JP2010162375A - 運動補助装置 - Google Patents

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Naohisa Ozawa
尚久 小澤
Yoichi Shinomiya
葉一 四宮
Kazuhiro Ochi
和弘 越智
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Abstract

【課題】脚部の筋肉を他動的に伸縮させることにより脚部の鬱血を防止し、しかも乗り物内ような狭い場所でも使用可能な運動補助装置を提供する。
【解決手段】椅子Cに着座した使用者が足Fを載せるステップ部2を基台1に対して移動可能に取り付ける。ステップ部2は、使用者Mの膝関節を中心とした弧状の往復移動するように基台1に設けたガイドレール3に沿って移動する。また、ステップ部2は駆動機構部4に設けたモータ4aにより駆動される。
【選択図】 図1

Description

本発明は、使用者に他動的な運動刺激を与えることにより意識的に身体を動かすことなく使用者の筋肉を伸縮させる運動補助装置に関するものである。
近年、飛行機内や自動車内などにおいて着座姿勢を長時間に亘ってとり続けることにより、脚部に血液が溜まってむくみや血栓が生じる、いわゆるエコノミークラス症候群が問題になっている。この種の症状が生じるのは、脚部から心臓に血液を戻す力よりも、重力が血液を脚部に溜める力のほうが強いことが原因であると考えられる。この種の症状が生じないようにするには、下肢から心臓に戻る血流を指す「静脈環流」を亢進させる必要がある。そのためには、少なくとも次の2つの独立した手法が考えられる。(1)筋肉の収縮と伸長による血流の促進(筋ポンプ効果)(2)脚部の細動脈の拡張や静脈の収縮を引き起こす筋交換神経系の亢進。このうち、脚部の筋収縮を行う装置としては、使用者が足を着いた状態で使用者の臀部を支持する支持台を設け、支持台を傾動させるように構成したものがある(たとえば、特許文献1参照)。
特開2005−58733号公報
上述した運動補助装置は、臀部を支持する支持台を傾動させるものであるから、装置全体が比較的大型化し、乗り物内のような狭い空間では使用することができない。
本発明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的は、脚部の筋肉を他動的に伸縮させることにより静脈環流を亢進させて脚部の鬱血を防止し、しかも乗り物内ような狭い場所でも使用可能な運動補助装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するために、着座姿勢の使用者が足を載せるステップ部と、ステップ部が移動可能に取り付けられた基台と、少なくとも使用者の脚部の筋肉を伸縮させるように基台に対してステップ部を移動させる駆動機構部とを備えていることを特徴とする。
駆動機構部はステップ部を規定した軌跡上で移動させ、当該軌跡はステップ部に足を載せた使用者の膝関節が屈伸されるように設定されていることが望ましい。
あるいは、駆動機構部はステップ部を規定した軌跡上で移動させ、当該軌跡はステップ部に足を載せた使用者の足関節が屈伸されるように設定されていることが望ましい。
基台には使用者の臀部を支持する支持台が設けられていることが望ましい。
駆動機構部はステップ部を繰り返して往復移動させることが望ましい。
本発明の構成によれば、使用者は着座姿勢でステップ部に足を載せるだけで脚部の筋肉を他動的に伸縮させることができるから、下肢から心臓への血液環流を亢進させ着座姿勢を長時間継続しても脚部の鬱血を防止することができるという利点がある。加えて、着座姿勢において足を載せるステップ部が移動する構成であるから、臀部を載せる支持台が傾動する構成に比較すると狭い場所での使用が可能であり、たとえば乗り物内のような狭い場所でも使用可能になるとい利点がある。さらに、臀部を支持する支持台を傾動させる構成ではなく着座姿勢であれば使用できるから、通常の椅子や座席に腰掛けた状態で使用できる。
(a)は実施形態1を示す概略側面図、(b)は同上の概略平面図である。 同上のブロック図である。 実施形態2を示す概略側面図である。
(実施形態1)
本実施形態では、図1に示すように、使用者Mが通常の椅子(または座席)Cに着座した状態で使用する運動補助装置を例示するが、使用者Mの臀部を支持する支持台(図示せず)が運動補助装置に一体に設けられた構成を採用することも可能である。この点は他の実施形態も同様である。
図示する運動補助装置は、床のような設置面の定位置に置かれる基台1を有し、基台1にはステップ部2がガイドレール3を介して取り付けられる。ガイドレール3は、図1(b)ではステップ部2の幅方向の中央部に配置しているが、ステップ部2の幅方向の両側に一対のガイドレール3を設けるようにすれば、ステップ部2をより滑らかに移動させることができる。また、ガイドレール3に代えてステップ部2を一対のアームで支持し、アームをスイングさせる構成を採用してもよい。
いずれの構成を採用する場合でもステップ部2は着座姿勢の使用者Mが両足Fを載せることができる幅寸法を有し、ガイドレール3ないしアームは、ステップ部2が往復移動したときに使用者Mの膝関節が屈伸されるようにステップ部2の移動方向を規制する。図示例ではガイドレール3が膝関節を中心とする弧状に形成されており、基台1の上面もガイドレール3と同様に断面が弧状に形成される。ステップ部2に足Fを載せた状態でステップ部2を移動させると、ステップ部2の位置に応じて膝関節の伸展位置からの曲げ角度が変化するようにしてある。
ステップ部2は駆動機構部4により往復移動するように駆動される。駆動機構部4は駆動源であるモータ4aを備える。ここで、ステップ部2を往復移動させる構成としては、ステップ部2を後方(椅子Cに近付く向き)に引っ張る引張ばね(図示せず)と、モータ4aにより往復回転するリールに巻回したワイヤとを用いる。ワイヤは一端部がステップ部2に結合され、ワイヤをリールに巻き取る向きにモータ4aを回転させるとステップ部2が前方(椅子Cから離れる向き)に移動し、ワイヤをリールから巻き解く向きにモータ4aを回転させるとステップ部2が引張ばねのばね力で後方に移動するようにしてある。ステップ部2をモータ4aで往復移動させる構成としては、ボールねじ、チェーン、ラックピニオン、タイミングベルトなどの機械要素を用いた他の周知の構成を採用することもできるが、モータ4aを正逆に回転させることによってステップ部2を往復移動させる構成を採用するのが望ましい。この種の構成を採用すれば、ステップ部2の移動距離を調節することができるからである。
モータ4aは、図2に示すように、制御部10がドライブ回路11を通して制御する。制御部10ではモータ4aの回転速度と回転角度とを指示する。モータ4aの回転速度はステップ部2の移動速度に対応し、モータ4aの回転角度はステップ部2の移動距離に対応する。ステップ部2の移動速度および移動距離を使用者Mが設定できるように、制御部10には操作入力部12が付設され、操作入力部12には速度(ステップ部2の移動速度)と振幅(ステップ部2の移動距離)とを指定する操作部(図示せず)が設けられる。
上述の構成により、使用者Mが椅子Cに着座してステップ部2に足Fを載せ、駆動機構部4を動作させると、ステップ部2の往復移動に伴って使用者Mは膝関節を他動的に(使用者M自身の力を意識して発揮することなく)屈伸させるから、膝関節の屈伸により脚部の筋肉(主として大腿部の筋肉)が伸縮する。ここで、筋肉が伸縮するとは、脳からの指令により筋肉が能動的に伸縮するだけでなく、外力によって変形することも含まれている。脚部の筋肉が伸縮すれば、脚部において筋ポンプ効果が得られるとともに筋交換神経系の亢進が期待でき、静脈環流のような血液循環の動態が改善され、脚部の鬱血が防止される。
本実施形態の構成では、膝関節を屈伸させるから脚部の筋肉のうち大きな比率を占める大腿部の筋肉を伸縮させることができ、脚部の鬱血の解消に寄与する効果が高くなる。また、臀部を支持することにより、臀部と足部との位置関係を椅子Cとステップ部2との位置関係によって規定することができ、脚部の鬱血防止の効果が高くなる位置関係で使用することができる。さらに、ステップ部2を往復移動させるから脚部に繰り返して刺激を与え、脚部に鬱血が生じた場合でも迅速に取り除くことができる。
(実施形態2)
実施形態1では膝関節を中心する弧状で(つまり、膝関節の位置をほとんど変化させることなく)ステップ部2が移動するようにステップ部2の経路を規制していたが、本実施形態は、図3に示すように、足関節(くるぶし)の位置をほとんど変化させることなくステップ部2が移動するようにステップ部2を移動させる例を示す。
実施形態1と同様にステップ部2は基台1に対してガイドレール3で支持される。図3は模式図であるからステップ部2の後端部(くるぶし側)のみをガイドレール3で支持しているが、ガイドレール3を用いる場合にはステップ部2の前後にガイドレール3を配置する。また、ステップ部2の下面側にリンク機構を配置し、ステップ部2の移動経路をガイドレール3を設ける場合と同様に設定することができる。ステップ部2を移動させる駆動源はモータ4aを用い、実施形態1と同様の構成でステップ部2を往復移動させる。
本実施形態の構成では主として足関節の角度が変化するから、ふくらはぎの筋肉を伸縮させることになり、実施形態1と同様に脚部の鬱血を防止することができる。
本実施形態の構成によれば、足関節を屈伸させるからふくらはぎの筋肉を伸縮させることができ、より末梢の方から脚部の鬱血の解消に寄与する効果が高くなる。
1 基台
2 ステップ部
3 ガイドレール
4 駆動機構部
4a モータ
C 椅子
F 足
M 使用者

Claims (5)

  1. 着座姿勢の使用者が足を載せるステップ部と、前記ステップ部が移動可能に取り付けられた基台と、少なくとも使用者の脚部の筋肉を伸縮させるように前記基台に対して前記ステップ部を移動させる駆動機構部とを備えることを特徴とする運動補助装置。
  2. 前記駆動機構部は前記ステップ部を規定した軌跡上で移動させ、当該軌跡は前記ステップ部に足を載せた使用者の膝関節が屈伸されるように設定されていることを特徴とする請求項1記載の運動補助装置。
  3. 前記駆動機構部は前記ステップ部を規定した軌跡上で移動させ、当該軌跡はステップ部に足を載せた使用者の足関節が屈伸されるように設定されていることを特徴とする請求項1記載の運動補助装置。
  4. 前記基台には使用者の臀部を支持する支持台が設けられていることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の運動補助装置。
  5. 前記駆動機構部は前記ステップ部を繰り返して往復移動させることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の運動補助装置。
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