JP2010164610A - 電子楽器のペダル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】アコースティックピアノのペダルと同様な操作感を実現し得る電子楽器のペダル装置を提供する。
【解決手段】レバー40はレバー支持部41に支持されている。レバー40は、レバー40に連動して変位する第1揺動部材52を介して、反力安定用のばね54、第1のばね55及び第2のばね56によって付勢される。反力安定用のばね54の付勢力はレバー40の全操作範囲において変化する。第1のばね55及び第2のばね56は第2揺動部材53を介して直列に組み付けられる。第2揺動部材53は固定支持部材FRによって下方への変位が規制される。第1のばね55の付勢力が第2のばね56の付勢力を超えると、第2揺動部材53は上方へ変位する。第1揺動部材52及び第2揺動部材53に当接して変位を抑制する方向の摩擦力を発生させる当接部材を設ける。
【選択図】図3A

Description

本発明は、楽音の発生態様を制御するための電子楽器のペダル装置に関する。
従来から、電子楽器のペダル装置において、アコースティックピアノのペダルに似た操作感を得るようにすることは知られている。例えば、下記特許文献1では、踏み込み操作によって揺動するレバーと、レバーを付勢するための並列に設けた第1のばね及び第2のばねを備え、レバーの踏み込みが浅いときは第1のばねのみがレバーを付勢し、所定量以上踏み込まれているときは、第1のばね及び第2のばねがレバーを付勢するようにしている。したがって、演奏者は踏み込みの途中からペダルが重くなったような操作感を得る。このようにして、アコースティックピアノにおけるダンパーペダルの操作感を模擬しようとしている。
特開2004−334008号公報
アコースティックピアノにおいては、演奏者がダンパーペダルを踏み込んだ場合、ペダルの変位量に応じて、ペダルの反力の変化率が段階的に変化するように感じる。この点について、図12を用いて説明する。図12は、アコースティックピアノのダンパーペダルの踏み込みの往行程における、ペダルレバーの反力特性を示している。アコースティックピアノのダンパーペダルのレバーとダンパーは、幾つかの連結部を介して連結されている。これらの連結部には遊びが設けられている。したがって、ダンパーペダルの踏み込みが浅く、図12のA0の範囲にあるとき、その動作はダンパーに伝達されず、ペダルの反力の変化率は小さい。ダンパーペダルの変位量が増して、図12のA1の範囲に移行すると、連結部を介してダンパーに踏み込み力が伝わり、連結部全体が有する弾性要素からの反力の増加、部分的に弦から持ち上げられ始めたダンパーの重さ及び摩擦に起因して、ペダルの反力の変化率が大きくなる。さらにレバーの変位量が増して、図12のA2の範囲に移行すると、ダンパーが弦から完全に離れ、連結部全体が有する弾性要素からの反力が増加しなくなる。したがって、ペダルの反力の変化率が小さくなる。なお、領域A1の後半から領域A1,A2間の境界を越えて領域A2に侵入する領域(図示のAH領域)を通常ハーフペダル領域という。そして、この領域AHにおいて上級演奏者はダンパーペダルの踏み込み深さを微妙に変化させることにより、発生される楽音の音色、響き等を微妙に変化させることができる。また、アコースティックピアノのシフトペダルにおいても、レバーが幾つかの連結部を介して打弦機構に連結されているので、ダンパーペダルと同様に、反力の変化率が段階的に変化する。また、機種及びメーカーによって、ペダル、連結部、ダンパー、打弦機構等の構造が異なると、図12におけるA1、AH及びA2の各範囲の広さも異なる。また、領域A0,A1間でペダルの反力の変化率に差が無い場合もある。しかし、上記のような従来の電子楽器のペダル装置では、図12のA1の範囲を超えた図12のA2の範囲(反力の変化率が小さくなった状態)の操作感を実現できなかった。
また、アコースティックピアノにおいては、演奏者がペダルを踏み込み操作した場合、レバーの踏み込み量に対するレバーの反力にヒステリシスが生じる。このレバー反力のヒステリシスについて、図13を用いて説明する。ダンパーペダルのレバーは、複数の可動部品、緩衝材、ばね及び軸を介してダンパーに連結されている。そのため、ペダル装置全体が有する粘性及び摩擦に起因して、図13に実線で示すようにレバーの踏み込み量に対するレバーの反力にヒステリシスが生じる。すなわち、演奏者は、踏み込みの往行程よりも復行程の方が、ペダルが軽く感じる。また、アコースティックピアノのシフトペダルにおいても、レバーが複数の可動部品、緩衝材、ばね及び軸を介して鍵盤の打弦機構に連結されているので、ペダル装置全体が有する粘性及び摩擦に起因して、図13に破線で示すように、レバーの踏み込み量に対するレバーの反力にヒステリシスが生じる。そして、そのヒステリシス幅(踏み込みの往行程と復行程のレバーの反力の差)はダンパーペダルに比べて大きい。特に、図13に示すように、レバーの踏み込み量がA2領域にあるとき、その差が大きい。しかし、上記のような従来の電子楽器のペダル装置では、レバーがばねによって付勢されるのみであり、ペダル装置全体を構成する可動部品が少ない。そのため、ペダル装置全体が有する粘性及び摩擦が少なく、ヒステリシス幅が小さい。したがって、演奏者は、踏み込みの往行程と復行程でペダルの重さの差が感じられず、アコースティックピアノのペダルの操作感を完全には実現できなかった。また、ヒステリシス幅が小さいため、踏み込み力を少し変化させただけで踏み込み量が変化してしまい、楽音の発生態様の制御が困難であった。
本発明は前記問題を解決するためになされたものであり、その目的は、アコースティックピアノのペダルと同様な操作感を実現し得る電子楽器のペダル装置を提供することにある。
前記目的を達成するため、本発明の特徴は、固定支持部材(FR)によって支持されて、演奏者の踏み込み操作により揺動するレバー(40)と、第1の所定位置から第1の方向への変位が固定支持部材(FR)によって規制され、演奏者によるレバー(40)の踏み込み操作時に、第1の方向とは反対の第2の方向へ変位する可動部材(53)と、レバー(40)の揺動に連動して変位して、レバー(40)の揺動を可動部材(53)に伝達する伝達部材(45,52)と、伝達部材(45,52)と可動部材(53)との間に設けられ、演奏者によるレバー(40)の踏み込み操作時に可動部材(53)を第2の方向に付勢する第1のばね(55)と、可動部材(53)と固定支持部材(FR)との間に設けられ、可動部材(53)を第1の方向に付勢する第2のばね(56)と、伝達部材(45,52)に当接して、伝達部材(45,52)の変位を抑制する方向の第1の摩擦力を発生させる第1当接部材(51b,59)と、可動部材(53)に当接して、可動部材(53)の変位を抑制する方向の第2の摩擦力を発生させる第2当接部材(51f)とを備えたことにある。この場合、第2の摩擦力を第1の摩擦力よりも大きくするとよい。
上記のように構成した本発明によれば、レバー(40)の踏み込み量に応じて、レバー(40)の反力の変化率を、大きな変化率から小さな変化率へ変化させることができる。また、レバー(40)の反力にヒステリシスを持たせることができる。したがって、図12及び図13に示したアコースティックピアノのペダルと同様な操作感を実現することができる。
具体的には、伝達部材(45,52)は、第1の所定位置から第1の方向へ離間した第2の所定位置から第1の方向への変位が固定支持部材(FR)によって規制され、演奏者によるレバー(40)の踏み込み操作時に第2の方向へ変位し、第2のばね(56)は、演奏者によるレバー(40)の踏み込み操作量が所定値より小さいとき、可動部材(53)の第2の方向への変位を規制し、かつ、演奏者によるレバー(40)の踏み込み量が所定値以上になったとき可動部材(53)の第2の方向への変位を許容するように構成するとよい。この場合、第1のばね(55)の両端は、レバー(40)が踏み込み操作されない状態において、伝達部材(45,52)及び可動部材(53)に当接するように構成するとよい。
上記のように構成した具体的な本発明によれば、レバー(40)の踏み込み量が小さいとき、第1のばね(55)を介したレバー(40)による可動部材(53)を第2の方向へ付勢する力が、第2のばね(56)のばね力による可動部材(53)を第1の方向へ付勢する力、可動部材(53)の自重及び可動部材(53)の静止摩擦力からなる合力に達するまで、可動部材(53)は所定位置に静止している。したがって、この状態では、第1のばね(55)によるばね力がレバー(40)に付与される。そして、レバー(40)の踏み込み量がさらに増加して、第1のばね(55)を介したレバー(40)による可動部材(53)を第2の方向へ付勢する力が、第2のばね(56)のばね力により可動部材(53)を第1の方向へ付勢する力、可動部材(53)の自重及び可動部材(53)の静止摩擦力からなる合力以上になると、可動部材(53)は第2の方向へ変位し始める。この可動部材(53)が変位し始めるときのレバー(40)の踏み込み量が上記所定値に対応する。
この状態からレバー(40)の踏み込み量がさらに増加すると、可動部材(53)が第2の方向へ変位しながら、第2のばね(56)が作用し始める。この状態では、第1のばね(55)と第2のばね(56)が直列に結合されているとみなすことができ、この直列ばねのばね定数は第1のばね(55)のばね定数よりも小さくなる。したがって、この状態では、第1のばね(55)及び第2のばね(56)からなる直列ばねによるばね力がレバー(40)に付与される。その結果、レバー(40)の踏み込み量に応じて、レバー(40)の反力の変化率を、大きな変化率から小さな変化率へ変化させることができる。
また、伝達部材(45,52)及び可動部材(53)に当接してそれぞれの揺動を抑制する方向の摩擦力を発生させる第1及び第2当接部材(51b,59,51f)を設けたので、レバー(40)の反力にヒステリシス特性を持たせることができる。したがって、アコースティックピアノのペダルと同様な操作感を実現することができる。
また、レバー(40)を大きく踏み込んだ後、踏み込み量を急激に減少させた場合、及びレバー(40)の踏み込み量を周期的に変化させた場合、可動部材(53)に働く慣性力とばね力の協働により、可動部材(53)が一時的に振動することが考えられる。さらに、可動部材(53)が固定支持部材(FR)に衝突して、可動部材(53)が振動することも考えられる。この振動は、第1のばね(55)を介してレバー(40)に伝わり、演奏者にとって不自然な反力となる。しかし、上記のように構成した本発明においては、第1のばね(55)と第2のばね(56)のばね力が、可動部材(53)に対して、相反する方向に働くので、前記振動を抑制または素早く収束させることができる。さらに、第2当接部材(51f)は、前記振動を抑制または素早く収束させる方向の摩擦力を可動部材(53)に発生させる。その結果、レバー(40)の反力を安定させることができる。
また、可動部材(53)の自重による影響を無視できる場合は、可動部材(53)に働く慣性力も無視できると考えられるので、前記の不自然な反力の発生を防止でき、ペダル装置を軽量化することもできる。
また、本発明の他の特徴は、固定支持部材(FR)と伝達部材(45,52)との間に設けられ、レバー(40)の踏み込み操作に対抗する方向のばね力をレバー(40)に常時付与する第3のばね(54)をさらに備えたことにある。この場合、第1のばね(55)の両端は、レバー(40)が踏み込み操作されない状態において、伝達部材(45,52)及び可動部材(53)に当接するように構成するとよい。また、第1のばね(55)の一端は、レバー(40)が踏み込み操作されない状態において、伝達部材(45,52)又は可動部材(53)から離間するようにしてもよい。
上記のように構成した本発明によれば、レバー(40)の踏み込み量が小さいとき、第1のばね(55)を介したレバー(40)による可動部材(53)を第2の方向へ付勢する力が、第2のばね(56)のばね力による可動部材(53)を第1の方向へ付勢する力、可動部材(53)の自重及び可動部材(53)の静止摩擦力からなる合力に達するまで、可動部材(53)は所定位置に静止している。したがって、この状態では、第1のばね(55)及び第3のばね(54)によるばね力がレバー(40)に並列に付与される。そして、レバー(40)の踏み込み量がさらに増加して、第1のばね(55)を介したレバー(40)による可動部材(53)を第2の方向へ付勢する力が、第2のばね(56)のばね力により可動部材(53)を第1の方向へ付勢する力、可動部材(53)の自重及び可動部材(53)の静止摩擦力からなる合力以上になると、可動部材(53)は第2の方向へ変位し始める。この可動部材(53)が変位し始めるときのレバー(40)の踏み込み量が上記所定値に対応する。
この状態からレバー(40)の踏み込み量がさらに増加すると、可動部材(53)が第2の方向へ変位しながら、第2のばね(56)が作用し始める。この状態では、第1のばね(55)と第2のばね(56)が直列に結合されているとみなすことができ、この直列ばねのばね定数は第1のばね(55)のばね定数よりも小さくなる。したがって、この状態では、第3のばね(54)によるばね力と第1のばね(55)及び第2のばね(56)からなる直列ばねによるばね力がレバー(40)に並列に付与される。その結果、レバー(40)の踏み込み量に応じて、レバー(40)の反力の変化率を、大きな変化率から小さな変化率へ変化させることができる。
さらに、レバー(40)が踏み込み操作されない状態において、第1のばね(55)の一端が、伝達部材(45,52)又は可動部材(53)から離間するように構成した場合は、レバー(40)の踏み込み量が小さいとき、第1のばね(55)の両端は伝達部材(45,52)及び可動部材(53)に当接していないので、第3のばね(54)によるばね力のみがレバー(40)に付与される。その結果、レバー(40)の踏み込み量に応じて、レバー(40)の反力の変化率を、始め小さく、次に大きく、さらに次に中程度というように段階的に増減させることができる。
また、第3のばね(54)のばねを設けない場合と同様に、可動部材(53)に働く慣性力とばね力の協働により、可動部材(53)が一時的に振動することが考えられる。さらに、可動部材(53)が固定支持部材(FR)に衝突して、可動部材(53)が振動することも考えられる。この振動は、第1のばね(55)を介してレバー(40)に伝わり、演奏者にとって不自然な反力となる。しかし、上記のように構成した本発明においても、第1のばね(55)と第2のばね(56)のばね力が、可動部材(53)に対して、相反する方向に働くので、前記振動を抑制または素早く収束させることができる。その結果、レバー(40)の反力を安定させることができる。さらに、レバー(40)に作用するばね力を、第3のばね(54)によるばね力と、第1のばね(55)及び第2のばね(56)によるばね力とに分担させることができるので、第1のばね(55)及び第2のばね(56)によるばね力(ばね定数)を小さくすることができ、前記振動による不自然なレバー反力を小さくすることができる。その結果、レバー(40)の反力を安定させることができる。
また、可動部材(53)の自重による影響を無視できる場合は、可動部材(53)に働く慣性力も無視できると考えられるので、前記の不自然な反力の発生を防止でき、ペダル装置を軽量化することもできる。
また、本発明の他の特徴は、可動部材(53)に発生させる摩擦力の大きさを調整する調整機構をさらに設けたことにある。
上記のように構成した本発明によれば、アコースティックピアノのダンパーペダルとシフトペダルのように、ヒステリシス幅が異なっても、可動部材(53)に発生させる摩擦力の大きさを調整することにより、それぞれのペダルの反力特性を実現することができる。
また、本発明の他の特徴は、レバー(40)の変位量を検出する検出器をさらに設けたことにある。
上記のように構成した本発明によれば、レバー(40)自体には摩擦力を発生させていない。また、レバー(40)反力として作用する摩擦力を、伝達部材(45,52)と可動部材(53)に分担させているので、伝達部材(45,52)に発生させる摩擦力を小さくできる。したがって、レバー(40)の踏み込み操作を解除したとき、レバー(40)は初期位置に復帰し、このレバー(40)の初期位置への復帰が検出器(66)によって検出される。そのため、レバー(40)の踏み込み操作を解除したとき、検出器(66)によって検出されるレバー(40)の初期位置への復帰を用いて、発生楽音に対するダンパー効果及びシフト効果の付与を確実に解除できる。
本発明の第1及び第2実施形態に係るペダル装置が適用された電子楽器の正面図である。 図1の電子楽器の全体構成を示すブロック図である。 本発明の第1実施形態に係るペダル装置の側面図である。 図3Aの反力発生機構の下面図である。 図3Aの反力発生機構の背面図である。 第1実施形態の変形例に係り、キャプスタンの取り付け部の拡大図である。 図3Aのペダル装置のレバー変位量に対する反力安定用のばねの付勢力の変化特性を示す特性グラフである。 図3Aのペダル装置のレバー変位量に対する第1のばねの付勢力の変化特性を示す特性グラフである。 図3Aのペダル装置のレバー変位量に対する第2のばねの付勢力の変化特性を示す特性グラフである。 図3Aのペダル装置のレバー変位量に対する第1の摩擦力の変化特性を示す特性概念グラフである。 図3Aのペダル装置のレバー変位量に対する第2の摩擦力の変化特性を示す特性概念グラフである。 図3Aのペダル装置のレバー変位量に対するレバー反力の変化特性を示す特性概念グラフである。 本発明の第2実施形態に係るペダル装置の側面図である。 図7のペダル装置のレバー変位量に対する反力安定用のばねの付勢力の変化特性を示す特性グラフである。 図7のペダル装置のレバー変位量に対する第1のばねの付勢力の変化特性を示す特性グラフである。 図7のペダル装置のレバー変位量に対する第2のばねの付勢力の変化特性を示す特性グラフである。 図7のペダル装置のレバー変位量に対する第1の摩擦力の変化特性を示す特性概念グラフである。 図7のペダル装置のレバー変位量に対する第2の摩擦力の変化特性を示す特性概念グラフである。 図7のペダル装置のレバー変位量に対するレバー反力の変化特性を示す特性概念グラフである。 第1及び第2実施形態の変形例に係り、駆動ロッドに摩擦力を発生させる当接部材を示す図である。 アコースティックピアノのレバーの変位量に対する反力の変化率の変化特性を示す特性グラフである。 アコースティックピアノのレバーの変位量に対する反力のヒステリシス特性を示す特性グラフである。
a.全体構成
本発明の実施形態に係るペダル装置について説明する前に、本発明に係るペダル装置が適用される電子楽器全体の構成について説明しておく。図1は本発明に係るペダル装置を適用した電子楽器10の全体正面図である。図2は、電子楽器10の構成を示すブロック図である。電子楽器10は、鍵盤11、ペダル装置12、複数のパネル操作子13、表示器14、音源回路15、コンピュータ部16、時計回路17及び外部記憶装置18を備えている。
鍵盤11は、演奏者の手によって操作されて、発生楽音の音高をそれぞれ指定する。鍵盤11の操作は、バス21に接続された検出回路22によって検出され、操作内容を表すデータ(例えば、ノートデータ、キーオンデータ、キーオフデータ等)が、バス21を介してコンピュータ部16に供給される。ペダル装置12は、演奏者の足によって操作されて、電子楽器10の楽音の発生態様を制御する。後述の本発明の一実施形態においては、ペダル装置12は、演奏者の足による踏み込み操作により、発生される楽音にダンパー効果を付与するためのダンパーペダル12aまたは発生される楽音の音色及び音量を変化させるためのシフトペダル12bである。ペダル装置12の操作は、詳しくは後述するように、バス21に接続された検出回路23によって検出され、操作内容を表すデータがバス21を介してコンピュータ部16に供給される。複数のパネル操作子13は、電子楽器の動作を設定するためのものである。パネル操作子13の操作は、バス21に接続された検出回路24によって検出され、操作内容を表すデータがバス21を介してコンピュータ部16に供給される。表示器14は、液晶ディスプレイ、CRT等で構成され、文字、数字、図形等を画面上に表示する。表示器14はバス21に接続された表示回路25によって制御され、表示内容が、バス21を介して表示回路25に供給される表示用の指示信号及びデータにより指定される。
音源回路15は、バス21に接続されていて、コンピュータ部16からバス21を介して供給される楽音制御データ(ノートデータ、キーオンデータ、キーオフデータ、音色制御データ、音量制御データ等)に基づいてディジタル楽音信号を生成し、生成したディジタル楽音信号を効果回路26に供給する。効果回路26は、バス21に接続されていて、コンピュータ部16からバス21を介して供給される効果制御データに基づいて、供給されたディジタル楽音信号に効果を付してサウンドシステム27に供給する。前述したダンパー及びシフト効果は、音源回路15又は効果回路26でディジタル楽音信号に付与される。サウンドシステム27は、D/A変換器、アンプ、スピーカ等からなり、前記供給された効果の付与されたディジタル楽音信号をアナログ楽音信号に変換して、同アナログ楽音信号に対応した楽音を放音する。
コンピュータ部16は、バス21に接続されたCPU16a、RAM16b、ROM16cに加えて、CPU16aに接続されたタイマ16dからなり、プログラムの実行により、電子楽器10の動作を制御する。時計回路17は、継続的に日時を計測する。外部記憶装置18は電子楽器10に組み込まれたハードディスク及びフラッシュメモリ、電子楽器10に接続可能なコンパクトディスク等の種々の記録媒体と、同各記録媒体に対するドライブユニットを含むものであり、大量のデータ及びプログラムの記憶及び読み出しを可能にしている。
電子楽器10は、さらに、ネットワーク用インターフェース回路28及びMIDIインターフェース回路29を備えている。ネットワーク用インターフェース回路28は、電子楽器10を、通信ネットワークNWを介してサーバ装置30に交信可能に接続する。MIDIインターフェース回路29は電子楽器10を、他の電子楽器又はシーケンサ等の外部MIDI機器31に交信可能に接続する。
b.第1実施形態
次に、本発明に係るペダル装置12の第1実施形態について詳しく説明する。図3Aはペダル装置12を高音部側から見た図である。図3Aは、ペダル装置12が電子楽器の棚板39に取り付けられている状態を示している。レバー40は、長尺状の板状部材で、前部(図3Aにおいて左側)が踏み込み部であり、幅広となっている。レバー40は、中間部にてフレームFRに設けられたレバー支持部41に支持され、回転中心42を中心として、前端部が上下方向に揺動可能となっている。レバー40の中間部下方には、ゴム、フェルト等の衝撃吸収材によって構成された長尺状の下限ストッパ43が横方向に延設されてフレームFRに固定されている。この下限ストッパ43はレバー40の前部の下方への変位を規制する。なお、フレームFRとは、ペダル装置12の種々の部品を支持するための構造体及びペダル装置12のハウジング自体を意味する。また、レバー40の後部下方には、下限ストッパ43と同様な上限ストッパ44がフレームFR上に固定されており、レバー40の前部の上方への変位を規制する。
レバー40の回転中心42の後方であって、レバー40の後部上面に設けた凹部40aには、駆動ロッド45の下端が侵入して凹部40aの底面に当接している。駆動ロッド45は長尺状部材で、レバー40の後部上方へ延設されている。駆動ロッド45は図示しないガイド部材によって、上下方向にのみ変位可能となっている。
レバー40の後部上方には、レバー操作に対抗する反力を発生させるための反力発生機構50が設けられている。反力発生機構50は、図3A乃至図3Cに示すように、ベース部材51、第1揺動部材52、第2揺動部材53、レバー40の反力安定用のばね54、並びにばね定数変更のための第1のばね55及び第2のばね56から構成される。なお、第1揺動部材52及び駆動ロッド45が本発明の伝達部材を構成し、第2揺動部材53が本発明の可動部材を構成する。
ベース部材51は、第1揺動部材52及び第2揺動部材53を支持する第1支持部51b及び第2支持部51dを有する。また、反力発生機構50を電子楽器10の棚板39に取り付けるための取り付け部51aを有する。なお、取り付け部51a、第1支持部51b及び第2支持部51dは一体的に設けられている。
第1揺動部材52は、前後方向に延設された板状の部材である。第1揺動部材52は後部にて、ベース部材51の後部の下面側に設けられた第1支持部51bに支持され、回転中心51cを中心として、前端部が上下方向に揺動可能となっている。第1支持部51bは、取り付け部51aの後部の左右端から下方に延設された垂直板で、第1揺動部材52は左右の第1支持部51bの間に挟まれて支持されている。各垂直板の内側の表面には人工皮革、フェルト等の摩擦発生部材59が固着されており、摩擦発生部材59と第1揺動部材52の側面が当接する。なお、ベース部材51の第1支持部51b及び摩擦発生部材59が本発明の第1当接部材を構成する。
第1揺動部材52の前端部は、ベース部材51によって上方への変位が規制されている。第1揺動部材52の前端部の上面には、第1揺動部材上限ストッパ57が設けられている。第1揺動部材上限ストッパ57は、ゴム、フェルト等の衝撃吸収材によって構成され、第1揺動部材52のベース部材51に対する衝突時の衝撃音を緩和する。また、ベース部材51の下面側には、第1揺動部材下限ストッパ58が設けられている。第1揺動部材下限ストッパ58は、ベース部材51の下面から下方に延設された棒状の部材で、中間部にて水平方向に曲げられている。レバー40が踏み込み操作されない状態において、第1揺動部材52の前部の下面が第1揺動部材下限ストッパ58に当接することにより、第1揺動部材52の下方への変位が規制される。このとき、第1揺動部材52の上面と電子楽器の棚板39の下面が平行になっている。また、駆動ロッド45の上端は、第1揺動部材52の下面に設けた凹部52aに侵入して、その上底面に当接している。
ベース部材51の上面側には第2揺動部材53が設けられている。第2揺動部材53は、第1揺動部材52と同様の前後方向に延設された板状の部材で、後部にてベース部材51の上面側に設けられた第2支持部51dに支持され、回転中心51eを中心として、前端部が上下方向に揺動可能となっている。第2支持部51dは、取り付け部51aの後部の左右端から上方に延設された垂直板で、第2揺動部材53は左右の第2支持部51dの間に挟まれて支持されている。
また、第2揺動部材53の中間部には、人工皮革、フェルト等の摩擦発生部材60が巻きつけられて固着されている。摩擦発生部材60は、第2揺動部材53に含まれる。取り付け部51aの中間部の上面側には、摩擦発生部材60に当接して摩擦を発生させる当接部51fが設けられている。当接部51fは、取り付け部51aの左右端から上方へ延設された垂直板51f1,51f2からなり、左右の垂直板51f1,51f2の間に第2揺動部材53が挟まれて、摩擦発生部材60が垂直板51f1,51f2に当接する。垂直板51f2は垂直板51f1に比べて前後方向に幅広になっている。なお、ベース部材51の当接部51fが本発明の第2当接部材を構成する。
垂直板51f1,51f2には、それぞれの上端部の対向する位置に孔が設けられている。そして、垂直板51f1から、この孔を通って垂直板51f2へ向かうボルト61が設けられ、ボルト61は垂直板51f2の外側に設けられたナット62にねじ込まれている。ボルト61を締めつけることにより、垂直板51f1,51f2を変形させ、垂直板51f1,51f2の間隔を調整することができる。これにより、第2揺動部材53に発生させる摩擦力を調整することができる。なお、垂直板51f1,51f2、ボルト61及びナット62が、本発明の摩擦力の調整機構を構成する。
また、第2揺動部材53の前端部は、ベース部材51によって下方への変位が規制されている。ベース部材51の前部の上面には、第2揺動部材下限ストッパ63が設けられている。第2揺動部材下限ストッパ63も、ゴム、フェルト等の衝撃吸収材によって構成され、第2揺動部材53のベース部材51に対する衝突時の衝撃音の発生を防止する。また、ベース部材51は、垂直板51f2の前部の上端から水平方向に延設された天板部51hを有する。第2揺動部材53の前端部は、ベース部材51の天板部51hによって上方への変位が規制されている。天板部51hの下面には、第2揺動部材上限ストッパ64が設けられている。第2揺動部材上限ストッパ64も、ゴム、フェルト等の衝撃吸収材によって構成されており、第2揺動部材53が天板部51hの下面に衝突して発生する衝撃音を緩和する。
第1揺動部材52の前部の上面側に設けた凹部52bには、反力安定用のばね54の下端が侵入してその底面に固着されて支持され、反力安定用のばね54の上端は、上方のベース部材51に固着されて支持されている。なお、反力安定用のばね54は圧縮ばねである。反力安定用のばね54は、駆動ロッド45を介して、レバー40の前端部を上方へ付勢している。また、第1揺動部材52中間部の上面に設けた凹部52cには、第1のばね55の下端が侵入してその底面に固着されて支持されている。取り付け部51aの中間部には、上面から下面に向かう貫通穴51gが設けられており、第1のばね55は貫通穴51gを通って、その上端が、第2揺動部材53の下面に当接している。なお、第1のばね55も圧縮ばねである。
第2揺動部材53の前部の上面側に設けた凹部53aには、第2のばね56の下端が侵入してその底面に固着されて支持されている。第2のばね56の上端は、ベース部材51の天板部51hの下面に固着されている。なお、第2のばね56は圧縮ばねである。反力安定用のばね54、第1のばね55及び第2のばね56のばね定数を比較すると、反力安定用のばね54のばね定数が最も大きい。第2のばね56のばね定数は反力安定用のばね54及び第1のばね55のばね定数に比べて十分に小さい。なお、反力安定用のばね54、第1のばね55及び第2のばね56のばね定数の大小関係は本実施形態に限られず、目的とするレバー40の反力特性に応じて、変更が可能である。例えば、図12のA1領域とA2領域で反力の変化率の差が小さい場合は、第2のばね56のばね定数を第1のばね55のばね定数より大きくしてもよい。ただし、レバー40の反力安定用のばね54は本発明の第3のばねに対応し、ばね定数変更のための第1及び第2のばね55,56は本発明の第1及び第2のばねにそれぞれ対応する。
レバー40の中間部上方には、レバー40の変位量を検出するための、本発明の検出器としての変位量センサ66が組み付けられている。この変位量センサ66は、レバー40の上面までの距離を電気的又は光学的に(例えばレーザー光の反射により)検出することにより、レバー40の変位量を検出する。なお、この変位量センサ66に代えて、レバー40の上下変位量を機械的かつ電気的に(例えば可変抵抗により)検出するセンサを用いてもよい。
電子楽器10の棚板39には、上面から下面へ貫通する貫通孔67が設けられている。ベース部材51に、第1揺動部材52、第2揺動部材53、反力安定用のばね54、第1のばね55及び第2のばね56を組み付けた後に、第2揺動部材53を貫通孔67に侵入させる。そして、ベース部51の取り付け部51aの上面と棚板39の下面を当接させて、ベース部材51を棚板39の下面にねじ68で固定する。なお、上記実施形態では反力発生機構50の長手方向とレバー40の長手方向が同じになるようにした。しかし、反力発生機構50の向きは、上記実施形態に限られず、例えば、反力発生機構50の長手方向とレバー40の長手方向が直交するように配置してもよい。
次に、上記のように構成したペダル装置12の動作を説明する。レバー40を踏み込み操作しない状態では、反力安定用のばね54の付勢力及び第1揺動部材52の自重によって、第1揺動部材52が下方に付勢される。これにより、駆動ロッド45を介してレバー40の後部が下方に付勢される。したがって、レバー40の後部下面が上限ストッパ44に当接してレバー40は静止し、図3Aの状態となっている。このとき、第1のばね55は、自然長となっており、レバー40に対する付勢力は「0」である。また、このとき、第2揺動部材53は第2のばね56の付勢力及び第2揺動部材53の自重によって、第2揺動部材下限ストッパ63に当接している。なお、このとき、第1のばね55が若干圧縮され、駆動ロッド45を介してレバー40を付勢していてもよいが、この場合も第1のばね55の付勢力を第2のばね56の付勢力、第2揺動部材53の自重及び第2揺動部材53の静止摩擦力からなる合力よりも小さくし、第2揺動部材53を第2揺動部材下限ストッパ63に当接させる。
演奏者が、反力安定用のばね54による付勢力、第1揺動部材52の自重及び第1揺動部材52の静止摩擦力からなる合力に対抗してレバー40を踏み込むと、レバー40は、回転中心42を中心として、図3Aにて反時計回りに回転し始め、レバー40の後部が上方へ変位する。これにより、駆動ロッド45が第1揺動部材52の前端部を上方へ変位させる。そのため、反力安定用のばね54が圧縮され、反力安定用のばね54によるレバー40への付勢力が増加する(図4AのA1)。このとき、第2のばね56の付勢力、第2揺動部材53の自重及び第2揺動部材53の静止摩擦力からなる合力に対して、第1のばね55の付勢力が小さいときは、第2揺動部材53は第2揺動部材下限ストッパ63に当接したままとなっている。したがって、第1のばね55も圧縮され始め、第1のばね55の付勢力も増加する(図4BのA1)。また、第1揺動部材52には、揺動を抑制する方向の第1の摩擦力が発生する(図5AのA1)。この第1の摩擦力の方向は、レバー40の踏み込み操作に対抗する方向である。第1の摩擦力の大きさはレバー40の踏み込み量によらず、一定である。したがって、この操作範囲では、レバー40の反力は、反力安定用のばね54、第1のばね55及び第1の摩擦力によって発生する(図6のA1)。反力の変化は、反力安定用のばね54及び第1のばね55によって発生する。
そして、第1のばね55の付勢力が、第2のばね56の付勢力、第2揺動部材53の自重及び第2揺動部材53の静止摩擦力からなる合力を超えると、第2揺動部材53は、上方へ移動する。上述のとおり、第2のばね56のばね定数は第1のばね55に比べて十分に小さいので、レバー40の変位量が増すと、第2のばね56は圧縮されて第2のばね56の付勢力は増加するが、第1のばね55は、それ以上ほとんど圧縮されず、第1のばね55の付勢力はほとんど増加しない(図4BのA2及び図4CのA2)。さらに、第1揺動部材52及び第2揺動部材53にそれぞれの揺動を抑制する第1の摩擦力及び第2の摩擦力が発生する(図5A及び図5BのA2)。この第1及び第2の摩擦力の方向は、レバー40の踏み込み操作に対抗する方向である。第1及び第2の摩擦力の大きさはレバー40の踏み込み量によらず、一定である。第2の摩擦力は第1の摩擦力に比べて大きい。したがって、この操作範囲では、レバー40の反力は反力安定用のばね54、第1のばね55、第2のばね56、第1の摩擦力及び第2の摩擦力によって発生する。なお、第2の摩擦力の大きさは、前述の調整機構によって調整が可能である。例えば、ボルト60を締めつけることにより、垂直板51f1,51f2の間隔を小さくすれば、図5Bに破線で示すように、第2の摩擦力を大きくすることができる。ただし、第2の摩擦力及び第2のばね56の付勢力からなる合力が、第1のばね55の付勢力を超えないように第2の摩擦力の大きさを調整する。そして、この操作範囲では、反力の変化は、厳密にいえば、反力安定用のばね54、第1のばね55及び第2のばね56によって発生する。しかし、第2のばね56のばね定数は第1のばね55に比べて十分に小さいので、第1のばね55はほとんど圧縮されず付勢力がほとんど増加しない。したがって、反力の変化は、反力安定用のばね54及び第2のばね56によって発生するとみなすことができる(図6のA2)。
そして、レバー40の中間部下面が下限ストッパ43に当接して、レバー40の前部の下方への変位が規制される。レバー40の操作を解除すると、反力安定用のばね54、第1のばね55及び第2のばね56の付勢力によって、上述の踏み込みの往行程とは逆の順に動作する。すなわち、レバー40は回転中心42を中心として、図3Aにて時計回りに回転し、レバー40の後部下面が上限ストッパ44に当接して元の状態(図3A)に復帰する。このとき、各操作範囲における第1及び第2の摩擦力の方向は、レバー40の踏み込みを助勢する方向である。したがって、レバー40の踏み込みの往行程よりも復行程の反力を小さくすることができる。なお、上記説明では、第1揺動部材52及び第2揺動部材53の質量も考慮したが、第1揺動部材52及び第2揺動部材53を樹脂等の軽い材料で構成すれば、これらの質量を無視できる。
また、検出回路23は、変位量センサ66によってレバー40の変位量を検出する。そして、電子楽器10は、レバー40の変位量の情報に基づいて、発生楽音にダンパー効果又はシフト効果を付与するとともに発生楽音の音色、響き(音響効果)等の楽音要素を制御する。特に、本発明をダンパーペダル12aに適用した場合、上述した図12のハーフペダル領域AHに対応する図6の領域AHにおいて、音源回路15及び効果回路26は、変位量センサ66によって検出された変位量に基づいて、発生楽音の音色、響き(音響効果)等の楽音要素を演奏者のペダル操作により微妙に変化させる。
上記のように構成したペダル装置12によれば、図12のA0領域を破線、A1乃至A3領域を実線で示したようなアコースティックピアノのペダルの踏み込み開始から終了までのレバーの変位量と演奏者がペダルから受ける反力の関係に近い特性(図6)を実現することができる。すなわち、図12のA0及びA1に相当する操作範囲(図6のA1)においては、反力安定用のばね54及び第1のばね55によるレバー40への付勢力が変化し、図12のA2に相当する操作範囲(図6のA2)では、反力安定用のばね54による付勢力に加え、第2のばね56による付勢力が変化するようになっている。第2のばね56のばね定数は、第1のばね55のばね定数よりも十分に小さいから、図12のA1に相当する操作範囲(図6のA1)に比べて、図12のA2の範囲に相当する操作範囲(図6のA2)の反力の変化率を小さくすることができる。また、第2のばね56のばね定数が第1のばね55のばね定数よりも十分に小さくなく、又は第1のばね55のばね定数より大きくても、図12のA2の範囲に相当する操作範囲(図6のA2)では、第1のばね55と第2のばね56が直列に接続されるため、第1のばね55及び第2のばね56の合成ばねのばね定数は、第1のばね55のばね定数よりも小さくなる。したがって、この場合も、前記操作範囲(図6のA2)の反力の変化率を図12のA1の範囲に相当する操作範囲(図6のA1)の反力の変化率よりも小さくすることができる。
また、第1揺動部材52及び第2揺動部材53に当接してそれぞれの揺動を抑制する方向の摩擦力を発生させる第1支持部51b及び当接部51fを設けたので、図6に示すように、レバー40の踏み込みの往行程に比べて復行程の反力を小さくすることができる。すなわち、レバー40の踏み込みの往行程と復行程において、レバー40の反力に図13に示すアコースティックピアノと同様なヒステリシス特性を持たせることができる。
また、上記のように構成したペダル装置12においては、垂直板51f1,51f2の間隔を調整して第2揺動部材53に発生する摩擦力を変更することができる。これにより、図6に破線で示すように、図6のA2の操作範囲のヒステリシス幅のみを変更することができ、図13に示すようなアコースティックピアノのダンパーペダルとシフトペダルの反力特性の違いを同一の構成で実現することができる。
なお、図12のA3の範囲は、アコースティックピアノにおいて、レバー及びリンク機構が各ストッパ部材に当接して、僅かにそれらのストッパ部材を圧縮することによって発生するレバーの変位量と反力の関係を示す。この範囲は、本実施形態に係るペダル装置12において、レバー40の前部下面が下限ストッパ43に当接している状態に相当する。したがって、本実施形態に係るペダル装置12によれば、アコースティックピアノのペダルの反力特性であって、図12の領域A0,A1間で反力の変化率に差がない場合の反力特性を実現できる。
また、レバー40を大きく踏み込んだ後、踏み込み量を急激に減少させた場合、及びレバー40の踏み込み量を周期的に変化させた場合、第2揺動部材53に働く慣性力とばね力の協働により、第2揺動部材53が一時的に振動することが考えられる。さらに、第2揺動部材53が第2揺動部材下限ストッパ63に衝突して、第2揺動部材53が振動することも考えられる。特に図6のAH領域の付近でレバー40の踏み込み量を周期的に変化させた場合で、その周波数が第1のばね55又は第2のばね56の固有振動数に近いと、第2揺動部材53の振幅が大きくなり、第2揺動部材53が第2揺動部材下限ストッパ63に周期的に衝突することが考えられる。この振動は、第1のばね55を介してレバー40に伝わり、演奏者にとって不自然な反力となる。しかし、上記のように構成したペダル装置12においては、第1のばね55と第2のばね56の双方のばね力が、第2揺動部材53に対して、相反する方向に働くので、前記振動を抑制または素早く収束させることができる。さらに、レバー40に作用するばね力を、反力安定用のばね54によるばね力と、第1のばね55及び第2のばね56によるばね力とに分担させているので、第1のばね55及び第2のばね56によるばね力は小さく、第1のばね55を介してレバー40に伝わる不自然な反力を低減することもできる。また、当接部51fは、前記振動を抑制または素早く収束させる方向の摩擦力を第2揺動部材53に発生させる。そのため、前記振動による不自然なレバー反力を小さくすることができる。その結果、レバー40の反力を安定させることができる。
なお、上記説明では、第2揺動部材53の質量も考慮したが、第2揺動部材53を樹脂などの軽い材料で構成すれば、第2揺動部材53の質量を無視できる。この場合、第2揺動部材53に働く慣性力も無視できると考えられるので、前記の不自然な反力の発生を防止でき、ペダル装置12を軽量化することもできる。
また、変位量センサ66をレバー40の直上に設けたので、レバー40の変位量を直接検出することができる。第1揺動部材52に発生させる摩擦力は小さいので、レバー40の踏み込み操作を解除したとき、第1揺動部材52、駆動ロッド45及びレバー40は初期位置に復帰する。したがって、レバー40の踏み込み操作を解除したとき、発生楽音に対するダンパー効果及びシフト効果の付与を確実に解除できる。
また、ベース部材51に第1揺動部材52、第2揺動部材53、反力安定用のばね54、第1のばね55及び第2のばね56を組み付けた後にベース部材51を電子楽器10に組み付けることができるので、ペダル装置を簡単に電子楽器10に組み付けることができる。また、ベース部材51の上面側に第2揺動部材53を設け、下面側に第1揺動部材52を設けたので、反力発生機構50を電子楽器10に取り付けたとき、第2揺動部材53は電子楽器10の内部に侵入し、第1揺動部材52は電子楽器10の外側に位置する。したがって、反力発生機構50が棚板39の下面から突出する量を抑えることができ、外観上もアコースティックピアノ(グランドピアノ)を模擬できる。
また、取り付け部51a、第1支持部51b及び第2支持部51dを一体的に設けた。そのため部品点数を削減でき、組み立て工程における作業量を削減できるのでコストダウンできる。
なお、上記実施形態に加えて、図3Dに示すように、さらにキャプスタンCSを設けてもよい。キャプスタンCSは、円柱状のヘッド部CSaを有し、ヘッド部CSaの下面から下方へ、ヘッド部CSaよりもやや径が小さいねじ部CSbが延設されている。第1揺動部材52の上面にねじ孔を設けておき、このねじ孔にねじ部CSbをねじ込んでキャプスタンCSを取り付ける。キャプスタンCSの外径を第1のばね55の内径よりも小さくしておき、第1のばね55の中心軸とキャプスタンCSの中心軸が一致するようにしている。すなわち、キャプスタンCSは第1のばね55の内側に配置されている。そして、レバー40が踏み込み操作されない状態においては、ヘッド部CSaの上端は、第2揺動部材53から離間しており、第2揺動部材53の下面に対向している。なお、レバー40が踏み込まれ、第2のばね56の付勢力及び第2揺動部材53の自重からなる合力と第1のばね55の付勢力が同じになったとき、キャプスタンCSが第2揺動部材53の下面に当接するように、キャプスタンCSの長さが調整されている。
このように構成した場合、第2揺動部材53が第2揺動部材下限ストッパ63から離れて上方へ変位しているとき、第2揺動部材53はキャプスタンCSに支持され、第1のばね55はそれ以上圧縮されない。そのため、第2揺動部材53が安定して上下に移動することができ、レバー40の反力が安定する。
一方、レバー40が踏み込まれ、第1のばね55の付勢力が、第2揺動部材53の自重を超える前に、キャプスタンCSが第2揺動部材53の下面に当接するようにキャプスタンCSの長さを調整してもよい。
なお、上記変形例においては、キャプスタンCSを第1のばね55の内側に配置したが、キャプスタンCSの上端が第2揺動部材53の下面に対向するような位置であればどこに配置してもよい。また、第2揺動部材53側にキャプスタンCSを取り付け、キャプスタンCSのヘッド部CSaがレバー40の上面に対向するようにしてもよい。
c.第2実施形態
次に、本発明にかかるペダル装置の第2実施形態について詳しく説明する。図7は、本実施形態にかかるペダル装置12Aの側面図である。本実施形態は、図3Aに示す第1実施形態とほぼ同様の構成であるが、第1実施形態と異なり、レバー40が踏み込み操作されない状態において、第1のばね55の上端を第2揺動部材53から離間させている。
次に、上記のように構成したペダル装置12Aの動作を説明する。レバー40を踏み込み操作しない状態では、第1実施形態と同様に図7の状態となっている。演奏者が、反力安定用のばね54による付勢力、第1揺動部材52の自重及び第1揺動部材52の静止摩擦力からなる合力に対抗してレバー40を踏み込むと、レバー40は、回転中心42を中心として、図7にて反時計回りに回転し始め、レバー40の後部が上方へ変位する。これにより、駆動ロッド45が第1揺動部材52の前端部を上方へ変位させる。そのため、反力安定用のばね54が圧縮され、反力安定用のばね54によるレバー40への付勢力が増加する(図8AのA0)。このとき、第1のばね55の上端は、第2揺動部材53の下面から離間している。また、第1揺動部材52には、揺動を抑制する方向の第1の摩擦力が発生する(図9AのA0)。この第1の摩擦力の方向は、レバー40の踏み込み操作に対抗する方向である。第1の摩擦力の大きさはレバー40の踏み込み量によらず、一定である。したがって、この操作範囲では、レバー40の反力は、反力安定用のばね54及び第1の摩擦力によって発生する(図10のA0)。そして、反力の変化は、反力安定用のばね54によって発生する。
レバー40がさらに踏み込まれて変位量が増すと、反力安定用のばね54によるレバー40への付勢力がさらに増加する(図8AのA1)。一方、第1のばね55の上端が第2揺動部材53の下面に当接する。第1のばね55の上端が第2揺動部材53の下面に当接した後、さらにレバー40の踏み込み量が増加したときのペダル装置12Aの動作は、第1実施形態と同様である。
上記のように構成した本実施形態に係るペダル装置12Aにおいては、図12に実線で示したようなアコースティックピアノのペダルの踏み込み開始から終了までのレバーの変位量と演奏者がペダルから受ける反力の関係に近い特性(図10)を実現することができる。すなわち、図12のA0に相当する操作範囲(図10のA0)においては、反力安定用のばね54によるレバー40への付勢力が変化し、図12のA1に相当する操作範囲(図10のA1)においては、反力安定用のばね54に加えて、第1のばね55によるレバー40への付勢力が変化するようになっている。したがって、図12のA0に相当する操作範囲(図10のA0)に比べて、図12のA1の範囲に相当する操作範囲(図10のA1)の反力の変化率を大きくすることができる。そして、図12のA2に相当する操作範囲(図10のA2)では、反力安定用のばね54による付勢力に加え、第2のばね56による付勢力が変化するようになっている。第2のばね56のばね定数は、第1のばね55のばね定数よりも十分に小さいから、図12のA1に相当する操作範囲(図10のA1)に比べて、図12のA2の範囲に相当する操作範囲(図10のA2)の反力の変化率を小さくすることができる。また、第2のばね56のばね定数が第1のばね55のばね定数よりも十分に小さくなく、又は第1のばね55のばね定数より大きくても、図12のA2の範囲に相当する操作範囲(図10のA2)では、第1のばね55と第2のばね56が直列に接続されるため、第1のばね55及び第2のばね56の合成ばねのばね力は、第1のばね55によるばね力よりも小さくなる。そのため、この場合も、前記操作範囲(図10のA2)の反力の変化率を図12のA1の範囲に相当する操作範囲(図10のA1)の反力よりも小さくすることができる。
また、第1実施形態と同様にレバー40の踏み込みの往行程と復行程においてレバー40の反力にヒステリシス特性を持たせることができる。また、第2揺動部材53に発生する摩擦力を変更することもできる。これにより、図10に破線で示すように、図10のA2の操作範囲のヒステリシス幅のみを変更することができ、図13に示すようなアコースティックピアノのダンパーペダルとシフトペダルの反力特性の違いを同一の構成で実現することができる。
また、第1実施形態と同様に、本実施形態においても、レバー40を大きく踏み込んだ後、踏み込み量を急激に減少させた場合、及びレバー40の踏み込み量を周期的に変化させた場合、第2揺動部材53に働く慣性力とばね力の協働により、第2揺動部材53が一時的に振動することが考えられる。さらに、第2揺動部材53が第2揺動部材下限ストッパ63に衝突して、第2揺動部材53が振動することも考えられる。この振動は、第1のばね55を介してレバー40に伝わり、演奏者にとって不自然な反力となる。しかし、上記のように構成したペダル装置12においては、第1のばね55と第2のばね56のばね力が、第2揺動部材53に対して、相反する方向に働くので、前記振動を抑制または素早く収束させることができる。さらに、レバー40に作用するばね力を、反力安定用のばね54によるばね力と、第1のばね55及び第2のばね56によるばね力とに分担させているので、第1のばね55及び第2のばね56によるばね力は小さく、第1のばね55を介してレバー40に伝わる不自然な反力を低減することもできる。また、当接部51fは、前記振動を抑制または素早く収束させる方向の摩擦力を第2揺動部材53に発生させる。その結果、レバー40の反力を安定させることができる。
なお、上記説明では、第2揺動部材53の質量も考慮したが、第2揺動部材53を樹脂などの軽い材料で構成すれば、第2揺動部材53の質量を無視できる。この場合、第2揺動部材53に働く慣性力も無視できると考えられるので、前記の不自然な反力の発生を防止でき、ペダル装置12を軽量化することもできる。
また、変位量センサ66は第1実施形態と同様に動作するので、レバー40の踏み込み操作を解除したとき、発生楽音に対するダンパー効果及びシフト効果の付与を確実に解除できる。
また、第2揺動部材53とレバー40の間に上記第1実施形態の変形例と同様なキャプスタンCSを設けてもよい。このように構成した場合、第1実施形態の変形例と同様にレバー40の反力を安定化できる。さらに、第1のばね55の付勢力が第2のばね56の付勢力及び第2揺動部材53の自重からなる合力を超える前に、キャプスタンCSが第2揺動部材53に当接するように構成してもよい。
また、上記第2実施形態においては、レバー40が踏み込み操作されない状態において、第1のばね55の下端が第1揺動部材52に設けた凹部52cに侵入して固着され、その上端が第2揺動部材53の下面から離間するようにした。これに代えて、第2揺動部材53の下面に凹部を設けて、この凹部に第1のばね55の上端が侵入して固着され、その下端が第1揺動部材52の上面から離間するようにしてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態においては、第1揺動部材52に第1支持部51bを当接させて、第1揺動部材52の揺動を抑制する方向の摩擦力を発生させるようにした。しかし、これに代えて又はこれに加えて、図11に示すように、駆動ロッド45に当接する当接部材70を設け、駆動ロッド45の上下方向の変位を抑制する方向の摩擦力を発生するようにしてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態においては、第1支持部51bに人工皮革、フェルト等の摩擦発生部材59を固着した。しかし、これに代えて、摩擦発生部材59を第1揺動部材52に固着するようにしてもよい。また、上記第1及び第2実施形態においては、第2揺動部材53に人工皮革、フェルト等の摩擦発生部材60を固着するようにした。しかし、これに代えて、摩擦発生部材60を当接部51fに固着するようにしてもよい。
また、上記第1及び第2実施形態においては、ペダル装置12,12Aを電子楽器のダンパーペダル及びシフトペダルに適用した。しかし、上記ペダル装置12,12Aは、電子楽器のソステヌートペダルにも適用されるものである。
12,12A・・・ペダル装置、15・・・音源回路、16・・・コンピュータ部、40・・・レバー、43・・・下限ストッパ、44・・・上限ストッパ、51・・・ベース部材、52・・・第1揺動部材、53・・・第2揺動部材、54・・・反力安定用のばね、55・・・第1のばね、56・・・第2のばね、59,60・・・摩擦発生部材、66・・・変位量センサ

Claims (6)

  1. 固定支持部材によって支持されて、演奏者の踏み込み操作により揺動するレバーと、
    第1の所定位置から第1の方向への変位が前記固定支持部材によって規制され、演奏者による前記レバーの踏み込み操作時に、前記第1の方向とは反対の第2の方向へ変位する可動部材と、
    前記レバーの揺動に連動して変位して、前記レバーの揺動を前記可動部材に伝達する伝達部材と、
    前記伝達部材と前記可動部材との間に設けられ、演奏者によるレバーの踏み込み操作時に前記可動部材を前記第2の方向に付勢する第1のばねと、
    前記可動部材と前記固定支持部材との間に設けられ、前記可動部材を前記第1の方向に付勢する第2のばねと、
    前記伝達部材に当接して、前記伝達部材の変位を抑制する方向の第1の摩擦力を発生させる第1当接部材と、
    前記可動部材に当接して、前記可動部材の変位を抑制する方向の第2の摩擦力を発生させる第2当接部材とを備えたことを特徴とする電子楽器のペダル装置。
  2. 請求項1に記載の電子楽器のペダル装置において、
    前記伝達部材は、前記第1の所定位置から前記第1の方向へ離間した第2の所定位置から前記第1の方向への変位が前記固定支持部材によって規制され、演奏者による前記レバーの踏み込み操作時に前記第2の方向へ変位し、
    前記第2のばねは、演奏者による前記レバーの踏み込み操作量が所定値より小さいとき、前記可動部材の前記第2の方向への変位を規制し、かつ、演奏者による前記レバーの踏み込み量が前記所定値以上になったとき前記可動部材の前記第2の方向への変位を許容する電子楽器のペダル装置。
  3. 前記第2の摩擦力を前記第1の摩擦力よりも大きくしたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の電子楽器のペダル装置。
  4. 前記固定支持部材と前記伝達部材との間に設けられ、前記レバーの踏み込み操作に対抗する方向のばね力を前記レバーに常時付与する第3のばねをさらに備えた事を特徴とする請求項1乃至3に記載の電子楽器のペダル装置。
  5. 前記可動部材に発生させる摩擦力の大きさを調整する調整機構をさらに設けたことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか1つに記載の電子楽器のペダル装置。
  6. 前記レバーの変位量を検出する検出器をさらに設けたことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか1つに記載の電子楽器のペダル装置。
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