JP2010159916A - 蒸気発生機能付き加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】水タンクを加熱調理器本体の下方に設置した蒸気発生機能付き加熱調理器において、扉から床への結露水の滴下を防止し、かつ省スペースの水タンクを構成すること。
【解決手段】加熱室2及び扉1の下方に設け蒸気発生機構に供給する水を貯蔵する水タンク21と、水タンク21の天面に設けた天板32と、加熱室2の開口部及び扉1の下方に水タンク21と並んで着脱可能に設けた水滴受け部23とを備えた蒸気発生機能付き加熱調理器において、天板32の少なくとも一部は、開口部または扉1から落下した水滴を受ける構成にすることにより、水滴の床への滴下を防ぐことが可能となり、かつ水タンク21を省スペースで設置することが可能となる。
【選択図】図1

Description

本発明は、蒸気発生機能付き加熱調理器において、加熱調理時に被加熱物から生じる水蒸気の結露対策に関するものである。
従来の蒸気発生機能付き加熱調理器は、被加熱物を加熱調理する際に、被加熱物を脱水状態から保護する役割や、また蒸し料理など加熱調理の幅を広げる調理器として知られている。
これらの蒸気発生機能付き加熱調理器は、従来、蒸気発生用の水を供給するための水タンクを調理器本体の側面に配置したもの(例えば、特許文献1参照)や調理器本体の下方に配置したものが多く提案されていた(例えば、特許文献2参照)。
図8は特許文献1に記載された、水タンクを側面に配置した従来の蒸気発生機能付き加熱調理器を示す外観斜視図である。図8に示すように、水タンク42は蒸気発生機能付き加熱調理器41本体の側面に配置され、前記水タンク42から供給される水は蒸気発生機構(図示せず)で熱せられ、蒸気となり、被加熱物の加熱調理に利用される。ここで発生した蒸気は、加熱室の前面にある扉43に結露し、結露した水滴は、前記扉43の下方に設置した水滴受け部44により受ける構造となっている。
しかしながら、水タンク42を加熱調理器側面に配置した構成では、水タンク42を取り出すためのスペースを側方に確保しなければならず、また、水タンク42自体のスペースを必要とするため、調理器本体41の幅も大きくなってしまい、設置スペースが大きな問題となっていた。
また、図9(a)は、特許文献2に記載された、水タンクを下方に配置した従来の蒸気発生機能付き加熱調理器を示す外観斜視図、図9(b)は同加熱調理器において水滴受け部を取り外した状態を示す分解斜視図である。図9に示すように、水タンク21は蒸気発生機能付き加熱調理器41本体の下方に配置され、水タンクを側面に配置した加熱調理器と同様に、前記水タンク21から供給される水は、蒸気発生機構(図示せず)で熱せられ、蒸気となり、被加熱物の加熱調理に利用される。ここで、扉1に結露した水滴は、扉1の下方、水タンク21の上方に設置した水滴受け部23により受ける構造となっている。この場合、水タンク21を加熱調理器側面に配置した場合と比較しても加熱調理器本体の幅方向における設置スペースの確保の問題は解消することが可能となる。
特開2004−011995号公報 特開2006−162234号公報
しかしながら、扉1に結露した水滴および加熱室開口部より落下した水滴を受けるため、水タンク21の上方に水滴受け部23を配置する必要があるため、水タンク21の容量を確保するためには、加熱調理器41の製品サイズを高さ方向に大きくする必要があり、高さ方向の設置スペースが大きくなるという問題が発生する。
また、水タンク21を扁平に広げることにより、加熱調理器41の製品サイズを維持しながら、水タンク21の容量を確保することは可能であるが、その場合、水タンク21が扁平になるため、持ち運び時に片手で持つと不安定になるなど、使用者にとって使い勝手
の悪いものになっていた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、調理器本体の下方に設置した水タンク構成において、加熱調理時に発生する結露水の床への滴下を防止し、かつ省スペース化した蒸気発生機能付き加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の蒸気発生機能付き加熱調理器は、本体内に形成し開口部を有する加熱室と、前記開口部に開閉可能に設けた扉と、前記加熱室に蒸気を供給する蒸気発生機構と、前記加熱室及び前記扉の下方に設け前記蒸気発生機構に供給する水を貯蔵する水タンクと、前記水タンクの天面に設けた天板と、前記開口部及び前記扉の下方に前記水タンクと並んで着脱可能に設けた水滴受け部とを備え、前記天板の少なくとも一部は、前記開口部または前記扉から落下した水を受ける構成としたものである。
これによって、加熱調理時に発生する扉および加熱室開口部から落下する水滴を扉の下方に設置した天板で受けることができ、また天板に水受け機能を持たすことによる水タンクの省スペース化を実現することが可能となる。
本発明の蒸気発生機能付き加熱調理器によれば、水タンクの天面に設けた天板に加熱調理時に発生する扉および加熱室開口部から落下する水滴を受ける構成を持たすことにより、水滴の床への滴下、および水タンク内への浸入を防止することができ、また水タンクの省スペース化を実現することが可能となる。
第1の発明は、本体内に形成し開口部を有する加熱室と、前記開口部に開閉可能に設けた扉と、前記加熱室に蒸気を供給する蒸気発生機構と、前記加熱室及び前記扉の下方に設け前記蒸気発生機構に供給する水を貯蔵する水タンクと、前記水タンクの天面に設けた天板と、前記開口部及び前記扉の下方に前記水タンクと並んで着脱可能に設けた水滴受け部とを備え、前記天板の少なくとも一部は、前記開口部または前記扉から落下した水を受ける構成とすることにより、水滴の床への滴下、および水タンク内への浸入を防止することができ、また水タンク天板上部に別の水滴受け部を設ける必要がないため、蒸気発生機能付き加熱調理器の水タンク設置部の省スペース化を実現することが可能となる。
第2の発明は、本体内に形成し開口部を有する加熱室と、前記開口部に開閉可能に設けた扉と、前記加熱室に蒸気を供給する蒸気発生機構と、前記加熱室及び前記扉の下方に設け前記蒸気発生機構に供給する水を貯蔵する水タンクと、前記水タンクの天面に設けた天板と、前記開口部及び前記扉の下方に前記水タンクと並んで着脱可能に設けた水滴受け部とを備え、前記天板の少なくとも一部は、前記開口部及び前記扉の下方に位置し、前記開口部及び前記扉から落下した水を前記水滴受け部に排水する構成とすることにより、前記開口部及び前記扉から落下した水の処理を水タンクの着脱することなく、水滴受け部の着脱によって、容易に行うことができ、水の零れを防ぐことも可能となる。
第3の発明は、特に第1または第2の発明の蒸気発生機能付き加熱調理器において、水タンクの天板を、水滴受け部方向に傾斜した傾斜面を設けることにより、天板に滴下した水滴が天板から水滴受け部への排水を容易にし、天板上での水滴の溜まりを抑制することが可能になる。
第4の発明は、特に第3の発明の蒸気発生機能付き加熱調理器において、水タンクの天板の周縁に水漏れ防止壁と、前記水漏れ防止壁に形成した結露水排水口とを有し、前記結
露水排水口を通して水を水滴受け部に排水する構成とすることにより、天板上に滴下した水滴を水滴受け部にのみ排水させることができ、床への水の零れを防ぐことが可能となる。また、天板の樹脂の強度が増すため、樹脂の容易な変形を防止し、水タンクとの嵌合性が増し、すなわちシール性を向上させ、水タンクと天板の隙間からの水の零れを防ぐことが可能になる。
第5の発明は、特に第4の発明の蒸気発生機能付き加熱調理器において、水タンクの天板に前記水タンクの注水口を設け、前記注水口は水漏れ防止壁で囲まれた内側に位置することにより、前記天板から水滴受け部への水の排水を容易にし、排水時の水の飛散、零れを防止することが可能となる。
第6の発明は、特に第1または第2の発明の蒸気発生機能付き加熱調理器において、水タンクを挟むように前記水タンクの左右に水滴受け部を取り付け、水タンクの天板は、前記各水滴受け部方向に傾斜した左右傾斜面を設けることにより、前記水滴受け部に注水される水の水滴受け部の許容量を増加させることができ、またタンクを前記蒸気発生機能付き加熱調理器の略中央に配置することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明に係る蒸気発生機能付き加熱調理器4の外観図、図2は、扉を開いた状態の正面図を示す。この一実施形態における蒸気発生機能付き加熱調理器4は、食材の加熱調理に高周波加熱を使用するもので、食材等の被加熱物を収容する加熱室2内に高周波を出力する高周波発生手段(図示せず)を備え、高周波加熱により被加熱物を加熱処理する。また、高周波発生手段を含む機械室17は、加熱室2の底面または側面に設置されている。
また、加熱室2は、前面開放の箱形の本体ケース3内部に形成されており、本体ケース3の前面に、加熱室2の被加熱物取出口を開閉する扉1が設けられている。扉1は、下端が本体ケース3の下縁にヒンジ結合されることで、上下方向に開閉可能となっており、上部に装備された取っ手15を掴んで手前に引くことによって、図2に示す開いた状態にすることができる。
また、蒸気発生機能付き加熱調理器4は、加熱室2に蒸気を供給する蒸気発生機構を有しており、水を供給するための水タンク21を蒸気発生機能付き加熱調理器4の下方の略中央部に配置しており、水タンク21の左右には水タンク21を挟み込む形で水滴受け部23が配置されている。水タンク21は、水タンク21の天面に設けた天板32と嵌合させた構成により、水タンク21内から外部への水漏れを防止している。
また、天板32および水滴受け部23は、加熱室2から発生する水蒸気が結露し扉1に付着した結露水22、および加熱調理時に加熱室2底面に残った残水24が、床に向けて落下するのを防止する受け部を有している。
次に、蒸気発生機構について、図3を用いて説明する。図3は、本実施の形態における蒸気発生機能付き加熱調理器4の蒸気発生の構成を示した概略構成図である。前述した通り、本実施の形態においては、水タンク21は蒸気発生機能付き加熱調理器4の下方で、水タンク21天面に設けた天板32と嵌合した状態で設置されており、水タンク21は、水タンク受け部30内に設置されている。水タンク21の一側面には、水を外部に供給するための排水口20が設けられている。排水口20には水を流すためのパイプ19が接続
されており、パイプ19の途中に設けられたポンプ25により、水タンク21の水が吸い上げられ、水を蒸気発生機構26に向けて流す。
ここで、蒸気発生機構26は水の温度を熱する機構で、主にシーズヒータが用いられる。蒸気発生機構26で熱せられた水は、さらにパイプ18を通り、加熱室2内の蒸気発生皿29に供給される。ここで、蒸気発生皿29は加熱室側の裏面を蒸気発生機構26と接触または接近させることにより、温度を上昇させ、水が供給された時に水を蒸気に変える働きを行う。
このようにして発生した蒸気は、乾燥した被加熱物に水分を与える働きや、蒸し料理を行うことが可能となる。しかし、加熱室2の蒸気は、調理中、扉1にも結露する。結露した水は、床に滴下しないように前述の通り、扉1の下方に天板32および水受け部23を設置することになる。また加熱室2の蒸気は調理中、加熱室底面にも結露する。この場合、扉1を開くと特に前下がりの傾斜面において、加熱室2の開口部から、扉1の下方の天板32および水受け部23に水滴が滴下することになる。
ここで、水タンク21の天面に配置した天板32および水滴受け部23の構成について、図4、図5、図6および図7を用いて詳細に述べる。
図4は、蒸気発生機能付き加熱調理器4に設置した水タンク21、天板32、および水滴受け部23の構成を示した斜視図である。水タンク21は、底板27に設置された水タンク受け部30によって支持されており、天板32は、前述の通り水タンク21の天面で嵌合させて設置されている。天板32の天面には、扉1および加熱室2の底面に結露し、扉1下方に流れる水滴を受ける結露水排水口33が設けられており、結露水排水口33の周縁に水漏れ防止壁34が設けられている。
図5は、結露水排水口33の断面図を示す。結露水排水口33面は、略中央から両端(水滴受け部23)に向けて斜面を形成しており、また、前記両端には注水口35を設けている。
図6は、結露水排水口33を形成していない箇所での天板32の断面図を示す。結露水排水口33を形成していない箇所においては、水漏れ防止壁34を周縁に設けて、水漏れ防止を行っている。また、水滴受け部23は、図7に示すように、蒸気発生機能付き加熱調理器4の底面に、機械室などを受ける底板27により構成される水受け留め部28と嵌合させ、付け外しを可能にする形状を構成することにより、水滴受け部23を蒸気発生機能付き加熱調理器4からの着脱を可能にする。
水タンク21が加熱調理器本体の下方に設置された蒸気発生機能付き加熱調理器4において、調理中、および調理後、扉1および加熱室2底面から下方に流れる水滴(結露水)は、加熱室2の下方に設置した前述の天板32天面の結露水排水口33および水滴受け部23に滴下する。結露水排水口33に滴下した水滴は、結露水排水口33の斜面を流れて注水口35に到達し、水滴受け部23に流れ込むこととなる。水滴受け部23は、着脱可能であるため、水滴受け部23のみを取り外して、溜まった結露水を清掃することも容易に行うことができる。
以上のように、本実施の形態によれば、水タンク21が加熱調理器本体の下方に設置された蒸気発生機能付き加熱調理器4において、調理中、および調理後、扉1および加熱室2底面から下方に流れる水滴(結露水)のうち、天板32天面の結露水排水口33に滴下する水滴は、結露水排水口33の斜面を流れて注水口35に到達し、水滴受け部23に流れ込む構成とすることにより、扉1および加熱室2底面から下方に流れる水滴が床へ滴下
するのを防ぐと同時に、天板32の上方に水滴受け部を設ける必要がないため、蒸気発生機能付き加熱調理器の水タンク設置部の省スペース化を実現することが可能となる。
また、本実施の形態によれば、水漏れ防止壁34が天板32の強度不足を解消できるため、天板の樹脂強度不足、樹脂変形による水タンク21との接触面からの水の零れを防止することができる。
なお、前記実施の形態において、高周波加熱による蒸気発生機能付き加熱調理器として述べたが、高周波加熱調理器に限定されるものではなく、蒸気発生手段を有している加熱調理器においては同様の効果が得られるものである。
以上のように、本発明にかかる蒸気発生機能付き加熱調理器は、水タンクを利用した省スペース排水機構であるため、水タンクを有し、水の後処理が必要な構造を持つ分野等の用途にも適用可能である。
本発明の実施の形態における蒸気発生機能付き加熱調理器の外観斜視図 同蒸気発生機能付き加熱調理器の開閉扉が開いた状態を示す正面図 同蒸気発生機能付き加熱調理器の蒸気発生機構を示す断面構成図 同蒸気発生機能付き加熱調理器の水タンク、天板、水滴受け部の斜視図 同蒸気発生機能付き加熱調理器の水タンク、天板、水滴受け部の結露水排水口部を示す要部断面図 同蒸気発生機能付き加熱調理器の水タンク、天板、水滴受け部の結露水排水口部分以外の要部断面図 同蒸気発生機能付き加熱調理器において水滴受け部の部分断面を示す側面図 従来の水タンクを側面に配置した蒸気発生機能付き加熱調理器の外観斜視図 (a)従来の水タンクを下方に配置した蒸気発生機能付き加熱調理器の外観斜視図(b)同加熱調理器において水滴受け部を取り外した状態を示す分解斜視図
1 扉
2 加熱室
3 本体ケース
4 蒸気発生機能付き加熱調理器
15 取っ手
17 機械室
19 パイプ
20 排水口
21 水タンク
22 扉に付着した結露水
23 水滴受け部
24 加熱室底面に残った残水
25 ポンプ
26 蒸気発生機構
27 底板
28 水受け留め部
29 蒸気発生皿
30 水タンク受け部
31 水タンクガイド
32 天板
33 結露水排水口
34 水漏れ防止壁
35 注水口

Claims (6)

  1. 本体内に形成し開口部を有する加熱室と、
    前記開口部に開閉可能に設けた扉と、
    前記加熱室に蒸気を供給する蒸気発生機構と、
    前記加熱室及び前記扉の下方に設け前記蒸気発生機構に供給する水を貯蔵する水タンクと、
    前記水タンクの天面に設けた天板と、
    前記開口部及び前記扉の下方に前記水タンクと並んで着脱可能に設けた水滴受け部とを備え、
    前記天板の少なくとも一部は、前記開口部または前記扉から落下した水を受ける蒸気発生機能付き加熱調理器。
  2. 本体内に形成し開口部を有する加熱室と、
    前記開口部に開閉可能に設けた扉と、
    前記加熱室に蒸気を供給する蒸気発生機構と、
    前記加熱室及び前記扉の下方に設け前記蒸気発生機構に供給する水を貯蔵する水タンクと、
    前記水タンクの天面に設けた天板と、
    前記開口部及び前記扉の下方に前記水タンクと並んで着脱可能に設けた水滴受け部とを備え、
    前記天板の少なくとも一部は、前記開口部及び前記扉の下方に位置し、前記開口部及び前記扉から落下した水を前記水滴受け部に排水する蒸気発生機能付き加熱調理器。
  3. 水タンクの天板は、水滴受け部方向に傾斜した傾斜面を設けた請求項1または2に記載の蒸気発生機能付き加熱調理器。
  4. 水タンクの天板は、周縁に水漏れ防止壁と、前記水漏れ防止壁に形成した排水口とを有し、前記排水口を通して水を水滴受け部に排水する請求項3に記載の蒸気発生機能付き加熱調理器。
  5. 水タンクの天板に前記水タンクの注水口を設け、前記注水口は水漏れ防止壁で囲まれた内側に位置する請求項4に記載の蒸気発生機能付き加熱調理器。
  6. 水タンクを挟むように前記水タンクの左右に水滴受け部を取り付け、水タンクの天板は、前記各水滴受け部方向に傾斜した左右傾斜面を設けた請求項1または2に記載の蒸気発生機能付き加熱調理器。
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