JP2010163472A - 電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents
電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2010163472A JP2010163472A JP2009004367A JP2009004367A JP2010163472A JP 2010163472 A JP2010163472 A JP 2010163472A JP 2009004367 A JP2009004367 A JP 2009004367A JP 2009004367 A JP2009004367 A JP 2009004367A JP 2010163472 A JP2010163472 A JP 2010163472A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- weight
- ionizing radiation
- polyamide resin
- resin composition
- parts
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Granted
Links
Landscapes
- Processes Of Treating Macromolecular Substances (AREA)
- Treatments Of Macromolecular Shaped Articles (AREA)
- Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)
Abstract
【解決手段】
(A)ポリアミド樹脂及びこれに対して30重量%以下の他の樹脂を含有していてもよい熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、
(B)アニオン部分が特定の(ジ)ホスフィン酸のカルシウム又はアルミニウム塩であるホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物からなる複合難燃剤 20〜80重量部
(C)電離放射線により重合する架橋剤 5〜15重量部
(D)ホウ酸金属塩 5〜20重量部
(E)シアヌル酸メラミン化合物 0〜15重量部、及び
(F)繊維状無機充填材 0〜150重量部
を含有させたことを特徴とする、電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし
Description
即ち本発明の要旨は、
(A)ポリアミド樹脂及びこれに対して30重量%以下の他の樹脂を含有していてもよい熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、
(B)アニオン部分が下記一般式(1)又は(2)で表されるホスフィン酸のカルシウム又はアルミニウム塩であるホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物からなる複合難燃剤 20〜80重量部
(C)電離放射線により重合する架橋剤 5〜15重量部
(D)ホウ酸金属塩 5〜20重量部
(E)シアヌル酸メラミン化合物 0〜15重量部、及び
(F)繊維状無機充填材 0〜150重量部
を含有させたことを特徴とする、電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物に存する。
ポリアミド樹脂:
ポリアミド樹脂は、周知のように、ω―アミノ酸、そのラクタム、ニ塩基酸とジアミンとの塩等を原料として製造される−NHCO−結合を有する単独重合体又はこれらの共重合体である。
ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、下記一般式(3)で表される構造単位を主鎖に有する重合体又は共重合体であるポリフェニレンエーテル樹脂又はその変性物である。
これらのポリフェニレンエーテル樹脂は、クロロホルム中、温度30℃で測定した固有粘度が0.2〜0.6dl/g、特に0.3〜0.5dl/gであるのが好ましい。固有粘度が0.2dl/g未満では、樹脂組成物から得られる成形品の耐衝撃性が不足する場合がある。また0.6dl/gを超えると、成形性が低下し、外観の良い成形品を得られない場合がある。
変性剤としては、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸、クロロ(無水)マレイン酸、(無水)シトラコン酸、ブテニル(無水)コハク酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸等が挙げられる。またこれらの酸の酸ハライド、アミド、イミド、炭素原子数1〜20程度の1価又は2価の鎖状アルコールとのエステル等、例えばマレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル等も挙げられる。ここで「(無水)」とは、無水不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸でることを示す。変性剤としては、不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物を用いるのが好ましく、なかでも(無水)マレイン酸又は(無水)イタコン酸を用いるのが好ましい。
ホスフィン酸塩:
本発明では、難燃剤としてホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物を併用する(本明細書では、これを「複合難燃剤」と称する)。
ホスフィン酸塩としては、アニオン部分が下記式(1)又は(2)で表されるホスフィン酸のカルシウム塩又はアルミニウム塩を用いる。
R3は、炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換されていてもよりアリーレン基又はこれらの混合基を表す。炭素原子数1〜10のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−又はi−プロピレン基、n−又はt−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−オクチレン基、2−エチルヘキシレン基等が挙げられる。置換されていてもよいアリーレン基としては、o−、m−又はp−フェニレン基、1,8−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基等が挙げられる。混合基としては、メチレンフェニレン、エチレンフェニレン等の上記2種のアリーレン基の混合基が挙げられる。R3は、好ましくは、炭素原子数1〜4のアルキレン基又はフェニレン基である。
燐酸メラミン化合物:
燐酸メラミン化合物とは、燐酸類とメラミン類との反応物ないしは付加物又はその縮合物である。
燐酸類としては、オルト燐酸、メタ燐酸、パラ燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ピロ燐酸、三燐酸、四燐酸、ポリ燐酸等種々の燐酸が挙げられる。例えば、所謂縮合燐酸と称されている鎖状ポリ燐酸や環状ポリメタ燐酸を用いることができる。これらのポリ燐酸の縮合度は通常3〜50であるが、得られる燐酸メラミン化合物の耐熱性の点で、縮合度が5以上のものが好ましい。
メラミン類としては、メラミンやその縮合物であるメレム、メラム、メロン等が挙げられる。
(B)複合難燃剤は、必要であれば2種以上併用してもよく、(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、20〜80重量部となるように用いる。20重量部より少ないと所望の難燃性が十分に発現しない。また80重量部より多いと生産性が悪化するだけでなく、ポリアミド樹脂の特性である靭性が大きく悪化する。(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対する(B)難燃剤の好ましい配合量は30〜60重量部である。
架橋剤としては、段落[0005]に記載の特許文献に記載されているもの、即ちエチレン性不飽和結合を2個以上有していて、電離放射線の照射により重合する化合物であれば、いずれも用いることができる。好ましくは、シアヌル酸又はイソシアヌル酸とアリルアルコールとのジ又はトリエステルを用いる。なかでも、トリエステルを用いるのが好ましい。(イソ)シアヌル酸はs−トリアジン骨格を有しており、難燃剤としても作用すると考えられる。
ホウ酸金属塩としては、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等のホウ酸類と、アルカリ金属との塩(例えば、四ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸カリウム等)や、アルカリ土類金属との塩(例えば、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸バリウム、硼酸亜鉛等)等、熱可塑性樹脂の難燃化に通常用いられているものを用いればよい。なかでも好ましいのは亜鉛塩である。これらの中では、2ZnO・3B2O3又は2ZnO・3B2O3・xH2O(x=3.3〜3.7)、4ZnO・B2O3・H2Oの形の水和ホウ酸亜鉛塩が、熱安定性に優れる点で好ましい。特に、2ZnO・3B2O3・xH2O(x=3.5)の水和ホウ酸亜鉛塩で、かつ260℃以上の温度まで安定なものを用いるのが好ましい。
(D)ホウ酸金属塩は、必要であれば2種以上併用してもよく、(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対して、5〜20重量部、好ましくは10〜17重量部となるように用いる。
本発明の樹脂組成物には、更にシアヌル酸メラミン化合物を含有させるのが好ましい。シアヌル酸メラミン化合物は、難燃剤のホスフィン酸塩の難燃化作用を助長すると考えられる。
シアヌル酸メラミン化合物は、シアヌル酸又はイソシアヌル酸と、メラミンやその縮合物であるメラム、メレム等、トリアジン環にアミノ基を有する化合物との付加物ないしは塩であり、通常はモル比が1:1〜1:2の組成を有している。
上記のシアヌル酸メラミンとは、シアヌル酸とメラミンとの等モル反応物であり、シアヌル酸メラミン中のアミノ基または水酸基の幾つかが、他の置換基で置換されていてもよい。シアヌル酸メラミンは、例えば、シアヌル酸の水溶液とメラミンの水溶液とを混合してスラリーとし、好ましくは温度90〜100℃で攪拌下に反応させ、生成した微粒子状の塩の沈殿を濾過、乾燥することによって得ることが出来る。シアヌル酸メラミンは純粋である必要は無く、未反応物が多少残存していてもよい。反応生成物は白色の固体であり、微粉末状に粉砕して使用するのが好ましい。勿論、市販品をそのまま、または、粉砕して使用することも出来る。
(E)シアヌル酸メラミン化合物は、必要であれば2種以上併用してもよく、(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対して0〜15重量部、好ましくは5〜15重量部含有させる。配合量が15重量部を超えると、樹脂組成物製造時や成形時に樹脂が分解する場合がある。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、機械的強度を向上させるため、更に繊維状無機充填材を含有させるのが好ましい。
繊維状無機充填材としては、樹脂組成物の強化用充填材として用いられているものを用いればよく、例えばガラス繊維、カーボン繊維、玄武岩繊維、シリカ−アルミナ繊維、ジルコニア繊維、ホウ素繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維が挙げられる。なかでも、高い強度及び剛性を有する成形品を与える点で、ガラス繊維を用いるのが好ましい。
表面処理剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン系化合物、ビニルトリクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン等のクロロシラン系化合物、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン系化合物、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン系化合物、アクリル系化合物、イソシアネート系化合物、チタネート系化合物、エポキシ系化合物などが挙げられる。
これらの集束剤や表面処理剤は2種以上を併用してもよく、その使用量(付着量)は、繊維状無機充填材重量に対し、通常10重量%以下、好ましくは0.05〜5重量%である。付着量を10重量%以下とすることにより、必要十分な効果が得られ、経済的である。
本発明のポリアミド樹脂組成物には、樹脂組成物の特性を損わない範囲で、上記したもの以外に常用の種々の添加剤を含有させることができる。その例としては、滴下防止剤としてのフッ素化合物、銅系、リン系等の熱安定剤、ヒンダードフェノール系化合物等の酸化防止剤、離型剤、流動性改良剤、滑剤、着色剤、耐衝撃性改良剤等が挙げられる。
本発明に係るポリアミド樹脂組成物は、熱可塑性樹脂について一般に用いられている溶融・混練装置により、原料を均一になるように溶融混練することにより製造することが好ましい。溶融・混練装置としては、一軸ないし多軸押出機、ロール、バンバリーミキサー等が挙げられる。特に、2軸押出機を用いる溶融混練法が好ましく、全原料を所定の比率でミキサーに入れ、均一に混合した後、2軸押出機のホッパーに投入し、シリンダー温度230〜280℃で溶融混練し、ペッレト化するという一般的な方法で製造することができる。なお、架橋剤の(イソ)シアヌル酸とアリルアルコールとのエステルは沸点が低いので、気化させないように密閉下で溶融混練する。また繊維状無機充填材は、2軸押出機のシリンダー途中のサイドフィーダーから供給するのが、押出機の損傷防止、充填材の破砕の防止等の点で好ましい。
電離放射線としては、従来から樹脂成形品に照射して重合を起こさせるのに用いられているもの、例えば、加速電子線、X線、α線、β線、γ線等を用いればよい。なかでも加速電子線を用いるのが好ましい。照射線量は樹脂組成物の組成、成形品の肉厚、所望の架橋度等により異なるが、通常は10kGy以上であり、50kGy以上、特に70kGy以上であるのが好ましい。また照射線量は通常は1000kGy以下で十分であり、好ましくは750kGy以下である。過剰な照射は成形品を劣化させる。
(A)熱可塑性樹脂成分
ポリアミド樹脂:ポリアミド6、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製品、「商品名:ノバミッド(登録商標)1015J」、粘度数150ml/g(96重量%硫酸中、濃度1重量%、温度23℃で測定)
ポリフェニレンエーテル系樹脂:下記の方法で製造した、SEBS13重量%含有の変性ポリフェニレンエーテル樹脂。
ジエチルホスフィン酸アルミニウム:クラリアント社製「商品名:OP1230」、平均粒径40μm(レーザー回折法で測定)。
ポリ燐酸メラミン:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「商品名:melapur200/70)、平均粒径5〜10μmレーザー回折法で測定)、燐含有量約13重量%、窒素含有量約43重量%
トリアリルイソシアヌレート:日本化成社製「商品名:TAIC」
ホウ酸亜鉛:ボラックス社製「商品名:FireBrake ZB」、組成 2ZnO・3B2O3・3.5H2O)、平均粒径 9μm(レーザー回折法で測定)
シアヌル酸メラミン:日本合成化学社製「商品名:MX44」、平均粒径 2μm(レーザー回折法で測定)
ガラス繊維:オーエンスコーニングジャパン社製「商品名:03JA−FT809」、表面処理されたもの
難燃剤:ポリ(ペンタブロモベンジルポリアクリレート)、ICL Industrial Products社製「商品名:FR−1025」
難燃助剤:三酸化アンチモン、鈴裕社製「商品名:AT−3CN」
酸化防止剤:ヒンダードフェノール系化合物、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「商品名:イルガノックス1098」
離型剤:モンタン酸カルシウム、クラリアント社製「商品名:CaV102」
<樹脂組成物の調製>
ガラス繊維以外の各成分を表1に示す配合量(重量部)で秤量し、タンブラーミキサーで混合した。得られた混合物を2軸押出機(日本製綱所社製「型式:TEX30HCT」、スクリュー径30mm)のホッパーに供給し、ガラス繊維はサイドフイーダーから供給し、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数200rpm、吐出量15kg/hの条件で溶融混練して、ポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。
上記の方法で得られた樹脂組成物のペレットを、80℃で10時間真空乾燥したのち、射出成形機(日本製綱所社製「型式:J75ED」)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度80℃の条件で試験片を成形した。得られた試験片に、日本電子照射サービス(株)関西センターにて、下記の条件で電子線を照射した。
電子線照射装置::RDI社製 ダイナミトロン型5MeV電子加速器
線量測定装置:CTA線量計、日立製作所社製 U―2001分光光度計
電圧:4.6MeV
電流:20mA
カート速度:6.3m/min
照射方法:片面30回
表面線量:600kGy(20kGy×30回)
試験片を平置した支持台を、カート面より約30mm浮かした状態で電子線照射用カートに設置し、試験片の上部方向より電子線を照射した。
電離放射線照射を行う前後の試験片について、難燃性、耐トラッキング特性及び耐グローワイヤー特性を、下記記載の方法で評価した。また、電子線照射後の試験片について、250℃での貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
UL94規格に従って難燃性を評価した。
上記の方法で得られた5×12.7mm×0.8mmtの燃焼試験片をクランプに垂直に取り付け、20mm炎による10秒間の接炎を2回行い、その際の燃焼挙動によりV−0、V−1、V−2、不適合の判定を行った。
IEC60112規格に従って耐トラッキング特性を評価した。
上記の方法で得られた大きさ60×60×3mmtの試験片を白金製電極間に装着し、電圧を印加し、電解液を滴下した。50滴を滴下しても5個の試験片が全てトラッキング破壊を起こさない最大電圧を求めた。この値が大きいほど、耐トラッキング特性に優れている。
IEC60695−2−13規格に従って耐グローワイヤー特性を評価した。
上記の方法で得られた大きさ60×60×3mmtの試験片に、各試験温度のグローワイヤーを30±1秒間押し付けている間、及びその後30秒間で、着火を起こさない最高温度を求めた。試験温度の間隔を25℃とし、同じ温度で3回連続して試験した。着火とは、5秒以上炎を目視で確認できた場合、試験片の200mm下に置いた薄葉紙が炎をあげて燃えた場合、及びストローブマツが焦げた場合のいずれかが起きた場合とした。なおGWITの温度は、上記試験で求めたグローワイヤーの最高温度より25℃高い温度として表記される。
難燃性の試験に用いたものと同じ試験片から、30×5.5×0.8mmtの試験片を切り出し、これについて、ユービーエム社製の動的粘弾性測定装置「Rheogel−E4000」を用いて、周波数110Hz、測定温度25〜250℃の条件で測定した。
Claims (17)
- (A)ポリアミド樹脂及びこれに対して30重量%以下の他の樹脂を含有していてもよい熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、
(B)アニオン部分が下記一般式(1)又は(2)で表されるホスフィン酸のカルシウム又はアルミニウム塩であるホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物からなる複合難燃剤 20〜80重量部
(C)電離放射線により重合する架橋剤 5〜15重量部
(D)ホウ酸金属塩 5〜20重量部
(E)シアヌル酸メラミン化合物 0〜15重量部、及び
(F)繊維状無機充填材 0〜150重量部
を含有させたことを特徴とする、電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- (A)熱可塑性樹脂成分が、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含有することを特徴とする、請求項1に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- (C)電離放射線により重合する架橋剤が、シアヌル酸又はイソシアヌル酸とアリルアルコールとのジ又はトリエステルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- (A)ポリアミド樹脂及びこれに対して1〜25重量%のポリフェニレンエーテル系樹脂を含有する熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、
(B)アニオン部分が下記一般式(1)又は(2)で表されるホスフィン酸のカルシウム又はアルミニウム塩であるホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物からなる複合難燃剤 30〜60重量部
(C)シアヌル酸又はイソシアヌル酸とアリルアルコールとのジ又はトリエステルである電離放射線により重合する架橋剤 5〜15重量部
(D)ホウ酸金属塩 5〜20重量部
(E)シアヌル酸メラミン化合物 0〜15重量部、及び
(F)繊維状無機充填材 50〜100重量部
を含有させたことを特徴とする、電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- ポリフェニレンエーテル系樹脂が、ポリフェニレンエーテル樹脂を不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物又はこれらの誘導体で変性したものであることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- ポリフェニレンエーテル系樹脂が、スチレン系樹脂を含有することを特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- スチレン系樹脂が、スチレン又はこれと共重合しうるモノマーとの重合体を、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物又はこれらの誘導体で変性したものであることを特徴とする、請求項6に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- ポリフェニレンエーテル系樹脂に占めるスチレン系樹脂の割合が、1〜80重量%であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- (E)シアヌル酸メラミン化合物の含有量が、(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対し5〜15重量部であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- (A)ポリアミド樹脂及びこれに対して1〜25重量%のポリフェニレンエーテル系樹脂(但し、このポリフェニレンエーテル系樹脂は3〜60重量%のスチレン系樹脂を含んでいる)を含有する熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、
(B)アニオン部分が下記一般式(1)又は(2)で表されるホスフィン酸のカルシウム又はアルミニウム塩であるホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物からなる複合難燃剤 30〜60重量部
(C)シアヌル酸又はイソシアヌル酸とアリルアルコールとのジ又はトリエステルである電離放射線により重合する架橋剤 5〜15重量部
(D)ホウ酸金属塩 5〜20重量部
(E)シアヌル酸メラミン化合物 5〜15重量部、及び
(F)繊維状無機充填材 50〜100重量部
を含有させたことを特徴とする、電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- ポリフェニレンエーテル系樹脂が、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物又はこれらの誘導体で変性されたポリフェニレンエーテル樹脂にスチレン系樹脂を含有させたものであることを特徴とする、請求項10に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- スチレン系樹脂が、スチレン又はこれと共重合しうるモノマーとの重合体を、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物又はこれらの誘導体で変性したものであることを特徴とする請求項10又は11に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- (B)複合難燃剤のホスフィン酸塩に対する燐酸メラミン化合物の割合(ホスフィン酸塩:燐酸メラミン化合物)が、重量比で1:0.9〜0.3であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- ホスフィン酸塩のR1及びR2が、それぞれ独立して、メチル基又はエチル基であり、R3が炭素原子数1〜4のアルキレン基又はフェニレン基であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物を成形し、これに(C)架橋剤を重合させることのできる電離放射線を照射することを特徴とする、難燃性ポリアミド樹脂組成物成形品の製造方法。
- 請求項1〜14のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物を厚さが2mm以下の部分を有するように成形し、これに(C)架橋剤を重合させることのできる電離放射線を照射してなる成形品。
- 請求項16に記載の成形品を、その厚さが2mm以下の部分が0.2Aを超える定格電流が流れる接続部を直接支持するか又は、その厚さが2mm以下の部分が該接続部から3mm以内に位置するように配置することを特徴とする、成形品の使用方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009004367A JP5286092B2 (ja) | 2009-01-13 | 2009-01-13 | 電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物の成形品の使用方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009004367A JP5286092B2 (ja) | 2009-01-13 | 2009-01-13 | 電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物の成形品の使用方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2010163472A true JP2010163472A (ja) | 2010-07-29 |
JP5286092B2 JP5286092B2 (ja) | 2013-09-11 |
Family
ID=42579902
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2009004367A Active JP5286092B2 (ja) | 2009-01-13 | 2009-01-13 | 電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物の成形品の使用方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5286092B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2013133343A (ja) * | 2011-12-26 | 2013-07-08 | Hitachi Ltd | 複合材料 |
JP2014513191A (ja) * | 2011-05-10 | 2014-05-29 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 難燃化された熱可塑性成形材料 |
CN104559154A (zh) * | 2014-12-29 | 2015-04-29 | 江苏理工学院 | 环保型阻燃pa6材料及其制备方法 |
WO2022044539A1 (ja) * | 2020-08-25 | 2022-03-03 | 東レ株式会社 | ポリアミド樹脂組成物およびそれを成形してなる成形品 |
Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0333134A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-13 | Mitsubishi Kasei Corp | 難燃性ポリアミド樹脂成形物の製造法 |
JP2007277535A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-10-25 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 難燃性ポリアミド樹脂組成物および成形品 |
JP2008138120A (ja) * | 2006-12-04 | 2008-06-19 | Songwon Industrial Co Ltd | ポリアミド類の難燃化方法 |
-
2009
- 2009-01-13 JP JP2009004367A patent/JP5286092B2/ja active Active
Patent Citations (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPH0333134A (ja) * | 1989-06-30 | 1991-02-13 | Mitsubishi Kasei Corp | 難燃性ポリアミド樹脂成形物の製造法 |
JP2007277535A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-10-25 | Mitsubishi Engineering Plastics Corp | 難燃性ポリアミド樹脂組成物および成形品 |
JP2008138120A (ja) * | 2006-12-04 | 2008-06-19 | Songwon Industrial Co Ltd | ポリアミド類の難燃化方法 |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2014513191A (ja) * | 2011-05-10 | 2014-05-29 | ビーエーエスエフ ソシエタス・ヨーロピア | 難燃化された熱可塑性成形材料 |
JP2013133343A (ja) * | 2011-12-26 | 2013-07-08 | Hitachi Ltd | 複合材料 |
CN104559154A (zh) * | 2014-12-29 | 2015-04-29 | 江苏理工学院 | 环保型阻燃pa6材料及其制备方法 |
WO2022044539A1 (ja) * | 2020-08-25 | 2022-03-03 | 東レ株式会社 | ポリアミド樹脂組成物およびそれを成形してなる成形品 |
CN115916899A (zh) * | 2020-08-25 | 2023-04-04 | 东丽株式会社 | 聚酰胺树脂组合物和将其成型而得的成型品 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP5286092B2 (ja) | 2013-09-11 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP5282364B2 (ja) | 難燃性ポリアミド樹脂組成物および成形品 | |
EP1995280B1 (en) | Flame retardant polyamide resin composition and molding | |
US8450407B2 (en) | Heat aging-resistant polyamides with flame retardancy | |
JP5999388B2 (ja) | 難燃性半芳香族ポリアミド組成物およびそれを用いて製造された成形品 | |
US20090275682A1 (en) | Resin Composition Excellent in Flame Retardance | |
JP4993425B2 (ja) | 難燃性ポリアミド樹脂組成物 | |
US20070299171A1 (en) | Fireproof Composition Based on Thermoplastic Matrix | |
US20050250885A1 (en) | Halogen-free flame retardant polyamide composition with improved electrical properties | |
WO2005105923A1 (ja) | 難燃性樹脂組成物 | |
JP2008038125A (ja) | 難燃性に優れた樹脂組成物 | |
JP2008038149A (ja) | 難燃性に優れた樹脂組成物 | |
JP2011148922A (ja) | 難燃性ポリアミド樹脂組成物及びそれからなる成形品 | |
JP7152592B2 (ja) | 難燃性ポリアミド樹脂組成物 | |
JP2011225830A (ja) | ポリアミド樹脂の製造方法 | |
JP2019172991A (ja) | ポリアミド組成物 | |
JP5286092B2 (ja) | 電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物の成形品の使用方法 | |
US8883904B2 (en) | Mixtures of silver and zinc oxide as stabilizer for flame-retardant polyamides | |
EP1741754A1 (en) | Flame-retardant resin composition | |
JP2010260995A (ja) | 樹脂組成物及びその製造方法 | |
JP2007023206A (ja) | 難燃性ポリアミド樹脂組成物 | |
JP2010270269A (ja) | 難燃性ポリアミド系樹脂組成物 | |
JP7344566B2 (ja) | 難燃性樹脂組成物およびその製造方法 | |
JP2004292755A (ja) | 難燃ポリアミド樹脂組成物 | |
JP4307880B2 (ja) | 難燃強化ポリアミド樹脂組成物 | |
JP2007169309A (ja) | 難燃性樹脂組成物 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20111228 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20111228 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20130131 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20130205 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20130321 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130514 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20130603 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 5286092 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |