JP2010165473A - 燃料電池及び燃料電池用シール構造の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】目止め材の発電領域方向への浸入を抑制することを目的とする。
【解決手段】燃料電池10であって、発電領域101を有する膜電極接合体100と、多数の空隙を有し、前記膜電極接合体の両面に配置される反応ガス流路形成部200とを備え、前記反応ガス流路形成部200は、前記発電領域101に隣接する発電領域隣接部分と、前記反応ガス流路形成部の端部近傍に周状に設けられ、目止め材215が充填された充填部分210と、前記発電領域隣接部分と前記充填部分との間に周状に設けられ、前記発電領域隣接部分よりも低い空隙率を有する低空隙率を有する低空隙率部分220と、を有する。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池10であって、発電領域101を有する膜電極接合体100と、多数の空隙を有し、前記膜電極接合体の両面に配置される反応ガス流路形成部200とを備え、前記反応ガス流路形成部200は、前記発電領域101に隣接する発電領域隣接部分と、前記反応ガス流路形成部の端部近傍に周状に設けられ、目止め材215が充填された充填部分210と、前記発電領域隣接部分と前記充填部分との間に周状に設けられ、前記発電領域隣接部分よりも低い空隙率を有する低空隙率を有する低空隙率部分220と、を有する。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池に関し、特に燃料電池に用いられるガス流路部材に関する。
燃料電池によっては、反応ガスを拡散させるための多孔体などのガス流路部材を用い、その外縁方向への反応ガスのリークを抑制するために、ガス流路部材の外縁部にシール部を設ける場合がある。このシール部を形成する際に、シール部を形成するシール材がガス流路部材を通って発電領域に広がると、燃料電池の発電効率を低下させる。シール部形成時におけるシール材の広がりを抑制するために、ガス流路部材の外縁部に樹脂製の目止め材を含浸させるものが知られている(例えば特許文献1)。
しかし、目止め材が発電領域に浸入すると、反応ガスの拡散を妨げ、燃料電池の発電効率が低下する。従来は、目止め材の充填時における、目止め材の発電領域方向への浸入については十分に考慮されていなかった。
本発明は上記課題の少なくとも1つを解決し、ガス流路部材の、目止め材の発電領域方向への浸入を抑制することを目的とする。
本発明は、上述の課題の少なくとも一部を解決するためになされたものであり、以下の形態または適用例として実現することが可能である。
[適用例1]
燃料電池であって、発電領域を有する膜電極接合体と、多数の空隙を有し、前記膜電極接合体の両面に配置される反応ガス流路形成部とを備え、前記反応ガス流路形成部は、前記発電領域に隣接する発電領域隣接部分と、前記反応ガス流路形成部の端部近傍に周状に設けられ、目止め材が充填された充填部分と、前記発電領域隣接部分と前記充填部分との間に周状に設けられ、前記発電領域隣接部分よりも低い空隙率を有する低空隙率を有する低空隙率部分と、を有する、燃料電池。
この適用例によれば、空隙率が低い部分は、目止め材の浸入に対する抵抗が高いため、目止め材の発電領域方向への浸入を抑制することが可能となる。
[適用例2]
適用例1に記載の燃料電池において、前記反応ガス流路形成部は、さらに、前記充填部分の外縁側に設けられ、前記発電領域部分よりも低い空隙率を有する第2の低空隙率部分を有する、燃料電池。
この適用例によれば、目止め材が反応ガス流路形成部の外縁方向にも浸入し難いので、目止め材を反応ガス流路形成部の厚さ方向に、十分に充填させることが可能となる。
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の燃料電池において、前記低空隙率部分は、前記反応ガス流路形成部が圧縮されて形成されている、燃料電池。
この適用例によれば、低空隙率の部分を容易に形成することが可能となる。
[適用例4]
適用例1から適用例3のいずれかに記載の燃料電池において、前記反応ガス流路形成部は、エキスパンドメタルで形成されている、燃料電池。
この適用例によれば、反応ガス流路形成部は、エキスパンドメタルで形成されているので、所謂焼結多孔体よりも製造が容易である。また、反応ガス流路の圧縮も容易である。
[適用例5]
燃料電池用シール構造の製造方法であって、(1)多数の空隙を有する反応ガス流路形成部を準備する工程と、(2)前記反応ガス流路形成部の燃料電池の発電領域よりも外側の周状の部分において、前記反応ガス流路形成部を圧縮して低空隙率部分を形成する工程と、(3)前記反応ガス流路形成部の前記低空隙率部分の外側の周状の部分に目止め材を充填する工程と、を備える、燃料電池用シール構造の製造方法。
この適用例によれば、空隙率が低い部分により、目止め材の発電領域方向への浸入を抑制することが可能となる。
[適用例6]
適用例5に記載の燃料電池用シール構造の製造方法において、
前記工程(3)の目止め材の充填の方向は、前記工程(2)における前記反応ガス流路形成部を圧縮する時の圧縮の方向と反対方向である、燃料電池用シール構造の製造方法。
この適用例によれば、多孔体が圧縮されて空隙率が低い部分側から目止め材が充填されるので、目止め材が広がることを抑制することが可能となる。
燃料電池であって、発電領域を有する膜電極接合体と、多数の空隙を有し、前記膜電極接合体の両面に配置される反応ガス流路形成部とを備え、前記反応ガス流路形成部は、前記発電領域に隣接する発電領域隣接部分と、前記反応ガス流路形成部の端部近傍に周状に設けられ、目止め材が充填された充填部分と、前記発電領域隣接部分と前記充填部分との間に周状に設けられ、前記発電領域隣接部分よりも低い空隙率を有する低空隙率を有する低空隙率部分と、を有する、燃料電池。
この適用例によれば、空隙率が低い部分は、目止め材の浸入に対する抵抗が高いため、目止め材の発電領域方向への浸入を抑制することが可能となる。
[適用例2]
適用例1に記載の燃料電池において、前記反応ガス流路形成部は、さらに、前記充填部分の外縁側に設けられ、前記発電領域部分よりも低い空隙率を有する第2の低空隙率部分を有する、燃料電池。
この適用例によれば、目止め材が反応ガス流路形成部の外縁方向にも浸入し難いので、目止め材を反応ガス流路形成部の厚さ方向に、十分に充填させることが可能となる。
[適用例3]
適用例1または適用例2に記載の燃料電池において、前記低空隙率部分は、前記反応ガス流路形成部が圧縮されて形成されている、燃料電池。
この適用例によれば、低空隙率の部分を容易に形成することが可能となる。
[適用例4]
適用例1から適用例3のいずれかに記載の燃料電池において、前記反応ガス流路形成部は、エキスパンドメタルで形成されている、燃料電池。
この適用例によれば、反応ガス流路形成部は、エキスパンドメタルで形成されているので、所謂焼結多孔体よりも製造が容易である。また、反応ガス流路の圧縮も容易である。
[適用例5]
燃料電池用シール構造の製造方法であって、(1)多数の空隙を有する反応ガス流路形成部を準備する工程と、(2)前記反応ガス流路形成部の燃料電池の発電領域よりも外側の周状の部分において、前記反応ガス流路形成部を圧縮して低空隙率部分を形成する工程と、(3)前記反応ガス流路形成部の前記低空隙率部分の外側の周状の部分に目止め材を充填する工程と、を備える、燃料電池用シール構造の製造方法。
この適用例によれば、空隙率が低い部分により、目止め材の発電領域方向への浸入を抑制することが可能となる。
[適用例6]
適用例5に記載の燃料電池用シール構造の製造方法において、
前記工程(3)の目止め材の充填の方向は、前記工程(2)における前記反応ガス流路形成部を圧縮する時の圧縮の方向と反対方向である、燃料電池用シール構造の製造方法。
この適用例によれば、多孔体が圧縮されて空隙率が低い部分側から目止め材が充填されるので、目止め材が広がることを抑制することが可能となる。
なお、本発明は、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、燃料電池、燃料電池用シール構造の製造方法の他、燃料電池のシール構造、燃料電池の製造方法等、様々な形態で実現することができる。
図1は、本実施例に係る燃料電池の断面の一部を示す説明図である。図1では、燃料電池ユニット10が一組、描かれている。燃料電池ユニット10が複数、積層されることにより、燃料電池スタック(図示せず)が形成される。燃料電池ユニット10は、発電部20と、セパレータ30と、を備える。
発電部20は、膜電極接合体100と、ガス拡散層130と、反応ガス流路形成部200と、シール部400とを備える。膜電極接合体100は、電解質膜110と、触媒層120と、を備える。電解質膜110は、アノード極で生成されたプロトンを、カソード極に移動させるための膜である。電解質膜110として、例えば、パーフルオロカーボンスルホン酸ポリマなどのフッ素系樹脂や炭化水素系樹脂からなるプロトン伝導性のイオン交換膜を用いることが可能である。電解質膜110の両面には、触媒層120が形成されている。触媒として、例えば、白金触媒や、あるいは白金と他の金属とからなる白金合金触媒を用いることが可能である。触媒は、例えばカーボン粒子上に担持され、電解質膜110の表面に塗布されて、触媒層120を形成している。なお、触媒層120が塗布されている領域が発電領域101となる。
ガス拡散層130は、膜電極接合体100の両面に配置されている。ガス拡散層130として、例えば、カーボン不織布を用いたカーボンクロスやカーボンペーパーを用いることが可能である。
反応ガス流路形成部200は、ガス拡散層130の外側に配置されている。反応ガス流路形成部200は、空隙を有する構造を備えていることが好ましい。反応ガス流路形成部200として、例えば、エキスパンドメタルや各種の多孔体を用いることが可能である。図2は、反応ガス流路形成部に用いられるエキスパンドメタルの一例を示す斜視図である。図2の矢印は、反応ガスの移動の様子を示している。
図1に示す反応ガス流路形成部200の端部には目止め材充填部210が形成され、目止め材215が充填されている。目止め材充填部210の両側には、低空隙率部220、230が形成されている。ここで、反応ガス流路形成部200の空隙率に対し、相対的に空隙率が小さく形成されている部分を、『低空隙率部』と呼ぶ。低空隙率部220、230の形成方法については後述する。
シール部400は、膜電極接合体100の外縁部に形成されており、膜電極接合体100を支持する。また、シール部400は、セパレータ30に密着し、反応ガスの漏れを抑制する。シール部400は、例えば、液状ゴムを硬化させることにより形成されている。
セパレータ30は、アノード側プレート300と、カソード側プレート310と、中間プレート320を備える。アノード側プレート300やカソード側プレート310は、例えば、金属製の平板を用いて形成することが可能である。中間プレート320は、例えば、金属製あるいは樹脂製の平板を用いて形成することが可能である。各プレート300、310、320は、端部に開口部301、311、321が形成されている。開口部301、311、321は、反応ガスや冷媒を供給し、あるいは排出するための、マニホールド40を形成している。
図3は、反応ガス流路形成部の断面図を示す説明図である。図3は、図1に示す反応ガス流路形成部200を拡大して模式的に示したものである。反応ガス流路形成部200は、端部において、目止め材充填部210が形成されており、目止め材210充填部の両側には、低空隙率部220、230が形成されている。図3に示す低空隙率部220、230の下部には、凹部222、232が形成されている。
図4は、反応ガス流路形成部の平面図を示す説明図である。反応ガス流路形成部200は、略四角形の形状を有している。目止め材充填部210は、反応ガス流路形成部200の端部において、額縁状の形状に形成されている。低空隙率部220、230は、目止め材充填部210を内側と外側から挟むように、額縁状の形状を有している。
図5は、反応ガス流路形成部の端部を拡大して示す説明図である。図5では、凹部222、232に充填物224、234が挿入されている。充填物224、234は、例えば、樹脂や金属などを用いて形成することが可能である。なお、反応ガス流路形成部200は、充填物224、234を備えない構成であってもよい。
図6は、反応ガス流路形成部に低空隙率部を形成する工程の一例を示す説明図である。図6(A)に示す工程では、略直方体形状の反応ガス流路形成部200を準備する。反応ガス流路形成部200としては、例えば、エキスパンドメタルを用いることが可能である。エキスパンドメタルは、金属製の平板に千鳥状に切れ込みを入れ、交互に押し延ばしながら網目を形成することにより、容易に形成することが可能である。
図6(B)に示す工程では、反応ガス流路形成部200を挟むように、第1の圧縮治具500と、第2の圧縮治具510とを配置する。第1の圧縮治具500は、略四角形の形状をした平板である。第2の圧縮治具510は、略四角形の形状をした平板であり、外縁部に突起512を備えている。突起512は、額縁形状を有しており、2重に形成されている。なお、突起512は、第2の圧縮治具510の反応ガス流路形成部200側に設けられている。
図6(C)に示す工程では、反応ガス流路形成部200の一方の面に第1の圧縮治具500を配置し、他方の面から第2の圧縮治具510の突起512を圧入させる。これにより、突起512が圧入される方向において、反応ガス流路形成部200が圧縮され、当該部分の空隙率が減少する。図6(D)は、突起512が反応ガス流路形成部200にちょうど埋没する状態まで、反応ガス流路形成部200に突起512を圧入させた状態を示している。
図6(E)に示す工程では、反応ガス流路形成部200の両面から第1の圧縮治具500と、第2の圧縮治具510を取り除く。突起512が挿入された後の痕跡が凹部222、232である。このように、突起512を圧入することにより、反応ガス流路形成部200の端部、凹部222、232と反対側において、低空隙率部220、230を容易に形成することが可能となる。
図7は、目止め材を充填する工程の一例を示す説明図である。図7(A)に示す工程では、第1の転写用治具600に目止め材215を配置する。第1の転写用治具600は、略四角形の形状をした平板である。目止め材215は、第1の転写用治具600の端部に、額縁状に配置されている。この配置位置は、第1の転写用治具600と反応ガス流路形成部200(図6)とを合わせたときに、反応ガス流路形成部200の2つの低空隙率部220、230の間に来る、位置である。ここで、目止め材215として、例えば、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、UV硬化性樹脂などを用いることが可能である。
図7(B)に示す工程では、第1の転写用治具600の目止め材215の配置側に、反応ガス流路形成部200(図6)を配置する。このとき、低空隙率部220、230の間と、目止め材215とが対向するように、反応ガス流路形成部200を配置する。こうすると、目止め材215を低空隙率部220、230側から充填することが可能となる。次に、反応ガス流路形成部200の凹部222、232側に第2の転写用治具610を配置する。なお、第2の転写用治具610の配置を、第1の転写用治具600の配置よりも先に行っても良い。
図7(C)に示す工程では、第1の転写用治具600を反応ガス流路形成部200方向に移動させ、目止め材215を、低空隙率部220、230の間に充填(転写)する。このとき、目止め材215として、熱可塑性樹脂を用いる場合には、目止め材215加熱して柔らかくしておくことが好ましい。図7(D)は、第1の転写用治具600と、反応ガス流路形成部200とが接するまで、第1の転写用治具600を移動させた状態を示している。目止め材215として熱可塑性樹脂を用いる場合には、冷却して硬化させる。
図7(E)に示す工程では、反応ガス流路形成部200の両面から第1の転写用治具600と、第2の転写用治具610を取り除く。これにより、目止め材215が充填された反応ガス流路形成部200を形成することが可能となる。
図8は、燃料電池にシール材を形成する工程の一例を示す説明図である。図8(A)に示す工程では、セパレータ30と発電部20を配置する。具体的には、カソード側プレート310の上に中間プレート320、アノード側プレート300を順に配置してセパレータ30を形成する。アノード側プレート300の上に、反応ガス流路形成部200、ガス拡散層130、膜電極接合体100、ガス拡散層130、反応ガス流路形成部200を順次配置する。
図8(B)に示す工程では、セパレータ30と発電部20に、金型700に配置し、液状ゴムを充填する。まず、セパレータ30と発電部20に、金型700を配置する。これにより、金型700と、セパレータ30及び発電部20との間には、キャビティ710が形成される。次に、キャビティ710に液状ゴムを流し込む。このとき、反応ガス流路形成部200の端部の空隙には、液状ゴムが流れ込むが、目止め材充填部210が液状ゴムの浸入を抑制するため、発電領域101には、液状ゴムは流れ込まない。すなわち、目止め材充填部210は、液状ゴムが発電領域101方向に浸入しないように、液状ゴムの浸入を阻止する役割を果たしている。次に、液状ゴムを硬化させてシール部400を形成する。次に、金型を開けて、図1に示す燃料電池ユニット10を取り出す。
図9は、本実施例の効果の一例を示す説明図である。目止め材充填部210の両側は、低空隙率部220、230であるので、目止め材215の浸透に対する抵抗が高くなっている。そのため、目止め材215は、反応ガス流路形成部200の面方向には充填されずに、充填抵抗の低い厚み方向に充填されていく。これにより、目止め材充填部210が、反応ガス流路形成部200の面方向には広がらず、厚み方向に充填された、反応ガス流路形成部200を形成することが可能となる。
図10は、本実施例の他の効果の一例を示す説明図である。図10(A)は、本実施例であり、図10(B)は比較例である。比較例では、目止め材215が反応ガス流路形成部200の面方向に広がり、発電領域101まで達している。そのため、目止め材により、反応ガスの発電領域101への移動が妨げられるため、燃料電池の発電効率が低下する恐れがある。一方、本実施例では、目止め材215が反応ガス流路形成部200の面方向に広がっておらず、発電領域101まで達していない。そのため、目止め材215による反応ガスの発電領域101への移動は妨げられない。その結果、燃料電池の発電効率の低下を抑制できる。
また、比較例では、目止め材215が反応ガス流路形成部200の厚さ方向に十分に充填されない恐れがある。この場合、図8に示す液状ゴムの充填工程において、液状ゴムが発電領域101に浸入し、燃料電池の発電効率が低下する恐れがある。一方、本実施例では、目止め材215が反応ガス流路形成部200の厚さ方向に十分に充填されているので、図8に示す液状ゴムの充填工程において、液状ゴムが発電領域101に浸入し難く、燃料電池の発電効率の低下を抑制することが可能となる。
変形例:
図11は、反応ガス流路形成部に低空隙率部を形成する工程の他の一例を示す説明図である。図(A)に示す工程では、略直方体形状の反応ガス流路形成部200を準備する。図6(A)に示す工程と同じである。
図11は、反応ガス流路形成部に低空隙率部を形成する工程の他の一例を示す説明図である。図(A)に示す工程では、略直方体形状の反応ガス流路形成部200を準備する。図6(A)に示す工程と同じである。
図11(B)に示す工程では、反応ガス流路形成部200の下側に、第1の圧縮治具500を配置し、反応ガス流路形成部200の充填材520を配置する。充填材520は、額縁形状を有し、2重に形成されている。充填材520は、金属や樹脂で形成された部材であり、図8に示すシールの形成工程において、液状ゴムを通過させない程度に緻密に形成されていることが好ましい。
図11(C)に示す工程では、充填材520を、反応ガス流路形成部200中に圧入する。これにより、充填材520圧入方向において、反応ガス流路形成部200が圧縮され、当該部分の空隙率が減少する。図11(D)は、充填材520が反応ガス流路形成部200にちょうど埋没させ、第1の圧縮治具500を取り除いた状態を示している。この変形例は、充填材520が図3に示す凹部222、232に挿入されたものと同様の構成である。この変形例によれば、凹部222、232に充填材520が挿入されているため、シール部400の形成工程(図8)において、液状ゴムの浸入をより抑制することが可能となる。
図12は、目止め材を充填する工程の他の一例を示す説明図である。図12(A)に示す工程では、反応ガス流路形成部200の下側に第2の転写用治具610を配置し、2つの低空隙率部220、230の間に目止め材215を配置する。目止め材としては、熱可塑性の樹脂が好ましい。
図12(B)に示す工程では、目止め材215を加熱して柔らかくし、目止め材215を厚さ方向に充填していく。目止め材の充填位置の両側は、低空隙率部220、230となっているので、目止め材215は、反応ガス流路形成部200の面方向には広がり難く、厚さ方向に充填されやすい。図12(C)に示す工程では、反応ガス流路形成部200の上側に第1の転写用治具600を配置し、目止め材215を反応ガス流路形成部200の中に十分に充填させる。図12(D)に示す工程では、反応ガス流路形成部200の両面から第1の転写用治具600と、第2の転写用治具610を取り除く。この工程によれば、目止め材215の位置合わせが容易となる。目止め材215として熱可塑性樹脂を用いる場合には、冷却して硬化させる。
本実施例では、低空隙率部220、230は、目止め材充填部210の両側に形成しているが、内側の低空隙率部220のみ形成し、外側の低空隙率部230を形成しないようにしてもよい。このように低空隙率部を形成すれば、目止め材215を反応ガス流路形成部200に充填する工程(図6)において、目止め材215の発電領域101への浸入を抑制することが可能となる。
本実施例では、反応ガス流路形成部200として、エキスパンドメタルを用いたが、例えば金属製の焼結多孔体であってもよい。エキスパンドメタルと同様に、圧縮により、空隙率を減少させることが可能である。
以上、いくつかの実施例に基づいて本発明の実施の形態について説明してきたが、上記した発明の実施の形態は、本発明の理解を容易にするためのものであり、本発明を限定するものではない。本発明は、その趣旨並びに特許請求の範囲を逸脱することなく、変更、改良され得るとともに、本発明にはその等価物が含まれることはもちろんである。
10…燃料電池ユニット
20…発電部
30…セパレータ
40…マニホールド
100…膜電極接合体
101…発電領域
110…電解質膜
120…触媒層
130…ガス拡散層
200…反応ガス流路形成部
210…目止め材充填部
215…目止め材
220、230…低空隙率部
222、232…凹部
224、234…充填物
300…アノード側プレート
301、311、321…開口部
310…カソード側プレート
320…中間プレート
400…シール部
500…第1の圧縮治具
510…第2の圧縮治具
512…突起
520…充填材
600…第1の転写用治具
610…第2の転写用治具
700…金型
710…キャビティ
20…発電部
30…セパレータ
40…マニホールド
100…膜電極接合体
101…発電領域
110…電解質膜
120…触媒層
130…ガス拡散層
200…反応ガス流路形成部
210…目止め材充填部
215…目止め材
220、230…低空隙率部
222、232…凹部
224、234…充填物
300…アノード側プレート
301、311、321…開口部
310…カソード側プレート
320…中間プレート
400…シール部
500…第1の圧縮治具
510…第2の圧縮治具
512…突起
520…充填材
600…第1の転写用治具
610…第2の転写用治具
700…金型
710…キャビティ
Claims (6)
- 燃料電池であって、
発電領域を有する膜電極接合体と、
多数の空隙を有し、前記膜電極接合体の両面に配置される反応ガス流路形成部とを備え、
前記反応ガス流路形成部は、
前記発電領域に隣接する発電領域隣接部分と、
前記反応ガス流路形成部の端部近傍に周状に設けられ、目止め材が充填された充填部分と、
前記発電領域隣接部分と前記充填部分との間に周状に設けられ、前記発電領域隣接部分よりも低い空隙率を有する低空隙率を有する低空隙率部分と、
を有する、
燃料電池。 - 請求項1に記載の燃料電池において、
前記反応ガス流路形成部は、さらに、前記充填部分の外縁側に設けられ、前記発電領域部分よりも低い空隙率を有する第2の低空隙率部分を有する、燃料電池。 - 請求項1または請求項2に記載の燃料電池において、
前記低空隙率部分は、前記反応ガス流路形成部が圧縮されて形成されている、燃料電池。 - 請求項1から請求項3のいずれかに記載の燃料電池において、
前記反応ガス流路形成部は、エキスパンドメタルで形成されている、燃料電池。 - 燃料電池用シール構造の製造方法であって、
(1)多数の空隙を有する反応ガス流路形成部を準備する工程と、
(2)前記反応ガス流路形成部の燃料電池の発電領域よりも外側の周状の部分において、前記反応ガス流路形成部を圧縮して低空隙率部分を形成する工程と、
(3)前記反応ガス流路形成部の前記低空隙率部分の外側の周状の部分に目止め材を充填する工程と、
を備える、燃料電池用シール構造の製造方法。 - 請求項5に記載の燃料電池用シール構造の製造方法において、
前記工程(3)の目止め材の充填の方向は、前記工程(2)における前記反応ガス流路形成部を圧縮する時の圧縮の方向と反対方向である、燃料電池用シール構造の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009004667A JP2010165473A (ja) | 2009-01-13 | 2009-01-13 | 燃料電池及び燃料電池用シール構造の製造方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013251203A (ja) * | 2012-06-01 | 2013-12-12 | Nissan Motor Co Ltd | 燃料電池 |
US9343761B2 (en) | 2010-12-06 | 2016-05-17 | Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha | Fuel cell and fuel cell stack |
-
2009
- 2009-01-13 JP JP2009004667A patent/JP2010165473A/ja active Pending
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