JP2010156808A - レンズユニット及びこれを用いたカメラモジュール並びにレンズユニットの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、ガラス基板を用いずに樹脂製のレンズユニットを製造することを特徴とする。
【解決手段】円筒状の貫通孔11を有し、この貫通孔11の内側のほぼ中間位置の側壁部上に全周に渡ってつば部12が形成された樹脂材料からなる筐体10と、つば部12を間に挟む状態で貫通孔11内に形成された透光性の樹脂材料からなるレンズ42とを具備する。
【選択図】 図8
【解決手段】円筒状の貫通孔11を有し、この貫通孔11の内側のほぼ中間位置の側壁部上に全周に渡ってつば部12が形成された樹脂材料からなる筐体10と、つば部12を間に挟む状態で貫通孔11内に形成された透光性の樹脂材料からなるレンズ42とを具備する。
【選択図】 図8
Description
本発明は、樹脂成型レンズを備えたレンズユニット及びこれを用いたカメラモジュール並びにレンズユニットの製造方法に関する。
カメラモジュールは、CMOSイメージセンサなどの撮像素子チップ上にガラス製もしくは樹脂製のレンズが配置されることにより形成される。カメラモジュールは、デジタルビデオカメラや監視用カメラなど多種多様な製品に用いられており、特に携帯電話に搭載されるカメラモジュールには小型化、低コスト化が求められている。カメラモジュールの製造コストの内訳として、レンズユニットが占める割合も多く、コスト削減のために、従来では種々のタイプのものが開発されている。
例えば、非特許文献1には、ガラス基板を用いるレンズユニットが開示されている。このレンズユニットは、ガラス基板の両面に多数のレンズを樹脂により成型して固化した後、ガラス基板を個々に分割することに形成される。
しかし、非特許文献1に開示されているレンズユニットは、ガラス基板の両面に樹脂によるレンズを形成するものであるために、複雑な形状のレンズ、例えば、メニスカスレンズのような凹みのあるレンズを製造することは困難である。また、ガラス基板を用いることからレンズの厚みを薄くすることができず、カメラモジュールの低背化が困難である。さらに、ガラス基板が必要なので、製造コストが高価となる問題があり、また、異種材料であるガラスと樹脂の物性値、特に熱膨張係数をほぼ同等にする必要が生じ、材料選択の自由度が阻害されるという問題もある。
Anteryon-Integrated Lenz Stacks & Camera Modules [online]、[平成20年10月10日検索]、インターネット<URL:http//www.anteryon.com/products/img_integrated.html>
Anteryon-Integrated Lenz Stacks & Camera Modules [online]、[平成20年10月10日検索]、インターネット<URL:http//www.anteryon.com/products/img_integrated.html>
この発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、複雑な形状のものでも容易に製造可能であり、厚みを薄くすることができ、かつ安価に製造が可能なレンズユニット及びこれを用いたカメラモジュール並びにレンズユニットの製造方法を提供することである。
この発明のレンズユニットは、円筒状の貫通孔を有し、この貫通孔の内側の側壁部上につば部が形成された樹脂材料からなる筐体と、前記つば部を間に挟む状態で前記貫通孔内に形成された透光性の樹脂材料からなるレンズとを具備したことを特徴する。
この発明のレンズユニットは、円筒状の貫通孔を有し、この貫通孔の内側の側壁部上に全周に渡ってつば部が形成された樹脂材料からなる筐体、及び前記つば部を間に挟む状態で前記貫通孔内に形成された透光性の樹脂材料からなるレンズを有するレンズユニットを具備し、前記つば部は、前記筐体内に前記レンズを形成する際の位置決め用の突起部分として使用されるとともに、レンズユニットの中絞りとして使用されることを特徴とする。
この発明のレンズユニットの製造方法は、円筒状の貫通孔が多数配列されており、これら各貫通孔の内側の側壁部上につば部がそれぞれ形成されている樹脂材料からなる筐体、前記筐体の前記各貫通孔に対応した位置にそれぞれ第1の突起部を有し、各第1の突起部の頂部には所望する形状のレンズ成型部が設けられた第1のレンズ成型用金型、及び前記筐体の前記各貫通孔に対応した位置にそれぞれ第2の突起部を有し、各第2の突起部の頂部には所望する形状のレンズ成型部が設けられた第2のレンズ成型用金型を用意し、前記筐体の前記各貫通孔の一方向から前記第1のレンズ成型用金型の前記各第1の突起部を挿入した後、前記筐体の前記各貫通孔の他方向から透光性の樹脂材料を供給し、前記筐体の前記各貫通孔の他方向から前記第2のレンズ成型用金型の前記各第2の突起部を挿入した後、前記樹脂材料を硬化させて前記筐体の前記各貫通孔内に前記つば部を間に挟む状態で複数個のレンズを同時に形成し、前記筐体から前記第1、第2のレンズ成型用金型を取り外した後、前記筐体を切断して前記各貫通孔内にレンズが形成された個々のレンズユニットに分離することを特徴とする。
この発明のレンズユニットの製造方法は、円筒状の貫通孔を有し、この貫通孔の内側の側壁部上につば部が設けられ、かつ上面及び下面に位置合わせ用の凹部及び凸部が設けられた樹脂材料からなる筐体、及び前記つば部を間に挟む状態で前記貫通孔内に設けられた透光性の樹脂材料からなるレンズを有するレンズユニットを形成し、前記位置合わせ用の凹部及び凸部が互いに嵌合するように位置合わせを行って前記レンズユニットを複数個積層し、複数個のレンズを有するレンズユニットを形成することを特徴とする。
この発明のカメラモジュールは、円筒状の貫通孔を有し、この貫通孔の内側の側壁部上につば部が形成された樹脂材料からなる筐体、及び前記つば部を間に挟む状態で前記貫通孔内に形成された透光性の樹脂材料からなるレンズを有するレンズユニットと、イメージセンサチップを有し、前記レンズユニットが取り付けられたイメージセンサユニットとを具備したことを特徴する。
この発明によれば、複雑な形状のものでも容易に製造可能であり、厚みを薄くすることができ、かつ安価に製造が可能なレンズユニット及びこれを用いたカメラモジュール並びにレンズユニットの製造方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明を実施の形態により説明する。なお、種々の実施形態の説明に当り、対応する箇所には同じ符号を付して重複する説明は避ける。
(第1の実施形態)
まず、第1の実施形態に係るレンズユニット及びカメラモジュールの製造方法について、図1乃至図9を参照して説明する。図1の斜視図に示すように、円筒状の貫通孔11が多数配列(本例では例えば3×3=9個)されている筐体10、筐体10の各貫通孔11に対応した位置にそれぞれ第1の突起部21を有し、各第1の突起部21の頂部に所望する形状のレンズ成型部22が設けられた第1のレンズ成型用金型20、及び筐体10の各貫通孔11に対応した位置にそれぞれ第2の突起部31を有し、各第2の突起部31の頂部に所望する形状のレンズ成型部32が設けられた第2のレンズ成型用金型30を用意する。なお、説明の都合上、第2のレンズ成型用金型30は上下を反転した状態で示している。図2は、図1中のA−A´線に沿う筐体10及び第1のレンズ成型用金型20の断面図である。図2に示すように、筐体10の各貫通孔11の内側のほぼ中間位置の側壁部上には、全周に渡ってつば部12がそれぞれ形成されている。ここで、筐体10は例えば遮光性に優れた樹脂材料によって構成され、第1及び第2のレンズ成型用金型20、30は共に例えば光透過性を有する樹脂材料によって構成されている。
まず、第1の実施形態に係るレンズユニット及びカメラモジュールの製造方法について、図1乃至図9を参照して説明する。図1の斜視図に示すように、円筒状の貫通孔11が多数配列(本例では例えば3×3=9個)されている筐体10、筐体10の各貫通孔11に対応した位置にそれぞれ第1の突起部21を有し、各第1の突起部21の頂部に所望する形状のレンズ成型部22が設けられた第1のレンズ成型用金型20、及び筐体10の各貫通孔11に対応した位置にそれぞれ第2の突起部31を有し、各第2の突起部31の頂部に所望する形状のレンズ成型部32が設けられた第2のレンズ成型用金型30を用意する。なお、説明の都合上、第2のレンズ成型用金型30は上下を反転した状態で示している。図2は、図1中のA−A´線に沿う筐体10及び第1のレンズ成型用金型20の断面図である。図2に示すように、筐体10の各貫通孔11の内側のほぼ中間位置の側壁部上には、全周に渡ってつば部12がそれぞれ形成されている。ここで、筐体10は例えば遮光性に優れた樹脂材料によって構成され、第1及び第2のレンズ成型用金型20、30は共に例えば光透過性を有する樹脂材料によって構成されている。
次に、図3の断面図及び図4の斜視図に示すように、筐体10の各貫通孔11の一方向(本例では下側方向)から第1のレンズ成型用金型20の各第1の突起部21を挿入し、筐体10と第1のレンズ成型用金型20の位置合わせを行なう。水平方向における位置合わせは、画像撮像装置とオートハンドラーなどを用いた自動化装置を用いて行われ、第1のレンズ成型用金型20の各第1の突起部21の中心と筐体10の各貫通孔11の中心が一致するように行われる。また、上下方向の位置合わせは、第1の突起部21に設けられたレンズ成型部22が筐体10の貫通孔11内に形成されているつば部12の下側に当接することで自動的に決まり、この後に成型されるレンズの下側の位置が安定的に決まる。この後、筐体10の各貫通孔11の他方向(本例では上側方向)から、ノズル40によりレンズ材料である透光性の樹脂材料41を順次供給する。この場合、複数のノズル40を設け、これら複数のノズル40から複数の貫通孔11内に並列的に樹脂材料41を供給するようにしてもよい。
次に、図5の断面図に示すように、筐体10の各貫通孔11の他方向(本例では上側方向)から第2のレンズ成型用金型30の各第2の突起部31を挿入し、筐体10と第2のレンズ成型用金型30の位置合わせを行なう。水平方向における位置合わせは、先に述べたように画像撮像装置とオートハンドラーなどを用いた自動化装置を用いて行われる。これにより、予め筐体10の各貫通孔11内に供給された樹脂材料41が、第1及び第2のレンズ成型用金型20、30により成型される。この成型の際に、第1の突起部21と第2の突起部31との間から余分な樹脂材料41がはみ出しても構わない。
その後、樹脂材料41として例えば熱硬化型のものが使用される場合には加熱処理を行なうことにより、あるいは樹脂材料41として例えばUV(紫外線)硬化型のものが使用される場合にはUV照射を行なうことにより、樹脂材料41を硬化させてレンズ42を形成する。
この後、図6の断面図に示すように筐体10から第1、第2のレンズ成型用金型20、30を取り外す。金型を取り外した後では、図示するように多数のレンズ42が筐体10を介して連結した状態になっている。そこで、この後、図7の斜視図に示すように、ブレードダイシング、もしくはレーザダイシング(図7ではブレードダイシング)などにより、筐体10を賽の目状に切断して各貫通孔11内にレンズ42が成型された個々のレンズユニット10aに分離する。
図8は、上記のような方法によって製造されたレンズユニット50を示しており、図8(a)は斜視図、図8(b)は8(a)中のB−B´線に沿った断面図である。このレンズユニット50は、円筒状の貫通孔11を有し、この貫通孔の内側の側壁部上につば部12が形成された樹脂材料からなる筐体10と、つば部12を間に挟む状態で貫通孔11内に形成された透光性の樹脂材料からなるレンズ42とを具備する。
図8に示すレンズユニット50は、従来のようなガラス基板を用いるものではなく、レンズ成型部22、32の形状を変更することにより、複雑な形状のレンズ、例えば、メニスカスレンズのような凹みのあるレンズも製造可能である。また、ガラス基板を用いる必要がないことからレンズユニット10aの厚みを薄くすることができ、図9の断面図に示すように、本実施形態のレンズユニット50をイメージセンサユニット60と組み合わせてカメラモジュール70を構成する際に、カメラモジュール70の低背化が容易に実現できる。なお、図9において、イメージセンサユニット60は、例えば、イメージセンサチップ61、イメージセンサチップ61に接着されたガラス基板62などで構成されており、イメージセンサチップ61の底部には外部との電気的接続を行う裏面電極としての複数の半田ボール63が形成されている。レンズユニット50は、接着剤などにより、ガラス基板62上に取り付けられる。なお、図9では発明の理解を容易にするために、イメージセンサチップ61に設けられるフィルタ(例えばIRカットフィルタやカラーフィルタ)などは図示を省略している。
さらに、図8に示すレンズユニット50は、ガラス基板が不要なので、製造コストを安価にできる。またさらに、筐体10とレンズ42は共に樹脂材料により構成されているので、両方の物性値、特に熱膨張係数をほぼ同等にすることができ、材料選択の自由度が向上する。
また、筐体10として遮光性に優れた樹脂材料により構成されているので、貫通孔11の内側の側壁部上の全周に渡ってつば部12を形成しておけば、レンズユニットの中絞りの役目を果たすことができる。すなわち、つば部12は、筐体10内にレンズ42を形成する際の位置決め用の突起部分として使用されるとともに、レンズユニットの中絞りとしても使用される。従って、つば部12は必ずしも貫通孔11の内側の側壁部上の全周に渡って形成されている必要はなく、レンズユニットの中絞りとしての機能が不要な場合には側壁部上の一部にのみ形成してもよい。
さらに、成型の際に余分な樹脂材料がはみ出してバリが発生したとしても、従来のように形状の異なる複数枚のレンズを組み合わせて使用するものではないので、このようなバリの影響は無視できる。
さらに、図8に示すレンズユニット50は、個々のレンズの成型は筐体内で行われ、従来のレンズユニットの形成時に必要であった、レンズを筐体内に挿入する工程と、レンズが筐体内で動かないように固定化する工程の両方が省略できる。しかも、非特許文献1に開示されているレンズユニットの形成方法では、個片化後のレンズユニット側面を遮光する必要がある。しかし、図8に示すレンズユニット50では、レンズユニット形成後には遮光性を有した筐体に組み上がっているために、遮光工程が省略できる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、レンズユニットを複数連結した状態で製造し、個々のレンズユニットに分離した後に、イメージセンサユニットと組み合わせてカメラモジュールを製造する場合について説明した。しかし、レンズユニットを複数連結した状態で製造し、個々に分離する前にイメージセンサユニットと組み合わせ、その後、個々のカメラモジュールに分割するようにしてもよい。
第1の実施形態では、レンズユニットを複数連結した状態で製造し、個々のレンズユニットに分離した後に、イメージセンサユニットと組み合わせてカメラモジュールを製造する場合について説明した。しかし、レンズユニットを複数連結した状態で製造し、個々に分離する前にイメージセンサユニットと組み合わせ、その後、個々のカメラモジュールに分割するようにしてもよい。
以下、第2の実施形態に係るレンズユニット及びカメラモジュールの製造方法について、図10乃至図12を参照して説明する。まず、図10の斜視図に示すように、後述する半導体基板(例えばシリコンウェハ)のサイズとほぼ同じサイズの筐体10を用意する。この筐体10には、図1及び図2に示す場合と同様に円筒状の貫通孔11が多数配列されており、かつ各貫通孔11の内側のほぼ中間位置の側壁部上には、全周に渡って、あるいは一部にのみ、つば部12がそれぞれ形成されている。そして、この筐体10を用いて、先に説明した第1の実施形態の場合と同様の方法により、各貫通孔11内に、つば部12を間に挟む状態でレンズ42(いずれも例えば図6に図示)をそれぞれ形成する。
次に、図11の斜視図に示すように、多数のイメージセンサが配列して形成された半導体基板80を用意し、レンズ42が形成されている筐体10を半導体基板80上に重ね合わせ、接着剤などにより取り付ける。なお、本例では発明の理解を容易にするために、半導体基板80上に設けられているガラス基板、フィルタ、裏面電極などは図示を省略している。この後は、第1の実施形態の図7に示した場合と同様に、ブレードダイシング、もしくはレーザダイシングなどにより、筐体10を半導体基板80と共に賽の目状に切断して、各貫通孔11内にレンズが成型されたレンズユニットとイメージセンサユニットとからなるカメラモジュール毎に個々に分離する。
このような方法によって製造されるレンズユニット及びカメラモジュールでは、第1の実施形態の場合と同様の効果が得られる上に、さらに、製造工程の大部分をウェハ状態で行なうことができ、ウェハ状態でカメラモジュールの動作テストを行うことできるので、良品/不良品判別のテストに要するコストが削減できるという効果も得られる。
なお、本実施形態では、半導体基板80上に1つの筐体10を重ね合わせて取り付ける場合を説明したが、異なる形状のレンズが形成された複数の筐体10を半導体基板80上に積層して取り付けるようにしてもよい。
図12は第2の実施形態の変形例として、半導体基板80上に複数の筐体として例えば2つの筐体10a、10bを積層して取り付けた場合を示す斜視図である。この後は、ブレードダイシング、もしくはレーザダイシングなどにより、筐体10a、10bを半導体基板80と共に賽の目状に切断して、各貫通孔11内にレンズが成型されたレンズユニットとイメージセンサユニットとからなる個々のカメラモジュールに分離する。
また、本実施形態で用いられる筐体10にレンズを形成する場合に用いられる図1中に示されるような第1、第2のレンズ成型用金型20、30として、筐体10とほぼ同様のサイズのものを使用してもよい。しかし、大きなサイズの金型は高価なので、筐体10a、10bよりも小さなサイズの第1、第2のレンズ成型用金型20、30を用意し、ステップ・アンド・リピート手法により、筐体10に順次、レンズを形成することにより、金型に要するコストを削減することができる。
(第3の実施形態)
第2の実施形態では、半導体基板のサイズとほぼ同じサイズの筐体を用いてレンズユニットを複数連結した状態で製造した後に、半導体基板上に重ね合わせて取り付ける場合を説明した。すなわち、切断される前の筐体のサイズが、半導体基板のサイズとほぼ同じである場合を説明した。しかし、切断される前の筐体のサイズは、半導体基板のサイズよりも小さくてもよい。
第2の実施形態では、半導体基板のサイズとほぼ同じサイズの筐体を用いてレンズユニットを複数連結した状態で製造した後に、半導体基板上に重ね合わせて取り付ける場合を説明した。すなわち、切断される前の筐体のサイズが、半導体基板のサイズとほぼ同じである場合を説明した。しかし、切断される前の筐体のサイズは、半導体基板のサイズよりも小さくてもよい。
次に、切断される前のサイズが半導体基板のサイズよりも小さい筐体を用いて、レンズユニット及びカメラモジュールを製造するようにした第3の実施形態の方法について、図13及び図14の斜視図を参照して説明する。
まず、図13に示すように、半導体基板のサイズよりも小さいサイズの筐体10cを多数用意する。これらの筐体10cには、図1及び図2に示す場合と同様に円筒状の貫通孔11が多数(本例では、一例として3×3=9個)配列されており、かつ各貫通孔11の内側のほぼ中間位置の側壁部上には、全周に渡って、あるいは一部にのみ、つば部12がそれぞれ形成されている。これらの筐体10cは、先に説明した第1の実施形態の場合と同様の方法により製造される。そして、多数のイメージセンサが配列して形成された半導体基板80を用意し、レンズが形成された多数の筐体10cを半導体基板80上に敷き詰めて重ね合わせ、接着剤などにより取り付ける。
次に、図14に示すように、半導体基板のサイズよりも小さいサイズの筐体10dを多数用意する。これらの筐体10dには、図1及び図2に示す場合と同様に円筒状の貫通孔11が多数(本例では、一例として2×2=4個)配列されており、かつ各貫通孔11のほぼ中間位置の側壁部上には、全周に渡ってつば部12がそれぞれ形成されている。これらの筐体10dも、先に説明した第1の実施形態の場合と同様の方法により製造される。そして、半導体基板80上で筐体10cが取り付けられていない箇所(主にウェハ周辺部)に、筐体10dを敷き詰めて重ね合わせ、接着剤などにより取り付ける。なお、本例でも発明の理解を容易にするために、半導体基板80上に設けられているガラス基板、フィルタ、裏面電極などは図示を省略している。
この後は、第1の実施形態の図7に示した場合と同様に、ブレードダイシング、もしくはレーザダイシングなどにより、筐体10cまたは10dを半導体基板860と共に賽の目状に切断して、各貫通孔11内にレンズが成型されたレンズユニットとイメージセンサユニットとからなる個々のカメラモジュールに分離する。この実施形態でも第2の実施形態と同様の効果が得られる。
(第4の実施形態)
第1の実施形態において、筐体10は円筒状の貫通孔11が多数配列されている樹脂材料により構成されており、レンズ形成後に個々に分離する際に、ブレードダイシング、もしくはレーザダイシングなどにより賽の目状に切断している。この切断の際の位置精度が充分でないと、レンズの中心位置がずれた状態で個々のレンズユニットに分離される。
第1の実施形態において、筐体10は円筒状の貫通孔11が多数配列されている樹脂材料により構成されており、レンズ形成後に個々に分離する際に、ブレードダイシング、もしくはレーザダイシングなどにより賽の目状に切断している。この切断の際の位置精度が充分でないと、レンズの中心位置がずれた状態で個々のレンズユニットに分離される。
そこで、第4の実施形態では、ブレードダイシング、もしくはレーザダイシングなどを用いないで容易に切断でき、かつ高精度にレンズの中心位置を合わせることができるレンズユニット及びカメラモジュールの製造方法について説明する。
図15は、本実施形態の方法で使用される切断前の状態の筐体10eの断面図を示している。この筐体10eが、図1及び図2に示すものと異なる点は、個々のレンズユニットに分離される状態の筐体10e相互間に、連結用の肉薄部13が予め形成されていることである。このような肉薄部13は、樹脂材料を用いたモールド成型により筐体10eを製造する際に同時に形成することができ、肉薄部13の厚みは例えばナイフなどにより容易に切断できる程度にされている。
このような筐体10eを用いて、第1の実施形態で説明した場合と同様の方法によって各貫通孔11内にレンズ42を形成した後、ナイフなどを用いて連結用の肉薄部13を切断することにより、個々のレンズユニットに分離することができる。
この場合、レンズの中心位置は筐体10eのモールド成型時の精度によって決定され、レンズの中心位置を高精度に合わせることができる。しかも、個々のレンズユニットに分離する際は、ブレードダイシング、もしくはレーザダイシングなどを用いないで容易に切断できる。また、このような方法を、第2、第3の実施形態で実施することも可能である。
なお、この発明は上記した各実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能であることはいうまでもない。例えば、図12を用いて説明した第2の実施形態の変形例のように、半導体基板上に複数の筐体を積層して取り付けるような場合を考慮して、図16の断面図に示すように、各筐体10の上面及び下面に、互いに嵌合して相互に位置合わせを行なうことができる凹部14及び凸部15を形成するようにしてもよい。
この場合のレンズユニットの製造方法では、円筒状の貫通孔を有し、この貫通孔の内側の側壁部上につば部が設けられ、かつ上面及び下面に位置合わせ用の凹部及び凸部が設けられた樹脂材料からなる筐体、及びつば部を間に挟む状態で貫通孔内に設けられた透光性の樹脂材料からなるレンズを有するレンズユニットを形成し、位置合わせ用の凹部及び凸部が互いに嵌合するように位置合わせを行ってレンズユニットを複数個積層し、複数個のレンズを有するレンズユニットを形成している。
10…筐体、11…貫通孔、12…つば部、20…第1のレンズ成型用金型、21…第1の突起部、22…レンズ成型部、30…第2のレンズ成型用金型、31…第2の突起部、32…レンズ成型部、40…ノズル、41…樹脂材料、42…レンズ、50…レンズユニット、60…イメージセンサユニット、70…カメラモジュール、80…半導体基板。
Claims (5)
- 円筒状の貫通孔を有し、この貫通孔の内側の側壁部上につば部が形成された樹脂材料からなる筐体と、
前記つば部を間に挟む状態で前記貫通孔内に形成された透光性の樹脂材料からなるレンズ
とを具備したことを特徴するレンズユニット。 - 円筒状の貫通孔が多数配列されており、これら各貫通孔の内側の側壁部上につば部がそれぞれ形成されている樹脂材料からなる筐体、前記筐体の前記各貫通孔に対応した位置にそれぞれ第1の突起部を有し、各第1の突起部の頂部には所望する形状のレンズ成型部が設けられた第1のレンズ成型用金型、及び前記筐体の前記各貫通孔に対応した位置にそれぞれ第2の突起部を有し、各第2の突起部の頂部には所望する形状のレンズ成型部が設けられた第2のレンズ成型用金型を用意し、
前記筐体の前記各貫通孔の一方向から前記第1のレンズ成型用金型の前記各第1の突起部を挿入した後、前記筐体の前記各貫通孔の他方向から透光性の樹脂材料を供給し、
前記筐体の前記各貫通孔の他方向から前記第2のレンズ成型用金型の前記各第2の突起部を挿入した後、前記樹脂材料を硬化させて前記筐体の前記各貫通孔内に前記つば部を間に挟む状態で複数個のレンズを同時に形成し、
前記筐体から前記第1、第2のレンズ成型用金型を取り外した後、前記筐体を切断して前記各貫通孔内にレンズが形成された個々のレンズユニットに分離する
ことを特徴とするレンズユニットの製造方法。 - 円筒状の貫通孔を有し、この貫通孔の内側の側壁部上に全周に渡ってつば部が形成された樹脂材料からなる筐体、及び前記つば部を間に挟む状態で前記貫通孔内に形成された透光性の樹脂材料からなるレンズを有するレンズユニットを具備し、前記つば部は、前記筐体内に前記レンズを形成する際の位置決め用の突起部分として使用されるとともに、レンズユニットの中絞りとして使用されることを特徴とするレンズユニット。
- 円筒状の貫通孔を有し、この貫通孔の内側の側壁部上につば部が設けられ、かつ上面及び下面に位置合わせ用の凹部及び凸部が設けられた樹脂材料からなる筐体、及び前記つば部を間に挟む状態で前記貫通孔内に設けられた透光性の樹脂材料からなるレンズを有するレンズユニットを形成し、
前記位置合わせ用の凹部及び凸部が互いに嵌合するように位置合わせを行って前記レンズユニットを複数個積層し、複数個のレンズを有するレンズユニットを形成する
ことを特徴とするレンズユニットの製造方法。 - 円筒状の貫通孔を有し、この貫通孔の内側の側壁部上につば部が形成された樹脂材料からなる筐体、及び前記つば部を間に挟む状態で前記貫通孔内に形成された透光性の樹脂材料からなるレンズを有するレンズユニットと、
イメージセンサチップを有し、前記レンズユニットが取り付けられたイメージセンサユニット
とを具備したことを特徴するカメラモジュール。
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2008334638A Withdrawn JP2010156808A (ja) | 2008-12-26 | 2008-12-26 | レンズユニット及びこれを用いたカメラモジュール並びにレンズユニットの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2010156808A (ja) |
-
2008
- 2008-12-26 JP JP2008334638A patent/JP2010156808A/ja not_active Withdrawn
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