JP2010156613A - 異物除去装置及び石炭中の異物除去方法 - Google Patents

異物除去装置及び石炭中の異物除去方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ミルの磨耗トラブルを解消し、石炭の無駄な消費を抑制すると共に、燃焼効率が低下するのを防止し、安定して石炭が供給可能な異物除去装置及び石炭中の異物除去方法を提供する。
【解決手段】第一の異物除去装置10は、パイライト11、石炭12からなる石炭原料13を供給し、パイライト11を粗選別し、除去する選別手段14と、粗選別した石炭原料13中のパイライト含有量を判定し、パイライト含有量が25%未満の石炭主体原料Aと、パイライト含有量が25%以上、100%未満のパイライト含有石炭原料Bと、パイライト11とに分別する第1の判定手段15Aと、パイライト含有石炭原料B中のパイライト含有量を判定し、パイライト含有量が25%以上、50%未満の第1のパイライト含有石炭b1と、パイライト含有量が50%以上、100%未満の第2のパイライト含有石炭b2とに分別する第2の判定手段16Aとを具備する。
【選択図】図1

Description

本発明は、石炭中のパイライト等の磁性異物を除去する異物除去装置及び石炭中の異物除去方法に関する。
微粉炭を用いた火力発電所において、微粉炭の製造技術が発電効率の向上を図るうえで重要な要素となっている。発電コスト抑制の取り組みの中で燃料コストを低下させるため、低品位炭の使用による微粉炭火力発電が適用されている。その際、低品位炭にはパイライト(FeS2)などの磁性異物が多く含まれており、石炭ミルなど微粉炭製造設備の耐久性低下の原因となる。
そのため、従来より、パイライトなどの磁性異物を除去する技術の開発が進められている。例えば、石炭バンカに貯められた石炭原料(原炭)は、ベルトコンベアによりミルなど粗粉砕機に送られて粗粉砕される。粗粉砕された粉炭は水洗して洗炭した後、パイライトなどの磁性異物を除去し、ミルで微粉砕して微粉炭とし、ボイラの燃焼用燃料として用いられている(特許文献1〜特許文献4、参照)。
特開平9−253524号公報 特開平9−248486号公報 特開平9−187673号公報 特開平9−262497号公報
しかしながら、従来の技術では、石炭原料中にパイライトなどの磁性異物が含まれているか否かを判定し、磁性異物が含有されていれば除去するに留まり、磁性異物がどのくらい含有されているか明確でなかった。図16は、従来のパイライトの除去工程を簡略に示す図である。図16に示すように、磁性異物除去手段として石炭原料中に磁性異物の含有量が少ない場合には、石炭としてミルに送給されていた。そして、石炭をミルなどの粗粉砕機で粉砕する際、石炭原料には石炭の他にパイライト等の磁性異物を含むことで、ミルの磨耗トラブルが発生しミルが停止してしまう、という問題がある。
また、図16に示すように、石炭原料中に磁性異物の含有量が多い場合には、磁性異物として廃棄されていたため石炭を廃棄することになり、石炭の供給量が低下し、石炭を無駄に消費することになる、という問題がある。
また、石炭原料にパイライト等の異物が混入してしまうと石炭燃料として用いる際の燃焼比率が低下し、燃焼効率が低下する、という問題がある。
更に、石炭原料中の磁性異物含有量を分析するには、多大な分析時間を要する、という問題がある。
本発明は、前記問題に鑑み、ミルの磨耗トラブルを解消し、石炭の無駄な消費を抑制すると共に、燃焼効率が低下するのを防止し、安定して石炭を供給することが可能な異物除去装置及び石炭中の異物除去方法を提供することを課題とする。
上述した課題を解決するための本発明の第1の発明は、磁性異物と石炭とからなる石炭原料を供給し、該石炭原料中の前記磁性異物を粗選別し、前記磁性異物を除去する選別手段と、粗選別した石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%未満の石炭主体原料と、磁性異物含有量が25%以上、100%未満の磁性異物含有石炭原料と、前記磁性異物とに分別する第1の判定手段と、前記磁性異物含有石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%以上、50%未満の第1の磁性異物含有石炭と、磁性異物含有量が50%以上、100%未満の第2の磁性異物含有石炭とに分別する第2の判定手段と、を具備することを特徴とする異物除去装置にある。
第2の発明は、第1の発明において、前記第1の判定手段が、波長が120nm以上、180nm以下の第1の光、波長が1000nm以上、1350nm以下の第2の光を前記石炭原料に交互に照射する光発振器と、照射された光のうち前記石炭原料で主に前記石炭を反射した反射光を検知する検知器とを有する異物含有量判定装置であることを特徴とする異物除去装置にある。
第3の発明は、第1の発明において、前記第1の判定手段が、波長が200nm以上、300nm以下の第3の光、波長が1000nm以上、1350nm以下の第2の光を前記石炭原料に交互に照射する光発振器と、照射された光のうち前記石炭原料で主に前記磁性異物を反射した反射光を検知する検知器とを有する異物含有量判定装置であることを特徴とする異物除去装置にある。
第4の発明は、第1の発明において、前記第1の判定手段が、前記石炭原料を判定用に収容する石炭原料判定容器と、前記石炭原料判定容器を搬送するコンベアと、前記コンベアの両側に設けられた一対の並行板コンデンサーとを有する静電容量判定装置であることを特徴とする異物除去装置にある。
第5の発明は、第1の発明において、前記第1の判定手段が、前記石炭原料を収容する石炭原料収容容器と、前記石炭原料収容容器に向けてテラヘルツ光又はX線を照射する光発振器と、前記石炭原料収容容器を通過したテラヘルツ光又はX線を検知する検知器とを有する異物含有量判定装置であることを特徴とする異物除去装置にある。
第6の発明は、第1乃至5の何れか一つの発明において、前記第2の判定手段が、前記石炭原料の重量と体積から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする異物除去装置にある。
第7の発明は、第1乃至5の何れか一つの発明において、前記第2の判定手段が、パルスレーザを前記石炭原料に向けて照射するパルスレーザ発振器と、前記石炭原料に照射した前記パルスレーザの反射光を検出する光検出器とからなり、検出された反射光から前記石炭原料の形状を特定し、前記石炭原料の体積を求め、予め測定した前記石炭原料の重量から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする異物除去装置にある。
第8の発明は、第1乃至5の何れか一つの発明において、前記第2の判定手段が、CWレーザを前記石炭原料に向けて照射するCWレーザ発振器と、前記CWレーザ発振器と前記石炭原料との間に設けられ、高周波電源と連結される石英と、前記石炭原料に照射した前記CWレーザの反射光を検出する光検出器とからなり、検出された反射光から前記石炭原料の形状を特定し、前記石炭原料の体積を求め、予め測定した前記石炭原料の重量から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする異物除去装置にある。
第9の発明は、第1乃至8の何れか一つの発明において、前記磁性異物が、パイライト、鉄、磁鉄鉱の少なくとも何れか一つであることを特徴とする異物除去装置にある。
第10の発明は、磁性異物と石炭とからなる石炭原料を搬送すると共に、前記磁性異物と磁性異物含有量が25%未満の石炭主体原料とを分別し、前記磁性異物を除去する第1乃至9の何れか一つの発明の異物除去装置と、前記異物除去装置より搬送された石炭を粗粉砕する粗粉砕機と、前記粗粉砕機で粗粉砕された石炭を更に微粉砕する微粉砕機と、供給される空気と前記微粉砕機から排出される燃焼排ガスとを用いて燃焼させるバーナを有するボイラと、該ボイラから排出される排ガスを蒸気発生用の熱源として使用すると共に、発生した蒸気を用いて発電機を駆動し、該発電機で凝縮した水を復水器で再び回収し、循環させる蒸気タービンと、前記ボイラから排出される前記排ガス中の煤塵を除去する集塵装置と、前記排ガス中のSOXを希硫酸へ脱硫反応させると共にSO3ミストを捕集する排煙脱硫装置と、前記排煙脱硫装置で脱硫された排ガスを排出する煙突とからなることを特徴とする石炭燃焼システムにある。
第11の発明は、磁性異物を含有する石炭原料から前記磁性異物と前記石炭とを分離する石炭中の異物除去方法であって、前記石炭原料を供給し、該石炭原料中の磁性異物を粗選別して前記磁性異物を分別する選別工程と、粗選別した石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%未満の石炭主体原料と、磁性異物含有量が25%以上、100%未満の磁性異物含有石炭原料と、前記磁性異物とに分別する第1の判定工程と、前記磁性異物含有石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%以上、50%未満の第1の磁性異物含有石炭と、磁性異物含有量が50%以上、100%未満の第2の磁性異物含有石炭とに分別する第2の判定工程と、からなることを特徴とする石炭中の異物除去方法にある。
第12の発明は、第11の発明において、前記第1の判定工程が、波長が120nm以上、180nm以下の第1の光、波長が1000nm以上、1350nm以下の第2の光を前記石炭原料に交互に照射し、照射された光のうち前記石炭原料で主に前記石炭を反射した波長が120nm以上、180nm以下の光の反射光と、波長が1000nm以上、1350nm以下の光の反射光を検知して、前記石炭原料中の前記磁性異物の含有割合を判断することを特徴とする石炭中の異物除去方法にある。
第13の発明は、第11の発明において、前記第1の判定工程が、波長が200nm以上、300nm以下の第3の光、波長が1000nm以上、1350nm以下の第3の光を前記石炭原料に交互に照射し、前記石炭原料で主に前記磁性異物を反射した波長が200nm以上、300nm以下の第3の光の反射光と、波長が1000nm以上、1350nm以下の第2の光の反射光を検知して、前記石炭原料中の前記磁性異物の含有割合を判断することを特徴とする石炭中の異物除去方法にある。
第14の発明は、第11の発明において、前記第1の判定工程が、前記石炭原料を判定用に収容する石炭原料判定容器をコンベアにより搬送し、前記コンベアの両側に設けられた一対の並行板コンデンサーにより前記石炭原料の静電容量を測定し、前記石炭原料の静電容量の変化から前記石炭原料中の前記磁性異物の含有割合を判断することを特徴とする石炭中の異物除去方法にある。
第15の発明は、第11の発明において、前記第1の判定手段が、前記石炭原料に向けてテラヘルツ光又はX線を照射し、前記石炭原料を通過したテラヘルツ光又はX線を検知し、検知したテラヘルツ光から前記石炭原料中の前記磁性異物の含有割合を判断することを特徴とする石炭中の異物除去方法にある。
第16の発明は、第11乃至15の何れか一つの発明において、前記第2の判定工程が、前記石炭原料の重量と体積から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする石炭中の異物除去方法にある。
第17の発明は、第11乃至15の何れか一つの発明において、前記第2の判定工程が、前記石炭原料に向けてパルスレーザを照射し、前記石炭原料に照射した前記パルスレーザの反射光をストリークカメラで検出し、検出した測定値から前記石炭原料の形状を特定し、前記石炭原料の体積を求め、予め測定した前記石炭原料の重量から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする石炭中の異物除去方法にある。
第18の発明は、第11乃至15の何れか一つの発明において、前記第2の判定工程が、CWレーザを前記石炭原料に向けて照射し、CWレーザに所定時間毎に高周波電圧を印加してCWレーザの軌道を変化させ、前記CWレーザの波形をトレインパルスとし、前記石炭原料で反射した波形がトレインパルスのCWレーザの反射光を高速応答フォトレシーバで検出し、検出した測定値から前記石炭原料の形状を特定し、前記石炭原料の体積を求め、予め測定した前記石炭原料の重量から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする石炭中の異物除去方法にある。
第19の発明は、第11乃至18の何れか一つの発明において、前記磁性異物が、パイライト、鉄、磁鉄鉱の少なくとも何れか一つであることを特徴とする石炭中の異物除去方法にある。
本発明によれば、磁性異物と石炭とからなる石炭原料を供給し、該石炭原料中の前記磁性異物を粗選別し、前記磁性異物を除去する選別手段と、粗選別した石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%未満の石炭主体原料Aと、磁性異物含有量が25%以上、100%未満の磁性異物含有石炭原料と、前記磁性異物とに分別する第1の判定手段と、前記磁性異物含有石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%以上、50%未満の第1の磁性異物含有石炭と、磁性異物含有量が50%以上、100%未満の第2の磁性異物含有石炭とに分別する第2の判定手段と、を具備し、前記石炭原料中の前記磁性異物を除去することができると共に、石炭主体原料を回収することができる。また、前記第1のパイライト含有石炭と、前記第2のパイライト含有石炭とに更に分別することができる。このため、前記パイライト含有石炭原料のパイライト含有量に応じてパイライト含有石炭から前記石炭を多く含む石炭主体原料となる原料は回収し、石炭主体原料となる原料をほとんど回収できないパイライト含有石炭は前記パイライトと共に廃棄することができる。
このため、前記石炭原料をミルなどの粗粉砕機で粉砕する際、前記石炭原料中には前記磁性異物の含有量が少ないため、前記磁性異物に起因するミルの磨耗トラブルを軽減しミルが停止するのを防止し、前記磁性異物の廃棄に伴って石炭を無駄に廃棄するのを抑制することができると共に、石炭燃料として用いる際に燃焼比率が低下するのを防止することができる。また、前記石炭原料中の前記磁性異物の含有量の分析を従来よりも短時間で行うことができる。
従って、石炭主体原料を安定してミルなどに供給することができるため、石炭燃料として用いる際の燃焼効率の低下を防止することができると共に、ミルを安定して稼動させることができる。
また、本発明によれば、磁性異物を含有する石炭原料から前記磁性異物と前記石炭とを分離する石炭中の異物除去方法であって、前記石炭原料を供給し、該石炭原料中の磁性異物を粗選別して前記磁性異物を分別する選別工程と、粗選別した石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%未満の石炭主体原料と、磁性異物含有量が25%以上、100%未満の磁性異物含有石炭原料と、前記磁性異物とに分別する第1の判定工程と、前記磁性異物含有石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%以上、50%未満の第1の磁性異物含有石炭と、磁性異物含有量が50%以上、100%未満の第2の磁性異物含有石炭とに分別する第2の判定工程と、からなるので、前記石炭原料中の前記磁性異物を除去することができると共に、石炭主体原料を回収することができる。また、前記第1のパイライト含有石炭と、前記第2のパイライト含有石炭とに更に分別することができる。このため、前記パイライト含有石炭原料のパイライト含有量に応じてパイライト含有石炭から前記石炭を多く含む石炭主体原料となる原料は回収し、石炭主体原料となる原料をほとんど回収できないパイライト含有石炭は前記パイライトと共に廃棄することができる。
このため、前記石炭主体原料をミルなどの粗粉砕機で粉砕する際、前記石炭主体原料中には前記磁性異物の含有量が少ないため、前記磁性異物に起因するミルの磨耗トラブルを軽減しミルが停止するのを防止し、前記磁性異物の廃棄に伴って石炭を無駄に廃棄するのを抑制することができると共に、石炭燃料として用いる際に燃焼比率が低下するのを防止することができる。また、前記石炭原料中の前記磁性異物の含有量の分析を従来よりも短時間で行うことができる。
従って、石炭主体原料を安定してミルなどに供給することができるため、石炭燃料として用いる際の燃焼効率の低下を防止することができると共に、ミルを安定して稼動させることができる。
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施例における構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
本発明による実施例1に係る異物除去装置について、図面を参照して説明する。
図1は、本発明による実施例1に係る異物除去装置の構成を簡略に示す模式図であり、図2は、本発明による実施例1に係る異物除去装置の第1の判定手段の構成を簡略に示す図である。
また、本実施例において、石炭原料中に含まれる磁性異物としてパイライト(FeS2)を用いて説明する。
図1に示すように、本実施例に係る第一の異物除去装置10は、パイライト11と石炭12とからなる石炭原料(原炭)13を供給し、石炭原料13中のパイライト11を粗選別し、パイライト11を除去する選別手段14と、粗選別した石炭原料13中のパイライト含有量を判定し、パイライト含有量が25%未満の石炭主体原料Aと、パイライト含有量が25%以上、100%未満のパイライト含有石炭原料Bと、パイライト11とに分別する第1の判定手段15Aと、パイライト含有石炭原料B中のパイライト含有量を判定し、パイライト含有量が25%以上、50%未満の第1のパイライト含有石炭b1と、パイライト含有量が50%以上、100%未満の第2のパイライト含有石炭b2とに分別する第2の判定手段16Aと、を具備するものである。
また、パイライトのうち、特に磁化率の高いものをピロタイト(FeS)という。本発明では、パイライトにはこのような磁化率の高いものも含むものとする。
選別手段14では、石炭原料13中のパイライト11を粗選別し、例えば数十mmに破砕された石炭原料13中のパイライト11を除去している。また、選別手段14で粗選別されるパイライト11は、ある程度、目視が可能なものなど明らかなものを除去するようにしている。除去されたパイライト11は回収されて、保管し、廃棄される。
粗選別した石炭原料13は、第1の判定手段15Aに送給される。第1の判定手段15Aでは、粗選別した石炭原料13中のパイライト11の含有量を判定し、パイライト含有量が25%未満の石炭主体原料Aと、パイライト含有量が25%以上、100%未満のパイライト含有石炭原料Bと、パイライト11とに分別する。
図2に示すように、第1の判定手段15Aとして異物含有量判定装置が用いられる。異物含有量判定装置15Aは、波長が120nm以上、180nm以下の第1の光、波長が1240nmの第2の光を石炭原料13に交互に照射する光発振器21と、照射された光のうち石炭原料13で主にパイライト11を反射した反射光を検知する検知器22とを有するものである。光発振器21より、波長が155nmの第1の光、1240nmの第2の光を交互に発振し、石炭原料13に照射される。ハーフミラー23で反射した光は、石炭原料13に入射し、石炭原料13で主にパイライト11を反射した反射光はハーフミラー23を通過して検知器22に入射し、波長が155nmの第1の光、波長が1240nmの第2の光の反射光を検出する。
また、本明細書において、ハーフミラーとは、ある特定の指定波長域の光を任意の反射率と透過率に分け、光量を調整するものをいう。
検知器22で検出された波長が155nmの第1の光、波長が1240nmの第2の光の反射光によりイメージングを行なう。イメージングは、下記式のように、波長が150nmの第1の光の反射光Sと波長が1240nmの第2の光の参照光Rとの比より求める。
また、波長が1240nmの第2の光の参照光とは、波長が1240nmの第2の光が石炭原料13で反射されたときの反射光をいう。後述のように、波長が1000nmの第2の光はパイライト11、石炭12の何れの場合でも反射されるために用いられる。
S(波長が155nmの第1の光の反射光)/R(波長が1240nmの第2の光の参照光)・・・(1)
なお、入射光が100%確実に反射する場合には、参照光は不要であるが、入射光が変化する場合を考慮して参照光を用いる。
図3は、パイライト(FeS2)の光エネルギーと吸収量との関係を示す図である。図3に示すように、光エネルギーが8eV付近では吸収量のピークが低いことから、パイライト11は光エネルギーが8eV付近の光は吸収するが、光エネルギーが1〜2eV付近では吸収量のピークが高いことから、パイライト11は光エネルギーが1〜2eV付近の光は吸収しない。
また、8eVの時の光の波長は一般に155nm程度であり、1eVの時の光の波長は一般に1240nmである。よって、図3に示すように光エネルギーが8eV程度のとき(波長は155nmに相当)、光がパイライトに吸収されるので、光は反射しないが、波長が1240nmの光は反射することになる。
また、光発振器21より照射される第1の光の波長は155nmとしているが、パイライト11が光を吸収し、光を反射しない波長の範囲であればよく、波長が120m以上、180nm以下の光であればよく、好ましくは波長が140nm以上、160nm以下の光であればよく、更に好ましくは155nm程度の波長がよい。本実施例では、155nmの波長の光を用いている。
また、光発振器21より照射される第2の光の波長は1240nmとしているが、パイライト11が光を高反射する範囲であればよく、波長が1000nm以上、1350nm以下の光であればよく、好ましくは波長が1050nm以上、1300nm以下の光であればよい。本実施例では、1240nmの波長の光を用いている。
図4、5は、検知器で検出した石炭原料をイメージングした像の状態を示す図である。図4に示すように、石炭原料13にパイライト11が含有されていない場合には、波長が155nmの第1の光、波長が1240nmの第2の光は何れも石炭原料13で反射されるため、検知器22には石炭原料13が白い像として映し出される。一方、石炭原料13にパイライト11が一部含有されている場合には、波長が155nmの第1の光はパイライト11で吸収され反射しないため、図5に示すように、検知器22にはパイライト11の部分が黒い像として映し出される。
よって、異物含有量判定装置(第1の判定手段)15Aにより、波長が155nmの第1の光、1240nmの第2の光を石炭原料13に交互に照射し、光発振器21で検出された波長が155nmの第1の光の時に石炭原料13で主に石炭12を反射した反射光と、波長が1240nmの第2の光の時の参照光とを用いることで、石炭原料13中のパイライト11の含有割合を判断することができる。
異物含有量判定装置15Aで分別された石炭主体原料Aは燃料として使用するために回収される。また、パイライト11は選別手段14と同様に、回収された後、廃棄される。
また、パイライト含有石炭原料Bは、パイライト含有量が25%以上、100%未満であり、燃料として使用可能な石炭12も含有されている。そのため、使用可能な石炭12を回収すると共に、パイライト11として廃棄するものとを分別するため、第2の判定手段16Aに送給される。
第2の判定手段16Aでは、石炭原料13の重量と体積から石炭原料13の比重を求める。所定の容積内に石炭原料13を充填させ、石炭原料13の重量と体積を計測して、石炭原料13の比重を求める。石炭12の比重は1〜2程度であり、パイライト11の比重は6程度である。ここで石炭12の比重を1.5とすれば、石炭原料13の比重が2.625程度の場合には、パイライト含有量が25%程度であり、石炭原料13の比重が3.75程度の場合には、パイライト含有量が50%程度である。
よって、石炭原料13の比重とパイライト含有量との関係を予め求めておくことで、得られたパイライト含有石炭原料Bのパイライト含有量を求めることができる。
第2の判定手段16Aにより、パイライト含有量が25%以上、50%未満の第1のパイライト含有石炭b1は、燃料として使用可能な石炭12も多く含有されている。そのため、第1のパイライト含有石炭b1を破砕して石炭原料13と混合し、選別手段14において、上記のようにパイライト11を粗選別した後、第1の判定手段15Aで石炭12を回収する。
また、第2の判定手段16Aにより、パイライト含有量が50%以上、100%未満の第2のパイライト含有石炭b2は、ほとんどがパイライト11である。そのため、第2のパイライト含有石炭b2は選別手段14、第1の判定手段15Aで回収されたパイライト11と共に回収された後、廃棄される。
よって、第2の判定手段16Aにより、パイライト含有量が25%以上、50%未満の第1のパイライト含有石炭b1と、パイライト含有量が50%以上、100%未満の第2のパイライト含有石炭b2とに分別することで、第1のパイライト含有石炭b1から回収できる石炭12は回収し、石炭12をほとんど回収できない第2のパイライト含有石炭b2はパイライト11と共に廃棄することができるため、石炭原料13中のパイライト11を効率よく分別することができる。
また、石炭原料13は例えば数十mmに破砕され、搬送されるが、搬送される石炭原料13の大きさは特にこれに限定されるものではなく、更に大きいもの、微粉砕されたものでもよい。
また、本実施例に係る異物除去装置10Aにおいては、磁性異物としてパイライト11を用いて説明したが、鉄、磁鉄鉱など他の磁性異物でも用いることができ、他の磁性異物と石炭12との分別を行うために用いるようにしてもよい。
このように、本実施例に係る異物除去装置10によれば、選別手段14により石炭原料13中のパイライト11を粗選別し、ある程度のパイライト11を除去した後、異物含有量判定装置(第1の判定手段)15Aを用いてその粗選別した石炭原料13中のパイライト含有量を判定し、石炭主体原料Aと、パイライト含有石炭原料Bと、パイライト11とに分別することで、パイライト11は除去することができると共に、石炭原料13から石炭12が多く含まれる石炭主体原料Aを回収することができる。また、第2の判定手段16Aにより、得られたパイライト含有石炭原料Bの比重の値からパイライト含有石炭原料B中のパイライト含有量を判定し、第1のパイライト含有石炭b1と、第2のパイライト含有石炭b2とに更に分別することができる。このため、パイライト含有石炭原料Bのパイライト11の含有量に応じて第1のパイライト含有石炭b1から石炭12を多く含む石炭主体原料Aとなる原料は回収し、石炭主体原料Aとなる原料をほとんど回収できない第2のパイライト含有石炭b2はパイライト11と共に廃棄することができる。
これにより、石炭原料13をミルなどの粗粉砕機で粉砕する際、石炭原料13中にはパイライト11等の磁性異物の含有量が少ないため、パイライト11に起因するミルの磨耗トラブルを軽減しミルが停止するのを防止し、パイライト11等の磁性異物の廃棄に伴って石炭を無駄に廃棄するのを抑制することができると共に、石炭燃料として用いる際に燃焼比率が低下するのを防止することができる。また、石炭原料13中のパイライト11の含有量の分析を従来よりも短時間で行うことができる。
従って、本発明の実施例に係る異物除去装置10によれば、石炭主体原料をミルなどに安定して供給することができるため、石炭燃料として用いる際の燃焼効率の低下を防止することができると共に、ミルを安定して稼動させることができる。
本発明による実施例2に係る異物除去装置について説明する。
本実施例に係る第二の異物除去装置は、図1に示す実施例1に係る第一の異物除去装置10の構成と同様であるため、第二の異物除去装置の構成を示す図は省略し、重複した説明は省略する。
本実施例に係る第二の異物除去装置は、前記図1に示した実施例1に係る第一の異物除去装置10の第1の判定手段15Aの光発振器21から波長が250nmの第1の光、波長が1240nmの第2の光を石炭原料13に交互に照射するようにしたものである。
図2に示す光発振器21より、波長が250nmの第3の光、波長が1240nmの第2の光を交互に照射される。ハーフミラー23で反射した光は、石炭原料13に入射し、石炭原料13で主にパイライト11を反射した反射光はハーフミラー23を通過して検知器22に入射し、波長が250nmの第3の光、波長が1240nmの第2の光の反射光を検出する。
石炭12は波長が250nmの第3の光を吸収するため、波長が250nmの第3の光は石炭12に照射されても反射しないが、波長が1000nmの第2の光は石炭12で吸収されず、反射する。
検知器22で検出された波長が250nmの第3の光、波長が1240nmの第2の光の反射光によりイメージングを行なう。イメージングは、下記式のように、波長が250nmの第3の光の反射光Sと波長が1240nmの第2の光の参照光Rとの比より求める。
S(波長が250nmの第3の光の反射光)/R(波長が1240nmの第2の光の参照光)・・・(2)
また、光発振器21より照射される第3の光の波長は250nmとしているが、石炭12が光を反射しない範囲であればよく、波長が200nm以上、400nm以下の光であればよく、好ましくは波長が225nm以上、350nm以下の光であればよい。本実施例では、250nmの波長の光を用いている。
図6、7は、検知器で検出した石炭原料の像の状態を示す図である。図6に示すように、石炭原料13にパイライト11が含有されていない場合には、波長が250nmの第3の光は石炭原料13で反射されず、波長が1240nmの第2の光は石炭原料13で反射されるため、検知器22には石炭原料13が黒い像で映し出される。一方、図7に示すように、石炭原料13にパイライト11が一部含有されている場合には、波長が250nmの第3の光はパイライト11で反射されるため、検知器22にはパイライト11の部分が白い像として映し出される。
検知器22に映し出されるパイライト11の像の方が白く映し出されるため、石炭原料13中のパイライト11の含有割合をよりはっきり認識することができる。
よって、異物含有量判定装置(第1の判定手段)により、波長が250nmの第3の光、波長が1240nmの第2の光を石炭原料13に交互に照射し、光発振器21で検出された波長が250nmの第3の光の時に石炭原料13で主にパイライト11を反射した反射光と、波長が1000nmの第2の光の時の参照光とを用いても石炭原料13中のパイライト11の含有割合を判断することができる。
本発明による実施例3に係る第三の異物除去装置について、図8を参照して説明する。
図8は、本発明による実施例3に係る第三の異物除去装置の第1の判定手段の構成を簡略に示す概念図である。
本実施例に係る第三の異物除去装置は、図1に示す実施例1に係る第一の異物除去装置10の第1の判定手段15A以外は同様の構成であるため、第1の判定手段の構成についてのみ説明し、第1の判定手段以外の構成の説明は省略する。
図8に示すように、本実施例に係る第三の異物除去装置は、前記図1に示した実施例1に係る第一の異物除去装置10の第1の判定手段15Aに代えて静電容量判定装置15Bが用いられる。静電容量判定装置15Bは、石炭原料13を収容する石炭原料判定容器31と、石炭原料判定容器31を搬送するコンベア32と、コンベア32の両側に設けられた一対の並行板コンデンサー33とを有するものである。
コンベア32に石炭原料判定容器31を載置し、石炭原料判定容器31内に石炭原料13を所定容量投入して、一対の並行板コンデンサー33の間を通過させる。一対の並行板コンデンサー33の間に石炭原料判定容器31を通過させる時、電源34を入れて静電容量計35により各々の石炭原料判定容器31内の石炭原料13の静電容量の変化を見る。
石炭12とパイライト11との静電容量は異なり、石炭12の静電容量をxとする。このとき、静電容量計35により計測される石炭原料13の静電容量がxよりも大きく、2x未満である場合には、パイライト含有量が25%未満の石炭主体原料Aと判断され、石炭燃料として利用される。また、石炭原料13の静電容量が2x以上、3x未満である場合には、パイライト含有量が25%以上、50%未満の第1のパイライト含有石炭b1と判断される。また、石炭原料13の静電容量が3x以上、5x未満である場合には、パイライト含有量が50%以上、100%未満の第2のパイライト含有石炭b2と判断される。第1のパイライト含有石炭b1、第2のパイライト含有石炭b2とは、パイライト11含有石炭原料Bとして第二の判定手段16Aに送給される。また、石炭原料13の静電容量が5xである場合には、パイライト含有量が100%であり、パイライト11と判断され、回収された後、廃棄される。
よって、石炭原料判定容器31内に石炭原料13を所定容量投入して、一対の並行板コンデンサー33の間を通過させ、石炭原料13の静電容量を見ることで、静電容量計35で検出された石炭原料13の静電容量の変化を見ることができるため、石炭原料13中のパイライト11の含有割合を短時間で確認することができる。
このため、石炭焚き火力発電プラントのように、例えば2000t/日の石炭を消費する場合でも短時間で処理することができる。
本発明による実施例4に係る第四の異物除去装置について、図9を参照して説明する。
図9は、本発明による実施例4に係る第四の異物除去装置の第1の判定手段の構成を簡略に示す概念図である。
本実施例に係る第四の異物除去装置は、図1に示す実施例1に係る第一の異物除去装置10の第1の判定手段15A以外は同様の構成であるため、第1の判定手段の構成についてのみ説明し、第1の判定手段以外の構成の説明は省略する。
図9に示すように、本実施例に係る第四の異物除去装置は、前記図1に示した実施例1に係る第一の異物除去装置10の第1の判定手段15Aに代えて異物含有量判定装置が用いられる。異物含有量判定装置15Cは、石炭原料13を収容する石炭原料収容容器41と、石炭原料収容容器41に向けてテラヘルツ光を照射するテラヘルツ光発振器42と、石炭原料収容容器41を通過したテラヘルツ光を検知する検知器43とを有するものである。
テラヘルツ光は、300GHz以上、10THz以下の範囲の周波数であり、テラヘルツ光の波長は、30μm以上、1000μm以下である。
石炭原料収容容器41内に石炭原料13を所定容量投入して、石炭原料収容容器41を台44に載置し、テラヘルツ光発振器42よりテラヘルツ光を石炭原料収容容器41内の石炭原料13に向けて照射する。
テラヘルツ光は有機物である石炭12を通過するが、金属であるパイライト11は通過しない。パイライト11を含有する石炭原料13の場合には、テラヘルツ光は通過する部分もあれば通過しない部分も生じる。
また、石炭原料収容容器41はテラヘルツ光が透過可能であることが必要であるため、アクリル樹脂など光が透過可能な樹脂を用いればよい。
よって、石炭原料収容容器41内の石炭原料13に向けてテラヘルツ光を照射することで、石炭12に照射されたテラヘルツ光は通過するが、パイライト11に照射されたテラヘルツ光は通過しないため、石炭原料13を透過したテラヘルツ光を検知器43で検知し、テラヘルツ光の石炭原料13の透過の度合いにより、石炭原料13中のパイライト11の含有割合を判断することができる。
また、テラヘルツ光に代えてX線を照射して透過したX線を検知することで石炭原料13中のパイライト11の含有割合を判断することもできる。なお、X線は波長が1pm以上、10nm以下の電磁波であり、放射線の一種である。そのため、X線を用いる場合には、作業者を保護するための設備を別途設け、操作を行なう必要がある。
本発明による実施例5に係る第五の異物除去装置について、図10を参照して説明する。
図10は、本発明による実施例5に係る第五の異物除去装置の第2の判定手段の構成を簡略に示す概念図である。
本実施例に係る第五の異物除去装置は、図1に示す実施例1に係る第一の異物除去装置10の第2の判定手段16A以外は同様の構成であるため、第2の判定手段の構成についてのみ説明し、第2の判定手段以外の構成の説明は省略する。
図10に示すように、本実施例に係る第五の異物除去装置は、前記図1に示した実施例1に係る第一の異物除去装置10の第2の判定手段16Aに代えて異物体積計測装置が用いられる。異物体積計測装置16Bは、パルスレーザを石炭原料13に向けて照射するパルスレーザ発振器51と、石炭原料13に照射したパルスレーザの反射光を検出するストリークカメラ(光検出器)52とからなるものである。
また、パルスレーザのパルス幅は10ps以上、30ps以下である。
パルスレーザ発振器51から発振されたパルスレーザは光コリメータ53で光束が調製された後、ハーフミラー54で反射して台55に設置された石炭原料13に向けて照射される。石炭原料13で反射されたパルスレーザの反射光はハーフミラー54を通過して集光レンズ56で集光された後、ストリークカメラ52で計測される。ストリークカメラ52において石炭原料13の形状の凹凸を計測する。そして、石炭原料13の一方の面の形状の凹凸を測定した後、台55を180°反転して、上記と同様に、パルスレーザを石炭原料13に向けて照射し、石炭原料13の反対側の面の形状の凹凸を測定する。ストリークカメラ52で計測された石炭原料13の画像を画像解析装置57で解析して石炭原料13の体積を求める。
石炭原料13の重量は予め測定しておき、上述と同様に、下記式に従い、求められた石炭原料13の体積から石炭原料13の比重を求める。
石炭原料の比重=石炭原料の重量/石炭原料の体積・・・(3)
パルスレーザのパルス幅は1×10-9s(1ns)で空間分解能は30cmであり、パルス幅が1×10-12s(1ps)で空間分解能は0.3mmである。ストリークカメラ52は、30psの連続撮影が可能であり、このときの空間分解能は1.0cm程度である。よって、パルスレーザのパルス幅はストリークカメラ52の連続撮影が可能な撮影スピードに対応可能であり、パルスレーザのパルス幅とストリークカメラ52の撮影スピードとの間隔を調整することで、石炭原料13の形状を把握することができるため、従来よりも短時間で石炭原料13の体積を求めることができる。
従って、石炭原料13の体積を従来よりも短時間で求めることができるため、石炭原料13の重量から石炭原料13の比重を従来よりも短時間で求めることができる。
また、本実施例では、石炭原料13の重量は、石炭原料13の形状を計測し、石炭原料13の体積を求める前に予め測定しているが、台55で石炭原料13の体積を求めるのと同時に石炭原料13の重量を測定してもよい。
また、本実施例では、石炭原料13の一方の面側からのみ石炭原料13の形状の凹凸を計測しているが、石炭原料13の両方の面の形状の凹凸を同時に計測してもよい。図11に示す異物体積計測装置16Cのように、パルスレーザ発振器51から発振されたパルスレーザをハーフミラー54−1で分岐して、一方のパルスレーザは反射ミラー58−1を介してハーフミラー54−2で反射させ、石炭原料13の一方の面にパルスレーザを照射する。石炭原料13で反射したパルスレーザの反射光は、ハーフミラー54−2を通過してストリークカメラ52−1で検出され、石炭原料13のパルスレーザが照射された面側の凹凸形状を計測される。また、ハーフミラー54−1で分岐した他方のパルスレーザは反射ミラー58−2、58−3を介してハーフミラー54−3で反射させ、石炭原料13の他方の面にパルスレーザを照射する。石炭原料13で反射したパルスレーザの反射光は、ハーフミラー54−3を通過してストリークカメラ52−2で検出され、石炭原料13のパルスレーザが照射された面側の凹凸形状を計測される。そして、ストリークカメラ52−1、52−2で検出された画像は各々画像解析装置57−1、57−2で解析され、石炭原料13の体積を求める。よって、石炭原料13の一方の面の形状の凹凸を測定した後、180°反転させることなく、同時に石炭原料13の像の凹凸を計測することができるため、石炭原料13の体積の測定を更に短時間で行なうことができる。
また、本実施例では、図12に示す異物体積計測装置16Dのように、パルスレーザ発振器51からYAGレーザ(波長:1064nm)を発振し、ハーフミラー54−1、54−2、54−5、54−6からなる第一ルート59−1を介して石炭原料13に照射する。石炭原料13で反射した反射光をストリークカメラ52で検出することで、石炭原料13の凹凸形状を確認すると共に、石炭原料13中の石炭12の参照光を検出することができる。
また、ハーフミラー54−2を通過したYAGレーザ(波長:1064nm)は、波長変換器60により第四光調波(波長:266nm)に変換してハーフミラー54−3、54−4からなる第二ルート59−2を介して石炭原料13に照射する。石炭12は第四光調波(波長:266nm)を吸収するため、石炭原料13で反射した第四光調波(波長:266nm)の反射光をストリークカメラ52で検出することで、石炭原料13中の石炭12を確認することができる。
よって、YAGレーザ(波長:1064nm)を複数のハーフミラーと波長変換器を用いて、YAGレーザ(波長:1064nm)と第四光調波(波長:266nm)とに分けて石炭原料13に照射することができるため、一回のレーザの照射で石炭原料13の面の凹凸形状を更に効率よく測定することができ、石炭原料13の体積の測定を更に効率よく行なうことができる。
また、波長変換器60により波長120nm〜180nmのレーザに変換できれば、同様な操作によって、石炭原料13中のパイライト11を確認することができる。
このように、本実施例に係る第五の異物除去装置によれば、石炭原料13に向けてパルスレーザを照射して反射した反射光をストリークカメラ52で計測することで、従来よりも短時間で石炭原料13の体積を求めることができるため、予め測定した石炭原料13の重量から石炭原料13の比重を従来よりも短時間で求めることができる。これにより、石炭原料13中のパイライト11の含有割合を判断することもできる。
本発明による実施例6に係る第六の異物除去装置について、図13を参照して説明する。
図13は、本発明による実施例6に係る第六の異物除去装置の第2の判定手段の構成を簡略に示す概念図である。
本実施例に係る第六の異物除去装置は、図1に示す実施例1に係る第一の異物除去装置10の第2の判定手段16A以外は同様の構成であるため、第2の判定手段の構成についてのみ説明し、第2の判定手段以外の構成の説明は省略する。
図13に示すように、本実施例に係る第六の異物除去装置は、前記図1に示した実施例1に係る第一の異物除去装置10の第2の判定手段16Aに代えて異物体積計測装置が用いられる。異物体積計測装置16Eは、CWレーザを石炭原料13に向けて照射するCWレーザ発振器61と、CWレーザ発振器61と石炭原料13との間に設けられ、高周波電源62と連結される石英63と、石炭原料13に照射したCWレーザの波形がトレインパルスの位相差を検出する高速応答フォトレシーバ(光検出器)64とからなるものである。
CWレーザ発振器61から発振されたCWレーザは高周波電源62によって電圧が印加されていないときには、石炭原料13に照射される。また、高周波電源62によって電圧が印加されるときには、CWレーザは屈折して石炭原料13に照射されない。これによって図14に示すような矩形波(トレインパルスとよばれている)が形成される。発生したトレインパルスを石炭に照射する。トレインパルスは反射され、ハーフミラー65で反射されて高速応答フォトレシーバ64に検出される。高速応答フォトレシーバ64にて検出されたトレインパルスと基準トレインパルスからの時間差(位相差)を測定することによって、石炭原料13の凹凸の形状を測定することが可能となる。
この一連の操作を順次繰り返し行なうことで、トレインパルスの石炭原料13の各場所での到達時間を測定し、石炭原料13の面の凹凸の形状を測定することができる。
石炭原料13の重量は予め測定しておき、上述と同様に、下記式に従い、求められた石炭原料13の体積から石炭原料13の比重を求める。
石炭原料の比重=石炭原料の重量/石炭原料の体積・・・(4)
時間分解能の高いパルスレーザは一般に高価で、耐久性に課題があるものが多い。一方、トレインパルスを用いる場合、出力安定なCWレーザを使用するため、時間幅の短いパルスを容易に得ることができる。さらに高速応答フォトレシーバ64にて検出されたトレインパルスと基準トレインパルス位相差を測定することも可能である。よって、パルス時間幅を長くした場合であっても、位相差を測定することでより短い時間差が議論できるため、空間分解能のよい凹凸形状の測定を可能とする。
また、本実施例では、高速応答フォトレシーバ64で所定時間ごとに石炭原料13に照射され、反射されたトレインパルスを検出するようにしているが、光検出器としては高速応答フォトレシーバ64に限定されるものではなく、例えば10ps間隔で所定時間ごとに石炭原料13に照射され、反射されたトレインパルスの検出が可能な装置であればよい。
また、本実施例では、石炭原料13の重量は石炭原料13の体積を求める前に予め測定しているが、台66で石炭原料13の体積を求めるのと同時に石炭原料13の重量を測定してもよく、又は石炭原料13の体積を求めた後に石炭原料13の重量を測定してもよい。
このように、本実施例に係る第六の異物除去装置によれば、石炭原料13に向けてトレインパルスを照射して反射したトレインパルスを高速応答フォトレシーバ64で計測することで、従来よりも更に空間分解能よく石炭原料13の面の凹凸形状を計測することができる。従来よりも更に高精度で石炭原料13の体積を求めることが可能となるため、予め測定した石炭原料13の重量から石炭原料13の比重を精度よく算出することができる。このことから、石炭原料13中のパイライト11の含有割合を更に精度よく算出することができる。
次に、本発明の異物除去装置を用いた石炭を処理する石炭燃焼システムの一実施例について、図15を参照して説明する。
図15は、本発明による実施例7に係る石炭燃焼システムの構成を簡略に示す概念図である。
異物除去装置の構成は、本発明の実施例1に係る異物除去装置10と同様であるため、ここでは説明は省略する。
図15に示すように、本実施例に係る石炭燃焼システム70は、屋内貯炭場71内から運び出された石炭原料(原炭)13を搬送するコンベア72と、コンベア72より搬送された石炭原料(原炭)13をパイライト11と石炭主体原料Aとを分別回収する異物除去装置10と、異物除去装置10より搬送された石炭主体原料Aを粗粉砕する粗粉砕機73と、粗粉砕された石炭主体原料Aを貯蔵する石炭バンカ74と、貯蔵された石炭12を搬送する供給手段75と、搬送された石炭12を更に微粉砕する微粉砕機76と、油タンク77から供給される油78と空気予熱器79で予熱された空気80とを用いて燃焼させるバーナ81を有するボイラ82と、ボイラ82から排出される排ガス83を蒸気発生用の熱源として使用する共に、発生した蒸気を用いて発電機84を駆動し、該発電機84で凝縮した水85を復水器86で再び回収し、循環させる蒸気タービン87と、ボイラ82から排出される排ガス83の脱硝を行う排煙脱硝装置88と、ボイラ82で熱交換され、排出される排ガス83中の煤塵を除去する集塵装置89と、排ガス83中のSOXを希硫酸(H2SO4)へ脱硫反応させると共にSO3ミストを捕集する排煙脱硫装置90と、排煙脱硫装置90で脱硫された浄化ガス91を外部へ排出する煙突92とからなるものである。
屋内貯炭場71内に貯蔵された原炭13はコンベア72により異物除去装置10に運び出される。原炭13は、石炭の他にパイライト11が含まれており、パイライト11を含有する石炭をいう。この運び出された原炭13は、異物除去装置10において原炭13中のパイライト11と石炭主体原料Aとに判別され、パイライト11は除去し、廃棄される。石炭主体原料Aは、パイライト11の含有率が25%未満の石炭をいい、石炭主体原料Aにはパイライト11が含有されない石炭のみのものも含まれる。異物除去装置10としては本発明の実施例1に係る異物除去装置の他に、実施例2乃至実施例6に係る異物除去装置の何れか一つが用いられる。
パイライト11と分別回収された石炭12は例えばミルなどの粗粉砕機73に送給され、例えば3〜10mm程度に粗粉砕されている。粗粉砕機73で粗粉砕された石炭主体原料Aは、石炭バンカ74に送給される。また、本実施例においては、異物除去装置10は屋内貯炭場71から運び出される原炭13を判別するようにしているが、異物除去装置10を粗粉砕機73の後に配置し、粗粉砕機73で原炭13を粗粉砕してからパイライト11と石炭12とを分別するようにしてもよい。
そして、石炭バンカ74に貯蔵された石炭主体原料Aは供給手段75により微粉砕機76に搬送され、搬送された石炭主体原料Aは例えば直径75μm程度の微粉炭に微粉砕される。また、供給手段75としては例えばスクリューフィーダを用い微粉砕機76に連続的に供給するようにしてもよい。また、外部から供給される空気80は押込みファン93により空気予熱器79に送給され予熱される。
そして、破砕された微粉炭と油タンク77から供給される油78と空気予熱器79で予熱された空気80とはバーナ81に供給され、例えば火力発電設備の蒸気タービン87を駆動するための蒸気を発生させるため、石炭主体原料Aや油78等の燃料がボイラ82で燃焼される。
ボイラ82内で燃焼して発生する排ガス83は排出され、排煙脱硝装置88に送給される。このとき、排ガス83は復水器86から排出される水85と熱交換し、蒸気を発生する熱源として使用され、発生した蒸気は蒸気タービン87の発電機84を駆動している。そして、復水器86により凝縮した水85を給水ポンプ94により再びボイラ82に戻し、循環せしめるようにしている。また、ボイラ82には必要に応じて別途水85を供給するようにしてもよい。また、ボイラ82内に堆積する石炭灰(クリンカ)95はボイラ82の底部より抜出されるようにしている。
そして、ボイラ82から排出され、排煙脱硝装置88に導かれた排ガス83は排煙脱硝装置88内で脱硝され、空気予熱器79で空気80と熱交換した後、集塵装置89に送給され、排ガス83中の煤塵を除去する。集塵装置89は、電気式のものを採用しているが、排ガス83中の煤塵を除去するものであれば、特にこれに限定されるものではない。また、集塵装置89内に発生する石炭灰(フライアッシュ)96は集塵装置89の底部より抜出されるようにしている。
そして、集塵装置89で除塵された排ガス83は誘引ファン97により排煙脱硫装置90内に供給される。排ガス83には硫黄酸化物(SOX)が含有され、排煙脱硫装置90では、所定量の脱硫剤として石灰水98を排煙脱硫装置90の上方から供給し、排ガス83中のSOXを希硫酸(H2SO4)へ脱硫反応させると共にSO3ミストを捕集し、排ガス83中の脱硫を効率良く行うことができる。
また、排煙脱硫装置90に供給する前に排ガス83を冷却すると共に増湿を行う図示しない増湿冷却装置を設けるようにしてもよい。
また、排煙脱硫装置90には、得られた希硫酸(H2SO4)を貯蔵すると共に石灰スラリを供給して石膏を析出させる石膏反応槽と、石膏を沈降させる沈降槽(シックナー)と、石膏スラリーから水分を排水(濾液)として除去して石膏99を得る脱水器とを備えるようにしている。本実施例では、排煙脱硫装置90で得られた希硫酸(H2SO4)に石灰スラリーを供給して石膏スラリーを得た後、脱水して石膏99として利用する。また、脱硫して得られた希硫酸(H2SO4)をそのまま硫酸(H2SO4)として使用するようにしてもよい。その場合には、希硫酸(H2SO4)を濃縮する濃縮槽を設ける。
また、排煙脱硫装置90から排出される浄化された浄化ガス91を排出するラインには必要に応じてミストエリミネータを介装し、ガス中の水分を分離するようにしてもよい。
そして、排煙脱硫装置90で脱硫された浄化ガス91は煙突92より外部へ排出されるようにしている。また、最終的に大気に排出する排出口である煙突92の出口部分にはダイオキシン類、前駆体濃度を検出するため図示しない検出手段を設けている。検出手段の検出端は必要箇所でのガスのサンプルを取得し、図示しない吸引手段で随時サンプリングが可能なように構成されている。このサンプルガスは検出手段に含まれる図示しない分析器によって、ガス中の物質が同定、定量され、制御するようにしている。なお、ダイオキシン類若しくは前駆体の分析器としては、例えばガスクロマトグラフ、真空紫外光(VUV)、レーザなどが使用できる。
このように、本実施例に係る石炭燃焼システム70によれば、異物除去装置10を採用することにより、パイライト11と石炭主体原料Aとを分別し、石炭原料13中のパイライト11を除去すると共に、石炭主体原料Aを回収することができる。これにより、石炭主体原料Aをミルなどの粗粉砕機73で粉砕する際、パイライト11に起因するミルの磨耗トラブルを軽減し、粗粉砕機73が停止するのを防止することができる。また、パイライト11等の磁性異物の廃棄に伴って石炭を無駄に廃棄するのを抑制することができると共に、石炭燃料として用いる際に燃焼比率が低下するのを防止することができる。また、石炭原料13中のパイライト11の含有量の分析を従来よりも短時間で行うことができるため、石炭燃焼システムの効率を向上させることができる。
以上のように、本発明に係る異物除去装置及び石炭中の異物除去方法は、磁性異物を含有する石炭原料を磁性異物含有量から石炭主体原料と磁性異物とを分別することができるため、磁性異物を含有する石炭の異物除去装置に用いるのに適している。
本発明による実施例1に係る異物除去装置の構成を簡略に示す模式図である。 本発明による実施例1に係る異物除去装置の第1の判定手段の構成を簡略に示す図である。 パイライトの光エネルギーと吸収量との関係を示す図である。 検知器で検出した石炭原料をイメージングした像の状態を示す図である。 検知器で検出した石炭原料をイメージングした像の状態を示す図である。 本発明による実施例2に係る異物除去装置の第1の判定手段において、検知器で光を検出した時の石炭原料の像の状態を示す図である。 本発明による実施例2に係る異物除去装置の第1の判定手段において、検知器で光を検出した時の石炭原料の像の状態を示す図である。 本発明による実施例3に係る第三の異物除去装置の第1の判定手段の構成を簡略に示す概念図である。 本発明による実施例4に係る第四の異物除去装置の第1の判定手段の構成を簡略に示す概念図である。 本発明による実施例5に係る第五の異物除去装置の第2の判定手段の構成を簡略に示す概念図である。 実施例5に係る第五の異物除去装置の第2の判定手段の他の構成を簡略に示す図である。 実施例5に係る第五の異物除去装置の第2の判定手段の他の構成を簡略に示す図である。 本発明による実施例6に係る第六の異物除去装置の第2の判定手段の構成を簡略に示す概念図である。 電圧の印加の入れ替えを交互に行なっている時のCWレーザの時間と電圧との関係を示す図である。 本発明による実施例7に係る石炭燃焼システムの構成を簡略に示す概念図である。 従来のパイライトの除去工程を簡略に示す図である。
符号の説明
10 第一の異物除去装置
11 パイライト(磁性異物)
12 石炭
13 石炭原料
14 選別手段
15A、15C 異物含有量判定装置(第1の判定手段)
15B 静電容量判定装置(第1の判定手段)
16A〜16E 第2の判定手段
21 光発振器
22、43 検知器
23、54、54−1〜54−6、65 ハーフミラー
31 石炭原料判定容器
32 コンベア
33 並行板コンデンサー
34 電源
35 静電容量計
41 石炭原料収容容器
42 テラヘルツ光発振器
44、55、66 台
51 パルスレーザ発振器
52、52−1、52−2 ストリークカメラ(光検出器)
53 光コリメータ
56 集光レンズ
57、57−1、57−2 画像解析装置
58−1〜58−3 反射ミラー
59−1、59−2 第一ルート、第二ルート
60 波長変換器
61 CWレーザ発振器
62 高周波電源
63 石英
64 高速応答フォトレシーバ(光検出器)
70 石炭燃焼システム
71 屋内貯炭場
72 コンベア
73 粗粉砕機
74 石炭バンカ
75 供給手段
76 微粉砕機
77 油タンク
78 油
79 空気予熱器
80 空気
81 バーナ
82 ボイラ
83 排ガス
84 発電機
85 水
86 復水器
87 蒸気タービン
88 排煙脱硝装置
89 集塵装置
90 排煙脱硫装置
91 浄化ガス
92 煙突
93 押込みファン
94 給水ポンプ
95 石炭灰(クリンカ)
96 石炭灰(フライアッシュ)
97 誘引ファン
98 石灰水
99 石膏
A 石炭主体原料
B パイライト含有石炭原料
b1 第1のパイライト含有石炭
b2 第2のパイライト含有石炭

Claims (19)

  1. 磁性異物と石炭とからなる石炭原料を供給し、該石炭原料中の前記磁性異物を粗選別し、前記磁性異物を除去する選別手段と、
    粗選別した石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%未満の石炭主体原料と、磁性異物含有量が25%以上、100%未満の磁性異物含有石炭原料と、前記磁性異物とに分別する第1の判定手段と、
    前記磁性異物含有石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%以上、50%未満の第1の磁性異物含有石炭と、磁性異物含有量が50%以上、100%未満の第2の磁性異物含有石炭とに分別する第2の判定手段と、
    を具備することを特徴とする異物除去装置。
  2. 請求項1において、
    前記第1の判定手段が、
    波長が120nm以上、180nm以下の第1の光、波長が1150nm以上、1350nm以下の第2の光を前記石炭原料に交互に照射する光発振器と、
    照射された光のうち前記石炭原料で主に前記石炭を反射した反射光を検知する検知器とを有する異物含有量判定装置であることを特徴とする異物除去装置。
  3. 請求項1において、
    前記第1の判定手段が、
    波長が200nm以上、300nm以下の第3の光、波長が1150nm以上、1350nm以下の第2の光を前記石炭原料に交互に照射する光発振器と、
    照射された光のうち前記石炭原料で主に前記磁性異物を反射した反射光を検知する検知器とを有する異物含有量判定装置であることを特徴とする異物除去装置。
  4. 請求項1において、
    前記第1の判定手段が、
    前記石炭原料を判定用に収容する石炭原料判定容器と、
    前記石炭原料判定容器を搬送するコンベアと、
    前記コンベアの両側に設けられた一対の並行板コンデンサーとを有する静電容量判定装置であることを特徴とする異物除去装置。
  5. 請求項1において、
    前記第1の判定手段が、
    前記石炭原料を収容する石炭原料収容容器と、
    前記石炭原料収容容器に向けてテラヘルツ光又はX線を照射する光発振器と、
    前記石炭原料収容容器を通過したテラヘルツ光又はX線を検知する検知器とを有する異物含有量判定装置であることを特徴とする異物除去装置。
  6. 請求項1乃至5の何れか一つにおいて、
    前記第2の判定手段が、前記石炭原料の重量と体積から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする異物除去装置。
  7. 請求項1乃至5の何れか一つにおいて、
    前記第2の判定手段が、
    パルスレーザを前記石炭原料に向けて照射するパルスレーザ発振器と、
    前記石炭原料に照射した前記パルスレーザの反射光を検出する光検出器とからなり、
    検出された反射光から前記石炭原料の形状を特定し、前記石炭原料の体積を求め、予め測定した前記石炭原料の重量から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする異物除去装置。
  8. 請求項1乃至5の何れか一つにおいて、
    前記第2の判定手段が、
    CWレーザを前記石炭原料に向けて照射するCWレーザ発振器と、
    前記CWレーザ発振器と前記石炭原料との間に設けられ、高周波電源と連結される石英と、
    前記石炭原料に照射した前記CWレーザの反射光を検出する光検出器とからなり、
    検出された反射光から前記石炭原料の形状を特定し、前記石炭原料の体積を求め、予め測定した前記石炭原料の重量から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする異物除去装置。
  9. 請求項1乃至8の何れか一つにおいて、
    前記磁性異物が、パイライト、鉄、磁鉄鉱の少なくとも何れか一つであることを特徴とする異物除去装置。
  10. 磁性異物と石炭とからなる石炭原料を搬送すると共に、前記磁性異物と磁性異物含有量が25%未満の石炭主体原料とを分別し、前記磁性異物を除去する請求項1乃至9の何れか一つの異物除去装置と、
    前記異物除去装置より搬送された石炭を粗粉砕する粗粉砕機と、
    前記粗粉砕機で粗粉砕された石炭を更に微粉砕する微粉砕機と、
    供給される空気と前記微粉砕機から排出される燃焼排ガスとを用いて燃焼させるバーナを有するボイラと、
    該ボイラから排出される排ガスを蒸気発生用の熱源として使用すると共に、発生した蒸気を用いて発電機を駆動し、該発電機で凝縮した水を復水器で再び回収し、循環させる蒸気タービンと、
    前記ボイラから排出される前記排ガス中の煤塵を除去する集塵装置と、
    前記排ガス中のSOXを希硫酸へ脱硫反応させると共にSO3ミストを捕集する排煙脱硫装置と、
    前記排煙脱硫装置で脱硫された排ガスを排出する煙突とからなることを特徴とする石炭燃焼システム。
  11. 磁性異物を含有する石炭原料から前記磁性異物と前記石炭とを分離する石炭中の異物除去方法であって、
    前記石炭原料を供給し、該石炭原料中の磁性異物を粗選別して前記磁性異物を分別する選別工程と、
    粗選別した石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%未満の石炭主体原料と、磁性異物含有量が25%以上、100%未満の磁性異物含有石炭原料と、前記磁性異物とに分別する第1の判定工程と、
    前記磁性異物含有石炭原料中の磁性異物含有量を判定し、磁性異物含有量が25%以上、50%未満の第1の磁性異物含有石炭と、磁性異物含有量が50%以上、100%未満の第2の磁性異物含有石炭とに分別する第2の判定工程と、
    からなることを特徴とする石炭中の異物除去方法。
  12. 請求項11において、
    前記第1の判定工程が、波長が120nm以上、180nm以下の第1の光、波長が1000nm以上、1350nm以下の第2の光を前記石炭原料に交互に照射し、照射された光のうち前記石炭原料で主に前記石炭を反射した波長が120nm以上、180nm以下の光の反射光と、波長が1000nm以上、1350nm以下の光の反射光を検知して、前記石炭原料中の前記磁性異物の含有割合を判断することを特徴とする石炭中の異物除去方法。
  13. 請求項11において、
    前記第1の判定工程が、波長が200nm以上、300nm以下の第1の光、波長が1000nm以上、1350nm以下の第2の光を前記石炭原料に交互に照射し、前記石炭原料で主に前記磁性異物を反射した波長が200nm以上、300nm以下の第1の光の反射光と、波長が1000nm以上、1350nm以下の第2の光の反射光を検知して、前記石炭原料中の前記磁性異物の含有割合を判断することを特徴とする石炭中の異物除去方法。
  14. 請求項11において、
    前記第1の判定工程が、前記石炭原料を判定用に収容する石炭原料判定容器をコンベアにより搬送し、前記コンベアの両側に設けられた一対の並行板コンデンサーにより前記石炭原料の静電容量を測定し、
    前記石炭原料の静電容量の変化から前記石炭原料中の前記磁性異物の含有割合を判断することを特徴とする石炭中の異物除去方法。
  15. 請求項11において、
    前記第1の判定手段が、前記石炭原料に向けてテラヘルツ光又はX線を照射し、前記石炭原料を通過したテラヘルツ光又はX線を検知し、検知したテラヘルツ光から前記石炭原料中の前記磁性異物の含有割合を判断することを特徴とする石炭中の異物除去方法。
  16. 請求項11乃至15の何れか一つにおいて、
    前記第2の判定工程が、前記石炭原料の重量と体積から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする石炭中の異物除去方法。
  17. 請求項11乃至15の何れか一つにおいて、
    前記第2の判定工程が、前記石炭原料に向けてパルスレーザを照射し、前記石炭原料に照射した前記パルスレーザの反射光をストリークカメラで検出し、検出した測定値から前記石炭原料の形状を特定し、前記石炭原料の体積を求め、予め測定した前記石炭原料の重量から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする石炭中の異物除去方法。
  18. 請求項11乃至15の何れか一つにおいて、
    前記第2の判定工程が、CWレーザを前記石炭原料に向けて照射し、CWレーザに所定時間毎に高周波電圧を印加してCWレーザの軌道を変化させ、前記CWレーザの波形をトレインパルスとし、前記石炭原料で反射した波形がトレインパルスのCWレーザの反射光を高速応答フォトレシーバで検出し、検出した測定値から前記石炭原料の形状を特定し、前記石炭原料の体積を求め、予め測定した前記石炭原料の重量から前記石炭原料の比重を求めることを特徴とする石炭中の異物除去方法。
  19. 請求項11乃至18の何れか一つにおいて、
    前記磁性異物が、パイライト、鉄、磁鉄鉱の少なくとも何れか一つであることを特徴とする石炭中の異物除去方法。
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