引き上げ、図1の工程(A)に示すようにシランカップリング剤が含まれた塗膜(ウェット膜)2をステンレス板1の表面に形成した。
(工程(B))
工程(A)で形成した塗膜2を400℃×60分間加熱後することによって焼成し、図1の工程(B)に示すように多孔質体層3をステンレス板1の表面に形成した。
(工程(C1))
多孔質体層3の表面に、1mm(厚)×350mm×550mmに調製したPTFEフィルム4を重ねることによって、図1の工程(C1)に示すように積層物(3)5aを得た。
(工程(D))
積層物(3)5aの外側(ステンレス板表面1sおよびPTFEフィルム表面4s)にそれぞれポリイミドフィルム6を重ね、図示していない真空加熱プレス機(北川精機(株)製の「3段真空プレス(ただし、400℃対応は特注)」(商品名))の金型に挟み、減圧し(真空到達度:4kPa)、図1中の工程(D)(真空加熱プレス機の金型は図示せず。)に示すように、積層物(3)5aを380℃で30分間、3MPaで、図中矢印で示すようにポリイミドフィルム6にてサンドウィッチされた積層物(3)5aの上下方向から加熱プレスし、積層物をこの加熱・加圧状態で真空乾燥プレス機を数回圧抜きした。圧抜きすることによって、多孔質体層3(積層体のフッ素樹脂とステンレス板との間)に残留していたイソプロパノール、シランカップリング剤が加水分解されたことで生じるシラノールと金属の表層水との脱水縮合によって生じた水分、およびシランカップリング剤のアルコキシド同士の脱水縮合によって生じた水分が系外に除去された。
このようにして得られた加熱・加圧処理物10を100℃以下まで冷却した後、金型とポリイミドフィルム6とを外し、本発明の積層体(図示せず。)を得た。
得られた積層体の評価結果を表1に示す。
[実施例2]
実施例1において、PTFEフィルム4の代わりにPFAフィルム(図示せず)を用い、さらに工程(D)において温度および圧力をそれぞれ320℃および2MPaに変更した以外は実施例1と同様にして積層体を製造した。
得られた積層体の評価結果を表1に示す。
[実施例3]
(工程(A))
実施例1の工程(A)と同様にして、塗膜2を形成した。
(工程(C2))
図1に示すように塗膜の表面に、1mm(厚)×350mm×550mmに調製したPTFEフィルムを重ねることによって、積層物(4)5bを得た。
(工程(D))
実施例1において、圧力を2MPaに変更した以外は実施例1の工程(D)と同様にして積層体を得た。
得られた積層体の評価結果を表1に示す。
[実施例4]
実施例3において、PTFEフィルムの代わりにPFAフィルムを用い、圧力を2MPaに変更した以外は実施例3と同様にして積層体を製造した。
得られた積層体の評価結果を表1に示す。
[実施例5]
(工程(A))
まず、PTFE分散液(名古屋合成(株)製の「NS−05」;PTFE粒径は0.3μm、PTFE濃度は40重量%、溶媒はイソプロパノール。)100重量部に対して、シランカップリング剤としてγ-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン(モメンティブ・パフォーマンス・マテリアルズ・ジャパン合同会社(株)製)を1重量部配合し、攪拌して溶液を調製した。
次に、該溶液中に、ディップコーター(サツマ通信工業(株))製の「DT−1501」)により、ステンレス板(0.2mm(厚)×320mm×500mm;SUS304)を浸漬し、1mm/秒でステンレス板を該溶液から引き上げることによって、シランカップリング剤を含む塗膜を形成した。
(工程(C2))
実施例3と同様にして積層物を得た。
(工程(D))
実施例3とおいて、圧力を3MPaに変更した以外は実施例3と同様にして積層体を製造した。
得られた積層体の評価結果を表1に示す。
[比較例1]
ステンレス板(0.2mm(厚)×320mm×500mm)の表面に、厚さ1mm×320mm×500mmに調製したPTFEフィルムを重ねることによって積層物を得た。
積層物の外側にそれぞれポリイミドフィルムを重ね、真空加熱プレス機(北川精機(株)製の「3段真空プレス」(商品名))の金型に挟み、真空乾燥プレス機を充分に圧抜きし、380℃で30分間、3MPaで圧着した。
これを室温まで冷却した後、金型とポリイミドフィルムとを外し、積層体を得た。
得られた積層体の評価結果を表1に示す。
[比較例2]
エポキシ接着剤((アレコムプロダクツ社製の「アレコムボンド570」(商品名))を均一にステンレス板(0.2mm(厚)×80mm×80mm)の片面に塗布した。
厚さ1mm×320mm×500mmに調製したPTFEフィルムの片面に易接着処理を施した。
なお、「易接着処理」とは、テトラエッチA(潤工社(株)製)をPTFE片面に塗布し、5秒以内に拭き取った後、エタノール、水の順で洗浄することで、PTFEの表面を活性化する処理である。
ステンレス板のエポキシ接着剤が塗布されている面と、PTFEフィルムの易接着処理を施した面とが接するように重ね合わせた。
その外側にそれぞれポリイミドフィルムを重ね、この状態で積層物を真空加熱プレス機(北川精機(株)製の「3段真空プレス」(商品名))の金型に挟み、150℃で30分間、0.5MPaの加圧下に加熱圧着した。
これを室温まで冷却した後、金型とポリイミドフィルムとを外し、積層体を得た。
得られた積層体の評価結果を表1に示す。
[比較例3]
実施例2において、工程(D)の圧抜きを行わなかった以外は実施例2と同様にして積層体を得た。
得られた積層体の評価結果を表1に示す。
[比較例4]
実施例3において、工程(D)の圧抜きを行わなかった以外は実施例3と同様にして積層体を得た。
得られた積層体の評価結果を表1に示す。
[比較例5]
ステンレス板(0.2mm(厚)×160mm×500mm)に、グラスファイバー入りPTFEシート(日東電工(株)製の「ニトフロンNO.900F−UL」(商品名);厚さ0.5mm)を重ね、さらにその上に、厚さ1mm×200mm×550mmに調製したPTFEフィルムを重ねた。
なお、積層体の剥離および/または膨れを評価するため、これを2枚作製した。
その外側にそれぞれポリイミドフィルムを重ね、この状態で積層物を金型に挟み真空加熱プレス機北川精機(株)製の「3段真空プレス」(商品名))で、390℃で30分間、3MPaの加圧下に加熱圧着した。途中、充分に圧抜きを行った。
これを室温まで冷却した後、金型とポリイミドフィルムとを外し、積層体を得た。
得られた積層体の評価結果を表1に示す。
Figure 2010167703
表1から、シランカップリング剤を焼成することで得られる多孔質体内部にフッ素樹脂が侵入することで複雑に絡み合い相互貫通網目構造または半相互貫通網目構造が得られたと推定される実施例は、比較例と比べて、樹脂の融点付近まで樹脂とステンレス板との剥離は起こりづらいことがわかった。
1 ・・・ステンレス板
1s・・・ステンレス板表面
2 ・・・塗膜(ウェット膜)
3 ・・・多孔質体層
4 ・・・PTFEフィルム
4s・・・PTFEフィルム表面
5a・・・積層物(3)
5b・・・積層物(4)
6 ・・・ポリイミドフィルム
10・・・ポリイミドフィルムにてサンドウィッチされた加熱・加圧処理物

Claims (15)

  1. 無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)と、樹脂(1)を含む層(iii)とが、
    少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)、または
    樹脂(1)と該化合物(2)とからなる多孔質体(Y)
    を介して接着されてなることを特徴とする積層体。
  2. 上記の無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)が、金属板であることを特徴とする請求項1に記載の積層体。
  3. 上記金属板が、ステンレス、黄銅、アルミニウム、銅、チタンおよびこれらの合金からなる群から選択される1種の金属からなることを特徴とする請求項2に記載の積層体。
  4. 上記の樹脂(1)を含む層(iii)が、フッ素樹脂を含んでなるフィルムまたはシートから形成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の積層体。
  5. 上記フッ素樹脂が、200℃以上の融点を有するフッ素樹脂であることを特徴とする請求項4に記載の積層体。
  6. 上記多孔質体(X)が、シランカップリング剤を300〜600℃で1〜60分間加熱して得られることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
  7. 上記多孔質体(Y)が、樹脂(1)からなる平均粒径50μm以下の微粒子とシランカップリング剤との混合物を300〜600℃で1〜60分間加熱して得られることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の積層体。
  8. 下記工程(A)、(B)、(C1)および(D)を含むか、または
    下記工程(A)、(C2)および(D)を含むことを特徴とする積層体の製造方法;
    工程(A):無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)の表面に、
    シランカップリング剤の溶液、または
    樹脂(1)からなる平均粒径50μm以下の微粒子とシランカップリング剤との混合物の溶液
    を塗布することによって、シランカップリング剤が含まれた塗膜を形成する工程、
    工程(B):工程(A)にて形成された塗膜を300〜500℃で加熱し、
    少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)を含む層(ii−X)、または
    樹脂(1)と該化合物(2)とからなる多孔質体(Y)を含む層(ii−Y)
    を形成する工程、
    工程(C1):該層(ii−X)または該層(ii−Y)の表面に、樹脂(1)を含む層(iii)を重ねることによって、積層物(3)を得る工程、
    工程(C2):工程(A)にて形成された塗膜の表面に、樹脂(1)を含む層(iii)を重ねることによって、積層物(4)を得る工程、
    工程(D):該積層物(3)または(4)を、真空加熱プレス機の金型に挟み、
    樹脂(1)の融点が300℃以上の場合は、樹脂(1)の融点以上〜分解温度以下の温度(Z)まで、または
    樹脂(1)の融点が300℃未満の場合は、300℃〜樹脂(1)の分解温度以下の温度(Z)まで昇温しつつプレスし、
    温度(Z)に達したときに、真空加熱プレス機のプレス圧のみを下げ、圧抜きし、その状態を1〜60分間保持した後、
    該積層物(3)または(4)を冷却することによって、該層(i)と該層(iii)とを接着させる工程。
  9. 下記工程(A)、(B)、(C1)および(D)を含むか、または
    下記工程(A)、(C2)および(D)を含むことを特徴とする、無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)と樹脂(1)を含む層(iii)との接着方法;
    工程(A):無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)の表面に、
    シランカップリング剤の溶液、または
    樹脂(1)からなる平均粒径50μm以下の微粒子とシランカップリング剤との混合物の溶液
    を塗布することによって、シランカップリング剤が含まれた塗膜を形成する工程、
    工程(B):工程(A)にて形成された塗膜を300〜500℃で加熱し、
    少なくともケイ素原子と酸素原子との結合を有する化合物(2)からなる多孔質体(X)を含む層(ii−X)、または
    樹脂(1)と該化合物(2)とからなる多孔質体(Y)を含む層(ii−Y)
    を形成する工程、
    工程(C1):該層(ii−X)または該層(ii−Y)の表面に、樹脂(1)を含む層(iii)を重ねることによって、積層物(3)を得る工程、
    工程(C2):工程(A)にて形成された塗膜の表面に、樹脂(1)を含む層(iii)を重ねることによって、積層物(4)を得る工程、
    工程(D):該積層物(3)または(4)を、真空加熱プレス機の金型に挟み、
    樹脂(1)の融点が300℃以上の場合は、樹脂(1)の融点以上〜分解温度以下の温度(Z)まで、または
    樹脂(1)の融点が300℃未満の場合は、300℃〜樹脂(1)の分解温度以下の温度(Z)まで昇温しつつプレスし、
    温度(Z)に達したときに、真空加熱プレス機のプレス圧のみを下げ、圧抜きし、その状態を1〜60分間保持した後、
    該積層物(3)または(4)を冷却することによって、該層(i)と該層(iii)とを接着させる工程。
  10. 上記の無機物および/または耐熱性有機物からなる層(i)が、金属板であることを特徴とする請求項8または9に記載の方法。
  11. 上記金属板が、ステンレスからなることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 上記の樹脂(1)を含む層(iii)が、フッ素樹脂を含んでなるフィルムまたはシートであることを特徴とする請求項8〜11のいずれかに記載の方法。
  13. 上記フッ素樹脂が、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体(PFA)、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体(FEP)、エチレン−テトラフルオロエチレン共重合体(ETFE)およびポリ(クロロトリフルオロエチレン)(PCTFE)からなる群から選択される少なくとも1種の樹脂であることを特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 上記工程(D)の加熱プレスする際の圧力が、0.1〜5MPaであることを特徴とする請求項8〜13のいずれかに記載の方法。
  15. 請求項8および10〜14のいずれかに記載の製造方法により製造されることを特徴とする積層体。
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