JP2010163472A - 電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物 - Google Patents

電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物 Download PDF

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【課題】非ハロゲン系難燃剤により高度に難燃化されており、かつ、ポリアミド樹脂本来の優れた機械的性質を有する成形品を与える電離放射線照射用ポリアミド樹脂組成物を提供しようとするものである。
【解決手段】
(A)ポリアミド樹脂及びこれに対して30重量%以下の他の樹脂を含有していてもよい熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、
(B)アニオン部分が特定の(ジ)ホスフィン酸のカルシウム又はアルミニウム塩であるホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物からなる複合難燃剤 20〜80重量部
(C)電離放射線により重合する架橋剤 5〜15重量部
(D)ホウ酸金属塩 5〜20重量部
(E)シアヌル酸メラミン化合物 0〜15重量部、及び
(F)繊維状無機充填材 0〜150重量部
を含有させたことを特徴とする、電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
【選択図】なし

Description

本発明は、難燃性、特にGWIT(GLOW WIRE IGNITION TEMPERATURE)に優れた成形品を与えるポリアミド樹脂組成物に関するものである。
ポリアミド樹脂は、機械的性質、電気的性質、耐薬品性、耐熱性等に優れているので、エンジニアリングプラスチックスとして、電気・電子部品、自動車電装部品等の広汎な用途に用いられている。これらの用途では、ポリアミド樹脂は一般に難燃剤を配合した難燃性ポリアミド樹脂組成物として用いられている。
従来、ポリアミド樹脂の難燃化には、他の熱可塑性樹脂と同様に、主としてハロゲン系の難燃剤が用いられてきた。しかし、ハロゲン系難燃剤には種々の問題があるので、これに代わる難燃剤が求められている。また、最近の電子機器の小型化と高機能化に伴い、ハロゲン系難燃剤では要求性能を満足させるのが困難になりつつある。
熱可塑性樹脂を難燃化する非ハロゲン系難燃剤としては、燐酸エステル、ホスファゼン化合物、ホスフィン酸塩その他の燐化合物、メラミン塩等の窒素化合物を始め種々のものが提案されている。また、熱可塑性樹脂にトリアリルイソシアヌレート等の電離放射線で重合する架橋剤を含有させ、成形後に電離放射線を照射して架橋剤を重合させることにより、樹脂成形品の種々の特性を向上させることも提案されている(特許文献1及び2)。しかし、これらの文献には、電離放射線の照射が難燃性を向上させるとは記載されていない。
特許第3990596号公報 特許第3462849号公報。
熱可塑性樹脂の難燃化には樹脂の種類が大きく影響するので、樹脂の種類に応じて難燃化の処方を選択する必要がある。特に最近のように高度の難燃化が求められる場合には、樹脂とこれに適した難燃化方法との組み合わせを見出すには、熟練者といえども試行錯誤の繰り返しと実験結果の解析を伴う多大の検討が必要である。
本発明は、ハロゲン系難燃剤を用いずに、高度に難燃化された成形品を与えるポリアミド樹脂組成物を提供しようとするものである。また本発明は、高度に難燃化されており且つポリアミド樹脂本来の優れた機械的性質を有する成形品を与えるポリアミド樹脂組成物を提供しようとするものである。
本発明者は、ポリアミド樹脂に複数種の非ハロゲン系難燃剤と電離放射線により重合する架橋剤を含有させることにより、好ましくはこれに更にシアヌル酸メラミン化合物を含有させることにより、上記の課題を解決し得ることを見出し、本発明を完成した。
即ち本発明の要旨は、
(A)ポリアミド樹脂及びこれに対して30重量%以下の他の樹脂を含有していてもよい熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、
(B)アニオン部分が下記一般式(1)又は(2)で表されるホスフィン酸のカルシウム又はアルミニウム塩であるホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物からなる複合難燃剤 20〜80重量部
(C)電離放射線により重合する架橋剤 5〜15重量部
(D)ホウ酸金属塩 5〜20重量部
(E)シアヌル酸メラミン化合物 0〜15重量部、及び
(F)繊維状無機充填材 0〜150重量部
を含有させたことを特徴とする、電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物に存する。
Figure 2010163472
Figure 2010163472
(式中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表し、Rは、炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換されていてもよいアリーレン基又はこれらの混合基を表す。)
本発明によれば、ポリアミド樹脂の優れた諸性質を保持し、かつ難燃性、特にGWITに優れた成形品を与えるポリアミド樹脂組成物を提供できる。この樹脂組成物から得られる成形品は、小型でかつ高機能の電子・電気部品、特に厚さが2mm以下の部分を有する部品として好適に用いることができる。具体的な用途としては、リレー、スイッチ、センサー、アクチュエーター、コネクター、マイクロスイッチ、マイクロセンサー、マイクロアクチュエーター等が挙げられる。本発明の樹脂組成物から得られる成形品は、厚さが2mm以下という薄肉部分でも難燃性に優れているので、これらの用途において、この厚さが2mm以下の部分が0.2Aを超える定格電流が流れる接続部を直接支持するか、又は該接続部から3mm以内に位置するように用いることができる。
(A)熱可塑性樹脂成分
ポリアミド樹脂:
ポリアミド樹脂は、周知のように、ω―アミノ酸、そのラクタム、ニ塩基酸とジアミンとの塩等を原料として製造される−NHCO−結合を有する単独重合体又はこれらの共重合体である。
ω−アミノ酸としては、ε−アミノカプロン酸、7−アミノヘプタン酸、9−アミノノナン酸、11−アミノウンデカン酸、12−アミノドデカン酸等が挙げられる。ラクタムとしては、ε−カプロラクタム、エナントラクタム、カプリルラクタム、ラウリルラクタム、α−ピロリドン、α−ピペリドン等が挙げられる。
ニ塩基酸としては、アジピン酸、グルタール酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ウンデカンジオン酸、ドデカジオン酸、ヘキサデカジオン酸、ヘキサデセンジオン酸、エイコサンジオン酸、エイコサジエンジオン酸、ジグリコール酸、2,2,4−トリメチルアジピン酸、キシリレンジカルボン酸、1,4−シクロヘキサンジカルボン酸、テレフタル酸、イソフタル酸等が挙げられる。
ジアミンとしては、ヘキサメチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ノナメチレンジアミン、ウンデカメチレンジアミン、ドデカメチレンジアミン、2,2,4(又は2,4,4)−トリメチルヘキサメチレンジアミン、ビス(4,4−アミノシクロヘキシル)メタン、メタキシリレンジアミン等が挙げられる。
本発明で用いるポリアミド樹脂としては、原料のω―アミノ酸、ラクタム、ジカルボン酸、ジアミン等の炭素原子数が4〜15のものが好ましい。炭素原子数が15より多い原料を用いると、一般に生成するポリアミド樹脂の剛性が低くなる。また炭素原子数が4より少ない原料を用いると、ポリアミド樹脂の吸湿性が大きくなる。ポリアミド樹脂として一般に用いられているのは、ε−カプロラクタムを原料とするポリアミド6、ヘキサメチレンジアミンとアジピン酸の等モル塩を原料とするポリアミド66、この等モル塩とε−カプロラクタムとを原料とするポリアミド6/66共重合体、メタキシリレンジアミンとアジピン酸を原料とするポリメタキシリレンジアジパミド(ポリアミドMXD6)等であるが、本発明でも通常はこれらのポリアミド樹脂を用いる。これらは単独で用いることも、混合して用いることもできる。
本発明で用いるポリアミド樹脂としては、96重量%硫酸中、濃度1重量%、温度23℃で測定した粘度数が70〜200ml/gのものが好ましい。粘度数が70ml/gより低いと、樹脂組成物の機械的強度が低下する傾向にあり。また、200ml/gより高いと、ペレット化する際に溶融樹脂組成物をストランド状に押し出すと、ストランドが発泡することがある。粘度数が72〜180ml/gのポリアミド樹脂を用いるのがより好ましい。
ポリアミド樹脂と共に(A)熱可塑性樹脂成分を構成してもよい樹脂としては、ポリアミド樹脂の特性を損なわないものであれば任意のものを用いることができる。好ましい樹脂としては、ポリフェニレンエーテル系樹脂が挙げられる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂とは、下記一般式(3)で表される構造単位を主鎖に有する重合体又は共重合体であるポリフェニレンエーテル樹脂又はその変性物である。
Figure 2010163472
(式中、Rは炭素原子数1〜3のアルキル基、R、Rはそれぞれ独立して、水素原子又は炭素原子数1〜3のアルキル基を表す。)
ポリフェニレンエーテル系樹脂は、成形時のガス及びモールドデポジットの発生や難燃剤のブリードアウトを抑制する効果を発揮する。これらの効果、特に難燃剤ブリードアウトの抑制効果は、後述の(B)複合難燃剤との組み合わせにおいて特に顕著に現れる。これはポリフェニレンエーテル系樹脂が、後述の(B)複合難燃剤との相溶性に優れていることに由来するものと考えられる。また、ポリフェニレンエーテル系樹脂は、成形品の機械的特性、特に耐衝撃性を向上させる効果もある。
ポリフェニレンエーテル樹脂としては、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジエチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジプロピル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−エチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2−メチル−6−プロピル−1,4−フェニレン)エーテル等が挙げられる。なかでも、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルが好ましい。
これらのポリフェニレンエーテル樹脂は、クロロホルム中、温度30℃で測定した固有粘度が0.2〜0.6dl/g、特に0.3〜0.5dl/gであるのが好ましい。固有粘度が0.2dl/g未満では、樹脂組成物から得られる成形品の耐衝撃性が不足する場合がある。また0.6dl/gを超えると、成形性が低下し、外観の良い成形品を得られない場合がある。
ポリフェニレンエーテル樹脂の変性物としては、ポリフェニレンエーテル樹脂に不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物やこれらの誘導体(以下、これらを総称して「変性剤」と言うことがある)を反応させたものが挙げられる。この変性はポリアミド樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂との相溶性を改善する効果がある。
変性剤としては、(無水)マレイン酸、(無水)イタコン酸、クロロ(無水)マレイン酸、(無水)シトラコン酸、ブテニル(無水)コハク酸、テトラヒドロ(無水)フタル酸等が挙げられる。またこれらの酸の酸ハライド、アミド、イミド、炭素原子数1〜20程度の1価又は2価の鎖状アルコールとのエステル等、例えばマレイミド、マレイン酸モノメチル、マレイン酸ジメチル等も挙げられる。ここで「(無水)」とは、無水不飽和カルボン酸又は不飽和カルボン酸でることを示す。変性剤としては、不飽和ジカルボン酸又はその酸無水物を用いるのが好ましく、なかでも(無水)マレイン酸又は(無水)イタコン酸を用いるのが好ましい。
ポリフェニレンエーテル樹脂と変性剤との反応は、単に両者を溶融混合するだけでも進行するが、有機過酸化物やアゾ化合物等のラジカル発生剤を併用するのが好ましい。有機過酸化物としては、t−ブチルハイドロパーオキサイド、キュメンハイドロパーオキサイド、2,5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド等のハイドロパーオキサイド;2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3,ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジクミルパーオキサイド等のジアルキルパーオキサイド;
2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)オクタン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン等のパーオキシケタール;ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテート、2,5−ジメチル−2,5−ジベンゾイルパーオキシヘキサン、t−ブチルパーオキシイソブチレート等のパーオキシエステル;ベンゾイルパーオキサイド、m−トルオイルパーオキサイド、アセチルパーオキサイド、ラウロイルパーオキサイド等のジアシルパーオキサイド等が挙げられる。
アゾ化合物としては、2,2’−アゾビス(イソブチロニトリル)、2,2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1’−アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)、1−[(1−シアノ−1−メチルエチル)アゾ]ホルムアミド、2−フェニルアゾー4−メトキシー2,4−ジメチルバレロニトリル、2,2’−アゾビス(2,4,4−トリメチルペンタン)、2,2’−アゾビス(2−メチルプロパン)等が挙げられる。
これらのラジカル発生剤のなかでは、10時間での半減期が120℃以上のものが好ましい。変性は、ポリフェニレンエーテル樹脂100重量部に対し、変性剤0.1〜5重量部、好ましくは0.2〜4重量部とラジカル発生剤0.1〜2重量部を配合して溶融混練すればよい。なお、ポリフェニレンエーテル樹脂の変性は、ポリアミド樹脂に(B)複合難燃剤その他を配合して溶融混練し樹脂組成物を製造する際に同時に行うこともできる。しかし通常は、ポリアミド樹脂との相溶性の観点から、予め変性したポリフェニレンエーテル樹脂を用いるのが好ましい。
ポリフェニレンエーテル樹脂の他の変性法としては、他の樹脂、好ましくはスチレン系樹脂と溶融混合する方法が挙げられる。スチレン系樹脂とはスチレン又はこれと共重合しうるモノマーとの重合体であり、ポリスチレン樹脂、耐衝撃性ポリスチレン樹脂、アクリロニトリル−スチレン樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン樹脂、メチルメタクリレート−ブタジエン−スチレン樹脂、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン樹脂、スチレン−エチレン−プロピレン−スチレン樹脂等、市場で入手し得るものを用いることができる。スチレン系樹脂はポリフェニレンエーテル樹脂との相溶性がよいので、スチレン系樹脂で変性したポリフェニレンエーテル系樹脂を用いると、樹脂組成物の流動性が向上する。
好ましいスチレン系樹脂としては、耐衝撃性の改良効果も発現する点で、スチレン−エチレン−ブタジエン−スチレン樹脂(以下、これを「SEBS」と略記することがある)のような、スチレンと他のオレフィンとの共重合体であるエラストマーが挙げられる。SEBSは、スチレン系重合体ブロック(a)と共役ジエン系重合体ブロック(b)とのブロック共重合体を水素添加して、ブロック(b)のオレフィン性不飽和結合を減少させた水素添加ブロック共重合体である。
ブロック(a)及び(b)の配列構造は、線状構造、分岐(ラジカルテレブロック)等、何れの構造であってもよい。また、これらの構造のなかにスチレンと共役ジエンとのランダム共重合に由来するランダム鎖を含んでいてもよい。これらの構造のなかでは、線状構造のものが好ましく、a−b−a型のトリブロック構造のものが特に好ましい。なお、スチレンという用語は、スチレンそのもの以外にも、α−メチルスチレン、t−ブチルスチレン、1,1−ジフェニルスチレン、ビニルトルエン等、所謂スチレン系化合物をも意味している。共役ジエンとしては、通常は1,3−ブタジエン、2−メチル−1,3−ブタジエン、イソプレン等が用いられる。
水素添加ブロック共重合体におけるスチレンに由来する繰り返し単位の占める割合は、通常10〜70重量%、好ましくは10〜40重量%である。またブロック共重合体における脂肪族鎖部分のうち、共役ジエンに由来し、水素添加されずに残存している繰り返し単位の占める割合は、通常20重量%以下、好ましくは10重量%以下である。なお、スチレンに由来する芳香族性不飽和結合は、その一部、通常は25%以下が水素添加されていてもよい。
水素添加ブロック共重合体の数平均分子量は、通常20,000〜180,000である。数平均分子量が20,000以上のものを用いると、最終的に得られる樹脂組成物が、耐衝撃性と寸法安定性に優れ、かつ外観の良好な成形品を与える。また数平均分子量が180,000以下であれば、流動性の良い樹脂組成物が得られ、成形加工が容易となる。数平均分子量は30,000〜160,000、特に35,000〜140,000であるのが好ましい。
またスチレン系樹脂は、ポリフェニレンエーテル系樹脂と同様に、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物やこれらの誘導体で変性されていてもよい。この変性により、スチレン系樹脂は、ポリアミド樹脂とポリフェニレンエーテル系樹脂との相溶化剤として作用するようになると考えられる。変性はポリフェニレンエーテル樹脂の変性と同様にして行うことができる。変性剤やラジカル発生剤も同様のものを用いることができる。変性はポリフェニレンエーテル樹脂に配合する前に行ってもよく、配合後に行っても良い。例えば、ポリフェニレンエーテル樹脂、スチレン系樹脂、変性剤及びラジカル発生剤を混合し、溶融混練してポリフェニレンエーテル樹脂及びスチレン系樹脂に変性剤を反応させ、得られた溶融混練物にポリアミド樹脂や(B)複合難燃剤その他を配合して溶融混練することにより、本発明に係る樹脂組成物を得ることができる。
ポリフェニレンエーテル系樹脂に占めるスチレン系樹脂の割合は、難燃性の確保と難燃剤のブリードアウトの抑制の点からして、通常80重量%以下であるが、好ましくは1〜80重量%、より好ましくは3〜60重量%、特に好ましくは3〜50重量%である。
ポリフェニレンエーテル系樹脂の配合量は、ポリアミド樹脂100重量%に対し30重量%以下であり、0.1〜25重量%、特に1〜25重量%が好ましい。30重量%を超えると耐トラッキング特性が低下する恐れがある。また配合による効果、即ちモールドデポジット及びブリードアウトを抑制し、機械的特性を向上させるには、0.1重量部以上、特に1重量部以上配合するのが好ましい。
(B)複合難燃剤
ホスフィン酸塩:
本発明では、難燃剤としてホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物を併用する(本明細書では、これを「複合難燃剤」と称する)。
ホスフィン酸塩としては、アニオン部分が下記式(1)又は(2)で表されるホスフィン酸のカルシウム塩又はアルミニウム塩を用いる。
Figure 2010163472
Figure 2010163472
上記式において、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表す。炭素原子数1〜6のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−又はi−プロピル基、n−又はt−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。置換されていてもよいアリール基としては、フェニル基、o−、m−又はp−メチルフェニル基、種々のジメチルフェニル基、ナフチル基等が挙げられる。R及びRは、好ましくは、メチル基又はエチル基である。
は、炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換されていてもよりアリーレン基又はこれらの混合基を表す。炭素原子数1〜10のアルキレン基としては、メチレン基、エチレン基、n−又はi−プロピレン基、n−又はt−ブチレン基、n−ペンチレン基、n−オクチレン基、2−エチルヘキシレン基等が挙げられる。置換されていてもよいアリーレン基としては、o−、m−又はp−フェニレン基、1,8−ナフチレン基、2,6−ナフチレン基等が挙げられる。混合基としては、メチレンフェニレン、エチレンフェニレン等の上記2種のアリーレン基の混合基が挙げられる。Rは、好ましくは、炭素原子数1〜4のアルキレン基又はフェニレン基である。
ホスフィン酸塩の具体例としては、ジメチルホスフィン酸カルシウム、ジメチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸カルシウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウム、ジエチルホスフィン酸カルシウム、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸カルシウム、メチル−n−プロピルホスフィン酸アルミニウム、メチルフェニルホスフィン酸カルシウム、メチルフェニルホスフィン酸アルミニウム、ジフェニルホスフィン酸カルシウム、ジフェニルホスフィン酸アルミニウム、
メタンビス(ジメチルホスフィン酸)カルシウム、メタンビス(ジメチルホスフィン酸)アルムニウム、ベンゼン−1,4−ビス(ジメチルホスフィン酸)カルシウム、ベンゼン−1,4−ビス(ジメチルホスフィン酸)アルミニウム等が挙げられる。なかでも難燃性及び電気特性の点から、ジエチルホスフィン酸アルミニウム、エチルメチルホスフィン酸アルミニウムが好ましく、特に、ジエチルホスフィン酸アルミニウムが好ましい。
樹脂組成物から得られる成形品の外観や機械的強度の点で、ホスフィン酸塩はレーザー回折法で測定して粒径100μm以下、特に50μm以下に粉砕した粉末を用いるのが好ましい。なかでも平均粒径が0.5〜50μmのものは、高い難燃性を発現するばかりでなく、成形品の強度が著しく高くなるので、特に好ましい。ホスフィン酸塩は難燃剤として作用するが、窒素系難燃剤、例えば後述のシアヌル酸メラミン化合物と併用すると、少ない配合量で優れた難燃性と電気特性を発現する。
(B)複合難燃剤
燐酸メラミン化合物:
燐酸メラミン化合物とは、燐酸類とメラミン類との反応物ないしは付加物又はその縮合物である。
燐酸類としては、オルト燐酸、メタ燐酸、パラ燐酸、亜燐酸、次亜燐酸、ピロ燐酸、三燐酸、四燐酸、ポリ燐酸等種々の燐酸が挙げられる。例えば、所謂縮合燐酸と称されている鎖状ポリ燐酸や環状ポリメタ燐酸を用いることができる。これらのポリ燐酸の縮合度は通常3〜50であるが、得られる燐酸メラミン化合物の耐熱性の点で、縮合度が5以上のものが好ましい。
メラミン類としては、メラミンやその縮合物であるメレム、メラム、メロン等が挙げられる。
燐酸メラミン化合物は燐酸類とメラミン類との混合物、通常は等モル混合物、を水スラリーとし、よく混合して両者の反応物を微粒子状に析出させて濾取し、乾燥することにより容易に製造することができる。なお、反応物には未反応の原料が多少残存していてもよい。また縮合物は、この反応物を加熱することにより製造できる。例えば、オルト燐酸とメラミンとの反応物を、窒素雰囲気下で加熱すると、[(C・HPO](nは縮合度)で表されるポリ燐酸メラミンが得られる。オルト燐酸又はピロ燐酸とメラミンとの等モル反応物を、縮合度が5以上となるように加熱縮合させたポリ燐酸メラミンは、難燃剤として特に好ましいものの一つである。
燐酸メラミン化合物としては、通常はレーザー回折法による平均粒径が100μm以下のものを用いる。上記の方法で得られた反応生成物の粒径が大きい場合は、それを粉砕して、所望の粒径とすればよい。なかでも、平均粒径が50μm以下、特に0.5〜20μmのものを用いるのが好ましい。このような粉末を用いることにより、高い難燃性が発現するばかりでなく、成形品の強度が著しく向上する。燐酸メラミン化合物のリン原子の含有量は、成形加工時に金型汚染が少ない点で8〜18重量%が好ましい。
(B)複合難燃剤を構成するホスフィン酸塩に対する燐酸メラミン化合物の割合(ホスフィン酸塩:燐酸メラミン化合物)が、重量比で、通常は1:0.9〜0.3であり、1:0.8〜0.4が好ましい。
(B)複合難燃剤は、必要であれば2種以上併用してもよく、(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、20〜80重量部となるように用いる。20重量部より少ないと所望の難燃性が十分に発現しない。また80重量部より多いと生産性が悪化するだけでなく、ポリアミド樹脂の特性である靭性が大きく悪化する。(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対する(B)難燃剤の好ましい配合量は30〜60重量部である。
(C)電離放射線により架橋する架橋剤
架橋剤としては、段落[0005]に記載の特許文献に記載されているもの、即ちエチレン性不飽和結合を2個以上有していて、電離放射線の照射により重合する化合物であれば、いずれも用いることができる。好ましくは、シアヌル酸又はイソシアヌル酸とアリルアルコールとのジ又はトリエステルを用いる。なかでも、トリエステルを用いるのが好ましい。(イソ)シアヌル酸はs−トリアジン骨格を有しており、難燃剤としても作用すると考えられる。
(C)電離放射線により重合する架橋剤は、必要であれば2種以上併用してもよく、(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対して、5〜15重量部となるように用いる。5重量部未満では、架橋による難燃性の向上が十分に発現しない。また、15重量部より多いと成形品の色調が悪化し、かつ機械的強度も低下する。なお(イソ)シアヌル酸のアリルアルコールエステルは沸点が低く、樹脂組成物や樹脂組成物からの成形品の製造に際し、架橋剤が気化して飛散する恐れがあるので、密閉下に取り扱うのが好ましい。また、高温では架橋剤が変質する恐れもあるので、樹脂組成物や成形品の製造に際しては、必要以上に高温に曝されないようにすべきである。架橋剤の好適な配合量は5〜13重量部である。
(D)ホウ酸金属塩
ホウ酸金属塩としては、オルトホウ酸、メタホウ酸、四ホウ酸等のホウ酸類と、アルカリ金属との塩(例えば、四ホウ酸ナトリウム、メタホウ酸カリウム等)や、アルカリ土類金属との塩(例えば、ホウ酸カルシウム、ホウ酸マグネシウム、ホウ酸バリウム、硼酸亜鉛等)等、熱可塑性樹脂の難燃化に通常用いられているものを用いればよい。なかでも好ましいのは亜鉛塩である。これらの中では、2ZnO・3B又は2ZnO・3B・xHO(x=3.3〜3.7)、4ZnO・B・HOの形の水和ホウ酸亜鉛塩が、熱安定性に優れる点で好ましい。特に、2ZnO・3B・xHO(x=3.5)の水和ホウ酸亜鉛塩で、かつ260℃以上の温度まで安定なものを用いるのが好ましい。
ホウ酸金属塩は、成形品の機械的強度や外観の点からして、通常はレーザー回折法で測定して90重量%以上が粒径30μm以下のものを用いる。安定した衝撃強度の成形品が得られる点から、平均粒径が1〜20μmのものを用いるのが好ましい。
(D)ホウ酸金属塩は、必要であれば2種以上併用してもよく、(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対して、5〜20重量部、好ましくは10〜17重量部となるように用いる。
(E)シヌル酸メラミン化合物
本発明の樹脂組成物には、更にシアヌル酸メラミン化合物を含有させるのが好ましい。シアヌル酸メラミン化合物は、難燃剤のホスフィン酸塩の難燃化作用を助長すると考えられる。
シアヌル酸メラミン化合物は、シアヌル酸又はイソシアヌル酸と、メラミンやその縮合物であるメラム、メレム等、トリアジン環にアミノ基を有する化合物との付加物ないしは塩であり、通常はモル比が1:1〜1:2の組成を有している。
シアヌル酸メラミン化合物の例としては、シアヌル酸メラミン、シアヌル酸ベンゾグアミン、シアヌル酸アセトグアナミン等が挙げられるが、通常はシアヌル酸メラミンを用いる。
上記のシアヌル酸メラミンとは、シアヌル酸とメラミンとの等モル反応物であり、シアヌル酸メラミン中のアミノ基または水酸基の幾つかが、他の置換基で置換されていてもよい。シアヌル酸メラミンは、例えば、シアヌル酸の水溶液とメラミンの水溶液とを混合してスラリーとし、好ましくは温度90〜100℃で攪拌下に反応させ、生成した微粒子状の塩の沈殿を濾過、乾燥することによって得ることが出来る。シアヌル酸メラミンは純粋である必要は無く、未反応物が多少残存していてもよい。反応生成物は白色の固体であり、微粉末状に粉砕して使用するのが好ましい。勿論、市販品をそのまま、または、粉砕して使用することも出来る。
シアヌル酸メラミンの粒径は、成形品の難燃性、機械的強度、耐湿熱性、滞留安定性、表面性等の点からして、レーザー回折法で測定して、100μm以下、特に平均粒径で1〜80μmであるのが好ましい。上記の方法により得られた反応生成物の粒径が大きい場合は、粉砕して所望の粒径とすればよい。樹脂組成物中でのシアヌル酸メラミンの分散性が悪い場合には、トリス(β−ヒドロキシエチル)イソシアヌレート等の分散剤や、公知の表面処理剤等を併用してもよい。
(E)シアヌル酸メラミン化合物は、必要であれば2種以上併用してもよく、(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対して0〜15重量部、好ましくは5〜15重量部含有させる。配合量が15重量部を超えると、樹脂組成物製造時や成形時に樹脂が分解する場合がある。
(F)繊維状無機充填材
本発明のポリアミド樹脂組成物には、機械的強度を向上させるため、更に繊維状無機充填材を含有させるのが好ましい。
繊維状無機充填材としては、樹脂組成物の強化用充填材として用いられているものを用いればよく、例えばガラス繊維、カーボン繊維、玄武岩繊維、シリカ−アルミナ繊維、ジルコニア繊維、ホウ素繊維、窒化ホウ素繊維、窒化ケイ素繊維、チタン酸カリウム繊維が挙げられる。なかでも、高い強度及び剛性を有する成形品を与える点で、ガラス繊維を用いるのが好ましい。
繊維状無機充填材は、集束剤や表面処理剤により処理がなされていてもよい。また、本発明の樹脂組成物製造時に、未処理の繊維状無機充填材とは別に、集束剤や表面処理剤を添加し、表面処理してもよい。
集束剤としては、例えば、酢酸ビニル樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合体、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウレタン樹脂、ポリエステル樹脂などの樹脂エマルジョン等が挙げられる。
表面処理剤としては、例えば、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−(2−アミノエチル)アミノプロピルトリメトキシシラン等のアミノシラン系化合物、ビニルトリクロロシラン、メチルビニルジクロロシラン等のクロロシラン系化合物、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシランなどのアルコキシシラン系化合物、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン等のエポキシシラン系化合物、アクリル系化合物、イソシアネート系化合物、チタネート系化合物、エポキシ系化合物などが挙げられる。
これらの集束剤や表面処理剤は2種以上を併用してもよく、その使用量(付着量)は、繊維状無機充填材重量に対し、通常10重量%以下、好ましくは0.05〜5重量%である。付着量を10重量%以下とすることにより、必要十分な効果が得られ、経済的である。
(F)繊維状無機充填材は、要求される特性に応じて2種以上を併用してもよく、その含有量は、(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対して0〜150重量部、好ましくは50〜100重量部である。含有量が150重量部を超えると、成形品の表面外観が低下する場合がある。
その他の成分:
本発明のポリアミド樹脂組成物には、樹脂組成物の特性を損わない範囲で、上記したもの以外に常用の種々の添加剤を含有させることができる。その例としては、滴下防止剤としてのフッ素化合物、銅系、リン系等の熱安定剤、ヒンダードフェノール系化合物等の酸化防止剤、離型剤、流動性改良剤、滑剤、着色剤、耐衝撃性改良剤等が挙げられる。
ポリアミド樹脂組成物の製造方法:
本発明に係るポリアミド樹脂組成物は、熱可塑性樹脂について一般に用いられている溶融・混練装置により、原料を均一になるように溶融混練することにより製造することが好ましい。溶融・混練装置としては、一軸ないし多軸押出機、ロール、バンバリーミキサー等が挙げられる。特に、2軸押出機を用いる溶融混練法が好ましく、全原料を所定の比率でミキサーに入れ、均一に混合した後、2軸押出機のホッパーに投入し、シリンダー温度230〜280℃で溶融混練し、ペッレト化するという一般的な方法で製造することができる。なお、架橋剤の(イソ)シアヌル酸とアリルアルコールとのエステルは沸点が低いので、気化させないように密閉下で溶融混練する。また繊維状無機充填材は、2軸押出機のシリンダー途中のサイドフィーダーから供給するのが、押出機の損傷防止、充填材の破砕の防止等の点で好ましい。
本発明の樹脂組成物から成形品を製造する方法は、樹脂組成物について一般に採用されている成形法によることができる。即ち、射出成形法、中空成形法、押出成形法、シート成形法、回転成形法、プレス成形法等を採用することができるが、射出成形法が好ましい。成形品には、次いで電離放射線を照射して、含有されている(C)架橋剤を重合させる。
電離放射線としては、従来から樹脂成形品に照射して重合を起こさせるのに用いられているもの、例えば、加速電子線、X線、α線、β線、γ線等を用いればよい。なかでも加速電子線を用いるのが好ましい。照射線量は樹脂組成物の組成、成形品の肉厚、所望の架橋度等により異なるが、通常は10kGy以上であり、50kGy以上、特に70kGy以上であるのが好ましい。また照射線量は通常は1000kGy以下で十分であり、好ましくは750kGy以下である。過剰な照射は成形品を劣化させる。
以下、本発明を実施例により更に詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
<使用した各成分の略号、物性等>
(A)熱可塑性樹脂成分
ポリアミド樹脂:ポリアミド6、三菱エンジニアリングプラスチックス(株)製品、「商品名:ノバミッド(登録商標)1015J」、粘度数150ml/g(96重量%硫酸中、濃度1重量%、温度23℃で測定)
ポリフェニレンエーテル系樹脂:下記の方法で製造した、SEBS13重量%含有の変性ポリフェニレンエーテル樹脂。
ポリフェニレンエーテル樹脂100重量部、無水マレイン酸(試薬1級)0.8重量部及びスチレン系樹脂15重量部を、スーパーミキサーでよく混合し、混合物を2軸押出機(日本製綱所社製「型式:TEX30XCT」)で、温度260℃で溶融混練した後、ペレットとした。なお、ポリフェニレンエーテル樹脂としては、ポリキシレノールシンガポール社「商品名:PX100L」(ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルで、クロロホルム中、温度30℃で測定した固有粘度が0.3dl/g)を用いた。また、スチレン系樹脂としては、シェル社「商品名:クレイトンG1652」(スチレン−共役ジエンブロック共重合体の水素添加物で、数平均分子量49,000)を用いた。
(B)複合難燃剤
ジエチルホスフィン酸アルミニウム:クラリアント社製「商品名:OP1230」、平均粒径40μm(レーザー回折法で測定)。
ポリ燐酸メラミン:チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「商品名:melapur200/70)、平均粒径5〜10μmレーザー回折法で測定)、燐含有量約13重量%、窒素含有量約43重量%
(C)架橋剤
トリアリルイソシアヌレート:日本化成社製「商品名:TAIC」
(D)ホウ酸亜鉛
ホウ酸亜鉛:ボラックス社製「商品名:FireBrake ZB」、組成 2ZnO・3B・3.5HO)、平均粒径 9μm(レーザー回折法で測定)
(E)シアヌル酸メラミン化合物
シアヌル酸メラミン:日本合成化学社製「商品名:MX44」、平均粒径 2μm(レーザー回折法で測定)
(F)繊維状無機充填材
ガラス繊維:オーエンスコーニングジャパン社製「商品名:03JA−FT809」、表面処理されたもの
その他の添加剤
難燃剤:ポリ(ペンタブロモベンジルポリアクリレート)、ICL Industrial Products社製「商品名:FR−1025」
難燃助剤:三酸化アンチモン、鈴裕社製「商品名:AT−3CN」
酸化防止剤:ヒンダードフェノール系化合物、チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製「商品名:イルガノックス1098」
離型剤:モンタン酸カルシウム、クラリアント社製「商品名:CaV102」
実施例1〜4、比較例1:
<樹脂組成物の調製>
ガラス繊維以外の各成分を表1に示す配合量(重量部)で秤量し、タンブラーミキサーで混合した。得られた混合物を2軸押出機(日本製綱所社製「型式:TEX30HCT」、スクリュー径30mm)のホッパーに供給し、ガラス繊維はサイドフイーダーから供給し、シリンダー温度260℃、スクリュー回転数200rpm、吐出量15kg/hの条件で溶融混練して、ポリアミド樹脂組成物のペレットを得た。
<成形品の製造>
上記の方法で得られた樹脂組成物のペレットを、80℃で10時間真空乾燥したのち、射出成形機(日本製綱所社製「型式:J75ED」)を用いて、シリンダー温度270℃、金型温度80℃の条件で試験片を成形した。得られた試験片に、日本電子照射サービス(株)関西センターにて、下記の条件で電子線を照射した。
<電離放射線照射条件>
電子線照射装置::RDI社製 ダイナミトロン型5MeV電子加速器
線量測定装置:CTA線量計、日立製作所社製 U―2001分光光度計
電圧:4.6MeV
電流:20mA
カート速度:6.3m/min
照射方法:片面30回
表面線量:600kGy(20kGy×30回)
試験片を平置した支持台を、カート面より約30mm浮かした状態で電子線照射用カートに設置し、試験片の上部方向より電子線を照射した。
<評価方法>
電離放射線照射を行う前後の試験片について、難燃性、耐トラッキング特性及び耐グローワイヤー特性を、下記記載の方法で評価した。また、電子線照射後の試験片について、250℃での貯蔵弾性率を測定した。結果を表1に示す。
難燃性:
UL94規格に従って難燃性を評価した。
上記の方法で得られた5×12.7mm×0.8mmtの燃焼試験片をクランプに垂直に取り付け、20mm炎による10秒間の接炎を2回行い、その際の燃焼挙動によりV−0、V−1、V−2、不適合の判定を行った。
耐トラッキング特性(CTI):
IEC60112規格に従って耐トラッキング特性を評価した。
上記の方法で得られた大きさ60×60×3mmtの試験片を白金製電極間に装着し、電圧を印加し、電解液を滴下した。50滴を滴下しても5個の試験片が全てトラッキング破壊を起こさない最大電圧を求めた。この値が大きいほど、耐トラッキング特性に優れている。
耐グローワイヤー特性(GWIT):
IEC60695−2−13規格に従って耐グローワイヤー特性を評価した。
上記の方法で得られた大きさ60×60×3mmtの試験片に、各試験温度のグローワイヤーを30±1秒間押し付けている間、及びその後30秒間で、着火を起こさない最高温度を求めた。試験温度の間隔を25℃とし、同じ温度で3回連続して試験した。着火とは、5秒以上炎を目視で確認できた場合、試験片の200mm下に置いた薄葉紙が炎をあげて燃えた場合、及びストローブマツが焦げた場合のいずれかが起きた場合とした。なおGWITの温度は、上記試験で求めたグローワイヤーの最高温度より25℃高い温度として表記される。
250℃での貯蔵弾性率E’:
難燃性の試験に用いたものと同じ試験片から、30×5.5×0.8mmtの試験片を切り出し、これについて、ユービーエム社製の動的粘弾性測定装置「Rheogel−E4000」を用いて、周波数110Hz、測定温度25〜250℃の条件で測定した。
Figure 2010163472

Claims (17)

  1. (A)ポリアミド樹脂及びこれに対して30重量%以下の他の樹脂を含有していてもよい熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、
    (B)アニオン部分が下記一般式(1)又は(2)で表されるホスフィン酸のカルシウム又はアルミニウム塩であるホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物からなる複合難燃剤 20〜80重量部
    (C)電離放射線により重合する架橋剤 5〜15重量部
    (D)ホウ酸金属塩 5〜20重量部
    (E)シアヌル酸メラミン化合物 0〜15重量部、及び
    (F)繊維状無機充填材 0〜150重量部
    を含有させたことを特徴とする、電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
    Figure 2010163472
    Figure 2010163472
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表し、Rは、炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換されていてもよいアリーレン基又はこれらの混合基を表す。)
  2. (A)熱可塑性樹脂成分が、ポリフェニレンエーテル系樹脂を含有することを特徴とする、請求項1に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  3. (C)電離放射線により重合する架橋剤が、シアヌル酸又はイソシアヌル酸とアリルアルコールとのジ又はトリエステルであることを特徴とする、請求項1又は2に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  4. (A)ポリアミド樹脂及びこれに対して1〜25重量%のポリフェニレンエーテル系樹脂を含有する熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、
    (B)アニオン部分が下記一般式(1)又は(2)で表されるホスフィン酸のカルシウム又はアルミニウム塩であるホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物からなる複合難燃剤 30〜60重量部
    (C)シアヌル酸又はイソシアヌル酸とアリルアルコールとのジ又はトリエステルである電離放射線により重合する架橋剤 5〜15重量部
    (D)ホウ酸金属塩 5〜20重量部
    (E)シアヌル酸メラミン化合物 0〜15重量部、及び
    (F)繊維状無機充填材 50〜100重量部
    を含有させたことを特徴とする、電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
    Figure 2010163472
    Figure 2010163472
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表し、Rは炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換されていてもよいアリーレン基又はこれらの混合基を表す。)
  5. ポリフェニレンエーテル系樹脂が、ポリフェニレンエーテル樹脂を不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物又はこれらの誘導体で変性したものであることを特徴とする、請求項2〜4のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  6. ポリフェニレンエーテル系樹脂が、スチレン系樹脂を含有することを特徴とする、請求項2〜5のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  7. スチレン系樹脂が、スチレン又はこれと共重合しうるモノマーとの重合体を、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物又はこれらの誘導体で変性したものであることを特徴とする、請求項6に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  8. ポリフェニレンエーテル系樹脂に占めるスチレン系樹脂の割合が、1〜80重量%であることを特徴とする、請求項6又は7に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  9. (E)シアヌル酸メラミン化合物の含有量が、(A)熱可塑性樹脂成分100重量部に対し5〜15重量部であることを特徴とする、請求項1〜8のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  10. (A)ポリアミド樹脂及びこれに対して1〜25重量%のポリフェニレンエーテル系樹脂(但し、このポリフェニレンエーテル系樹脂は3〜60重量%のスチレン系樹脂を含んでいる)を含有する熱可塑性樹脂成分100重量部に対し、
    (B)アニオン部分が下記一般式(1)又は(2)で表されるホスフィン酸のカルシウム又はアルミニウム塩であるホスフィン酸塩及び燐酸メラミン化合物からなる複合難燃剤 30〜60重量部
    (C)シアヌル酸又はイソシアヌル酸とアリルアルコールとのジ又はトリエステルである電離放射線により重合する架橋剤 5〜15重量部
    (D)ホウ酸金属塩 5〜20重量部
    (E)シアヌル酸メラミン化合物 5〜15重量部、及び
    (F)繊維状無機充填材 50〜100重量部
    を含有させたことを特徴とする、電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
    Figure 2010163472
    Figure 2010163472
    (式中、R及びRは、それぞれ独立して、炭素原子数1〜6のアルキル基又は置換されていてもよいアリール基を表し、Rは炭素原子数1〜10のアルキレン基、置換されていてもよいアリーレン基又はこれらの混合基を表す。)
  11. ポリフェニレンエーテル系樹脂が、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物又はこれらの誘導体で変性されたポリフェニレンエーテル樹脂にスチレン系樹脂を含有させたものであることを特徴とする、請求項10に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  12. スチレン系樹脂が、スチレン又はこれと共重合しうるモノマーとの重合体を、不飽和カルボン酸、不飽和カルボン酸無水物又はこれらの誘導体で変性したものであることを特徴とする請求項10又は11に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  13. (B)複合難燃剤のホスフィン酸塩に対する燐酸メラミン化合物の割合(ホスフィン酸塩:燐酸メラミン化合物)が、重量比で1:0.9〜0.3であることを特徴とする、請求項1〜12のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  14. ホスフィン酸塩のR及びRが、それぞれ独立して、メチル基又はエチル基であり、Rが炭素原子数1〜4のアルキレン基又はフェニレン基であることを特徴とする、請求項1〜13のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物。
  15. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物を成形し、これに(C)架橋剤を重合させることのできる電離放射線を照射することを特徴とする、難燃性ポリアミド樹脂組成物成形品の製造方法。
  16. 請求項1〜14のいずれか1項に記載の電離放射線照射用難燃性ポリアミド樹脂組成物を厚さが2mm以下の部分を有するように成形し、これに(C)架橋剤を重合させることのできる電離放射線を照射してなる成形品。
  17. 請求項16に記載の成形品を、その厚さが2mm以下の部分が0.2Aを超える定格電流が流れる接続部を直接支持するか又は、その厚さが2mm以下の部分が該接続部から3mm以内に位置するように配置することを特徴とする、成形品の使用方法。
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