JP2010160301A - レンズ鏡胴及び撮像装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】オート機能とマニュアル機能との両立を図りつつ、レンズ鏡胴(撮像装置)を小型化できるようにする。
【解決手段】空芯型のステッピングモータ20と、ステッピングモータ20の回転運動をレンズ保持枠12に伝達し、レンズ保持枠12を回転させる連動キー13と、連動キー13によるレンズ保持枠12の回転運動をレンズ11の光軸方向の往復運動に変換するカムピン12a及びヘリコイド14aと、手動による回転操作により、ステッピングモータ20を回転させることが可能なマニュアル操作部30と、ステッピングモータ20への通電中に、マニュアル操作部30が操作されたか否かを検知するマニュアル操作検知手段と、マニュアル操作検知手段により、マニュアル操作部30が操作されたときに、ステッピングモータ20への通電を制限する通電制限手段とを有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置(例えば、デジタルスチルカメラ、デジタルビデオカメラ等)に設けられるレンズ鏡胴や、交換レンズに用いられるレンズ鏡胴及び撮像装置に関する。
従来から、カメラのレンズ鏡胴には、レンズを保持するレンズ保持枠を駆動するためのアクチュエータが設けられたものがある。そして、アクチュエータとして、直流モータや超音波モータ等が使用されており、これによってレンズ保持枠を駆動して、カメラのオート機能(例えば、オートフォーカス機能、オートズーム機能)を実現している。
また、近年では、ズーム系の高級レンズになるほどマニュアル機能の有無が重要視されるようになっている。特に、交換レンズに用いられるレンズ鏡胴では、撮影者がオート機能(オートフォーカス機能、オートズーム機能)と、マニュアル機能(マニュアルフォーカス機能、マニュアルズーム機能)とを任意に選択できることが求められている。
そこで、超音波モータを用いたオートフォーカス機能と、手動操作によるマニュアルフォーカス機能との両方を実現できるようにした技術が知られている。具体的には、超音波モータを用いる機構が動作可能な状態でマニュアルリングを操作できるように、ローラ軸受又は球体式軸受を用いるようにしたレンズ鏡胴である。
特許第3045969号公報
しかし、上記の特許文献1の技術では、超音波モータとマニュアルリングとの間にローラ軸受等を設けなければならない。そのため、レンズ鏡胴(撮像装置)が大型化してしまうという問題があった。
したがって、本発明が解決しようとする課題は、オート機能とマニュアル機能との両立を図りつつ、レンズ鏡胴(撮像装置)を小型化できるようにすることである。
本発明は、以下の解決手段によって、上述の課題を解決する。
本発明の請求項1に記載の発明は、レンズを保持するレンズ保持枠と、前記レンズ保持枠を収容する鏡胴本体と、前記鏡胴本体の外側に設けられ、前記レンズの光軸を回転中心軸として回転する中空の回転部を備える空芯型モータと、前記空芯型モータの前記回転部の回転運動を前記レンズ保持枠に伝達し、前記レンズ保持枠を回転させる伝達部と、前記レンズ保持枠と前記鏡胴本体との間に設けられ、前記伝達部による前記レンズ保持枠の回転運動を前記レンズの光軸方向の往復運動に変換する運動変換手段と、前記空芯型モータの外側に設けられ、手動による回転操作により、前記回転部を回転させることが可能なマニュアル操作部と、前記空芯型モータへの通電中に、前記マニュアル操作部が操作されたか否かを検知するマニュアル操作検知手段と、前記マニュアル操作検知手段により、前記マニュアル操作部が操作されたときに、前記空芯型モータへの通電を制限する通電制限手段とを有するレンズ鏡胴である。
また、本発明の請求項6に記載の発明は、撮像用のレンズと、前記レンズの光軸上に配置された撮像素子と、前記レンズを保持するレンズ保持枠と、前記レンズ保持枠を収容する鏡胴本体と、前記鏡胴本体の外側に設けられ、前記レンズの光軸を回転中心軸として回転する中空の回転部を備える空芯型モータと、前記空芯型モータの前記回転部の回転運動を前記レンズ保持枠に伝達し、前記レンズ保持枠を回転させる伝達部と、前記レンズ保持枠と前記鏡胴本体との間に設けられ、前記伝達部による前記レンズ保持枠の回転運動を前記レンズの光軸方向の往復運動に変換する運動変換手段と、前記空芯型モータの外側に設けられ、手動による回転操作により、前記回転部を回転させることが可能なマニュアル操作部と、前記空芯型モータへの通電中に、前記マニュアル操作部が操作されたか否かを検知するマニュアル操作検知手段と、前記マニュアル操作検知手段により、前記マニュアル操作部が操作されたときに、前記空芯型モータへの通電を制限する通電制限手段とを有する撮像装置である。
(作用)
上記の請求項1及び請求項6に記載の発明は、中空の回転部を備える空芯型モータと、空芯型モータの回転部を回転させることが可能なマニュアル操作部とを有している。そのため、空芯型モータは、通電によって回転するだけでなく、マニュアル操作部により、手動で回転させることもできる。
本発明によれば、マニュアル操作部により、空芯型モータの回転部を手動でも回転させることができる。そのため、電動駆動によるオート機能と、手動操作によるマニュアル機能との両方を実現できる。また、レンズ鏡胴(撮像装置)の小型化が可能となる。
本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴(第1の実施の形態)を示す光軸方向の断面図である。 本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴(第1の実施の形態)におけるステッピングモータの周辺部を示す光軸方向の断面図である。 本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴(第1の実施の形態)の動作例を示すフローチャートである。 本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴(第2の実施の形態)の動作例を示すフローチャートである。 本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴(第3の実施の形態)を示す光軸方向の断面図である。 本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴(第3の実施の形態)のオートフォーカス動作の動作例を示す模式図である。 本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴(第3の実施の形態)のマニュアルフォーカス動作の動作例を示す模式図である。 本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴(第4の実施の形態)におけるステッピングモータの周辺部を示す光軸方向の断面図である。
以下、図面を参照して、本発明を実施するための形態(以下、実施の形態とする)について説明する。
ここで、本発明における撮像装置は、以下の実施の形態では、デジタル一眼レフカメラであるとする。また、本発明におけるレンズ鏡胴は、以下の実施の形態では、デジタル一眼レフカメラの交換レンズに用いられる交換レンズ鏡胴10(40、50、及び60)であるとする。なお、説明は、以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態(交換レンズ鏡胴10:レンズ鏡胴を小型化した例)
2.第2の実施の形態(交換レンズ鏡胴40:マニュアル操作検知手段の別例)
3.第3の実施の形態(交換レンズ鏡胴50:マニュアルリングを追加した例)
4.第4の実施の形態(交換レンズ鏡胴60:マニュアル操作部の別例)
<1.第1の実施の形態>
[交換レンズ鏡胴の断面例]

図1は、本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴10(第1の実施の形態)を示す光軸方向の断面図である。
図1に示すように、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10は、レンズ11(第1の実施の形態では、フォーカスレンズ)を保持するレンズ保持枠12と、レンズ保持枠12を電動駆動するための空芯型のステッピングモータ20(本発明における空芯型モータに相当するもの)と、ステッピングモータ20の回転運動をレンズ保持枠12に伝達するための連動キー13(本発明における伝達部に相当するもの)とを有している。
このようなレンズ保持枠12、ステッピングモータ20、及び連動キー13は、それぞれの中心軸がレンズ11の光軸に一致するようにして直列に配置されている。そして、これらは、固定鏡胴14(本発明における鏡胴本体の一部を構成するもの)と、固定鏡胴14の前部に設けられた前部鏡胴15(本発明における鏡胴本体の他の一部を構成するもの)とを基礎土台としている。また、固定鏡胴14の外側には、カバー16が設けられている。さらにまた、固定鏡胴14の後部には、デジタル一眼レフカメラに対して着脱自在となるように、締結リング17が設けられている。そのため、締結リング17によってデジタル一眼レフカメラに交換レンズ鏡胴10を装着すれば、レンズ11の光軸上に配置された撮像素子により、レンズ11から入射した被写体像を撮像できる。
ここで、レンズ保持枠12は、円筒状に形成された固定鏡胴14の内部に収容されている。そして、レンズ保持枠12と固定鏡胴14との間には、連動キー13によるレンズ保持枠12の回転運動をレンズ11の光軸方向の往復運動に変換する運動変換手段が設けられている。この運動変換手段は、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10では、固定鏡胴14の内周面に形成されたヘリコイド14aと、レンズ保持枠12の外周面から突出するように設けられたカムピン12aとによって構成されている。具体的には、ヘリコイド14aの内側にカムピン12aが係合することにより、レンズ保持枠12は、光軸と直交する平面内で規制される。また、レンズ保持枠12を回転させると、カムピン12aがヘリコイド14aにガイドされながら光軸方向に移動する。そのため、レンズ保持枠12の回転運動が光軸方向の往復運動に変換され、レンズ保持枠12は、光軸方向に回転しながら移動する。その結果、交換レンズ鏡胴10のフォーカス動作が実現されることとなる。
フォーカス動作には、オートフォーカス動作とマニュアルフォーカス動作とがあるが、オートフォーカス動作は、ステッピングモータ20への通電による回転駆動によって行われる。具体的には、固定鏡胴14の外側に、レンズ11の光軸を回転中心軸として回転する空芯型のステッピングモータ20が設けられている。また、ステッピングモータ20の回転運動をレンズ保持枠12に伝達し、レンズ保持枠12を回転させるため、連動キー13が設けられている。さらにまた、連動キー13の先端は、レンズ保持枠12に形成されたキー溝12bに係合している。そのため、通電によってステッピングモータ20を回転駆動すれば、連動キー13を介してレンズ保持枠12が回転する。そして、レンズ保持枠12の回転運動は、カムピン12a及びヘリコイド14aによって光軸方向の往復運動に変換される。したがって、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10は、ステッピングモータ20への通電によってオートフォーカス動作を行うことができる。
このように、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10では、オートフォーカス動作の実現のために、空芯型のステッピングモータ20を用いている。そのため、オートフォーカス動作のための駆動源を交換レンズ鏡胴10の制約された空間内に配置できるので、交換レンズ鏡胴10が小型化されている。また、停止位置の精度が高く、駆動騒音(ギヤノイズ等)のない駆動源となっている。
この点に関して詳述すると、オートフォーカス動作の駆動源として、安価な直流モータを用いた場合には、レンズ11をその光軸方向に移動させるために必要な駆動トルクを得るために、ギヤを用いた減速機を介在させなければならない。そのため、オートフォーカス動作を行うと、ギヤノイズが発生し、それによって品位が下がる。また、直流モータでは、レンズ11の停止精度を達成するために、フォトインタラプタ等の位置検出センサが必要となる。さらにまた、直流モータや減速機の配置によって凸部が生じ、外観の面から好ましくないだけでなく、大型化してしまう。
一方、オートフォーカス動作の駆動源として、人間の可聴域外での駆動周波数によって駆動される超音波モータを用いれば、駆動騒音(ギヤノイズ)による品位の低下は回避できる。しかし、超音波モータは、その組付け条件がばらつきやすいので、超音波モータを用いると、駆動異音が発生しやすくなるという問題がある。また、超音波モータの駆動には、非線形な駆動周波数と電圧との関係を加味した制御が必要になるので、設計工数の増大の問題、修理回復に要する工数の問題等が発生し、コストの高いものとなる。
そこで、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10では、このような短所のある直流モータや超音波モータではなく、空芯型のステッピングモータ20を用いることにより、交換レンズ鏡胴10の小型化を図るとともに、駆動騒音や駆動異音が発生しないようにしている。なお、空芯型の直流モータや超音波モータ等にもそれなりの長所があるので、空芯型のステッピングモータ20に限らず、空芯型の直流モータや超音波モータ等を用いることもできる。
また、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10は、ステッピングモータ20の外側に、手動による回転操作により、通電することなくステッピングモータ20を回転させることが可能なマニュアル操作部30が設けられている。そのため、交換レンズ鏡胴10は、手動でマニュアル操作部30を回転させることにより、マニュアルフォーカス動作も実現できる。
[空芯型のステッピングモータの断面例]

図2は、本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴10(第1の実施の形態)におけるステッピングモータ20の周辺部を示す光軸方向の断面図である。
図2に示すように、ステッピングモータ20は、固定鏡胴14の外側に設けられた空芯型となっている。具体的には、ステッピングモータ20は、ステッピングモータ20の内郭を構成し、通電により、レンズ11(図1参照)の光軸を回転中心軸として回転する中空のロータ21(本発明における回転部に相当するもの)と、ステッピングモータ20の外郭を構成し、固定鏡胴14の外側に固定されて回転しないモータケース22とを有している。
また、ロータ21の外側には、マグネット23が固定され、モータケース22の内側には、ステータ24が設けられている。さらにまた、ステータ24の内部には、合成樹脂製のコイルホルダ25を介してコイル26が巻き付けられている。さらに、ロータ21とステータ24との間には、玉軸受け27が配置されている。そして、この玉軸受け27により、ステッピングモータ20内のマグネット23とステータ24との間隔が一定に保持されている。
ここで、玉軸受け27の役割について説明すると、マグネット23とステータ24との間には、絶えず磁気吸引力が発生している。そして、マグネット23の中心とコイル26の中心とが完全に一致していれば、磁気吸引力が相殺されるので、ロータ21は、ステータ24に引き寄せられることもない。しかし、組立て時の一般的なばらつきにより、マグネット23の中心とステータ24の中心との間には、微小なずれが生じてしまう。このずれをなくすように組立て工程を管理することは、非常に困難である。そのため、このままではロータ21がステータ24に引き寄せられ、回転半径方向に吸引力が発生する結果、ステッピングモータ20内のロストルクを増加させることとなる。そこで、このようなロストルクを低減させるため、マグネット23の中心とステータ24の中心とを一致させるようにして玉軸受け27を配置している。なお、玉軸受け27に限らず、コロ軸受け等であってもよい。
このように、ステッピングモータ20は、玉軸受け27によってロストルクが低減されるようになっている。そして、レンズ11(図1参照)の光軸を回転中心軸として回転するロータ21に対して、連動キー13が固定されている。そのため、ステッピングモータ20の駆動力(ロータ21の回転力)が連動キー13に効率よく伝達される。
また、ロータ21には、リング状のマニュアル操作部30が取り付けられている。そして、カバー16が切り欠かれている部分で、ステッピングモータ20の外側を覆うようになっている。さらにまた、マニュアル操作部30の外周部には、滑り止め31が設けられている。そのため、撮影者は、滑り止め31を指でつまみ、マニュアル操作部30を回転操作することにより、マニュアル操作部30に直結されたロータ21を手動で回転させることができる。
なお、図2に示すようなインナーロータ型のステッピングモータ20ではなく、ロータとステータとの位置を逆にしたアウターロータ型を用いることもできる。アウターロータ型のステッピングモータでは、ロータの内側に、マグネットが固定されたステータが設けられるので、回転するロータが外郭となり、回転しないステータが内郭となる。したがって、アウターロータ型の場合には、ロータにマニュアル操作部を取り付けるのではなく、ロータ自体をマニュアル操作部としてもよい。
さらにまた、ロータ21の連動キー13と反対側の端面には、フッ素樹脂(例えば、ポリテトラフルオロエチレン)からなる摺動リング28(本発明における抵抗付与手段の一部を構成するもの)が当接している。この摺動リング28は、固定鏡胴14の外側に設けられており、一方の側面がロータ21の端面に面接触し、他方の側面がステータ24の内側面に面接触している。そして、摺動リング28によってロータ21に所定の摩擦力が作用し、回転抵抗となるように、固定鏡胴14の外側には、摺動リング28をロータ21に向けて押圧する与圧バネ18(本発明における抵抗付与手段の他の一部を構成するもの)が設けられている。さらに、与圧バネ18の押圧力を調整できるようにするため、圧力調整リング19も設けられている。なお、与圧バネ18は、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10では、波バネであるが、波バネに限らず、コイルバネ等であってもよい。
したがって、摺動リング28には、ステータ24の内側面を介して与圧バネ18の押圧力が作用する。その結果、ロータ21と摺動リング28との間に摩擦力が発生し、その摩擦力が回転抵抗となってロータ21の自由な回転が阻止される。なお、ロータ21に付与される回転抵抗(摩擦力)の大きさは、圧力調整リング19によって調整できる。具体的には、圧力調整リング19の内周面には、ねじ溝が刻まれており、固定鏡胴14の外周面に形成されたねじ山にねじ込まれている。そのため、圧力調整リング19のねじ込み量を適宜調整すれば、それによって与圧バネ18のたわみ量(押圧力)が変化するので、ロータ21と摺動リング28との間の回転抵抗を調整できるようになる。
このように、摺動リング28によってロータ21に回転抵抗を付与するのは、ステッピングモータ20によるオートフォーカス動作に加え、マニュアル操作部30によるマニュアルフォーカス動作を実現させるためである。例えば、マニュアルフォーカス時に撮影者が滑り止め31に少し触れただけでロータ21が回転してしまうと、微妙なピント調整が困難になる。そのため、ロータ21に対し、摺動リング28によって回転抵抗を付与することにより、ロータ21の自由な回転を適度に規制して、マニュアルフォーカス時の操作性を向上させている。なお、摺動リング28は、与圧バネ18及び圧力調整リング19による回転抵抗(摩擦力)の微調整が可能となるように、摩擦係数が小さいフッ素樹脂で形成されている。
また、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10は、オートフォーカス時であっても、撮影者がマニュアルフォーカス動作を行なうことができるように、マニュアル操作検知手段及び通電制限手段が設けられている。具体的には、オートフォーカス時は、ステッピングモータ20に通電してロータ21を回転駆動するが、この際にマニュアル操作部30を手動で回転操作する場合には、通電によるロータ21の回転が妨げとなる。特に、通電によるロータ21の回転方向と逆向きにマニュアル操作部30を回転操作しようとすると、手動操作が非常に重くなってしまう。そこで、ステッピングモータ20への通電中に、マニュアル操作部30が操作されたか否かを検知するマニュアル操作検知手段を設けている。さらに、マニュアル操作検知手段により、マニュアル操作部30が操作されたときに、ステッピングモータ20への通電を制限する通電制限手段を設けている。
[交換レンズ鏡胴の動作例]

図3は、本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴10(第1の実施の形態)の動作例を示すフローチャートである。
図3に示すように、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10によってオートフォーカス動作を行なう場合には、最初のステップS11において、測距結果に基づいて、レンズ11のオートフォーカス動作の目標位置を演算する。その後、ステップS12において、レンズ11の目標位置と現在位置との差(目標位置−現在位置)から、レンズ11の移動量を演算する。
続いて、ステップS13では、ステップS12で演算されたレンズ11の移動量に基づいて、目標位置までレンズ11を移動させる速度を決定する。具体的には、レンズ11の移動量に応じた加速及び減速の速度パターン(一般的には、台形波の速度パターン)があらかじめ複数設定されており、交換レンズ鏡胴10内に設けられたメモリに速度プロファイルとして記憶されている。そして、ステップS13において、記憶されている速度プロファイルの中から、レンズ11を最短時間で目標位置まで移動させるための最適な速度プロファイルを決定する。
次のステップS14では、ステップS13で決定された速度プロファイルに基づいて、ステッピングモータ20を回転駆動するための駆動パルス積算値を決定する。さらに、ステップS15では、ステッピングモータ20に駆動パルス電圧を印加する。ここで、ステッピングモータ20は、印加された電圧の駆動パルスの数に応じ、所定の角度ずつ回転する。そのため、最初の駆動パルスによって回転が開始され、最後の駆動パルスまで積算されると、レンズ11が目標位置に到達することとなる。そして、ステップS16により、ステッピングモータ20に実際に印加された駆動パルスの積算値(カウンタ数)が常時管理されるようになっている(情報1)。なお、駆動パルスの積算値の管理は、交換レンズ鏡胴10内に設けられた駆動IC(図示せず)によって行われる。
また、ステップS17において、レンズ11の実位置が常時管理されるようになっている(情報2)。レンズ11の実位置は、交換レンズ鏡胴10内に設けられた位置センサによって検知され、駆動ICによって管理が行われる。そして、続くステップS18では、情報1として管理されている駆動パルスの積算値と、情報2として管理されているレンズ11の実位置との差が演算され、この差(差の絶対値)を位置ずれとして管理する(情報3)。なお、位置ずれの管理は、駆動ICによって行われる。
ここで、レンズ11の位置ずれは、撮影者がオートフォーカス動作中にマニュアル操作部30(図2参照)を操作し、マニュアルフォーカス動作を行った場合に発生する。しかし、オートフォーカス動作にともなって回転する滑り止め31(図2参照)に撮影者が触れてしまい、撮影者の意図に反して位置ずれが発生してしまうこともある。そのため、ステップS19では、情報3として管理されているレンズ11の位置ずれが判定値(操作性を考慮してあらかじめ設定された遊び)よりも小さければ、撮影者がマニュアル操作を意図していないとして、ステップS20に分岐するようにする。そして、ステップS20において、マニュアル操作なしと判定し、この場合には、ステップS15に戻って、ステッピングモータ20への駆動パルス電圧の印加を続ける。
逆に、ステップS19において、位置ずれが判定値以上になっていれば、ステップS21に分岐し、撮影者の意図的なマニュアル操作ありと判定する。そして、この場合には、次のステップS22でステッピングモータ20に印加する駆動パスル電圧をカットする。そのため、ステッピングモータ20が回転駆動されなくなるので、オートフォーカス動作中であってもマニュアルフォーカス機能が有効にされる。その結果、ステッピングモータ20の駆動力が回転抵抗とならず、撮影者は、スムーズにマニュアルフォーカス動作を行うことができるようになる。なお、駆動パスル電圧の印加及びカットは、駆動ICによって行われる。
このように、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10は、駆動ICによって管理されたレンズ11の位置ずれにより、オートフォーカス動作中(ステッピングモータ20への通電中)に撮影者がマニュアルフォーカス動作に切り替えたこと(図2に示すマニュアル操作部30が操作されたか否か)が検知される。そのため、駆動ICによるレンズ11の位置ずれ管理がマニュアル操作検知手段となっている。
また、撮影者がマニュアルフォーカス動作を行った場合には、通電制限手段としても機能する駆動ICにより、ステッピングモータ20への通電がカットされる。そして、デジタル一眼レフカメラのシャッターが切られたときは、ステップS16で管理されている駆動パルスの積算値(情報1)、ステップS17で管理されているレンズ11の実位置(情報2)、及びステップS18で管理されている位置ずれ(情報3)がリセットされる。なお、あらかじめ撮影者がマニュアルフォーカススイッチ(図示せず)を有効にしている場合には、ステッピングモータ20への通電が行われない。
<2.第2の実施の形態>
[交換レンズ鏡胴の動作例]

図4は、本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴40(第2の実施の形態)の動作例を示すフローチャートである。
図4に示すように、第2の実施の形態の交換レンズ鏡胴40によってオートフォーカス動作を行なう場合には、図3に示す第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10と同様、最初のステップS21において、レンズ11のオートフォーカス動作の目標位置を演算する。そして、次のステップS22において、レンズ11の目標位置と現在位置との差(目標位置−現在位置)から、レンズ11の移動量を演算する。
続いて、ステップS23では、ステップS22で演算されたレンズ11の移動量に基づいて、レンズ11の移動速度プロファイルを決定する。また、次のステップS24では、ステップS23で決定された速度プロファイルに基づいて、ステッピングモータ20を回転駆動するための駆動パルス積算値を決定する。さらにまた、ステップS25では、ステッピングモータ20に駆動パルス電圧を印加する。
しかし、続くステップS26では、図3に示す第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10のステップS16と異なり、時間t1においてステッピングモータ20に流れる電流I1を計測する。また、次のステップS27では、時間t2においてステッピングモータ20に流れる電流I2を計測する。そして、ステップS28では、駆動IC(図示せず)により、時間t1から時間t2までの電流の変化の絶対値である電流変化度を(I2−I1)/(t2−t1)によって演算する。
ここで、ステッピングモータ20に流れる電流の変化は、撮影者がオートフォーカス動作中にマニュアル操作部30(図2参照)を操作し、マニュアルフォーカス動作を行った場合に発生する。具体的には、マニュアル操作部30の操作によってロータ21(図2参照)が手動回転するので、ステッピングモータ20が発電機として機能し、起電力を生じる。そのため、時間t2にマニュアル操作が行われた場合には、時間t1における電流I1と、時間t2における電流I2との間で差が生じることとなる。しかし、オートフォーカス動作にともなって回転する滑り止め31(図2参照)に撮影者が触れてしまい、撮影者の意図に反してロータ21が手動回転し、ステッピングモータ20に流れる電流が変化してしまうこともある。
そこで、ステップS29では、ステッピングモータ20の電流変化度が判定値(操作性を考慮してあらかじめ設定された遊び)よりも小さければ、撮影者がマニュアル操作を意図していないとして、ステップS30に分岐するようにする。そして、ステップS30において、マニュアル操作なしと判定し、この場合には、ステップS25に戻って、ステッピングモータ20への駆動パルス電圧の印加を続ける。
逆に、ステップS29において、電流変化度が判定値以上であれば、ステップS31に分岐し、撮影者の意図的なマニュアル操作ありと判定する。そして、この場合には、次のステップS32において、駆動ICにより、ステッピングモータ20に印加する駆動パスル電圧をカットする。そのため、ステッピングモータ20が回転駆動されなくなるので、オートフォーカス動作中であってもマニュアルフォーカス機能が有効にされる。したがって、ステッピングモータ20の駆動力が回転抵抗とならず、撮影者は、スムーズにマニュアルフォーカス動作を行うことができるようになる。
このように、第2の実施の形態の交換レンズ鏡胴40は、ステッピングモータ20に流れる電流の変化によって撮影者がマニュアルフォーカス動作に切り替えたことを検知し、ステッピングモータ20への通電をカットする。そのため、駆動ICによる電流変化度の判定がマニュアル操作検知手段となっている。また、駆動ICは、通電制限手段としても機能する。
なお、マニュアルフォーカス動作への切り替えの認識(図2に示すマニュアル操作部30が操作されたか否かの検知)は、触覚センサ等によって行うこともできる。例えば、滑り止め31(図2参照)を感圧導電ゴムで形成し、導電ゴムスイッチを触覚センサする。このようにすれば、撮影者が滑り止め31に所定の圧力以上で触れた場合にスイッチが入るので、マニュアル操作検知手段となる。また、通電制限手段には、ステッピングモータ20への通電をオン・オフできる各種のスイッチを用いることができる。
<3.第3の実施の形態>
[交換レンズ鏡胴の断面例]

図5は、本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴50(第3の実施の形態)を示す光軸方向の断面図である。
図5に示すように、第3の実施の形態の交換レンズ鏡胴50は、図1に示す第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10と同様に、レンズ11を保持するレンズ保持枠12と、デジタル一眼レフカメラに対して着脱自在となるようにする締結リング17と、レンズ保持枠12を電動駆動するための空芯型のステッピングモータ20と、手動による回転操作により、通電することなくステッピングモータ20を回転させることが可能なマニュアル操作部30とを有している。
しかし、第3の実施の形態の交換レンズ鏡胴50は、第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10(図1参照)と異なり、マニュアル操作部30とは別に、レンズ保持枠12を手動操作によって回転させるためのマニュアルリング51を有している。具体的には、マニュアルリング51は、前部鏡胴15の外側に設けられ、手動による回転操作により、レンズ11の光軸を回転中心軸として回転する。そして、手動操作によるマニュアルリング51の回転力を伝達するため、固定鏡胴14とカバー55との間に、マニュアルリング連結環52及び転送リング53が設けられている。また、マニュアルリング51の回転力及びステッピングモータ20の駆動力をレンズ保持枠12に伝達するため、差動リング54(本発明における中間リングに相当するもの)が設けられている。
このような交換レンズ鏡胴50によるフォーカス動作は、ステッピングモータ20による電動の回転駆動、マニュアル操作部30によるステッピングモータ20の手動の回転操作だけでなく、マニュアルリング51による手動の回転操作によって行うことができる。具体的には、手動によるマニュアルリング51の回転操作により、マニュアルリング連結環52、転送リング53、差動リング54、連動キー13、及びキー溝12bを介してレンズ保持枠12を回転させることができる。そして、カムピン12a及びヘリコイド14aにより、レンズ保持枠12の回転運動が光軸方向の往復運動に変換されるので、マニュアルフォーカス動作を実現できる。
また、ステッピングモータ20の回転駆動により、差動リング54及び連動キー13を介してオートフォーカス動作を実現できる。さらにまた、マニュアル操作部30によるステッピングモータ20の手動の回転操作により、差動リング54及び連動キー13を介してマニュアルフォーカス動作を実現できる。
[ステッピングモータによるオートフォーカス動作の動作例]

図6は、本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴50(第3の実施の形態)のオートフォーカス動作の動作例を示す模式図である。
図6に示すように、マニュアルリング51とステッピングモータ20との間には、光軸と直交する回転中心軸を持つ円筒状のコロ56が設けられている。そして、コロ56は、マニュアルリング51の回転に連動して回転するとともに、ステッピングモータ20の回転にも連動して回転するようになっている。
また、マニュアルリング51とステッピングモータ20との間には、コロ56の回転にともなって、光軸を回転中心軸として回転する差動リング54が設けられている。さらにまた、差動リング54からは、差動リング54の回転運動をレンズ保持枠12(図5参照)に伝達するための連動キー13がマニュアルリング51の内側を通って突出している。さらに、ステッピングモータ20の差動リング54とは反対側の端面には、与圧バネ18によって押圧された摺動リング28が面接触している。そのため、ステッピングモータ20に対し、所定の回転抵抗が付与される。
ここで、図6(a)に示す初期状態の交換レンズ鏡胴50において、オートフォーカス動作を行う場合には、ステッピングモータ20を回転駆動する。これにより、ステッピングモータ20の回転トルクがコロ56に伝達され、コロ56は、光軸と直交する回転中心軸を中心として回転するようになる。また、コロ56の回転にともなって、差動リング54は、図6(b)に示すように、光軸を回転中心軸として回転する。さらにまた、差動リング54は、連動キー13を介してレンズ保持枠12(図5参照)を回転させる。そしてこの際、ステッピングモータ20の回転角(下向きの矢印)に対し、差動リング54の回転角(下向きの矢印)は、0.5倍に半減される。そのため、ステッピングモータ20の回転トルクは、2倍となって差動リング54に伝達される。
したがって、第3の実施の形態の交換レンズ鏡胴50は、比較的安価で小型のステッピングモータ20を使用しても、レンズ保持枠12(図5参照)を回転させるために必要な回転トルクが得られる。そのため、交換レンズ鏡胴50の制約された空間内に空芯型のステッピングモータ20を配置できる。しかも、回転トルクがコロ56によって伝達されるので、駆動騒音(ギヤノイズ)が発生することはなく、ステッピングモータ20であるので、超音波モータのような駆動異音も発生しない。さらに、ステッピングモータ20は、マイクロステップ駆動等の駆動方式を採用することにより、停止位置の精度を向上させることができ、回転基準を定義しておくことにより、位置センサが不要となる。
また、ステッピングモータ20を回転駆動するとコロ56が回転し、このコロ56の回転は、ステッピングモータ20の反対側でコロ56と当接するマニュアルリング51を回転させるように作用する。しかし、マニュアルリング51は、前部鏡胴15(図5参照)の外側に設けられており、マニュアルリング51と前部鏡胴15との間には、適当な摩擦力が作用する。そして、この摩擦力は、マニュアルリング51を手動によって回転操作する際に適度な負荷となるだけでなく、ステッピングモータ20を回転駆動したときに、コロ56を介してマニュアルリング51が一緒に回転しないようなものとなっている。
なお、図6は、ステッピングモータ20によるオートフォーカス動作の動作例を示しているが、ステッピングモータ20は、マニュアル操作部30によって手動で回転操作することもできる。そのため、マニュアル操作部30を手動で回転操作すれば、図6に示す模式図は、交換レンズ鏡胴50(第3の実施の形態)のマニュアルフォーカス動作の動作例となる。
[マニュアルリングによるマニュアルフォーカス動作の動作例]

図7は、本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴50(第3の実施の形態)のマニュアルフォーカス動作の動作例を示す模式図である。
図7(a)に示す初期状態の交換レンズ鏡胴50において、マニュアルリング51を用いてマニュアルフォーカス動作を行った場合、手動操作によって回転するマニュアルリング51の回転トルクがコロ56に伝達される。そのため、コロ56は、光軸と直交する回転中心軸を中心として回転する。
また、コロ56の回転にともなって、差動リング54は、図7(b)に示すように、光軸を回転中心軸として回転するようになる。さらにまた、差動リング54は、連動キー13を介してレンズ保持枠12(図5参照)を回転させる。この際、マニュアルリング51の回転角(下向きの矢印)に対し、差動リング54の回転角(下向きの矢印)は、0.5倍に半減されたものとなる。そのため、撮影者は、マニュアルリング51によって微妙なピント調整を行うことができる。
ここで、マニュアルリング51を回転させるとコロ56が回転し、このコロ56の回転は、マニュアルリング51の反対側でコロ56と当接するステッピングモータ20を回転させるように作用する。そして、マニュアルリング51の回転によってステッピングモータ20が回転してしまうと、撮影者の微妙なピント調整が困難となる。しかし、ステッピングモータ20には、与圧バネ18によって押圧された摺動リング28が面接触しているので、ステッピングモータ20に対し、所定の回転抵抗が付与されることとなる。この回転抵抗は、与圧バネ18により、マニュアルリング51を回転させてもステッピングモータ20が回転しない強さに調整されている。
したがって、第3の実施の形態の交換レンズ鏡胴50は、与圧バネ18に押圧された摺動リング28により、マニュアルリング51を回転させても、コロ56を介してステッピングモータ20が一緒に回転することはない。そのため、ステッピングモータ20によるオートフォーカス動作に加え、特別な切替え手段を設けることなく、撮影者が手動操作によってマニュアルリング51を回転させるだけで、マニュアルフォーカス動作が可能となる。
また、摺動リング28は、与圧バネ18により、ステッピングモータ20に対して、常に所定の摩擦力を作用させている。そのため、オートフォーカス動作の終了後は、ステッピングモータ20に対して無通電とし、消費電力を減らしても(0(W)としても)、レンズ保持枠12(図5参照)が重力や衝撃によって移動することが防止され、合焦状態が維持される。
<4.第4の実施の形態>
[空芯型のステッピングモータの断面例]

図8は、本発明のレンズ鏡胴の一実施形態としての、交換レンズ鏡胴60(第4の実施の形態)におけるステッピングモータ20の周辺部を示す光軸方向の断面図である。
図8に示すように、第4の実施の形態の交換レンズ鏡胴60は、図2に示す第1の実施の形態の交換レンズ鏡胴10と同様に、空芯型のステッピングモータ20を有している。そして、通電により、ステッピングモータ20の内郭を構成する中空のロータ21が回転し、ロータ21の回転運動は、連動キー13によってレンズ保持枠12(図1参照)に伝達される。
また、ロータ21には、リング状のマニュアル操作部30が取り付けられている。そして、カバー16が切り欠かれている部分で、ステッピングモータ20の外側を覆うようになっている。そのため、マニュアル操作部30を回転操作することにより、マニュアル操作部30に直結されたロータ21を手動で回転させることができる。
しかし、マニュアル操作部30は、通電によるロータ21の回転にともなって一緒に回転する。そのため、オートフォーカス動作中は、回転する必要のないマニュアル操作部30まで回転してしまう。そして、回転するマニュアル操作部30が露出していることは、好ましくない。
そこで、第4の実施の形態の交換レンズ鏡胴60は、図8(a)に示すように、カバー16が切り欠かれている部分にゴム製の弾性リング32を設け、弾性リング32によってマニュアル操作部30の外側を覆っている。この弾性リング32は、マニュアル操作部30から少し離れて位置しており、マニュアル操作部30を覆い隠すだけでなく、マニュアル操作部30の回転によって一緒に回転しないようになっている。そのため、ステッピングモータ20への通電(オートフォーカス動作)によってロータ21及びマニュアル操作部30が回転しても、交換レンズ鏡胴60の外側からは、マニュアル操作部30の回転が見えなくなる。
また、マニュアルフォーカス動作のために撮影者が弾性リング32を指でつまむと、図8(b)に示すように、弾性リング32がたわみ、弾性リング32がマニュアル操作部30に当接するようになる。そのため、弾性リング32を指でつまんで回転させることにより、マニュアル操作部30も回転するので、マニュアル操作部30に直結されたロータ21を手動で回転させることができる。
したがって、第4の実施の形態の交換レンズ鏡胴60は、オートフォーカス時には、回転するマニュアル操作部30が弾性リング32によって隠されるので、回転部品の露出が防止される。また、弾性リング32を手動回転させることにより、マニュアルフォーカス動作を実現できる。
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は、上記の実施形態に限定されることなく、以下のような種々の変形等が可能である。すなわち、
(1)上記の実施形態では、レンズ保持枠12の回転運動をレンズ11の光軸方向の往復運動に変換する運動変換手段として、固定鏡胴14の内周面にヘリコイド14aを形成するとともに、レンズ保持枠12の外周面から突出するカムピン12aを設けている。しかし、これに限らず、例えば、固定鏡胴の内周面を雌ネジに形成し、レンズ保持枠の外周面を雄ネジに形成することにより、レンズ保持枠の回転運動を往復運動に変換するようにしてもよい。
(2)上記の実施形態では、ロータ21に対して回転抵抗を付与する抵抗付与手段として、摺動リング28及び与圧バネ18を設けている。しかし、これに限らず、例えば、抵抗付与手段としてロック機構を設け、このロック機構がロータとかみ合う等して回転抵抗を付与するようにしてもよい。
(3)上記の実施形態では、レンズ11をフォーカスレンズとし、オートフォーカス機能及びマニュアルフォーカス機能を実現している。しかし、レンズをズームレンズとし、オートズーム機能及びマニュアルズーム機能を実現するようにしてもよい。また、上記の実施形態では、デジタル一眼レフカメラの交換レンズに用いられる交換レンズ鏡胴としているが、デジタルスチルカメラ等に固定して設けられたレンズ鏡胴であってもよい。
10 交換レンズ鏡胴(レンズ鏡胴)
11 レンズ
12 レンズ保持枠
12a カムピン(運動変換手段)
13 連動キー(伝達部)
14 固定鏡胴(鏡胴本体)
14a ヘリコイド(運動変換手段)
15 前部鏡胴(鏡胴本体)
18 与圧バネ(抵抗付与手段)
20 ステッピングモータ(空芯型モータ)
21 ロータ(回転部)
28 摺動リング(抵抗付与手段)
30 マニュアル操作部
40 交換レンズ鏡胴(レンズ鏡胴)
50 交換レンズ鏡胴(レンズ鏡胴)
51 マニュアルリング
54 差動リング(中間リング)
56 コロ
60 交換レンズ鏡胴(レンズ鏡胴)

Claims (6)

  1. レンズを保持するレンズ保持枠と、
    前記レンズ保持枠を収容する鏡胴本体と、
    前記鏡胴本体の外側に設けられ、前記レンズの光軸を回転中心軸として回転する中空の回転部を備える空芯型モータと、
    前記空芯型モータの前記回転部の回転運動を前記レンズ保持枠に伝達し、前記レンズ保持枠を回転させる伝達部と、
    前記レンズ保持枠と前記鏡胴本体との間に設けられ、前記伝達部による前記レンズ保持枠の回転運動を前記レンズの光軸方向の往復運動に変換する運動変換手段と、
    前記空芯型モータの外側に設けられ、手動による回転操作により、前記回転部を回転させることが可能なマニュアル操作部と、
    前記空芯型モータへの通電中に、前記マニュアル操作部が操作されたか否かを検知するマニュアル操作検知手段と、
    前記マニュアル操作検知手段により、前記マニュアル操作部が操作されたときに、前記空芯型モータへの通電を制限する通電制限手段と
    を有するレンズ鏡胴。
  2. 請求項1に記載のレンズ鏡胴において、
    前記空芯型モータの前記回転部に対して回転抵抗を付与する抵抗付与手段を有する
    レンズ鏡胴。
  3. 請求項1に記載のレンズ鏡胴において、
    前記鏡胴本体の外側に設けられ、手動による回転操作により、前記レンズの光軸を回転中心軸として回転するマニュアルリングと、
    前記マニュアルリングと前記空芯型モータとの間に設けられ、前記マニュアルリングの回転に連動して回転するとともに、前記空芯型モータの前記回転部の回転にも連動して回転するコロと、
    前記コロの回転にともなって、前記レンズの光軸を回転中心軸として回転する中間リングと
    を有し、
    前記伝達部は、前記中間リングの回転運動を前記レンズ保持枠に伝達するように設けられている
    レンズ鏡胴。
  4. 請求項1に記載のレンズ鏡胴において、
    前記空芯型モータは、ステッピングモータである
    レンズ鏡胴。
  5. 請求項1に記載のレンズ鏡胴において、
    前記鏡胴本体は、前記レンズから入射した被写体像を撮像する撮像装置に対して着脱自在である
    レンズ鏡胴。
  6. 撮像用のレンズと、
    前記レンズの光軸上に配置された撮像素子と、
    前記レンズを保持するレンズ保持枠と、
    前記レンズ保持枠を収容する鏡胴本体と、
    前記鏡胴本体の外側に設けられ、前記レンズの光軸を回転中心軸として回転する中空の回転部を備える空芯型モータと、
    前記空芯型モータの前記回転部の回転運動を前記レンズ保持枠に伝達し、前記レンズ保持枠を回転させる伝達部と、
    前記レンズ保持枠と前記鏡胴本体との間に設けられ、前記伝達部による前記レンズ保持枠の回転運動を前記レンズの光軸方向の往復運動に変換する運動変換手段と、
    前記空芯型モータの外側に設けられ、手動による回転操作により、前記回転部を回転させることが可能なマニュアル操作部と、
    前記空芯型モータへの通電中に、前記マニュアル操作部が操作されたか否かを検知するマニュアル操作検知手段と、
    前記マニュアル操作検知手段により、前記マニュアル操作部が操作されたときに、前記空芯型モータへの通電を制限する通電制限手段と
    を有する撮像装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012219865A (ja) * 2011-04-05 2012-11-12 Canon Inc 減速機

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