JP2010165899A - 固体電解コンデンサ - Google Patents
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Abstract
【課題】 高湿下における信頼性と低背化の両方を兼ね備えた固体電解コンデンサを提供する。
【解決手段】 陽極部9と陰極部10からなるコンデンサ素子15が基板3に搭載され、基板の電気絶縁材と陽極電極2aと陰極電極2bとなる部分が2層以上から成る基板3で且つ1層目と2層目の前記電気絶縁材からなるコア層1と陰極電極2bの大きさが異なっている。
【選択図】 図1
Description
本発明は基板とコンデンサ素子を備えた固体電解コンデンサに関する。
従来の、基板を備えた固体電解コンデンサとしては、例えば特許文献1に開示されたものがある。この固体電解コンデンサは、タンタル粉末に陽極導出リードを埋設し、所定の形状にプレス成形後、焼結してタンタル金属の多孔質体とし、多孔質体の表面に誘電体酸化皮膜層を形成し、コンデンサ陽極体を作製した後、固体電解質層を形成し、さらにカーボン層および銀層から成る陰極引出層を形成したコンデンサ素子と、電極基板を接続して作製される。
電極基板は、固体電解コンデンサの電極となる基板であり、孔あけ加工したポリイミドフィルムを絶縁層として、厚さ18μmの圧延銅板を配置しエッチング加工して陽極電極および陰極電極を形成した後、銅めっきにより陽極電極および陰極電極と電気的に接続する導通体を上記絶縁層の孔あき部へ埋め込み、さらにニッケルめっきと錫合金めっきとで陽極導電板及び陰極導電板と導通体の露出面を処理して厚さ80μmの電極基板を形成する。次に、上記コンデンサ素子の陽極導出リードと陰極引出層とをそれぞれ陽極導出金属と導電性接着剤とを介し、電極基板の陽極電極および陰極電極に接続した後、外装樹脂で被覆し、固体電解コンデンサが形成される。
従来の、電子装置用基板を用いた電子装置としては、例えば特許文献2に開示されたものが挙げられる。この電子装置用基板は、以下の工程を経て作製される。例えば厚さ12μm、幅61mmの電解銅箔をコア基板として用意する。次にコア基板に第1の電気絶縁層としてフォトソルダーレジスト(以下、PSRという。)膜をスクリーン印刷法等により、例えば厚さ15μmに形成する。その後、PSR膜上に開口部を形成するためのフォトマスクを形成して、フォトマスクを介してPSR膜に紫外線を照射した後、現像工程を経てPSR膜上に所望の形状に開口部を設ける。
次に、PSR膜を施した面とコア基板の下面(露出面)を耐めっき薬品性電気絶縁テープで保護した後、第1のめっき膜を形成するため、基板を電気金めっき液に浸漬し、コア基板を陰極として開口部に例えば0.5μmの厚さの金めっき膜を施し、その後、電気ニッケルめっき液に浸漬し、第1のめっき膜上に例えば厚さ1μmのニッケルめっき膜を第2のめっき膜として施した後、直ちに電気金めっき液に浸漬し、第2のめっき膜上に、例えば0.5μmの厚さの金めっき膜を第3のめっき膜として施し、金属電極を作製する。しかる後、コア基板から耐めっき薬品性電気絶縁テープを剥がして水洗及び乾燥を行う。この電子装置は、上述の工程で得た電子装置用基板及び電子部品の所定部分を金線によるボンディングワイヤで電気的に接続する。次に、封止樹脂で樹脂封止して下面のコア基板である銅箔を第1のめっき膜が露出するまで化学的に溶解除去することで完成する。
特許文献1に開示されている固体電解コンデンサは、陽極導出リードを具備し、誘電体酸化皮膜層、固体電解質層及び陰極引出層を順次形成してなるコンデンサ素子と、コンデンサ素子の陽極導出リードと陽極導出金属を介して接続される陽極電極、及びコンデンサ素子の陰極引出層と導電性接着剤を介して接続される陰極電極を具備した電極基板と、電極基板の下面を露出させた状態でコンデンサ素子および電極基板を封止する外装樹脂とを有している。電極基板は、孔あけ加工したポリイミドフィルムの孔あき部にめっきにて陽極導電板及び陰極導電板を形成している。そのため、孔あけ加工したポリイミドフィルムの孔あき部端面と孔あき部にめっきで形成した陽極導電板及び陰極導電板の端面は、金属結合の様に強固な結合はされておらず界面が存在する。また、水分子の透過性が高くなったような接着状態を含んでいる。従って、水蒸気は外部より界面を通り外装樹脂内部に侵入しやすくコンデンサ素子の耐湿性劣化を引き起こす欠点がある。
さらに、封入されているコンデンサ素子が吸湿すると、固体電解コンデンサを実装用基板にリフロー法により実装した際に内圧の上昇により強度の弱い部分に、クラックが生じ水蒸気が一気に噴射して実装するときの位置ずれが起こる。
また、往々にして前記の強度の弱い部分とは、孔あけ加工したポリイミドフィルムの孔あき部端面と孔あき部にめっきで形成した陽極導電板及び陰極導電板の端面であり、前記の界面にクラックが生じ、水蒸気は外部より前記のクラックを通り外装樹脂内部に侵入しやすくコンデンサ素子の耐湿性劣化が顕著に発生する。
特許文献2に開示されている電子装置用基板を用いた電子装置は、電解銅箔のコア基板に第1の電気絶縁層としてPSR膜を形成し、PSR膜上に開口部を形成するためのフォトマスクを形成して、フォトマスクを介してPSR膜に紫外線を照射した後、現像工程を経てPSR膜上に所望の形状に開口部を設ける。さらに、PSR膜を施した面とコア基板の下面(露出面)を耐めっき薬品性電気絶縁テープで保護した後、順次第1の金めっき膜、第2のニッケルめっき膜及び第3の金めっき膜を形成し金属電極を作製する。しかる後、コア基板から耐めっき薬品性電気絶縁テープを剥がして電子装置用基板が完成する。上述の様に作製した電子装置用基板においても電気絶縁層としてのPSR膜は任意の厚みにて作製可能であるが、PSR膜の開口部の端面と開口部にめっきにて形成した金属電極の端面は、金属結合の様に強固な結合はされておらず界面が存在する。また、水分子の透過性が高い接着状態を含んでいる。従って、水蒸気は外部より界面を通り外装樹脂内部に侵入しやすい。電子部品が、コンデンサ特に固体電解コンデンサであった場合、耐湿性劣化を引き起こす欠点がある。
さらに、封入されているコンデンサ素子が吸湿すると、固体電解コンデンサを実装用基板にリフロー法により実装した際に内圧の上昇により、強度の弱い部分であるPSR膜の開口部の端面と開口部にめっきにて形成した金属電極の端面の界面にクラックが生じ、水蒸気は外部より前記のクラックを通り外装樹脂内部に侵入しやすくコンデンサ素子の耐湿性劣化が顕著に発生する。また、経路を長くするために基板を厚くするのは製品寸法上問題がある。
従って、本発明の課題は、高湿下における信頼性と低背化の両方を兼ね備えた固体電解コンデンサを提供することにある。
本発明は、上述した課題を解決する手段を提供するものであって、その構成は次の通りである。
本発明の固体電解コンデンサは、弁作用金属を陽極とし前記陽極の拡面化した表面に酸化皮膜を形成してなる誘電体酸化皮膜層と、前記誘電体酸化皮膜層上に固体電解質層と導電体層を順次形成してなる陰極部と、前記陽極の一部が導出されて形成される陽極部とを有するコンデンサ素子が、電気絶縁材と陽極電極及び陰極電極とを有する平板状の基板が複数枚積層された積層基板に搭載され外装樹脂で被覆された固体電解コンデンサであって、前記積層基板は電気絶縁材と陽極電極及び陰極電極とを有する隣接する基板の前記電気絶縁材及び陰極電極の形状が異なることを特徴とする。
本発明によれば、コンデンサ素子を搭載する積層基板が電気絶縁材と陽極電極と陰極電極とを有する平板上の基板を複数枚積層され且つ隣接する基板の前記電気絶縁材と陽極電極と陰極電極の形状が異なることにより、外部からコンデンサ素子までの水分子の侵入経路が長くなるため、コンデンサ素子の水の吸湿を遅延することが可能となる。すなわち、本発明によれば、 高湿下における信頼性と低背化の両方を兼ね備えた固体電解コンデンサを提供することができる。
本発明の実施の形態について図面を用いて説明する。
(実施の形態1)
図1は本発明の実施の形態1の固体電解コンデンサを説明する図であり図1(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A面の模式断面図である。
図1は本発明の実施の形態1の固体電解コンデンサを説明する図であり図1(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図であり、図1(b)は図1(a)のA−A面の模式断面図である。
図1(a)、図1(b)に示すように本発明の実施の形態1における固体電解コンデンサは、コンデンサ素子15と、このコンデンサ素子15が搭載される基板3と、コンデンサ素子15を覆う外装樹脂13とを備えている。
コンデンサ素子15は、例えばアルミニウムからなる板状または箔状の弁作用金属の母材を陽極とし、この陽極上の一部にエポキシ樹脂等からなるレジスト帯5を設けて、陽極と陰極とを分離しコンデンサ素子基体とし、このレジスト帯5で区切られた中央部分の誘電体酸化皮膜層4上に固体電解質層となる導電性高分子層6を形成し、グラファイト層7及び銀ペースト層8を塗布・硬化することにより導電体層を形成してコンデンサ素子の陰極部10を設け、コンデンサ素子基体の端部には金属片等からなる陽極リードフレーム11を接続し陽極部9を設けたものである。
このようなコンデンサ素子15が導電性接着銀等からなる導電性接着剤12により接続され搭載される基板3の構成は、同一平面上に例えばPSRからなる電気絶縁材と、PSRにてそれぞれ周囲を囲まれた陽極電極2a及び陰極電極2bとからなる。この陽極電極2aおよび陰極電極2bは、電気絶縁材からなるコア層1を介さずにそれぞれコンデンサ素子の陽極部9及び陰極部10に電気的に接続される。この陽極電極2aおよび陰極電極2bは、コンデンサ素子搭載面から見れば陽極搭載部及び陰極搭載部となり、固体電解コンデンサ16の実装面から見れば外部陽極端子及び外部陰極端子となり、例えば金めっき、ニッケルめっき及び金めっきの組み合わせで層状に形成して成る。
そして、基板3に搭載されたコンデンサ素子15は外装樹脂13で全面覆われている。基板3においてPSRからなる電気絶縁材と、PSRにてそれぞれ周囲を囲まれた陽極電極2a及び陰極電極2bは各々が2層から成り且つ1層目と2層目の前記電気絶縁材と陰極電極の形状または大きさ(平面積)が異なることによって、基板3のPSRからなるコア層1の端面とめっきにて形成した陰極電極2bとの端面の結合力が低下して、水分子の透過性が高くなったような接着状態において水分子のコンデンサ素子の陰極部10への到達距離(通気路)を長くすることが可能である。故に、耐湿性においては良好な状態を得ることができる。
(実施の形態2)
次に本発明の実施の形態2について図面を参照して説明する。図2は本発明の実施の形態2の固体電解コンデンサを説明する図であり、図2(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図であり、図2(b)は図2(a)のB−B面の模式断面図である。
次に本発明の実施の形態2について図面を参照して説明する。図2は本発明の実施の形態2の固体電解コンデンサを説明する図であり、図2(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図であり、図2(b)は図2(a)のB−B面の模式断面図である。
本発明の実施の形態2の固体電解コンデンサは図2(a)、図2(b)に示すように、コンデンサ素子15と、このコンデンサ素子15が搭載される基板3と、コンデンサ素子15を覆う外装樹脂13とを備えている。
コンデンサ素子15は、以下のように作製する。公知の技術によってコンデンサ素子15の陽極導出部となるタンタル線からなる陽極リード14が導出されたタンタル金属粉末からなる多孔質のプレス体を高真空、高温で処理し、多孔質性を維持したまま焼結体とする。その後、陽極酸化処理によってタンタル金属表面に誘電体酸化皮膜層(図示省略)を形成する。次いで、誘電体酸化皮膜層の上に固体電解質である導電性高分子層6を形成し、グラファイト層7及び銀ペースト層8を塗布・硬化することによりコンデンサ素子の陰極部10を順次形成し設けたものである。続いて、陽極リード14に、42合金等からなる陽極リードフレーム11を例えば、抵抗溶接にて接続し、陽極部9とする。
このようなコンデンサ素子15が導電性接着銀等からなる導電性接着剤12により搭載される基板3は、2層からなり、1層目として例えばポリイミドからなる電気絶縁材と、ポリイミドに孔あけ加工して形成した孔あき部に陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部とを有する。さらに2層目として前記の1層目上に例えばPSRからなる電気絶縁材と、PSRにてそれぞれ周囲を囲まれた陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部を形成して成る。陽極電極2aおよび陰極電極2bは、電気絶縁材からなるコア層を介さずにそれぞれコンデンサ素子の陽極部9及び陰極部10に電気的に接続される。この陽極電極2aおよび陰極電極2bは、コンデンサ素子搭載面から見れば陽極搭載部及び陰極搭載部、固体電解コンデンサ16の実装面から見れば外部陽極端子及び外部陰極端子であり、例えば銅めっき、ニッケルめっき及び金めっきの組み合わせで層状に形成して成る。また、基板3に搭載されたコンデンサ素子15は外装樹脂13で全面覆われている。
基板3において1層目ではポリイミドからなる電気絶縁材と、ポリイミドにてそれぞれ周囲を囲まれた陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部上に2層目としてPSRからなる電気絶縁材と、PSRにてそれぞれ周囲を囲まれた陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部を形成して成る。また、前記の1層目と2層目の陽極電極の一部は同じ形状、大きさであり1層目と2層目の陰極電極の一部の形状または大きさ(平面積)は異なることによって、基板3のポリイミドからなるコア層1及びPSRからなるコア層1の端面とめっきにて形成した陰極電極2bとの端面の結合力が低下して、水分子の透過性が高くなったような接着状態において水分子のコンデンサ素子の陰極部10への到達距離(通気路)を長くすることが可能である。故に、耐湿性においては良好な状態を得ることができる。
(実施の形態3)
次に本発明の実施の形態3について図面を参照して説明する。図3は本発明の実施の形態3の固体電解コンデンサを説明する図であり、図3(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図であり、図3(b)は図3(a)のC−C面の模式断面図である。
次に本発明の実施の形態3について図面を参照して説明する。図3は本発明の実施の形態3の固体電解コンデンサを説明する図であり、図3(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図であり、図3(b)は図3(a)のC−C面の模式断面図である。
図3(a)、図3(b)に示すように本発明の実施の形態3における固体電解コンデンサは、コンデンサ素子15と、このコンデンサ素子15が搭載される基板3と、コンデンサ素子15を覆う外装樹脂13とを備えている。
コンデンサ素子15は、例えばアルミニウムからなる板状または箔状の弁作用金属の母材を陽極とし、この陽極上の一部にエポキシ樹脂等からなるレジスト帯5を設けて、陽極と陰極とを分離しコンデンサ素子基体とし、このレジスト帯5で区切られた中央部分の誘電体酸化皮膜層4上に導電性高分子層6を形成し、グラファイト層7及び銀ペースト層8を塗布・硬化することによりコンデンサ素子の陰極部10を設け、コンデンサ素子基体の端部には金属片等からなる陽極リードフレーム11を接続し陽極部9を設けたものである。
このようなコンデンサ素子15が導電性接着銀等からなる導電性接着剤12により接続され搭載される基板3の構成は、同一平面上に例えばPSRからなる電気絶縁材と、PSRにてそれぞれ周囲を囲まれた陽極電極2a及び陰極電極2bとからなる3層構造である。この陽極電極2aおよび陰極電極2bは、各層の電気絶縁材からなるコア層1のいずれも介さずにそれぞれコンデンサ素子の陽極部9及び陰極部10に電気的に接続される。この陽極電極2aおよび陰極電極2bは、コンデンサ素子搭載面から見れば陽極搭載部及び陰極搭載部となり、固体電解コンデンサ16の実装面から見れば外部陽極端子及び外部陰極端子となり、例えば金めっき、ニッケルめっき及び金めっきの組み合わせで層状に形成して成る。そして、基板3に搭載されたコンデンサ素子15は外装樹脂13で全面覆われている。
基板3において、1層目ではPSRからなる電気絶縁材と、PSRにてそれぞれ周囲を囲まれた陽極電極2aの一部及び陰極電極2b一部上に2層目としてPSRからなる電気絶縁材と、PSRにてそれぞれ周囲を囲まれた陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部を形成して成る。また、前記の1層目と2層目の陽極電極の一部は同じ形状、大きさであり1層目と2層目の陰極電極の一部の形状または大きさ(平面積)は異なる。さらに、前記の2層目上に3層目としてPSRからなる電気絶縁材と、PSRにてそれぞれ周囲を囲まれた陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部を形成する。尚、2層目と3層目の陽極電極の一部は同じ形状、大きさであり2層目と3層目の陰極電極の一部の形状または大きさ(平面積)は異なり且つ1層目と3層目の大きさは同じである。
故に、基板3のPSRからなるコア層1の端面とめっきにて形成した陰極電極2bとの端面の結合力が低下して、水分子の透過性が高くなったような接着状態において水分子のコンデンサ素子の陰極部10への到達距離(通気路)を長くすることが可能である。故に、耐湿性においては良好な状態を得ることができる。
尚、本発明は上記の実施の形態1乃至3に限定されるものではない。例えば上記の陽極電極2aまたは陰極電極2bのコンデンサ素子搭載面の陽極搭載部及び陰極搭載部、且つ外部陽極端子及び外部陰極端子の少なくとも一つの表面部は、ニッケル、クロム、錫、銀及び銅のいずれかを主成分とする金属材料で構成してもよい。
また、上記の実施の形態1乃至3ではコンデンサ素子15の陽極を形成する弁作用金属基体としてアルミニウムやタンタルを用いたが、弁作用金属基体としては、他にニオブ、チタン、ハフニウム及びジルコニウムを用いてもよい。さらに、基板3の電気絶縁材であるコア層1として、PSRやポリイミドを用いたが他にソルダーレジスト、液晶ポリマーを用いてもよい。
上記の実施の形態1乃至3における固体電解コンデンサ16は、基板実装面に外部陽極端子を2つ且つ外部陰極端子を1つ有する3端子固体電解コンデンサや外部陽極端子及び外部陰極端子を1つずつ有する2端子型固体電解コンデンサであるが、本発明は、基板実装部に複数の外部陽極端子及び外部陰極端子を有する多端子型固体電解コンデンサにも適応は可能である。また、上記の実施の形態1乃至3における固体電解コンデンサ16は、コンデンサ素子1個で形成し用いているが、本発明は、コンデンサ素子を積層して得るコンデンサ素子積層体であっても適応は可能である。さらに、上記の実施の形態1乃至3における固体電解コンデンサ16は、基板において2層及び3層構造から成る陰極電極2bのみ1層目と2層目及び1層目と2層目且つ2層目と3層目の大きさを変えているが、本発明は前述と同様なことを、同時に陽極電極2aに行っても適応は可能である。加えて、上記の実施の形態1乃至3における固体電解コンデンサ16は、基板において2層及び3層構造であるが4層以上の層構造であっても適応は可能である。
以下に、本発明の固体電解コンデンサについて、幾つかの実施例を挙げて比較例と共に具体的に説明する。
(実施例1)
実施例1の固体電解コンデンサのコンデンサ素子搭載側を示す平面図は既に説明した図1(a)と同様であり、実施例1の固体電解コンデンサの図1(a)におけるA−A面に対応する模式断面構造は実施の形態1で説明した図1(b)と同様である。実施例1について図1(a)、図1(b)を参照して説明する。
実施例1の固体電解コンデンサのコンデンサ素子搭載側を示す平面図は既に説明した図1(a)と同様であり、実施例1の固体電解コンデンサの図1(a)におけるA−A面に対応する模式断面構造は実施の形態1で説明した図1(b)と同様である。実施例1について図1(a)、図1(b)を参照して説明する。
まず、アルミ電解コンデンサ用として販売されている粗面化した(エッチングした)アルミエッチング箔において、箔の厚みが100μmであり単位平方センチメートル当たりの箔容量が295μFで誘電体を形成する際の化成電圧が4Vの箔を選択し、コンデンサ素子の形状になるように矩形に打ち抜き加工した。次に、陽陰極を分離するためにエポキシ樹脂をスクリーン印刷法にて、幅0.8mm、厚さ20μmのレジスト帯5を設け、アジピン酸水溶液中で化成し、誘電体酸化皮膜層4を形成した。その後、陰極形成領域の誘電体酸化皮膜層4上にモノマーとしてピロール、酸化剤としてペルオキソ二硫酸アンモニウム、ドーパントとしてパラトルエンスルホン酸を用いて、化学酸化重合することにより導電性高分子層6を形成した。その上に、スクリーン印刷法によりグラファイト層7を塗布し、硬化することで厚さ20μmに形成した。続いて、前記グラファイト層7上にスクリーン印刷法により銀ペースト層8を塗布し、硬化することで厚さ30μmに形成し、コンデンサ素子の陽極部9に対してYAGレーザを用いて、陽極を露出させ、この陽極とニッケル、銅及び銀メッキが施された銅母材の陽極リードフレーム11を超音波溶接してコンデンサ素子15とした。さらに、前記コンデンサ素子15を導電性接着剤12にて基板3に接続した。しかる後、エポキシ樹脂でトランスファーモールドによって樹脂外装をし、本実施例1の固体電解コンデンサ16を作製した(サイズ:7.3×4.3×2.0mm)。
基板3は、以下の工程を経て作製した。初めに厚さ12μm、幅61mmの電解銅をコア基板として用意し、コア基板に1層目として第1の電気絶縁層であるPSR膜をスクリーン印刷法により、10μmに形成した。その後、PSR膜上に開口部を形成するためのフォトマスクを形成して、フォトマスクを介してPSR膜に紫外線を照射した後、現像工程を経てPSR膜上に図1(a)及び図1(b)に示すような基板3の陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部となる部分に開口部を設けた。次に、PSR膜を施した面とコア基板の下面(露出面)を耐めっき薬品性電気絶縁テープで保護した後、第1のめっき膜を形成するため、基板を電気金めっき液に浸漬し、コア基板を陰極として開口部に0.3μmの厚さの金めっき膜を施して、その後、電気ニッケルめっき液に浸漬し、第1のめっき膜上に厚さ9.7μmの厚さのニッケルめっき膜を第2のめっき膜を形成して耐めっき薬品性電気絶縁テープを剥がして水洗及び乾燥後1層目とした。さらに、前記の1層目上に2層目として第2の電気絶縁層であるPSR膜をスクリーン印刷法により、15μmに形成した。その後、PSR膜上に開口部を形成するためのフォトマスクを形成して、フォトマスクを介してPSR膜に紫外線を照射した後、現像工程を経てPSR膜上に図1(a)及び図1(b)に示すような基板3の陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部となる部分に開口部を設けた。
次に、PSR膜を施した面とコア基板の下面(露出面)を耐めっき薬品性電気絶縁テープで保護した後、その後、電気ニッケルめっき液に浸漬し、1層目のニッケルめっき膜上に厚さ14.8μmの厚さのニッケルめっき膜を第3のめっき膜として施した後、直ちに電気金めっき液に浸漬し、第3のめっき膜上に、0.2μmの厚さの金めっき膜を第4のめっき膜として施し、陽極電極2aおよび陰極電極2bを作製した。しかる後、コア基板から耐めっき薬品性電気絶縁テープを剥がして水洗及び乾燥を行うことで基板3が完成した。
尚、基板3の陰極電極2bにおける1層目の陰極電極2bの一部と2層目の陰極電極2bの一部の大きさが異なり、1層目の陰極電極2bの一部と2層目の陰極電極2bの一部の大きさの関係は、1層目の陰極電極2bの一部の端より500μm内側に2層目の陰極電極2bの一部の端となるようにした。ここで、1層目の陰極電極2bの図1(a)におけるA−A面方向の寸法は3.5mmであり、2層目の陰極電極2bの図1(a)におけるA−A面方向の寸法は3.4mmとした。
尚、基板3の陰極電極2bにおける1層目の陰極電極2bの一部と2層目の陰極電極2bの一部の大きさが異なり、1層目の陰極電極2bの一部と2層目の陰極電極2bの一部の大きさの関係は、1層目の陰極電極2bの一部の端より500μm内側に2層目の陰極電極2bの一部の端となるようにした。ここで、1層目の陰極電極2bの図1(a)におけるA−A面方向の寸法は3.5mmであり、2層目の陰極電極2bの図1(a)におけるA−A面方向の寸法は3.4mmとした。
このようにして得られた固体電解コンデンサ10個のサンプルの電気特性について、静電容量:Cap.(120Hz)、等価直列抵抗:ESR(100kHz)を交流インピーダンスブリッジ法で1Vrms・DCバイアス0Vの条件にて測定した。
上記の測定後、65℃−95%恒温恒湿雰囲気下において無負荷で試験に供し、時系列的に100、250、500、750、1000時間後の120Hzの静電容量と100kHzのESRを測定し、初期値(試験前の値)に対する変化率をそれぞれの初期値を0、及び1として算出し、各々の平均値を表1に示した。
(実施例2)
実施例2の固体電解コンデンサのコンデンサ素子搭載側を示す平面図は既に説明した図2(a)と同様であり、実施例2の固体電解コンデンサの図2(a)におけるB−B面に対応する模式断面構造は、実施の形態2で説明した図2(b)と同様である。実施例2について図2(a)、図2(b)を参照して説明する。
実施例2の固体電解コンデンサのコンデンサ素子搭載側を示す平面図は既に説明した図2(a)と同様であり、実施例2の固体電解コンデンサの図2(a)におけるB−B面に対応する模式断面構造は、実施の形態2で説明した図2(b)と同様である。実施例2について図2(a)、図2(b)を参照して説明する。
先ず、縦3.5mm、横3.0mm、厚さ1.5mmのタンタル微粉末の焼結体を作製した。これをリン酸水溶液中、10Vの電圧を印加して陽極酸化し、タンタル微粉末表面全体が誘電体酸化皮膜層(図示省略)で被覆された陽極体を得た。次に、酸化剤である20wt%(重量%)のドデシルベンゼンスルホン酸第二鉄メタノール溶液にこの誘電体酸化皮膜層で被覆された陽極体を10分間浸漬し、次いで60℃で30分乾燥させた後、50wt%(重量%)のピロール溶液に10分間浸漬して室温で30分間保持してピロールの重合を行った。
上記工程を5回繰り返して、厚みが5〜10μm範囲の分布を持つポリピロール層からなる導電性高分子層6を形成した。続いて、エタノールで洗浄し、乾燥後、ポリピロール層の表面にグラファイト層7を塗布し硬化することで、厚さ10〜30μmに形成した。続いて、前記グラファイト層7上に銀ペースト層8を塗布し、硬化することで厚さ20〜50μmに形成し、陰極層を形成しコンデンサ素子15を作製した。さらに、前記コンデンサ素子の陰極部10を導電性接着銀からなる導電性接着剤12にて、且つコンデンサ素子の陽極側は、予めタンタル焼結体から引き出された陽極リード14であるタンタルワイヤーとニッケル、銅及び銀メッキが施された銅母材の陽極リードフレーム11を抵抗溶接で接続し陽極部9とし、導電性接着剤を用いて基板3に接続した。しかる後、エポキシ樹脂でトランスファーモールドによって樹脂外装をし、本実施例2の固体電解コンデンサ16を作製した(サイズ:7.3×4.3×2.0mm)。
基板3は、以下の工程を経て作製した。初めに12.5μmのポリイミドフィルムから成る接着剤付きのポリイミドテープにパンチング法で微細開口の孔あき部を設け第1の電気絶縁材のコア層1とした。陽極電極2aおよび陰極電極2bの基材として厚さ12μmの圧延銅板を前記のコア層1上にロールラミネータで熱圧着して配置した。そしてコア層1の孔あき部の一部へ無電解及び電解銅めっきで銅めっきを充填した。次いでフォトエッチング法で銅箔を加工し銅めっき上の銅箔を残す加工により微細配線を形成した。さらに銅めっき上にニッケルめっきと錫合金めっきを施し1層目を形成した。次に2層目として前記1層目上のコア層1上に第2の電気絶縁層であるPSR膜をスクリーン印刷法により、5.5μmに形成した。その後、PSR膜上に開口部を形成するためのフォトマスクを形成して、フォトマスクを介してPSR膜に紫外線を照射した後、現像工程を経てPSR膜上に図2(a)及び図2(b)に示すような基板3の陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部となる部分に開口部を設けた。
次に、PSR膜を施した面とコア基板の下面(露出面)を耐めっき薬品性電気絶縁テープで保護した後、無電解及び電解銅めっきし、コア層1の孔あき部へ埋め込み、さらにニッケルめっきと錫合金めっきとで陽極電極2aおよび陰極電極2bのコンデンサ素子の陽極搭載部且つ外部陽極端子及びコンデンサ素子の陰極搭載部且つ外部陰極端子の露出面を処理して厚さ30μmの電極基板を完成した。
尚、基板3の陰極電極2bにおける1層目の陰極電極2bの一部と2層目の陰極電極2bの一部の大きさが異なり、1層目の陰極電極2bの一部と2層目の陰極電極2bの一部の大きさの関係は、1層目の陰極電極2bの一部の端より500μm内側に2層目の陰極電極2bの一部の端となるようにした。
このようにして得られた固体電解コンデンサ10個のサンプルの電気特性について、Cap.(120Hz)、ESR(100kHz)を交流インピーダンスブリッジ法で1Vrms・DCバイアス1.5Vの条件にて測定した。上記の測定後、65℃−95%恒温恒湿雰囲気下において無負荷で試験に供し、時系列的に120Hzの静電容量と100kHzのESRを測定し、初期値(試験前の値)に対する変化率をそれぞれの初期値を0、及び1として算出し、各々の平均値を表1に示した。
(実施例3)
実施例3の固体電解コンデンサのコンデンサ素子搭載側を示す平面図は既に説明した図3(a)と同様であり、実施例3の固体電解コンデンサの図3(a)におけるC−C面に対応する模式断面構造は、実施の形態3で説明した図3(b)と同様である。実施例3について図3(a)、図3(b)を参照して説明する。
実施例3の固体電解コンデンサのコンデンサ素子搭載側を示す平面図は既に説明した図3(a)と同様であり、実施例3の固体電解コンデンサの図3(a)におけるC−C面に対応する模式断面構造は、実施の形態3で説明した図3(b)と同様である。実施例3について図3(a)、図3(b)を参照して説明する。
まず、アルミ電解コンデンサ用として販売されている粗面化した(エッチングした)アルミエッチング箔において、箔の厚みが100μmであり単位平方センチメートル当たりの箔容量が295μFで誘電体を形成する際の化成電圧が4Vの箔を選択し、コンデンサ素子の形状になるように打ち抜き加工した。次に、陽陰極を分離するためにエポキシ樹脂をスクリーン印刷法にて、幅0.8mm、厚さ20μmのレジスト帯5を設け、アジピン酸水溶液中で化成し、誘電体酸化皮膜層4を形成した。その後、陰極形成領域の誘電体酸化皮膜層4上にモノマーとしてピロール、酸化剤としてペルオキソ二硫酸アンモニウム、ドーパントとしてパラトルエンスルホン酸を用いて、化学酸化重合することにより導電性高分子層6を形成した。その上に、スクリーン印刷法によりグラファイト層7を塗布し、硬化することで厚さ20μmに形成した。続いて、前記グラファイト層7上にスクリーン印刷法により銀ペースト層8を塗布し、硬化することで厚さ30μmに形成し、コンデンサ素子の陽極部9に対してYAGレーザを用いて、陽極を露出させ、この陽極とニッケル、銅及び銀メッキが施された銅母材の陽極リードフレーム11を超音波溶接してコンデンサ素子15とした。さらに、前記コンデンサ素子15を導電性接着剤12にて基板3に接続した。しかる後、エポキシ樹脂でトランスファーモールドによって樹脂外装をし、本実施例1の固体電解コンデンサ16を作製した(サイズ:7.3×4.3×2.0mm)。
基板3は、下記の工程を経て作製した。初めに厚さ12μm、幅61mmの電解銅をコア基板として用意し、コア基板に1層目として第1の電気絶縁層であるPSR膜をスクリーン印刷法により、8μmに形成した。その後、PSR膜上に開口部を形成するためのフォトマスクを形成して、フォトマスクを介してPSR膜に紫外線を照射した後、現像工程を経てPSR膜上に図3(b)に示すような基板3の陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部となる部分に開口部を設けた。さらに、前記の1層目上に2層目として第2の電気絶縁層であるPSR膜をスクリーン印刷法により、9μmに形成した。その後、PSR膜上に開口部を形成するためのフォトマスクを形成して、フォトマスクを介してPSR膜に紫外線を照射した後、現像工程を経てPSR膜上に図3(a)及び図3(b)に示すような基板3の陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部となる部分に開口部を設けた。次に、PSR膜を施した面とコア基板の下面(露出面)を耐めっき薬品性電気絶縁テープで保護した後、第1のめっき膜を形成するため、基板を電気金めっき液に浸漬し、コア基板を陰極として開口部に0.3μmの厚さの金めっき膜を施して、その後、電気ニッケルめっき液に浸漬し、第1のめっき膜上に厚さ16.7μmの厚さのニッケルめっき膜を第2のめっき膜として1層目及び2層目を形成し、耐めっき薬品性電気絶縁テープを剥がして水洗及び乾燥した。続いて前記の2層目上に3層目として第3の電気絶縁層であるPSR膜をスクリーン印刷法により、8μmに形成した。その後、PSR膜上に開口部を形成するためのフォトマスクを形成して、フォトマスクを介してPSR膜に紫外線を照射した後、現像工程を経てPSR膜上に図3(a)及び図3(b)に示すような基板3の陽極電極2aの一部及び陰極電極2bの一部となる部分に開口部を設けた。
次に、PSR膜を施した面とコア基板の下面(露出面)を耐めっき薬品性電気絶縁テープで保護した後、第3のめっき膜を形成するため、電気ニッケルめっき液に浸漬し、第2のめっき膜上に厚さ7.8μmの厚さのニッケルめっき膜を第3のめっき膜として施した後、直ちに電気金めっき液に浸漬し、第3のめっき膜上に、0.2μmの厚さの金めっき膜を第4のめっき膜として施し、陽極電極2aおよび陰極電極2bを作製した。しかる後、コア基板から耐めっき薬品性電気絶縁テープを剥がして水洗及び乾燥を行うことで基板3が完成した。
尚、基板3の陰極電極2bにおける1層目の陰極電極2bの一部と2層目の陰極電極2bの一部の大きさが異なり、1層目の陰極電極2bの一部と2層目の陰極電極2bの一部の大きさの関係は、1層目の陰極電極2bの一部の端より500μm外側に2層目の陰極電極2bの一部の端となるようにした。さらに、基板3の陰極電極2bにおける2層目の陰極電極2bの一部と3層目の陰極電極2bの一部の大きさが異なり、2層目の陰極電極2bの一部と3層目の陰極電極2bの一部の大きさの関係は、2層目の陰極電極2bの一部の端より500μm内側に3層目の陰極電極2bの一部の端となるようにした。然るに1層目の陰極電極2bの一部と3層目の陰極電極2bの一部の大きさは同様とした。
このようにして得られた固体電解コンデンサ10個のサンプルの電気特性について、静電容量:Cap.(120Hz)、等価直列抵抗:ESR(100kHz)を交流インピーダンスブリッジ法で1Vrms・DCバイアス0Vの条件にて測定した。
上記の測定後、65℃−95%恒温恒湿雰囲気下において無負荷で試験に供し、時系列的に120Hzの静電容量と100kHzのESRを測定し、初期値(試験前の値)に対する変化率をそれぞれの初期値を0、及び1として算出し、各々の平均値を表1に示した。
(比較例1)
図4は比較例1の固体電解コンデンサを説明する図であり、図4(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図、図4(b)は図4(a)のD−D面の模式断面図である。基板3の1層目と2層目の陰極電極2bの一部の大きさが等しいこと以外は実施例1と同様の条件で固体電解コンデンサを製造し、試験を行い結果を表1に示した。
図4は比較例1の固体電解コンデンサを説明する図であり、図4(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図、図4(b)は図4(a)のD−D面の模式断面図である。基板3の1層目と2層目の陰極電極2bの一部の大きさが等しいこと以外は実施例1と同様の条件で固体電解コンデンサを製造し、試験を行い結果を表1に示した。
(比較例2)
図5は比較例2の固体電解コンデンサを説明する図であり、図5(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図、図5(b)は図5(a)のE−E面の模式断面図である。基板3の1層目と2層目の陰極電極2bの一部の大きさが等しいこと以外は実施例2と同様の条件で固体電解コンデンサを製造し、試験を行い結果を表1に示した。
図5は比較例2の固体電解コンデンサを説明する図であり、図5(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図、図5(b)は図5(a)のE−E面の模式断面図である。基板3の1層目と2層目の陰極電極2bの一部の大きさが等しいこと以外は実施例2と同様の条件で固体電解コンデンサを製造し、試験を行い結果を表1に示した。
(比較例3)
図6は比較例3の固体電解コンデンサを説明する図であり、図6(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図、図6(b)は図6(a)のF−F面の模式断面図である。基板3の1層目乃至3層目の陰極電極2bの一部の大きさが等しいこと以外は実施例3と同様の条件で固体電解コンデンサを製造し、試験を行い結果を表1に示した。
図6は比較例3の固体電解コンデンサを説明する図であり、図6(a)は固体電解コンデンサの外装樹脂を透視した平面図、図6(b)は図6(a)のF−F面の模式断面図である。基板3の1層目乃至3層目の陰極電極2bの一部の大きさが等しいこと以外は実施例3と同様の条件で固体電解コンデンサを製造し、試験を行い結果を表1に示した。
表1に示すように、65℃−95%雰囲気下において無負荷で試験に供し、時系列的に120Hzの静電容量と100kHzのESRを測定し、初期値(試験前の値)に対する変化率をそれぞれの初期値を0、及び1として算出した各々の平均値において、120Hzの静電容量に対する変化率は実施例1〜3又は比較例1〜3では1000H(時間)までの評価にて、18.6%程度の上昇率で差はない。しかし、実施例1と比較例1、実施例2と比較例2及び実施例3と比較例3を比べると上昇率が鈍化する時簡に差が見られる。
さらに、100kHzのESRに対する変化率は、実施例1〜3においては1.7倍程度、比較例1〜3においては2.7倍程度の上昇率が1000Hまでの評価にて見られた。
さらに、100kHzのESRに対する変化率は、実施例1〜3においては1.7倍程度、比較例1〜3においては2.7倍程度の上昇率が1000Hまでの評価にて見られた。
1 コア層
2a 陽極電極
2b 陰極電極
3 基板
4 誘電体酸化皮膜層
5 レジスト帯
6 導電性高分子層
7 グラファイト層
8 銀ペースト層
9 陽極部
10 陰極部
11 陽極リードフレーム
12 導電性接着剤
13 外装樹脂
14 陽極リード
15 コンデンサ素子
16 固体電解コンデンサ
2a 陽極電極
2b 陰極電極
3 基板
4 誘電体酸化皮膜層
5 レジスト帯
6 導電性高分子層
7 グラファイト層
8 銀ペースト層
9 陽極部
10 陰極部
11 陽極リードフレーム
12 導電性接着剤
13 外装樹脂
14 陽極リード
15 コンデンサ素子
16 固体電解コンデンサ
Claims (1)
- 弁作用金属を陽極とし前記陽極の拡面化した表面に酸化皮膜を形成してなる誘電体酸化皮膜層と、前記誘電体酸化皮膜層上に固体電解質層と導電体層を順次形成してなる陰極部と、前記陽極の一部が導出されて形成される陽極部とを有するコンデンサ素子が電気絶縁材と陽極電極及び陰極電極とを有する平板状の基板が複数枚積層されて形成された積層基板に搭載され外装樹脂で被覆された固体電解コンデンサであって、前記積層基板は電気絶縁材と陽極電極及び陰極電極とを有する平板状の隣接する基板の前記電気絶縁材及び陰極電極の形状または平面積が異なることを特徴とする固体電解コンデンサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009007489A JP2010165899A (ja) | 2009-01-16 | 2009-01-16 | 固体電解コンデンサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2009007489A JP2010165899A (ja) | 2009-01-16 | 2009-01-16 | 固体電解コンデンサ |
Publications (1)
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JP2010165899A true JP2010165899A (ja) | 2010-07-29 |
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ID=42581837
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JP2009007489A Withdrawn JP2010165899A (ja) | 2009-01-16 | 2009-01-16 | 固体電解コンデンサ |
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2009
- 2009-01-16 JP JP2009007489A patent/JP2010165899A/ja not_active Withdrawn
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