JP2010161656A - ネットワークシステム、ネットワーク制御方法およびゲートウェイ装置 - Google Patents

ネットワークシステム、ネットワーク制御方法およびゲートウェイ装置 Download PDF

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Abstract

【課題】ゲートウェイ装置を介して接続される複数のネットワーク上の制御装置のモードを適切に切り替え可能とするネットワークシステム、ネットワーク制御方法、およびゲートウェイ装置を提供する。
【解決手段】少なくとも1つ以上のノードがそれぞれ接続された複数のネットワークを有し、当該複数のネットワークを相互に接続して当該ノード間のデータを中継するゲートウェイ装置を含むネットワークシステムであって、ゲートウェイ装置は、ノードの動作モードが移行可能か否かをネットワーク単位で判定する移行判定手段と、移行判定手段が移行可能であると判定したネットワークに対して、当該ネットワーク上の全てのノードの動作モードを移行させる移行指示データを送信する移行指示手段とを含み、ノードは、移行指示データを受信した場合に、当該移行指示データが示す動作モードに自機の動作モードを切り替える、ネットワークシステムである。
【選択図】図3

Description

ネットワークシステム、ネットワーク制御方法、およびゲートウェイ装置に関し、より特定的には、車載ネットワークに用いられるネットワークシステム、ネットワーク制御方法、およびゲートウェイ装置に関する。
従来、車両には、当該車両に搭載された車載機器を制御するための制御装置が複数個備えられている。一般的に、上記複数の制御装置は、各々、通信バスに接続されて通信ネットワークを構成している。そして、各制御装置は、通信バスを介して互いにデータを共有する。各制御装置は、共有したデータに基づいた制御処理を行うことにより、協調した動作を実行する。
近年、車両1台当たりに搭載される制御装置の搭載数が増加しているため、各制御装置はグループに分けられて、グループ毎にネットワーク化されている。例えば、各制御装置は、エンジンおよびスロットルなどを制御するパワートレイン系や、シートおよびドアなどを制御するボディー系といった系統に分けて各々ネットワーク化される。上記各系統のネットワークは、ゲートウェイ装置を介して相互に接続される。ゲートウェイ装置は、接続された各ネットワーク間でデータを中継する中継処理を行う。この中継処理により、各制御装置は、自機が属さない他系統のネットワーク上のデータを制御処理に利用して、当該データを送信した制御装置と協調動作することができる。なお、上記のようなネットワークは、一般的にはCAN(Controller Area Network)等のプロトコルで実装される。
ところで、制御装置には、動作のモードをウェイクモードまたはスリープモードの何れかに切り替え可能なものが存在する。ウェイクモードとは、車両走行時に対応した通常の動作を行うモードである。スリープモードとは、例えば、データの送受信等の処理を一部停止して、電力の消費を抑えた動作を行うモードである。このようなモードの切り替えが可能な制御装置では、動作のモードを切り替えることにより、不要な電力の消費を抑制することができる。
上記のようなネットワークに用いられるゲートウェイ装置には、各ネットワーク上の制御装置の動作モードを制御するものが存在する。このようなゲートウェイ装置の一例が、特許文献1に開示されている。特許文献1に開示される車両通信システムにおいて、各ゲートウェイユニットは、動作モードに関するデータを送信してきた制御ユニットが属するネットワークを除くネットワークに対してのみ、当該動作モードに関するデータを送信する。各制御ユニットは、当該動作モードに関するデータに応じて動作のモードを変更する。
特開2006−42310号公報
上記特許文献1に開示される従来の車両通信システムで、例えば、各々複数の制御装置が接続されたネットワークAおよびネットワークBが、ゲートウェイ装置に接続されて、統合ネットワークを構成している場合を想定する。従来のゲートウェイ装置は、ネットワークA上の全ての制御装置がスリープモードに移行可能であったとしても、ネットワークB上の制御装置の何れかがウェイクモードで動作中である場合、ネットワークA上の制御装置に対してスリープモードへ移行する指示信号を送信しない。すなわち、従来の車両通信システムでは、統合ネットワーク上の各制御装置は、ネットワークAおよびネットワークB上の全ての制御装置がスリープモードへ移行可能な状態になるまで、スリープモードへ移行できない。これは、ウェイクモードで動作するネットワークB上の制御装置が、ネットワークA上の制御装置がウェイクモードでの動作時に送信するデータを、制御処理に用いて協調動作している可能性があるためである。
ところで、上記のような統合ネットワークでは、実際にはネットワークB上の制御装置はネットワークAからのデータを必要としていない場合がある。このような場合、ネットワークA上の制御装置が動作モードを移行してもネットワークB上の制御装置の動作に支障はきたさない。しかしながら、上述の通り、従来の技術では、統合ネットワーク上の各制御装置は、全ての制御装置が動作モードを移行可能な状態になるまで動作のモードを移行することができない、そのため、実際には動作モードを移行可能なネットワークA上の制御装置のモードを移行させることができない。故に、例えば、ネットワークA上の制御装置をウェイクモードからスリープモードへ移行せずに動作させ続けると、当該ネットワークA上の制御装置は不要な電力消費を行うことになる。
本発明は上記の課題を鑑みて成されたものであり、ゲートウェイ装置を介して接続される複数のネットワーク上の制御装置のモードを適切に切り替え可能とするネットワークシステム、ネットワーク制御方法、およびゲートウェイ装置を提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本願は以下の構成を採用した。すなわち、第1の発明は、少なくとも1つ以上のノードがそれぞれ接続された複数のネットワークを有し、当該複数のネットワークを相互に接続して当該ノード間のデータを中継するゲートウェイ装置を含むネットワークシステムであって、ゲートウェイ装置は、ノードの動作モードが移行可能か否かをネットワーク単位で判定する移行判定手段と、移行判定手段が移行可能であると判定したネットワークに対して、当該ネットワーク上の全てのノードの動作モードを移行させる移行指示データを送信する移行指示手段とを含み、ノードは、移行指示データを受信した場合に、当該移行指示データが示す動作モードに自機の動作モードを切り替える、ネットワークシステムである。
第2の発明は、第1の発明において、移行判定手段は、通常の処理を実行するウェイクモードから、通常の処理の少なくとも一部を停止して消費電力量を低減するスリープモードへノードが移行可能か否かを判断し、ノードは、移行指示データを受信した場合に、自機の動作モードをウェイクモードからスリープモードへ切り替えることを特徴とする。
第3の発明は、第2の発明において、ノードは、自機が接続されたネットワーク上にブロードキャスト方式でデータを送信し、移行指示手段は、移行判定手段が移行可能であると判定したネットワークに対して、ブロードキャスト方式で移行指示データを送信することを特徴とする。
第4の発明は、第2の発明において、移行判定手段は、ノードのうち、他のノードとデータを送受信して当該他のノードと協調した協調動作を現時点において実行しているノード、および当該他のノードの双方を、スリープモードへ移行不可能な協調ノードとしてそれぞれ特定する協調ノード特定手段を含み、移行判定手段は、協調ノードが少なくとも1つ以上接続されているネットワーク上の全てのノードはスリープモードへ移行不可能であると判定し、協調ノードが接続されていないネットワーク上の全てのノードはスリープモードへ移行可能であると判定することを特徴とする。
第5の発明は、第4の発明において、ゲートウェイ装置は、協調ノードを判別するためのノード判別データテーブルを予め記憶する記憶手段を、さらに含み、協調ノード特定手段は、ゲートウェイ装置が受信したノード間のデータおよびノード判別データテーブルに基づいて協調ノードを特定することを特徴とする。
第6の発明は、第5の発明において、ノードは、各々、自機がスリープモードへ移行可能であるか否かを示すスリープ可否情報を含むデータをゲートウェイ装置へ送信し、ノード判別データテーブルは、ノード毎に、当該ノードと協調動作を行う可能性のある他のノードを協調対象ノードとしてそれぞれ示し、協調ノード特定手段は、ノードのうち、自機がスリープモードへ移行不可能であることを示すスリープ可否情報を送信した送信元ノード、およびノード判別データテーブルに示される当該送信元ノードの協調対象ノードを、それぞれ協調ノードとして特定する、ことを特徴とする。
第7の発明は、第5の発明において、ゲートウェイ装置は、各ノードから受信する受信データの種別を判別するデータ種別判別手段をさらに含み、ノード判別データテーブルは、データの種別毎に、当該データを送信または受信して協調動作を行うノードを協調対象ノードとしてそれぞれ示し、協調ノード特定手段は、受信データの種別に応じた協調対象ノードをノード判別データテーブルから抽出し、当該抽出した協調対象ノードを協調ノードとして特定することを特徴とする。
第8の発明は、第4の発明において、ノードは、自機を含む各ノードについてスリープモードへの移行を許可するか否かをそれぞれに判断する許可判断手段と、スリープモードへの移行を許可すると判断されたノード、およびスリープモードへの移行を許可しないと判断されたノードを示すスリープ許可情報を、それぞれゲートウェイ装置へ送信する許可情報送信手段と、を含み、協調ノード特定手段は、受信したスリープ許可情報において、スリープモードへの移行を許可しないと判断されたノードを協調ノードとして特定することを特徴とする。
第9の発明は、第8の発明において、ノードは、各々、スリープ許可情報を、他のノードに送信するデータの一部に含ませて送信することを特徴とする。
第10の発明は、第8の発明において、ノードは、スリープ許可情報のみを含むデータを、それぞれ送信することを特徴とすることを特徴とする。
第11の発明は、第2の発明において、移行判定手段は、ネットワークのうち、ノード間でデータを送受信して協調した協調動作を現時点において実行している当該ノードが接続されたネットワークを、それぞれ協調ネットワークとして特定する協調ネットワーク特定手段を含み、移行判定手段は、協調ネットワーク上の全てのノードはスリープモードへ移行不可能であると判定し、協調ネットワークとして特定されていない他のネットワーク上の全てのノードはスリープモードへ移行可能であると判定することを特徴とする。
第12の発明は、第11の発明において、ゲートウェイ装置は、各ノードから受信する受信データの種別を判別するデータ種別判別手段とデータの種別毎に、当該データを送信または受信して協調動作を行うノードが接続されたネットワークを、協調対象ネットワークとしてそれぞれ示すネットワーク判別データテーブルを予め記憶する記憶手段と、をさらに含み、協調ネットワーク特定手段は、受信データを送信した送信元ノードが接続されたネットワーク、および受信データを受信して前記協調動作を行うノードが接続されたネットワークを、種別に応じてネットワーク判別データテーブルから抽出して、当該抽出した協調対象ノードを協調ノードとして特定することを特徴とする。
第13の発明は、第3の発明において、ネットワークは、各々、CAN(Controller Area Network)プロトコルで通信を行うことを特徴とする。
第14の発明は、第1の発明において、ノードは、車両に搭載される電子制御装置であり、ネットワークおよびゲートウェイ装置は、車両に搭載されることを特徴とする。
第15の発明は、第14の発明において、移行判定手段は、車両のイグニッションスイッチによりオン/オフの状態が切り替えられるイグニッション電源がオフ状態である場合にのみ、ノードの動作モードが移行可能か否かを判定することを特徴とする。
第16の発明は、第1の発明において、移行判定手段は、複数のネットワーク各々へ移行指示データを送信可能か否かを、定められた時間が経過する毎に、当該時間が経過する間にゲートウェイ装置が受信したデータに基づいて判定することを特徴とする。
第17の発明は、少なくとも1つ以上のノードがそれぞれ接続された複数のネットワークを有し、当該複数のネットワークを相互に接続して当該ノード間のデータを中継するゲートウェイ装置が実行するネットワーク制御方法であって、ノードの動作モードが移行可能か否かをネットワーク単位で判定する移行判定ステップと、移行判定手段が移行可能であると判定したネットワークに対して、当該ネットワークに接続された全てのノードの動作モードを移行させる移行指示データを送信する移行指示ステップと、ノードが移行指示データを受信した場合に、当該移行指示データが示す動作モードに当該ノードの動作モードを切り替えさせる、ネットワーク制御方法である。
第18の発明は、少なくとも1つ以上のノードがそれぞれ接続された複数のネットワークを、相互に接続して当該ノード間のデータを中継するゲートウェイ装置であって、ノードの動作モードが移行可能か否かをネットワーク単位で判定する移行判定手段と、移行判定手段が移行可能であると判定したネットワークに対して、当該ネットワークに接続された全てのノードの動作モードを移行させる移行指示データを送信する移行指示手段とを含む、ゲートウェイ装置である。
第1の発明、第17の発明、および第18の発明によれば、ゲートウェイ装置を介して相互に接続する複数のネットワークの各々に接続されるノードの動作モードを、ネットワーク単位で移行させることができる。すなわち、各ノードの動作モードをネットワーク単位で効率的に切り替えることができる。
第2の発明によれば、ゲートウェイ装置を介して相互に接続する複数のネットワークの各々に接続されるノードの動作モードを、ネットワーク単位でウェイクモードからスリープモードへ移行させることができる。したがって、ノードを効率良くスリープモードへ移行させて、ネットワークの消費電力を低減することができる。
第3の発明によれば、ブロードキャスト方式の通信ネットワークにおいて、各ノードの動作モードをネットワーク単位で効率的に切り替えることができる。また、送信先のアドレス等を指定する必要がない。したがって、各ノードおよびゲートウェイ装置の処理量を低減することができる。
第4の発明によれば、他のノードと協調した処理を実行中の協調ノードは、スリープモードへ移行しない。すなわち、上記協調ノードは、データの送受信処理を停止しない。したがって、上記協調ノードとデータを送受信して制御処理を実行しているノードは、協調ノードとのデータの送受信を途絶することなく、制御処理を継続することができる。
第5の発明によれば、協調ノードを判別するためのテーブルを予めゲートウェイ装置が記憶するため、ノードが送信する協調ノードを判別のための情報量は、当該テーブルを記憶しない場合に比べ、少なくて済む。したがって、ノードが送受信するデータのサイズを小さく抑えつつ、各ノードを効率良くスリープモードへ移行させることができる。
第6の発明によれば、ノード同士の協調関係を示すデータテーブルに基づいて協調ノードを特定するため、例えば、ノード間で送受信されるデータの種別が増加した場合であっても、データテーブルのデータサイズは変更する必要がない。したがって、ゲートウェイ装置が備える記憶手段の記憶領域が、小さくて済む。
第7の発明によれば、データの種別および予め記憶されたデータテーブルに基づいて協調ノードが特定可能であるため、各ノードは、協調ノードを特定するための情報を送信する必要がない。すなわち、ノードが送受信するデータの形式を変更することなく協調ノードを特定ことができる。
第8の発明によれば、各ノードから送信されるスリープ許可情報のみに基づいて協調ノードが特定されるため、ゲートウェイ装置は協調ノードを特定するためのテーブル等を記憶する必要がない。したがって、ゲートウェイ装置が上記テーブル等を記憶する場合に比べて、ゲートウェイ装置に備える記憶領域が、小さくて済む。
第9の発明によれば、他のノードの制御処理に用いられるデータと別途にスリープ許可情報をブロードキャスト送信する場合に比べて、ネットワーク上に送信するデータの数を少なくすることができる。
第10の発明によれば、スリープ許可情報を他のノードの制御処理に用いられるデータの一部に織り込んでブロードキャスト送信する場合に比べて、データ1つ当たりのサイズを小さくすることができる。
第11の発明によれば、協調動作を行うノードを個別に特定する処理を行うことなく、互いに協調動作するノードをウェイクモードに維持したまま、スリープモードへ移行可能なノードをスリープモードへ移行させることができる。
第12の発明によれば、簡単な判別方法で移行指示データを送信するネットワークを判別することができる。また、協調動作を行うノードを個別に特定してスリープモードへ移行可能なネットワークを判別する場合に比べて、判別に用いるデータテーブルのサイズを小さくすることができる。
第13の発明によれば、CAN(Controller Area Network)プロトコルで通信を行うネットワークにおいて、効率良く消費電力を低減することができる。
第14の発明によれば、車両に搭載される電子制御装置を効率良くスリープモードへ移行させることができる。
第15の発明によれば、車両に搭載されたネットワークにおいて、IG(イグニッション)系統の電源がオフである状況下、すなわち、多くの電子制御装置がスリープモードへ移行可能となる状況下でのみ、ゲートウェイ装置は、スリープモードへ移行可能なネットワークが存在するか判定する処理を実行する。したがって、IG系統の電源がオンである場合に、ゲートウェイ装置は不要な処理を実行しなくて済む。
第16の発明によれば、定められた時間が経過する毎に、最新のデータに基づいて各ノードの動作モードを変更可能か否かを判別することができる。したがって、リアルタイムに各ノードの動作モードを切り替えることができる。
第1の実施形態に係るゲートウェイ装置1の構成を示すブロック図 第1の実施形態に係るECUから送信されるデータの形式の一例を示す図 第1の実施形態に係る処理装置111が実行するスリープ制御処理を示すフローチャートの一例 スリープ可否テーブルの一例 第1の実施形態に係るスリープ判定処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例 スリープ許可フラグテーブルの一例 第1の実施形態に係る協調ECU判別テーブルAの一例 更新後のスリープ許可フラグテーブルの一例 第1の実施形態に係るスリープ指示処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例 第2の実施形態に係る各ECUが送受信するデータの形式の一例を示す図 第2の実施形態に係る処理装置111が実行するスリープ制御処理を示すフローチャートの一例 第2の実施形態に係る協調ECU判別テーブルBの一例を示す図 第2の実施形態に係る処理装置111が作成する受信データテーブルAの一例を示す図 第2の実施形態に係るスリープ判定処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例 第3の実施形態に係る各ECUが送受信するデータの形式の一例を示す図 スリープ許可情報のイメージ図 第3の実施形態に係る処理装置111が実行するスリープ制御処理を示すフローチャートの一例 第3の実施形態に係る処理装置111が作成する受信データテーブルBの一例 第4の実施形態に係るスリープ判定処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例 協調ネットワーク判別テーブルの一例を示す図 第4の実施形態に係る処理装置111が作成する受信データテーブルCの一例を示す図 第4の実施形態に係るスリープ判定処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例 指示許可フラグテーブルの一例を示す図 第4の実施形態に係るスリープ指示処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態に係るネットワークシステムについて説明する。
先ず、図1を参照して、第1の実施形態に係るネットワークシステム1の構成について説明する。図1は、第1の実施形態に係るネットワークシステム1の構成を示すブロック図である。なお、以下に説明する各実施形態では、一例として、ネットワークシステム1が車両に搭載された車載ネットワークである場合について説明する。
図1に示すように、ネットワークシステム1は、第1ネットワークと第2ネットワークとをゲートウェイ装置11で相互に接続して構成される。第1ネットワークは通信バス12と、各々通信バス12に接続するECU121およびECU122とを備える。また、第2ネットワークは通信バス13と、各々通信バス13に接続するECU131およびECU132とを備える。
ECU121、ECU122、ECU131、およびECU132は、所謂、ECU(Electronic Control Unit)である。各ECUは、各々、車両に搭載されるエンジンやメーター装置等の車載装置を制御する。各ECUは、他のECUの制御処理で用いられるデータを、自機が接続する通信バスへ、ブロードキャスト方式で送信する。また、各ECUは、他のECUから送信されたデータを、自機が接している通信バスを介して受信し、当該データに基づいた制御処理を行う。
なお、各ECUは、ウェイクモードまたはスリープモードの何れかのモードで動作する。ウェイクモードは、通常の制御処理を行う動作モードである。スリープモードは、データの送受信等、ウェイクモード時に実行する処理の一部を停止した動作モードである。スリープモードは、ウェイクモードに比べて、電力の消費が小さい。各ECUは、スリープ移行指示データを受信した場合に、ウェイクモードからスリープモードへ動作のモードを切り替える。
通信バス12および通信バス13は、車両に搭載される通信回線である。通信バス12および通信バス13上には、各ECUおよびゲートウェイ装置11から送信されるデータが流れる。
ゲートウェイ装置11は、自機に接続される各ネットワークを制御する装置である。ゲートウェイ装置11は、処理装置111、記憶装置112、およびインターフェース回路(図示せず)などを備える。処理装置111は、典型的にはCPU(Central Processing Unit)などの情報処理装置である。記憶装置112は、典型的にはメモリなどの記憶装置である。処理装置111は、通信バス12および通信バス13に接続され、各通信バスを介して受信したデータを他方の通信バスへ中継する。また、処理装置111は、各ECUから受信したデータに基づいて、スリープ移行指示データを送信可能な通信バスを判定する。そして、処理装置111は、スリープ移行指示データを送信可能と判定した通信バスへ、スリープ移行指示データを各通信バスへ送信する。
なお、車両には、BAT系統、ACC系統、IG系統などの複数の系統の電源線が用意されており、処理装置111は、BAT系統の電源線と、IG系統の電源線とが接続される。BAT系統の電源線には、常時バッテリーからの電力が供給される。IG系統の電源線には、車両のエンジンが始動した状態である時にのみ電力が供給される。処理装置111は、BAT系統の電源により常時供給される電力により駆動する。
上記のような構成のネットワークシステム1において、各ECUおよび処理装置111は、所謂、CAN(Controller Area Network)プロトコルに基づいたマルチマスタ・ブロードキャスト方式で通信を行う。つまり、各ECUおよび処理装置111は、データを、各々が接続する通信バスを介してブロードキャスト送信する。
次いで、第1の実施形態に係る各ECUが送受信するデータの形式について図2を参照して説明する。図2は、第1の実施形態に係る各ECUが送受信するデータの形式の一例を示す図である。各ECUが送受信するデータは、ヘッダフィールド41、データフィールド42、およびスリープ可否情報フィールド43の各ビット領域で構成されるデジタルデータである。ヘッダフィールド41は、データの開始を示すビット領域である。データフィールド42は、データの内容が格納されるビット領域である。スリープ可否情報フィールド43は、データを送信したECUがスリープモードへ移行可能か否かを示すスリープ可否情報が格納されるビット領域である。スリープ可否情報には、ECUコードとスリープ可否フラグが含まれる。ECUコードは、データを送信したECUを示す識別コードである。スリープ可否フラグは、データを送信したECUがスリープモードへの移行可能か否かを示すフラグデータである。スリープ可否フラグの状態が可である場合、ECUがスリープモードへの移行が可能であることを示す。スリープ可否フラグの状態が不可である場合、ECUがスリープモードへの移行が不可能であることを示す。第1の実施形態に係る各ECUは、スリープ可否情報を織り込んだデータを通信バスへ送信することにより、自機がスリープモードへ移行可能か否かをゲートウェイ装置11へ送信することができる。
なお、上記のデータ形式は一例であり、データにスリープ可否情報が含まれるデータ形式であれば、ECUが送受信するデータの形式は上記図2に示すものに限らずとも良い。
次いで、処理装置111が実行する処理について図3を参照して説明する。図3は、第1の実施形態に係る処理装置111が実行するスリープ制御処理を示すフローチャートの一例である。スリープ制御処理は、ネットワークに接続されたECUのモードをスリープモードへ切り替える処理である。処理装置111は、ゲートウェイ装置11に車両に搭載されるBAT系統の電源が供給されている間、図3に示すスリープ制御処理を実行する。処理装置111は、図3に示すスリープ制御処理を開始すると、先ず、ステップS10の処理を実行する。なお、処理装置111は、図3に示すスリープ制御処理と並行して、第1ネットワークおよび第2ネットワーク間でデータを中継する従来周知の中継処理を実行する。
ステップS10において、処理装置111は、車両のIG電源がオフか否かを判定する。具体的には、処理装置111は、IG系統の電源線から電力が供給されているか否かを判定する。処理装置111は、IG系統の電源線から電力が供給されていない場合、車両のIG電源がオフであると判定して、処理をステップS11へ進める。一方、処理装置111は、IG系統の電源線から電力が供給されている場合、車両のIG電源がオンであると判定して、後述ステップS11からステップS17の処理を省略して処理をステップS18へ進める。
処理装置111は、後述ステップS11からステップS17の処理において、スリープモードへ移行可能なECUを判別し、当該ECUをスリープモードへ移行させる。しかしながら、一般的に、IG電源がオンである場合、すなわち、車両のエンジンが始動している状況では、車両に搭載されるECUの大多数がウェイクモードで動作するため、各ECUのモードをスリープモードへ移行する必要が無い。したがって、上記ステップS10の処理によれば、IG電源がオンである場合、不要な処理を省略して、処理装置111の処理量を低減することができる。
ステップS11において、処理装置111は、データを受信したか否かを判定する。具体的には、処理装置111は、接続されている通信バス12または通信バス13の何れかからデータを受信したか否かを判定する。処理装置111は、データを受信したと判定した場合、処理をステップS12へ進める。一方、処理装置111は、データを受信していないと判定した場合、ステップS12およびステップS13の処理を省略して、処理をステップS14へ進める。
ステップS12において、処理装置111は、受信データからスリープ可否情報を抽出する。具体的には、処理装置111は、上記ステップS11において受信したデータのスリープ可否情報フィールド43に格納されたスリープ許可情報のみを取得する。ステップS12の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS13へ進める。
ステップS13において、処理装置111は、スリープ可否テーブルを更新する。スリープ可否テーブルは、各ECUがスリープ可能であるか否かを表すテーブルデータである。スリープ可否テーブルは、予め記憶装置112に記憶される。図4は、スリープ可否テーブルの一例である。図4に示すスリープ可否テーブルにおいて、1行目各列には各ECUを示し、2行目各列には各ECUのスリープ可否フラグの状態を示す。図4では、例えば、ECU121、ECU122、およびECU132のスリープ可否フラグが可であり、ECU131のスリープ可否フラグが不可であることを示す。本ステップS13において、先ず、処理装置111は、スリープ可否テーブル中で、スリープ可否情報中のECUコードに対応する列を探索する。次いで、処理装置111は、探索した列の2行目に示されるスリープ可否フラグの内容を、スリープ可否情報中のスリープ可否フラグの内容で上書きする。ステップS12の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS14へ進める。
ステップS14において、処理装置111は、タイマー値Tをカウントアップする。タイマー値Tは、記憶装置112に記憶される変数である。処理装置111は、記憶装置112からタイマー値Tの値を読み出し、当該タイマー値Tに予め定められた定数を加算して、記憶装置112に上書き記憶する。ステップS14の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS15へ進める。
ステップS15において、処理装置111は、タイマー値Tが処理周期Tth以上であるか否かを判定する。処理周期Tthは、記憶装置112に予め記憶された定数である。処理周期Tthは、後述ステップS16のスリープ許可処理を繰り返し実行する時間間隔を示す値である。処理装置111は、記憶装置112から、タイマー値Tおよび処理周期Tthの値を読み出し、各々の値の大小を比較する。処理装置111は、タイマー値Tが処理周期Tth以上である場合、処理をステップS16へ進める。一方、処理装置111は、タイマー値Tが処理周期Tth未満である場合、処理をステップS11へ戻す。
なお、上記処理周期Tthは任意の数値に設定して構わない。例えば、処理周期Tthの値は、ネットワークの通信周期の値に応じて設定するなどして良い。なお、本実施形態では、処理周期Tthの値は、各ECUがデータを通信するネットワークの通信周期の5倍程度の長さに設定するものとする。
上記ステップS11からステップS15の処理によれば、処理周期Tthが経過するまでの間に処理装置111が受信したデータに基づいて、スリープ可否テーブルが更新される。
ステップS16において、処理装置111は、スリープ判定処理のサブルーチン処理を実行する。スリープ判定処理は、スリープモードへ移行させて良いECUを特定する処理である。以下、図5を参照して、本ステップS16において実行されるスリープ判定処理の詳細について説明する。図5は、第1の実施形態に係るスリープ判定処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例である。処理装置111は、図5のスリープ判定処理のサブルーチン処理を開始すると、先ず、ステップS161の処理を実行する。
ステップS161において、処理装置111は、スリープ可否テーブルに基づいてスリープ許可フラグテーブルを作成する。スリープ許可フラグテーブルは、各ECUのスリープ許可フラグの状態を示すテーブルデータである。スリープ許可フラグは、ECUに対して処理装置111がスリープ移行指示データを送信可能か否かを示すフラグである。あるECUのスリープ許可フラグがOKである場合、処理装置111は、当該ECUに対してスリープ移行指示データを送信可能である。一方、あるECUのスリープ許可フラグがNGである場合、処理装置111は、当該ECUに対してスリープ移行指示データを送信不可能である。また、スリープ許可フラグテーブルでは、各ECUがどの通信バスに接続されているか示される。
図6は、スリープ許可フラグテーブルの一例である。図6のように、スリープ許可フラグテーブルの1行目には、処理装置111に接続されるネットワークが示される。スリープ許可フラグテーブルの2行目には、1行目に示された各ネットワークに属するECUが示される。スリープ許可フラグテーブルの3行目には、2行目に示される各ECUのスリープ許可フラグの状態が示される。本ステップS161において、処理装置111は、スリープ可否テーブルにおいてスリープ可であると示されていたECUについては、スリープ許可フラグをOKとし、スリープ可否テーブルにおいてスリープ不可であると示されていたECUについては、スリープ許可フラグをNGとしてスリープ許可フラグテーブルを作成する。したがって、図4に示すスリープ可否テーブルに基づいてスリープ許可フラグテーブルを作成した場合、図6に示すように、ECU121、ECU122、およびECU132のスリープ許可フラグがOKに設定され、ECU131のスリープ許可フラグがNGに設定される。
但し、上記ステップS161で作成された時点において、スリープ許可フラグテーブルは、各ECUの協調動作が考慮されていない。つまり、一のECU自身が各々スリープモードへ移行可能であるとしてスリープ可否情報を送信していても、当該ECUとデータを送受信して協調した処理動作を行う他のECU(以下、協調対象ECUと呼称する)がウェイクモードで動作している場合がある。以下、上記のように、データを互いに送受信して協調した動作を現時点において行っている、送信側のECU、および受信側のECU双方を、総称して協調ECUと呼称する。協調ECUは、何れもウェイクモードで動作する必要があるため、上記のような場合、上記一のECUの正常な処理動作を維持するために、上記協調対象ECUの動作モードをウェイクモードに維持する必要がある。したがって、協調対象ECUのスリープ許可フラグをNGに更新し、スリープモードへ移行できない状態とすることが望ましい。そのため、処理装置111は、後述ステップS162からステップS164の処理により、協調動作のためにウェイクモードで動作すべき協調対象ECUを判別し、スリープ許可フラグテーブル上において当該ECUのスリープ許可フラグをNGに更新する処理を行う。この処理により協調ECUのスリープ許可フラグを全てNGに設定することができる。
ステップS162において、処理装置111は、全ECUのスリープ可否フラグがスリープ可であるか否かを判定する。処理装置111は、スリープ可否テーブルを参照し、全てのECUのスリープ可否フラグがスリープ可に設定されているか判定する。全てのECUのスリープ可否フラグがスリープ可である場合、処理装置111は、スリープ判定処理を完了し、処理を図3のフローチャートのステップS17へ進める。一方、何れかのECUのスリープ可否フラグがスリープ不可である場合、処理装置111は処理をステップS163へ進める。
ステップS163において、処理装置111は、スリープ不可のECUを一つ選択する。具体的には、スリープ可否テーブルにおいてスリープ可否フラグがスリープ不可に設定されているECUを探索し、選択する。以下、本ステップS163において選択したECUを選択ECU−Aと呼称する。なお、処理装置111は、既に選択したECUは選択しないものとする。例えば、上記ステップS163の処理により、図4に示すスリープ可否テーブルでは、選択ECU−AとしてECU131が選択される。ステップS163の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS164へ進める。
ステップS164において、処理装置111は、選択ECU−Aの協調対象ECUを協調ECU判別テーブルAに基づいて抽出する。協調ECU判別テーブルAは、各ECUが他のどのECUと協調して動作するかを示したテーブルデータである。協調ECU判別テーブルAは、予め記憶装置112に記憶される。
図7は、第1の実施形態に係る協調ECU判別テーブルAの一例を示す図である。図7に示す協調ECU判別テーブルAにおいて、各行はデータを送信するECUを示し、各列は当該データを受信して処理動作を行うECUを示す。そして、各行に示す送信側のECUからデータを受信する受信側のECUについては、対応する列に○印を付す。つまり、各行に示されるECUは、○印が付された列に対応するECUと協調して動作する。例えば、図7に示す協調ECU判別テーブルAよれば、ECU131は、ECU132と協調して動作する。本ステップS164において、処理装置111は、協調ECU判別テーブルA中、選択ECU−Aに対応する行を探索する。そして、処理装置111は、当該行において○印が付されているECUを抽出して、当該ECUと協調動作する協調対象ECUを抽出する。ステップS164の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS165へ進める。
例えば、選択ECU−AとしてECU131が選択されている場合、図7に示す協調ECU判別テーブルAに基づいて、ECU131の協調対象ECUであるECU132が抽出される。このように、上記ステップS164の処理によれば、ネットワーク上の何れかのECUと協調して動作するECUを特定して抽出することができる。
ステップS165において、処理装置111は、協調対象ECUのスリープ許可フラグをNGに更新する。例えば、ステップS164においてECU132が抽出されている場合、処理装置111は図6に示すスリープ許可フラグテーブルにおいて、OKに設定されていたECU132のスリープ許可フラグを、図8に示すようにNGに更新する。図8は、更新後のスリープ許可フラグテーブルを示す図である。ステップS165の処理を完了すると、処理装置111は処理をステップS166へ進める。
ステップS166において、処理装置111は、スリープ不可のECUを全て選択したか否かを判定する。具体的には、スリープ可否テーブルにおいてスリープ可否フラグがスリープ不可に設定されているECUを全て選択したか否かを判定する。処理装置111は、スリープ可否フラグがスリープ不可に設定されているECUを全て選択した場合、スリープ判定処理を完了し、処理を図3のフローチャートのステップS17へ進める。一方、スリープ可否フラグがスリープ不可に設定されているECUで未選択のECUが存在する場合、処理装置111は、処理をステップS163へ戻す。
上記ステップS162からステップS166の処理によれば、協調ECUのスリープ許可フラグがNGに設定される。具体的には、スリープモードへの移行を不可とするスリープ可否情報を送信したECUのスリープ許可フラグ、および当該ECUと協調して動作する協調対象ECUのスリープ許可フラグがNGに設定される。
このように、図5に示すスリープ判定処理によれば、ECU同士の協調関係を示す協調ECU判別テーブルAに基づいて、ウェイクモードに維持させるべきECUおよびスリープモードへ移行可能なECUを個別に特定することができる。
なお、上記ステップS164およびステップS165の処理では、選択ECU−Aからデータを受信して処理動作を行うECUを、選択ECU−Aと協調動作する協調対象ECUとした例について説明したが、処理装置111は、選択ECU−Aに対してデータを送信するECUを、当該選択ECU−Aと協調動作する協調対象ECUとしても構わない。つまり、選択ECU−Aが動作処理に用いるデータを送信するECUのスリープ許可フラグをNGに更新しても構わない。例えば、協調ECU判別テーブルAにおいて、各行がデータを受信する側のECUを示し、各列がデータを送信する側のECUを示すように設定する。そして、選択ECU−Aに対してデータを送信するECUを協調ECUとして抽出する。このように抽出された協調ECUのスリープ許可フラグをNGに設定することにより、送信側のECUのスリープ許可フラグをNGに設定することができる。
図3の説明に戻り、ステップS17において、処理装置111は、スリープ指示処理のサブルーチンを実行する。スリープ指示処理は、処理装置111が各ネットワーク上のECUのモードを、ネットワーク単位でスリープモードへ移行させる処理である。以下、図9のフローチャートを参照してスリープ指示処理について説明する。なお、図9は第1の実施形態に係るスリープ指示処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例である。処理装置111は、スリープ指示処理のサブルーチンを開始すると、先ず、ステップS171の処理を開始する。
ステップS171において、処理装置111は、ネットワークを一つ選択する。具体的には、処理装置111は、自機に接続される第1ネットワークまたは第2ネットワークの何れかを選択する。以下、本ステップS171において選択したネットワークを選択ネットワークと呼称する。ステップS171の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS172へ進める。
ステップS172において、処理装置111は、選択ネットワーク上の全ECUのスリープ許可フラグがOKであるか否かを判定する。具体的には、処理装置111は、記憶装置112に記憶されたスリープ許可フラグテーブルを参照し、選択ネットワークに属する全ECUのスリープ許可フラグがOKであるか否か判定する。例えば、選択ネットワークとして第1ネットワークが選択されている場合、処理装置111は、図8に示すスリープ許可フラグテーブルを参照し、ECU121およびECU122のスリープ許可フラグが何れもOKであるか否かを判定する。処理装置111は、選択ネットワークに属する全ECUのスリープ許可フラグがOKであると判定した場合、処理をステップS173に進める。一方、処理装置111は、選択ネットワークに属するECUのスリープ許可フラグが一つでもNGである場合、処理をステップS174へ進める。
ステップS173において、処理装置111は、選択ネットワークにスリープ移行指示データを送信する。具体的には、処理装置111は、選択ネットワーク上の各ECUへスリープ移行指示データを、当該選択ネットワークと処理装置111とを接続する通信バスを介して、ブロードキャスト方式で送信する。ステップS173の処理を完了すると、処理装置111は処理をステップS174へ進める。
上記ステップS172およびステップS173の処理によれば、選択ネットワーク上の全ECUのスリープ許可フラグがOKである場合にのみ、当該選択ネットワーク上の全ECUの動作モードがスリープモードへ移行される。
ステップS174において、処理装置111は、全てのネットワークを選択したか否かを判定する。具体的には、処理装置111は、自機に接続されている全てのネットワークをステップS171の処理において選択したか否かを判定する。処理装置111は、全てのネットワークを選択したと判定した場合、スリープ指示処理を完了して、処理を図3のフローチャートのステップS18へ進める。一方、処理装置111は、選択していないネットワークがあると判定した場合、処理をステップS171へ戻す。
上記ステップS174の処理によれば、全てのネットワークについて、ステップS172の判定処理を実行するまで、上記ステップS171からステップS173の処理が繰り返し実行される。
上記スリープ指示処理において、例えば、選択ネットワークとして第1ネットワークが選択されている場合、図8に示すスリープ許可フラグテーブルを参照すると、当該第1ネットワークに属するECU121およびECU122のスリープ許可フラグが何れもOKであるので、処理装置111は、通信バス12へスリープ移行指示データを送信する。一方、選択ネットワークとして第2ネットワークが選択されている場合、当該第2ネットワークに属するECU131およびECU132のスリープ許可フラグが何れもNGであるので、処理装置111は、ステップS173の処理を実行せず、通信バス13へはスリープ移行指示データを送信しない。
このように、図9に示すスリープ指示処理によれば、接続される全てのECUのスリープ許可フラグがOKであるネットワークにのみ、スリープ移行指示データが送信され、当該ネットワーク上の全てのECUがスリープモードへ移行する。なお、スリープモードへ移行不可のECUと協調動作するECUのスリープ許可フラグは上述図5のスリープ判定処理において予めNGに設定されるため、スリープモードへ移行不可のECUと協調動作するECUは、図9のスリープ指示処理においてスリープモードへ移行されることがなく、ウェイクモードに維持される。
図3のフローチャートの説明に戻り、ステップS18において、処理装置111は、タイマー値Tをリセットする。具体的には、処理装置111は、記憶装置112に記憶されるタイマー値Tを初期値に戻して上書きする。ステップS18の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS19へ進める。
ステップS19において、処理装置111は、電力が供給されているか否かを判定する。具体的には、処理装置111は、電源装置からの電力が供給されているか否かを判定する。処理装置111は、電源装置から電力が供給されている場合、処理をステップS10へ戻す。一方、処理装置111は、電源装置から電力が供給されていない場合、図3の処理を終了する。
以上より、第1の実施形態に係るネットワークシステム1によれば、ネットワーク単位で各ECUをウェイクモードからスリープモードへ移行させることができる。上記の通り、スリープモードはウェイクモードより消費電力量が小さいため、ネットワーク単位で各ECUの動作モードを移行させることにより、ネットワークシステム1において消費される電力を効率良く低減することができる。また、ネットワークシステム1では、他のECUと協調した動作処理を実行中のECUが接続されるネットワークについてはスリープ移行指示データが送信されないため、当該ECUはウェイクモードに維持される。そのため、上記ECUは協調した動作処理を維持することができる。
また、上記第1の実施形態に係るネットワークシステム1では、協調ECU判別テーブルを予め記憶装置112に記憶しているため、各ECUから送信される動作モードの移行に関する情報(スリープ可否情報)に含まれる情報量が少なくても、協調ECUを判別することができる。
なお、上記第1の実施形態では、各ECUが、スリープ可否情報を従来送信していたデータの一部に織り込んで送信する例について説明したが、各ECUは、スリープ可否情報を示すデータを従来送信していたデータとは別途に送信しても構わない。
(第2の実施形態)
上記第1の実施形態では、処理装置111が、ECU同士の協調関係を示す協調ECU判別テーブルAに基づいて、協調ECUを特定する例について説明したが、処理装置111は、ネットワークシステムを流れるデータの種別と、各データを用いて協調動作するECUとの対応関係を示す協調ECU判別テーブルBに基づいて、協調ECUを判別しても構わない。以下、第2の実施形態に係るネットワークシステムについて説明する。なお、第2の実施形態に係るネットワークシステムの構成は第1の実施形態に係るネットワークシステムと同様であるので、当該構成についての詳細な説明は省略する。
先ず、第2の実施形態に係る各ECUが送受信するデータの形式について、図10を参照して説明する。図10は、第2の実施形態に係る各ECUが送受信するデータの形式の一例を示す図である。第2の実施形態に係る各ECUが送受信するデータは、ヘッダフィールド41およびデータフィールド42の各ビット領域で構成されるデジタルデータである。ここで、データフィールド42は、さらにコマンドフィールド421およびパラメータフィールド422から構成される。コマンドフィールド421は、データの種別を示すコマンドコードが格納されるビット領域である。コマンドコードは、例えば、エンジンの回転数や、車室内の温度などの、データの種別を示す。パラメータフィールド422は、当該データのパラメータを示すビット領域である。例えば、データがエンジンの回転数を示すデータである場合、5000rpmなどの回転数の数値情報がパラメータフィールド422に格納される。
各ECUは、コマンドコードが異なる複数の種別のデータを送信している。処理装置111は、データを受信すると、当該データのコマンドコードを識別し、当該データを用いて制御処理を行うECUが接続されたネットワークへ当該データを中継するフィルタリング処理を、スリープ制御処理と並行して実行する。なお、第2の実施形態では、各ECUは、データの送信が不要な場合には、データを送信しないものとする。
次いで、図11を参照して、第2の実施形態に係る処理装置111の処理について説明する。図11は、第2の実施形態に係る処理装置111が実行するスリープ制御処理を示すフローチャートの一例である。第2の実施形態に係る処理装置111は、第1の実施形態と同様に、車両に搭載される電源装置からゲートウェイ装置11へ電源が供給されている間、図11に示すスリープ制御処理を実行する。処理装置111は、図11に示すスリープ制御処理を開始すると、先ず、ステップS20の処理を実行する。
ステップS20において、処理装置111は、上述ステップS10の処理と同様にしてIG系統の電源がオフであるか否かを判定する。処理装置111は、IG系統の電源線から電力が供給されていない場合、車両のIG電源がオフであると判定して、処理をステップS21へ進める。一方、処理装置111は、IG系統の電源線から電力が供給されている場合、車両のIG電源がオンであると判定して、後述ステップS21からステップS27の処理を省略して処理をステップS28へ進める。
ステップS21において、処理装置111は、上述ステップS11の処理と同様にしてデータを受信したか否かを判定する。処理装置111は、データを受信したと判定した場合、処理をステップS22へ進める。一方、処理装置111は、データを受信していないと判定した場合、ステップS22およびステップS23の処理を省略して、処理をステップS24へ進める。
ステップS22において、処理装置111は、受信データのコマンドコードを抽出する。具体的には、上記ステップS21において受信した受信データのコマンドフィールド421に格納されたコマンドコードを抽出する。ステップS22の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS23へ進める。
ステップS23において、処理装置111は、コマンドコードおよび協調ECU判別テーブルBに基づいて、受信データテーブルAを更新、または作成する。
協調ECU判別テーブルBは、各コマンドコードを有するデータと、当該各データを用いて制御処理を行うECUとの対応関係を示すテーブルデータである。協調ECU判別テーブルBは、予め記憶装置112に記憶される。図12は、協調ECU判別テーブルBの一例を示す図である。図12に示す協調ECU判別テーブルBおいて、各行は、データに含まれる各コマンドコードに対応する。また、協調ECU判別テーブルBにおいて、各列は、処理装置111に接続するネットワーク上の各ECUに対応する。図12の協調ECU判別テーブルBでは、各行において、当該行のデータを用いて制御処理を行うECUを、当該ECUを示す列に○印を付して示す。
第2の実施形態に係る受信データテーブルAは、処理装置111が受信したデータと、当該データを用いて制御処理を行うECUとの対応関係を示すテーブルである。図13は、第2の実施形態に係る処理装置111が作成する受信データテーブルAの一例を示す図である。受信データテーブルAにおいて、各行は、ステップS21の処理で受信したデータを示す。また、受信データテーブルAにおいて、2列目は各データのコマンドコードに対応し、3列目以降の各列は、処理装置111に接続する各ネットワーク上の各ECUに対応する。図13に示す受信データテーブルAでは、各行において、当該行のデータを送受信して制御処理を行うECUを示す列に○印を付して、各データと、当該データを送受信して制御処理を行うECUとの対応関係を示す。
ここで、処理装置111が受信したデータは、第1ネットワークまたは第2ネットワーク上のECUの何れかから送信されたデータである。したがって、受信データテーブルA中で○印が付された列に対応するECUは、ネットワークシステム上の何れかのECUにとっての協調対象ECUであり、且つ、当該ECUと現時点で協調動作する協調ECUであるといえる。
本ステップS23における処理装置111の具体的な処理について説明する。先ず、処理装置111は、受信データテーブルAが作成されているか否かを判定する。受信データテーブルAが作成されていない場合、処理装置111は、ステップS21の処理で受信したデータに対応する行を1行目として新たに受信データテーブルAを作成する。受信データテーブルAが既に作成されている場合、処理装置111は、ステップS21の処理で受信したデータに対応する行を受信データテーブルAに追加する。
次いで、処理装置111は、上記協調ECU判別テーブルB上で、ステップS22において抽出したコマンドコードに対応した行を探索し、○印が付された列に対応するECU、すなわち協調ECUを抽出する。そして、処理装置111は、上記受信データテーブルAに追加または作成した行で、上記の通り抽出した協調ECUに対応する列に○印を付す。
例えば、受信データのコマンドコードがDである場合、先ず、処理装置111は、図13の4行目に示すように上記コマンドコードDの受信データに対応する行を受信データテーブルAに追加する。次いで、処理装置111は、図12に示す協調ECU判別テーブルBを参照し、ECU131およびECU132を協調ECUとして抽出する。そして、処理装置111は、図13の4行目に示すように、協調ECU判別テーブルBにおいて協調ECUとして抽出したECU131およびECU132に対応する列に○印を付す。
処理装置111は、ステップS23の処理を完了すると処理をステップS24へ進める。
ステップS24において、処理装置111は、上記ステップS14の処理と同様にしてタイマー値Tをカウントアップする。ステップS24の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS25へ進める。
ステップS25において、処理装置111は、上記ステップS15の処理と同様にしてタイマー値Tが処理周期Tth以上であるか否かを判定する。処理装置111は、タイマー値Tが処理周期Tth以上である場合、処理をステップS26へ進める。一方、処理装置111は、タイマー値Tが処理周期Tth未満である場合、処理をステップS21へ戻す。
上記ステップS21からステップS25の処理によれば、処理装置111は、処理周期Tthが経過する間に受信した受信データの種別および、予め記憶された協調ECU判別テーブルBに基づいて受信データテーブルAを作成、および更新する。例えば、処理周期Tthが経過する間に、処理装置111は、データa、データb、データc、およびデータd、を受信すると、図13に示す受信データテーブルAを作成する。
なお、図13では各受信データに各々対応する行を用意して、受信データテーブルAを作成する例を示したが、受信データの各コマンドコードに対応する行のみを用意して受信データテーブルを作成しても構わない。すなわち、コマンドコードが重複するデータを受信した場合、当該コマンドコードに対応する行を一つ追加するようにして受信データテーブルを作成しても構わない。
ステップS26において、処理装置111は、図14に示すスリープ判定処理を実行する。図14は、第2の実施形態に係るスリープ判定処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例である。処理装置111は、図14のスリープ判定処理のサブルーチン処理を開始すると、先ず、ステップS261の処理を実行する。
ステップS261において、処理装置111は、受信データテーブルAにおいてECUを一つ選択する。具体的には、受信データテーブルAにおいて各列に対応するECUのうち一つを選択する。以下、本ステップS261において選択されたECUを選択ECU−Bと呼称する。ステップS261の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS262へ進める。
ステップS262において、処理装置111は、選択ECU−Bが制御処理に用いるデータを受信しているか否かを判定する。具体的には、図13に示す受信データテーブルA中、ステップS261の処理で選択した選択ECU−Bの列において、何れかの行で○印が付されているか否かを判定する。上記選択ECU−Bの列の、何れかの行で○印が付されている場合、処理装置111は、選択ECU−Bが制御処理に用いるデータを受信していると判定し、処理をステップS263へ進める。一方、上記の列において何れの行にも○印が付されていない場合、処理装置111は、選択ECU−Bが制御処理に用いるデータを受信していないと判定し、処理をステップS263へ進める。
ステップS263において、処理装置111は、選択ECU−Bのスリープ許可フラグをNGに設定する。具体的には、処理装置111は、上記図6に示すスリープ許可フラグテーブルを記憶装置112から読み出し、選択ECU−Bのスリープ許可フラグをNGに上書きして設定する。なお、第2の実施形態において、スリープ許可フラグテーブルは予め記憶装置112に記憶されているものとする。ステップS263の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS265へ進める。
ステップS264において、処理装置111は、選択ECU−Bのスリープ許可フラグをOKに設定する。具体的には、処理装置111は、上記図6に示すスリープ許可フラグテーブルを記憶装置112から読み出し、選択ECU−Bのスリープ許可フラグをOKに上書きして設定する。ステップS264の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS265へ進める。
上記ステップS262からステップS264の処理によれば、選択ECU−Bがネットワークシステム上の何れかのECUと協調動作する協調ECUであるか否かを判定し、協調ECUであると特定されたECUのスリープ許可フラグをNGに設定することができる。
ステップS265において、処理装置111は、全ECUのスリープ許可フラグの設定が完了したか否かを判定する。具体的には、処理装置111は、全てのECUをステップS261の処理において選択したか否かを判定する。処理装置111は、全てのECUをステップS261の処理において選択した場合、全ECUのスリープ許可フラグの設定が完了したものと判定して、スリープ判定処理のサブルーチンを終了し、処理を図11のステップS27へ進める。一方、処理装置111は、ステップS261の処理において未選択のECUが存在する場合、全ECUのスリープ許可フラグの設定が完了していないと判定して、処理をステップS261へ戻す。
例えば、図13に示す内容の受信データテーブルが作成されている場合、上記ステップS261からステップS265のスリープ判定処理によれば、図8に示すようにECU121およびECU122のスリープ許可フラグがOKに設定され、ECU131およびECU132のスリープ許可フラグがNGに設定される。
上記ステップS21からステップS24の処理、およびスリープ判定処理によれば、ネットワーク上の何れかのECUと協調動作中である協調ECUを、第1の実施形態のようにスリープ可否情報などの各ECUからスリープモードへの移行に関する情報を送信させることなく、特定することができる。
図11の説明に戻り、ステップS27において、処理装置111は、上記図9と同様のスリープ指示処理のサブルーチン処理を実行する。本ステップS27の処理により、処理装置111は、上記ステップS26において、全てのECUのスリープ許可フラグがOKに設定されたネットワークにのみスリープ移行指示データを送信する。ステップS27の処理を完了すると、処理装置は、処理をステップS28へ進める。
ステップS28において、処理装置111は、タイマー値および受信データテーブルAをリセットする。具体的には、処理装置111は、記憶装置112に記憶されるタイマー値Tを初期値に戻して上書きする。また、処理装置111は、受信データテーブルAを示すデータを記憶装置112から削除する。なお、処理装置111は、受信データテーブルAを削除する代わりに、受信データテーブルAの内容を初期状態、すなわち○印が付されていない状態へ戻しても構わない。ステップS28の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS29へ進める。
ステップS29において、処理装置111は、電力が供給されているか否かを判定する。処理装置111は、電源装置から電力が供給されている場合、処理をステップS20へ戻す。一方、処理装置111は、電源装置から電力が供給されていない場合、図11の処理を終了する。
以上より、第2の実施形態に係るネットワークシステムにおいては、処理装置111が受信するデータの種別に応じてウェイクモードに維持させるべき協調ECUを特定することができる。したがって、第2の実施形態に係る各ECUは、送信するデータに予めスリープに関する情報を織り込む必要がない。故に、各ECUが送信するデータのサイズが小さくて済む。
また、一般的に、車両に搭載されるECUの中には、送受信するデータの種別を、IG系統、ACC系統などの車両の各電源系統のオン、オフの状態に応じて変更するECUが存在する。すなわち、電源系統の状態に応じて協調動作の相手となるECUが変わるECUが存在する。上記第2の実施形態に係るネットワークシステムによれば、処理装置111が受信するデータの種別に基づいて協調ECUを特定するため、上記のような電源系統の状態に応じて協調動作する対象が変わるECUがネットワークシステム上に存在する場合にも、電源系統の状態を検知することなく、協調ECUを正確に特定することができる。
なお、上記第2の実施形態では、各ECUがデータの送信が不要な場合にデータを送信しない場合を前提として説明したが、一般的に、データの送信が不要な場合であってもデータを継続的に送信し続けるECUが存在する。このようなECUがネットワークシステムに含まれる場合、当該ECUが送信するデータに、当該データが送信不要なデータであるか否かを示す情報を含ませる。そして、処理装置111は、上記データが送信不要でない場合のみ、上記ステップS21において受信データとして受信する。このような処理によれば、上記のようなデータを継続的に送信し続けるECUがネットワークシステムに含まれる場合であっても適切に各ECUをスリープモードへ移行させることができる。
また、上記第2の実施形態の発明をCANプロトコルのネットワークシステムに適用する場合、CANにおいて定義されるメッセージIDを上記コマンドコードとして扱うよう適用して構わない。
(第3の実施形態)
上記第2の実施形態では、処理装置111が受信データテーブルAを予め記憶装置112に記憶された協調ECU判別テーブルBに基づいて判別例について説明したが、処理装置111は、他の手法で受信データテーブルを作成しても構わない。例えば、各ECUが他のECUのスリープモードへの移行許可を示す情報を送信する場合、処理装置111は当該情報に基づいて受信データテーブルを作成することができる。すなわち、協調ECU判別テーブルBを用意する必要がない。以下、第3の実施形態に係るネットワークシステムについて説明する。なお、第3の実施形態に係るネットワークシステムの構成は第1の実施形態に係るネットワークシステムと同様であるので、当該構成についての詳細な説明は省略する。
先ず、第3の実施形態に係る各ECUが送受信するデータの形式について、図15を参照して説明する。図15は、第3の実施形態に係る各ECUが送受信するデータの形式の一例を示す図である。第3の実施形態に係る各ECUが送受信するデータは、ヘッダフィールド41、データフィールド42、およびスリープ許可情報フィールド44の各ビット領域で構成されるデジタルデータである。上記スリープ許可情報フィールド44は、スリープ許可情報が格納されるビット領域である。
スリープ許可情報とは、各ECUをスリープモードへの移行を許可するか否かを示す情報である。図16は、スリープ許可情報のイメージ図である。図16では、スリープ許可情報がテーブル形式のデータ構造をとる場合を例示する。図16に示すスリープ許可情報のテーブル中、各列はネットワーク上の各ECUに対応する。図16に示すスリープ許可情報のテーブル中、スリープモードへの移行を許可しないECUについては、対応する列に○印を付して示す。例えば、図16に示すスリープ許可情報では、ECU122およびECU132がスリープモードへの移行が許可されない。
各ECUは、例えば、車両に搭載される各電源系統のオンオフの状態に応じて、自機と協調動作する協調ECUを判別する。具体的には、各ECUは、各電源系統のオンオフの状態毎に、どのECUと協調動作するかを示すテーブルデータを予め記憶しておく。そして、各ECUは、各電源系統のオンオフの状態を検知し、当該各電源系統の状態で自機協調動作するECUを、当該テーブルデータから抽出する。あるいは、各ECUは、車両に搭載された各種センサからの情報に基づいて、自機と協調動作する協調ECUを判別する。例えば、メーター装置を制御するECU(以下、メーターECUと呼称する)は、シートに備えられたセンサ装置から、乗員の有無を判別する。そして、乗員が存在しない場合には、メーターECUは、シートの位置調整等の制御が行われないものとみなし、シートに位置調整を制御するECUを、自機と協調動作するECUでないと判別する。
各ECUは、自機と協調動作するECUが判別された場合には、自機、および自機と協調動作するECUのスリープモードへの移行を許可しないことを示すスリープ許可情報を、ブロードキャスト送信する。
次いで、図17を参照して、第3の実施形態に係る処理装置111の処理について説明する。図17は、第3の実施形態に係る処理装置111が実行するスリープ制御処理を示すフローチャートの一例である。第3の実施形態に係る処理装置111は、第1の実施形態と同様に、車両に搭載される電源装置からゲートウェイ装置11へ電源が供給されている間、図17に示すスリープ制御処理を実行する。処理装置111は、図17に示すスリープ制御処理を開始すると、先ず、ステップS30の処理を実行する。
ステップS30において、処理装置111は、上述ステップS10の処理と同様にしてIG系統の電源がオフであるか否かを判定する。処理装置111は、IG系統の電源線から電力が供給されていない場合、車両のIG電源がオフであると判定して、処理をステップS31へ進める。一方、処理装置111は、IG系統の電源線から電力が供給されている場合、車両のIG電源がオンであると判定して、後述ステップS31からステップS37の処理を省略して処理をステップS38へ進める。
ステップS31において、処理装置111は、上述ステップS11の処理と同様にしてデータを受信したか否かを判定する。処理装置111は、データを受信したと判定した場合、処理をステップS32へ進める。一方、処理装置111は、データを受信していないと判定した場合、ステップS32およびステップS33の処理を省略して、処理をステップS34へ進める。
ステップS32において、処理装置111は、受信データからスリープ許可情報を抽出する。具体的には、上記ステップS31において受信した受信データのスリープ許可情報を抽出する。ステップS32の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS33へ進める。
ステップS33において、処理装置111は、スリープ許可情報に基づいて受信データテーブルBを作成、または更新する。
図18は、第3の実施形態に係る処理装置111が作成する受信データテーブルBの一例を示す図である。受信データテーブルBにおいて、各行は、ステップS31の処理で受信したデータを示す。受信データテーブルBにおいて、2列目以降の各列は、処理装置111に接続する各ネットワーク上の各ECUに対応する。図18に示す受信データテーブルBでは、各行において、当該行のデータを用いて制御処理を行うECUを示す列に○印を付して、各データと、当該データを用いて制御処理を行うECUとの対応関係を示す。
なお、図18では各受信データに各々対応する行を用意して、受信データテーブルBを作成する例を示したが、受信データの各コマンドコードに対応する行のみを用意して受信データテーブルを作成しても構わない。すなわち、コマンドコードが重複するデータを受信した場合、当該コマンドコードに対応する行を一つ追加するようにして受信データテーブルを作成しても構わない。
本ステップS33における処理装置111の具体的な処理について説明する。先ず、処理装置111は、受信データテーブルBが作成されているか否かを判定する。受信データテーブルBが作成されていない場合、処理装置111は、ステップS31の処理で受信したデータに対応する行を1行目として新たに受信データテーブルBを作成する。受信データテーブルBが既に作成されている場合、処理装置111は、ステップS31の処理で受信したデータに対応する行を受信データテーブルBに追加する。そして、受信データテーブルBの各行では、ステップS32の処理で抽出したスリープ許可情報と同様に、スリープを許可しないECUに対応する列へ○印を付す。ステップS33の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS34へ進める。
ステップS34において、処理装置111は、上記ステップS14の処理と同様にしてタイマー値Tをカウントアップする。ステップS24の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS35へ進める。
ステップS35において、処理装置111は、上記ステップS15の処理と同様にしてタイマー値Tが処理周期Tth以上であるか否かを判定する。処理装置111は、タイマー値Tが処理周期Tth以上である場合、処理をステップS36へ進める。一方、処理装置111は、タイマー値Tが処理周期Tth未満である場合、処理をステップS31へ戻す。
上記ステップS31からステップS35の処理によれば、処理装置111は、処理周期Tthが経過する間に受信した受信データに含まれるスリープ許可情報に基づいて受信データテーブルBを作成、および更新する。つまり、第3の実施形態に係るネットワークシステムにおいては、協調ECU判別テーブルなどのデータを記憶装置112に予め記憶させておく必要がない。したがって、記憶装置112の記憶容量が小さくて済む。
ステップS36において、処理装置111は、上記ステップS26と同様に図14に示すスリープ判定処理を実行して、ステップS33で作成および更新した受信データテーブルBに基づいて全ECUのスリープ許可フラグを設定する。図17に示す受信データテーブルBに基づいてECUのスリープ許可フラグが設定された場合、ECU121およびECU122のスリープ許可フラグはOKに、ECU131およびECU132のスリープ許可フラグはNGに設定される。ステップS36の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS37へ進める。
ステップS37において、処理装置111は、上記ステップS17と同様に図9に示すスリープ指示処理を実行して、ネットワーク上の全てのECUのスリープ許可フラグがOKであるネットワークへ、スリープ移行指示データを送信する。ステップS37の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS38へ進める。
ステップS38において、処理装置111は、上記ステップS28と同様にタイマー値Tおよび受信データテーブルBをリセットする処理を行う。ステップS38の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS39へ進める。
ステップS39において、処理装置111は、上記ステップS19と同様に電力が供給されているか否かを判定する。処理装置111は、電源装置から電力が供給されている場合、処理をステップS30へ戻す。一方、処理装置111は、電源装置から電力が供給されていない場合、図17の処理を終了する。
以上より、第3の実施形態に係るネットワークシステムにおいては、処理装置111が受信するデータに含まれるスリープ許可情報に基づいてウェイクモードに維持させるべき協調ECUを特定することができる。
なお、上記第3の実施形態においては、各ECUが互いに送受信するデータの一部にスリープ許可情報を織り込む例について説明したが、各ECUは、ECU同士が送受信するデータとは別途にスリープ許可情報のみを含むデータを送信しても構わない。このようにスリープ許可情報のみを含むデータを送信する場合、データの一部にスリープ許可情報を織り込む場合に比べて、1データあたりのサイズを小さくすることができる。一方、データの一部にスリープ許可情報を織り込む場合は、スリープ許可情報のみを含むデータを送信する場合に比べて、ネットワーク上のデータ数を少なくすることができる。
(第4の実施形態)
上記第2の実施形態では、処理装置111が、各ECU個別にスリープ移行指示データを送信可能か否かを判別した後、スリープ移行指示データを送信可能なネットワークを判別する例について説明したが、処理装置111は、各ECU個別にスリープ移行指示データを送信可能か否かを判別することなく、スリープ移行指示データを送信可能なネットワークを判別しても構わない。以下、第4の実施形態に係るネットワークシステムについて説明する。なお、第4の実施形態に係るネットワークシステムの構成は、第1の実施形態に係るネットワークシステムと同様であるので、当該構成についての詳細な説明は省略する。また、第4の実施形態において各ECUが送信するデータの形式は、第2の実施形態に係るECUが送信するデータの形式と同様であるので、当該データの形式についての詳細な説明は省略する。
次いで、図19を参照して、第4の実施形態に係る処理装置111の処理について説明する。図19は、第4の実施形態に係る処理装置111が実行するスリープ制御処理を示すフローチャートの一例である。第4の実施形態に係る処理装置111は、第1の実施形態と同様に、車両に搭載される電源装置からゲートウェイ装置11へ電源が供給されている間、図19に示すスリープ制御処理を実行する。処理装置111は、図19に示すスリープ制御処理を開始すると、先ず、ステップS40の処理を実行する。
ステップS40において、処理装置111は、上述ステップS10の処理と同様にしてIG系統の電源がオフであるか否かを判定する。処理装置111は、IG系統の電源線から電力が供給されていない場合、車両のIG電源がオフであると判定して、処理をステップS41へ進める。一方、処理装置111は、IG系統の電源線から電力が供給されている場合、車両のIG電源がオンであると判定して、後述ステップS41からステップS47の処理を省略して処理をステップS48へ進める。
ステップS41において、処理装置111は、上述ステップS11の処理と同様にしてデータを受信したか否かを判定する。処理装置111は、データを受信したと判定した場合、処理をステップS42へ進める。一方、処理装置111は、データを受信していないと判定した場合、ステップS42およびステップS43の処理を省略して、処理をステップS44へ進める。
ステップS42において、処理装置111は、上述ステップS22の処理と同様にして受信データのコマンドコードを抽出する。ステップS42の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS43へ進める。
ステップS43において、処理装置111は、コマンドコードおよび協調ネットワーク判別テーブルに基づいて受信データテーブルCを更新、または作成する。
協調ネットワーク判別テーブルは、各コマンドコードを有するデータと、当該各データを送受信して協調動作する協調ECUが接続されているネットワークとの対応関係をそれぞれに示すテーブルデータである。協調ネットワーク判別テーブルは、予め記憶装置112に記憶される。図20は、協調ネットワーク判別テーブルの一例を示す図である。図20に示す協調ネットワーク判別テーブルにおいて、各行は、データに含まれる各コマンドコードに対応する。また、協調ネットワーク判別テーブルにおいて、各列は、処理装置111に接続するネットワークに対応する。図20の協調ネットワーク判別テーブルでは、各行に対応するデータを送受信して協調動作する協調ECUが接続されているネットワークを、当該ネットワークに対応する列に○印を付して示す。
第4の実施形態に係る受信データテーブルCは、処理装置111が受信したデータと、当該データを送受信する協調ECUが接続されたネットワークとの対応関係を示す。図21は、第4の実施形態に係る処理装置111が作成する受信データテーブルCの一例を示す図である。受信データテーブルCにおいて、各行は、ステップS41の処理で受信したデータを示す。また、受信データテーブルCにおいて、2列目は各データのコマンドコードに対応し、3列目以降の各列は、処理装置111に接続する各ネットワークに対応する。図21に示す受信データテーブルCでは、各行において、当該行のデータを送受信して協調動作する協調ECUが接続されるネットワークを示す列に○印を付して、各データと、当該データを送受信する協調ECUが接続されたネットワークとの対応関係を示す。
なお、図21では各受信データに各々対応する行を用意して、受信データテーブルCを作成する例を示したが、受信データの各コマンドコードに対応する行のみを用意して受信データテーブルを作成しても構わない。すなわち、コマンドコードが重複するデータを受信した場合、当該コマンドコードに対応する行を一つ追加するようにして受信データテーブルを作成しても構わない。
本ステップS43における処理装置111の具体的な処理について説明する。先ず、処理装置111は、受信データテーブルCが作成されているか否かを判定する。受信データテーブルCが作成されていない場合、処理装置111は、ステップS41の処理で受信したデータに対応する行を1行目として新たに受信データテーブルCを作成する。受信データテーブルCが既に作成されている場合、処理装置111は、ステップS41の処理で受信したデータに対応する行を受信データテーブルCに追加する。
次いで、処理装置111は、協調ネットワーク判別テーブルに基づいて受信データを送受信する協調ECUが接続されたネットワークを抽出する。具体的には、上記協調ネットワーク判別テーブル上で、ステップS42において抽出したコマンドコードに対応した行を探索し、当該行で○印が付された列に対応するネットワークを抽出する。そして、処理装置111は、上記受信データテーブルCに追加または作成した行で、上記の通り抽出したネットワークに対応する列に○印を付す。このような処理により、受信データテーブルCでは、現時点において協調動作を実行中の協調ECUが接続するネットワークに対応する列にのみ○印が付される。
例えば、受信データのコマンドコードがDである場合、先ず、処理装置111は、図21の4行目に示すように上記コマンドコードDの受信データに対応する行を受信データテーブルCに追加する。次いで、処理装置111は、図20に示す協調ネットワーク判別テーブルを参照し、協調ECUが接続されたネットワークとして第1ネットワークを抽出する。そして、処理装置111は、図21の4行目に示すように、受信データテーブルCにおいてに先に抽出した第2ネットワーク対応する列に○印を付す。
処理装置111は、ステップS43の処理を完了すると処理をステップS44へ進める。
ステップS44において、処理装置111は、上記ステップS14の処理と同様にしてタイマー値Tをカウントアップする。ステップS44の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS45へ進める。
ステップS45において、処理装置111は、上記ステップS15の処理と同様にしてタイマー値Tが処理周期Tth以上であるか否かを判定する。処理装置111は、タイマー値Tが処理周期Tth以上である場合、処理をステップS46へ進める。一方、処理装置111は、タイマー値Tが処理周期Tth未満である場合、処理をステップS41へ戻す。
上記ステップS41からステップS45の処理によれば、処理装置111は、処理周期Tthが経過する間に受信した受信データに基づいて受信データテーブルCを作成、および更新する。例えば、処理周期Tthが経過する間に、処理装置111は、データa、データb、データc、およびデータd、を受信すると、図21に示す受信データテーブルCを作成する。
ステップS46において、処理装置111は、図22に示すスリープ判定処理を実行する。図22は、第4の実施形態に係るスリープ判定処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例である。処理装置111は、図22のスリープ判定処理のサブルーチン処理を開始すると、先ず、ステップS461の処理を実行する。
ステップS461において、処理装置111は、受信データテーブルCにおいてネットワークを一つ選択する。具体的には、受信データテーブルCにおいて各列に対応するネットワークのうち一つを選択する。以下、本ステップS461において選択されたECUを選択ネットワークと呼称する。ステップS461の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS462へ進める。
ステップS462において、処理装置111は、選択ネットワークに協調動作中のECUが接続されているか否かを判定する。具体的には、図21に示す受信データテーブルC中、ステップS461の処理で選択した選択ネットワークの列において、何れかの行で○印が付されているか否かを判定する。上記の列において何れかの行で○印が付されている場合、処理装置111は、選択ネットワークに協調動作中のECUが接続されていると判定し、処理をステップS463へ進める。一方、上記の列において何れの行にも○印が付されていない場合、処理装置111は、選択ネットワークに協調動作中のECUが接続されていないと判定し、処理をステップS463へ進める。
ステップS463において、処理装置111は、選択ネットワークの指示許可フラグをOKに設定する。具体的には、処理装置111は、指示許可フラグテーブルを記憶装置112から読み出し、選択ネットワークの指示許可フラグをNGに上書きして設定する。指示許可フラグテーブルは、各ネットワークの指示許可フラグの状態を示すテーブルデータである。指示許可フラグは、処理装置111がネットワークへスリープ移行指示データをブロードキャスト送信可能か否かを示すフラグである。あるネットワークの指示許可フラグがOKである場合、処理装置111は、当該ネットワークに対してスリープ移行指示データを送信可能である。一方、あるECUの指示許可フラグがNGである場合、処理装置111は、当該ECUに対してスリープ移行指示データを送信不可能である。図23は指示許可フラグテーブルの一例を示す図である。図23に示すように、指示許可フラグテーブルにおいて、各列は、処理装置111に接続される各ネットワークに対応する。なお、第4の実施形態において、スリープ許可フラグテーブルは予め記憶装置112に記憶されているものとする。ステップS463の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS465へ進める。
ステップS464において、処理装置111は、選択ネットワークの指示許可フラグをNGに設定する。具体的には、処理装置111は、指示許可フラグテーブルを記憶装置112から読み出し、選択ネットワークの指示許可フラグをOKに上書きして設定する。ステップS464の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS465へ進める。
ステップS465において、処理装置111は、全ネットワークの指示許可フラグの設定が完了したか否かを判定する。具体的には、処理装置111は、全てのネットワークをステップS461の処理において選択したか否かを判定する。処理装置111は、全てのネットワークをステップS461の処理において選択した場合、全ネットワークの指示許可フラグの設定が完了したと判定して、スリープ判定処理のサブルーチンを終了し、処理を図19のステップS47へ進める。一方、処理装置111は、ステップS461の処理において未選択のネットワークが存在する場合、全ネットワークの指示許可フラグの設定が完了していないと判定して、処理をステップS461へ戻す。
例えば、図21に示す内容の受信データテーブルが作成されている場合、上記ステップS461からステップS465のスリープ判定処理によれば、図23に示すように、第1ネットワークの指示許可フラグがOKに設定され、第2ネットワークの指示許可フラグがNGに設定される。このように、上記ステップS461からステップS465のスリープ判定処理によれば、上記ステップS461からステップS465のスリープ判定処理により、データの送信が無いネットワークの指示許可フラグがOKに設定される。
図11の説明に戻り、ステップS47において、処理装置111は、図24に示すスリープ指示処理のサブルーチン処理を実行する。図24は、第4の実施形態に係るスリープ指示処理のサブルーチンを示すフローチャートの一例である。処理装置111は、スリープ指示処理のサブルーチンを開始すると、先ず、ステップS471の処理を開始する。
ステップS471において、処理装置111は、上記ステップS171の処理と同様にしてネットワークを一つ選択する。以下、本ステップS471において選択したネットワークを選択ネットワークと呼称する。なお、処理装置111は、既に選択したネットワークは選択しないものとする。ステップS471の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS472へ進める。
ステップS472において、処理装置111は、選択ネットワークの指示許可フラグがOKであるか否かを判定する。具体的には、処理装置111は、記憶装置112に記憶された指示許可フラグテーブル(図23)を参照し、選択ネットワークに属する全ECUのスリープ許可フラグがOKであるか否か判定する。処理装置111は、選択ネットワークの指示許可フラグがOKである場合、処理をステップS473に進める。一方、処理装置111は、選択ネットワークの指示許可フラグがNGである場合、処理をステップS474へ進める。
ステップS473において、処理装置111は、選択ネットワークにスリープ移行指示データを送信する。具体的には、処理装置111は、選択ネットワークと処理装置111とを接続する通信バスへスリープ移行指示データを送信する。ステップS473の処理を完了すると、処理装置111は処理をステップS474へ進める。
ステップS474において、処理装置111は、全てのネットワークを選択したか否かを判定する。具体的には、処理装置111は、自機に接続されている全てのネットワークをステップS471の処理において選択したか否かを判定する。処理装置111は、全てのネットワークを選択したと判定した場合、スリープ指示処理を完了して、処理を図19のフローチャートのステップS48へ進める。一方、処理装置111は、選択していないネットワークがあると判定した場合、処理をステップS471へ戻す。
上記ステップS474の処理によれば、全てのネットワークについて、ステップS472の判定処理を実行するまで、上記ステップS471からステップS473の処理が繰り返し実行される。
上記スリープ指示処理において、例えば、ステップS471の処理で選択ネットワークとして第1ネットワークが選択されている場合、図23に示す指示許可フラグテーブルにおいて当該第1ネットワークの指示許可フラグがOKであるので、処理装置111は、ステップS473の処理を実行して、通信バス12へスリープ移行指示データを送信する。一方、ステップS471の処理で選択ネットワークとして第2ネットワークが選択されている場合、図23に示す指示許可フラグテーブルにおいて当該第2ネットワークの指示許可フラグがNGであるので、処理装置111は、ステップS473の処理を実行せず、通信バス13へはスリープ移行指示データを送信しない。つまり、上記ステップS471からステップS474の処理によれば、指示許可フラグがOKのネットワーク、すなわちネットワークの送信の無いネットワークに接続するECUのみがスリープ許可モードへ移行される。そのため、他のECUと協調動作するECUがスリープモードへ移行することがない。
図19のフローチャートの説明に戻り、ステップS48において、処理装置111は、タイマー値Tをリセットする。ステップS48の処理を完了すると、処理装置111は、処理をステップS49へ進める。
ステップS49において、処理装置111は、電力が供給されているか否かを判定する。具体的には、処理装置111は、電源装置からの電力が供給されているか否かを判定する。処理装置111は、電源装置から電力が供給されている場合、処理をステップS40へ戻す。一方、処理装置111は、電源装置から電力が供給されていない場合、図19の処理を終了する。
以上より、第4の実施形態に係るネットワークシステムは、各ネットワーク上のECUが他のECUと協調して動作しているか否かを個別に判定することなく、スリープモードへ移行可能なECUをネットワーク単位で判別することができる。また、第4の実施形態に係るネットワークシステムは、各ネットワークに接続されるECUの数が増加した場合であっても、処理に用いるテーブルの行列を増やす必要が無いため、記憶装置112の記憶領域が小さくて済む。
また、上記各実施形態では、各ECUおよび処理装置111が、所謂、CANプロトコルに基づいた通信を行う例について示したが、マルチマスタ・ブロードキャスト方式の通信プロトコルであれば、他の通信プロトコルを採用しても構わない。
また、上記各実施形態では、ネットワークシステムが車両に搭載される例について説明したが、本発明に係るネットワークシステムは、車両に搭載せずとも構わない。例えば、ECUの代わりにパーソナルコンピュータなどの端末装置がノードとして接続されたブロードキャスト型のネットワークに適用しても構わない。
本発明に係るネットワークシステムは、ゲートウェイ装置を介して接続される複数のネットワーク上の制御装置のモードを適切に切り替え可能とするネットワークシステムなどとして有用である。
1 ネットワークシステム
11 ゲートウェイ装置
12、13 通信バス
14 電源装置
111 処理装置
112 記憶装置
121、122、131、132 ECU
41 ヘッダフィールド
42 データフィールド
43 スリープ可否情報フィールド
44 スリープ許可情報フィールド
421 コマンドフィールド
422 パラメータフィールド

Claims (18)

  1. 少なくとも1つ以上のノードがそれぞれ接続された複数のネットワークを有し、当該複数のネットワークを相互に接続して当該ノード間のデータを中継するゲートウェイ装置を含むネットワークシステムであって、
    前記ゲートウェイ装置は、
    前記ノードの動作モードが移行可能か否かを前記ネットワーク単位で判定する移行判定手段と、
    前記移行判定手段が移行可能であると判定したネットワークに対して、当該ネットワーク上の全ての前記ノードの動作モードを移行させる移行指示データを送信する移行指示手段とを含み、
    前記ノードは、前記移行指示データを受信した場合に、当該移行指示データが示す動作モードに自機の動作モードを切り替える、ネットワークシステム。
  2. 前記移行判定手段は、通常の処理を実行するウェイクモードから、前記通常の処理の少なくとも一部を停止して消費電力量を低減するスリープモードへ前記ノードが移行可能か否かを判断し、
    前記ノードは、前記移行指示データを受信した場合に、自機の動作モードを前記ウェイクモードから前記スリープモードへ切り替える、請求項1に記載のネットワークシステム。
  3. 前記ノードは、自機が接続された前記ネットワーク上にブロードキャスト方式でデータを送信し、
    前記移行指示手段は、前記移行判定手段が移行可能であると判定したネットワークに対して、ブロードキャスト方式で前記移行指示データを送信する、請求項2に記載のネットワークシステム。
  4. 前記移行判定手段は、前記ノードのうち、他のノードとデータを送受信して当該他のノードと協調した協調動作を現時点において実行しているノード、および当該他のノードの双方を、前記スリープモードへ移行不可能な協調ノードとしてそれぞれ特定する協調ノード特定手段を含み、
    前記移行判定手段は、前記協調ノードが少なくとも1つ以上接続されている前記ネットワーク上の全ての前記ノードは前記スリープモードへ移行不可能であると判定し、前記協調ノードが接続されていない前記ネットワーク上の全ての前記ノードは前記スリープモードへ移行可能であると判定する、請求項2に記載のネットワークシステム。
  5. 前記ゲートウェイ装置は、前記協調ノードを判別するためのノード判別データテーブルを予め記憶する記憶手段を、さらに含み、
    前記協調ノード特定手段は、前記ゲートウェイ装置が受信した前記ノード間のデータおよび前記ノード判別データテーブルに基づいて前記協調ノードを特定する、請求項4に記載のネットワークシステム。
  6. 前記ノードは、各々、自機が前記スリープモードへ移行可能であるか否かを示すスリープ可否情報を含むデータを前記ゲートウェイ装置へ送信し、
    前記ノード判別データテーブルは、前記ノード毎に、当該ノードと前記協調動作を行う可能性のある他のノードを協調対象ノードとしてそれぞれ示し、
    前記協調ノード特定手段は、前記ノードのうち、自機が前記スリープモードへ移行不可能であることを示す前記スリープ可否情報を送信した送信元ノード、および前記ノード判別データテーブルに示される当該送信元ノードの前記協調対象ノードを、それぞれ前記協調ノードとして特定する、請求項5に記載のネットワークシステム。
  7. 前記ゲートウェイ装置は、前記各ノードから受信する受信データの種別を判別するデータ種別判別手段をさらに含み、
    前記ノード判別データテーブルは、前記データの種別毎に、当該データを送信または受信して前記協調動作を行う前記ノードを前記協調対象ノードとしてそれぞれ示し、
    前記協調ノード特定手段は、前記受信データの種別に応じた前記協調対象ノードを前記ノード判別データテーブルから抽出し、当該抽出した前記協調対象ノードを前記協調ノードとして特定する、請求項5に記載のネットワークシステム。
  8. 前記ノードは、
    自機を含む前記各ノードについて前記スリープモードへの移行を許可するか否かをそれぞれに判断する許可判断手段と、
    前記スリープモードへの移行を許可すると判断された前記ノード、および前記スリープモードへの移行を許可しないと判断された前記ノードを示すスリープ許可情報を、それぞれ前記ゲートウェイ装置へ送信する許可情報送信手段と、を含み、
    前記協調ノード特定手段は、受信した前記スリープ許可情報において、前記スリープモードへの移行を許可しないと判断された前記ノードを前記協調ノードとして特定する、請求項4に記載のネットワークシステム。
  9. 前記ノードは、各々、前記スリープ許可情報を、前記他のノードに送信するデータの一部に含ませて送信する、請求項8に記載のネットワークシステム。
  10. 前記ノードは、前記スリープ許可情報のみを含むデータを、それぞれ送信することを特徴とする、請求項8に記載のネットワークシステム。
  11. 前記移行判定手段は、前記ネットワークのうち、前記ノード間で前記データを送受信して協調した協調動作を現時点において実行している当該ノードが接続されたネットワークを、それぞれ協調ネットワークとして特定する協調ネットワーク特定手段を含み、
    前記移行判定手段は、前記協調ネットワーク上の全ての前記ノードは前記スリープモードへ移行不可能であると判定し、前記協調ネットワークとして特定されていない他のネットワーク上の全ての前記ノードは前記スリープモードへ移行可能であると判定する、請求項2に記載のネットワークシステム。
  12. 前記ゲートウェイ装置は、
    前記各ノードから受信する受信データの種別を判別するデータ種別判別手段と
    前記データの種別毎に、当該データを送信または受信して前記協調動作を行う前記ノードが接続されたネットワークを、協調対象ネットワークとしてそれぞれ示すネットワーク判別データテーブルを予め記憶する記憶手段と、をさらに含み、
    前記協調ネットワーク特定手段は、前記受信データを送信した送信元ノードが接続されたネットワーク、および前記受信データを受信して前記協調動作を行うノードが接続されたネットワークを、前記種別に応じて前記ネットワーク判別データテーブルから抽出して、当該抽出した協調対象ノードを前記協調ノードとして特定する、請求項11に記載のネットワークシステム。
  13. 前記ネットワークは、各々、CAN(Controller Area Network)プロトコルで通信を行うことを特徴とする、請求項3に記載のネットワークシステム。
  14. 前記ノードは、車両に搭載される電子制御装置であり、
    前記ネットワークおよび前記ゲートウェイ装置は、前記車両に搭載されることを特徴とする、請求項1に記載のネットワークシステム。
  15. 前記移行判定手段は、前記車両のイグニッションスイッチによりオン/オフの状態が切り替えられるイグニッション電源がオフ状態である場合にのみ、前記ノードの動作モードが移行可能か否かを判定する、請求項14に記載のネットワークシステム。
  16. 前記移行判定手段は、前記複数のネットワーク各々へ前記移行指示データを送信可能か否かを、定められた時間が経過する毎に、当該時間が経過する間に前記ゲートウェイ装置が受信したデータに基づいて判定する、請求項1に記載のネットワークシステム。
  17. 少なくとも1つ以上のノードがそれぞれ接続された複数のネットワークを有し、当該複数のネットワークを相互に接続して当該ノード間のデータを中継するゲートウェイ装置が実行するネットワーク制御方法であって、
    前記ノードの動作モードが移行可能か否かを前記ネットワーク単位で判定する移行判定ステップと、
    前記移行判定手段が移行可能であると判定したネットワークに対して、当該ネットワークに接続された全ての前記ノードの動作モードを移行させる移行指示データを送信する移行指示ステップと、
    前記ノードが前記移行指示データを受信した場合に、当該移行指示データが示す動作モードに当該ノードの動作モードを切り替えさせる、ネットワーク制御方法。
  18. 少なくとも1つ以上のノードがそれぞれ接続された複数のネットワークを、相互に接続して当該ノード間のデータを中継するゲートウェイ装置であって、
    前記ノードの動作モードが移行可能か否かを前記ネットワーク単位で判定する移行判定手段と、
    前記移行判定手段が移行可能であると判定したネットワークに対して、当該ネットワークに接続された全ての前記ノードの動作モードを移行させる移行指示データを送信する移行指示手段とを含む、ゲートウェイ装置。
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