JP2010158417A - 超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム - Google Patents
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Abstract
【課題】互いに交差する複数のスキャン断面を超音波で走査する超音波診断装置において、複数のスキャン断面が交差する近傍において虚像の発生を抑制することが可能な超音波診断装置を提供する。
【解決手段】送受信部3は、それぞれ所定数の走査線を含み互いに交差する複数のスキャン断面を対象にして、走査線ごとにスキャン断面を切り替えて複数のスキャン断面のそれぞれに超音波を送受信する。また、送受信部3は、同一のスキャン断面においては所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで各スキャン断面を超音波で走査する。この走査において、送受信部3は、スキャン断面ごとにスキャン断面内の異なる位置にあるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、前記各スキャン断面を超音波で走査する。
【選択図】図1
【解決手段】送受信部3は、それぞれ所定数の走査線を含み互いに交差する複数のスキャン断面を対象にして、走査線ごとにスキャン断面を切り替えて複数のスキャン断面のそれぞれに超音波を送受信する。また、送受信部3は、同一のスキャン断面においては所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで各スキャン断面を超音波で走査する。この走査において、送受信部3は、スキャン断面ごとにスキャン断面内の異なる位置にあるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、前記各スキャン断面を超音波で走査する。
【選択図】図1
Description
この発明は、複数の断面における超音波画像を生成する超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラムに関する。
超音波診断装置は、2次元のスキャン断面を超音波で走査することで、そのスキャン断面における超音波画像データを生成する。具体的には、超音波診断装置は、走査線に沿って超音波を送受信し、複数の走査線について順番に超音波を送受信することで、複数の走査線を含む2次元のスキャン断面を走査する。また、超音波診断装置は、複数の超音波振動子が2次元的に配置された2次元アレイプローブを用いて、互いに交差する複数のスキャン断面を走査することで、各スキャン断面における超音波画像データを生成することができる(例えば特許文献1)。このように、複数のスキャン断面を走査することで、複数のスキャン断面における超音波画像をリアルタイムに取得して表示することが行われている(MPR表示:Multiplanar Reformation))。
複数のスキャン断面を走査する場合、スキャン断面ごとに走査する方法や、走査線ごとにスキャン断面を切り替えて走査する方法が知られている。ここで、従来技術に係る走査方法について、図11から図13を参照して説明する。図11は、2つのスキャン断面を模式的に示す図である。図12は、従来技術に係る超音波の送受信シーケンスを説明するための図である。図13は、従来技術に係る超音波の送受信シーケンスを説明するための図である。
例えば図11(a)に示すように、互いに交差する第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを、超音波で走査する場合について説明する。図11(b)に示すように、第1スキャン断面100は、第1走査線A1、第2走査線A2、第3走査線A3、・・・、第M走査線AM、・・・、及び、第(N−1)走査線A(N−1)によって構成されている。また、第2スキャン断面200は、第1走査線B1、第2走査線B2、第3走査線B3、・・・、第M走査線BM、・・・、及び、第(N−1)走査線B(N−1)によって構成されている。このように、第1スキャン断面100及び第2スキャン断面200は、(N−1)個の走査線で構成されている。
従来技術に係る走査方法においては、図12に示すように、第1スキャン断面100の第1走査線A1、第2走査線A2、・・・、第(N−1)走査線A(N−1)の順番で、各走査線に沿って超音波を送受信することで、第1スキャン断面100を走査する。この走査によって、第1スキャン断面100における超音波画像データを生成する。次に、第2スキャン断面200の第1走査線B1、第2走査線B2、・・・、第(N−1)走査線B(N−1)の順番で、各走査線に沿って超音波を送受信することで、第2スキャン断面200を走査する。この走査によって、第2スキャン断面200における超音波画像データを生成する。このように、従来技術に係る走査方法においては、第1スキャン断面100を対象にして、第1走査線A1から第(N−1)走査線A(N−1)まで順番に走査し、その後、第2スキャン断面200を対象にして、第1走査線B1から第(N−1)走査線B(N−1)まで順番に走査する。そして、第2スキャン断面200を走査した後は、第1スキャン断面100を走査する。このように、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを交互に走査することで、各スキャン断面における超音波画像データを生成する。
しかしながら、図12に示す走査方法のように、スキャン断面ごとに走査を交互に行う場合には、各スキャン断面の間に走査の時間差が生じる問題があった。このように時間差が生じるため、動きが速い対象を撮影する場合、スキャン断面とスキャン断面とが交差する位置で、画像にずれが生じるおそれがあった。図12に示す例では、第1スキャン断面100を走査した後に、第2スキャン断面200を走査するため、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200との間に走査の時間差が生じ、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが交差する位置で、画像にずれが生じるおそれがあった。例えば図11(a)に示すように、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが交差する交差線300付近において、画像にずれが生じるおそれがあった。
そこで、走査線ごとにスキャン断面を切り替えて走査する方法が提案された。例えば図13に示すように、第1スキャン断面100の第1走査線A1に沿って超音波を送受信した後、次には、スキャン断面を変えて第2スキャン断面200の第1走査線B1に沿って超音波を送受信する。そして、第1スキャン断面100の第1走査線A1、第2スキャン断面200の第1走査線B1、第1スキャン断面100の第2走査線A2、第2スキャン断面200の第2走査線B2、・・・、第1スキャン断面100の第(N−1)走査線A(N−1)、第2スキャン断面200の第(N−1)走査線B(N−1)の順番で、各走査線に沿って超音波を送受信することで、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査する。このように、走査線ごとにスキャン断面を切り替えて走査することで、スキャン断面の間における走査の時間差を解消していた。
しかしながら、走査線ごとにスキャン断面を切り替えて走査する超音波診断装置には、スキャン断面が交差する近傍において、各スキャン断面への超音波の送信による残留多重エコーが発生し、その影響で超音波画像に虚像が表される問題がある。すなわち、第1スキャン断面100に対して超音波を送信し、その送信に基づく反射波を、第2スキャン断面200に対する超音波の送受信による受信信号として受信するおそれがあり、その結果、超音波画像に虚像が表示されるおそれがある。
例えば図11(b)に示すように、第1スキャン断面100の第M走査線AM、及び第2スキャン断面200の第M走査線BMの近傍においては、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200との間の距離が近く、第1スキャン断面100に対する超音波の送信のタイミングと、第2スキャン断面200に対する超音波の送信のタイミングとの時間差が短いため、超音波画像に虚像が表示されるおそれがある。残留多重エコーの影響を軽減するために、スキャン断面の交差付近において、第1スキャン断面100に対する超音波の送信と、第2スキャン断面200に対する超音波の送信との時間間隔を長くすると、フレームレートが低下する問題がある。すなわち、スキャン断面が交差する付近において、第1スキャン断面100に対する超音波の送受信の後、時間をおいて第2スキャン断面200に対して超音波の送受信を行うと、フレームレートが低下する問題がある。
この発明は上記の問題を解決するものであり、互いに交差する複数のスキャン断面を超音波で走査する超音波診断装置において、複数のスキャン断面が交差する近傍において虚像の発生を抑制することが可能な超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の発明は、それぞれ所定数の走査線を含み互いに交差する複数のスキャン断面を対象にして、前記走査線に沿って超音波を送受信するたびに前記スキャン断面を切り替えて前記複数のスキャン断面のそれぞれに超音波を送受信し、かつ、同一のスキャン断面においては前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで前記各スキャン断面における受信データを取得するスキャン手段と、前記スキャン手段によって取得された前記各スキャン断面における受信データに基づいて、前記各スキャン断面における超音波画像データを生成する画像生成手段と、を有する超音波診断装置であって、前記スキャン手段は、前記スキャン断面ごとに前記スキャン断面内の異なる位置にあるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、前記各スキャン断面を超音波で走査することを特徴とする超音波診断装置である。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置であって、前記スキャン手段は、前記各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線から、前記複数のスキャン断面が交差する位置まで走査した場合に、前記走査に要する時間をスキャン時間とし、前記各スキャン断面について走査したときのスキャン時間の差が、所定時間範囲内となる前記各スキャン断面における前記仮想のスキャン開始走査線を前記各スキャン断面における前記スキャン開始走査線とし、前記各スキャン断面における前記スキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、前記各スキャン断面を超音波で走査することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、それぞれ所定数の走査線を含み互いに交差する複数のスキャン断面を対象にして、前記走査線に沿って超音波を送受信するたびに前記スキャン断面を切り替えて前記複数のスキャン断面のそれぞれに超音波を送受信し、かつ、同一のスキャン断面においては前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで前記各スキャン断面における受信データを取得するスキャン手段と、前記スキャン手段による超音波の送受信を制御するコンピュータと、を有する超音波診断装置の前記コンピュータに、前記スキャン断面ごとに前記スキャン断面内の異なる位置にあるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に前記スキャン手段に超音波を送受信させることで、前記各スキャン断面における受信データを前記スキャン手段に取得させる制御機能を実行させる超音波診断装置の制御プログラムである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の超音波診断装置であって、前記スキャン手段は、前記各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線から、前記複数のスキャン断面が交差する位置まで走査した場合に、前記走査に要する時間をスキャン時間とし、前記各スキャン断面について走査したときのスキャン時間の差が、所定時間範囲内となる前記各スキャン断面における前記仮想のスキャン開始走査線を前記各スキャン断面における前記スキャン開始走査線とし、前記各スキャン断面における前記スキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、前記各スキャン断面を超音波で走査することを特徴とする。
また、請求項6に記載の発明は、それぞれ所定数の走査線を含み互いに交差する複数のスキャン断面を対象にして、前記走査線に沿って超音波を送受信するたびに前記スキャン断面を切り替えて前記複数のスキャン断面のそれぞれに超音波を送受信し、かつ、同一のスキャン断面においては前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで前記各スキャン断面における受信データを取得するスキャン手段と、前記スキャン手段による超音波の送受信を制御するコンピュータと、を有する超音波診断装置の前記コンピュータに、前記スキャン断面ごとに前記スキャン断面内の異なる位置にあるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に前記スキャン手段に超音波を送受信させることで、前記各スキャン断面における受信データを前記スキャン手段に取得させる制御機能を実行させる超音波診断装置の制御プログラムである。
この発明によると、スキャン断面ごとに異なる位置にあるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、スキャン断面の交差点での時相差を小さくしつつ、スキャン断面が交差する近傍において、残留多重エコーの発生を抑制することが可能となる。そのことにより、虚像の発生を抑制することが可能となる。
また、この発明によると、スキャン断面が交差する位置までの走査に要するスキャン時間の時間差が、所定時間範囲内となるスキャン開始走査線の組み合わせに従って、各スキャン開始走査線から各スキャン断面を走査することで、スキャン断面の交差点での時相差を小さくしつつ、スキャン断面が交差する近傍において、残留多重エコーの影響を抑えることが可能となる。すなわち、スキャン断面が交差する近傍において、各スキャン断面に対して超音波を送受信するタイミングに所定時間範囲内の時間差が生じるため、残留多重エコーの影響を抑えることが可能となる。
この発明の実施形態に係る超音波診断装置について図1を参照して説明する。図1は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置を示すブロック図である。
この発明の実施形態に係る超音波診断装置1は、超音波プローブ2、送受信部3、スキャン制御部4、演算部5、信号処理部6、画像生成部7、画像記憶部8、表示制御部9、ユーザインターフェース(UI)10、及び、制御部13を備えている。
超音波プローブ2には、複数の超音波振動子が2次元的に配置された2次元アレイプローブが用いられる。
送受信部3は、送信部31と受信部32とを備えている。送受信部3は、超音波プローブ2に電気信号を供給して超音波を発生させるとともに、超音波プローブ2が受信したエコー信号を受信する。この実施形態では、送受信部3は、スキャン制御部4の制御の下、互いに交差する複数のスキャン断面を超音波で走査する。
送信部31は、図示しないクロック発生回路、送信遅延回路、及びパルサ回路を備えている。クロック発生回路は、超音波信号の送信タイミングや送信周波数を決めるクロック信号を発生する。送信遅延回路は、超音波の送信時に遅延を掛けて送信フォーカスを実施する。パルサ回路は、各振動子に対応した個別経路(チャンネル)の数分のパルサを備え、遅延が掛けられた送信タイミングで駆動パルスを発生し、超音波プローブ2の各振動子に電気信号を供給する。
受信部32は、図示しないプリアンプ回路、A/D変換回路、受信遅延回路、及び加算回路を備えている。プリアンプ回路は、超音波プローブ2の各振動子から出力されるエコー信号を受信チャンネルごとに増幅する。A/D変換回路は、増幅されたエコー信号をA/D変換する。受信遅延回路は、A/D変換後のエコー信号に対して受信指向性を決定するのに必要な遅延時間を与える。加算回路は、遅延時間が与えられたエコー信号を加算する。その加算により、受信指向性に応じた方向からの反射成分が強調される。なお、この送受信部3によって加算処理された信号を「RFデータ」と称する場合がある。
[スキャン制御部4]
スキャン制御部4は、送受信部3による超音波の送受信を制御することで、互いに交差する複数のスキャン断面を送受信部3に走査させる。スキャン制御部4は、スキャン断面制御部41と、走査線制御部42と、スキャン条件記憶部43とを備えている。
スキャン制御部4は、送受信部3による超音波の送受信を制御することで、互いに交差する複数のスキャン断面を送受信部3に走査させる。スキャン制御部4は、スキャン断面制御部41と、走査線制御部42と、スキャン条件記憶部43とを備えている。
スキャン条件記憶部43には、スキャン断面の範囲(超音波を送受信する深さ、角度の範囲)、各スキャン断面に含まれる走査線の数、走査線密度、各スキャン断面において超音波の送受信を開始する走査線(以下、「スキャン開始走査線」と称する)、及び、各スキャン断面の走査線に対する超音波の送受信の順番(送受信シーケンス)などのスキャン条件が記憶されている。例えば、操作者が操作部12によってスキャン条件を入力すると、そのスキャン条件はユーザインターフェース(UI)10からスキャン制御部4に出力されて、スキャン条件記憶部43に記憶される。
スキャン断面制御部41は、スキャン条件記憶部43に記憶されているスキャン条件に従って、各スキャン断面に対する送受信部3の走査を制御する。例えば、スキャン断面制御部41は、送受信シーケンスに従って、各スキャン断面に対する送受信部3による走査の順番を制御する。走査線制御部42は、スキャン条件記憶部43に記憶されているスキャン条件に従って、各スキャン断面の各走査線に対する送受信部3による超音波の送受信を制御する。例えば、走査線制御部42は、送受信シーケンスに従って、各スキャン断面の各走査線に対する送受信部3による超音波の送受信の順番を制御する。
[動作態様]
次に、この実施形態に係る超音波診断装置1の動作態様について説明する。この実施形態では、送受信部3は、スキャン制御部4の制御の下、互いに交差し、それぞれ所定数の走査線を含む複数のスキャン断面を対象にして、走査線ごとにスキャン断面を切り替えて複数のスキャン断面のそれぞれに超音波を送受信する。また、送受信部3は、同一のスキャン断面においては、所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、各スキャン断面を超音波で走査する。さらに、送受信部3は、スキャン断面ごとに異なる順序で所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、各スキャン断面を超音波で走査する。例えば、送受信部3は、スキャン断面ごとにスキャン断面内の異なる位置にあるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、各スキャン断面を超音波で走査する。
次に、この実施形態に係る超音波診断装置1の動作態様について説明する。この実施形態では、送受信部3は、スキャン制御部4の制御の下、互いに交差し、それぞれ所定数の走査線を含む複数のスキャン断面を対象にして、走査線ごとにスキャン断面を切り替えて複数のスキャン断面のそれぞれに超音波を送受信する。また、送受信部3は、同一のスキャン断面においては、所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、各スキャン断面を超音波で走査する。さらに、送受信部3は、スキャン断面ごとに異なる順序で所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、各スキャン断面を超音波で走査する。例えば、送受信部3は、スキャン断面ごとにスキャン断面内の異なる位置にあるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、各スキャン断面を超音波で走査する。
具体的には、送受信部3は、各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線から、複数のスキャン断面が交差する交差線まで走査した場合に、その走査に要する時間をスキャン時間として、各スキャン断面におけるスキャン時間の差(時間差ΔT)が閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となる各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線を各スキャン断面におけるスキャン開始走査線とする。なお、閾値Ts<閾値Tjの関係が成立する。そして、送受信部3は、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、各スキャン断面を超音波で走査する。以下、動作態様の具体例について説明する。
[第1動作態様]
第1動作態様について、図2から図4を参照して説明する。図2は、各スキャン断面、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線、及び各スキャン断面が交差する位置を模式的に示す図であり、超音波プローブ側から見た模式図である。図3及び図4は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の第1動作態様における超音波の送受信シーケンスを示す図である。
第1動作態様について、図2から図4を参照して説明する。図2は、各スキャン断面、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線、及び各スキャン断面が交差する位置を模式的に示す図であり、超音波プローブ側から見た模式図である。図3及び図4は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の第1動作態様における超音波の送受信シーケンスを示す図である。
第1動作態様では、図11に示すように、互いに交差する第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査する場合について説明する。また、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが、互いに、中央において直交して交差している場合について説明する。図11(b)に示すように、第1スキャン断面100は、第1走査線A1、第2走査線A2、第3走査線A3、・・・、第M走査線AM、・・・、及び、第(N−1)走査線A(N−1)によって構成されている。また、第2スキャン断面200は、第1走査線B1、第2走査線B2、第3走査線B3、・・・、第M走査線BM、・・・、及び、第(N−1)走査線B(N−1)によって構成されている。このように、第1スキャン断面100及び第2スキャン断面200は、(N−1)個の走査線で構成されている。ここで、M、Nは整数であり、M=N/2とする。第1スキャン断面100の中央における走査線は、第M走査線AMとなり、第2スキャン断面200の中央における走査線は、第M走査線BMとなる。第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とは、M番目の走査線である第M走査線AM、BMにて交差していることになる。なお、この実施形態においては、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とで、走査線密度が同じ場合について説明する。
第1動作態様では、第1スキャン断面100におけるスキャン開始走査線S1から、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが交差する交差線(第M走査線AM)までスキャンした場合に要するスキャン時間T1と、第2スキャン断面200におけるスキャン開始走査線S2から交差線(第M走査線BM)までスキャンした場合に要するスキャン時間T2との時間差ΔTが、予め設定された閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となるように、スキャン開始走査線S1、S2を決定する。送受信部3は、このようにして決定されたスキャン開始走査線S1から順番に各走査線に沿って超音波を送受信することで第1スキャン断面100を走査し、スキャン開始走査線S2から順番に各走査線に沿って超音波を送受信することで第2スキャン断面200を走査する。ここで、閾値Tsは、残留多重エコーの発生の有無を判断する基準となる。残留多重エコーが発生しにくくなる時間差を閾値Tsと定義しておく。時間差ΔTが閾値Ts以上であれば、時間差ΔTは、残留多重エコーが発生しにくくなる時間差であると判断できる。また、閾値Tjは、2つのスキャン断面の交差点での走査の時相差を判断する基準となる。時間差ΔTが許容できる時間差を閾値Tjと定義しておく。時間差ΔTが閾値Tj以下であれば、時間差ΔTは、許容できる時間差であると判断できる。時間差ΔTが閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となるスキャン開始走査線S1、S2の組み合わせに従って、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査することで、残留多重エコーの影響を低減して、虚像の発生を抑制することが可能となる。一方、時間差ΔTが大きすぎると、2つのスキャン断面の交差点での時間差が大きくなるため、時間差ΔTは許容範囲内(閾値Tj以下)になるように設定する。
第1動作態様を分かりやすく説明すると、図2に示すように、送受信部3は、第1スキャン断面100については端部の第1走査線A1をスキャン開始走査線S1とし、第2スキャン断面200については中央の第M走査線BMをスキャン開始走査線S2として、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査する。また、図3に示すように、送受信部3は、第1スキャン断面100については、スキャン開始走査線S1である第1走査線A1から順番に、第(N−1)走査線A(N−1)まで走査し、この順番での走査を繰り返して実行する。さらに、送受信部3は、第2スキャン断面200については、スキャン開始走査線S2である第M走査線BMから順番に、第(N−1)走査線B(N−1)まで走査し、その後は、第1走査線B1から第M走査線BMまで順番に走査し、この順番での走査を繰り返して実行する。
そして、図4に示すように、送受信部3は、送受信シーケンスに従って走査線ごとにスキャン断面を切り替えて、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを交互に走査する。すなわち、送受信部3は、第1スキャン断面100の第1走査線A1、第2スキャン断面200の第M走査線BM、第1スキャン断面100の第2走査線A2、第2スキャン断面200の第(M+1)走査線B(M+1)、・・・、第1スキャン断面100の第M走査線AM、第2スキャン断面200の第(N−1)走査線B(N−1)、第1スキャン断面100の第(M+1)走査線A(M+1)、第2スキャン断面200の第1走査線B1、・・・、第1スキャン断面100の第(N−1)走査線A(N−1)、第2スキャン断面200の第(M−1)走査線B(M−1)の順番で、各走査線に沿って超音波を送受信することで、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査する。そして、送受信部3は、上記の順番での走査を繰り返して実行する。
なお、第1スキャン断面100の範囲、第2スキャン断面200の範囲、スキャン開始走査線S1、S2、第1スキャン断面100の走査線の数、第2スキャン断面200の走査線の数、及び、各走査線に対する超音波の送受信の順番(送受信シーケンス)を含むスキャン条件は、上述したスキャン条件記憶部43に記憶されている。送受信部3は、スキャン制御部4の制御の下、送受信シーケンスに従って第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを超音波によって走査する。
以上のように、スキャン時間T1とスキャン時間T2との時間差ΔTが、閾値Ts以上かつ閾値Tj以下になるスキャン開始走査線S1、S2の組み合わせに従って第1スキャン断面100と第2スキャン断面とを走査することで、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200との距離が近い箇所においても、第1スキャン断面100に対する超音波の送受信のタイミングと、第2スキャン断面200に対する超音波の送受信のタイミングとの時間差が長くなる。すなわち、第1走査線A1をスキャン開始走査線S1として第1スキャン断面100を走査し、第M走査線BMをスキャン開始走査線S2として第2スキャン断面200を走査することで、スキャン時間T1とスキャン時間T2との時間差ΔTが閾値Ts以上になる。そのことにより、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200との距離が近い箇所においても、第1スキャン断面100に対する超音波の送受信のタイミングと、第2スキャン断面200に対する超音波の送受信のタイミングとの時間差を、残留多重エコーが発生しにくくなる時間差にすることが可能となる。そのため、この実施形態に係る超音波診断装置1によると、従来技術に係る走査方法と比べて、残留多重エコーの影響を低減することが可能となる。その結果、超音波画像における虚像の発生を抑制することが可能となる。例えば、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが交差している第M走査線AM、BM付近においても、第1スキャン断面100に対する超音波の送受信のタイミングと、第2スキャン断面200に対する超音波の送受信のタイミングとの時間差が長くなるため、第M走査線AM、BM付近においても、残留多重エコーの影響を低減することが可能となる。
また、走査線ごとにスキャン断面を切り替えて、かつ時間差ΔTを閾値Tj以下として走査するため、各スキャン断面の間に走査の時間差が生じない。そのため、スキャン断面とスキャン断面とが交差する位置において、画像のずれの発生を抑制することが可能となる。また、各スキャン断面に対して時間をおいて超音波を送受信しないため、フレームレートの低下を防止することが可能となる。
一方、従来技術においては、図3に示すように、第1スキャン断面100については、第1走査線A1から順番に、第(N−1)走査線A(N−1)まで走査し、この順番での走査を繰り返して実行する。また、第2スキャン断面200についても、第1走査線B1から順番に、第(N−1)走査線B(N−1)まで走査し、この順番での走査を繰り返して実行する。この場合、第1スキャン断面100及び第2スキャン断面200の端部付近では、距離が離れているため、走査線間の残留多重エコーの影響は少ない。例えば、第1走査線A1と第1走査線B1とでは、距離が離れているため、走査線間の残留多重エコーの影響は少ない。しかしながら、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが交差している第M走査線AM、BM付近では、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200との距離が近いため、走査線間の残留多重エコーの影響が大きくなる。その結果、超音波画像に虚像が表示されてしまう。これに対して、この実施形態では、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが交差している第M走査線AM、BM付近において、第1スキャン断面100に対する超音波の送受信のタイミングと、第2スキャン断面200に対する超音波の送受信のタイミングとの時間差が長くなるため、残留多重エコーの影響を低減することが可能となる。
[第2動作態様]
次に、第2動作態様について、図5から図7を参照して説明する。図5は、各スキャン断面、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線、及び各スキャン断面が交差する位置を模式的に示す図であり、超音波プローブ側から見た模式図である。図6及び図7は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の第2動作態様における超音波の送受信シーケンスを示す図である。
次に、第2動作態様について、図5から図7を参照して説明する。図5は、各スキャン断面、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線、及び各スキャン断面が交差する位置を模式的に示す図であり、超音波プローブ側から見た模式図である。図6及び図7は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の第2動作態様における超音波の送受信シーケンスを示す図である。
第2動作態様では、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが、中央とは異なる位置で直交して交差している場合について説明する。例えば図5に示すように、第2スキャン断面200は、第1スキャン断面100の中央の第M走査線AMにおいて第1スキャン断面100と交差し、第1スキャン断面100は、第2スキャン断面200の第1走査線B1と第M走査線BMとの間において第2スキャン断面200と交差している。
第2動作態様においても、第1スキャン断面100におけるスキャン開始走査線S1から、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが交差する交差線(第M走査線AM)までスキャンした場合に要する時間T1と、第2スキャン断面200におけるスキャン開始走査線S2から交差線(第1走査線B1と第M走査線BMとの間の走査線)までスキャンした場合に要する時間T2との時間差ΔTが、閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となるように、スキャン開始走査線S1、S2を決定する。送受信部3は、このようにして決定されたスキャン開始走査線S1から順番に各走査線に沿って超音波を送受信することで第1スキャン断面100を走査し、スキャン開始走査線S2から順番に各走査線に沿って超音波を送受信することで第2スキャン断面200を走査する。
例えば図5に示すように、送受信部3は、第1スキャン断面100については端部の第1走査線A1をスキャン開始走査線S1とし、第2スキャン断面200については端部の第1走査線B1をスキャン開始走査線S2として、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査する。また、図6に示すように、送受信部3は、第1スキャン断面100については、スキャン開始走査線S1である第1走査線A1から順番に、第(N−1)走査線A(N−1)まで走査し、この順番での走査を繰り返して実行する。また、送受信部3は、第2スキャン断面200については、スキャン開始走査線S2である第1走査線B1から順番に、第(N−1)走査線B(N−1)まで走査し、この順番での走査を繰り返して実行する。
そして、図7に示すように、送受信部3は、送受信シーケンスに従って走査線ごとにスキャン断面を切り替えて、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを交互に走査する。すなわち、送受信部3は、第1スキャン断面100の第1走査線A1、第2スキャン断面200の第1走査線B1、第1スキャン断面100の第2走査線A2、第2スキャン断面200の第2走査線B2、・・・、第1スキャン断面100の第M走査線AM、第2スキャン断面200の第M走査線BM、・・・、第1スキャン断面100の第(N−1)走査線A(N−1)、第2スキャン断面200の第(N−1)走査線B(N−1)の順番で、各走査線に沿って超音波を送受信することで、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査する。そして、送受信部3は、上記の順番での走査を繰り返して実行する。なお、第1動作態様と同様に、送受信シーケンスなどを含むスキャン条件は、スキャン条件記憶部43に記憶されており、送受信部3は、スキャン制御部4の制御の下、送受信シーケンスに従って第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを超音波によって走査する。
以上のように、第1走査線A1をスキャン開始走査線S1として第1スキャン断面100を走査し、第1走査線B1をスキャン開始走査線S2として第2スキャン断面200を走査することで、スキャン時間T1とスキャン時間T2との時間差ΔTが閾値Ts以上かつ閾値Tj以下になる。そのことにより、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200との距離が近い箇所においても、第1スキャン断面100に対する超音波の送受信のタイミングと、第2スキャン断面200に対する超音波の送受信のタイミングとの時間差を、残留多重エコーが発生しにくくなる時間差にすることが可能となる。その結果、超音波画像における虚像の発生を抑制することが可能となる。なお、第2動作態様では、第1スキャン断面100については端部の第1走査線A1から走査を開始し、第2スキャン断面200についても端部の第1走査線B1から走査を開始しているが、時間差ΔTが閾値Ts以上になるため、スキャン断面が交差する近傍において、残留多重エコーの影響を低減することが可能となる。
[第3動作態様]
次に、第3動作態様について、図8から図10を参照して説明する。図8は、各スキャン断面、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線、及び各スキャン断面が交差する位置を模式的に示す図であり、超音波プローブ側から見た模式図である。図9及び図10は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の第3動作態様における超音波の送受信シーケンスを示す図である。
次に、第3動作態様について、図8から図10を参照して説明する。図8は、各スキャン断面、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線、及び各スキャン断面が交差する位置を模式的に示す図であり、超音波プローブ側から見た模式図である。図9及び図10は、この発明の実施形態に係る超音波診断装置の第3動作態様における超音波の送受信シーケンスを示す図である。
第3動作態様では、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが、中央とは異なる位置で直交して交差している場合について説明する。例えば図8に示すように、第2スキャン断面200は、第1スキャン断面100の中央の第M走査線AMにおいて第1スキャン断面100と交差し、第1スキャン断面100は、第2スキャン断面200の第1走査線B1と第M走査線BMとの間において第2スキャン断面200と交差している。
第3動作態様においても、第1スキャン断面100におけるスキャン開始走査線S1から、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが交差する交差線(第M走査線AM)までスキャンした場合に要する時間T1と、第2スキャン断面200におけるスキャン開始走査線S2から交差線(第1走査線B1と第M走査線BMとの間の走査線)までスキャンした場合に要する時間T2との時間差ΔTが、閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となるように、スキャン開始走査線S1、S2を決定する。送受信部3は、このようにして決定されたスキャン開始走査線S1から順番に各走査線に沿って超音波を送受信することで第1スキャン断面100を走査し、スキャン開始走査線S2から順番に各走査線に沿って超音波を送受信することで第2スキャン断面200を走査する。
例えば図8に示すように、送受信部3は、第1スキャン断面100については端部の第1走査線A1をスキャン開始走査線S1として、第1スキャン断面100を走査する。一方、送受信部3は、第2スキャン断面200については、交差線(第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが交差する走査線)と第M走査線BMとの間の第L走査線BLをスキャン開始走査線S2として、第2スキャン断面200を走査する。また、図9に示すように、送受信部3は、第1スキャン断面100については、スキャン開始走査線S1である第1走査線A1から順番に、第(N−1)走査線A(N−1)まで走査し、この順番での走査を繰り返して実行する。また、送受信部3は、第2スキャン断面200については、スキャン開始走査線S2である第L走査線BLから順番に、第(N−1)走査線B(N−1)まで走査し、その後は、第1走査線B1から第L走査線BLまで順番に走査し、この順番での走査を繰り返して実行する。
そして、図10に示すように、送受信部3は、送受信シーケンスに従って走査線ごとにスキャン断面を切り替えて、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを交互に走査する。すなわち、送受信部3は、第1スキャン断面100の第1走査線A1、第2スキャン断面200の第L走査線BL、第1スキャン断面100の第2走査線A2、第2スキャン断面200の第(L+1)走査線B(L+1)、・・・、第1スキャン断面100の第M走査線AM、第2スキャン断面200の第X走査線BX(第M走査線BMと第(N−1)走査線B(N−1)との間の走査線)、・・・、第1スキャン断面100の第(N−1)走査線A(N−1)、第2スキャン断面200の第(L−1)走査線B(L−1)の順番で、各走査線に沿って超音波を送受信することで、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査する。そして、送受信部3は、上記の順番での走査を繰り返して実行する。なお、第1動作態様と同様に、送受信シーケンスなどを含むスキャン条件は、スキャン条件記憶部43に記憶されており、送受信部3は、スキャン制御部4の制御の下、送受信シーケンスに従って第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを超音波によって走査する。
以上のように、第1走査線A1をスキャン開始走査線S1として第1スキャン断面100を走査し、交差線と第M走査線BMとの間の第L走査線BLをスキャン開始走査線S2として第2スキャン断面200を走査することで、スキャン時間T1とスキャン時間T2との時間差ΔTが閾値Ts以上になる。そのことにより、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200との距離が近い箇所においても、第1スキャン断面100に対する超音波の送受信のタイミングと、第2スキャン断面200に対する超音波の送受信のタイミングとの時間差を、残留多重エコーが発生しにくくなる時間差にすることが可能となる。その結果、超音波画像における虚像の発生を抑制することが可能となる。
なお、上記第1動作態様から第3動作態様においては、スキャン開始走査線から各スキャン断面が交差する位置までの走査に要するスキャン時間の差(時間差ΔT)に基づいて、スキャン開始走査線S1、S2を決定している。この実施形態では、時間差ΔTに基づいてスキャン開始走査線S1、S2を決定しても良いし、スキャン開始走査線から各スキャン断面が交差する位置までの距離の差(距離差ΔL)に基づいて、スキャン開始走査線S1、S2を決定しても良い。すなわち、距離差ΔLが、閾値Ls以上かつ閾値Lj以下になるようなスキャン開始走査線S1、S2を決定し、そのスキャン開始走査線S1、S2から第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査しても良い。ここで、閾値Lsは、残留多重エコーの発生の有無を判断する基準となる。一定のスキャン速度で第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査した場合に、残留体重エコーが発生しにくくなる距離差を閾値Lsと定義しておく。距離差ΔLが閾値Ls以上であれば、距離差ΔLは、残留多重エコーが発生しにくくなる距離差であると判断できる。また、閾値Ljは、2つのスキャン断面の交差点での走査の時間差を判断する基準となる。時間差が許容できる距離差を閾値Ljと定義しておく。距離差ΔLが閾値Lj以下であれば、距離差ΔLは、許容できる距離差でると判断できる。距離差ΔLが閾値Ls以上かつ閾値Lj以下となるスキャン開始走査線S1、S2の組み合わせに従って、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを走査することで、残留多重エコーの影響を低減して、虚像の発生を抑制することが可能となる。
[演算部5]
次に、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線を求める方法について説明する。演算部5が、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線を求める。演算部5は、スキャン開始走査線設定部51、時間算出部52、時間差算出部53、及び判断部54を備えている。演算部5は、各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線から、各スキャン断面が交差する交差線までスキャンする場合のスキャンに要する時間(スキャン時間)を各スキャン断面について求める。そして、演算部5は、各スキャン断面におけるスキャン時間の差(時間差ΔT)が閾値Ts以上かつ閾値Tj以下になる仮想のスキャン開始走査線の組み合わせを、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線の組み合わせとして求める。すなわち、演算部5は、スキャン時間の差(時間差ΔT)が閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となるような、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線の組み合わせを求める。1例として、図2及び図11に示すように、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが、スキャン断面の中央の第M走査線AM、BMにて直交して交差している場合について説明する。
次に、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線を求める方法について説明する。演算部5が、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線を求める。演算部5は、スキャン開始走査線設定部51、時間算出部52、時間差算出部53、及び判断部54を備えている。演算部5は、各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線から、各スキャン断面が交差する交差線までスキャンする場合のスキャンに要する時間(スキャン時間)を各スキャン断面について求める。そして、演算部5は、各スキャン断面におけるスキャン時間の差(時間差ΔT)が閾値Ts以上かつ閾値Tj以下になる仮想のスキャン開始走査線の組み合わせを、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線の組み合わせとして求める。すなわち、演算部5は、スキャン時間の差(時間差ΔT)が閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となるような、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線の組み合わせを求める。1例として、図2及び図11に示すように、第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とが、スキャン断面の中央の第M走査線AM、BMにて直交して交差している場合について説明する。
スキャン開始走査線設定部51は、スキャン条件記憶部43に記憶されているスキャン断面の範囲と各スキャン断面の走査線の数とを含むスキャン条件を受けて、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線を設定する。まず、スキャン開始走査線設定部51は、各スキャン断面において予め設定された走査線を初期のスキャン開始走査線に設定する。例えば、図2に示す例においては、スキャン開始走査線設定部51は、第1スキャン断面100については第1走査線A1を初期のスキャン開始走査線とし、第2スキャン断面200については第1走査線B1を初期のスキャン開始走査線とする。または、スキャン開始走査線設定部51は、各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線を設定しても良い。例えば、スキャン開始走査線設定部51は、第1スキャン断面100については第1走査線A1を仮想のスキャン開始走査線とし、第2スキャン断面200については第1走査線B1を仮想のスキャン開始走査線とする。
時間算出部52は、スキャン開始走査線設定部51によって設定されたスキャン開始走査線から各スキャン断面が交差する交差線までスキャンする場合に、スキャン開始走査線から交差線までのスキャンに要するスキャン時間を各スキャン断面について求める。例えば図2に示すように、時間算出部52は、第1スキャン断面100については、初期設定された(又は仮想の)第1走査線A1から第M走査線AMまでスキャンした場合に要するスキャン時間T1を求め、第2スキャン断面200については、初期設定された(又は仮想の)第1走査線B1から第M走査線BMまでスキャンした場合に要するスキャン時間T2を求める。
時間差算出部53は、各スキャン断面におけるスキャン時間の差を求める。例えば図2に示すように、時間差算出部53は、第1スキャン断面100におけるスキャン時間T1と、第2スキャン断面200におけるスキャン時間T2との差(T1−T2)を求める。そして、時間差算出部53は、スキャン時間T1−スキャン時間T2の絶対値を時間差ΔTとする。
判断部54は、時間差算出部53によって求められた時間差ΔTが、予め設定された閾値Ts以上かつ閾値Tj以下の時間範囲内に含まれるか否かを判断し、その判断結果によってスキャン開始走査線の組み合わせの適否を判断する。判断部54は、時間差ΔTが閾値Ts以上かつ閾値Tj以下であれば、スキャン開始走査線設定部51によって設定されたスキャン開始走査線の組み合わせを適正と判断し、時間差ΔTが閾値Ts未満又は閾値Tjより大きければ、スキャン開始走査線設定部51によって設定されたスキャン開始走査線の組み合わせを不適正と判断する。ここで、閾値Tsは、残留多重エコーの発生の有無を判断する基準となる。そのため、残留多重エコーが発生しにくくなる時間差を閾値Tsとして判断部54に設定しておく。時間差ΔTが閾値Ts以上であれば、時間差ΔTは、残留多重エコーが発生しにくくなる時間差であると判断できるため、判断部54は、時間差ΔTと閾値Tsとを比べて、スキャン開始走査線の組み合わせの適正を判断する。また、閾値Tjは、2つのスキャン断面の交差点での走査の時間差を判断する基準となる。時間差ΔTが許容できる時間差を閾値Tjとして判断部54に設定しておく。時間差ΔTが閾値Tj以下であれば、時間差ΔTは、許容できる時間差であると判断できるため、判断部54は、時間差ΔTと閾値Tjとを比べて、スキャン開始走査線の組み合わせの適正を判断する。なお、閾値Ts及び閾値Tjは、超音波の送受信の条件や、撮影の対象物に依存するため、超音波の送受信条件や被検体によってその値を変えれば良い。
例えば、初期設定された第1走査線A1と第1走査線B1との組み合わせでは、時間差はΔT=0となり閾値Ts未満となるため、判断部54は、第1走査線A1と第1走査線B1との組み合わせを不適正と判断する。
スキャン開始走査線設定部51は、判断部54によって不適正と判断された場合には、第1スキャン断面100におけるスキャン開始走査線、又は、第2スキャン断面200におけるスキャン開始走査線を変える。図2に示す例では、1例として、スキャン開始走査線設定部51は、第2スキャン断面200におけるスキャン開始走査線を変える。
そして、演算部5は、第1走査線A1と第2走査線B2との組み合わせ、第1走査線A1と第3走査線B3との組み合わせ、・・・、第1走査線A1と第M走査線BMとの組み合わせを対象にして、スキャン開始走査線の適正を判断する。演算部5は、その判断結果に基づいて、第1スキャン断面100におけるスキャン開始走査線と第2スキャン断面200におけるスキャン開始走査線とを決定する。
図2に示す例では、第1走査線A1と第M走査線BMとの組み合わせの場合、時間差ΔTが閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となるため、判断部54は、第1走査線A1と第M走査線BMとの組み合わせを適正と判断する。スキャン開始走査線設定部51は、適正と判断された第1走査線A1と第M走査線BMとを示す情報をスキャン制御部4に出力する。
なお、図2に示す例では、演算部5は、第M走査線BMを第2スキャン断面200におけるスキャン開始走査線としたが、別の走査線であって時間差ΔTが閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となる走査線を第2スキャン断面200におけるスキャン開始走査線に設定しても良い。
また、第2動作態様及び第3動作態様においても、演算部5は、第1スキャン断面100におけるスキャン開始走査線と、第2スキャン断面200におけるスキャン開始走査線との組み合わせについて時間差ΔTを求め、時間差ΔTが閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となるスキャン開始走査線の組み合わせを求める。
演算部5によって求められたスキャン開始走査線は、スキャン条件としてスキャン条件記憶部43に記憶される。1例として、第1走査線A1が第1スキャン断面100におけるスキャン開始走査線としてスキャン条件記憶部43に記憶され、第M走査線BMが第2スキャン断面200におけるスキャン開始走査線としてスキャン条件記憶部43に記憶される。そして、上述したように、スキャン制御部4は、スキャン条件記憶部43に記憶されたスキャン開始走査線を含むスキャン条件に従って送受信部3の走査を制御する。
なお、上述した実施形態においては、演算部5は、スキャン開始走査線から各スキャン断面が交差する位置までの走査に要するスキャン時間の差(時間差ΔT)に基づいて、スキャン開始走査線S1、S2を決定している。この実施形態では、時間差ΔTに基づいてスキャン開始走査線S1、S2を決定しても良いし、スキャン開始走査線から各スキャン断面が交差する位置までの距離の差(距離差ΔL)に基づいて、スキャン開始走査線S1、S2を決定しても良い。例えば、演算部5は、各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線から、各スキャン断面が交差する交差線までの距離を各スキャン断面について求める。そして、演算部5は、各スキャン断面における距離の差(距離差ΔL)を求め、その距離差ΔLが閾値Ls以上かつ距離Lj以下になる仮想のスキャン開始走査線の組み合わせを、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線の組み合わせとして求める。すなわち、演算部5は、距離の差(距離差ΔL)が閾値Ls以上かつ閾値Lj以下となるような、各スキャン断面におけるスキャン開始走査線の組み合わせを求める。このように、距離差ΔLに基づいてスキャン開始走査線S1、S2を決定しても、上述した実施形態と同じ効果を奏することが可能である。
なお、超音波プローブ2、送受信部3、及びスキャン制御部4によって、この発明の「スキャン手段」の1例を構成する。また、演算部5が、この発明の「演算手段」の1例に相当する。
信号処理部6は、Bモード処理部を備えている。Bモード処理部は、エコーの振幅情報の映像化を行い、エコー信号からBモード超音波ラスタデータを生成する。具体的には、Bモード処理部は、受信部32から送られる受信信号に対してバンドパスフィルタ処理を行い、その後、出力信号の包絡線を検波し、検波されたデータに対して対数変換による圧縮処理を施す。また、信号処理部6は、CFM処理部を備えていても良い。CFM処理部は、血流情報の映像化を行い、カラー超音波ラスタデータを生成する。血流情報には、速度、分布、パワーなどの情報があり、血流情報は2値化情報として得られる。また、信号処理部6は、ドプラ処理部を備えていても良い。ドプラ処理部は、例えば、受信部32から送られる受信信号を位相検波することによりドプラ偏移周波数成分を取り出し、FFT処理を施すことで、血流速度を表すドプラ周波数分布を生成する。受信部32から出力された受信信号は、いずれかの処理部にて処理が施される。
画像生成部7は、信号処理部6から出力された超音波ラスタデータに基づいて超音波画像データを生成する。例えば、画像生成部7は、DSC(Digital Scan Converter:デジタルスキャンコンバータ)を備え、走査線の信号列で表わされる信号処理後のデータを、直交座標で表わされる画像データに変換する(スキャンコンバージョン処理)。例えば、画像生成部7は、信号処理部6のBモード処理部にて信号処理が施されたデータにスキャンコンバージョン処理を施すことで、被検体の組織の形状を表すBモード画像データ(以下、「断層像データ」と称する)を生成する。
例えば、図11(a)に示すように、超音波プローブ2と送受信部3とによって第1スキャン断面100と第2スキャン断面200とを超音波で走査し、画像生成部7は、第1スキャン断面100における組織の形状を2次元的に表わす断層像データと、第2スキャン断面200における組織の形状を2次元的に表わす断層像データとを生成する。画像生成部7は、第1スキャン断面100における断層像データと、第2スキャン断面200における断層像データとを画像記憶部8に出力する。画像記憶部8は、画像生成部7によって生成された断層像データなどの超音波画像データを記憶する。なお、画像生成部7が、この発明の「画像生成手段」の1例に相当する。
表示制御部9は、画像生成部7によって生成された超音波画像データに基づく超音波画像を表示部11に表示させる。例えば、表示制御部9は、第1スキャン断面100における断層像と、第2スキャン断面200における断層像とを表示部11に表示させる。また、表示制御部9は、画像記憶部8に記憶されている超音波画像データを読み込んで、その超音波画像データに基づく超音波画像を表示部11に表示させても良い。
ユーザインターフェース(UI)10は、表示部11と操作部12とを備えている。表示部11は、CRTや液晶ディスプレイなどのモニタで構成されており、画面上に断層像などの超音波画像を表示する。操作部12は、ジョイスティックやトラックボールなどのポインティングデバイス、スイッチ、各種ボタン、キーボード、又はTCS(Touch Command Screen)などで構成されている。
制御部13は、超音波診断装置1の各部に接続されて、超音波診断装置1の各部の動作を制御する。
スキャン断面制御部41、走査線制御部42、演算部5、画像生成部7、及び表示制御部9は、1例として、図示しないCPUと、ROM、RAMなどの記憶装置とを備えている。記憶装置には、スキャン断面制御部41の機能を実行するためのスキャン断面制御プログラム、走査線制御部42の機能を実行するための走査線制御プログラム、演算部5の機能を実行するための演算プログラム、画像生成部7の機能を実行するための画像生成プログラム、及び、表示制御部9の機能を実行するための表示制御プログラムが記憶されている。また、演算プログラムには、スキャン開始走査線設定部51の機能を実行するためのスキャン開始走査線決定プログラム、時間算出部52の機能を実行するための時間算出プログラム、時間差算出部53の機能を実行するための時間差算出プログラム、及び、判断部54の機能を実行するための判断プログラムが含まれている。そして、CPUが、各プログラムを実行することで、各部の機能を実行する。なお、スキャン断面制御部41と走査線制御部42とによって、この発明の「超音波診断装置の制御プログラム」の1例を構成する。
なお、上述した実施形態では、2つのスキャン断面が交差している場合について説明したが、3つ以上のスキャン断面が交差している場合であっても、時間差ΔTが閾値Ts以上かつ閾値Tj以下となるスキャン開始走査線の組み合わせを求め、各スキャン開始走査線から各スキャン断面を走査することで、上記の実施形態と同じ効果を奏することが可能である。また、各スキャン断面が90度以外の角度で交差している場合であっても、上記の実施形態と同じ効果を奏することが可能である。さらに、超音波画像は、Bモード画像であっても良いし、ドプラ画像であっても良い。
1 超音波診断装置
2 超音波プローブ
3 送受信部
4 スキャン制御部
5 演算部
6 信号処理部
7 画像生成部
8 画像記憶部
9 表示制御部
10 ユーザインターフェース(UI)
11 表示部
12 操作部
13 制御部
31 送信部
32 受信部
41 スキャン断面制御部
42 走査線制御部
43 スキャン条件記憶部
51 スキャン開始走査線設定部
52 時間算出部
53 時間差算出部
54 判断部
2 超音波プローブ
3 送受信部
4 スキャン制御部
5 演算部
6 信号処理部
7 画像生成部
8 画像記憶部
9 表示制御部
10 ユーザインターフェース(UI)
11 表示部
12 操作部
13 制御部
31 送信部
32 受信部
41 スキャン断面制御部
42 走査線制御部
43 スキャン条件記憶部
51 スキャン開始走査線設定部
52 時間算出部
53 時間差算出部
54 判断部
Claims (6)
- それぞれ所定数の走査線を含み互いに交差する複数のスキャン断面を対象にして、前記走査線に沿って超音波を送受信するたびに前記スキャン断面を切り替えて前記複数のスキャン断面のそれぞれに超音波を送受信し、かつ、同一のスキャン断面においては前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで前記各スキャン断面における受信データを取得するスキャン手段と、
前記スキャン手段によって取得された前記各スキャン断面における受信データに基づいて、前記各スキャン断面における超音波画像データを生成する画像生成手段と、
を有する超音波診断装置であって、
前記スキャン手段は、前記スキャン断面ごとに前記スキャン断面内の異なる位置にあるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、前記各スキャン断面を超音波で走査することを特徴とする超音波診断装置。 - 前記スキャン手段は、前記各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線から、前記複数のスキャン断面が交差する位置まで走査した場合に、前記走査に要する時間をスキャン時間とし、前記各スキャン断面について走査したときのスキャン時間の差が、所定時間範囲内となる前記各スキャン断面における前記仮想のスキャン開始走査線を前記各スキャン断面における前記スキャン開始走査線とし、前記各スキャン断面における前記スキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、前記各スキャン断面を超音波で走査することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
- 前記各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線から、前記複数のスキャン断面が交差する位置までの走査に要するスキャン時間を前記スキャン断面ごとに求め、前記各スキャン断面についてのスキャン時間の時間差を求め、前記時間差が所定時間範囲内となる前記各スキャン断面における前記仮想のスキャン開始走査線の組み合わせを、前記各スキャン断面における前記スキャン開始走査線の組み合わせとして求める演算手段を更に有し、
前記スキャン手段は、前記演算手段によって求められた前記スキャン開始走査線の組み合わせに従って、前記各スキャン断面における前記スキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、前記各スキャン断面を超音波で走査することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。 - 前記スキャン手段は、前記各スキャン断面における仮想のスキャン開始走査線から、前記複数のスキャン断面が交差する位置までの距離が、所定距離範囲内となる前記各スキャン断面における前記仮想のスキャン開始走査線を前記各スキャン断面における前記スキャン開始走査線とし、前記各スキャン断面における前記スキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで、前記各スキャン断面を超音波で走査することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。
- 前記スキャン手段は、互いに略中央において交差する第1スキャン断面と第2スキャン断面とを対象にして、前記第1スキャン断面については端部付近の走査線を前記スキャン開始走査線として超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信し、前記第2スキャン断面については前記略中央の走査線を前記スキャン開始走査線として超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信し、前記第1スキャン断面における走査線と前記第2スキャン断面における走査線とに交互に超音波を送受信することで、前記第1スキャン断面における受信データと前記第2スキャン断面における受信データとを取得し、
前記画像生成手段は、前記第1スキャン断面における受信データに基づいて前記第1スキャン断面における超音波画像データを生成し、前記第2スキャン断面における受信データに基づいて前記第2スキャン断面における超音波画像データを生成することを特徴とする請求項1に記載の超音波診断装置。 - それぞれ所定数の走査線を含み互いに交差する複数のスキャン断面を対象にして、前記走査線に沿って超音波を送受信するたびに前記スキャン断面を切り替えて前記複数のスキャン断面のそれぞれに超音波を送受信し、かつ、同一のスキャン断面においては前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に超音波を送受信することで前記各スキャン断面における受信データを取得するスキャン手段と、前記スキャン手段による超音波の送受信を制御するコンピュータと、を有する超音波診断装置の前記コンピュータに、
前記スキャン断面ごとに前記スキャン断面内の異なる位置にあるスキャン開始走査線から超音波の送受信を開始して、前記所定数の走査線のそれぞれに沿って順番に前記スキャン手段に超音波を送受信させることで、前記各スキャン断面における受信データを前記スキャン手段に取得させる制御機能を実行させる超音波診断装置の制御プログラム。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009002934A JP2010158417A (ja) | 2009-01-08 | 2009-01-08 | 超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2009002934A JP2010158417A (ja) | 2009-01-08 | 2009-01-08 | 超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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JP2010158417A true JP2010158417A (ja) | 2010-07-22 |
Family
ID=42576040
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2009002934A Withdrawn JP2010158417A (ja) | 2009-01-08 | 2009-01-08 | 超音波診断装置、及び超音波診断装置の制御プログラム |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2010158417A (ja) |
-
2009
- 2009-01-08 JP JP2009002934A patent/JP2010158417A/ja not_active Withdrawn
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