JP2010164602A - 発光装置及びその駆動方法、並びに電子機器 - Google Patents
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Abstract
【課題】 温度依存性なく発光する発光素子を備えた有機EL装置を提供する。
【解決手段】温度変化に応じた有機EL素子の発光輝度の変動は、通常画像表示処理の実行中における2つのフレームを使って検出される。図では、〔A〕が通常画像表示、〔B〕は1フレーム目の黒表示、〔C〕は2フレーム目の黒表示、〔D〕は通常画像表示、をそれぞれ表す。このうち〔B〕の終了時点から〔C〕の終了時点までに有機EL素子の駆動電流の検出が行われる。そして、その期間においては、検出された駆動電流の値と、それ以前の時点での駆動電流の値とに基づいて、有機EL素子の発光輝度が温度の影響を受けないような、発光輝度の制御も行われる。
【選択図】図5
【解決手段】温度変化に応じた有機EL素子の発光輝度の変動は、通常画像表示処理の実行中における2つのフレームを使って検出される。図では、〔A〕が通常画像表示、〔B〕は1フレーム目の黒表示、〔C〕は2フレーム目の黒表示、〔D〕は通常画像表示、をそれぞれ表す。このうち〔B〕の終了時点から〔C〕の終了時点までに有機EL素子の駆動電流の検出が行われる。そして、その期間においては、検出された駆動電流の値と、それ以前の時点での駆動電流の値とに基づいて、有機EL素子の発光輝度が温度の影響を受けないような、発光輝度の制御も行われる。
【選択図】図5
Description
本発明は、有機EL(electro luminescent)素子等を含む発光装置及びその駆動方法、並びに電子機器に関する。
薄型で軽量な発光源として、OLED(organic light emitting diode)、即ち有機EL素子がある。有機EL素子は、有機材料を含む少なくとも一層の有機薄膜を画素電極と対向電極とで挟んだ構造を有する。このうち画素電極は例えば陽極として、対向電極は陰極として機能する。両者間に電流が流されると、前記有機薄膜で電子及び正孔間の再結合が生じ、これにより、当該有機薄膜ないしは有機EL素子は発光する。
かかる有機EL素子、ないしはこれを備えた画像表示装置としては、例えば特許文献1乃至4に開示されているようなものが知られている。
特開2006−18169号公報
特開2006−18170号公報
特開2006−150601号公報
特開2008−191611号公報
かかる有機EL素子、ないしはこれを備えた画像表示装置としては、例えば特許文献1乃至4に開示されているようなものが知られている。
ところで、上述のような画像表示装置においては、有機EL素子の発光輝度の温度依存性の問題がある。すなわち、有機EL素子が発光する際に流れる駆動電流は、環境温度、あるいは動作温度の影響を受ける。ここで環境温度とは、当該有機EL素子の置かれた周囲の温度、動作温度とは、有機EL素子の発光又は非発光それ自体を原因とする加熱又は放熱によって生じる温度、を主に想定している。これらの温度が変化すると、有機EL素子に流れる駆動電流の大きさが変動し、それにより、発光輝度も変化してしまうことになる。具体的には、本来、黒色表示されるべき画像が、灰色がかった画像として表示されてしまうなどといった事象が発生する可能性がある。
前記の特許文献1乃至4は、このような問題に対処する技術を開示する。
すなわち、特許文献1は、「各発光素子の発光に伴う発熱及びその放熱の局所的な偏りに伴って」生じる「発光面の温度分布に定型的なムラ」に対応するための「補正パターンデータ」を用意し、これに基づいて補正された表示データで画像を表示する技術を開示する(特許文献1の〔請求項1〕)。
また、特許文献2は、「遮光領域」に「画像の表示に寄与しないダミー画素」を設けるとともに、これに対して一種特別な表示データを供給することによって、当該ダミー画素を適切に発光させ、その発光熱によって「発光面の温度分布のムラを均一化する」技術を開示する(特許文献2の〔請求項1〕)
さらに、特許文献3は、「発光素子の駆動状態」から「当該発光素子の温度を推定することにより輝度を温度補正する」技術を開示する(特許文献3の〔請求項1〕)。
加えて、特許文献4は、「有機EL素子の漏れ光を検出して光電変換する受光素子群」と、「有機EL素子と同じ素子からなる検出素子」の「発生電流-印加電圧特性を基に有機EL素子の温度を検出する温度検出部」とを設けることによって、これらによりもたらされる情報と、当該の有機EL素子に供給する「入力信号」とから、「一定のホワイトバランスになるように…発光輝度を制御する」技術を開示する(特許文献4の〔請求項1〕)。
すなわち、特許文献1は、「各発光素子の発光に伴う発熱及びその放熱の局所的な偏りに伴って」生じる「発光面の温度分布に定型的なムラ」に対応するための「補正パターンデータ」を用意し、これに基づいて補正された表示データで画像を表示する技術を開示する(特許文献1の〔請求項1〕)。
また、特許文献2は、「遮光領域」に「画像の表示に寄与しないダミー画素」を設けるとともに、これに対して一種特別な表示データを供給することによって、当該ダミー画素を適切に発光させ、その発光熱によって「発光面の温度分布のムラを均一化する」技術を開示する(特許文献2の〔請求項1〕)
さらに、特許文献3は、「発光素子の駆動状態」から「当該発光素子の温度を推定することにより輝度を温度補正する」技術を開示する(特許文献3の〔請求項1〕)。
加えて、特許文献4は、「有機EL素子の漏れ光を検出して光電変換する受光素子群」と、「有機EL素子と同じ素子からなる検出素子」の「発生電流-印加電圧特性を基に有機EL素子の温度を検出する温度検出部」とを設けることによって、これらによりもたらされる情報と、当該の有機EL素子に供給する「入力信号」とから、「一定のホワイトバランスになるように…発光輝度を制御する」技術を開示する(特許文献4の〔請求項1〕)。
しかしながら、これら各文献の開示する技術には次のような問題がある。すなわち、まず、特許文献1では、「温度分布に定型的なムラ」があることが前提とされ、これに対応するための技術が開示されているが、「定型的」とはいえない温度分布がある場合に対応するに当たっては困難が伴う(例えば、〔図5〕〔0021〕等参照)。
また、特許文献2の技術においては、「ダミー画素」及びそれに対する特殊な発光制御を行う必要があり、特許文献4の技術においては、「受光素子群」等を別途備え付ける必要があるなど、その分のコストの上昇が避けられないという問題がある。
また、特許文献2の技術においては、「ダミー画素」及びそれに対する特殊な発光制御を行う必要があり、特許文献4の技術においては、「受光素子群」等を別途備え付ける必要があるなど、その分のコストの上昇が避けられないという問題がある。
これに対して、特許文献3の技術は上述のような問題はない。もっとも、この技術においても、若干改善すべき課題がないではない。というのも、特許文献3では、主に、「発光素子の駆動状態」として、「発光素子1」の「電流IEL」を検出するものとなっているが(特許文献3の〔0021〕)、その具体的態様は、同文献の〔図1〕等に示されるように、発光素子1の陽極側ないし電源側となっている。このようであると、検出された電流値(又はその変換後の電圧値)には、当該発光素子1を駆動するための駆動回路における電流損失分が見込まれることになるため、その分の不正確さが紛れ込んでいることが懸念される。また、特許文献3において、「補正」のタイミングは、例えば「印刷休止期間あるいは紙間期間」であることが好ましいことが説示されているが(特許文献3の〔図8〕〔0062〕等。なお、この場合は、特許文献3に係る発明が、印刷機等の「画像形成装置」に適用されている。)、これを一般化すると、当該装置が現実に使用されているプロセス中(あるいは、通常使用時中)の輝度変動にはうまく対応することができないという問題もある。
本発明は、上述した課題の少なくとも一部を解決することの可能な発光装置及びその駆動方法、並びに、電子機器を提供することを課題とする。
また、本発明は、かかる態様の発光装置、その駆動方法、あるいは電子機器に関連する課題を解決可能な、発光装置、その駆動方法、あるいは電子機器を提供することをも課題とする。
また、本発明は、かかる態様の発光装置、その駆動方法、あるいは電子機器に関連する課題を解決可能な、発光装置、その駆動方法、あるいは電子機器を提供することをも課題とする。
本発明に係る発光装置は、上述した課題を解決するため、所定の駆動電流が流れることにより、複数の発光階調で発光する1つ又は2つ以上の発光素子と、前記発光素子が前記複数の発光階調のうちの最低発光階調及び最高発光階調の少なくとも一方で発光する場合において、当該発光素子に流れる前記駆動電流を検出する駆動電流検出手段と、前記駆動電流検出手段による現時点での検出結果と、それ以前の時点での検出結果とに基づいて、前記発光素子の発光輝度が環境温度、動作温度その他の温度の影響を受けないように、前記発光素子の発光輝度を制御する制御手段と、を備える。
本発明によれば、例えば、駆動電流検出手段は、発光素子が最低発光階調で発光している場合におけるその駆動電流を検出する。そして、この場合、制御手段は、現時点での駆動電流の値と、それ以前の時点での駆動電流の値とを、例えば相互比較することにより、前者が後者よりも大となっているのであれば、駆動電流をより小さくすることによって発光輝度を落とし、その逆であれば、駆動電流をより大きくすることによって発光輝度を上げる、などといった制御を行う。この際、駆動電流の値が変動するのは、前述した環境温度、あるいは動作温度の影響を受けていることが主要因と考えることが可能である。
このように、本発明によれば、発光階調の両端又は一端で発光する発光素子の状態をみることで、当該発光素子の現状をより正確に把握し、もって、発光輝度の温度依存性の問題を実効的に解消することができる。
このように、本発明によれば、発光階調の両端又は一端で発光する発光素子の状態をみることで、当該発光素子の現状をより正確に把握し、もって、発光輝度の温度依存性の問題を実効的に解消することができる。
なお、本発明にいう「発光素子」の具体的な構造や材料は基本的に自由に定められ得るが、例えば、有機EL材料や無機EL材料からなる発光層を電極間に介在させた素子が本発明の発光素子として採用され得る。さらに、LED(Light Emitting Diode)素子や、プラズマの放電により発光する素子など様々な発光素子を本発明に利用することができる。
この発明の発光装置では、前記発光素子は、N行M列(ただし、N,Mは自然数)のマトリクス状に配列され、それら(N×M)個の発光素子は一の画像を表示し、前記駆動電流検出手段は、前記画像の表示の完了時点である第1時点後、次の画像の表示の開始時点である第2時点までの期間内に、前記駆動電流を検出し、前記制御手段は、当該期間内に前記発光輝度を制御する、ように構成してもよい。
この態様によれば、いわば画像表示の一連の過程の最中において、発光輝度の制御が行われる。言い換えると、本態様によれば、当該発光装置が通常の使用状態下にあるときに、そのつど、適宜の発光輝度制御が行われ得るということである。
なお、本態様にいう「第1時点」は、後述する実施形態において、例えば図5の〔A〕及び〔B〕間の時点として具体化して考えることができ、「第2時点」とは、例えば図5の〔C〕及び〔D〕間の時点として具体化して考えることができる。
この態様によれば、いわば画像表示の一連の過程の最中において、発光輝度の制御が行われる。言い換えると、本態様によれば、当該発光装置が通常の使用状態下にあるときに、そのつど、適宜の発光輝度制御が行われ得るということである。
なお、本態様にいう「第1時点」は、後述する実施形態において、例えば図5の〔A〕及び〔B〕間の時点として具体化して考えることができ、「第2時点」とは、例えば図5の〔C〕及び〔D〕間の時点として具体化して考えることができる。
この態様では、N行M列のマトリクス状に配列された前記発光素子の各々を、所定の順番かつ所定の前記発光階調で駆動する駆動手段を更に備え、前記駆動電流検出手段は、前記第1時点後、前記駆動手段により前記発光素子の全部が前記最低発光階調での発光を完了する第3時点において、前記駆動電流の検出を開始し、前記第3時点後、前記駆動手段により前記発光素子の全部が再び前記最低発光階調での発光を完了する第4時点までの間に、前記駆動電流の検出を完了し、前記制御手段は、前記第3時点から前記第2時点までの間に、前記発光輝度を制御する、ように構成してもよい。
この態様によれば、駆動電流の検出タイミングが好適に設定されるため、より正確な検出駆動電流値に基づく、より実効的な発光輝度の制御を行うことができる。
なお、本態様にいう「第3時点」は、後述する実施形態において、例えば図5の〔B〕及び〔C〕の間の時点として具体化して考えることができ、「第4時点」とは、例えば図5の〔C〕及び〔D〕間の時点として具体化して考えることができる。このうち「第4時点」は、前記の「第2時点」とほぼ同時と考えることもできるが、後者が前者に遅れると考えることもできる(この点については、後述するバックポーチ期間・フロントポーチ期間に関する説明参照)。
この態様によれば、駆動電流の検出タイミングが好適に設定されるため、より正確な検出駆動電流値に基づく、より実効的な発光輝度の制御を行うことができる。
なお、本態様にいう「第3時点」は、後述する実施形態において、例えば図5の〔B〕及び〔C〕の間の時点として具体化して考えることができ、「第4時点」とは、例えば図5の〔C〕及び〔D〕間の時点として具体化して考えることができる。このうち「第4時点」は、前記の「第2時点」とほぼ同時と考えることもできるが、後者が前者に遅れると考えることもできる(この点については、後述するバックポーチ期間・フロントポーチ期間に関する説明参照)。
この態様では、前記第1時点後、前記第3時点以前に発光する前記発光素子の全部のうち所定個数の前記発光素子は前記最高発光階調で発光し、前記第3時点後、前記第4時点以前に発光する前記発光素子の全部のうち所定個数の前記発光素子も前記最高発光階調で発光する、ように構成してもよい。
この態様によれば、最低発光階調で発光する発光素子の状態把握と、最高発光階調で発光する発光素子の状態把握とを同時に行うことができる。したがって、本態様によれば、より実効的な発光輝度の制御を行うことができる。
この態様によれば、最低発光階調で発光する発光素子の状態把握と、最高発光階調で発光する発光素子の状態把握とを同時に行うことができる。したがって、本態様によれば、より実効的な発光輝度の制御を行うことができる。
この態様では、前記マトリクス状に配列された前記発光素子を平面視した場合の平面を、等面積かつ等形状に分割する複数の図形のうちの任意の1個の中において、前記最高発光階調で発光する前記発光素子の数の、当該図形の1個中に含まれる前記発光素子の全数に対して占める割合は、前記複数の図形の全部に関して一定である、ように構成してもよい。
この態様によれば、最高発光階調で発光する発光素子が、前記平面内で満遍なく分散するように存在することになるので、当該発光素子の状態把握をよりよく行うことができる。したがって、本態様によれば、より実効的な発光輝度の制御を行うことができる。
この態様によれば、最高発光階調で発光する発光素子が、前記平面内で満遍なく分散するように存在することになるので、当該発光素子の状態把握をよりよく行うことができる。したがって、本態様によれば、より実効的な発光輝度の制御を行うことができる。
本発明の発光装置では、前記発光素子に流れる前記駆動電流の大きさを調整する駆動電流制御手段を更に備え、前記制御手段は、前記駆動電流制御手段を制御し、前記駆動電流の大きさを調整することによって、前記発光輝度を制御する、ように構成してもよい。
この態様によれば、駆動電流の大きさが調整されることで、発光輝度の制御が行われる。これは、発光輝度の制御方法としては、より直接的な手法ということができ、したがって、発光輝度の調整も好適に行われることになる。
この態様によれば、駆動電流の大きさが調整されることで、発光輝度の制御が行われる。これは、発光輝度の制御方法としては、より直接的な手法ということができ、したがって、発光輝度の調整も好適に行われることになる。
本発明の発光装置では、前記発光素子の発光期間を調整する発光期間制御手段を更に備え、前記制御手段は、前記発光期間制御手段を制御し、前記発光期間の長短を調整することによって、前記発光輝度を制御する、ように構成してもよい。
この態様によれば、発光期間の長短が調整されることで、発光輝度の制御が行われる。これは、発光輝度の制御方法としては、前記の駆動電流の調整に比べると、間接的な手法ということができる。しかしながら、場合によっては、駆動電流の大きさの調整が困難な状況があることも想定されるところ、そのような場合に、本態様の真価は発揮される。なお、ここでいう「困難な状況」の具体例については、後述する実施形態の説明の中において触れられる。
この態様によれば、発光期間の長短が調整されることで、発光輝度の制御が行われる。これは、発光輝度の制御方法としては、前記の駆動電流の調整に比べると、間接的な手法ということができる。しかしながら、場合によっては、駆動電流の大きさの調整が困難な状況があることも想定されるところ、そのような場合に、本態様の真価は発揮される。なお、ここでいう「困難な状況」の具体例については、後述する実施形態の説明の中において触れられる。
本発明の発光装置では、前記発光素子は高電源電位及び低電源電位の間に介在し、前記駆動電流検出手段は、前記低電源電位の側にて前記駆動電流を検出する、ように構成してもよい。
この態様によれば、検出された駆動電流の値の中に、発光素子を駆動するための駆動回路における電流損失分が見込まれるというおそれが殆どない。逆に言えば、当該駆動電流の値の正確性はより高まる。したがって、本態様によれば、より実効的な発光輝度の制御を行うことができる。
この態様によれば、検出された駆動電流の値の中に、発光素子を駆動するための駆動回路における電流損失分が見込まれるというおそれが殆どない。逆に言えば、当該駆動電流の値の正確性はより高まる。したがって、本態様によれば、より実効的な発光輝度の制御を行うことができる。
また、本発明の電子機器は、上記課題を解決するために、上述した各種の発光装置を備える。
本発明によれば、上述した各種の発光装置を備えてなるので、温度に依存することない発光輝度で発光する発光素子を備えた各種の電子機器を提供することができる。
本発明によれば、上述した各種の発光装置を備えてなるので、温度に依存することない発光輝度で発光する発光素子を備えた各種の電子機器を提供することができる。
一方、本発明の発光装置の駆動方法は、上記課題を解決するために、所定の駆動電流が流れることにより、複数の発光階調で発光する1つ又は2つ以上の発光素子を備えた発光装置の駆動方法であって、前記発光素子が前記複数の発光階調のうちの最低発光階調及び最高発光階調の少なくとも一方で発光する場合において、当該発光素子に流れる前記駆動電流を検出する駆動電流検出工程と、前記駆動電流検出工程による現時点での検出結果と、それ以前の時点での検出結果とに基づいて、前記発光素子の発光輝度が環境温度、動作温度その他の温度の影響を受けないように、前記発光素子の発光輝度を制御する制御工程と、を備える。
本発明によれば、上述した本発明の発光装置によって奏された作用効果と本質的に異ならない作用効果が奏される。
この発明の発光装置の駆動方法では、前記発光素子は、N行M列(ただし、N,Mは自然数)のマトリクス状に配列され、それら(N×M)個の発光素子は一の画像を表示し、前記駆動電流検出工程は、前記画像の表示の完了時点である第1時点後、次の画像の表示の開始時点である第2時点までの期間内に、行われ、前記制御工程も、当該期間内に行われる、ように構成してもよい。
この態様によれば、上述した本発明の発光装置の各種態様のうち「第1時点」・「第2時点」概念を含む態様によって奏された作用効果と本質的に異ならない作用効果が奏される。
この態様によれば、上述した本発明の発光装置の各種態様のうち「第1時点」・「第2時点」概念を含む態様によって奏された作用効果と本質的に異ならない作用効果が奏される。
この態様では、N行M列のマトリクス状に配列された前記発光素子を、所定の順番かつ所定の前記発光階調で駆動する順次駆動工程を更に備え、前記駆動電流検出工程は、前記第1時点後、前記駆動手段により前記発光素子の全部が前記最低発光階調での発光を完了する第3時点において、開始し、前記第3時点後、前記駆動手段により前記発光素子の全部が再び前記最低発光階調での発光を完了する第4時点までの間に、完了し、前記制御工程は、前記第3時点から前記第2時点までの間に、行われる、ように構成してもよい。
この態様によれば、上述した本発明の発光装置の各種態様のうち「第3時点」・「第4時点」概念を含む態様によって奏された作用効果と本質的に異ならない作用効果が奏される。
この態様によれば、上述した本発明の発光装置の各種態様のうち「第3時点」・「第4時点」概念を含む態様によって奏された作用効果と本質的に異ならない作用効果が奏される。
<有機EL装置の構成>
以下では、本発明に係る実施の形態について図1乃至図4を参照しながら説明する。なお、ここに言及した図1乃至図4に加え、以下で参照する各図面においては、各部の寸法の比率が実際のものとは適宜に異ならせてある場合がある。
以下では、本発明に係る実施の形態について図1乃至図4を参照しながら説明する。なお、ここに言及した図1乃至図4に加え、以下で参照する各図面においては、各部の寸法の比率が実際のものとは適宜に異ならせてある場合がある。
有機EL装置100は、図1に示すように、素子基板7と、この素子基板7上に形成される各種の要素とを備えている。各種の要素とは、有機EL素子8、走査線3及びデータ線6、電源線113、走査線駆動回路103、並びにデータ線駆動回路106である。
有機EL素子(発光素子)8は、図1に示すように、素子基板7上に複数備えられる。それら複数の有機EL素子8はN行×M列のマトリクス状に配列されている(N,Mは自然数)。有機EL素子8の各々は、陽極としての画素電極、発光機能層及び陰極としての対向電極から構成されている。
画像表示領域7aは、素子基板7上、これら複数の有機EL素子8が配列されている領域である。画像表示領域7aでは、各有機EL素子8の個別の発光及び非発光に基づき、所望の画像が表示され得る。なお、以下では、素子基板7の面のうち、この画像表示領域7aを除く領域を、「周辺領域」と呼ぶ。
画像表示領域7aは、素子基板7上、これら複数の有機EL素子8が配列されている領域である。画像表示領域7aでは、各有機EL素子8の個別の発光及び非発光に基づき、所望の画像が表示され得る。なお、以下では、素子基板7の面のうち、この画像表示領域7aを除く領域を、「周辺領域」と呼ぶ。
走査線3及びデータ線6は、それぞれ、マトリクス状に配列された有機EL素子8の各行及び各列に対応するように配列されている。より詳しくは、走査線3は、図1に示すように、図中左右方向に沿って延び、かつ、周辺領域上に形成されている走査線駆動回路103に接続されている。一方、データ線6は、図中上下方向に沿って延び、かつ、周辺領域上に形成されているデータ線駆動回路106に接続されている。なお、電源線113が、データ線6と並行するように配列されている。この電源線113には、高電源電位Velが供給される。
前記のうち走査線駆動回路103は、走査線3のそれぞれを順番に選択するための回路である。また、データ線駆動回路106は、走査線駆動回路103によって選択された走査線3に対応する各有機EL素子8に向けて、各データ線6を通じてデータ信号を供給するための回路である。
前記のうち走査線駆動回路103は、走査線3のそれぞれを順番に選択するための回路である。また、データ線駆動回路106は、走査線駆動回路103によって選択された走査線3に対応する各有機EL素子8に向けて、各データ線6を通じてデータ信号を供給するための回路である。
各走査線3及び各データ線6の各交点の近傍には、前述の有機EL素子8等を含む単位回路(画素回路)Pが設けられている。
単位回路Pは、図2に示すように、有機EL素子8を含むほか、駆動トランジスタTdr、発光制御トランジスタTel、第1〜第4トランジスタTr1〜Tr4、及び第1〜第3容量素子C1〜C3を含む。
なお、図1では便宜的に1本の配線として図示された走査線3は、図2に示すように実際には4本の配線を含む。各配線には走査線駆動回路103から所定の信号が供給される。より詳細には、これら各配線には、それぞれ、走査信号GWRT[i]、補償制御信号GINI[i]、初期化信号GPRE[i]、及び発光制御信号GEL[i]が供給される。これら各信号の具体的な意義やこれに応じた単位回路Pの動作については後述する。なお、ここで使われた符号iは、前記マトリクス状配列の中の行番号を意味する(図1参照。1本の走査線3が4本の配線からなるので、全走査線3に含まれる配線数は結局、4N本である。)。
単位回路Pは、図2に示すように、有機EL素子8を含むほか、駆動トランジスタTdr、発光制御トランジスタTel、第1〜第4トランジスタTr1〜Tr4、及び第1〜第3容量素子C1〜C3を含む。
なお、図1では便宜的に1本の配線として図示された走査線3は、図2に示すように実際には4本の配線を含む。各配線には走査線駆動回路103から所定の信号が供給される。より詳細には、これら各配線には、それぞれ、走査信号GWRT[i]、補償制御信号GINI[i]、初期化信号GPRE[i]、及び発光制御信号GEL[i]が供給される。これら各信号の具体的な意義やこれに応じた単位回路Pの動作については後述する。なお、ここで使われた符号iは、前記マトリクス状配列の中の行番号を意味する(図1参照。1本の走査線3が4本の配線からなるので、全走査線3に含まれる配線数は結局、4N本である。)。
駆動トランジスタTdrはpチャネル型であり、電源線113から有機EL素子8の画素電極に至る経路上にある。この駆動トランジスタTdrのソース(S)は電源線113に接続される。
この駆動トランジスタTdrは、ソース(S)とドレイン(D)との導通状態(ソース−ドレイン間の抵抗値)がゲート電位Vgに応じて変化することで当該ゲート電位Vgに応じた駆動電流Ielを生成する手段である。なお、ゲート電位Vgは、データ線6を通じて供給されるデータ信号Dataの大きさに応じる。
こうして、有機EL素子8は、駆動トランジスタTdrの導通状態、ないしはデータ信号Dataに応じて駆動される。
この駆動トランジスタTdrは、ソース(S)とドレイン(D)との導通状態(ソース−ドレイン間の抵抗値)がゲート電位Vgに応じて変化することで当該ゲート電位Vgに応じた駆動電流Ielを生成する手段である。なお、ゲート電位Vgは、データ線6を通じて供給されるデータ信号Dataの大きさに応じる。
こうして、有機EL素子8は、駆動トランジスタTdrの導通状態、ないしはデータ信号Dataに応じて駆動される。
発光制御トランジスタTelは、nチャネル型であり、駆動トランジスタTdrと有機EL素子8の画素電極との間にある。この発光制御トランジスタTelのゲートには、前記発光制御信号GEL[i]が供給される。この発光制御信号GEL[i]がハイレベルに遷移すると発光制御トランジスタTelがオン状態に変化して有機EL素子8に対する駆動電流Ielの供給が可能となる。これにより、有機EL素子8は駆動電流Ielに応じた階調(輝度)で発光する。これに対して、発光制御信号GEL[i]がローレベルである場合には発光制御トランジスタTelがオフ状態を維持するから、駆動電流Ielの経路が遮断されて有機EL素子8は消灯する。
なお、有機EL素子8の画素電極は、前記駆動トランジスタTdrを介して前述した高電源電位Velが供給される電源線113に接続され、その対向電極は低電源電位VCTが供給される電位線(不図示)に接続される。
なお、有機EL素子8の画素電極は、前記駆動トランジスタTdrを介して前述した高電源電位Velが供給される電源線113に接続され、その対向電極は低電源電位VCTが供給される電位線(不図示)に接続される。
第1〜第3容量素子C1〜C3は、いずれも、2つの電極間に誘電体が介挿された素子である。それぞれの容量値は、Ch1,Ch2及びCcである。
第1容量素子C1の一方の電極及び第2容量素子C2の一方の電極(いずれも図中上方の電極)は電源線113に接続される。また、第1容量素子C1の他方の電極は第3容量素子C3の一方の電極(図中右方の電極)に接続され、第2容量素子C2の他方の電極は第3容量素子C3の他方の電極(図中左方の電極)に接続される。
第1容量素子C1の一方の電極及び第2容量素子C2の一方の電極(いずれも図中上方の電極)は電源線113に接続される。また、第1容量素子C1の他方の電極は第3容量素子C3の一方の電極(図中右方の電極)に接続され、第2容量素子C2の他方の電極は第3容量素子C3の他方の電極(図中左方の電極)に接続される。
第1トランジスタTr1は、ノードZ1とデータ線6との間に介在して両者の電気的な接続を制御するスイッチング素子である。第1トランジスタTr1のゲートには前記の走査信号GWRT[i]が供給される。
第4トランジスタTr4は、初期化電位VSTが供給される電位線(不図示)と駆動トランジスタTdrのドレインとの間に設けられ両者の電気的な接続を制御するスイッチング素子である。第4トランジスタTr4のゲートには前記の初期化信号GRPE[i]が供給される。なお、VSTは、VST<Vel−Vthを満たす。ここでVthは駆動トランジスタTdrの閾値電圧Vthである。
第4トランジスタTr4は、初期化電位VSTが供給される電位線(不図示)と駆動トランジスタTdrのドレインとの間に設けられ両者の電気的な接続を制御するスイッチング素子である。第4トランジスタTr4のゲートには前記の初期化信号GRPE[i]が供給される。なお、VSTは、VST<Vel−Vthを満たす。ここでVthは駆動トランジスタTdrの閾値電圧Vthである。
第2トランジスタTr2は、ノードZ1と初期化電位VSTが供給される電位線との間に設けられ両者の電気的な接続を制御するスイッチング素子である。第2トランジスタTr2のゲートには前記の補償制御信号GINI[i]が供給される。
第3トランジスタTr3は、ノードZ2と駆動トランジスタTdrのドレインとの間に設けられ両者の電気的な接続を制御するスイッチング素子である。第3トランジスタTr3のゲートには補償制御信号GINI[i]が供給される。
第3トランジスタTr3は、ノードZ2と駆動トランジスタTdrのドレインとの間に設けられ両者の電気的な接続を制御するスイッチング素子である。第3トランジスタTr3のゲートには補償制御信号GINI[i]が供給される。
このような構成の単位回路Pは、以下の各ステップを踏んで動作する。
〔i〕初期化: 初期化信号GPRE[i]及び補償制御信号GINI[i]がハイレベルとなることで、第2〜第4トランジスタTr2〜Tr4がONとなり、これにより、第3容量素子は放電するとともに、初期化電位VSTをもつ。
〔ii〕補償: 初期化信号GPRE[i]がローレベルに遷移して第4トランジスタTr4がOFFとなり、補償制御信号GINI[i]がハイレベルを維持する。これにより、駆動トランジスタTdrはダイオード接続され、そのゲート・ソース間電圧が閾値電圧Vthに漸近し、したがってゲート電位Vgは、Vg=Vel−Vthに漸近する。なお、この一連の過程中、第1容量素子C1は閾値電圧Vthを保持する。
〔iii〕データ書込: 補償制御信号GINI[i]がローレベルに遷移して第2・第3トランジスタTr2・Tr3がOFFとなる一方、走査信号GWRT[i]がハイレベルとなることで、第1トランジスタTr1がONとなる。この際、適当な電位をもつデータ信号がデータ線6を通じて供給されると、それに応じて第3容量素子の電極(図中左方の電極)の電位が変動し、さらにそれに伴って駆動トランジスタTdrのゲート電位Vgが変動する。ここで「適当な電位」というのは、当該の有機EL素子8の発光階調に加えて、第1・第3容量素子C1・C3による分圧等の影響を勘案した上で設定される電位であることを含意する。結局、ゲート電位Vgは、データ信号の大きさに応じて変動する。
〔iv〕駆動: 走査信号GERT[i]がローレベルに遷移して第1トランジスタTr1がOFFとなる一方、発光制御信号GEL[i]がハイレベルとなることで、発光制御トランジスタTelがONとなる。これにより、有機EL素子8には、ゲート電位Vgに応じた大きさの駆動電流Ielが駆動トランジスタTdrから供給されることになり、当該有機EL素子8は発光する。
〔i〕初期化: 初期化信号GPRE[i]及び補償制御信号GINI[i]がハイレベルとなることで、第2〜第4トランジスタTr2〜Tr4がONとなり、これにより、第3容量素子は放電するとともに、初期化電位VSTをもつ。
〔ii〕補償: 初期化信号GPRE[i]がローレベルに遷移して第4トランジスタTr4がOFFとなり、補償制御信号GINI[i]がハイレベルを維持する。これにより、駆動トランジスタTdrはダイオード接続され、そのゲート・ソース間電圧が閾値電圧Vthに漸近し、したがってゲート電位Vgは、Vg=Vel−Vthに漸近する。なお、この一連の過程中、第1容量素子C1は閾値電圧Vthを保持する。
〔iii〕データ書込: 補償制御信号GINI[i]がローレベルに遷移して第2・第3トランジスタTr2・Tr3がOFFとなる一方、走査信号GWRT[i]がハイレベルとなることで、第1トランジスタTr1がONとなる。この際、適当な電位をもつデータ信号がデータ線6を通じて供給されると、それに応じて第3容量素子の電極(図中左方の電極)の電位が変動し、さらにそれに伴って駆動トランジスタTdrのゲート電位Vgが変動する。ここで「適当な電位」というのは、当該の有機EL素子8の発光階調に加えて、第1・第3容量素子C1・C3による分圧等の影響を勘案した上で設定される電位であることを含意する。結局、ゲート電位Vgは、データ信号の大きさに応じて変動する。
〔iv〕駆動: 走査信号GERT[i]がローレベルに遷移して第1トランジスタTr1がOFFとなる一方、発光制御信号GEL[i]がハイレベルとなることで、発光制御トランジスタTelがONとなる。これにより、有機EL素子8には、ゲート電位Vgに応じた大きさの駆動電流Ielが駆動トランジスタTdrから供給されることになり、当該有機EL素子8は発光する。
以上のほか、本実施形態に係る有機EL装置100は特に、図3に示すように、輝度調整部50を備える。輝度調整部50は、有機EL素子8に流れる駆動電流Ielの大きさに応じて、当該有機EL素子8の輝度を調整する。なお、その動作の詳細については後述する。
輝度調整部50は、増幅部51、AD変換部52、メモリ部53、及び演算部54を含む。
このうち増幅部51は、有機EL素子8に流れる前記駆動電流Ielに基づいて、これを電圧に変換し、かつ、その電圧を増幅する。
この増幅部51は、より詳細には図4に示すような構成をもつ。図4において、増幅部51は、オペアンプ51a及び第1〜第4抵抗素子R1〜R4を含む。
オペアンプ51aの反転入力端子には第1抵抗素子R1の一端が接続され、非反転入力端子には第2抵抗素子R2の一端が接続される。これら第1及び第2抵抗素子R1及びR2それぞれの他端は、有機EL素子8の対向電極から延びる配線上の別々のポイントに接続される。これら両ポイント間には、適当な抵抗値をもつ抵抗素子R0が存在する。なお、これら第1及び第2抵抗素子R1及びR2の抵抗値(Ra)は同じである。また、第1及び第2抵抗素子R1及びR2の他端が接続される前記ポイントは、有機EL素子8の陰極としての対向電極の側、つまり高電源電位Velとは反対の側である。
また、オペアンプ51aの出力端子と反転入力端子との間には第3抵抗素子R3が接続される(負帰還)。さらに、オペアンプ51aの非反転入力端子には第4抵抗素子R4の一端が接続される。この第4抵抗素子R4と前述の第2抵抗素子R2とは、オペアンプ51aの非反転入力端子からみて並列関係にある。なお、第4抵抗素子R4の他端は、前述した、低電源電位VCTが供給される電位線に接続される。また、これら第3及び第4抵抗素子R3及びR4の抵抗値(Rb)は同じである(なお、Rb>Raが成立する。)。
このような構成は、当該増幅部51の両入力端子間の電位差(即ち、駆動電流Ielの大きさに応じた、抵抗素子R0の両端間の電位差)を(Rb/Ra)だけ増幅する差動増幅回路として機能する。
このうち増幅部51は、有機EL素子8に流れる前記駆動電流Ielに基づいて、これを電圧に変換し、かつ、その電圧を増幅する。
この増幅部51は、より詳細には図4に示すような構成をもつ。図4において、増幅部51は、オペアンプ51a及び第1〜第4抵抗素子R1〜R4を含む。
オペアンプ51aの反転入力端子には第1抵抗素子R1の一端が接続され、非反転入力端子には第2抵抗素子R2の一端が接続される。これら第1及び第2抵抗素子R1及びR2それぞれの他端は、有機EL素子8の対向電極から延びる配線上の別々のポイントに接続される。これら両ポイント間には、適当な抵抗値をもつ抵抗素子R0が存在する。なお、これら第1及び第2抵抗素子R1及びR2の抵抗値(Ra)は同じである。また、第1及び第2抵抗素子R1及びR2の他端が接続される前記ポイントは、有機EL素子8の陰極としての対向電極の側、つまり高電源電位Velとは反対の側である。
また、オペアンプ51aの出力端子と反転入力端子との間には第3抵抗素子R3が接続される(負帰還)。さらに、オペアンプ51aの非反転入力端子には第4抵抗素子R4の一端が接続される。この第4抵抗素子R4と前述の第2抵抗素子R2とは、オペアンプ51aの非反転入力端子からみて並列関係にある。なお、第4抵抗素子R4の他端は、前述した、低電源電位VCTが供給される電位線に接続される。また、これら第3及び第4抵抗素子R3及びR4の抵抗値(Rb)は同じである(なお、Rb>Raが成立する。)。
このような構成は、当該増幅部51の両入力端子間の電位差(即ち、駆動電流Ielの大きさに応じた、抵抗素子R0の両端間の電位差)を(Rb/Ra)だけ増幅する差動増幅回路として機能する。
なお、図3及び図4においては符号“8A”が用いられているが、これは、図1に示す“全”有機EL素子8を象徴的に表現している。すなわち、増幅部51は、1個1個の有機EL素子8に流れる電流を個別的に取り扱うのではなく、その全体に流れる総電流を一体的に取り扱う(より正確に言えば、個別的に検出された有機EL素子8に関する駆動電流Ielを、最終的には一体的に取り扱う、ということ。)。このことは結局、本実施形態に係る輝度調整部50が、1個1個の有機EL素子8を個別的に取り扱うのではなく、その全体を一体的に取り扱うことを意味する。
AD変換部52は、増幅部51から供給されるアナログ信号たる電圧信号をデジタル信号に変換する。メモリ部53は、そのデジタル信号を記憶する。これにより結局、メモリ部53には、ある時点において有機EL素子8に流れた駆動電流Ielの情報が保持される。
演算部54は、メモリ部53を参照しながら、前時点において有機EL素子8に流れた駆動電流Iel(即ち、それが変換された電圧)と、現時点において計測された駆動電流Iel(即ち、それが変換された電圧)とから、シフト量を演算する。このシフト量は、例えば前者を基準に後者がどれだけ大きく又は小さくなったか等を表現する数値である。
また、この演算部54は、その算出されたシフト量に基づいて、走査線駆動回路103及びデータ線駆動回路106のいずれか一方を制御する。この制御は、具体的には、走査線駆動回路103が供給する前記発光制御信号GEL[i]の態様の調整、あるいは、データ線駆動回路106が供給するデータ信号の態様の調整、等々を含む。その詳細については後に述べる。
また、この演算部54は、その算出されたシフト量に基づいて、走査線駆動回路103及びデータ線駆動回路106のいずれか一方を制御する。この制御は、具体的には、走査線駆動回路103が供給する前記発光制御信号GEL[i]の態様の調整、あるいは、データ線駆動回路106が供給するデータ信号の態様の調整、等々を含む。その詳細については後に述べる。
次に、以上のような構成をもつ有機EL装置100の動作ないし作用及び効果について、既に参照した図1乃至図4に加えて図5及び図6を参照しながら説明する。なお、本実施形態においては、前記輝度調整部50による有機EL素子8の輝度調整処理に特徴があるので、以下では、この点について重点的に説明する。また、本実施形態においては、この輝度調整処理として、〔I〕黒表示による輝度調整、及び、〔II〕白テストパターン表示による輝度調整、の2種類がある。したがって、以下では、この〔I〕〔II〕に分けて説明を行う。
〔I〕黒表示による輝度調整
図5は、輝度調整処理が行われる際の画像表示領域7aにおける画像表示例を示す。
この図5において、状態〔A〕は、有機EL装置100が通常の画像表示を行っている状態を表現している。図では、単に薄いハッチングが施されているだけであるが、この薄いハッチングは、画像表示領域7aに、例えば風景画像、人物画像、文字画像等々の様々な画像が表示されていることを表象している。
図5は、輝度調整処理が行われる際の画像表示領域7aにおける画像表示例を示す。
この図5において、状態〔A〕は、有機EL装置100が通常の画像表示を行っている状態を表現している。図では、単に薄いハッチングが施されているだけであるが、この薄いハッチングは、画像表示領域7aに、例えば風景画像、人物画像、文字画像等々の様々な画像が表示されていることを表象している。
このような状態〔A〕を前提として、状態〔B〕では、黒表示が開始する。すなわち、前述の単位回路Pの動作の説明において触れた〔i〕から〔iv〕までの処理が、各行の有機EL素子8に関して行われる。この際、〔iii〕のデータ書込処理では、データ信号Dataとして階調「黒」を表す電位が用いられる。なお、この〔i〕から〔iv〕までの処理が、第1行目から第N行目までの各行について一通り行われる(即ち、スキャンされる)時間の長さは、例えば1/60〔s〕である。以下、このひとまとまりの時間を「フレーム」と呼ぶ。また、後述する状態〔C〕との関係から、以下では、図5の〔B〕として表す状態のことを「1フレーム目の黒表示」ということがある。
ここで、この1フレーム目のスキャン完了時、輝度調整部50の動作が開始する。すなわち、有機EL素子8に流れる駆動電流Ielの検出が開始される。
ここで、この1フレーム目のスキャン完了時、輝度調整部50の動作が開始する。すなわち、有機EL素子8に流れる駆動電流Ielの検出が開始される。
続いて、状態〔C〕では、2フレーム目の黒表示が行われる。この具体的な動作の様子は、前述の1フレーム目の黒表示の場合と基本的に同じである。すなわち、データ信号として階調「黒」を表す電位が用いられながら、前記〔i〕から〔iv〕までの処理が各行の有機EL素子8に関して行われる。
そして、前記1フレーム目の黒表示の完了時点で開始された駆動電流Ielの検出は、この2フレーム目の黒表示の完了時点までに行われる。
なお、状態〔C〕が完了すると、図5の〔D〕に示すように、有機EL装置100は、前記状態〔A〕において表示していた画像表示に速やかに復帰する。
そして、前記1フレーム目の黒表示の完了時点で開始された駆動電流Ielの検出は、この2フレーム目の黒表示の完了時点までに行われる。
なお、状態〔C〕が完了すると、図5の〔D〕に示すように、有機EL装置100は、前記状態〔A〕において表示していた画像表示に速やかに復帰する。
以上のようにして検出された駆動電流Ielの値は、輝度調整部50内の増幅部51によって電圧値に変換された上で増幅される。また、この増幅電圧値はAD変換部53によってデジタル信号に変換される。メモリ部54は、このデジタル信号に変換された増幅電圧値を記憶する。
演算部54は、前時点において有機EL素子8に流れた駆動電流Ielの値(即ち、それが変換されたデジタル値たる電圧値)と、現時点において計測された駆動電流Iel(即ち、それが変換されたデジタル値たる電圧値)とから、シフト量を演算する。例えば単純には次のように表現可能である。
S=Iel(B,t1)−Iel(B,t2) …… (1)
ここでSはシフト量、Iel(B,t1)は前時点(=t1)での黒表示(=B)時の駆動電流、Iel(B,t2)は現時点(=t2)での黒表示時の駆動電流、である。
なお、現時点以前に、本処理(〔I〕黒表示による輝度調整)が一度も行われていない場合は、前述した「前時点」における駆動電流Ielの値は存在しない。したがって、メモリ部53は、このような場合に対応するための所定の初期値を持っていると好ましい。
S=Iel(B,t1)−Iel(B,t2) …… (1)
ここでSはシフト量、Iel(B,t1)は前時点(=t1)での黒表示(=B)時の駆動電流、Iel(B,t2)は現時点(=t2)での黒表示時の駆動電流、である。
なお、現時点以前に、本処理(〔I〕黒表示による輝度調整)が一度も行われていない場合は、前述した「前時点」における駆動電流Ielの値は存在しない。したがって、メモリ部53は、このような場合に対応するための所定の初期値を持っていると好ましい。
この際、一般に、シフト量Sは0であるとは限らない。それは、有機EL素子8に流れる駆動電流Ielは、環境温度、動作温度の上昇又は下降の影響を受けるためである。一般に、有機EL素子8の発光時間が長ければ長いほど、当該有機EL素子8の温度は上昇する。そして、これに伴って、駆動電流Ielの値は上昇し、発光輝度も上昇することになる。これによると、本来、黒色表示されるべき画像が、灰色がかった画像として表示されてしまうなどといった事象が発生する可能性がある。
なお、前記の初期値は、このような事情が勘案された上で、なお好適な黒表示が行われるべき値として定められていると好ましい。
なお、前記の初期値は、このような事情が勘案された上で、なお好適な黒表示が行われるべき値として定められていると好ましい。
演算部54は、このようなシフト量Sに基づいて、階調「黒」を表現するデータ信号Dataの電位(書込電位)の値を変化させる。つまり、演算部54は、そのような意味においてデータ線駆動回路106が供給すべきデータ信号Dataの電位を調整する。一般的に書けば次のようである。
Data(B,t2)=f1(Data(B,t1),S) …… (2)
ここでData(B,t1)は直前までの黒表示用書込電位、Data(B,t2)は変更後の黒表示用書込電位である。また、f1は、適当かつ一般的な演算を象徴的に表現する。要するに、変更後の黒表示用書込電位Data(B,t2)は、シフト量Sの大きさが勘案された上で、Data(B,t1)に所定の変更を加えることによって得られる。
なお、この場合のf1のかたちは、例えば単純には、Data(B,t1)とSとの間の、加算又は減算のみ、あるいは乗算又は除算のみ、等々であってよい。もちろん、より実質的な配慮がなされた上で、より複雑なf1のかたちも定められ得る。
また、前記式(2)ではData(B,t1)の値も配慮されているが、場合によっては、
S>THならば、Data(B,t2)=g1(S) …… (3)
のように、変更後の黒表示書込電位Data(B,t2)が、シフト量Sの値に基づいて直接的に定められてもよい。この式において、THは適当に設定された閾値であり、g1は適当かつ一般的な演算を象徴的に表現する。このg1は、例えば、Sのある具体値に対応するData(B,t2)のある具体値が定められたデータテーブルを基礎として定められるもの等であってよい(この点については、f1についても同様である。)。
いずれにしても、前記f1又はg1のかたちは、前述の環境温度等の上昇に伴う駆動電流Ielの変動を相殺するようなものとして定められるのが好ましい。
Data(B,t2)=f1(Data(B,t1),S) …… (2)
ここでData(B,t1)は直前までの黒表示用書込電位、Data(B,t2)は変更後の黒表示用書込電位である。また、f1は、適当かつ一般的な演算を象徴的に表現する。要するに、変更後の黒表示用書込電位Data(B,t2)は、シフト量Sの大きさが勘案された上で、Data(B,t1)に所定の変更を加えることによって得られる。
なお、この場合のf1のかたちは、例えば単純には、Data(B,t1)とSとの間の、加算又は減算のみ、あるいは乗算又は除算のみ、等々であってよい。もちろん、より実質的な配慮がなされた上で、より複雑なf1のかたちも定められ得る。
また、前記式(2)ではData(B,t1)の値も配慮されているが、場合によっては、
S>THならば、Data(B,t2)=g1(S) …… (3)
のように、変更後の黒表示書込電位Data(B,t2)が、シフト量Sの値に基づいて直接的に定められてもよい。この式において、THは適当に設定された閾値であり、g1は適当かつ一般的な演算を象徴的に表現する。このg1は、例えば、Sのある具体値に対応するData(B,t2)のある具体値が定められたデータテーブルを基礎として定められるもの等であってよい(この点については、f1についても同様である。)。
いずれにしても、前記f1又はg1のかたちは、前述の環境温度等の上昇に伴う駆動電流Ielの変動を相殺するようなものとして定められるのが好ましい。
以上に述べたような動作によれば、以後、有機EL素子8は、自身が置かれた温度環境に応じた適切な輝度で発光することになる。例えば、以前に比べて環境温度が上昇していれば、前述のように発光輝度が上昇してしまうことになるが、前記動作を経れば、その発光輝度を落とすような新たな駆動電流Ielが設定されるかの如き状態が作り出されることになるから、例えば黒色が灰色にみえるといった不都合な事象等の発生が回避される。
しかも、本実施形態においては、1フレーム目の黒表示後に駆動電流Ielの検出が始まり、2フレーム目の黒表示の完了時点までに行われるようになっているので、その検出電流値の信頼性は高い。したがって、より正確な輝度補正が行われる。
また、本実施形態によれば、〔発明が解決しようとする課題〕の欄で述べたような「受光素子群」等といった特殊な要素は必要ないから、それを設ける分のコスト上昇等について心配する必要がない。関連して、本実施形態によれば、同欄で述べたような、その他各種の問題の弊害も受けない。すなわち、本実施形態では、「定型的」とはいえない温度ムラにも対応可能である。また、一連の画像表示過程の中において駆動電流Ielの検出及び書込電位の設定が行われるので、通常使用時中の輝度変化にも対応可能であるし、また、駆動電流Ielの検出ポイントは低電源電位VCT側となっているので(図3等参照)、検出された駆動電流Ielの値の信頼性は高い。
しかも、本実施形態においては、1フレーム目の黒表示後に駆動電流Ielの検出が始まり、2フレーム目の黒表示の完了時点までに行われるようになっているので、その検出電流値の信頼性は高い。したがって、より正確な輝度補正が行われる。
また、本実施形態によれば、〔発明が解決しようとする課題〕の欄で述べたような「受光素子群」等といった特殊な要素は必要ないから、それを設ける分のコスト上昇等について心配する必要がない。関連して、本実施形態によれば、同欄で述べたような、その他各種の問題の弊害も受けない。すなわち、本実施形態では、「定型的」とはいえない温度ムラにも対応可能である。また、一連の画像表示過程の中において駆動電流Ielの検出及び書込電位の設定が行われるので、通常使用時中の輝度変化にも対応可能であるし、また、駆動電流Ielの検出ポイントは低電源電位VCT側となっているので(図3等参照)、検出された駆動電流Ielの値の信頼性は高い。
〔II〕白テストパターン表示による輝度調整
図6は、輝度調整処理が行われる際の画像表示領域7aにおける画像表示例を示す。
この図6において、状態〔A〕は、前記の図5の状態〔A〕と同じである。すなわち、この図に示す薄いハッチングは、画像表示領域7aに、例えば風景画像、人物画像、文字画像等々の様々な画像が表示されていることを表象している。
図6は、輝度調整処理が行われる際の画像表示領域7aにおける画像表示例を示す。
この図6において、状態〔A〕は、前記の図5の状態〔A〕と同じである。すなわち、この図に示す薄いハッチングは、画像表示領域7aに、例えば風景画像、人物画像、文字画像等々の様々な画像が表示されていることを表象している。
このような状態〔A〕を前提として、状態〔B〕では、白テストパターンTPの表示を伴う黒表示が開始する。すなわち、前述の単位回路Pの動作の説明において触れた〔i〕から〔iv〕までの処理が、各行の有機EL素子8に関して行われる。この際、〔iii〕のデータ書込処理では、データ信号Dataとして階調「黒」を表す電位とともに階調「白」を表す電位が用いられる。白表示が行われるべき位置は、例えば図6の〔C〕に表すようである。好適には、白テストパターンTPは、画像表示領域7aの全領域に満遍なく散らばるように表示されるとよい。より厳密に言えば、図6の〔C〕の右方に示すように、画像表示領域7aを等面積かつ等形状に分割する図形FGを考えるとしたとき、それら各図形FG中に占める白テストパターンTPの割合は、当該各図形FGの全部に関して一定であるとよい。なお、図においては、たまたま、図形FGが画像表示領域7aを9分割する長方形である例が示されている。
なお、後述する状態〔C〕との関係から、以下では、図6の〔B〕として表す状態のことを「1フレーム目の白テストパターン表示」ということがある。
ここで、この1フレーム目のスキャン完了時、輝度調整部50の動作が開始する。すなわち、有機EL素子8に流れる駆動電流Ielの検出が開始される。
なお、後述する状態〔C〕との関係から、以下では、図6の〔B〕として表す状態のことを「1フレーム目の白テストパターン表示」ということがある。
ここで、この1フレーム目のスキャン完了時、輝度調整部50の動作が開始する。すなわち、有機EL素子8に流れる駆動電流Ielの検出が開始される。
続いて、状態〔C〕では、2フレーム目の白テストパターン表示が行われる。この具体的な動作の様子は、前述の1フレーム目の白テストパターン表示の場合と基本的に同じである。すなわち、データ信号として階調「黒」を表す電位とともに階調「白」を表す電位が用いられながら、前記〔i〕から〔iv〕までの処理が各行の有機EL素子8に関して行われる。
そして、前記1フレーム目の白テストパターン表示の完了時点で開始された駆動電流Ielの検出は、この2フレーム目の白テストパターン表示の完了時点までに行われる。
なお、この場合において、駆動電流Ielの検出は、白テストパターン表示に関与する有機EL素子8と、黒表示に関与する有機EL素子8とが分別された上で行われる。すなわち、この場合、図3の説明の際に触れた符号“8A”の意味は若干の変更を受ける。当該符号は、“白テストパターン表示に関与する全有機EL素子8”、又は、“黒表示に関与する全有機EL素子8”、という意味をもつことになると考えればよい。
そして、前記1フレーム目の白テストパターン表示の完了時点で開始された駆動電流Ielの検出は、この2フレーム目の白テストパターン表示の完了時点までに行われる。
なお、この場合において、駆動電流Ielの検出は、白テストパターン表示に関与する有機EL素子8と、黒表示に関与する有機EL素子8とが分別された上で行われる。すなわち、この場合、図3の説明の際に触れた符号“8A”の意味は若干の変更を受ける。当該符号は、“白テストパターン表示に関与する全有機EL素子8”、又は、“黒表示に関与する全有機EL素子8”、という意味をもつことになると考えればよい。
以後の処理は、基本的に、図5における場合と同様である。すなわち、状態〔C〕が完了すると、図6の〔D〕に示すように、有機EL装置100は、前記状態〔A〕において表示していた画像表示に速やかに復帰し、また、演算部54はシフト量Sの演算等を実行する。
ただし、図6の場合、図5の場合に比べて、以下の2点について相違がある。
第1に、図6の場合では、白テストパターンTPの表示が行われることに応じて、演算部54は、シフト量Sを以下の式によって求める。
S=Iel(W,t1)−Iel(W,t2) …… (4)
ここでIel(W,t1)は前時点(=t1)での白表示(=W)時の駆動電流、Iel(W,t2)は現時点(=t2)での白表示時の駆動電流、である。
あるいは、シフト量Sは、次のように定められてもよい。
S={Iel(W,t1)−Iel(B,t1)}−{Iel(W,t2)−Iel(B,t2)} …… (5)
なお、これら式(4)及び式(5)のように両時点間の差をとる例は、上記の式(1)の場合と同様、単純な一例を示しているに過ぎない。
第1に、図6の場合では、白テストパターンTPの表示が行われることに応じて、演算部54は、シフト量Sを以下の式によって求める。
S=Iel(W,t1)−Iel(W,t2) …… (4)
ここでIel(W,t1)は前時点(=t1)での白表示(=W)時の駆動電流、Iel(W,t2)は現時点(=t2)での白表示時の駆動電流、である。
あるいは、シフト量Sは、次のように定められてもよい。
S={Iel(W,t1)−Iel(B,t1)}−{Iel(W,t2)−Iel(B,t2)} …… (5)
なお、これら式(4)及び式(5)のように両時点間の差をとる例は、上記の式(1)の場合と同様、単純な一例を示しているに過ぎない。
第2に、演算部54は、このようなシフト量Sに基づいて、前記発光制御信号GEL[i]によって規定される発光時間の長さ、言い換えると、それに関するデューティ比を制御する。つまり、前述の式(2)に倣って書けば次のようである。
Duty(t2)=f2(Duty(t1),S) …… (6)
ここでDuty(t1)はその直前までの発光制御信号GEL[i]に係るデューティ比、Duty(t2)は変更後の発光制御信号GEL[i]に係るデューティ比である。また、f2は適当かつ一般的な演算を象徴的に表現する。
また、この場合も前記の式(3)と同様、
S>THならば、Duty(t2)=g2(S) …… (7)
のように、変更後のデューティ比Duty(t2)が、シフト量Sの値に基づいて直接的に定められてもよい。ここでg2は適当かつ一般的な演算を象徴的に表現する。
なお、これらの場合のf2及びg2のかたちの定められ方に関しては、前述のf1及びg1と同様のことがいえる。
このようなDuty(t2)の設定によって、例えば図7に示すように、発光制御信号GEL[i]が当初、同図上段のようなハイレベル及びローレベル間の遷移を繰り返すものであったのに対して、同図中段(デューティ比減少)又は同図下段(デューティ比増加)のような遷移を繰り返すようなものになる。
Duty(t2)=f2(Duty(t1),S) …… (6)
ここでDuty(t1)はその直前までの発光制御信号GEL[i]に係るデューティ比、Duty(t2)は変更後の発光制御信号GEL[i]に係るデューティ比である。また、f2は適当かつ一般的な演算を象徴的に表現する。
また、この場合も前記の式(3)と同様、
S>THならば、Duty(t2)=g2(S) …… (7)
のように、変更後のデューティ比Duty(t2)が、シフト量Sの値に基づいて直接的に定められてもよい。ここでg2は適当かつ一般的な演算を象徴的に表現する。
なお、これらの場合のf2及びg2のかたちの定められ方に関しては、前述のf1及びg1と同様のことがいえる。
このようなDuty(t2)の設定によって、例えば図7に示すように、発光制御信号GEL[i]が当初、同図上段のようなハイレベル及びローレベル間の遷移を繰り返すものであったのに対して、同図中段(デューティ比減少)又は同図下段(デューティ比増加)のような遷移を繰り返すようなものになる。
以上に述べたような動作によれば、前記の図5における場合と同様、以後、有機EL素子8は、自身が置かれた温度環境に応じた適切な輝度で発光することになる。したがって、この図6の場合においても、図5の場合において奏された効果と本質的に異ならない効果が奏される。
また、この〔II〕に係る処理においては、書込電位ではなくて、発光制御信号GEL[i]に係るデューティ比が制御されるようになっていることから、以下に述べる効果も奏される。
すなわち、図2に示すような単位回路Pでは、書込電位と有機EL素子8の発光輝度との間には単純なリニアな関係は成立しない。また、かかる事情を含むその他各種の事情により、例えば図3でいうと、演算部54とデータ線駆動回路106との間に、γ補正等を行うための画像処理回路が特別に備えられて好ましいが、この場合、指定された発光輝度に対応する書込電位は当該画像処理回路によって所定の変更を受ける。その際、この書込電位は、適当なルックアップテーブル等が利用されて変更される。
ここで仮に、図5における場合のように、書込電位を変動させる場合を考えると、前記画像処理回路においてはそれに対応した、比較的大きなルックアップテーブルを準備しておく必要がある。温度変化に応じた書込電位の調整幅は比較的大きなものとなる可能性があるからである。しかし、そのような比較的大きなルックアップテーブルを準備することがコストと見合うかどうかは問題である。また、そもそも、考え得る書込電位の変動幅の全部に対応したルックアップテーブルを本当に準備することができるかどうか(≒それが現実的であるかどうか)という点についても問題がある(上述の〔課題を解決するための手段〕の欄で述べた「困難な状況」の一具体例である。)。
この点、〔II〕に係る処理では、発光制御信号GEL[i]に係るデューティ比を調整するようになっているので、そのような比較的大きなルックアップテーブルはそもそも必要ない。つまり、この処理によれば、当該処理による輝度調整の結果が、他の要素に影響を及ぼすおそれが少なく、結果的に、コスト低減等の効果が享受されることになる。
すなわち、図2に示すような単位回路Pでは、書込電位と有機EL素子8の発光輝度との間には単純なリニアな関係は成立しない。また、かかる事情を含むその他各種の事情により、例えば図3でいうと、演算部54とデータ線駆動回路106との間に、γ補正等を行うための画像処理回路が特別に備えられて好ましいが、この場合、指定された発光輝度に対応する書込電位は当該画像処理回路によって所定の変更を受ける。その際、この書込電位は、適当なルックアップテーブル等が利用されて変更される。
ここで仮に、図5における場合のように、書込電位を変動させる場合を考えると、前記画像処理回路においてはそれに対応した、比較的大きなルックアップテーブルを準備しておく必要がある。温度変化に応じた書込電位の調整幅は比較的大きなものとなる可能性があるからである。しかし、そのような比較的大きなルックアップテーブルを準備することがコストと見合うかどうかは問題である。また、そもそも、考え得る書込電位の変動幅の全部に対応したルックアップテーブルを本当に準備することができるかどうか(≒それが現実的であるかどうか)という点についても問題がある(上述の〔課題を解決するための手段〕の欄で述べた「困難な状況」の一具体例である。)。
この点、〔II〕に係る処理では、発光制御信号GEL[i]に係るデューティ比を調整するようになっているので、そのような比較的大きなルックアップテーブルはそもそも必要ない。つまり、この処理によれば、当該処理による輝度調整の結果が、他の要素に影響を及ぼすおそれが少なく、結果的に、コスト低減等の効果が享受されることになる。
なお、以上に述べた〔I〕又は〔II〕に係る処理は、有機EL装置100における画像表示時間が一定程度継続する場合において、繰り返し行われ得る。この場合の繰り返し頻度は、例えば1時間に1回、あるいは30分に1回、等々と定められる。あるいは、環境温度、動作温度の変動は、主に、有機EL装置100の電源投入直後から一定の時間内において相対的に大きく生じることを考慮するなら、その間の繰り返し頻度は高く、それ以外の時間帯は低く設定する、という形態もあり得る。さらには、電源投入直後から次第に、〔I〕又は〔II〕に係る処理が行われる時点間の間隔が開いていく、という形態もあり得る。
また、これに関連して、例えば前記式(3)、あるいは式(7)のように、ある閾値THを基準としたシフト量Sの大小関係に応じて、新たな書込電位Data(B,t2)、あるいはデューティ比Duty(t2)を定めるという場合は、当該の閾値THに関して次のような取り極めをなしておくのが好ましい。
すなわち、前述の〔I〕又は〔II〕に係る処理の繰り返し頻度が比較的高い場合であって、前記閾値THが、上下いずれの方向でも書込電位Data1及びData2間(Data1<Data2)の切り替え基準として働いている場合には、当該閾値THに関しヒステリシスを設けておくことが好ましい。例えば、書込電位がData1からData2へと遷移する場合においては、閾値TH1を使用するが、その逆に遷移する場合においては、閾値TH2(<TH1)を使用する、などというようである。これによると、いったんData1からData2への遷移があった後、間をおかずにシフト量SがTH1を再び下回ったとしても、書込信号が即座にData1へと遷移するという事象は発生しない。このようにしておけば、不自然な画像表示が行われることが未然に回避される。
すなわち、前述の〔I〕又は〔II〕に係る処理の繰り返し頻度が比較的高い場合であって、前記閾値THが、上下いずれの方向でも書込電位Data1及びData2間(Data1<Data2)の切り替え基準として働いている場合には、当該閾値THに関しヒステリシスを設けておくことが好ましい。例えば、書込電位がData1からData2へと遷移する場合においては、閾値TH1を使用するが、その逆に遷移する場合においては、閾値TH2(<TH1)を使用する、などというようである。これによると、いったんData1からData2への遷移があった後、間をおかずにシフト量SがTH1を再び下回ったとしても、書込信号が即座にData1へと遷移するという事象は発生しない。このようにしておけば、不自然な画像表示が行われることが未然に回避される。
以上、本発明に係る実施の形態について説明したが、本発明に係る発光装置は、上述した形態に限定されることはなく、各種の変形が可能である。
(1) 上記実施形態では、メモリ部53が所定の初期値をもっている場合について説明しているが、本発明は、かかる形態に限定されない。
そのような初期値をもっていなくとも、例えば有機EL装置100の電源投入直後から、一定の時間内に前記〔I〕又は〔II〕に含まれる駆動電流Ielの検出処理を繰り返し実施した場合における、その検出結果のうちの数個の値が、一定の範囲内に収まるとき、当該数個の値に基づいて“初期値”が定められるようにしてよい。このような形態によれば、当該の有機EL装置が現実に置かれた環境に応じ、それ適した初期値が設定されることになる。
いずれにせよ、上記実施形態のような、いわば出荷時における初期値が存在しなくても、本発明に係る発光装置は、その使用過程において、好適値として参照に価する「初期値」を定めるような形態も、その範囲内におさめる。
(1) 上記実施形態では、メモリ部53が所定の初期値をもっている場合について説明しているが、本発明は、かかる形態に限定されない。
そのような初期値をもっていなくとも、例えば有機EL装置100の電源投入直後から、一定の時間内に前記〔I〕又は〔II〕に含まれる駆動電流Ielの検出処理を繰り返し実施した場合における、その検出結果のうちの数個の値が、一定の範囲内に収まるとき、当該数個の値に基づいて“初期値”が定められるようにしてよい。このような形態によれば、当該の有機EL装置が現実に置かれた環境に応じ、それ適した初期値が設定されることになる。
いずれにせよ、上記実施形態のような、いわば出荷時における初期値が存在しなくても、本発明に係る発光装置は、その使用過程において、好適値として参照に価する「初期値」を定めるような形態も、その範囲内におさめる。
(2) 上記実施形態では、図5あるいは図6に示したように、2フレーム分の時間を使って、駆動電流Ielの検出と、書込電位あるいは発光デューティ比の調整が行われるようになっているが、本発明は、かかる形態に限定されない。
例えば、図5あるいは図6に示すような一連の流れの中においては、より厳密には、各状態の遷移間にバックポーチ期間・フロントポーチ期間が存在する。このような期間の存在を考えると、駆動電流Ielの検出は、例えば、図5の〔B〕と〔C〕との間における当該の期間中に行うということも可能である。この場合、もし、当該の期間内にすべての有機EL素子8に係る駆動電流Ielの値の検出が完了するのであれば、2フレーム目の黒表示を行う必要はない。すなわち、この場合の処理の流れは、通常画像表示完了→1フレーム目の黒表示→駆動電流Ielの検出及び書込電位の設定(この処理が、バックポーチ期間・フロントポーチ期間内に行われる。)→通常画像表示再開、ということになる。
なお、このような場合も、本発明にいう「第1時点」から「第2時点」までの間に発光輝度の制御を行う、という規定態様から外れることにはならないことは言うまでもない。また、前記バックポーチ期間・フロントポーチ期間の存在を考慮するなら、本発明にいう「第4時点」から「第2時点」までの間には、当該の期間分だけの時間の経過があることになるから、後者は前者に遅れるということになる。
例えば、図5あるいは図6に示すような一連の流れの中においては、より厳密には、各状態の遷移間にバックポーチ期間・フロントポーチ期間が存在する。このような期間の存在を考えると、駆動電流Ielの検出は、例えば、図5の〔B〕と〔C〕との間における当該の期間中に行うということも可能である。この場合、もし、当該の期間内にすべての有機EL素子8に係る駆動電流Ielの値の検出が完了するのであれば、2フレーム目の黒表示を行う必要はない。すなわち、この場合の処理の流れは、通常画像表示完了→1フレーム目の黒表示→駆動電流Ielの検出及び書込電位の設定(この処理が、バックポーチ期間・フロントポーチ期間内に行われる。)→通常画像表示再開、ということになる。
なお、このような場合も、本発明にいう「第1時点」から「第2時点」までの間に発光輝度の制御を行う、という規定態様から外れることにはならないことは言うまでもない。また、前記バックポーチ期間・フロントポーチ期間の存在を考慮するなら、本発明にいう「第4時点」から「第2時点」までの間には、当該の期間分だけの時間の経過があることになるから、後者は前者に遅れるということになる。
(3) 上記実施形態では、有機EL素子8について特に規定する文言は記載していないが、当該の有機EL素子8は、以下に述べるような具体的態様をとりうる。
すなわち、有機EL素子8は、その1つ1つが個別的に、例えば赤色光、緑色光及び青色光のそれぞれを発する発光機能層を備えてよい。この場合、これら3色の有機EL素子8が1つのまとまりを作り、かつ、その1つのまとまりが多数配列されることにより、所望の意味内容をもつカラー画像を表示することが可能になる。
あるいは、有機EL素子8は、そのすべてが、例えば白色光等の同一色光を発する発光機能層を備えてよい。この場合、全有機EL素子8は本質的には全く同じ構成をもつことになる。かかる場合において、カラー画像表示を行う場合には、例えば赤色、緑色及び青色の各色フィルタからなるカラーフィルタを別途設ければよい。
本発明は、基本的に、上記2つのどちらの場合についても適用は可能である。もっとも発光輝度を制御した後のホワイトバランスへの影響等のことを考えると、本発明の効果をよりよく享受するためには、後者の場合に本発明が適用されるほうがより好ましいということはいえる。
すなわち、有機EL素子8は、その1つ1つが個別的に、例えば赤色光、緑色光及び青色光のそれぞれを発する発光機能層を備えてよい。この場合、これら3色の有機EL素子8が1つのまとまりを作り、かつ、その1つのまとまりが多数配列されることにより、所望の意味内容をもつカラー画像を表示することが可能になる。
あるいは、有機EL素子8は、そのすべてが、例えば白色光等の同一色光を発する発光機能層を備えてよい。この場合、全有機EL素子8は本質的には全く同じ構成をもつことになる。かかる場合において、カラー画像表示を行う場合には、例えば赤色、緑色及び青色の各色フィルタからなるカラーフィルタを別途設ければよい。
本発明は、基本的に、上記2つのどちらの場合についても適用は可能である。もっとも発光輝度を制御した後のホワイトバランスへの影響等のことを考えると、本発明の効果をよりよく享受するためには、後者の場合に本発明が適用されるほうがより好ましいということはいえる。
<応用>
次に、上記実施形態に係る有機EL装置100を適用した電子機器について説明する。
図8は、上記実施形態に係る有機EL装置100を画像表示装置に利用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、表示装置としての有機EL装置100と本体部2010とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。
図9に、上記実施形態に係る有機EL装置100を適用した携帯電話機を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、ならびに表示装置としての有機EL装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、有機EL装置100に表示される画面がスクロールされる。
図10に、上記実施形態に係る有機EL装置100を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistant)を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、ならびに表示装置としての有機EL装置100を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が有機EL装置100に表示される。
次に、上記実施形態に係る有機EL装置100を適用した電子機器について説明する。
図8は、上記実施形態に係る有機EL装置100を画像表示装置に利用したモバイル型のパーソナルコンピュータの構成を示す斜視図である。パーソナルコンピュータ2000は、表示装置としての有機EL装置100と本体部2010とを備える。本体部2010には、電源スイッチ2001およびキーボード2002が設けられている。
図9に、上記実施形態に係る有機EL装置100を適用した携帯電話機を示す。携帯電話機3000は、複数の操作ボタン3001およびスクロールボタン3002、ならびに表示装置としての有機EL装置100を備える。スクロールボタン3002を操作することによって、有機EL装置100に表示される画面がスクロールされる。
図10に、上記実施形態に係る有機EL装置100を適用した情報携帯端末(PDA:Personal Digital Assistant)を示す。情報携帯端末4000は、複数の操作ボタン4001および電源スイッチ4002、ならびに表示装置としての有機EL装置100を備える。電源スイッチ4002を操作すると、住所録やスケジュール帳といった各種の情報が有機EL装置100に表示される。
本発明に係る有機EL装置が適用される電子機器としては、図8から図10に示したもののほか、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話、POS端末、ビデオプレーヤ、タッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
100……有機EL装置、7……素子基板、7a……画像表示領域、8……有機EL素子、103……走査線駆動回路、106……データ線駆動回路、Vel……高電源電位、VCT……低電源電位、50……輝度調整部、51……増幅部、52……AD変換部、53……メモリ部、54……演算部、TP……白テストパターン
Claims (12)
- 所定の駆動電流が流れることにより、複数の発光階調で発光する1つ又は2つ以上の発光素子と、
前記発光素子が前記複数の発光階調のうちの最低発光階調及び最高発光階調の少なくとも一方で発光する場合において、当該発光素子に流れる前記駆動電流を検出する駆動電流検出手段と、
前記駆動電流検出手段による現時点での検出結果と、それ以前の時点での検出結果とに基づいて、前記発光素子の発光輝度が環境温度、動作温度その他の温度の影響を受けないように、前記発光素子の発光輝度を制御する制御手段と、
を備えることを特徴とする発光装置。 - 前記発光素子は、N行M列(ただし、N,Mは自然数)のマトリクス状に配列され、
それら(N×M)個の発光素子は一の画像を表示し、
前記駆動電流検出手段は、
前記画像の表示の完了時点である第1時点後、次の画像の表示の開始時点である第2時点までの期間内に、
前記駆動電流を検出し、
前記制御手段は、当該期間内に前記発光輝度を制御する、
ことを特徴とする請求項1に記載の発光装置。 - N行M列のマトリクス状に配列された前記発光素子の各々を、所定の順番かつ所定の前記発光階調で駆動する駆動手段を更に備え、
前記駆動電流検出手段は、
前記第1時点後、前記駆動手段により前記発光素子の全部が前記最低発光階調での発光を完了する第3時点において、前記駆動電流の検出を開始し、
前記第3時点後、前記駆動手段により前記発光素子の全部が再び前記最低発光階調での発光を完了する第4時点までの間に、前記駆動電流の検出を完了し、
前記制御手段は、前記第3時点から前記第2時点までの間に、前記発光輝度を制御する、
ことを特徴とする請求項2に記載の発光装置。 - 前記第1時点後、前記第3時点以前に発光する前記発光素子の全部のうち所定個数の前記発光素子は前記最高発光階調で発光し、
前記第3時点後、前記第4時点以前に発光する前記発光素子の全部のうち所定個数の前記発光素子も前記最高発光階調で発光する、
ことを特徴とする請求項3に記載の発光装置。 - 前記マトリクス状に配列された前記発光素子を平面視した場合の平面を、等面積かつ等形状に分割する複数の図形のうちの任意の1個の中において、前記最高発光階調で発光する前記発光素子の数の、当該図形の1個中に含まれる前記発光素子の全数に対して占める割合は、
前記複数の図形の全部に関して一定である、
ことを特徴とする請求項4に記載の発光装置。 - 前記発光素子に流れる前記駆動電流の大きさを調整する駆動電流制御手段を更に備え、
前記制御手段は、
前記駆動電流制御手段を制御し、前記駆動電流の大きさを調整することによって、
前記発光輝度を制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記発光素子の発光期間を調整する発光期間制御手段を更に備え、
前記制御手段は、
前記発光期間制御手段を制御し、前記発光期間の長短を調整することによって、
前記発光輝度を制御する、
ことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発光装置。 - 前記発光素子は高電源電位及び低電源電位の間に介在し、
前記駆動電流検出手段は、
前記低電源電位の側にて前記駆動電流を検出する、
ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれか一項に記載の発光装置。 - 請求項1乃至8のいずれか一項に記載の発光装置を備える、
ことを特徴とする電子機器。 - 所定の駆動電流が流れることにより、複数の発光階調で発光する1つ又は2つ以上の発光素子を備えた発光装置の駆動方法であって、
前記発光素子が前記複数の発光階調のうちの最低発光階調及び最高発光階調の少なくとも一方で発光する場合において、当該発光素子に流れる前記駆動電流を検出する駆動電流検出工程と、
前記駆動電流検出工程による現時点での検出結果と、それ以前の時点での検出結果とに基づいて、前記発光素子の発光輝度が環境温度、動作温度その他の温度の影響を受けないように、前記発光素子の発光輝度を制御する制御工程と、
を備えることを特徴とする発光装置の駆動方法。 - 前記発光素子は、N行M列(ただし、N,Mは自然数)のマトリクス状に配列され、
それら(N×M)個の発光素子は一の画像を表示し、
前記駆動電流検出工程は、
前記画像の表示の完了時点である第1時点後、次の画像の表示の開始時点である第2時点までの期間内に、行われ、
前記制御工程も、当該期間内に行われる、
ことを特徴とする請求項10に記載の発光装置の駆動方法。 - N行M列のマトリクス状に配列された前記発光素子を、所定の順番かつ所定の前記発光階調で駆動する順次駆動工程を更に備え、
前記駆動電流検出工程は、
前記第1時点後、前記駆動手段により前記発光素子の全部が前記最低発光階調での発光を完了する第3時点において、開始し、
前記第3時点後、前記駆動手段により前記発光素子の全部が再び前記最低発光階調での発光を完了する第4時点までの間に、完了し、
前記制御工程は、前記第3時点から前記第2時点までの間に、行われる、
ことを特徴とする請求項11に記載の発光装置の駆動方法。
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JP2009004304A JP2010164602A (ja) | 2009-01-13 | 2009-01-13 | 発光装置及びその駆動方法、並びに電子機器 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012128498A2 (en) * | 2011-03-21 | 2012-09-27 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method and apparatus for controlling brightness in a portable terminal |
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- 2009-01-13 JP JP2009004304A patent/JP2010164602A/ja not_active Withdrawn
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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WO2012128498A2 (en) * | 2011-03-21 | 2012-09-27 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method and apparatus for controlling brightness in a portable terminal |
WO2012128498A3 (en) * | 2011-03-21 | 2012-12-27 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method and apparatus for controlling brightness in a portable terminal |
US9852672B2 (en) | 2011-03-21 | 2017-12-26 | Samsung Electronics Co., Ltd. | Method and apparatus for controlling brightness in a portable terminal |
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