JP2010157565A - 電力用半導体装置及びその製造方法 - Google Patents

電力用半導体装置及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】3枚の電極導出端子とこれらの間に配置される2枚の絶縁樹脂シートとからなる5層構造体を備えた電力用半導体装置において、端子間の絶縁樹脂シートの縁部に沿った沿面絶縁距離を十分に確保しつつ、製造歩留まりの向上、導体部材及び絶縁部材の位置精度の向上を図る。
【解決手段】P,N,Uの電極導出端子4〜6が、回路基板の上空で絶縁樹脂シート9,10を介して積層され、その積層部11において、絶縁樹脂シートに隣接する一方の電極導出端子の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの縁の端面位置より内側に配置され、当該絶縁樹脂シートに隣接する他方の電極導出端子の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの縁の端面位置と一致又は該位置の外側に配置される。
【選択図】図15

Description

本発明は、両端に電源からの電力線が接続される直列接続の両半導体スイッチング素子の互いの接続点から負荷への出力線を引き出した回路を有し、前記両半導体スイッチング素子が相補的に開閉制御されることにより、前記電源の電力を変換して前記負荷へ出力する電力用半導体装置に係り、特に大電力用途に適した配線構造を有するものに関する。
従来、電力用半導体装置において、より大電流をより高周波数で変換することが要求されるに従って増大する電力損失、発熱、破壊、ノイズによる誤動作等の諸問題を解決するために、配線インダクタンスの低減が一解決手法となっている(特許文献1〜5等)。
半導体スイッチング素子としては、主にMOSFET、IGBTなどのトランジスタが用いられている。大電力用途の半導体装置としては、電動ホークリフトなどの3相モータ駆動回路が挙げられる。車両やリフトなどの電動機の高出力化、騒音対策等により 大電流を高周波数(ホークリフトについては10kHz以上)で変換することが要求されている。
互いの接続点に出力線が接続され両端に電力線が接続される直列両半導体スイッチング素子の回路は、特許文献1〜3に記載されている。
特許文献1においては、その図10に回路図が示され、その図1〜3等に装置外観図が示されている。特許文献1の図11に示されるように、3相モータの駆動回路においては、直列両半導体スイッチング素子の回路がu相、v相、w相に対応して3セット構成される。
特許文献1〜3記載の装置においては、電力線の高電位側をP、低電位側をN、出力線をUとして、これら3電極に対応する平板状の電極導出端子(電極を外部への導出する導体)が平行配置されている。
特許文献1〜3記載の発明においては、P,U,Nの電極導出端子を幅広な平板状とすることにより、自己インダクタンスを低減するとともに、逆方向に電流が流れる電極導出端子同士を所定の間隔に近接配置して相互インダクタンスを相殺作用により低減し、もって配線インダクタンスの低減を図らんとするものと解される。
特許文献6に公開されているように、本件出願人も同様の理論に基づく配線インダクタンスの低減等を目的として、P,N,Uの3つの電極導出端子(4,5,6)が、半導体スイッチング素子が実装される回路基板(2H,2L)の上空で、絶縁材(9,10)を介して間隔を隔てて積層され、少なくともその積層部で回路基板と平行な平板状に形成されてなる構造を採用した電力用半導体装置を出願した。
すなわち、特許文献6記載の発明においては、P電極導出端子と、N電極導出端子と、U電極導出端子と、P電極導出端子とN電極導出端子と間に配置される絶縁材と、N電極導出端子とU電極導出端子と間に配置される絶縁材とからなる5層構造体が採用された。そして、相互インダクタンスの相殺効果を得るために絶縁材の厚みが例えば0.5mmと薄くなる。この5層構造体を製作する方法としては特許文献6段落0064に記載されるように、予め電極導出端子の表面に樹脂を塗布又は樹脂フイルムを貼付した上で積層する方法と、特許文献6段落0065に記載される電極導出端子間の隙間に樹脂を充填する方法を提示した。
特許第3053298号公報 特開2001−332688号公報 特開2004−214452号公報 特開平11−177021号公報 特開平11−177018号公報 特開2006−210500号公報
特許文献6にも記載されるように、電極導出端子間の隙間が狭い場合には、電極導出端子間の隙間に樹脂を充填する方法によると、端子間に樹脂未充填の空隙を残すことがあるため好ましくない。本発明者らはこのような問題が少なく製造精度及び製造効率を追求が望める絶縁樹脂シートを端子間に挟んで積層する方法を研究するに至ったが以下に説明することが課題となった。
まず、電極導出端子、制御用端子の位置精度の信頼性を確保し、半導体スイッチング素子が実装される回路基板への確実な接続、配線インダクタンスの低減等の所望の性能を達成する必要がある。また、電極導出端子間に配置される絶縁樹脂シートの位置精度の信頼性を確保し、絶縁信頼性を確保する必要がある。
本発明者らの研究によれば、図18に示すように、P電極導出端子4と、N電極導出端子5と、U電極導出端子6と、P電極導出端子とN電極導出端子と間に配置される絶縁樹脂シート9と、N電極導出端子とU電極導出端子と間に配置される絶縁樹脂シート10とからなる5層構造体を、金型41〜44で型閉めし樹脂を充填して樹脂ケースを成型する際に次の問題が生じた。
図18(a)に示すように、P電極導出端子4の縁の端面位置とN電極導出端子5の縁の端面位置とが一致する構造、N電極導出端子5の縁の端面位置とU電極導出端子6の縁の端面位置とが一致する構造がある。また、図18(b)に示すように、P電極導出端子4の縁の端面位置とN電極導出端子5の縁の端面位置とU電極導出端子6の縁の端面位置とが一致する構造がある。
このような隣接する端子の縁の端面位置が一致する構造においては、絶縁樹脂シート9又は10の縁部に沿った各端子間の沿面絶縁距離を十分に確保するために、絶縁樹脂シート9,10の縁部を端子の縁の端面位置より外へ突出させる必要がある。
しかしこの場合には、図18に示すように、型閉め時に、型41,42,43又は44が端子4,5又は6から突出した絶縁樹脂シート9又は10の縁部に干渉して、絶縁樹脂シート9又は10の縁部が損傷、破損するおそれがあり、製造歩留まりを低下させてしまうという問題が生じた。かかる問題は、端子4,5,6及び絶縁樹脂シート9,10の位置精度を向上するだけでは、払拭することはできない。
本発明は以上の従来技術における問題に鑑みてなされたものであって、3枚の電極導出端子とこれらの間に配置される2枚の絶縁樹脂シートとからなる5層構造体を備えた電力用半導体装置において、前記端子間の絶縁樹脂シートの縁部に沿った沿面絶縁距離を十分に確保しつつ、製造歩留まりの向上、導体部材及び絶縁部材の位置精度の向上を図ることを課題とする。
以上の課題を解決するための請求項1記載の発明は、両端に電源からの電力線が接続される直列接続の両半導体スイッチング素子の互いの接続点から負荷への出力線を引き出した回路を有し、前記両半導体スイッチング素子が相補的に開閉制御されることにより、前記電源の電力を変換して前記負荷へ出力する電力用半導体装置であって、
前記電力線の高電位側をP、低電位側をN、前記出力線をUとして、P,N,Uの3電極に対応する3枚の電極導出端子と、2枚の絶縁樹脂シートとを有し、
前記3枚の電極導出端子が、前記半導体スイッチング素子が実装される回路基板の上空で、前記絶縁樹脂シートを介して積層され、少なくともその積層部で前記回路基板と平行な平板状に形成されてなり、
前記積層部において、前記絶縁樹脂シートに隣接する一方の電極導出端子の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの縁の端面位置より内側に配置され、当該絶縁樹脂シートに隣接する他方の電極導出端子の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの縁の端面位置と一致又は該位置の外側に配置されてなることを特徴とする電力用半導体装置である。
請求項2記載の発明は、前記積層部に前記3枚の電極導出端子及び前記2枚の絶縁樹脂シートのそれぞれを貫通する孔が積層されてなる積層孔が形成され、
前記積層孔の内周において、前記絶縁樹脂シートに隣接する一方の電極導出端子の内縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの内縁の端面位置より外側に配置され、当該絶縁樹脂シートに隣接する他方の電極導出端子の内縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの内縁の端面位置と一致又は該位置の内側に配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の電力用半導体装置である。
請求項3記載の発明は、一の積層孔を構成する前記3枚の電極導出端子の各孔が一定の積層方向に沿って次第に大きくなる大小関係を有して形成されてなる請求項2に記載の電力用半導体装置である。
請求項4記載の発明は、前記回路基板を包囲する枠状で前記3つの電極導出端子の一部を埋没させてこれらを保持する樹脂ケースを有し、
前記半導体スイッチング素子のスイッチングを制御するための制御用電極導出端子が前記積層部の上空で前記3つの電極導出端子に交差する構造を有し、
前記樹脂ケースから延設されて連続して形成された樹脂部が、前記積層部の上空で前記制御用電極導出端子を保持するとともに一の前記積層孔に入ってその内面に付着形成されてなる請求項2に記載の電力用半導体装置である。
請求項5記載の発明は、請求項2に記載の電力用半導体装置の製造方法であって、
前記3枚の電極導出端子を前記絶縁樹脂シートを介して積層して3枚の電極導出端子と2枚の絶縁樹脂シートとからなる5層構造体を構成する工程と、
前記5層構造体に構成される2以上の前記積層孔に位置決めピンを挿入して層間の相対位置を位置決めする工程と、
前記位置決めピンを成形型に固定する工程と、
前記位置決めピンにより位置決め固定された前記5層構造体を前記成形型に収めて型閉めする工程と、
型閉めされた前記成形型に樹脂を充填し前記3枚の電極導出端子の一部に付着する樹脂ケースを成型する工程とを備える電力用半導体装置の製造方法である。
請求項6記載の発明は、請求項3に記載の電力用半導体装置の製造方法であって、
前記3枚の電極導出端子を前記絶縁樹脂シートを介して積層して3枚の電極導出端子と2枚の絶縁樹脂シートとからなる5層構造体を構成する工程と、
前記5層構造体に構成される2以上の前記積層孔に、各電極導出端子の孔に嵌合する外径を有した3段状の位置決めピンを、最も大きな孔を有する前記電極導出端子側から挿入して層間の相対位置を位置決めする工程と、
前記位置決めピンを成形型に固定する工程と、
前記位置決めピンにより位置決め固定された前記5層構造体を前記成形型に収めて型閉めする工程と、
型閉めされた前記成形型に樹脂を充填し前記3枚の電極導出端子の一部に付着する樹脂ケースを成型する工程とを備える電力用半導体装置の製造方法である。
請求項7記載の発明は、請求項4に記載の電力用半導体装置の製造方法であって、
前記3枚の電極導出端子を前記絶縁樹脂シートを介して積層して3枚の電極導出端子と2枚の絶縁樹脂シートとからなる5層構造体を構成する工程と、
前記5層構造体に構成される2以上の前記積層孔に位置決めピンを挿入して層間の相対位置を位置決めするとともに、他の位置決めピンを前記制御用電極導出端子の下方に配置される前記積層孔に下から挿入して上端部を当該積層孔から上方へ突出させて前記制御用電極導出端子に接触させることにより当該制御用電極導出端子を支持し、前記5層構造体に対する前記制御用電極導出端子の相対位置を位置決めする工程と、
前記位置決めピンを成形型に固定する工程と、
前記位置決めピンにより位置決め固定された前記5層構造体及び前記制御用電極導出端子を前記成形型に収めて型閉めする工程と、
型閉めされた前記成形型に樹脂を充填し前記3枚の電極導出端子及び前記制御用電極導出端子の一部に付着する樹脂ケースと、前記樹脂ケースから延設されて連続して形成され、前記積層部の上空で前記制御用電極導出端子を保持するとともに、当該制御用電極導出端子下方の前記他の位置決めピンとこれが挿入される積層孔との隙間に入って当該積層孔の内面に付着する樹脂部を成型する工程とを備える電力用半導体装置の製造方法である。
本件請求項1記載の発明によれば、3枚の電極導出端子と2枚の絶縁樹脂シートとからなる5層構造体の積層部において、絶縁樹脂シートに隣接する一方の電極導出端子の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの縁の端面位置より内側に配置され、当該絶縁樹脂シートに隣接する他方の電極導出端子の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの縁の端面位置と一致又は該位置の外側に配置されているので、一方の電極導出端子の縁から絶縁樹脂シートの縁部に沿って他方の電極導出端子に至る沿面絶縁距離が、絶縁樹脂シートの厚みより長く確保され、沿面絶縁距離を十分に確保することができるという効果がある。
また本件請求項1記載の発明によれば、絶縁樹脂シートの縁部は突出せず、片側の電極導出端子に沿って延在するから、型閉め時に型が絶縁樹脂シートの縁部に干渉しても、この縁部は片側の電極導出端子で支持され、この縁部の損傷、破損が抑えられるという効果があり、もって製造歩留まりを向上することができるという効果がある。
本件請求項2,3又は5,6に記載の発明によれば、5層構造体に構成される積層孔に位置決めピンを挿入して成形型に固定することにより、5層構造体の層間の相対位置の位置精度、成形型(従って樹脂部)に対する位置精度を向上することができるという効果があり、型閉め時に型が絶縁樹脂シートの縁部に干渉することの発生率を抑えることができる。
本件請求項4又は7に記載の発明によれば、位置決めピンにより精度良く位置決め固定された3枚の電極導出端子、2枚の絶縁樹脂シート及び上空に交差する制御用電極端子が樹脂ケースに連続する樹脂部によって一体に連結固定されるので、これら各部が樹脂部を介して連結固定された強固な構造により各部の位置が精度良く固定され、維持することができ、従って、一方の電極導出端子の縁から絶縁樹脂シートの縁部に沿って他方の電極導出端子に至る沿面絶縁距離や、電極導出端子と制御用電極導出端子との間の距離も制度良く確保し維持することができるという効果がある。したがって、後に続く組立工程を精度良く行なうことができる。
以下に本発明の一実施の形態につき図面を参照して説明する。以下は本発明の一実施形態であって本発明を限定するものではない。
図1は、本実施形態の電力用半導体装置の断面である。本実施形態の電力用半導体装置に適用される電極導出端子インサート型のケースの平面図を図2に、斜視図を図3に示す。図4は、P電極導出端子の平面図である。図5は、N電極導出端子の平面図である。図6は、U電極導出端子の平面図である。図7は、P−N間に配置される絶縁樹脂シートの平面図である。図8は、N−U間に配置される絶縁樹脂シートの平面図である。図9は、P,N,Uの3電極導出端子及び絶縁樹脂シートの分解斜視図である。図10は、回路基板(ボンディングワイヤ無し)の平面図である。図11は、本実施形態の電力用半導体装置の等価回路図である。図12は、3相モータの駆動回路の回路図である。
本実施形態の電力用半導体装置は、以下に説明するように特許文献6記載の電力用半導体装置と共通の構成を有する。
図1に示すように本実施形態の電力用半導体装置は、放熱板1と、2つの回路基板2H、2L(図10に平面図を示す)と、ケース3とが組立てられて構成され、図11に示す回路を構成する。
図2に示すようにケース3には、積層部11を構成するP,N,U各電極の電極導出端子4〜6及び制御用電極導出端子7H,7L,8H,8Lが保持されている。P,N,U各電極の電極導出端子4〜6及び制御用電極導出端子7、8は、銅板などの金属板をプレス成型して作製されるものであり、ニッケルめっき等が施される。ケース3は、樹脂成型品である。
図4及び図9に示すように、P電極導出端子4は、平行平板部4aと、垂直平板部4bと、外端接続部4cと、2つの内端接続部4d,4eとに分けて捉えることができる。
図5及び図9に示すように、N電極導出端子5は、平行平板部5aと、垂直平板部5bと、外端接続部5cと、2つの内端接続部5d,5eとに分けて捉えることができる。
図6及び図9に示すように、U電極導出端子6は、平行平板部6aと、垂直平板部6bと、外端接続部6cと、4つの内端接続部6d〜6gとに分けて捉えることができる。
各平行平板部4a,5a,6aは、回路基板2H、2Lに平行に配置される平板状部分である。
各垂直平板部4b,5b,6bは、回路基板2H、2Lに対し垂直に配置され、図9に示すように各平行平板部4a,5a,6aの端部と外端接続部4c,5c,6cの端部とを連結する平板状部分である。
P電極の外端接続部4cは、電源の高電位側からの外部配線が接続される。N電極の外端接続部5cは、電源の低電位側からの外部配線が接続される。U電極の外端接続部6cには、3相モータなどの出力先の装置が接続される。
3つの外端接続部4c,5c,6cは、ケース3の上端面上に同一高さで配置される。各平行平板部4a,5a,6aは、回路基板2H、2Lに近い方からP,N,Uの順に間隔を隔てて積層され、その間隔は、絶縁樹脂シート9,10によって保持される。したがって、外端接続部4c,5c,6cと平行平板部4a,5a,6aとの高低差は、P,N,Uの順で大きい。
図9に示すように絶縁樹脂シート9,10は、均一な厚さで形成されている。
各平行平板部4a,5a,6aの先端は、同一位置に配置される。したがって、平行平板部の長さは、P,N,Uの順で長い。P,N,Uの3層は、N電極の平行平板部5aのほぼ全体において積層している。平行平板部5aの垂直平板部5bに近接する絶縁樹脂シート10の厚み相当の範囲は積層部11から除かれる。
各外端接続部4c,5c,6cには、ケース3の縁に沿った同位置に揃うように、ボルト挿入孔4k,5k,6kがプレス形成時に空けられている。これらのボルト挿入孔4k,5k,6kに連通するナットが1つずつ、計3つケース3に埋め込まれている。これらのボルト挿入孔4k,5k,6k及び3つのナットは、外部配線の端部に設けたリング状の端子を外端接続部4c,5c,6cにボルト締めにより圧着接続するための構造である。
各内端接続部4d,4e,5d,5e,6d〜6gは、積層部11の側縁、すなわち、各平行平板部4a,5a,6aの側縁から同一面内で突出形成された突起状部分で、途中で回路基板2H、2L側に折り曲げられ、さらにそれより先で内側に折り曲がられて形成されている。
積層部11の片側に配置された4つの内端接続部4d,4e,6d,6eについては、先端側からP電極の先端側内端接続部4d、U電極の先端側内端接続部6d、U電極の基端側内端接続部6e、P電極の基端側内端接続部4eの順で配置されている。
積層部11の他の片側に配置された4つの内端接続部5d,5e,6f,6gについては、先端側からU電極の先端側内端接続部6f、N電極の先端側内端接続部5d、N電極の基端側内端接続部5e、U電極の基端側内端接続部6gの順で配置されている。
最も先端側の内端接続部4d,6fの先端側端面は、平行平板部4a、6aの先端、すなわち、積層部11の先端に一致する。
片側4つの内端接続部4d,4e,6d,6eは均等な間隔に配置されず、内端接続部6dと内端接続部6eとの間が相対的に大きく開くことによって、先端側内端接続部4d, 6dと基端側内端接続部4e,6eとが先端側と基端側に偏在するように配置されている。
同様に、他の片側4つの内端接続部5d,5e,6f,6gは均等な間隔に配置されず、内端接続部5dと内端接続部5eとの間が相対的に大きく開くことによって、先端側内端接続部5d, 6fと基端側内端接続部5e,6gとが先端側と基端側に偏在するように配置されている。
図2、図4、図9等に示すように、P電極導出端子4の平行平板部4aの基端部は、積層部11の基端部より内端接続部4eの逆側に突出形成され、積層部11と同一幅の先端部より拡幅されている。この拡幅された平行平板部4aの基端部に同一幅で直角な折りを介して連続して垂直平板部4bが形成され、さらに垂直平板部4bの内端接続部4eと逆側の端部に直角な折りを介して外端接続部4cが連結されている。これら2回の折りが相互逆方向となることにより、P電極導出端子4は断面クランク状に形成されている。
内端接続部4eの逆側に平行平板部4aの基端部を拡幅したため、平行平板部4aの積層部11から突出する部分と内端接続部4eとが干渉せず、2つの内端接続部4d,4eの間隔を広く取りつつ、平行平板部4aの積層部11から突出する部分を大きく形成することができる。平行平板部4aの積層部11から突出する部分と垂直平板部4bとにより積層部11から外端接続部4cまでの電流経路の断面積が大きくとられている。
図2、図5、図9等に示すように、N電極導出端子5の平行平板部5aは全体として積層部11と同一幅で形成されている。平行平板部5aに同一幅で直角な折りを介して連続して垂直平板部5bが形成され、さらに垂直平板部5bの中央部に直角な折りを介して外端接続部5cが連結されている。これら2回の折りが相互逆方向となることにより、U電極導出端子5は断面クランク状に形成されている。
図2、図6、図9等に示すように、U電極導出端子6の平行平板部6aの基端部は、積層部11の基端部より内端接続部6gの逆側に突出形成され、積層部11と同一幅の先端部より拡幅されている。この拡幅された平行平板部6aの基端部に同一幅で直角な折りを介して連続して垂直平板部6bが形成され、さらに垂直平板部6bの内端接続部6gと逆側の端部に直角な折りを介して外端接続部6cが連結されている。これら2回の折りが相互逆方向となることにより、U電極導出端子6は断面クランク状に形成されている。
内端接続部6gの逆側に平行平板部6aを拡幅したため、平行平板部6aの積層部11から突出する部分と内端接続部6gとが干渉せず、2つの内端接続部6f, 6gの間隔を広く取りつつ、平行平板部6aの積層部11から突出する部分を大きく形成することができる。平行平板部6aの積層部11から突出する部分と垂直平板部6bとにより積層部11から外端接続部6cまでの電流経路の断面積が大きくとられている。
図10に示すように、2つの回路基板2H、2Lは、同一の回路パターンを有するものである。回路基板2HはP−U間に接続されるもので、P−U間に接続されるMOSFET素子12Hが16個実装される。回路基板2LはU−N間に接続されるもので、U−N間に接続されるMOSFET素子12Lが16個実装される。
回路基板2H、2Lは、それぞれ絶縁基板13と絶縁基板13上の導体パターン14,15,16とを有する。導体パターン14は、MOSFET素子12H(12L)のゲート電極、導体パターン15は、MOSFET素子12H(12L)のソース電極, 導体パターン16は、MOSFET素子12H(12L)のドレイン電極と接続する。ゲート用導体パターン14の周りに、ソース用導体パターン15が環状に形成され、さらにソース用導体パターン15の周りに、ドレイン用導体パターン16が環状に形成された回路パターンを有する。
導体パターン14上には各MOSFET素子12H(12L)に対応した16個のゲート抵抗素子17H(17L)が付設されている。
MOSFET素子12H(12L)は、そのドレイン電極を有する裏面を導体パターン16に接合している。MOSFET素子12H(12L)のゲート電極、ソース電極はチップ表面に形成されており、ボンディングワイヤを介して、導体パターン14,15にそれぞれ接続される。
内端接続部の接続領域を図10において囲み破線で示す。P電極導出端子4の内端接続部4d,4eは回路基板2H側のドレイン用導体パターン16に半田付けにより接合される。
U電極導出端子6の2つの内端接続部6d,6eは回路基板2H側のソース用導体パターン15に半田付けにより接合される。
制御用電極導出端子7Hは、回路基板2H側のゲート用導体パターン14に半田を介して接合される。制御用電極導出端子8Hは、回路基板2H側のソース用導体パターン15に半田付けにより接合される。
U電極導出端子6の他の2つの内端接続部6f,6gは回路基板2L側のドレイン用導体パターン16に半田付けにより接合される。
N電極導出端子5の内端接続部5d,5eは回路基板2L側のソース用導体パターン15に半田付けにより接合される。
制御用電極導出端子7Lは、回路基板2L側のソース用導体パターン15に半田付けにより接合される。制御用電極導出端子8Lは、回路基板2L側のゲート用導体パターン14に半田付けにより接合される。
制御用電極導出端子7H,8Hは回路基板2H上に架設され、制御用電極導出端子7L,8Lは、回路基板2H,2L上に架設されるとともに、積層部11と立体交差している。すなわち、本電力用半導体装置は、制御用電極導出端子7L,8Lが積層部11の上空で3つの電極導出端子4〜6に交差する構造を有する。
制御用電極導出端子7Hの内端接続部は、比較的広い間隔を隔てた内端接続部6dと6eの間を通して回路基板2Hに落とされる。制御用電極導出端子7L,8Lの内端接続部は、比較的広い間隔を隔てた内端接続部5dと5eの間を通して回路基板2Lに落とされる。
電極導出端子4〜6及び絶縁樹脂シート9,10の回路基板2L上空に位置する一側縁には、同一位置に凹部4h,5h,6h,9h,10hが形成されている。これにより、制御用電極導出端子7Lの内端接続部が電極導出端子4〜6及び絶縁樹脂シート9,10に接触しないように回避されている。
次に、特許文献6記載の電力用半導体装置に対して本実施形態の電力用半導体装置の異なった部分を中心に説明する。
図4〜9に示すように、電極導出端子4〜6及び絶縁樹脂シート9,10には、孔a1〜a5が形成されている。これらの孔a1〜a5は、電極導出端子4〜6及び絶縁樹脂シート9,10のそれぞれを貫通する孔である。これら5つの孔a1〜a5が積層することにより、積層部11に積層孔aが形成される。積層部11には同様の積層孔bがもう一つ形成されている。積層孔bは孔b1〜b5からなる。孔a1〜a5及び孔b1〜b5は円形の孔である。積層孔aと積層孔bとは積層部11の長手方向に沿って異なる位置に形成されている。
3枚の電極導出端子4〜6の各孔a1,a3,a5及び孔b1,b3,b5は、一定の積層方向(本実施形態において下から上への積層方向)に沿って次第に大きくなる大小関係を有して形成されている。これは、図13に示すような3段状の位置決めピン30を上から挿入し各孔a1,a3,a5(孔b1,b3,b5)に嵌合させて位置決めを行うためである。図13は、積層孔a,b共通の積層孔断面図である。
さらに積層部11には、他の2つの積層孔c、dが形成されている。2つの積層孔c、dのそれぞれは、電極導出端子4〜6及び絶縁樹脂シート9,10のそれぞれに貫通して設けられた矩形状の孔c1〜c5、孔d1〜d5から構成される。積層孔cと積層孔dとは積層部11の幅方向に沿って異なる位置であって、制御用電極導出端子7L,8Lの下方に配置される。
3枚の電極導出端子4〜6の各孔c1,c3,c5及び孔d1,d3,d5の大小関係は、図14、図15に示される。図14は、積層孔c、dを通る垂直断面を見せた端子及び樹脂部の斜視図である。図15は、積層孔c、dを通る垂直断面を描いた端子及び樹脂部の断面図である。図14及び図15に示すように、中間の孔c3及び孔d3が一番小さく形成されており、上下の孔c1,c5及び孔d1,d5は、それより大きくされている。
図16は、樹脂成型時のU電極導出端子6、制御用電極導出端子7L及び位置決めピン31、32の斜視図である。
樹脂成型時には、積層孔c、dに下から位置決めピン31、32が挿入される。位置決めピン31、32は上端方向に沿って細くなるテーパ状である。位置決めピン31、32の上端面が制御用電極導出端子7L,8Lを支持し、U電極導出端子6に対する高さを決める。
樹脂ケース(外囲部分)から延設されて連続して形成された端子保持用樹脂部19a、19bが制御用電極導出端子を支持する。端子保持用樹脂部19bは、樹脂ケース(外囲部分)の内壁から突出して制御用電極導出端子7H,8Hの基端部周りに付着接合しこれらを支持する。
端子保持用樹脂部19aは、積層部11の先端方向に位置する内壁から突出し、積層部11の先端部を上下に挟み込んで保持するとともに、積層部11の上に延設される部分が積層孔c、dの間の部分の上方に位置する制御用電極導出端子7L,8Lに付着接合してこれらを保持するとともに、積層孔c、d内に没入して積層孔c、dの内面に付着接合することにより、端子7L,8L支持の足場を固めるとともに、積層部11の層間位置を固定する。
以上説明した積層部11の外縁、内縁における絶縁樹脂シート9,10の縁の端面位置は、以下の規律に従って決められている。
すなわち外縁については、積層部において、絶縁樹脂シートに隣接する一方の電極導出端子の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの縁の端面位置より内側に配置され、当該絶縁樹脂シートに隣接する他方の電極導出端子の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの縁の端面位置と一致又は該位置の外側に配置される。
図17は、型閉め時の様子を示す断面模式図である。例えば図17(a)の左側及び図17(b)に示すように、積層部11において、絶縁樹脂シート9に隣接する一方の電極導出端子4の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シート9の縁の端面位置より内側に配置され、当該絶縁樹脂シートに隣接する他方の電極導出端子5の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シート9の縁の端面位置の外側(一致してもよい)に配置されている。その他の部分も同じ規律に従って配置されている。
また、孔の内縁については外側と内側の関係が逆になるだけで同様の規律となる。すなわち、積層孔の内周において、絶縁樹脂シートに隣接する一方の電極導出端子の内縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの内縁の端面位置より外側に配置され、当該絶縁樹脂シートに隣接する他方の電極導出端子の内縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの内縁の端面位置と一致又は該位置の内側に配置される。
本規律は積層孔a,b,c,dに適用されている。例えば図13に示すように、積層孔a、bの内周において、絶縁樹脂シート10に隣接する一方の電極導出端子6の内縁の端面位置が当該絶縁樹脂シート10の内縁の端面位置より外側に配置され、当該絶縁樹脂シート10に隣接する他方の電極導出端子5の内縁の端面位置が当該絶縁樹脂シート10の内縁の端面位置と一致している(内側に配置してもよい)。その他の部分も同じ規律に従って配置されている。
以上のような規律に従って積層部11の各層の外縁、内縁が配置されることによって、一方の電極導出端子の縁から絶縁樹脂シート9,10の縁部に沿って他方の電極導出端子に至る沿面絶縁距離が、絶縁樹脂シート9,10の厚みより長く確保され、沿面絶縁距離を十分に確保することができる。また、絶縁樹脂シート9,10の縁部は突出せず、片側の電極導出端子に沿って延在するから、型閉め時に型51〜54が絶縁樹脂シート9,10の縁部に干渉しても、この縁部は片側の電極導出端子で支持され、この縁部の損傷、破損が抑えられ、もって製造歩留まりを向上することができる。
次に、本電力用半導体装置の製造方法につき、製造手順に沿って説明する。
(工程1)まず、3枚の電極導出端子4〜6を絶縁樹脂シート9,10を介して積層して3枚の電極導出端子4〜6と2枚の絶縁樹脂シート9,10とからなる5層構造体を構成する。電極導出端子4〜6及び絶縁樹脂シート9,10は、それぞれ製作しておく。絶縁樹脂シート9,10の材料としては例えばPPSが適用される。次工程で層間の位置補正を行うから、本工程においては電極導出端子4〜6及び絶縁樹脂シート9,10を単に重ねるだけで、層間の固定は行わない。したがって、接着剤や糊、加熱融着工程等は不要である。すなわち、層間を相対的に摺動可能な状態に保持する。
(工程2)上記工程1の実施とともに又は後に、5層構造体に構成される2つの積層孔a,bに位置決めピン30を挿入して層間の相対位置を位置決めする。このとき、図13に示すように、5層構造体に構成される2つの積層孔a,bに、各電極導出端子4,5,6の孔に嵌合する外径を有した3段状の位置決めピン30を、最も大きな孔を有する電極導出端子6側から挿入して層間の相対位置を位置決めする。
一方、図16に示すように、他の位置決めピン31,32を制御用電極導出端子7L,8Lの下方に配置される積層孔c、dに下から挿入して上端部を積層孔c、dから上方へ突出させて制御用電極導出端子7L,8Lに接触させることにより制御用電極導出端子7L,8Lを支持し、5層構造体に対する制御用電極導出端子7L,8Lの相対位置を位置決めする。
なお、本工程2を上記工程1の実施とともに実施する場合とは、電極導出端子4〜6及び絶縁樹脂シート9,10の孔a1〜a5,b1〜b5に順次位置決めピン30を挿入して、積層しながら位置決めピン30に係止する場合である。
既に構成した5層構造体に積層孔a,bに順次位置決めピン30を挿入する場合は、上記工程1の後に本工程2を実施する関係になる。
(工程3)上記工程1,2の実施とともに又は前後して、位置決めピン30,31,32を成形型に固定する。
位置決めピン30,31,32を成形型に固定するタイミングは、上記工程1,2の実施と同時でも、前後しても良い。
(工程4)位置決めピン30,31,32により位置決め固定された5層構造体及び制御用電極導出端子7L,8Lを成形型に収めて型閉めする。
(工程5)型閉めされた成形型に樹脂を充填し3枚の電極導出端子4〜6及び制御用電極導出端子7H,8H,7L,8Lの一部に付着する樹脂ケース(外囲部分)と、樹脂ケース(外囲部分)から延設されて連続して形成され、積層部11の上空で制御用電極導出端子7L,8Lを保持するとともに、当該制御用電極導出端子7L,8L下方の位置決めピン30,30とこれが挿入される積層孔c,dとの隙間に入って当該積層孔c,dの内面に付着する樹脂部19aを成型する。また樹脂部19bも同時に成形する。
(工程6)以上のようにして作製した電極導出端子インサート型のケース3と、ダイボンディング及びワイヤボンディング済みの回路基板2H,2Lを図1に示すように放熱板1上に配置する。回路基板2H,2Lはケース3に包囲される。ケース3は、回路基板2H,2L周囲の放熱板1の周縁部に合わさる。放熱板1と回路基板2H,2Lとの固定は、半田その他熱伝導性の良い接合材により行うことが好ましい。放熱板1とケース3との固定は、それぞれ4角に設けられた孔20,21にボルトを挿入してボルト、ナットで締結することにより行う。
なお、回路基板2H,2Lは、放熱板1をベースとして放熱板1上に被着形成したセラミック基板等の絶縁層及びさらにその上に形成した導体パターン層によりなる形成当初より放熱板と一体のものでも良い。
(工程7)回路基板2H,2Lとケース3の配置を決め、各内端接続部と回路基板とを半田付けする。その後、図1に示されるように、ケース3の上端開口部に樹脂製の蓋22を被せる。
すべての電極導出端子4〜6,7H,8H,7L,8Lの外端接続部は枠状のケース3の上端面に配置される。そのため、蓋22は電極導出端子に干渉せず容易に着脱可能である。蓋22を外せば、内部の検査、修理がしやすい。蓋22上に又は蓋22に代えて他の装置、例えば制御用電極導出端子7H,8H,7L,8Lに接続する制御回路基板などを配置できる。
本実施形態の電力用半導体装置を図12に示すような3相モータの駆動回路に用いる。本実施形態の電力用半導体装置がu相、v相、w相の3相に対応して3つ並列に接続される。
各相に対応した電力用半導体装置の制御用電極導出端子7H,7L,8H,8Lに図示しない制御回路からの制御信号線が接続され、この制御回路の制御によりMOSFET素子12HとMOSFET素子12Lとが交互にスイッチングする。周知のようにu相、v相、w相の各相に対応した電力用半導体装置は相互に120°ずれた位相で制御され、図12の回路全体で位相が120°ずれた3相の交流電流を3相モータMへ出力し、3相モータMを駆動する。
本発明は以上の実施形態に限定されるものではなく、半導体スイッチ素子はMOSFETに代えIGBT(絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ)としてもよい。IGBTとする場合は、IGBTと並列に外付けのダイオード素子が必要となる。
本発明実施形態に係る電力用半導体装置の断面である。 本発明実施形態に係る電力用半導体装置に適用される電極導出端子インサート型のケースの平面図である。 本発明実施形態に係る電力用半導体装置に適用される電極導出端子インサート型のケースの斜視図である 本発明実施形態に係るP電極導出端子の平面図である。 本発明実施形態に係るN電極導出端子の平面図である 本発明実施形態に係るU電極導出端子の平面図である。 本発明実施形態に係るP−N間に配置される絶縁樹脂シートの平面図である。 本発明実施形態に係るN−U間に配置される絶縁樹脂シートの平面図である。 本発明実施形態に係るP,N,Uの3電極導出端子及び絶縁樹脂シートの分解斜視図である。 本発明実施形態に係る回路基板(ボンディングワイヤ無し)の平面図である。 本発明実施形態に係る電力用半導体装置の等価回路図である。 3相モータの駆動回路の回路図である。 本発明実施形態に係る積層孔断面図である。 本発明実施形態に係る積層孔を通る垂直断面を見せた端子及び樹脂部の斜視図である。 本発明実施形態に係る積層孔を通る垂直断面を描いた端子及び樹脂部の断面図である。 本発明実施形態に係る樹脂成型時のU電極導出端子、制御用電極導出端子及び位置決めピンの斜視図である。 本発明実施形態に係る型閉め時の様子を示す断面模式図である。 対比技術に係る型閉め時の様子を示す断面模式図である。
符号の説明
1 放熱板
2H,2L 回路基板
3 ケース
4 P電極導出端子
5 N電極導出端子
6 U電極導出端子
4a,5a,6a 平行平板部
4b,5b,6b 垂直平板部
4c,5c,6c 外端接続部
4d,4e,5d,5e, 6d〜6g 内端接続部
7H,7L,8H,8L 制御用電極導出端子
9,10 絶縁樹脂シート
11 積層部
12H,12L MOSFET素子
13 絶縁基板
14 ゲート用導体パターン
15 ソース用導体パターン
16 ドレイン用導体パターン
17H,17L ゲート抵抗素子
19a 端子保持用樹脂部
19b 端子保持用樹脂部
20,21 孔
22 蓋
a,b,c,d 積層孔
30 位置決めピン
31,32 位置決めピン

Claims (7)

  1. 両端に電源からの電力線が接続される直列接続の両半導体スイッチング素子の互いの接続点から負荷への出力線を引き出した回路を有し、前記両半導体スイッチング素子が相補的に開閉制御されることにより、前記電源の電力を変換して前記負荷へ出力する電力用半導体装置であって、
    前記電力線の高電位側をP、低電位側をN、前記出力線をUとして、P,N,Uの3電極に対応する3枚の電極導出端子と、2枚の絶縁樹脂シートとを有し、
    前記3枚の電極導出端子が、前記半導体スイッチング素子が実装される回路基板の上空で、前記絶縁樹脂シートを介して積層され、少なくともその積層部で前記回路基板と平行な平板状に形成されてなり、
    前記積層部において、前記絶縁樹脂シートに隣接する一方の電極導出端子の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの縁の端面位置より内側に配置され、当該絶縁樹脂シートに隣接する他方の電極導出端子の縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの縁の端面位置と一致又は該位置の外側に配置されてなることを特徴とする電力用半導体装置。
  2. 前記積層部に前記3枚の電極導出端子及び前記2枚の絶縁樹脂シートのそれぞれを貫通する孔が積層されてなる積層孔が形成され、
    前記積層孔の内周において、前記絶縁樹脂シートに隣接する一方の電極導出端子の内縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの内縁の端面位置より外側に配置され、当該絶縁樹脂シートに隣接する他方の電極導出端子の内縁の端面位置が当該絶縁樹脂シートの内縁の端面位置と一致又は該位置の内側に配置されてなることを特徴とする請求項1に記載の電力用半導体装置。
  3. 一の前記積層孔を構成する前記3枚の電極導出端子の各孔が一定の積層方向に沿って次第に大きくなる大小関係を有して形成されてなる請求項2に記載の電力用半導体装置。
  4. 前記回路基板を包囲する枠状で前記3つの電極導出端子の一部を埋没させてこれらを保持する樹脂ケースを有し、
    前記半導体スイッチング素子のスイッチングを制御するための制御用電極導出端子が前記積層部の上空で前記3つの電極導出端子に交差する構造を有し、
    前記樹脂ケースから延設されて連続して形成された樹脂部が、前記積層部の上空で前記制御用電極導出端子を保持するとともに一の前記積層孔に入ってその内面に付着形成されてなる請求項2に記載の電力用半導体装置。
  5. 請求項2に記載の電力用半導体装置の製造方法であって、
    前記3枚の電極導出端子を前記絶縁樹脂シートを介して積層して3枚の電極導出端子と2枚の絶縁樹脂シートとからなる5層構造体を構成する工程と、
    前記5層構造体に構成される2以上の前記積層孔に位置決めピンを挿入して層間の相対位置を位置決めする工程と、
    前記位置決めピンを成形型に固定する工程と、
    前記位置決めピンにより位置決め固定された前記5層構造体を前記成形型に収めて型閉めする工程と、
    型閉めされた前記成形型に樹脂を充填し前記3枚の電極導出端子の一部に付着する樹脂ケースを成型する工程とを備える電力用半導体装置の製造方法。
  6. 請求項3に記載の電力用半導体装置の製造方法であって、
    前記3枚の電極導出端子を前記絶縁樹脂シートを介して積層して3枚の電極導出端子と2枚の絶縁樹脂シートとからなる5層構造体を構成する工程と、
    前記5層構造体に構成される2以上の前記積層孔に、各電極導出端子の孔に嵌合する外径を有した3段状の位置決めピンを、最も大きな孔を有する前記電極導出端子側から挿入して層間の相対位置を位置決めする工程と、
    前記位置決めピンを成形型に固定する工程と、
    前記位置決めピンにより位置決め固定された前記5層構造体を前記成形型に収めて型閉めする工程と、
    型閉めされた前記成形型に樹脂を充填し前記3枚の電極導出端子の一部に付着する樹脂ケースを成型する工程とを備える電力用半導体装置の製造方法。
  7. 請求項4に記載の電力用半導体装置の製造方法であって、
    前記3枚の電極導出端子を前記絶縁樹脂シートを介して積層して3枚の電極導出端子と2枚の絶縁樹脂シートとからなる5層構造体を構成する工程と、
    前記5層構造体に構成される2以上の前記積層孔に位置決めピンを挿入して層間の相対位置を位置決めするとともに、他の位置決めピンを前記制御用電極導出端子の下方に配置される前記積層孔に下から挿入して上端部を当該積層孔から上方へ突出させて前記制御用電極導出端子に接触させることにより当該制御用電極導出端子を支持し、前記5層構造体に対する前記制御用電極導出端子の相対位置を位置決めする工程と、
    前記位置決めピンを成形型に固定する工程と、
    前記位置決めピンにより位置決め固定された前記5層構造体及び前記制御用電極導出端子を前記成形型に収めて型閉めする工程と、
    型閉めされた前記成形型に樹脂を充填し前記3枚の電極導出端子及び前記制御用電極導出端子の一部に付着する樹脂ケースと、前記樹脂ケースから延設されて連続して形成され、前記積層部の上空で前記制御用電極導出端子を保持するとともに、当該制御用電極導出端子下方の前記他の位置決めピンとこれが挿入される積層孔との隙間に入って当該積層孔の内面に付着する樹脂部を成型する工程とを備える電力用半導体装置の製造方法。
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