JP2010161295A - プリント基板およびこれを備えた半導体装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 搭載される半導体チップの多ピン化に対応するために、挟面積により多くの電極を形成することができるプリント基板とこれを備えた半導体装置を提供すること。
【解決手段】 基板表面に形成された複数の電極2は、プリント基板1の辺に平行な複数の列を形成するように配置され、複数の列のうちスルーホールから遠い側に位置する第1の列5を形成する電極2に接続された配線4の間に、スルーホールに近い側に位置する第2の列6を形成する電極2が配置されていて、配線4の幅をW1、電極2の幅をW2、プリント基板1上における配線4および電極2間の最小間隔をW3、第2の列6を形成する電極2同士の間に形成される第1の列5を形成する電極2に接続された配線4の本数(整数)をNとしたときに、(W2+W3)/(W2−W1)≦N<((W2+W3)/(W2−W1))+1の関係を満たしている。
【選択図】 図2
【解決手段】 基板表面に形成された複数の電極2は、プリント基板1の辺に平行な複数の列を形成するように配置され、複数の列のうちスルーホールから遠い側に位置する第1の列5を形成する電極2に接続された配線4の間に、スルーホールに近い側に位置する第2の列6を形成する電極2が配置されていて、配線4の幅をW1、電極2の幅をW2、プリント基板1上における配線4および電極2間の最小間隔をW3、第2の列6を形成する電極2同士の間に形成される第1の列5を形成する電極2に接続された配線4の本数(整数)をNとしたときに、(W2+W3)/(W2−W1)≦N<((W2+W3)/(W2−W1))+1の関係を満たしている。
【選択図】 図2
Description
本発明は、BGA(Ball Grid Array:ボール グリッド アレイ)パッケージ等のような、プリント基板上に半導体チップを搭載し、半導体チップに設けられた電極とプリント基板に設けられた電極とを電気的に接続して得られる半導体装置に用いられるプリント基板、および、これを備えた半導体装置に関する。
携帯電話、デジタルテレビ、パソコン等、生活に密着した電子機器の機能は著しい進化を続ける中で、それらの機器で中心的な役割を担っている半導体装置は、高機能化が進められている。この高機能化の中で、半導体装置の多ピン化、小型化、軽量化、高放熱化を満足するパッケージ手段としてBGAがある。
図10に、従来のBGAパッケージされた半導体装置の一例を示す。図10(a)は、BGAパッケージされた半導体装置を、基板表面側、即ち半導体チップが搭載された側から見た平面図であり、図10(b)は図10(a)のE−E’矢示線方向の断面図である。
図10に示すように、BGAパッケージされた半導体装置50は、プリント基板55の表面側周辺に、プリント基板55の各辺に平行な列を形成するように電極56が配置されている。また、プリント基板55の基板表面側の中央部分には、半導体チップ51が搭載されていて、半導体チップ51の主表面に設けられた複数のパッド52と、それぞれ対応する電極56とが、ボンディングワイヤなどの金属細線53にて電気的に接続されている。
一方、プリント基板55の裏面側には、格子状に配列された複数のランド58が形成されていて、各ランド58上には、はんだ等の金属導体からなるはんだボール59が搭載されている。そして、プリント基板55の基板表面の電極56と基板裏面のランド58とは、図示しない配線とスルーホールとを介して電気的に接続されている。なお、不所望な短絡を防ぐために、半導体チップ51と金属細線53とは、図示しない絶縁性の封止樹脂にて覆われている。また、BGAパッケージに用いられるプリント基板55としては、プリント基板内の配線が多層化された構造のものが用いられることもあり、この場合、より小さい面積で、搭載された半導体チップ51とランド58との接続を実現することができる。
このように、BGAパッケージされた半導体装置50は、プリント基板55の裏面に形成されたランド58を2次元的に配置することができるので、ランド58の位置に対応した端子電極を備えるマザーボードなどの別の回路基板と半導体チップ51との接続を、高密度に集積された狭い領域で行うことができる。このため、他の構造の半導体装置、例えばDIP(Dual In−Line Package)やQFP(Quad Flat Package)等と比較して、外形寸法が同程度のまま、多ピン化された半導体装置を実現することができる。
BGAパッケージされた半導体装置50において、さらなる挟ピッチ化、多ピン化を行うために、図10に示すように、搭載される半導体チップ51表面のパッド52や、プリント基板55の基板表面に形成される電極56を複数列形成するようにして、かつ、1列目と2列目のパッド52や電極56の配置場所を互い違いにずらせた、いわゆる千鳥格子状とすることが行われている。また、このとき、パッド52と電極56とを接続する金属細線53同士が立体的にクロスするため、金属細線53同士の干渉と不所望の短絡とを防止するために、複数列に形成された電極56のうち、プリント基板55のより外側に位置する列に配置された電極56上に、導電性突起物57を形成することが提案されている(特許文献1参照)。
特開2007−317808号公報
しかし、プリント基板55上に配置される電極56は、半導体チップ51のパッド52との接続のために所定の面積を有していることが必要となる。一方、電極56相互間や、電極56と裏面のランド58とを接続するための配線と他の電極56との電気的リークを避けるために、隣り合う電極56や複数の電極56間に配置される配線との間に所定の間隔を保つことが必要となる。また、電極56同士や電極56と配線との間隔を規定する場合には、プリント基板55上に電極56や配線を形成する場合の製造上の較差を見込まなくてはならず、隣り合う電極56同士や電極56と配線との間隔を、より一層広いものとせざるを得ないこととなる。
このため、プリント基板55上において1列に配置できる電極56の数には制限があり、半導体チップ51の大集積度化や高速化に伴う多ピン化の進展に対応するため、プリント基板55の表面に形成される電極56の個数を増やすためには、電極56の列を3列4列と増やして対応することとなる。しかし、電極56の形成する列の数が増えると、ボンディングワイヤの金属細線53長が長くなり過ぎて、金属細線53間の干渉や、電気特性の低下を引き起こしてしまうという課題が発生する。また、電極56の形成する列が増えることは、プリント基板55の面積の増大にそのまま繋がってしまう。
本発明は、このような従来技術の課題を解決するものであり、搭載される半導体チップの多ピン化に対応するために、挟面積により多くの電極を形成することができるプリント基板、さらに、このプリント基板を備えた半導体装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明のプリント基板は、基板表面に形成された複数の電極と、基板裏面に形成された複数のランドと、前記電極と前記ランドとを接続する配線とスルーホールとを有するプリント基板であって、前記複数の電極は、前記プリント基板の辺に平行な複数の列を形成するように配置され、前記複数の列のうち、前記スルーホールから遠い側に位置する第1の列を形成する前記電極と前記スルーホールとを接続する基板表面に形成された前記配線の間に、前記第1の列よりも前記スルーホールに近い側に位置する第2の列を形成する電極が配置されていて、前記配線の幅をW1、前記電極の幅をW2、前記プリント基板上における前記配線および前記電極間の最小間隔をW3とし、前記第2の列を形成する前記電極同士の間に形成される前記第1の列を形成する前記電極に接続された前記配線の本数(整数)をNとしたときに、(W2+W3)/(W2−W1)≦N<((W2+W3)/(W2−W1))+1の関係を満たしていることを特徴とする。
また、本発明の半導体装置は、本発明にかかるプリント基板と、半導体チップと、前記プリント基板の基板表面に形成された前記電極と前記半導体チップのパッドとを接続するテープ配線を備えたテープ配線基板とを備え、前記テープ配線と、前記プリント基板に形成された前記電極とが、前記テープ配線上に形成された突起電極を介して接続されることを特徴とする多層回路基板に、電子部品としての半導体チップが搭載されたことを特徴とする。
本発明のプリント基板は、挟面積により多くの電極を形成することができるので、プリント基板面積を拡大することなく、搭載される半導体チップの多ピン化に対応することができる。
また、本発明の半導体装置は、多ピン化された半導体チップを搭載しても、半導体装置の表面積の増大を効果的に抑えることができ、かつ、プリント基板と半導体チップとの接続における電気特性の低下を効果的に防止することができる。
本発明のプリント基板は、基板表面に形成された複数の電極と、基板裏面に形成された複数のランドと、前記電極と前記ランドとを接続する配線とスルーホールとを有するプリント基板であって、前記複数の電極は、前記プリント基板の辺に平行な複数の列を形成するように配置され、前記複数の列のうち、前記スルーホールから遠い側に位置する第1の列を形成する前記電極と前記スルーホールとを接続する基板表面に形成された前記配線の間に、前記第1の列よりも前記スルーホールに近い側に位置する第2の列を形成する電極が配置されていて、前記配線の幅をW1、前記電極の幅をW2、前記プリント基板上における前記配線および前記電極間の最小間隔をW3とし、前記第2の列を形成する前記電極同士の間に形成される前記第1の列を形成する前記電極に接続された前記配線の本数(整数)をNとしたときに、(W2+W3)/(W2−W1)≦N<((W2+W3)/(W2−W1))+1の関係を満たしている。
このようにすることで、電極の配置を効率的に行うことができ、所定の面積に形成される電極の数を多くすることができる。
また、本発明のプリント基板おいて、基板の略中央部分に、半導体チップが搭載される半導体チップ搭載領域を有することが好ましい。このようにすることで、プリント基板の4つの辺に沿って複数の列を形成するように電極を配置することができるので、狭い面積でも多数の電極を配置することができる。
また、基板表面の前記電極の列が形成された位置に相当する基板裏面に、ダミーパターンが設けられていることが好ましい。このようにすることで、基板表面に形成された電極と、搭載される半導体チップのパッドどの電気的接続を採る際に、プリント基板が撓ってしまって、接続が不確実となってしまうことを効果的に防止することができる。
また、本発明の半導体装置は、本発明にかかるプリント基板と、半導体チップと、前記プリント基板の基板表面に形成された前記電極と前記半導体チップのパッドとを接続するテープ配線を備えたテープ配線基板とを備え、前記テープ配線と、前記プリント基板に形成された前記電極とが、前記テープ配線上に形成された突起電極を介して接続されることを特徴とする多層回路基板に、電子部品としての半導体チップが搭載されている。
このようにすることで、プリント基板の基板表面に効率よく電極を配置することができるので、プリント基板面積の増大を効果的に抑えることができ、半導体装置の面積の増大も効果的に抑えることができる。また、搭載された半導体チップと、プリント基板表面の電極との接続をテープ配線で行うため、プリント基板と半導体チップとの接続を確実に行うことができ、接続における電気特性の低下を効果的に防止することができる。
本発明の半導体装置において、前記突起電極は、前記プリント基板の前記電極および前記配線が形成されていない部分と重なり合う位置の、前記テープ配線上にも形成されていて、前記突起電極の電極幅をW6、前記テープ配線基板上の隣接する前記テープ配線同士の最小間隔をW7としたときに、W3≧(W6+2×W7)の関係を満たしていることが好ましい。
このようにすることで、テープ配線基板のテープ配線上に突起電極を形成することが容易となり、かつ、突起電極とプリント基板の不所望な電極や配線とが接続してしまうことを効果的に防止することができる。
また、前記テープ配線基板上に設けられた前記突起電極の電極幅W6が、前記テープ配線の配線幅W5よりも大きいことが好ましい。このようにすることで、テープ配線と、プリント基板上の電極との接続をより確実に行うことができる。
さらに、前記テープ配線の、前記プリント基板の前記電極と重なり合う部分が、他の部分よりも幅広の幅広部となっていることが好ましい。このようにすることで、プリント基板とテープ配線基板との接続時に、テープ配線が断線してしまうことを効果的に防止でき、半導体チップと、プリント基板との接続をより確実に行うことができる。
また、前記プリント基板の前記半導体チップが搭載される部分には、前記半導体チップを収容する開口部が形成されていることが好ましい。このようにすることで、半導体装置の厚さが不所望に厚くなってしまうことを防止することができる。
さらにまた、前記プリント基板の基板裏面側に形成されたランドには、前記プリント基板と他の回路基板とを接続するためのはんだボールが形成され、前記プリント基板の基板裏面側の前記半導体チップ表面に、金属薄膜を介してはんだボールが形成されていることが好ましい。このようにすることで、半導体チップの熱を、はんだボールを介してプリント基板と接続される他の回路基板へと効果的に逃がすことができるため、高放熱構造を備えた半導体装置を得ることができる。
以下、本発明にかかるプリント基板、そしてこのプリント基板を備えた半導体装置について、図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
まず、実施の形態1として、本発明にかかるプリント基板について説明する。
まず、実施の形態1として、本発明にかかるプリント基板について説明する。
図1は、本実施形態にかかるプリント基板1を、半導体チップのパッドに接続される電極2が形成されている側、すなわち基板表面の側から見た平面図である。なお、図1では、プリント基板1上の電極2の配列の状態を示すために、電極2の大きさを拡大して表示している。
プリント基板1の基板表面には、プリント基板1の4つの辺に沿って電極2が整列して形成されている。また、プリント基板1の略中央部分は、半導体チップが搭載される半導体チップ搭載領域3となっている。なお、プリント基板1へ搭載された半導体チップと電極2との接続方法としては、図10を用いて説明した従来の半導体装置50のように、半導体チップ表面のパッドと電極2とをボンディングワイヤなどの金属細線で接続する方法や、後述の実施の形態2以下で説明するように、半導体チップのパッドと電極2とを、テープ配線基板に形成されたテープ配線を用いて接続する方法などを用いることができる。このため、本実施形態におけるプリント基板1の半導体チップ搭載領域3としては、ワイヤボンディングで接続する場合のように、文字通りプリント基板1上に樹脂等によって半導体チップが固着搭載される領域を指す場合の他に、テープ配線基板上に搭載された半導体チップを位置させるために、プリント基板1に設けられた開口部分を領域として指す場合の両方の場合が含まれる。
また、図1では図示を省略するが、プリント基板1の基板表面において、電極2が形成されている領域と半導体チップ搭載領域3との間の領域に対応する、プリント基板1の基板裏面の領域部分には、プリント基板1をマザーボードなどの他の回路基板に接続するための複数のランドが、略格子状に整列して形成されている。そして、プリント基板1の基板表面の電極2と基板裏面のランドとの間は、プリント基板1の基板表面や基板裏面、さらには、基板内部のいずれか一つ以上の部分に形成された配線と、プリント基板1を貫通するスルーホールとで接続されている。
図1に示すように、本実施形態のプリント基板1では、プリント基板1の4つの辺に沿った2つの列を形成するように、電極2が形成されている。なお、上記したように、本実施形態の場合には、電極2の配置位置と半導体チップ搭載領域3との間に図示しないスルーホールが形成されていることから、プリント基板1の基板表面において、複数の電極2の形成する列のうち、外側に位置する列5がスルーホールから遠い側に位置する第1の列となり、前記外側に位置する列5の内側に位置する列6が、第1の列よりもスルーホールに近い側に位置する第2の列となる。
次に、図2を用いて、プリント基板1の基板表面に形成された電極2の配置についての詳細を説明する。なお、図2は、図1に示したプリント基板1の部分拡大図であり、図1中にAとして示した領域の部分を拡大したものである。
図2に示すように、本実施形態のプリント基板1の基板表面には、複数の電極2(2a,2b,2c,2d,2e)がプリント基板1の外側に位置する列(第1の列)5を形成するように、また、別の複数の電極2(2f,2g)が内側に位置する列(第2の列)6を形成するように、それぞれ配置されている。それぞれの電極2(2a〜2g)には、電極2と図示しないスルーホールとを電気的に接続する、基板表面に設けられた配線4が接続されている。なお、図1を参照すれば明らかなように、図2の図中下側の方向にスルーホールが形成された領域や半導体チップ搭載領域3が位置していることとなる。
ここで、図2に示すように、本実施形態のプリント基板1では、各電極2の電極幅(W2)が、それと接続される配線4の配線幅(W1)よりも広くなっている。これは、各電極2は、ボンディングワイヤなどの金属細線や、テープ配線基板のテープ配線を介して半導体チップのパッドに接続されるため、電極2と金属細線、または、電極2とテープ配線に形成された突起電極との接続を行う関係から、所定の電極幅が必要となるのに対し、各電極に接続されている配線4は、プリント基板1上に正確に途切れることなく形成することができる最小幅を配線幅として確保すればよいからである。
このため、本実施形態にかかるプリント基板1では、電極2と配線4とに、(W2−W1)の配線幅の差が生じることとなる。また、プリント基板1上に電極2や配線4を形成する場合には、隣接する電極2同士、配線4同士、電極2と配線4との間に、所定の間隔を形成する必要がある。これは、プリント基板1上の縁面リークや、微細異物により不所望な短絡を防ぐための観点から、また、プリント基板1上の電極2や配線4の形成可能な位置精度の観点から定められるものである。図2に示すように、本実施形態のプリント基板1でのこの間隔、すなわち、配線および電極間の最小間隔は、W3となっている。
本実施形態のプリント基板1は、上記の配線4の配線幅W1、電極2の電極幅W2、配線4および電極2間の最小間隔W3に基づいて、内側に位置する列6を形成する電極2(2f、2g)同士の間に配置される、外側に位置する列5を形成する電極2(2a、2b、2c、2d、2e)に接続された配線4の本数を規定し、狭い面積により多くの電極2を効率よく配置したプリント基板1を得ることができるというものである。
具体的には、本実施形態のプリント基板1は、内側に位置する列6(第2の列)を形成する電極2(2f、2g)同士の間に配置される、外側に位置する列5(第1の列)を形成する電極2(2a、2b、2c、2d、2e)に接続された配線4の本数をN(整数)としたとき、
(W2+W3)/(W2−W1)≦N<((W2+W3)/(W2−W1))+1
・・・・式1
の関係を満たしている。
(W2+W3)/(W2−W1)≦N<((W2+W3)/(W2−W1))+1
・・・・式1
の関係を満たしている。
式1は、次のように求められる。
配線4の配線幅W1は、電極4の電極幅W2よりも(W2−W1)だけ小さいので、配線4の引廻しを寄せていくことで、内側に位置する列6の電極2(2f、2g)の配置のためのスペースとして、外側に位置する列5の電極2(2a、2b、2c、2d、2e)一つ当たり(W2−W1)の余裕が生じることとなる。この余裕分(W2−W1)を複数の電極2(2a、2b、2c、2d、2e)の分集めると、内側に位置する列6の電極2(2f、2g)の電極幅W2と、この電極2を配置するときに隣り合うこととなる外側に位置する列5の電極2に接続された配線4との間に設けなくてはならない所定の間隔W3を加えた寸法(W2+W3)よりも大きくすることができる。
したがって、この時に内側に位置する列6の電極2同士の間に位置する配線4の配線本数をNとすると、以下の式2が成り立つ。
N×(W2−W1)≧(W2+W3) ・・・・式2
ここで、式2が不等号であった場合、Nの上限値を確定する必要がある。そこで、Nは整数であることから、式3によってNの上限値を定める。
ここで、式2が不等号であった場合、Nの上限値を確定する必要がある。そこで、Nは整数であることから、式3によってNの上限値を定める。
(N+1)×(W2−W1)<(W2+W3) ・・・・式3
これらの式2、式3を合わせることにより、式1を導くことができる。
これらの式2、式3を合わせることにより、式1を導くことができる。
このように、本実施形態のプリント基板1では、内側に位置する列6を形成する電極2(2f、2g)同士の間に配置される、外側に位置する列5を形成する電極2(2a、2b、2c、2d、2e)に接続された配線4の本数N(整数)を、上記の式1を満たすようにすることで、配線4および電極2間、すなわち、配線4同士、電極2同士、配線4と電極2との間の短絡などが生じない範囲で、最も効率のよい電極2の配列状態を実現することができる。
次に、図3および図4を用いて、本実施形態のプリント基板1で電極2を効率的に配列することができることの効果を説明する。
いま、プリント基板上に形成する電極2に接続された配線4の配線幅W1を70μm、電極2の電極幅W2を140μm、電極2および配線4間に必要な最小間隔W3を70μmとする。このとき、本実施形態として説明した式1に各数値を代入してみると、配線4の本数Nは3となる。この時、式1は等号となり、内側に位置する列6を形成する電極2(2f、2g)同士の間には、外側に位置する列5を形成する3つの電極2(2b、2c、2d)に接続された配線が配置される。そして、図2に示すように、内側に位置する列6を形成する電極2fがその間に形成される、外側に位置する列5を形成する電極2(2a、2b)の間隔W4は、プリント基板1上での配線4と電極2間の最小間隔W3と同じ寸法になる。この結果、電極2の配列パターンの繰り返し単位である、図2に示された、順次形成された4つの電極2を形成するために必要な間隔W5は630μmとなる。
一方、従来技術で説明したような、一般的な電極の高密度配列手段である2列の千鳥格子状の電極配置を図4に示す。図4に示すように、2列の千鳥格子状配列であるため、外側に位置する列を形成する電極56a、56b、56cそれぞれの間に、内側に位置する列を形成する電極56d、56eが配置されている。このとき、内側に位置する列を形成する2つの電極56d、56eは、外側に位置する列を形成する電極56a、56b、56cに接続された配線60との間に、所定の最小間隔W3を形成することが必要となる。したがって、外側に位置する列を形成する電極56の隣り合う電極56同士の間隔W4’は、210μとなる。
このとき、図3との比較のために、順次配列された4つの電極56を形成するために必要な間隔W5’を考える。図4に示す千鳥格子配列の場合には、間隔W5’は700μmとなり、図3の電極配置パターンの間隔W5である630μmよりも大きくなる。このことから、本実施形態における電極配置とすることにより、同じ4つの電極を配置するために必要な間隔を狭くできることが分かる。
なお、図3に示した場合において、異なる数値条件、例えば、配線4の配線幅W1が75μm、電極2の電極幅W2が140μm、配線4と電極2間の最小間隔W3が70μmの場合には、式1に当てはめると配線4の本数Nは3となる。この時、式1は不等号となり、図3における間隔W4がW3より大きな寸法になり85μmとなる。この場合でも、4つの電極2を配置するために必要な間隔W5は645μmとなり、図4に同じ数値条件を当てはめた場合のW5’である700μmよりも狭い間隔に同じ数の電極2を配置することができる。
次に、更に異なる数値条件として、W1が50μm、W2が140μm、W3が40μmである場合を考える。この場合には、式1より配線4の本数Nは2となる。この時、式1は等号となり、図5に示すようにW4はW3と同じ寸法になる。なお、図5に示したように、(W2−W1)の値が大きい場合には、外側に位置する列の電極2h、2i、2j、2kに接続される配線4を、接続された電極2から直線的に図中下方に位置するスルーホール形成領域に向けて配置することができる。
このように、本実施形態のプリント基板1では、形成される配線4の配線幅W1、電極2の電極幅W2、そして、配線4と電極2間の最小間隔W3の各々の寸法を用いて式1より最適な2列の電極2の配置パターンを導き出すことができる。その結果として、多数の電極2を狭い領域に効率よく配置することができ、結果として、狭パッドピッチ化、多ピン化した半導体チップを搭載することができるプリント基板1を得ることができる。
また、半導体チップとプリント基板1上の電極2との接続をワイヤボンドの金属細線で行う場合には、金属細線の長さを長くすることなく、金属細線間の干渉や、電気特性の劣化を回避できるプリント基板1を供給することができる。
(実施の形態2)
次に、本発明の実施の形態2として、本発明の半導体装置の構成について説明する。
次に、本発明の実施の形態2として、本発明の半導体装置の構成について説明する。
図6は、本発明にかかる半導体装置の一例としての本実施形態の半導体装置100の全体構成を示す断面図である。
図6に示す本実施形態の半導体装置100では、上記実施の形態1として説明したプリント基板1の電極2と、半導体チップ21のパッド22とが、テープ配線基板23を用いて接続されている。
本実施形態の半導体装置100において、テープ配線基板23は、樹脂製のテープ基材24上に銅などの金属製のテープ配線25が形成されたものである。また、テープ基材24の中央部分の、テープ配線25が形成されている側と同じ側には、半導体チップ21が封止樹脂28によって固着されている。そして、テープ配線基板23の半導体チップ21上の複数のパッド22に相対した箇所のテープ配線25には、あらかじめ複数の突起部26が形成されている。このようにテープ配線25上に突起部26を設けることで、半導体チップ21上のパッド22とテープ配線基板23上のテープ配線25との接続を確実に行うことができる。
また、本実施形態の半導体装置100におけるテープ配線基板23では、テープ配線25のプリント基板1上の複数の電極2に相対した箇所にも、あらかじめ複数の突起電極27が形成されている。そして、テープ配線25上のプリント基板1上の電極2と相対する位置に設けられた突起電極27によって、テープ配線基板23上のテープ配線25と、プリント基板1の電極2との接続を確実なものとしている。なお、テープ配線基板23と、プリント基板1とは、充填された封止樹脂13によって固着されている。
プリント基板1の略中央部には、プリント基板1の半導体チップ21搭載領域3に相当する開口部12が設けられ、テープ配線基板23上に搭載された半導体チップ1をこの開口部12に位置あわせして配置することで、半導体装置100の総厚が厚くならないようにしている。プリント基板1の電極2が形成されている基板表面とは反対側の基板裏面には、複数のランド10が形成され、プリント基板1の基板表面に形成された電極2と、図6では図示を省略する配線4、さらに、プリント基板1を貫通して設けられるスルーホールを介して、基板表面の電極2と基板裏面のランド10とが接続されている。なお、プリント基板1の基板裏面に形成されたランド10は、はんだボール等を用いてマザー基板などの他の回路基板と接続される。
本実施形態の半導体装置100のプリント基板1の基板表面に電極2が形成されている位置に対応する基板裏面には、ダミーパターン18が形成されている。このダミーパターン18は、プリント基板1の電極2にテープ配線基板23を接続する際に、プリント基板1がたわんで逃げ、接続を妨げることを防止するためのものである。例えば、具体的な寸法例をあげると、ランド10の厚さは18μmで、接続に使用するプリント配線基板23上の突起電極27の厚さは5〜15μmであるので、もしダミーパターン18が無い場合には、プリント基板1がたわんで逃げ、接続を妨げてしまう。したがって、例えばランド10の厚さ同等の厚さ、例えば厚さ18μmのダミーパターン18を設けることが効果的である。なお、このダミーパターン18は、ランド10を形成する際に一緒に形成することができる。
次に、図7、図8を用いて、本実施形態の半導体装置100に用いられるテープ配線基板23のテープ配線25の配線パターンについて説明する。
図7は、本実施形態のテープ配線基板23の全体を示す平面図である。
図7に示すように、テープ配線基板23は、テープ基材24上にテープ配線25が形成され、テープ基材24の略中央部には半導体チップ21が搭載されている。そして、半導体チップ21のテープ配線25と対向する側、すなわち、図7では半導体チップ21の裏側に当たる面に形成されている複数のパッド22と、テープ配線基板23上の配線25にあらかじめ形成された複数の突起部26(図示省略)とが互いに接続されている。ここで、突起部26は、例えば20μm〜40μmピッチで形成することができるため、上記実施の形態1で説明したプリント基板1の電極2のように、複数の列状に配置形成しなくても、1列の配置で半導体チップ21の多ピン化に対応することができる。これにより、半導体チップ21のサイズシュリンクができ、低コスト化が実現できる。
テープ配線基板23の外周部では、テープ配線25上の、半導体装置100を形成する際に位置あわせして接合されるプリント基板1の電極2に相対する箇所に、突起電極27が形成されている。この突起電極27は、半導体チップ21を接続するための突起部26を形成するのと同時に形成することができる。このように、製造工程を増やすことなく突起部26と突起電極27を同時形成することで、テープ配線基板23の低コスト化が実現できる。なお、図7に示すように、テープ配線基板23上の複数のテープ配線25は、すべてテープ配線基板23の内側から外周縁まで延長されている。これは、テープ配線基板23のテープ配線25上に突起部26と突起電極27を形成する際に、電解金属めっきを施していて、めっき給電をするために配線25をテープ配線基板23の外周まで延長する必要があるからである。
なお、上記説明した図6は、図7中に示したD−D’矢示線方向の断面構成を示している。
図8(a)および図8(b)は、テープ配線基板23とプリント基板1との接続状態を示す部分拡大平面図であり、図7で領域Cとして示した部分を拡大したものである。なお、この領域Cは、上記実施の形態1で説明したプリント基板1の電極パターンを示す拡大図である図2の部分に相当する部分、すなわち、図1における領域Aに相当する部分である。
図8(a)に示すように、プリント基板1上の複数の電極2と、テープ配線基板23上の複数の突起電極27が位置合わせされ、互いに接合されている。ここで、突起電極27は、例えば20μm〜40μmのピッチで形成することができるため、位置あわせ誤差となるアライメントずれを考慮しても、プリント基板1の電極2は、ボンディングワイヤで半導体チップ21と接続する場合と比較して、その電極幅を小さくすることができる。例えば、ボンディングワイヤで半導体チップ21と接続する場合の電極2の電極幅は、上記実施の形態1において例示したように一例として140μm程度であるが、テープ配線基板23を用いて半導体チップ21のパッド22と接続する場合には、電極幅を60μm〜100μmにすることができる。これにより、ボンディングワイヤを用いて接続する場合と比較して、さらに狭い領域で半導体チップ21のパッド22と、プリント基板1の電極2との接続を行うことができ、挟ピッチ化、多ピン化が行われている半導体チップ21を搭載した半導体装置100として、より小型化されたものを得ることができる。
以上、本実施形態の半導体装置100として説明したように、半導体チップ21のパッド22とプリント基板1の電極2との電気的接続を、ボンディングワイヤのような金属細線を用いるのではなく、テープ配線基板23を用いることにより、金属細線間の干渉を回避するだけでなく、プリント基板1の電極2の電極幅を小さくでき、半導体装置100としてさらなる小型化、小面積化を実現することができる。
なお、図7,図8に示すように、テープ配線基板23上のテープ配線25には、プリント基板1上の複数の電極2に相対する接続箇所だけではなく、プリント基板1上に電極2や配線4が形成されていない箇所に相当する部分にも、突起電極27が形成されている。例えば、本実施形態の半導体装置100のテープ配線基板23では、図8(a)に示したように、1本のテープ配線に対して2つずつ、2列の突起電極27が形成されている。これは、テープ配線基板23に突起電極27を形成するための露光マスクとして、テープ配線25を横切る方向の長孔状パターンを開口したものを用いているからである。すなわち、2列に電極2が形成された、本実施形態の半導体装置100のプリント基板1の電極2の配列パターンに対応するために、効率よく突起電極27を形成するためには、テープ配線基板23の辺と平行な方向において、一部のテープ配線25上のみに突起電極27を形成することができず、全てのテープ配線25上に同じように2列の突起電極27が形成されるのである。
しかしこの問題は、テープ配線基板23上のテープ配線25の配置を、接続されては困るプリント基板1上の配線4や電極2を回避するように設計することで、容易に回避できる。したがって、図8(a)に示すように、プリント基板1上のテープ配線基板25と対応していない、接続されては困る電極2や配線4とテープ配線25上の突起電極27の形成位置とをずらすことができる。このようにすることで、テープ配線25上に形成された突起電極27と、プリント基板1上に形成された電極2や配線4との不所望な電気的導通が生じることはない。
また、本実施形態の半導体装置100のプリント基板1は、図8(a)に示すように、プリント基板1の配線4の配線幅をW1、電極2の電極幅をW2、配線4同士、電極2同士、配線4と電極2との間に設けられるべき所定の間隔をW3としたとき、上記実施の形態1で説明したとおり、内側に位置する列を形成する電極2間に形成される、外側に位置する電極2に接続された配線4の本数をN(整数)とした時に、下記式1を満たしている。
(W2+W3)/(W2−W1)≦N<((W2+W3)/(W2−W1))+1
・・・・式1
このときさらに、テープ配線基板23のテープ配線の配線幅をW5、突起電極27の電極幅をW6、テープ配線基板23の隣接するテープ配線25同士の最小の間隔をW7とした時に、
W3≧(W6+2×W7) ・・・・式4
を満たすことで、テープ配線25上に形成された突起電極27と、接続が生じることを望んでいないプリント基板1上の電極2や配線4とが導通してしまうことを確実に防止することかできる。
・・・・式1
このときさらに、テープ配線基板23のテープ配線の配線幅をW5、突起電極27の電極幅をW6、テープ配線基板23の隣接するテープ配線25同士の最小の間隔をW7とした時に、
W3≧(W6+2×W7) ・・・・式4
を満たすことで、テープ配線25上に形成された突起電極27と、接続が生じることを望んでいないプリント基板1上の電極2や配線4とが導通してしまうことを確実に防止することかできる。
テープ配線基板23上では、隣接するテープ配線25同士の絶縁性を確保するために、その最小の間隔をW7以上としている。したがって、突起電極27と隣接するテープ配線25との絶縁性を確保するために、突起電極27の両側にもこの所定の最小間隔W7を確保することが必要である。同様に、テープ配線基板23上の突起電極27と、対向配置されるプリント基板1上の電極2や配線4との間にも、この所定の最小間隔W7を保つことが必要である。したがって、突起電極27の電極幅W6に加えて、その両側に最小間隔W7を確保した値、すなわち(W6+2×W7)よりも、プリント基板1上の電極2および配線4の最小間隔W3を広くすることで、突起電極27と、プリント基板1上の電極2や配線4との不所望な導通を確実に防止することができるのである。
具体的な寸法の一例をあげると、プリント基板1の配線4と電極2との間に設けるべき所定の間隔W3が60μm〜85μm、テープ配線25の配線幅W5は隣接するテープ配線25同士の間隔W7と等しく、突起電極27の電極幅W6が23μm、隣接するテープ配線25同士の間隔W7は15μmである。この場合、W7+W6+W7は53μmとなり、プリント基板1の配線4と電極2との間隔W3よりよりも小さくなる。このように、突起電極27の幅と間隔を加えた寸法(W7+W6+W7)が小さい場合には、プリント基板1の配線2や電極4の間に積極的に突起電極27を配置することで、空き空間を最大限に活用し、配置の効率化が図れ、狭ピッチ化を実現することができる。
なお、本実施形態におけるテープ配線基板23では、突起電極27の電極幅W6をテープ配線25の配線幅W5よりも広く設定している。このようにすることで、突起電極27とプリント基板1上の電極2との接続を、より確実に行うことができるからである。ただし、このW5<W6という条件は、本発明において必須のものではないことは言うまでもない。
以上説明したように、本実施形態の半導体装置100では、半導体チップ21のパッド22とプリント基板1の電極2との電気的接続を、テープ配線基板23を用いて行うことにより、ボンディングワイヤを用いた場合のような金属細線間の干渉を回避することができるだけでなく、プリント基板1の電極2の電極幅を小さくできるので、さらなる狭パッドピッチ、多ピン化された半導体チップ21に対応した、小面積の半導体装置100を実現することができる。
図8(b)は、本実施形態における半導体装置100の応用例を示す部分拡大平面図であって、図8(a)として示した部分と同じ部分を示したものである。
図8(b)に示すように、本実施形態の半導体装置100の応用例では、テープ配線基板23上の複数のテープ配線25が、プリント基板1の電極2と重複する部分において、テープ配線25の幅をW8に広げた幅広部25aとなっている点が、図8(a)として示した、上記基本構成の半導体装置100のテープ配線基板23のテープ配線25と異なっている。ここで、図8(b)に示した応用例の半導体装置100の具体的な寸法例としては、テープ配線25の配線幅W5が15μmのとき、テープ配線25の幅広部25aの配線幅W8を20μmとすることができる。
このように、プリント基板1上の複数の電極2と重複する位置のテープ配線25に幅広部25aを設けることで、テープ配線基板23上の複数の突起電極26を半導体チップ21のパッド23と接続する際に加えた超音波振動により、テープ配線基板23上の配線25が断線することを防ぐことができる。したがって、半導体装置100において電気的な導通不良により電気特性を損なうことを防止できる。
(実施の形態3)
次に、本発明の実施の形態3として、半導体装置の他の具体的構成について説明する。
次に、本発明の実施の形態3として、半導体装置の他の具体的構成について説明する。
図9は、本発明の実施の形態3に係る半導体装置200の一例を示す断面構成図である。なお、図9は、本発明の第2の実施形態にかかる半導体装置100を説明した図6と同じ部分の断面構成を示している。
図9に示した、本発明の第3の実施形態の半導体装置200が、図6に示した実施の形態2の半導体装置100と異なる点は、プリント基板1の基板裏面に設けてあるランド10上にはんだボール11を形成している点、および、半導体チップ21の裏面にも、金属薄膜20を介してはんだボール19を形成している点である。金属薄膜20は、例えば銅箔で、厚さ18μm程度のものでよく、半導体チップ21の裏面には、接着剤で固定しておいてもよい。また、図9では、半導体チップ21上の金属薄膜20として、ランド10と同様の大きさで複数個形成されたものを示しているが、半導体チップ21上に形成される金属薄膜20は、ランド10と同じ形状、面積とする必要はなく、また、半導体チップ上に1枚のみ形成されていてもよい。
このように、本実施形態の半導体装置200では、半導体チップ21の裏面にもはんだボールを形成することで、半導体装置200を、図示しないマザー基板などの他の回路基板に2次実装する際に、マザー基板の電極端子にランド10上のはんだボール11を電気的に接続するとともに、半導体チップ21の裏面のはんだボール19を接続することができる。このようにすることで、半導体チップ21が動作する際に生じる熱を、このはんだボール19を介してマザー基板へ逃がすことができ、高放熱構造の半導体装置200を実現することができる。その結果、熱ストレスで半導体チップ21が破壊されることを防止し、高い信頼性を有する半導体装置200を実現することができる。
以上のような構成により、本発明のプリント基板では、基板表面の電極配置を2列のままで根より効率よく行うことができ、多ピン化された半導体チップが搭載された場合でも、プリント基板の面積増大を効果的に抑制することができる。また、特に、半導体チップをボンディングワイヤによって接続する場合には、半導体チップに近い領域に、より多くの電極を配置することができるので、金属細線の長さを長くすることなく半導体チップと電極との接続を行うことができる。このため、金属細線間の干渉による電気特性の低下や不所望な短絡を効果的に防止することができる。
また、本発明の半導体装置では、上記した狭い面積により多くの電極が配置できるプリント基板を用い、かつ、半導体チップのパッドとプリント基板の電極との接続をテープ配線基板で行うため、ボンディングワイヤによって接続される場合に比較して、より小面積の半導体装置を実現することができる。また、金属細線を用いていないために、金属細線間の干渉が原因となる電気特性の低下も、効果的に防止することができる。
また、第3の実施形態として示したように、半導体チップにも金属薄膜を介してはんだボールを形成してこれをマザーボードなどの他の回路基板に接続することで、半導体チップの高熱化にも対応できる信頼性の高い半導体装置を得ることができる。
なお、上記各実施の形態では、半導体搭載領域をプリント基板の略中央に位置させるものとして説明したが、これは、半導体チップをプリント基板の略中央に配置することで、プリント基板の4つの辺に近い位置に電極を形成することができ、狭い面積で効率よく半導体チップとプリント基板との接続ができるからである。しかし、本発明はこの構成に限られるものではなく、マザーボードなどのプリント基板が接続される他の回路基板の接続端子の配列に対応するランドの配列によっては、半導体チップの搭載領域がプリント基板の略中央部に配置されない場合も想定できる。このような場合でも、本発明を適用することで、従来の千鳥格子配列と比較してより効率よく電極の配置を行うことができる。
また、プリント基板の基板表面に形成される電極の列は、上記各実施形態において説明した2列の場合に限定されるものに限らない。3列以上の列として電極が配置されている場合でも、各電極が接続されるスルーホールとの位置関係に基づいて、少なくとも2列の電極配列パターンに本発明を適用することで、狭い面積に効率よく電極を配置することができるという本発明の効果を奏したプリント基板、また、このプリント基板を備えた半導体装置を実現することができる。
さらに、上記各実施形態の説明では、プリント基板の周囲に配置された電極と、プリント基板の略中央部に配置された半導体チップ搭載領域との間に、スルーホールが形成される例についてのみ説明した。しかし、より多ピン化された半導体チップに対応するために、電極が形成する列が2列では不十分な場合には、例えば電極が形成する列を4列設け、内側の2列の電極に接続されるスルーホールをプリント基板中央の半導体チップ搭載領域側に、また、外側の2列の電極に接続されるスルーホールをプリント基板の電極が形成されている領域よりも更に外側の各辺に近い領域に形成することができる。このような場合にも、内側の2列と外側の2列の各電極の列に対して本発明を適用することで、より高効率な、狭い領域に多数の電極を配置することができるプリント基板、半導体装置を得ることができる。
本発明は、狭い面積に多くの電極が配置された、半導体チップなどの搭載部品との接続を効率よく行うことができるプリント基板、さらに、そのプリント基板を備えた半導体装置として、BGAパッケージなどの半導体装置として利用可能である。
1 プリント基板
2 電極
3 半導体搭載領域
4 配線
5 電極が形成する外側に位置する列(第1の列)
6 電極が形成する内側に位置する列(第2の列)
10 ランド
11 はんだボール
12 開口部
18 ダミーパターン
19 はんだボール
21 半導体チップ
22 パッド
23 テープ配線基板
24 テープ基材
25 テープ配線
26 突起部
27 突起電極
28 封止樹脂
2 電極
3 半導体搭載領域
4 配線
5 電極が形成する外側に位置する列(第1の列)
6 電極が形成する内側に位置する列(第2の列)
10 ランド
11 はんだボール
12 開口部
18 ダミーパターン
19 はんだボール
21 半導体チップ
22 パッド
23 テープ配線基板
24 テープ基材
25 テープ配線
26 突起部
27 突起電極
28 封止樹脂
Claims (9)
- 基板表面に形成された複数の電極と、基板裏面に形成された複数のランドと、前記電極と前記ランドとを接続する配線とスルーホールとを有するプリント基板であって、
前記複数の電極は、前記プリント基板の辺に平行な複数の列を形成するように配置され、
前記複数の列のうち、前記スルーホールから遠い側に位置する第1の列を形成する前記電極と前記スルーホールとを接続する基板表面に形成された前記配線の間に、前記第1の列よりも前記スルーホールに近い側に位置する第2の列を形成する電極が配置されていて、
前記配線の幅をW1、前記電極の幅をW2、前記プリント基板上における前記配線および前記電極間の最小間隔をW3とし、前記第2の列を形成する前記電極同士の間に形成される前記第1の列を形成する前記電極に接続された前記配線の本数(整数)をNとしたときに、
(W2+W3)/(W2−W1)≦N<((W2+W3)/(W2−W1))+1
の関係を満たしていることを特徴とするプリント基板。 - 基板の略中央部分に、半導体チップが搭載される半導体チップ搭載領域を有する請求項1に記載のプリント基板。
- 基板表面の前記電極の列が形成された位置に相当する基板裏面に、ダミーパターンが設けられている請求項1または2に記載のプリント基板。
- 請求項1〜3に記載のプリント基板と、
半導体チップと、
前記プリント基板の基板表面に形成された前記電極と前記半導体チップのパッドとを接続するテープ配線を備えたテープ配線基板とを備え、
前記テープ配線と、前記プリント基板に形成された前記電極とが、前記テープ配線上に形成された突起電極を介して接続されることを特徴とする半導体装置。 - 前記突起電極は、前記プリント基板の前記電極および前記配線が形成されていない部分と重なり合う位置の、前記テープ配線上にも形成されていて、
前記突起電極の電極幅をW6、前記テープ配線基板上の隣接する前記テープ配線同士の最小間隔をW7としたときに、
W3≧(W6+2×W7)
の関係を満たしている請求項4に記載の半導体装置。 - 前記テープ配線基板上に設けられた前記突起電極の電極幅W6が、前記テープ配線の配線幅W5よりも大きい請求項4または5に記載の半導体装置。
- 前記テープ配線の、前記プリント基板の前記電極と重なり合う部分が、他の部分よりも幅広の幅広部となっている請求項4〜6のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記プリント基板の前記半導体チップが搭載される部分には、前記半導体チップを収容する開口部が形成されている請求項4〜7のいずれか1項に記載の半導体装置。
- 前記プリント基板の基板裏面側に形成されたランドには、前記プリント基板と他の回路基板とを接続するためのはんだボールが形成され、
前記プリント基板の基板裏面側の前記半導体チップ表面に、金属薄膜を介してはんだボールが形成されている請求項8に記載の半導体装置。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2015082441A (ja) * | 2013-10-23 | 2015-04-27 | 株式会社豊田自動織機 | 蓄電装置の漏れ検出装置 |
JP2020115592A (ja) * | 2014-04-10 | 2020-07-30 | 三星ディスプレイ株式會社Samsung Display Co.,Ltd. | 電子部品 |
US11457531B2 (en) | 2013-04-29 | 2022-09-27 | Samsung Display Co., Ltd. | Electronic component, electric device including the same, and bonding method thereof |
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2009
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