JP2010158989A - 船舶用振動抑制装置および船舶 - Google Patents

船舶用振動抑制装置および船舶 Download PDF

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Abstract

【課題】プロペラの左右振れを改善し、ボッシングに生じる振動を抑制する。
【解決手段】船舶の船尾11側の船底に形成されたボッシング41の左右側部から外側に向けて延在して設けられた板状の突出部51と、板状の突出部51の延在端から上下方向に延出して設けられた翼部52とを備える。かかる構成によれば、突出部51を介してボッシング41の左右側部に取り付けられた翼部52により、ボッシング41を外側から補強している。このため、プロペラ3の左右方向の振れを抑えるのに十分な剛性をボッシング41に付与することになる。この結果、ボッシング41に生じる振動を抑制できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、船舶のボッシングに発生する振動を抑制する船舶用振動抑制装置および前記振動抑制装置が適用された船舶に関するものである。
船舶では、プロペラシャフトを保持するスケグがプロペラシャフトを覆い、かつ船体の船尾部と一体に形成されたボッシングを備えるものがある。かかるボッシングは、船底にて下方に膨出する形状であり、その後方でキャビテーションなどにより水流が不均一になる。このため、ボッシングの後方にあるプロペラは、プロペラシャフトを基にして船舶の推進方向に対して垂直な方向(主に左右方向)に振れ、これがボッシングの振動となって船舶の推進の妨げになるおそれがある。このような問題に対し、ボッシング内部の補強部材の厚さを厚くしたり、補強部材の間隔を狭めたりすることでボッシング内部の剛性を増し、振動の抑制を図ることが考えられる。しかし、ボッシング内部の剛性を増したとしても、依然としてプロペラの振れは改善されないことからボッシングの振動を抑制するには十分でない。
なお、船舶の推進性能を向上するため、船体の外部に取り付けられて水流を整える整流フィンが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−137789号公報
しかしながら、上記特許文献1に開示のような整流フィンは、船舶の推進性能の向上に寄与するものの、ボッシングの剛性を増してボッシングに生じる振動を抑制するのに効力を有するものではない。
本発明は上述した課題を解決するものであり、ボッシングの剛性を増してプロペラの左右振れを改善し、ボッシングに生じる振動を抑制することのできる船舶用振動抑制装置および船舶を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するために、本発明の船舶用振動抑制装置では、船舶の船尾側船底に形成されたボッシングの左右側部から外側に向けて延在して設けられた板状の突出部と、前記板状の突出部の延在端から上下方向に延出して設けられた翼部と、を備えたことを特徴とする。
この船舶用振動抑制装置によれば、突出部を介してボッシングの左右側部に取り付けられた翼部により、ボッシングを外側から補強している。このため、プロペラの左右方向の振れを抑えるのに十分な剛性をボッシングに付与することになる。この結果、ボッシングに生じる振動を抑制できる。
また、本発明の船舶用振動抑制装置では、前記翼部は、左右方向の厚さHが前記ボッシングの外側板厚tに対し1.0≦H/t≦10.0の範囲に設定され、かつ上下方向の高さBが前記船舶におけるプロペラの翼長Rに対しB<Rに設定され、前記板状の突出部は、その板厚Tが前記ボッシングの外側板厚tに対し1.0≦T/t≦10.0の範囲に設定され、かつ突出長さLが前記プロペラの翼長Rに対し10[mm]≦L≦R/2の範囲に設定されている、ことを特徴とする。
この船舶用振動抑制装置によれば、プロペラの左右方向の振れを抑えるのに好適な剛性をボッシングに付与するので、ボッシングに生じる振動を適宜抑制できる。
また、本発明の船舶用振動抑制装置では、前記翼部は、前記ボッシングと船体との間を隔てる隔壁の部位から前記ボッシングの後端に至る範囲内で前記ボッシングの外側面に沿って形成されていることを特徴とする。
プロペラの振れは、プロペラシャフトを基に生じ、このプロペラシャフトは、隔壁から船体の外部に突出してボッシングに支持されている。すなわち、プロペラシャフトを基に生じるプロペラの振れを抑えるには、船体から突出するプロペラシャフトの範囲である隔壁の部位からボッシングの後端に至る範囲内でボッシングの剛性を増せばよい。よって、この船舶用振動抑制装置によれば、プロペラシャフトを基に生じるプロペラの左右振れを好適に抑えることで、ボッシングに生じる振動を適宜抑制できる。
また、本発明の船舶用振動抑制装置では、前記板状の突出部および前記翼部は、前記ボッシングに覆われているプロペラシャフトの左右外側の部位に配置されていることを特徴とする。
この船舶用振動抑制装置によれば、プロペラシャフトを基に生じるプロペラの左右振れを好適に抑えることができ、ボッシングに生じる振動を適宜抑制できる。
また、本発明の船舶用振動抑制装置では、前記翼部は、船体の前側から後側に至り前記ボッシングの外側面に漸次接近する態様で形成されていることを特徴とする。
この船舶用振動抑制装置によれば、翼部とボッシングの外側面との間に形成された通路が前側から後側に至り狭められていることから、船舶の推進時に流水の速度が前側から後側に向かって漸次増し、この速度を増した流水がプロペラに向けて送られる。この結果、プロペラによる推進力を補うことができ、船舶の推進性能を向上できる。
また、本発明の船舶用振動抑制装置では、前記翼部は、その前端を前記ボッシングの外側面と連続して設けられていることを特徴とする。
この船舶用振動抑制装置によれば、船舶の推進時に、翼部の外側の流水は、ボッシングの外側面から連続して滑らかに導かれる。この結果、船体の左右側部の流水を整えることができる。
また、本発明の船舶用振動抑制装置では、前記板状の突出部は、前記翼部の長手方向に沿って連続して形成されており、前記板状の突出部および前記翼部は、ボッシングの左右外側の各前記翼部の後端を、プロペラの回転方向の下流側に向けて形成されていることを特徴とする。
この船舶用振動抑制装置によれば、船舶の推進時、プロペラの回転方向の下流側に向けて流水が導かれる。このため、プロペラの回転が助勢されることになる。この結果、プロペラによる推進力を補うことができ、船舶の推進性能を向上できる。
また、本発明の船舶用振動抑制装置では、前記板状の突出部は、前記翼部の長手方向に沿って断続して形成され、かつボッシングの左右外側について後端を、プロペラの回転方向の下流側に向ける態様で配置されていることを特徴とする。
この船舶用振動抑制装置によれば、船舶の推進時、突出部によりプロペラの回転方向の下流側に向けて流水が導かれる。このため、プロペラの回転が助勢されることになる。この結果、プロペラによる推進力を補うことができ、船舶の推進性能を向上できる。
また、本発明の船舶用振動抑制装置では、前記板状の突出部は、前記翼部に沿って複数設けられ、前記ボッシングの外側面および前記翼部と共にトンネル状の通路をなすことを特徴とする。
この船舶用振動抑制装置によれば、複数の突出部により、断面形状が門形をなすので、ボッシングの左右方向剛性をさらに向上し、プロペラの左右方向の振れを好適に抑えてボッシングに生じる振動を適宜抑制できる。しかも、船舶の推進時、通路に流水を通過させることで、船体の左右側部の流水を整えることができる。
上述の目的を達成するために、本発明の船舶では、船尾側船底にボッシングが形成された船舶において、前記ボッシングに対し、前記請求項1〜9の何れか一つに記載の船舶用振動抑制装置が設けられていることを特徴とする。
この船舶によれば、ボッシングに生じる振動を抑制できる。また、船舶の推進性能を向上できる。また、船体の左右側部の流水を整えることができる。
本発明によれば、ボッシングの剛性を増してプロペラの左右振れを改善することで、ボッシングに生じる振動を抑制できる。
図1は、本発明の実施の形態1にかかる船舶用振動抑制装置を適用した船舶の船尾を示す概略側面図である。 図2は、図1におけるA−A断面図である。 図3は、図1における概略平面図である。 図4は、翼部の他の形状を示すA−A断面図である。 図5は、翼部の他の形状を示すA−A断面図である。 図6は、本発明の実施の形態2にかかる船舶用振動抑制装置を適用した船舶の船尾を示す概略平面図である。 図7は、本発明の実施の形態3にかかる船舶用振動抑制装置を適用した船舶の船尾を示す概略平面図である。 図8は、本発明の実施の形態4にかかる船舶用振動抑制装置を適用した船舶の船尾を示す概略側面図である。 図9は、本発明の実施の形態5にかかる船舶用振動抑制装置を適用した船舶の船尾を示す概略側面図である。 図10は、突出部の他の形状を示すA−A断面図である。
以下に、本発明にかかる船舶用振動抑制装置および船舶の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施の形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1にかかる船舶用振動抑制装置を適用した船舶の船尾を示す概略側面図、図2は、図1におけるA−A断面図、図3は、図1における概略平面図、図4および図5は、翼部の他の形状を示すA−A断面図である。
船舶における船体1の船尾11には、その下部に舵2が設けられている。舵2よりも船体1の前側となる船底には、プロペラ3が設けられている。プロペラ3は、その回転軸であるプロペラシャフト31がスケグ4により支持されている。かかるスケグ4は、プロペラシャフト31を覆い、かつ船体1の船底と一体に形成されたボッシング41を構成している。
ボッシング41は、船体1の左右幅方向の中央にて、船底から下方に膨出するように、その外形が船体1の外側面に対し滑らかな曲線で連続して形成されている。また、ボッシング41は、プロペラ3に向けて(前方から後方に向けて)、その外形が漸次窄まるように滑らかに湾曲形成され、最も窄まった後端にプロペラ3が配置されている。
このような船舶に対し、本実施の形態における船舶用振動抑制装置(以下、振動抑制装置という)5が設けられている。振動抑制装置5は、板状の突出部51と翼部52とで構成されている。
突出部51は、ボッシング41の左右側部から外側に向けて延在して設けられた板状の鋼板材からなる。この突出部51は、図2ではボッシング41の左右側部から外側に向けて水平に延在して設けられているが、斜め上方または斜め下方に延在して設けられていてもよく、さらに上方または下方に向けて湾曲して設けられていてもよい。
翼部52は、突出部51の延在端に固定されており、突出部51の延在端から上下方向に延出して設けられている。この翼部52は、ボッシング41の外側面41aに対向する案内面52aを有している。図2および図3で示す翼部52は、ボッシング41の前後方向に長手状に形成された板状の鋼板材からなり、この鋼板材の一方の面が案内面52aとなるように、突出部51の延在端に固定されている。すなわち、翼部52は、ボッシング41の側部の外側面41aに対向する案内面52aが、ボッシング41の前後方向に長手状に延在して形成されている。なお、翼部52は、ボッシング41の外側面41aに対向し、ボッシング41の前後方向に長手状に延在する案内面52aを有していれば、板状でなくてもよい。
このように、図1〜図3に示す実施の形態の振動抑制装置5は、ボッシング41の左右側部から外側に向けて延在する突出部51と、突出部51の延在端に固定され、ボッシング41の外側面41aに対向し、かつボッシング41の前後方向に長手状に形成された案内面52aを有する翼部52とを備え、突出部51の延在端から翼部52が上方および下方に延在した断面横向きT字形状に形成されている。なお、図3に示すように振動抑制装置5は、前後方向に至り、翼部52の案内面52aが、ボッシング41の外側面41aに対して等間隔でボッシング41の外形状に沿うように突出部51および翼部52が形成されている。
かかる構成によれば、突出部51を介してボッシング41の左右側部に取り付けられた翼部52により、ボッシング41を外側から補強している。このため、プロペラシャフト31を基にしたプロペラ3の左右方向の振れを抑えるのに十分な剛性をボッシング41に付与することになる。この結果、ボッシング41に生じる振動を抑制することが可能になる。
なお、翼部52は、図2では、突出部51の延在端に垂直な形態で固定されているがこれに限らない。例えば、図4に示すように、翼部52は、案内面52aを上方に向けて傾斜して突出部51の延在端に固定されていてもよい。また、図5に示すように、翼部52は、案内面52aを上方に向けて外側に湾曲して設けられていてもよい。
なお、振動抑制装置5は、図2に示すように、突出部51と翼部52とで、断面が横向きT字形状に形成されている。これに限らず、振動抑制装置5の断面は、横向きL字形状に形成されていてもよい(図示せず)。この横向きL字形状の翼部52は、突出部51の延在端から船体1の上方にのみ延出するように設けられていてもよく、船体1の下方にのみ延出するように設けられていてもよい。
ここで、振動抑制装置5によりボッシング41に生じる振動を抑制するための好適な寸法の規定について説明する。一般に、断面幅Bで断面厚さHにおける断面2次モーメントIは、I=BH/12[m]であり、断面幅Bに対して断面厚さHは3乗で効いてくることになる。これを上述した振動抑制装置5の構造に置き換えると、左右方向剛性K(K=IE、E:ヤング率)を向上し、固有振動数F(F=√(K/M)、M:質量)を上げるには、翼部52の上下方向の高さBを増すよりも、左右方向の厚さHを増す方が好ましい。この点から、翼部52の左右方向の厚さHは、ボッシング41の外側板厚tに対し、1.0≦H/t≦10.0の範囲に設定するとよい。一般的なボッシング41の外側板厚tは、25[mm]程度であることから、翼部52の左右方向の厚さHは、25[mm]≦H≦250[mm]の範囲となる。また、上下方向の高さBは、プロペラ3の翼長Rに対し、B<Rであることが好ましい。一方、突出部51に関しては、板厚Tをボッシング41の外側板厚tに対し、1.0≦T/t≦10.0(すなわち、25[mm]≦T≦250[mm])の範囲に設定するとよく、突出長さLをプロペラ3の翼長Rに対し、10[mm]≦L≦R/2の範囲に設定するとよい。
かかる構成によれば、プロペラシャフト31を基にしたプロペラ3の左右方向の振れを抑えるのに好適な剛性をボッシング41に付与することになり、ボッシング41に生じる振動を適宜抑制することが可能になる。
また、翼部52は、図1に示すように、ボッシング41と船体1との間を隔てる隔壁12の部位からボッシング41の後端に至る範囲W内で長手状に形成されていることが好ましい。
プロペラ3の振れは、プロペラシャフト31を基に生じ、このプロペラシャフト31は、隔壁12から船体1の外部に突出してボッシング41に支持される。すなわち、プロペラシャフト31を基に生じるプロペラ3の振れを抑えるには、船体1から突出するプロペラシャフト31の範囲である隔壁12の部位からボッシング41の後端に至る範囲Wについてボッシング41の剛性を増せばよい。よって、かかる構成によれば、プロペラシャフト31を基に生じるプロペラ3の振れを好適に抑えることで、ボッシング41に生じる振動を適宜抑制することが可能になる。なお、隔壁12の部位からボッシング41の後端に至る範囲Wは、ボッシング41の前後方向の長さに相当する。
また、振動抑制装置5は、図1および図2に示すように、突出部51および翼部52がプロペラシャフト31の左右外側の部位に配置されていることが好ましい。
上述したように、プロペラ3の振れは、プロペラシャフト31を基に生じる。このため、プロペラシャフト31の左右外側の部位に突出部51および翼部52が配置されていれば、プロペラシャフト31を基に生じるプロペラ3の振れを好適に抑えることができ、ボッシング41に生じる振動を適宜抑制することが可能になる。
[実施の形態2]
図6は、本発明の実施の形態2にかかる船舶用振動抑制装置を適用した船舶の船尾を示す概略平面図である。図6に示すように、振動抑制装置5は、突出部51および翼部52が、翼部52の案内面52aを前側から後側に至りボッシング41の外側面41aに漸次接近する態様で形成されている。
かかる構成によれば、翼部52の案内面52aとボッシング41の外側面41aとの間に形成された通路が前側から後側に至り狭められていることから、船舶の推進時に流水の速度が前側から後側に向かって漸次増し、この速度を増した流水がプロペラ3に向けて送られる。このため、プロペラ3による推進力を補うことができ、船舶の推進性能を向上することが可能になる。
[実施の形態3]
図7は、本発明の実施の形態3にかかる船舶用振動抑制装置を適用した船舶の船尾を示す概略平面図である。図7に示すように、振動抑制装置5は、翼部52が、その前端外側がボッシング41の外側面41aと連続して設けられている。
かかる構成によれば、船舶の推進時に、翼部52の外側の流水は、ボッシング41の外側面41aから連続して滑らかに導かれる。このため、船体1の左右側部の流水を整えることが可能になる。
[実施の形態4]
図8は、本発明の実施の形態4にかかる船舶用振動抑制装置を適用した船舶の船尾を示す概略側面図である。図8に示すように、振動抑制装置5は、突出部51が、翼部52の長手方向に沿って連続して形成されている。そして、突出部51および翼部52は、ボッシング41の左右外側において、各翼部52の後端をプロペラ3の回転方向の下流側に向けて形成されている。ここで、船体1の前側から見てプロペラ3が右回転している場合、図8(a)に示すように船体1の右側ではプロペラ3が下方から上方に回転しているため、上方がプロペラ3の回転方向の下流側となる。したがって、船体1の右側では、突出部51および翼部52は、翼部52の後端をプロペラ3の回転方向の下流側となる上方に向けて形成されている。一方、図8(b)に示すように船体1の左側ではプロペラ3が上方から下方に回転しているため、下方がプロペラ3の回転方向の下流側となる。したがって、船体1の左側では、突出部51および翼部52は、翼部52の後端をプロペラ3の回転方向の下流側となる下方に向けて形成されている。
かかる構成によれば、船舶の推進時、突出部51および翼部52によりプロペラ3の回転方向の下流側に向けて流水が導かれる。このため、プロペラ3の回転が助勢されることになる。この結果、プロペラ3による推進力を補うことができ、船舶の推進性能を向上することが可能になる。
[実施の形態5]
図9は、本発明の実施の形態5にかかる船舶用振動抑制装置を適用した船舶の船尾を示す概略側面図である。図9に示すように、振動抑制装置5は、突出部51(51a,51b,51c,51d,51e)が、翼部52の長手方向に沿って複数(本実施の形態では5つ)に断続して形成され、かつルーバー状に配置されている。具体的に、突出部51(51a,51b,51c,51d,51e)は、ボッシング41の左右外側について後端をプロペラ3の回転方向の下流側に向ける態様で配置されている。ここで、船体1の前側から見てプロペラ3が右回転している場合、図9(a)に示すように船体1の右側ではプロペラ3が下方から上方に回転しているため、上方がプロペラ3の回転方向の下流側となる。したがって、船体1の右側では、断続して形成された各突出部51a,51b,51c,51d,51eは、その後端をプロペラ3の回転方向の下流側となる上方に向けて形成されている。一方、図9(b)に示すように船体1の左側ではプロペラ3が上方から下方に回転しているため、下方がプロペラ3の回転方向の下流側となる。したがって、船体1の左側では、断続して形成された各突出部51a,51b,51c,51d,51eは、その後端をプロペラ3の回転方向の下流側となる下方に向けて形成されている。
かかる構成によれば、船舶の推進時、突出部51(51a,51b,51c,51d,51e)によりプロペラ3の回転方向の下流側に向けて流水が導かれる。このため、プロペラ3の回転が助勢されることになる。この結果、プロペラ3による推進力を補うことができ、船舶の推進性能を向上することが可能になる。
[実施の形態6]
図10は、本発明の実施の形態6にかかり、突出部の他の形状を示すA−A断面図である。図10に示すように、振動抑制装置5は、突出部51が、翼部52の長手方向に沿って平行に複数(本実施の形態では2つ:符号51−1,51−2)設けられ、ボッシング41の外側面41aおよび翼部52の案内面52aと共に、トンネル状の通路6をなすことが好ましい。
かかる構成によれば、複数の突出部51−1,51−2により、断面形状が門形をなすので、ボッシング41の左右方向剛性をさらに向上し、プロペラ3の左右方向の振れを好適に抑えてボッシング41に生じる振動を適宜抑制することが可能になる。しかも、船舶の推進時、通路6に流水を通過させることで、船体1の左右側部の流水を整えることが可能になる。
また、上述した各実施の形態の振動抑制装置5が適用された船舶によれば、ボッシング41に生じる振動を抑制することが可能になる。そして、船舶の推進性能を向上することが可能になる。また、船体1の左右側部の流水を整えることが可能になる。
以上のように、本発明にかかる船舶用振動抑制装置および船舶は、ボッシングの剛性を増してプロペラの振れを改善することで、ボッシングに生じる振動を抑制することに適している。
1 船体
11 船尾
12 隔壁
2 舵
3 プロペラ
31 プロペラシャフト
4 スケグ
41 ボッシング
41a 外側面
5 振動抑制装置
51(51a,51b,51c,51d,51e,51−1,51−2) 突出部
52 翼部
52a 案内面
6 通路
B 翼部の上下方向の高さ
H 翼部の左右方向の厚さ
R プロペラの翼長
t ボッシングの外側板厚
T 突出部の板厚
L 突出部の突出長さ

Claims (10)

  1. 船舶の船尾側船底に形成されたボッシングの左右側部から外側に向けて延在して設けられた板状の突出部と、
    前記板状の突出部の延在端から上下方向に延出して設けられた翼部と、
    を備えたことを特徴とする船舶用振動抑制装置。
  2. 前記翼部は、左右方向の厚さHが前記ボッシングの外側板厚tに対し1.0≦H/t≦10.0の範囲に設定され、かつ上下方向の高さBが前記船舶におけるプロペラの翼長Rに対しB<Rに設定され、
    前記板状の突出部は、その板厚Tが前記ボッシングの外側板厚tに対し1.0≦T/t≦10.0の範囲に設定され、かつ突出長さLが前記プロペラの翼長Rに対し10[mm]≦L≦R/2の範囲に設定されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載の船舶用振動抑制装置。
  3. 前記翼部は、前記ボッシングと船体との間を隔てる隔壁の部位から前記ボッシングの後端に至る範囲内で前記ボッシングの外側面に沿って形成されていることを特徴とする請求項1または2に記載の船舶用振動抑制装置。
  4. 前記板状の突出部および前記翼部は、前記ボッシングに覆われているプロペラシャフトの左右外側の部位に配置されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一つに記載の船舶用振動抑制装置。
  5. 前記翼部は、船体の前側から後側に至り前記ボッシングの外側面に漸次接近する態様で形成されていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の船舶用振動抑制装置。
  6. 前記翼部は、その前端を前記ボッシングの外側面と連続して設けられていることを特徴とする請求項1〜4の何れか一つに記載の船舶用振動抑制装置。
  7. 前記板状の突出部は、前記翼部の長手方向に沿って連続して形成されており、
    前記板状の突出部および前記翼部は、ボッシングの左右外側の各前記翼部の後端を、プロペラの回転方向の下流側に向けて形成されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の船舶用振動抑制装置。
  8. 前記板状の突出部は、前記翼部の長手方向に沿って断続して形成され、かつボッシングの左右外側について後端を、プロペラの回転方向の下流側に向ける態様で配置されていることを特徴とする請求項1〜6の何れか一つに記載の船舶用振動抑制装置。
  9. 前記板状の突出部は、前記翼部に沿って複数設けられ、前記ボッシングの外側面および前記翼部と共にトンネル状の通路をなすことを特徴とする請求項1〜8の何れか一つに記載の船舶用振動抑制装置。
  10. 船尾側船底にボッシングが形成された船舶において、
    前記ボッシングに対し、前記請求項1〜9の何れか一つに記載の船舶用振動抑制装置が設けられていることを特徴とする船舶。
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