JP2010163701A - 衣服 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 左右の前身ごろの合せ目部どうしがスライドファスナを介して着脱自在に設けられ、スライドファスナの一方のテープ部と、一方の前身ごろの合せ目側端部と、見返しの合せ目側端部とが重ねられ、テープ部および一方の前身ごろの合せ目側端部が縫着されるとともに、縫着部分に見返しの合せ目側端部が一体に設けられ、縫着部分において一方の前身ごろおよび見返しの裏面に亙すように止水テープが貼着され、スライドファスナを閉じた際に、エレメントどうしの噛合せ目から浸入した水および縫着部から浸入した水が後方へ移動するのを抑制する浸入防止手段が他方の前身ごろに設けられている構成の衣服。
【選択図】 図2
Description
この種の衣服には、左右の前身ごろの合せ目部にスライドファスナ(そのテープ部)を縫着しているものがある。この合せ目部において、スライドファスナを縫着している部分の裏側には止水テープ(シームテープ)を貼着して水の浸入を抑制している。この止水テープは縫着部分を覆ってスライドファスナのテープ部と前身ごろを構成する身ごろ生地とに亙るように、丈方向に沿って貼着される。
ところで、衣服において、前身ごろの合せ目がめくれた際に、身ごろの裏面が露呈してしまうと見栄えが悪いことから、前身ごろの合せ部には「見返し」を設けることが考えられる。見返しは身ごろ生地と同じものが用いられるから、この種の衣服において見返しの見返し面(表面)には、防水処理や撥水処理が施されていることになる。
したがって、前身ごろの生地の表面が見返し面となるようにして、前身ごろ、スライドファスナ、および見返しを縫着し、見返しの見返し面に止水テープを貼着すると、防水処理や撥水処理によって止水テープの接着力が及ばず剥がれ易く、前身ごろ、スライドファスナ、および見返しの縫着部分から水が浸入し易くなってしまう。
そして、ポケット開口用スライドファスナは、堰部に対して幅方向外側に配置することで、水の移動が堰部で抑制されてポケット側に浸入するのを抑えられる。
これらの図に示すように、上衣1は左右の前身ごろ3A,3Bからなる前身ごろ、後身ごろ4、左右の袖6、見返し8、浸入防止手段12、左右の前立13,13、ネック部(カラー)19を有する。
左右の前身ごろ3A,3Bを形成する生地は、上衣1の後側で連続して後身ごろ4を形成している。
ネック部19はハイネック状の構成を有する。ネック部19が高いから、上衣1は防寒性に優れる。
上衣1を構成する生地(基本的に一枚生地)は、防水性および防寒性に優れたものを用いている。
スライドファスナ7はネック部19の上端部までが達していて、着用者Hの顎に対してその外側にスライドファスナ7の上端部が位置する構成となっている。
なお、合せ目部20,21は、スライドファスナ7を閉じた際、すなわちスライドファスナ7のエレメント7a,7bどうしを噛合させても接触するものではない。しかしながら、ここでは、左右の前身ごろ3A,3Bにおけるスライドファスナ7のテープ部10,11が縫着される部分の丈方向の領域を、合せ目部と称している。
なお、このスライドファスナ7の開閉操作は、周知のように引手7cを把持してスライダ7dを丈方向(上下方向)にスライドさせることで行う。
左前身ごろ3A側のスライドファスナ7の一方のテープ部10は、左前身ごろ3Aの合せ目部側端部と、左前身ごろ3Aの合せ目部の裏側に配置された見返し8の合せ目側端部に前後で挟まれている。左前身ごろ3Aの合せ目部側端部の前側には、左前立13の合せ目部側端部が重ねられ、見返し8の合せ目側端部、一方のテープ部10、左前身ごろ3Aの合せ目部側端部、および左前立13の合せ目部側端部が一体となるよう縫着されて、左縫着部分14が形成されている。
左前身ごろ3Aと見返し8は、互いに裏面15,15が前後で対向されるよう設けられている。換言すれば、左前身ごろ3Aの前面は撥水加工されている表面16であり、見返し8の後面は撥水加工されている表面16である。
また浸入防止手段12は、止水面部18の幅方向一方端部から止水面部18の表面側に戻るように折返されるとともに丈方向に沿う堰部22とを備えている。
左縫着部分14は、スライドファスナ7を閉じた状態で堰部22の幅方向他方端部よりも右前身ごろ3B側に位置ずれするよう設定されている。
左前立13および右前立13は左右対称の構成であるから、同一の符号を付して説明する。左前立13および右前立13は、それぞれ前後一対の前立生地26,27と、後側の前立生地27の幅方向途中に縫着されたスライドファスナ部30,31とを有する。このスライドファスナ部30,31は、上衣1とは別でその上側に装着するベスト等と一体化させるために設けられている。
そして、左縫着部分14から後方へ向けて浸入した水は、止水面部18によって後方へ浸入するのが抑制され、止水面部18から幅方向一方側へ移動した水は、堰部22によってそれ以上幅方向一方側へ移動するのを抑制され、下方へ移動し、排除される。
ポケット開口用スライドファスナ37の幅方向位置は、スライドファスナ7を閉じた状態において、テープ部39a,39b、特に幅方向内側のテープ部39aの見返し8との縫着部が、堰部22の幅方向一方側端部よりも幅方向外側である。
そして、ポケット開口用スライドファスナ37は、堰部22に対して幅方向外側に配置することで、水の移動が堰部22で抑制されてポケット35側に浸入するのを抑えることができる。
さらに、左縫着部分14において、左前身ごろ3Aの合せ目部側端部の生地に、シームテープ17が、左前身ごろ3Aの裏面15および見返し8の裏面15に亙るように貼着されることで固着されている。
他の構成は第一の実施形態と同様である。
Claims (4)
- 左右の前身ごろの合せ目部どうしがスライドファスナを介して着脱自在に設けられた衣服であって、
前記スライドファスナの一方のテープ部と、一方の前身ごろの合せ目側端部と、見返しの合せ目側端部とが重ねられ、前記テープ部および一方の前身ごろの合せ目側端部が縫着されるとともに、該縫着部分に見返しの合せ目側端部が一体に設けられ、前記縫着部分において一方の前身ごろおよび見返しの裏面に亙すように止水テープが貼着され、
スライドファスナを閉じた際に、該スライドファスナのエレメントどうしの噛合せ目から浸入した水および前記縫着部から浸入した水が後方へ移動するのを抑制する浸入防止手段が他方の前身ごろに設けられていることを特徴とする衣服。 - 浸入防止手段は、スライドファスナを閉じた状態でスライドファスナの後側に対応し且つ丈方向に沿うよう設けられた止水面部と、該止水面部の幅方向一方端部から止水面部の表面側に戻るように折返されるとともに丈方向に沿う堰部とを備え、縫着部分はスライドファスナを閉じた状態で前記堰部の幅方向他方端部よりも他方の前身ごろ側に位置ずれしていることを特徴とする請求項1記載の衣服。
- 見返しを構成する生地に丈方向の切目部が形成され、該切目部にポケット開口用スライドファスナが縫着されて見返しにポケットが取付けられ、前記ポケット開口用スライドファスナは、堰部に対して幅方向外側に配置されていることを特徴とする請求項2記載の衣服。
- 左右の前身ごろおよび見返しは、表面側に撥水加工が施され裏面側は透湿性を有して、裏面側から止水テープに施した接着剤が浸透可能に構成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項3の何れかに記載の衣服。
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