JP2010161065A - 絶縁スペーサ - Google Patents

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Abstract

【課題】絶縁部と埋込導体との接合面の簡易な形状により、高い気密性を有する絶縁スペーサを提供することを目的とする。
【解決手段】絶縁部と、前記絶縁部の内部に埋め込まれ、且つ、前記絶縁部と接合する側面上に3つ以上のヒダ形状を有する埋込導体とを備えた絶縁スペーサを提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、絶縁スペーサ及びその製造方法に関する。
ガス絶縁開閉装置(以下「GIS」と言う。)は、断路器や遮断器等の機器をそれぞれ収納する複数の容器を有する。そして、複数の容器には、それぞれ絶縁ガスが封入され、絶縁スペーサを介在させて互いに連結される。絶縁スペーサは、容器相互間のガス区分を行うとともに、容器内に配置された埋込導体を支持する。
近年、IEC(国際電気標準会議)では、絶縁スペーサの設計圧力として、最高使用圧力の3倍の安全率を求めている(下記非特許文献1)。そのため、近年の絶縁スペーサは、この設計圧力を満たした高い気密性が要求される。
図8及び9を用いて従来の絶縁スペーサを説明する。
図8に示す絶縁スペーサ205は、絶縁部205bの中心部に高圧電極部205aを一体成形したものである(下記特許文献1)。高圧電極部205aの両端面でかつ接合面205cからwだけ離れた位置には円周上に深さt、幅2rの溝205dを設けている。また、高圧電極部205aの側面である接合面205cの厚さ方向中央部に凹部205eが形成される。さらに、絶縁部205bの内側面の厚さ方向中央部に凸部205fが形成されている。このように、高圧電極部205aの凹部205eと、絶縁部205bの凸部205fとが接合面205cで嵌合する。
このように、絶縁スペーサ205は、接合面205cに1つの凹凸を設け且つ高圧電極部205aの接合面205c付近に溝205dを設けて、高圧電極部205aの変形能を大きくすると共に、高圧電極部205aと絶縁部205bとの界面剥離を防いでいる。
図9に示す絶縁スペーサは、鋳込み樹脂から円形状に形成されている絶縁本体308の中心部に鋳埋込み部品311を担持して一体成形したものである(下記特許文献2)。鋳埋込み部品311は、円筒形に形成された担持体312とそのジャケット面315上に薄く塗布された付着層313を有する。図示のように、ジャケット面315は、波形面として形成され、軸方向に作用する力を吸収する。また、担持体312は付着層313との結合のために、サンドブラスト処理されている。付着層313には、接着剤が使用される。
付着層313はジャケット面315に塗布し、120℃で1時間硬化した後、鋳埋込み部品311が鋳型内に埋設され、絶縁本体308が鋳埋込み部品311の周囲に鋳込まれることで、絶縁本体308と鋳埋込み部品311とが一体成形される。
このようにして、成形された絶縁スペーサは、サンドプラスト処理及び脱脂肪処理された場合の引張強度が8MPa〜12MPaであるのに対して、引張強度が22MPa〜29MPaと改善される。
特開平1−110011号公報 特開平7−262855号公報
IEC 62271−203「6.103 Plessure Test on partitions」,2003年発行
しかし、図8に示す絶縁スペーサは、高圧電極部205aの変形能を大きくするために、高圧電極部205aに凹部205eと溝205dとを必要とする。凹部205eの機械加工に加えて、空洞である溝205dを形成するための機械加工は、絶縁スペーサの製造時間を長期化させる。
また、上記のように近年の設計規格は、絶縁スペーサに対して高い設計圧力を満たすことを要求するが、上記特許文献1に記載の絶縁スペーサは、どれ程の高い設計圧力を満たすか否かが明らかではない。
さらに、図9に示す絶縁スペーサは、軸方向に作用する力を吸収するために、鋳埋込み部品311は担持体312に付着層313を塗布して形成される。そのため、ジャケット面315のサンドブラスト処理、及び、付着層313を担持体312の上のジャケット面315へ塗布及び硬化する処理を必要とする。これらの処理は、絶縁スペーサの製造時間を長期化させる。
本発明は、絶縁部と埋込導体との接合面の簡易な形状により絶縁部と埋込導体とに間に高い接着性を有し、且つ高い気密性を有する絶縁スペーサを提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、絶縁スペーサ及び絶縁スペーサ製造方法が提供される。
本発明に係る絶縁スペーサ又は製造方法は、下記の(1)〜(9)に記載のとおりである。
(1)絶縁部と、
前記絶縁部の内部に埋め込まれ、且つ前記絶縁部と接合するための3つ以上のヒダ形状を側面上に有する埋込導体と、
を備えることを特徴とする絶縁スペーサ。
(2)前記3つ以上のヒダ形状は、前記埋込導体の側面上の両端部にあることを特徴とする(1)に記載の絶縁スペーサ。
(3)前記埋込導体は、前記絶縁部に対して前記埋込導体の軸方向に偏在し、且つ前記埋込導体の側面の中心から偏在側にのみ前記ヒダ形状を有することを特徴とする(1)に記載の絶縁スペーサ。
(4)前記ヒダ形状の頂部が直線形状を有する(1)〜(3)のいずれかに記載の絶縁スペーサ。
(5)前記埋め込み胴体の表面に、前記ヒダ形状と比して微小な凹凸を設けた(1)〜(4)のいずれか1項に記載の絶縁スペーサ。
(6)絶縁部と接合するための3つ以上のヒダ形状を有するように導体の側面を加工するステップと、
絶縁部を成形する金型内に前記導体を位置決め配置するステップと、
前記金型内に熱硬化性樹脂を注型することにより絶縁部を成形して、前記導体を絶縁部に埋設された状態で固定するステップと、
を有することを特徴とする絶縁スペーサ製造方法。
(7)前記加工ステップでは、前記ヒダ形状を前記導体の側面の中心から偏在側にのみ有するように前記導体の側面を加工し、
前記金型は、前記導体を前記絶縁部に対して前記導体の軸方向に偏在するように構成されることを特徴とする(6)に記載の絶縁スペーサ製造方法。
(8)前記ヒダ形状の頂部が直線形状を有する(6)又は(7)に記載の絶縁スペーサ製造方法。
(9)前記加工ステップの後であり、前記配置ステップの前に、前記埋め込み胴体の表面に、前記ヒダ形状と比して微小な凹凸を設ける処理を、さらに有する(6)〜(8)のいずれか1項に記載の絶縁スペーサ製造方法。
この絶縁スペーサは、絶縁部と埋込導体との接合面の簡易な形状により絶縁部と埋込導体とに間に高い接着性を有し、それにより高い気密性を有することが出来る。
図1(a)は、3相の導体と接続可能な3相絶縁スペーサである絶縁スペーサ50aの一例を導体軸方向から見た断面図であり、図1(b)は、単相の導体と接続可能な単相絶縁スペーサである絶縁スペーサ50bの一例を導体軸方向から見た断面図である。 図2は、絶縁スペーサの一例を導体軸方向と平行な側面から見た断面図である。 図3(a)は、ヒダ形状の接合面14−1を示す図であり、図3(b)は、ヒダ形状の接合面14−2を示す図であり、図3(c)は、四角形の接合面54aを示す図であり、図3(d)は、三角形の接合面54bを示す図である。 図4は、埋込導体の側面上の両端部にヒダ形状を有する絶縁スペーサの一例を説明する図である。 図5は、絶縁部の端面に対して偏在する埋込導体を有する絶縁スペーサの一例を説明する図である。 図6は、絶縁スペーサの製造工程の一例を示す図である。 図7は、埋込導体の加工方法の一例を示す図である。 図8は、従来の絶縁スペーサを示す図である。 図9は、従来の絶縁スペーサを示す図である。 図10は、一実施例に係る絶縁スペーサの製造工程の一例を示す図である。 図11は、一実施例に係る埋込導体の加工処理の一例を示す図である。
以下、図面を参照して、絶縁スペーサの一実施形態を説明する。
図1(a)は、3相の導体と接続可能な3相絶縁スペーサである絶縁スペーサ50aの一例を導体軸方向から見た断面図である。図1(b)は、単相の導体と接続可能な単相絶縁スペーサである絶縁スペーサ50bの一例を導体軸方向から見た断面図である。
絶縁スペーサ50aは、絶縁部11a、埋込導体21a、固定部19を有する。埋込導体21aは、絶縁部11aの内部に埋め込まれる。固定部19には、ボルトを通す穴や、めねじ等である穴部15が設けられる。
絶縁スペーサ50bは、絶縁部11b、埋込導体21b、固定部19を有する。埋込導体21bは、絶縁部11bの内部に埋め込まれる。
絶縁部11a、11bには、エポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂が用いられる。
絶縁スペーサ50a又は絶縁スペーサ50bは、固定部19を介してGIS等を構成する容器の間に挟みこまれることで、容器相互間のガス区分を行う。また、埋込導体21a又は21bは、容器内に収納された導体と接続することで、異なる容器内の導体を電気的に接続する。
図2は、絶縁スペーサの一例を導体軸方向と平行な側面から見た断面図である。図示のように、埋込導体21bの側面上に複数のヒダ形状22bがあり、また、絶縁部11bの側面上には複数のヒダ形状12bがある。埋込導体21bのヒダ形状22bと絶縁部11bのヒダ形状12bとは、接合面14aで嵌合する。なお、この「ヒダ形状」とは、本明細書において、凹凸を有し且つ凸部に尖った部位を有さない形状を称す。
なお、上記では単相の絶縁スペーサ50bの断面図を示したが、三相の絶縁スペーサ50aであっても、埋込導体21aを3つ有するだけで他の構成は同じである。
図3は、埋込導体と絶縁部との接合面の一例を示す図である。図3(a)は、ヒダ形状の接合面14−1を示す。図3(b)は、ヒダ形状の接合面14−2を示す。接合面14−2は、埋込導体21の側面のヒダ形状において、絶縁部側の凸形状の頂部に直線部13がある。
図3(c)は、四角形の接合面54aを、図3(d)は、三角形の接合面54bを示す。接合面54a及び54bには、尖った頂部である先端部61a及び61bがそれぞれある。このように先端部61a又は61bがあると、尖端放電の原理により導体からの放電を通す電路62a及び62bが生成する。
したがって、絶縁スペーサの絶縁性能を維持するために、本願の一実施形態に係る絶縁スペーサは、接合面14−1及び14−2のような尖端部の無いヒダ形状を有する。そのため、ヒダ部分における電界が低下し、尖端放電を受けないため、本願の一実施形態に係る絶縁スペーサは、長期劣化を防ぎ、且つ製品寿命を十分確保することができる。
また、図3(b)に示す接合面のヒダ形状は、直線部13によりヒダ頂部の曲線が緩くなるため、図3(a)に示す接合面のヒダ形状と比して、実効値を下げる効果がある。なお、ここで言う実効値とは、埋込導体21から外周方向への単位長さあたりの交流電界の実効値を言う。この実効値が下がることによって、ヒダ部分における電界が低下し、絶縁スペーサは、長期劣化を防ぎ、且つ製品寿命を十分確保することができる。
なお、本明細書において、接合面又は埋込導体のヒダ形状と記載した場合、そのヒダ形状は、接合面14−1及び14−2に示すヒダ形状を含むものとする。
図4を用いて、埋込導体の側面上の両端部にヒダ形状を有する絶縁スペーサの一例を説明する。埋込導体21cは、絶縁部11cと、埋込導体21cのヒダ形状22cと絶縁部11cのヒダ形状12cとの接合面14cにより勘合する。
図面右側から応力31cが加わる場合、埋込導体21cの側面の接触部42、44には、矢印48で示す圧縮応力が加わり、且つ、接触部41、43には、矢印46で示す剥離応力が加わる。また、図面左側から応力32cが加わる場合、埋込導体21cの側面の接触部42、44には、矢印47で示す剥離応力が加わり、且つ、接触部41、43には、矢印45で示す圧縮応力が加わる。これら接触部にかかる応力はモーメントの影響により端部方向に大きくなる傾向を有する。
このように、埋込導体への応力の向きによって、埋込導体21cの側面中心から両端部にかける接触部は、剥離応力が加えられる。そのため、絶縁スペーサ50cは、応力モーメントが大きくなる埋込導体の側面上の両端部にヒダ形状を有することにより、剥離応力に対して十分な接着力を提供することが出来る。
図5を用いて、絶縁部の端面に対して偏在する埋込導体を有する絶縁スペーサの一例を説明する。図示される絶縁スペーサ50dの埋込導体21dは、絶縁部11dに対して埋込導体21dの軸方向の一方に偏在する。このように埋込導体21dが偏在することにより、埋込導体21dから固定部19までの距離が長くなる。そのため、この距離の延長化により、絶縁部11dによる絶縁距離も延長化され、絶縁スペーサの絶縁性能を向上することが出来る。
一方、埋込導体21dの偏在により、埋込導体21dと絶縁部11dとの接合面14dにかかる応力が変動する。埋込導体21dは、絶縁部11dと、埋込導体21dのヒダ形状22dと絶縁部11dのヒダ形状12dとの接合面14dにより勘合する。
図面右側から応力31dが加わる場合、埋込導体21dの側面である接合面14dの中心から偏在側の反対側に位置するヒダ形状を有さない部分である接触部55には、矢印53で示す剥離応力が加わる。また、図面右側から応力31dが加わる場合、接合面14dの中心から偏在側に位置するヒダ形状を有する部分である接触部56には、矢印53より大きい矢印54で示す剥離応力が加わる。
一方、図面左側から応力32dが加わる場合、接合面14dの接触部55及び56の両方に圧縮応力がかかる。この場合、接触部56の方が接触部55より大きい圧縮応力が加わる。このように、応力31dでは、剥離方向の応力を生じ、応力が加わる方向(図面右側)ほど応力は小さく、応力32dでは圧縮方向の応力を生じ、応力が加わる方向(図面左側)ほど応力は大きい。
つまり、図示のように埋込導体21dが偏在することにより、絶縁スペーサ50dは、応力32dに対しては圧縮応力により密着性及び気密性が向上するが、応力31dに対しては、接触部56に剥離応力がかかり当該部分で密着性が低下する。そのため、応力31dがかかる場合に、接合面14dの接触部56の接着力を向上させる必要がある。
そのため、図示のように埋込導体21dの接触部56に複数のヒダ形状を設けて、接触部56では、応力31dに対して埋込導体21dと絶縁部11dとの高い接着力により界面剥離を防ぐと共に、絶縁スペーサの高圧化における高い気密性を維持することが出来る。
なお、上記では単相の絶縁スペーサ50dの断面図を示したが、三相の絶縁スペーサであっても、3相分の埋込導体21dに対して埋込導体21dの軸方向の一方に偏在する。そのため、3相スペーサであっても、上記のような応力31d、32dの作用が生じ、接触部56による応力31dに対する接着性を提供することが出来る。
図6及び7を用いて、絶縁スペーサの製造方法の一例を説明する。
図6は、絶縁スペーサの製造工程の一例を示す図である。最初に、埋込導体を旋盤70に固定して(S101)、埋込導体を加工する(S102)。この加工ステップでは、埋込導体の側面上に複数のヒダ形状を有するように加工を行う。
図7は、埋込導体の加工方法の一例を示す図である。埋込導体21は、旋盤70の固定装置71で固定され、切削装置72により埋込導体21の表面上にヒダ形状が施される。埋込導体21dが、矢印73で示すように回転移動し、及び/又は、矢印74に示すように水平移動することで、切削装置72は、埋込導体21の表面にヒダ形状を形成することが出来る。
なお、埋込導体21dの表面には複数のヒダ形状が施されるが、数値制御(Numerical Control)装置を有するNC旋盤を行えば、迅速に埋込導体21dの表面にヒダ形状を設けることが可能である。
また、埋込導体21dと異なり、図2に示す埋込導体21bのように絶縁物との接合面前面にヒダ形状を設ける場合、固定装置71で固定した埋込導体21dの表面部分は、切削装置72が切削することが出来ない。そのため、固定装置71で固定した表面部分を切削するためには、固定装置71による埋込導体21dの掴み直し処理を行う必要がある。つまり、固定装置71は埋込導体21dを固定状態から解放して、埋込導体21dの向きを変え、ヒダ形状の加工処理が終わった場所で固定し直して、切削がなされていない部分を切削装置72で切削する。このようにして、埋込導体の外周表面は全てヒダ形状を施して、埋込導体21bのヒダ形状を形成することが出来る。
また、ヒダ形状が、図5に示す接触部56のように埋込導体21dの外周表面の半分を加工する場合は、固定装置71が固定した表面部に対する加工を施す必要は無い。そのため、図5に示す接触部56の形状を加工する場合は、上記したような固定装置71による掴み直し処理が不要になり、埋込導体の加工処理並びに絶縁スペーサの製造工程をさらに簡易化し、絶縁スペーサの製造時間を短期化することが出来る。
次に、ヒダ形状の加工を施した埋込導体を金型に配置する(S103)。金型内において、埋込導体21b又は21dと固定部19とを位置決め固定しておき、その金型内の埋込導体21b又は21dと固定部19内に熱硬化性樹脂を注型する。熱硬化性樹脂を加熱(S104)して、熱硬化性樹脂が硬化することにより絶縁部11が形成されて、絶縁スペーサの製造方法を終了する。
以下、図面を参照して、絶縁スペーサの一実施例を説明する。
図10は、本実施例に係る絶縁スペーサの製造工程の一例を示す図である。なお、図6を用いて説明したので、ステップS101〜S105の説明を省略する。微細加工処理(S201)は、埋込導体の表面に対して、ヒダ形状と比して微小な凹凸を設ける処理である。微細加工処理(S201)は、埋込導体の加工処理(S102)と、埋込導体の金型配置処理(S104)との間で行われる。埋込導体の微細加工処理(S102)の後に、微細加工処理を施すのは、埋込導体の微細加工処理(S201)によって形成されたヒダ形状の表面に微細加工を施すためである。
図11は、図10の埋込導体の微細加工処理の一例を説明する図である。図11には、噴射ガン82、埋込導体21eが示される。噴射ガン82は、吹き付け物体84を、圧縮空気投入口83から投入される圧縮空気によって、埋込導体21eに物体84を吹き付けるように動作する。
ヒダ形状に微細な凹凸を設ける加工処理には、例えば、液体ホーニング処理と、サンドブラスト処理がある。噴射ガン82は、液体ホーニング処理を行う場合、物体84として、研磨剤と水からなるスラリーを埋込導体21eに吹き付ける。また、噴射ガン82は、サンドブラスト処理を行う場合、物体84として、水を使わないで粒子を埋込導体21eに吹き付ける。
なお、物体84がスラリーである場合、スラリーは図示されないポンプによって加圧され、噴射ガン82に供給される。物体84が粒子である場合、粒子は図示されない圧縮機によって噴射ガン82に供給される。
このように、物体84が埋込導体21eに吹き付けられることで、埋込導体21eに微小加工が形成される。液体ホーニング処理及びサンドブラスト処理は、微細な粒子が対象に吹き付けられる。そのため、それら処理により形成される微小な凹凸は、例えば、数〜数十ナノメータの単位の凹凸形状である。上記したヒダ形状は、例えば、数ミリメートルの形状であるので、図10を用いて説明される微小加工処理で形成される凹凸は、ヒダ形状と比して微小な凹凸である。
下記式1には、微細加工処理後の接着強度Pと、微細加工対象の表面積Aとの関係を示す。
P∝A ・・・(1)
式1に示すように、接着強度Pは、微細加工対象の表面積Aに比例する。そのため、対象表面積Aが大きければ、微細加工処理後の接着強度Pが比例して増加する。
従来は、図9に示されるように、平坦な面にサンドブラスト処理を施すようにして、鋳埋込み部品311と付着層313との表面積を増やすことで、鋳埋込み部品311と付着層313との接着強度を高めていた。一方、図11に示す微小加工処理では、平坦形状に対してヒダ形状を加えることで増加した表面積に対してさらに、微小加工処理を行っている。本実施例では、ヒダ形状を埋込導体に設けることで、式3に示す表面積Aを増加させることができる。そのため、本実施例に係る絶縁スペーサと埋込導体との接着強度は、ヒダ形状による接着強度と、ヒダ形状加工前の平坦面に微小加工処理による接着強度とを加えた接着強度より、大きな値となる。
11a、11b、11c 絶縁部
12b、12c ヒダ形状
13 直線部
14−1、14−2、14a、14c、14d 接合面
15 穴部
19 固定部
21a、21b、21c、21e 埋込導体
22b、22c ヒダ形状
50a、50b、50c 絶縁スペーサ
54a、54b 接合面
61a、61b 頂部
62a、62b 電路
70 旋盤
71 固定装置
72 切削装置
82 噴射ガン

Claims (5)

  1. 絶縁部と、
    前記絶縁部の内部に埋め込まれ、且つ前記絶縁部と接合するための3つ以上のヒダ形状を側面上に有する埋込導体と、
    を備えることを特徴とする絶縁スペーサ。
  2. 前記3つ以上のヒダ形状は、前記埋込導体の側面上の両端部にあることを特徴とする請求項1に記載の絶縁スペーサ。
  3. 前記埋込導体は、前記絶縁部に対して前記埋込導体の軸方向に偏在し、且つ前記埋込導体の側面の中心から偏在側にのみ前記ヒダ形状を有することを特徴とする請求項1に記載の絶縁スペーサ。
  4. 前記ヒダ形状の頂部が直線形状を有する請求項1〜3のいずれか1項に記載の絶縁スペーサ。
  5. 前記埋め込み胴体の表面は、前記ヒダ形状と比して微小な凹凸を設けられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の絶縁スペーサ。
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