JP2010155925A - 粒状洗剤組成物の輸送方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 洗剤組成物粒子を、破壊や輸送配管壁への付着を引き起こすことなく、管底流方式で輸送する方法を提供する。
【解決手段】 粒状洗剤組成物の気体輸送方法であって、
該粒状洗剤組成物が、粒状洗剤組成物の総質量を基準として以下の成分:
界面活性剤:5〜30質量%、
水溶性無機塩:10〜55質量%、
水不溶性無機塩:10〜40質量%、
ポリカルボン酸系高分子:0.1〜10質量%及び
増粘性多糖類:0.05〜5質量%
を含有し、
該粒状洗剤組成物の気体輸送を、該粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、フルード数が11〜22の条件下で行う
ことを特徴とする方法。
【選択図】なし
【解決手段】 粒状洗剤組成物の気体輸送方法であって、
該粒状洗剤組成物が、粒状洗剤組成物の総質量を基準として以下の成分:
界面活性剤:5〜30質量%、
水溶性無機塩:10〜55質量%、
水不溶性無機塩:10〜40質量%、
ポリカルボン酸系高分子:0.1〜10質量%及び
増粘性多糖類:0.05〜5質量%
を含有し、
該粒状洗剤組成物の気体輸送を、該粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、フルード数が11〜22の条件下で行う
ことを特徴とする方法。
【選択図】なし
Description
本発明は、粒状洗剤組成物の輸送方法に関する。より詳細には、本発明は、洗剤組成物粒子を、破壊や輸送配管壁への付着を引き起こすことなく、経済的に輸送することができる方法に関する。
粒状洗剤は、界面活性剤をはじめとする種々の成分から製造した粒状洗剤組成物を後処理工程や包装工程に付することにより商品化される。粒状洗剤組成物は一般的に気体輸送により後処理工程や包装工程に移送される。
気体輸送時に起こる洗剤組成物粒子の破壊や輸送配管壁への付着は、最終的に製造コスト上昇につながる。これに対し、洗剤組成物粒子の組成、製造条件や物性等を制御することにより、気体輸送の効率化を図る技術が知られている(特許文献1〜3)。
気体輸送時に起こる洗剤組成物粒子の破壊や輸送配管壁への付着は、最終的に製造コスト上昇につながる。これに対し、洗剤組成物粒子の組成、製造条件や物性等を制御することにより、気体輸送の効率化を図る技術が知られている(特許文献1〜3)。
洗剤組成物粒子の気体輸送方式としては、均一流方式と管底流方式とがあげられる。
均一流方式とは、ニューマ輸送(低密度高速輸送方式ともいう)の一形態であり、洗剤組成物粒子を気体中に均一に分散した状態で配管内を輸送させる方式をいう。均一流方式の場合、輸送配管内のフルード数(Fr数)は通常23以上である。
均一流方式とは、ニューマ輸送(低密度高速輸送方式ともいう)の一形態であり、洗剤組成物粒子を気体中に均一に分散した状態で配管内を輸送させる方式をいう。均一流方式の場合、輸送配管内のフルード数(Fr数)は通常23以上である。
洗剤組成物粒子の輸送に一般的に用いられる管径0.3mの輸送配管において、上述の均一流方式で気体輸送を行うためには、輸送配管内の風速を40m/secまで高くする必要がある。このような高い風速を得るには、輸送する洗剤組成物粒子に対して多量の流体(気体)が必要となるため経済的に不利である。
これに対し、管底流方式とは洗剤組成物粒子を配管底面に沿って流した状態で配管内を輸送させる方式をいう。管底流方式の場合、輸送配管内のフルード数(Fr数)は通常11〜22である。
洗剤組成物粒子の輸送に一般的に用いられる管径0.3mの輸送配管において、上述の管低流方式で気体輸送を行う場合、輸送配管内の風速を30m/sec程度に低くすることができるので、輸送に用いる流体量は抑えることができる。しかしながら、洗剤組成物粒子(特に、高い表面付着力を有する洗剤組成物粒子)の輸送配管壁面への接触機会が増えるため、洗剤組成物粒子の輸送配管壁への付着や、洗剤組成物粒子の破壊が起こるという問題がある。これらの問題は、結果として製造コスト上昇につながるものであり、改善が求められるものである。
したがって、本発明は、洗剤組成物粒子を、破壊や輸送配管壁への付着を引き起こすことなく、管底流方式で輸送する方法を提供することを目的とする。
これに対し、管底流方式とは洗剤組成物粒子を配管底面に沿って流した状態で配管内を輸送させる方式をいう。管底流方式の場合、輸送配管内のフルード数(Fr数)は通常11〜22である。
洗剤組成物粒子の輸送に一般的に用いられる管径0.3mの輸送配管において、上述の管低流方式で気体輸送を行う場合、輸送配管内の風速を30m/sec程度に低くすることができるので、輸送に用いる流体量は抑えることができる。しかしながら、洗剤組成物粒子(特に、高い表面付着力を有する洗剤組成物粒子)の輸送配管壁面への接触機会が増えるため、洗剤組成物粒子の輸送配管壁への付着や、洗剤組成物粒子の破壊が起こるという問題がある。これらの問題は、結果として製造コスト上昇につながるものであり、改善が求められるものである。
したがって、本発明は、洗剤組成物粒子を、破壊や輸送配管壁への付着を引き起こすことなく、管底流方式で輸送する方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明者等は鋭意検討を重ねたところ、洗剤組成物粒子を所定の組成とし、かつ、得られた粒子の輸送時の温度を所定の温度とすることにより、上記課題を解決することができることを見いだした。本発明は、この知見に基づいてなされたものである。
すなわち、本発明は、
(1)粒状洗剤組成物の気体輸送方法であって、
該粒状洗剤組成物が、粒状洗剤組成物の総質量を基準として以下の成分:
界面活性剤:5〜30質量%、
水溶性無機塩:10〜55質量%、
水不溶性無機塩:10〜40質量%、
ポリカルボン酸系高分子:0.1〜10質量%及び
増粘性多糖類:0.05〜5質量%
を含有し、
該粒状洗剤組成物の気体輸送を、該粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、フルード数が11〜22の条件下で行う
ことを特徴とする方法;
(2)粒状洗剤組成物の密度が1.1〜1.7g/cm3であり、かつ、気体の風速が被輸送物の終末速度の1.2倍以上である、前記(1)記載の方法;
(3)粒状洗剤組成物の平均粒子径が180〜550μmであり、かつ、同伴粒子の平均粒子径が1〜30μmである、前記(1)又は(2)記載の方法;
(4)粒状洗剤組成物が気体輸送時の気体が有する温度下で、下記の関係:
粒子変形数(tan δ)/表面付着力=0.0005〜0.03
を有する、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法;
(5)水溶性無機塩が硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムであり、かつ、硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとの比率(硫酸ナトリウム/炭酸ナトリウム)が質量比で0.22〜0.57である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の方法;
(6)界面活性剤として、エチレンオキシドの平均付加モル数が8〜20のノニオン界面活性剤を含む、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の方法;
(7)界面活性剤として、粒状洗剤組成物の総質量に対して1〜20質量%のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を含む、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の方法
(8)粒状洗剤組成物の製造方法であって、
粒状洗剤組成物の総質量を基準として以下の成分:
界面活性剤:5〜30質量%、
水溶性無機塩:10〜55質量%、
水不溶性無機塩:10〜40質量%、
ポリカルボン酸系高分子:0.1〜10質量%及び
増粘性多糖類:0.05〜5質量%
を含有する粒状洗剤組成物を、該粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、フルード数が11〜22の条件下で気体輸送する工程を含む、ことを特徴とする方法;
(9)粒状洗剤組成物の密度が1.1〜1.7g/cm3であり、かつ、気体の風速が被輸送物の終末速度の1.2倍以上である、前記(8)記載の方法;
(10)粒状洗剤組成物の平均粒子径が180〜550μmであり、かつ、同伴粒子の平均粒子径が1〜30μmである、前記(8)又は(9)記載の方法;
(11)粒状洗剤組成物が気体輸送時の気体が有する温度下で、下記の関係:
粒子変形数(tan δ)/表面付着力=0.0005〜0.03
を有する、前記(8)〜(10)のいずれかに記載の方法;
(12)水溶性無機塩が硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムであり、かつ、硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとの比率(硫酸ナトリウム/炭酸ナトリウム)が質量比で0.22〜0.57である、前記(8)〜(11)のいずれかに記載の方法;
(13)界面活性剤として、エチレンオキシドの平均付加モル数が8〜20のノニオン界面活性剤を含む、前記(8)〜(12)のいずれかに記載の方法;並びに
(14)界面活性剤として、粒状洗剤組成物の総質量に対して1〜20質量%のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を含む、前記(8)〜(13)のいずれかに記載の方法に関するものである。
すなわち、本発明は、
(1)粒状洗剤組成物の気体輸送方法であって、
該粒状洗剤組成物が、粒状洗剤組成物の総質量を基準として以下の成分:
界面活性剤:5〜30質量%、
水溶性無機塩:10〜55質量%、
水不溶性無機塩:10〜40質量%、
ポリカルボン酸系高分子:0.1〜10質量%及び
増粘性多糖類:0.05〜5質量%
を含有し、
該粒状洗剤組成物の気体輸送を、該粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、フルード数が11〜22の条件下で行う
ことを特徴とする方法;
(2)粒状洗剤組成物の密度が1.1〜1.7g/cm3であり、かつ、気体の風速が被輸送物の終末速度の1.2倍以上である、前記(1)記載の方法;
(3)粒状洗剤組成物の平均粒子径が180〜550μmであり、かつ、同伴粒子の平均粒子径が1〜30μmである、前記(1)又は(2)記載の方法;
(4)粒状洗剤組成物が気体輸送時の気体が有する温度下で、下記の関係:
粒子変形数(tan δ)/表面付着力=0.0005〜0.03
を有する、前記(1)〜(3)のいずれかに記載の方法;
(5)水溶性無機塩が硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムであり、かつ、硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとの比率(硫酸ナトリウム/炭酸ナトリウム)が質量比で0.22〜0.57である、前記(1)〜(4)のいずれかに記載の方法;
(6)界面活性剤として、エチレンオキシドの平均付加モル数が8〜20のノニオン界面活性剤を含む、前記(1)〜(5)のいずれかに記載の方法;
(7)界面活性剤として、粒状洗剤組成物の総質量に対して1〜20質量%のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を含む、前記(1)〜(6)のいずれかに記載の方法
(8)粒状洗剤組成物の製造方法であって、
粒状洗剤組成物の総質量を基準として以下の成分:
界面活性剤:5〜30質量%、
水溶性無機塩:10〜55質量%、
水不溶性無機塩:10〜40質量%、
ポリカルボン酸系高分子:0.1〜10質量%及び
増粘性多糖類:0.05〜5質量%
を含有する粒状洗剤組成物を、該粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、フルード数が11〜22の条件下で気体輸送する工程を含む、ことを特徴とする方法;
(9)粒状洗剤組成物の密度が1.1〜1.7g/cm3であり、かつ、気体の風速が被輸送物の終末速度の1.2倍以上である、前記(8)記載の方法;
(10)粒状洗剤組成物の平均粒子径が180〜550μmであり、かつ、同伴粒子の平均粒子径が1〜30μmである、前記(8)又は(9)記載の方法;
(11)粒状洗剤組成物が気体輸送時の気体が有する温度下で、下記の関係:
粒子変形数(tan δ)/表面付着力=0.0005〜0.03
を有する、前記(8)〜(10)のいずれかに記載の方法;
(12)水溶性無機塩が硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムであり、かつ、硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとの比率(硫酸ナトリウム/炭酸ナトリウム)が質量比で0.22〜0.57である、前記(8)〜(11)のいずれかに記載の方法;
(13)界面活性剤として、エチレンオキシドの平均付加モル数が8〜20のノニオン界面活性剤を含む、前記(8)〜(12)のいずれかに記載の方法;並びに
(14)界面活性剤として、粒状洗剤組成物の総質量に対して1〜20質量%のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を含む、前記(8)〜(13)のいずれかに記載の方法に関するものである。
本発明の方法は、後述する実施例で示されるように、洗剤組成物粒子を、破壊や輸送配管壁への付着を引き起こすことなく、経済的に輸送することができる。したがって、粒状洗剤の製造に有利に使用することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明は、粒状洗剤組成物の気体輸送方法であって、
該粒状洗剤組成物が、粒状洗剤組成物の総質量を基準として以下の成分:界面活性剤:5〜30質量%、水溶性無機塩:10〜55質量%、水不溶性無機塩:10〜40質量%、ポリカルボン酸系高分子:0.1〜10質量%及び増粘性多糖類:0.05〜5質量%を含有し、
該粒状洗剤組成物の気体輸送を、該粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、フルード数が11〜22の条件下で行う
ことを特徴とする方法である。
更に本発明は、前記気体輸送方法を用いることを特徴とする、粒状洗剤組成物の製造方法でもある。
本発明は、粒状洗剤組成物の気体輸送方法であって、
該粒状洗剤組成物が、粒状洗剤組成物の総質量を基準として以下の成分:界面活性剤:5〜30質量%、水溶性無機塩:10〜55質量%、水不溶性無機塩:10〜40質量%、ポリカルボン酸系高分子:0.1〜10質量%及び増粘性多糖類:0.05〜5質量%を含有し、
該粒状洗剤組成物の気体輸送を、該粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、フルード数が11〜22の条件下で行う
ことを特徴とする方法である。
更に本発明は、前記気体輸送方法を用いることを特徴とする、粒状洗剤組成物の製造方法でもある。
粒状洗剤組成物を構成する各成分について説明する。
界面活性剤
界面活性剤は、粒状洗剤組成物へ洗浄力を付与するために配合する。
界面活性剤としては、粒状洗剤に通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。界面活性剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。これらの中ではアニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤が好ましい。
界面活性剤
界面活性剤は、粒状洗剤組成物へ洗浄力を付与するために配合する。
界面活性剤としては、粒状洗剤に通常使用されているものであれば特に制限なく使用することができる。界面活性剤は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。
界面活性剤としては、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及びカチオン界面活性剤及び両性界面活性剤が挙げられる。これらの中ではアニオン界面活性剤及びノニオン界面活性剤が好ましい。
アニオン界面活性剤としては、例えば、直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩(LAS)、アルキル硫酸塩(AS)、α−オレフィンスルホン酸塩(AOS)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸塩(AES)、α−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩(MES)及び石鹸(脂肪酸塩)等が挙げられる。本発明では、単一種類のアニオン界面活性剤を単独で用いてもよく、複数種類のアニオン界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
LASとしては、「特許庁公報10(1998)-25〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に記載されているものを使用することができる。
ASとしては、「特許庁公報10(1998)-25〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に記載されているものを使用することができる。
AOSとしては、「特許庁公報10(1998)-25〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に記載されているものを使用することができる。
AESとしては、「特許庁公報10(1998)-25〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に記載されているものを使用することができる。
MESとしては、「特許庁公報10(1998)-25〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」にα−SFEとして記載されているものを使用することができる。なかでも、α−スルホ脂肪酸メチルエステル塩が好ましい。
脂肪酸塩としては、「特許庁公報13(1998)-14〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に高級脂肪酸塩として記載されているものを使用することができる。
脂肪酸塩としては、「特許庁公報13(1998)-14〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に高級脂肪酸塩として記載されているものを使用することができる。
ノニオン界面活性剤としては、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル(AE)やメチルエステルエトキシレート(MEE)等が挙げられる。本発明では、単一種類のノニオン界面活性剤を単独で用いてもよく、複数種類のノニオン界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
AEとしては、「特許庁公報10(1998)-25〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に記載されているものを使用することができる。エチレンオキシドの平均付加モル数が7〜20であるAEが洗浄力の点から好ましい。
MEEとしては、メチルエステルの疎水基として炭素数が10〜18の直鎖又は分岐鎖アルキルを有し、エチレンオキシドの平均付加モル数が8〜20であるMEEが洗浄力の点から好ましい。
カチオン界面活性剤としては、例えば、モノ長鎖アルキル型第4級アンモニウム塩やジ長鎖アルキル型第4級アンモニウム塩等が挙げられる。本発明では、単一種類のカチオン界面活性剤を単独で用いてもよく、複数種類のカチオン界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
モノ長鎖アルキル型第4級アンモニウム塩およびジ長鎖アルキル型第4級アンモニウム塩としては、「特許庁公報10(1998)-25〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に記載されているものを使用することができる。
両性界面活性剤としては、例えば、アルキルジメチルアミノ酢酸ベタイン等が挙げられる。本発明では、単一種類の両性界面活性剤を単独で用いてもよく、複数種類の両性界面活性剤を組み合わせて使用してもよい。
アルキルジメチルアミノ酢酸ベタインとしては、「特許庁公報10(1998)-25〔7159〕周知・慣用技術集(衣料用粉末洗剤)、平成10(1998)年3月26日発行」に記載されているものを使用することができる。
粒状洗剤組成物における界面活性剤の配合量は、粒状洗剤組成物の総質量に対して5〜30質量%、好ましくは5〜28質量%、特に好ましくは8〜25質量%の範囲である。配合量が5%質量以上であると優れた洗浄力を得ることができる。配合量が30質量%以下であると環境への負荷を抑制することができる。
界面活性剤としてMESを配合する場合、その配合量は粒状洗剤組成物の総質量に対して1〜20質量%、好ましくは3〜15質量%の範囲であることが洗浄力向上と粒子強度維持の点で好ましい。なお、MESの配合量が5質量%未満〜1質量%の場合、他の界面活性剤を補充して界面活性剤の総配合量を5〜30質量%とする。
水溶性無機塩
水溶性無機塩としては、水溶性の炭酸塩、硫酸塩、塩化物等が挙げられる。具体的には、炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等が挙げられる。塩化物としては塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。これらの中では、炭酸カリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムが好ましく、硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムが特に好ましい。
水溶性無機塩は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。
本発明では、単一種類の水溶性無機塩を単独で用いてもよく、複数種類の水溶性無機塩を組み合わせて使用してもよい。
粒状洗剤組成物における水溶性無機塩の配合量は、粒状洗剤組成物の総質量に対して10〜55質量%、好ましくは15〜50質量%、特に好ましくは18〜45質量%の範囲である。配合量が10%質量以上であると、粒状洗剤組成物の製造(特に粉砕工程)における効率が向上し、及び、粉砕器への付着を抑制されると共に、相対的に界面活性剤の配合量増加を抑制して粒状洗剤使用時の溶解性低下を回避することができる。配合量が55質量%以下であると水溶性無機塩自体の配合量増加による粒状洗剤使用時の溶解性低下を回避することができる。
水溶性無機塩として、硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとを併用する場合、硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとの比率(硫酸ナトリウム/炭酸ナトリウム)(質量比)が0.22〜0.57であることが製造性および溶解性の点で好ましい。
水溶性無機塩としては、水溶性の炭酸塩、硫酸塩、塩化物等が挙げられる。具体的には、炭酸塩としては、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム等が挙げられる。硫酸塩としては、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム、硫酸カリウム等が挙げられる。塩化物としては塩化ナトリウム、塩化カリウム等が挙げられる。これらの中では、炭酸カリウム、硫酸カリウム、硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムが好ましく、硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムが特に好ましい。
水溶性無機塩は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。
本発明では、単一種類の水溶性無機塩を単独で用いてもよく、複数種類の水溶性無機塩を組み合わせて使用してもよい。
粒状洗剤組成物における水溶性無機塩の配合量は、粒状洗剤組成物の総質量に対して10〜55質量%、好ましくは15〜50質量%、特に好ましくは18〜45質量%の範囲である。配合量が10%質量以上であると、粒状洗剤組成物の製造(特に粉砕工程)における効率が向上し、及び、粉砕器への付着を抑制されると共に、相対的に界面活性剤の配合量増加を抑制して粒状洗剤使用時の溶解性低下を回避することができる。配合量が55質量%以下であると水溶性無機塩自体の配合量増加による粒状洗剤使用時の溶解性低下を回避することができる。
水溶性無機塩として、硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとを併用する場合、硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとの比率(硫酸ナトリウム/炭酸ナトリウム)(質量比)が0.22〜0.57であることが製造性および溶解性の点で好ましい。
水不溶性無機塩
水不溶性の無機塩としては、水不溶性であるアルミノケイ酸塩等が挙げられる。
前述の水溶性無機塩と水不溶性無機塩とは、アルミノケイ酸塩以外では水への溶解度を指標にし、化学便覧基礎編II(改訂2版、777〜791頁、丸善、1975年)において溶解度積で表される塩を水不溶性とする。また、簡易判別法としては熱水(85℃以上)に溶解するものを水溶性、残渣として残るものを水不溶性とする。
アルミノケイ酸塩は結晶性であってもよく非晶質であってもよい。また、結晶構造はA型であってもよく、P型であってもよい。具体例としては、A型ゼオライトやP型ゼオライト等が挙げられる。これらの中では粉体のゼオライトが好ましく、平均粒子径10μm以下のゼオライトが特に好ましい。なお、ゼオライトの平均粒子径はレーザー光散乱法に従って測定した値をいう。
アルミノケイ酸塩以外の水不溶性無機塩としては炭酸カルシウムや層状珪酸塩等が挙げられる。これらの中では炭酸カルシウムが好ましい。
水不溶性無機塩は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。
本発明では、単一種類の水不溶性無機塩を単独で用いてもよく、複数種類の水不溶性無機塩を組み合わせて使用してもよい。
粒状洗剤組成物における水不溶性無機塩の配合量は、粒状洗剤組成物の総質量に対して10〜40質量%、好ましくは12〜35質量%、特に好ましくは13〜28質量%の範囲である。配合量が10%質量以上であると、粒状洗剤組成物の製造(特に粉砕工程)における効率が向上し、及び、粉砕器への付着を抑制されると共に、相対的に界面活性剤及び水溶性無機塩の配合量増加を抑制して粒状洗剤使用時の溶解性低下を回避することができる。配合量が40質量%以下であると水溶性無機塩自体の配合量増加による洗浄力低下を回避することができる。
水不溶性の無機塩としては、水不溶性であるアルミノケイ酸塩等が挙げられる。
前述の水溶性無機塩と水不溶性無機塩とは、アルミノケイ酸塩以外では水への溶解度を指標にし、化学便覧基礎編II(改訂2版、777〜791頁、丸善、1975年)において溶解度積で表される塩を水不溶性とする。また、簡易判別法としては熱水(85℃以上)に溶解するものを水溶性、残渣として残るものを水不溶性とする。
アルミノケイ酸塩は結晶性であってもよく非晶質であってもよい。また、結晶構造はA型であってもよく、P型であってもよい。具体例としては、A型ゼオライトやP型ゼオライト等が挙げられる。これらの中では粉体のゼオライトが好ましく、平均粒子径10μm以下のゼオライトが特に好ましい。なお、ゼオライトの平均粒子径はレーザー光散乱法に従って測定した値をいう。
アルミノケイ酸塩以外の水不溶性無機塩としては炭酸カルシウムや層状珪酸塩等が挙げられる。これらの中では炭酸カルシウムが好ましい。
水不溶性無機塩は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。
本発明では、単一種類の水不溶性無機塩を単独で用いてもよく、複数種類の水不溶性無機塩を組み合わせて使用してもよい。
粒状洗剤組成物における水不溶性無機塩の配合量は、粒状洗剤組成物の総質量に対して10〜40質量%、好ましくは12〜35質量%、特に好ましくは13〜28質量%の範囲である。配合量が10%質量以上であると、粒状洗剤組成物の製造(特に粉砕工程)における効率が向上し、及び、粉砕器への付着を抑制されると共に、相対的に界面活性剤及び水溶性無機塩の配合量増加を抑制して粒状洗剤使用時の溶解性低下を回避することができる。配合量が40質量%以下であると水溶性無機塩自体の配合量増加による洗浄力低下を回避することができる。
ポリカルボン酸系高分子
本発明におけるポリカルボン酸系高分子とは、高分子の主鎖若しくは側鎖にカルボキシル基が官能基として結合している物質をいう。具体例としては、ポリアクリル酸、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマー(又はその塩)等のアクリル酸系高分子やCMC(正式名称:カルボキシメチルセルロース)等のセルロース系高分子が挙げられる。これらの中ではアクリル酸系高分子が好ましく、ポリアクリル酸とマレイン酸とのコポリマー及びその塩が特に好ましい。
ポリカルボン酸系高分子の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法でポリアクリル酸を標準物質として測定した時の重量平均分子量が、1,000〜200,000、好ましくは2,000〜100,000、特に好ましくは5,000〜70,000である。
ポリカルボン酸系高分子は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。
本発明では、単一種類のポリカルボン酸系高分子を単独で用いてもよく、複数種類のポリカルボン酸系高分子を組み合わせて使用してもよい。
粒状洗剤組成物におけるポリカルボン酸系高分子の配合量は、粒状洗剤組成物の総質量に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜8質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%の範囲である。配合量が0.1%質量以上であると、粒状洗剤組成物の強度を上げ、気体輸送中の破壊を抑制することができる。配合量が10質量%以下であるとポリカルボン酸系高分子自体の配合量増加による粒状洗剤使用時の溶解性低下を回避することができる。
本発明におけるポリカルボン酸系高分子とは、高分子の主鎖若しくは側鎖にカルボキシル基が官能基として結合している物質をいう。具体例としては、ポリアクリル酸、アクリル酸とマレイン酸とのコポリマー(又はその塩)等のアクリル酸系高分子やCMC(正式名称:カルボキシメチルセルロース)等のセルロース系高分子が挙げられる。これらの中ではアクリル酸系高分子が好ましく、ポリアクリル酸とマレイン酸とのコポリマー及びその塩が特に好ましい。
ポリカルボン酸系高分子の分子量は、GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィー)法でポリアクリル酸を標準物質として測定した時の重量平均分子量が、1,000〜200,000、好ましくは2,000〜100,000、特に好ましくは5,000〜70,000である。
ポリカルボン酸系高分子は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。
本発明では、単一種類のポリカルボン酸系高分子を単独で用いてもよく、複数種類のポリカルボン酸系高分子を組み合わせて使用してもよい。
粒状洗剤組成物におけるポリカルボン酸系高分子の配合量は、粒状洗剤組成物の総質量に対して0.1〜10質量%、好ましくは0.3〜8質量%、特に好ましくは0.5〜5質量%の範囲である。配合量が0.1%質量以上であると、粒状洗剤組成物の強度を上げ、気体輸送中の破壊を抑制することができる。配合量が10質量%以下であるとポリカルボン酸系高分子自体の配合量増加による粒状洗剤使用時の溶解性低下を回避することができる。
増粘性多糖類
増粘性多糖類とは、天然に産出される植物(海草、藻類を含む)から抽出される、又は、微生物により産生される多糖類の混合物をいう。
具体例としては、ペクチン、カラギナン、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、キサンタンガム、カードラン、アラビアガムやガティガム等が挙げられる。これらの中ではガム系(すなわち、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、キサンタンガム、アラビアガムやガティガム)が好ましく、キサンタンガムが特に好ましい。
増粘性多糖類の粘度は、1質量%水溶液を25℃でブルックフィールド型粘度計で測定したときに500〜2500mPa・s、好ましくは800〜2000mPa・s、特に好ましくは1000〜1900mPa・sである。
増粘性多糖類は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。
本発明では、単一種類の増粘性多糖類を単独で用いてもよく、複数種類の増粘性多糖類を組み合わせて使用してもよい。
粒状洗剤組成物における増粘性多糖類の配合量は、粒状洗剤組成物の総質量に対して0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜4質量%、特に好ましくは0.2〜3質量%の範囲である。配合量が0.05%質量以上であると、粒状洗剤組成物の強度を上げ、気体輸送中の破壊を抑制することができる。配合量が5質量%以下であると増粘性多糖類自体の配合量増加による粒状洗剤使用時の溶解性低下を回避することができる。
増粘性多糖類とは、天然に産出される植物(海草、藻類を含む)から抽出される、又は、微生物により産生される多糖類の混合物をいう。
具体例としては、ペクチン、カラギナン、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、キサンタンガム、カードラン、アラビアガムやガティガム等が挙げられる。これらの中ではガム系(すなわち、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、キサンタンガム、アラビアガムやガティガム)が好ましく、キサンタンガムが特に好ましい。
増粘性多糖類の粘度は、1質量%水溶液を25℃でブルックフィールド型粘度計で測定したときに500〜2500mPa・s、好ましくは800〜2000mPa・s、特に好ましくは1000〜1900mPa・sである。
増粘性多糖類は公知物質であり、市場において容易に入手することができるか、又は、調製可能である。
本発明では、単一種類の増粘性多糖類を単独で用いてもよく、複数種類の増粘性多糖類を組み合わせて使用してもよい。
粒状洗剤組成物における増粘性多糖類の配合量は、粒状洗剤組成物の総質量に対して0.05〜5質量%、好ましくは0.1〜4質量%、特に好ましくは0.2〜3質量%の範囲である。配合量が0.05%質量以上であると、粒状洗剤組成物の強度を上げ、気体輸送中の破壊を抑制することができる。配合量が5質量%以下であると増粘性多糖類自体の配合量増加による粒状洗剤使用時の溶解性低下を回避することができる。
本発明の粒状洗剤組成物には、粒状洗剤に一般的に配合される任意成分、例えば漂白剤、有機過酸前駆体等の漂白活性化剤、金属錯体等の漂白活性化触媒、蛍光剤、紫外線吸収剤、酵素、香料、再汚染防止剤等を適宜配合することができる。
粒状洗剤組成物は、(1)噴霧乾燥粒子の調製及び(2)噴霧乾燥粒子からの捏和物の調製及び(3)捏和物の造粒により製造することができる。以下に具体的な捏和物粒子の製造方法を示す。
(1)噴霧乾燥粒子の調製
捏和物の造粒工程で新たに添加する成分を除く成分を、撹拌翼付の溶解槽(邪魔板なし)及びジャケットを有する混合装置(攪拌所要単位動力Pv=0.5〜3.0)中に仕込んだ水道水に溶解分散させて、スラリーを調製する。スラリーの固形分濃度は好ましくは40〜70質量%、さらに好ましくは50〜68質量%である。スラリーのpHは7〜12程度である。
このとき、ジャケット温度は例えば50〜90℃、好ましくは60〜80℃である。
また、粒状洗剤組成物を製造するときに排出される廃粉を、前記水道水に再溶解し、これをスラリーに一部配合することもできる。この場合、洗剤の常用成分がスラリー中に微量であるが混入する。
なお、攪拌所要単位動力 (単位当りの攪拌所要動力ともいう)Pv[単位:kW/m3]の算出方法は混合装置の形状によって異なるが邪魔板のない系では以下のように求められる。
Pv=Np×ρ×n3×d5/V/gc×0.009807 ・・・(I)
上記(I)中のNp、ρ、n、d、V、gcは下記の通りである。
Np=A/Re+B{(103+1.2Re0.66)/(103+3.2Re0.66)}p×(Z/D)(0.35+b/D)(sinθ)1.2
ただし A=14+(b/D){670(d/D-0.6)2+185}
B=10{1.3-4(b/D-0.5)^2-1.14(d/D)}
p=1.1+4(b/D)-2.5(d/D−0.5)2−7(b/D)4
Re:レイノルズ数[−]d2nρ/μ
gc:重力換算係数[kg・m/kgf・sec2] μ:液粘度[kg/m・sec]
n:回転数[1/sec] d:翼外径[m] b:翼幅[m]
θ:翼角度[deg] V:処理液体積[m3] ρ:処理液密度[kg/m3]
D:槽内径[m] Z:液深さ[m]
その他の装置形状の場合、攪拌所要単位動力は化学工学便覧 第5版 20 攪拌・捏和 P.893〜900に記載されている算出方法で求めることができる。
このスラリーを、向流式乾燥塔を用いて、好適には以下の条件で噴霧乾燥し、好適には以下の物性を有する噴霧乾燥粒子を得る。噴霧乾燥の際、コート被覆剤(例えば、前述のゼオライト)を導入して噴霧乾燥粒子を被覆してもよい。
捏和物の造粒工程で新たに添加する成分を除く成分を、撹拌翼付の溶解槽(邪魔板なし)及びジャケットを有する混合装置(攪拌所要単位動力Pv=0.5〜3.0)中に仕込んだ水道水に溶解分散させて、スラリーを調製する。スラリーの固形分濃度は好ましくは40〜70質量%、さらに好ましくは50〜68質量%である。スラリーのpHは7〜12程度である。
このとき、ジャケット温度は例えば50〜90℃、好ましくは60〜80℃である。
また、粒状洗剤組成物を製造するときに排出される廃粉を、前記水道水に再溶解し、これをスラリーに一部配合することもできる。この場合、洗剤の常用成分がスラリー中に微量であるが混入する。
なお、攪拌所要単位動力 (単位当りの攪拌所要動力ともいう)Pv[単位:kW/m3]の算出方法は混合装置の形状によって異なるが邪魔板のない系では以下のように求められる。
Pv=Np×ρ×n3×d5/V/gc×0.009807 ・・・(I)
上記(I)中のNp、ρ、n、d、V、gcは下記の通りである。
Np=A/Re+B{(103+1.2Re0.66)/(103+3.2Re0.66)}p×(Z/D)(0.35+b/D)(sinθ)1.2
ただし A=14+(b/D){670(d/D-0.6)2+185}
B=10{1.3-4(b/D-0.5)^2-1.14(d/D)}
p=1.1+4(b/D)-2.5(d/D−0.5)2−7(b/D)4
Re:レイノルズ数[−]d2nρ/μ
gc:重力換算係数[kg・m/kgf・sec2] μ:液粘度[kg/m・sec]
n:回転数[1/sec] d:翼外径[m] b:翼幅[m]
θ:翼角度[deg] V:処理液体積[m3] ρ:処理液密度[kg/m3]
D:槽内径[m] Z:液深さ[m]
その他の装置形状の場合、攪拌所要単位動力は化学工学便覧 第5版 20 攪拌・捏和 P.893〜900に記載されている算出方法で求めることができる。
このスラリーを、向流式乾燥塔を用いて、好適には以下の条件で噴霧乾燥し、好適には以下の物性を有する噴霧乾燥粒子を得る。噴霧乾燥の際、コート被覆剤(例えば、前述のゼオライト)を導入して噴霧乾燥粒子を被覆してもよい。
<噴霧乾燥条件>
・噴霧乾燥装置例:向流式、塔径2.0m、有効長5.0m (パイロット)
塔径5.5m、有効長14.0m (量産機)
・微粒化方式例:加圧ノズル方式が好適である。2流体ノズル方式、高速回転円盤方式も使用可能である。
・噴霧圧力:一般に20〜40kg/cm2の範囲であり、30kg/cm2が好ましい。
・熱風入口温度:一般に100〜500℃、好ましくは200〜300℃であり、より好ましくは300℃である。
・熱風出口温度:一般に70〜150℃、好ましくは80〜120℃であり、特に85〜100℃が好ましい。
・噴霧乾燥装置例:向流式、塔径2.0m、有効長5.0m (パイロット)
塔径5.5m、有効長14.0m (量産機)
・微粒化方式例:加圧ノズル方式が好適である。2流体ノズル方式、高速回転円盤方式も使用可能である。
・噴霧圧力:一般に20〜40kg/cm2の範囲であり、30kg/cm2が好ましい。
・熱風入口温度:一般に100〜500℃、好ましくは200〜300℃であり、より好ましくは300℃である。
・熱風出口温度:一般に70〜150℃、好ましくは80〜120℃であり、特に85〜100℃が好ましい。
<噴霧乾燥粒子の物性>
・平均粒子径:一般に100〜600μmであり、約300〜500μmであることが好ましい。平均粒子径は、後述の実施例の欄で詳述するように、目開き1680μm、1410μm、1190μm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μmの9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行ない、各粒子径の質量頻度から質量50%径を算出して求めた値である。
・目開き150μmの篩にかけたときに篩を通過する粒子の割合:約10質量%が好ましい。
・目開き1000μmの篩にかけたときに篩の上に残る割合:約3質量%が好ましい。
・嵩密度:一般に100〜500g/Lであり、250〜350g/Lが特に好ましい。嵩密度はJIS K3362−1998 に記載の方法に従って測定した値である。
・安息角:一般に30〜60度であり、40度が特に好ましい。安息角はJIS Z2502法に従って測定した値である。
・水分:一般に2〜10質量%であり、特に3〜5質量%が好ましい。水分含量は、Kett水分計(商品名、(株)ケツト科学研究所製;赤外線水分計)を用い、170℃、20分の条件で測定した値である。
なお、噴霧乾燥粒子の物性はスラリーの構成成分、固形分濃度及び噴霧乾燥装置の微粒化条件(ノズル種類、噴霧圧力)によって調整することができる。
・平均粒子径:一般に100〜600μmであり、約300〜500μmであることが好ましい。平均粒子径は、後述の実施例の欄で詳述するように、目開き1680μm、1410μm、1190μm、1000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μmの9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行ない、各粒子径の質量頻度から質量50%径を算出して求めた値である。
・目開き150μmの篩にかけたときに篩を通過する粒子の割合:約10質量%が好ましい。
・目開き1000μmの篩にかけたときに篩の上に残る割合:約3質量%が好ましい。
・嵩密度:一般に100〜500g/Lであり、250〜350g/Lが特に好ましい。嵩密度はJIS K3362−1998 に記載の方法に従って測定した値である。
・安息角:一般に30〜60度であり、40度が特に好ましい。安息角はJIS Z2502法に従って測定した値である。
・水分:一般に2〜10質量%であり、特に3〜5質量%が好ましい。水分含量は、Kett水分計(商品名、(株)ケツト科学研究所製;赤外線水分計)を用い、170℃、20分の条件で測定した値である。
なお、噴霧乾燥粒子の物性はスラリーの構成成分、固形分濃度及び噴霧乾燥装置の微粒化条件(ノズル種類、噴霧圧力)によって調整することができる。
(2)捏和物の調製
得られた噴霧乾燥粒子と共に、界面活性剤及び水、必要に応じてその他添加成分(例えばゼオライト、蛍光剤)を連続ニーダー(栗本鐵工所社製、KRC−S4型若しくはS12型)に投入し、下記の条件で捏和して[ニーダーの回転数90〜135rpm、ジャケット温度:ジャケット入り口0〜5℃、出口1〜25℃前後(ジャケットに通水して冷却)]、捏和物(不定形固形洗剤)を形成する。捏和物中の水分含量は5〜10質量%、好ましくは6〜9質量%であることが好ましい。
<捏和条件>
・捏和装置:連続式ニーダ−の他に、回分式ニーダー、押出機、混練・押出一体型装置等を用いることができる。
・温度制御:捏和装置のジャケットに5℃冷水を通水することが好ましい。
・捏和物の温度:40〜80℃に制御することが好ましい。
・処理速度:装置が上記「KRC−S4型」の場合、100〜300kg/hrであることが好ましい。「KRC−S12型」の場合、4200〜6000kg/hrであることが好ましい。
(界面活性剤として、MESとノニオン界面活性剤の混合濃縮物を用いる場合、その製造方法は以下の通りである。原料の脂肪酸エステルをスルホン化し、中和して得られたMESと(好ましくは水分濃度29〜31質量%)に、ノニオン界面活性剤の一部(MESに対して20〜28質量%程度)を添加し、リサイクルフラッシュ蒸発機[プレート熱交換器、製品名:EX−11型(伝熱面積424.6m2)、(株)日阪製作所製]を用いて、好ましくは加熱管温度120〜130℃、熱交換器内圧:0.2MPa以下加圧、循環圧0.6MPa以下で蒸発操作を行ない、水分を10〜13質量%になるまで加圧フラッシュ濃縮して、MESとノニオン界面活性剤の混合濃縮物を得る。)
得られた噴霧乾燥粒子と共に、界面活性剤及び水、必要に応じてその他添加成分(例えばゼオライト、蛍光剤)を連続ニーダー(栗本鐵工所社製、KRC−S4型若しくはS12型)に投入し、下記の条件で捏和して[ニーダーの回転数90〜135rpm、ジャケット温度:ジャケット入り口0〜5℃、出口1〜25℃前後(ジャケットに通水して冷却)]、捏和物(不定形固形洗剤)を形成する。捏和物中の水分含量は5〜10質量%、好ましくは6〜9質量%であることが好ましい。
<捏和条件>
・捏和装置:連続式ニーダ−の他に、回分式ニーダー、押出機、混練・押出一体型装置等を用いることができる。
・温度制御:捏和装置のジャケットに5℃冷水を通水することが好ましい。
・捏和物の温度:40〜80℃に制御することが好ましい。
・処理速度:装置が上記「KRC−S4型」の場合、100〜300kg/hrであることが好ましい。「KRC−S12型」の場合、4200〜6000kg/hrであることが好ましい。
(界面活性剤として、MESとノニオン界面活性剤の混合濃縮物を用いる場合、その製造方法は以下の通りである。原料の脂肪酸エステルをスルホン化し、中和して得られたMESと(好ましくは水分濃度29〜31質量%)に、ノニオン界面活性剤の一部(MESに対して20〜28質量%程度)を添加し、リサイクルフラッシュ蒸発機[プレート熱交換器、製品名:EX−11型(伝熱面積424.6m2)、(株)日阪製作所製]を用いて、好ましくは加熱管温度120〜130℃、熱交換器内圧:0.2MPa以下加圧、循環圧0.6MPa以下で蒸発操作を行ない、水分を10〜13質量%になるまで加圧フラッシュ濃縮して、MESとノニオン界面活性剤の混合濃縮物を得る。)
(2)捏和物の造粒
得られた捏和物を押出機に投入し、下記条件にてダイスから押し出すと同時に切断し、ペレット状成形体を得る[ペレッター(カッター)のカッター周速は例えば5m/s]。
<押出条件>
・押出機装置:スクリュー型押出機を使用すると好ましい。また、二軸型がより好ましい。特にペレッターダブル(不二パウダル(株)製)、ツインドームグラン(不二パウダル(株)製)等が挙げられる。
・ダイス孔径:0.3〜50mmであることが好ましい。
・ダイス厚み:5〜50mmであることが好ましい。
・ペレット寸法:一般に、直径0.3〜50mmであり、長さ0.5〜100mmであることが好ましい。
得られた捏和物を押出機に投入し、下記条件にてダイスから押し出すと同時に切断し、ペレット状成形体を得る[ペレッター(カッター)のカッター周速は例えば5m/s]。
<押出条件>
・押出機装置:スクリュー型押出機を使用すると好ましい。また、二軸型がより好ましい。特にペレッターダブル(不二パウダル(株)製)、ツインドームグラン(不二パウダル(株)製)等が挙げられる。
・ダイス孔径:0.3〜50mmであることが好ましい。
・ダイス厚み:5〜50mmであることが好ましい。
・ペレット寸法:一般に、直径0.3〜50mmであり、長さ0.5〜100mmであることが好ましい。
次いで、このペレット状成形体を粉砕し、所定の粒径に調製して、粒状洗剤組成物を得る。好ましい粉砕条件は以下の通りである。
<粉砕条件>
・粉砕装置:カッターミルやハンマーミルを使用すると好ましい。また、多段の装置を用いると粒度分布がシャープになるので好ましい。好ましい粉砕装置としてはフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、製品名:DKA−6型)、スピードミル(岡田精工(株)製)等が挙げられる。
・粉砕助剤(同伴粒子):ゼオライト、炭酸ナトリウム等の粉末を捏和物100質量部に対して、3〜10質量部程度、特に6〜9.5質量部添加すると好ましい。
・破砕時の送風温度:通常は10〜20℃が好ましい。ただし、捏和物の組成によって好適な範囲が異なるので、20〜30℃や30〜40℃の範囲で行う場合もある。
・気/固の比率:一般に1.0〜4.0m3/kgとすることが好ましく、特に好ましくは2.5〜3.5m3/kgである。
・スクリーン径:通常捏和物の組成によって適宜変更するものであり、特に限定されない。多段粉砕の場合は下段に行くほどスクリーン径を小さくすることが好ましい。
・粉砕機の回転数:フィッツミル(製品名:DKA−6型)の最高回転数は4700rpm(周速約60m/s)であり、捏和物の組成によって適宜変更することが好ましい。
・処理速度:フィッツミルの場合、一般に300kg/hr以下とするのが好ましい。
なお、粉砕機のスケールを変更する場合は、周速が同じになるように回転数を変更する。
<粉砕条件>
・粉砕装置:カッターミルやハンマーミルを使用すると好ましい。また、多段の装置を用いると粒度分布がシャープになるので好ましい。好ましい粉砕装置としてはフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、製品名:DKA−6型)、スピードミル(岡田精工(株)製)等が挙げられる。
・粉砕助剤(同伴粒子):ゼオライト、炭酸ナトリウム等の粉末を捏和物100質量部に対して、3〜10質量部程度、特に6〜9.5質量部添加すると好ましい。
・破砕時の送風温度:通常は10〜20℃が好ましい。ただし、捏和物の組成によって好適な範囲が異なるので、20〜30℃や30〜40℃の範囲で行う場合もある。
・気/固の比率:一般に1.0〜4.0m3/kgとすることが好ましく、特に好ましくは2.5〜3.5m3/kgである。
・スクリーン径:通常捏和物の組成によって適宜変更するものであり、特に限定されない。多段粉砕の場合は下段に行くほどスクリーン径を小さくすることが好ましい。
・粉砕機の回転数:フィッツミル(製品名:DKA−6型)の最高回転数は4700rpm(周速約60m/s)であり、捏和物の組成によって適宜変更することが好ましい。
・処理速度:フィッツミルの場合、一般に300kg/hr以下とするのが好ましい。
なお、粉砕機のスケールを変更する場合は、周速が同じになるように回転数を変更する。
捏和物の造粒は、上述の方法の他に撹拌造粒法や転動造粒法等を用いることもできる。その場合、上述のペレット状成形体の破砕工程を撹拌造粒装置や転動造粒装置を用いて行ってもよく、あるいは捏和物をこれらの装置に直接投入して造粒を行ってもよい。
撹拌造粒装置としては、レディゲミキサー〔(株)マツボー社製〕、ブロシェアミキサー〔太平洋機工(株)社製〕が挙げられる。転動造粒装置としては、容器回転型混合機を好適に使用することができる。
撹拌造粒装置としては、レディゲミキサー〔(株)マツボー社製〕、ブロシェアミキサー〔太平洋機工(株)社製〕が挙げられる。転動造粒装置としては、容器回転型混合機を好適に使用することができる。
得られた粒状洗剤組成物の平均粒子径は好ましくは180〜550μm、特に好ましくは200〜500μmである。平均粒子径が180μm以上であると、粒状洗剤組成物の流動性を高くすることができる。平均粒子径が550μm以下であると、粒状洗剤組成物の溶解性を高くすることができる。平均粒子径は、後述の実施例に記載の測定方法によって測定される。
得られた粒状洗剤組成物の密度は好ましくは1.1〜1.7g/cm3、特に好ましくは1.1〜1.6g/cm3である。密度が1.1g/cm3以上であると溶解性を高くすることができる。密度が1.7g/cm3以下であると付着性を低くすることができる。粒状洗剤組成物の密度は、室温(25℃)下、空気比較式比重計を用いて測定した値である。
粒状洗剤組成物は、後述の気体輸送時の気体が有する温度下(すなわち、気体輸送前の粒状洗剤組成物温度よりも少なくとも3℃低い温度)において、粒状洗剤組成物の粒子変形数(tan δ)と粒状洗剤組成物の表面付着力との比(粒子変形数(tan δ)/表面付着力)として好ましくは0.0005〜0.03、更に好ましくは0.0006〜0.025、特に好ましくは0.0008〜0.02の値を有する。粒子変形数(tan δ)/表面付着力は、特開2007-291176(特に0018〜0036)に記載されるように、粒状洗剤組成物の配管壁への付着しやすさの尺度となる値である。粒子変形数(tan δ)/表面付着力の値が0.0005〜0.03であると、粒状洗剤組成物の配管壁への付着をより抑制することができる。
「粒子変形数(tan δ)」とは、特開2007-291176号公報(特に段落0018〜0024)に記載されるように、粒状洗剤組成物に外力が加わったときに粒子形状をどれだけ維持できるかの尺度をいう。「粒子変形数(tan δ)」は、例えば特開2007-291176号公報(特に段落0018〜0024)に記載の方法に従い測定することができる。
「表面付着力」とは、特開2007-291176号公報(特に段落0018及び0025〜0032)に記載されるように、粒状洗剤組成物自体の付着力の尺度をいう。「表面付着力」は、例えば特開2007-291176号公報(特に段落0018及び0025〜0032)に記載の方法に従い測定することができる。
「粒子変形数(tan δ)」とは、特開2007-291176号公報(特に段落0018〜0024)に記載されるように、粒状洗剤組成物に外力が加わったときに粒子形状をどれだけ維持できるかの尺度をいう。「粒子変形数(tan δ)」は、例えば特開2007-291176号公報(特に段落0018〜0024)に記載の方法に従い測定することができる。
「表面付着力」とは、特開2007-291176号公報(特に段落0018及び0025〜0032)に記載されるように、粒状洗剤組成物自体の付着力の尺度をいう。「表面付着力」は、例えば特開2007-291176号公報(特に段落0018及び0025〜0032)に記載の方法に従い測定することができる。
粒状洗剤組成物の気体輸送
本発明において、粒状洗剤組成物の気体輸送は、(1)該組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、(2)フルード数(Fr数)が11〜22の条件で行う。
粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度とは、気体輸送を行う配管へ投入する時の粒状洗剤組成物の温度をいう。
気体の温度は配管の入口、配管中及び配管出口において変動しうるが、本発明では、気体輸送の全過程(すなわち、配管の入口、配管中及び配管出口の全て)において気体温度は、輸送前の粒状洗剤組成物温度よりも少なくとも3℃低く、好ましくは少なくとも5℃低く、特に好ましくは少なくとも10℃低い。
気体輸送を輸送前の粒状洗剤組成物温度よりも少なくとも3℃低い気体を用いて行うと、粒状洗剤組成物を冷却して配管壁への付着を抑制することができる。
気体の温度は、輸送前の粒状洗剤組成物温度よりも少なくとも3℃低い値であれば特に制限されるものではないが、一般的には5℃〜65℃の範囲であることが好ましい。5℃以上であると、配管内での結露発生を抑制して、粒状洗剤組成物の配管壁への付着をより抑制することができる。65℃以下であると、粒状洗剤組成物の配管壁への付着をより抑制することができる。
本発明において、粒状洗剤組成物の気体輸送は、(1)該組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、(2)フルード数(Fr数)が11〜22の条件で行う。
粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度とは、気体輸送を行う配管へ投入する時の粒状洗剤組成物の温度をいう。
気体の温度は配管の入口、配管中及び配管出口において変動しうるが、本発明では、気体輸送の全過程(すなわち、配管の入口、配管中及び配管出口の全て)において気体温度は、輸送前の粒状洗剤組成物温度よりも少なくとも3℃低く、好ましくは少なくとも5℃低く、特に好ましくは少なくとも10℃低い。
気体輸送を輸送前の粒状洗剤組成物温度よりも少なくとも3℃低い気体を用いて行うと、粒状洗剤組成物を冷却して配管壁への付着を抑制することができる。
気体の温度は、輸送前の粒状洗剤組成物温度よりも少なくとも3℃低い値であれば特に制限されるものではないが、一般的には5℃〜65℃の範囲であることが好ましい。5℃以上であると、配管内での結露発生を抑制して、粒状洗剤組成物の配管壁への付着をより抑制することができる。65℃以下であると、粒状洗剤組成物の配管壁への付着をより抑制することができる。
気体輸送に用いる気体は、粒状洗剤組成物の気体輸送に一般的に用いられているものであれば特に制限なく用いることができる。具体例としては、空気や不活性ガス(窒素やヘリウム等)等を挙げることができる。これらの中では、空気および窒素が好ましく、空気が特に好ましい。
気体輸送に用いる気体の湿度は、例えば気体が空気の場合0.005〜0.1 kg-H2O/kg-dryAirが好ましく、0.005〜0.06 kg-H2O/kg-dryAirが更に好ましく、0.005〜0.03 kg-H2O/kg-dryAirが特に好ましい。0.005 kg-H2O/kg-dryAir以上であると、過度の除湿操作が不要になり経済的に好ましい。0.06 kg-H2O/kg-dryAir以下であると、粒状洗剤組成物の配管壁への付着をより抑制することができる。気体の湿度は通常一般的に用いられる温湿度計で測定された値である。尚、気体の湿度は下記式に従い求めることもできる。
気体輸送は、フルード数(Fr数)が11〜22、好ましくは12〜20、12.5〜18の管底流方式で行う。11以上であると、気体輸送方式が停滞流となることによる輸送効率の低下を回避することができる。22以下であれば、気体輸送に必要なエネルギー量増加によるコスト増加を回避しつつ、粒状洗剤組成物の配管壁への付着をより抑制することができる。
フルード数(Fr数)は以下の式より求められる値である。
尚、フルード数は経時的に変動しうるが、本発明の気体輸送は、全過程(すなわち、気体輸送開始から終了時まで)においてフルード数が11〜22となるように行う。
フルード数(Fr数)は以下の式より求められる値である。
尚、フルード数は経時的に変動しうるが、本発明の気体輸送は、全過程(すなわち、気体輸送開始から終了時まで)においてフルード数が11〜22となるように行う。
気体の風速とは、被輸送物(粒状洗剤組成物(場合によっては、粉砕助剤としての同伴粒子を含む)。以下同様)を気体と共に輸送する時の気体の移動速度(m/sec)をいう。風速はアネモマスターなどの風速測定装置を用いて測定することができる。
風速の値は上述のフルード数を満たすものであれば特に制限されるものではないが、粒径1mmの粒状洗浄剤組成物粒子の終末速度の1.2倍以上であることが好ましく、被輸送物の終末速度の1.3倍以上であることが特に好ましい。気体の風速が被輸送物の終末速度の1.2倍以上であると、配管が地面に対して垂直方向に設けられている場合でも被輸送物の輸送を効率的に行うことができる。被輸送物の終末速度とは、被輸送物が気体中を自由落下するときの平衡到達速度をいう。被輸送物の終末速度はストークスの式に従って計算した値である。
風速の値は上述のフルード数を満たすものであれば特に制限されるものではないが、粒径1mmの粒状洗浄剤組成物粒子の終末速度の1.2倍以上であることが好ましく、被輸送物の終末速度の1.3倍以上であることが特に好ましい。気体の風速が被輸送物の終末速度の1.2倍以上であると、配管が地面に対して垂直方向に設けられている場合でも被輸送物の輸送を効率的に行うことができる。被輸送物の終末速度とは、被輸送物が気体中を自由落下するときの平衡到達速度をいう。被輸送物の終末速度はストークスの式に従って計算した値である。
気体の風量は上述のフルード数を満たすものであれば特に制限されるものではないが、輸送に用いる気体(m3)と被輸送物(固体)(kg)との比率(気体輸送開始時における値)より求まる「気/固比」として表した場合、好ましくは0.5〜5m3/kg、特に好ましくは0.5〜4m3/kgである。0.5m3/kgであると、気体による粒状洗剤組成物の冷却を十分に行って配管壁への付着を抑制することができる。5m3/kg以下であると、風速が高くなりすぎることによる粒状洗剤組成物の配管壁への付着量増加を回避することができる。
配管内で粒状洗剤組成物を気体輸送する際、粒状洗剤組成物以外の粒子(以下、同伴粒子とする)を同伴させることができる。同伴粒子と用いると粒状洗剤組成物の配管壁への付着抑制の点で好ましい。同伴粒子は粒状洗剤に配合することができる物質であれば特に制限なく用いることができる。具体例としてはゼオライト、炭酸ナトリウム、ステアリン酸カルシウムや硫酸ナトリウム等が挙げられる。これらの中ではゼオライト、炭酸ナトリウム及びステアリン酸カルシウムが好ましい。また、この同伴粒子は、粒状洗剤組成物製造(粉砕工程)時に粉砕助剤として予め配合してもよい。
同伴粒子の平均粒子径は好ましくは1〜30μm、特に好ましくは1〜20μmである。平均粒子径が1〜30μmであると、粒状洗剤組成物の配管壁への付着を抑制することができる。同伴粒子の平均粒子径は、粒度分布測定装置(レーザー式)を用いて測定して得られた値をいう。
本発明で使用する気体空気輸送装置については、特に限定しないが、例えば「粉粒体の空気輸送」日刊工業新聞社、1961年、220頁に記載の図8.26 圧送式空気輸送系統図や、182頁に記載の図7.21 真空式(吸引式)空気輸送系統図を単独または組み合わせて使用することができる。また、配管に通気する気体も1パス若しくはリサイクルで使用することができる。
上述の気体輸送条件下で輸送された被輸送物(粒状洗剤組成物及び場合により更に同伴粒子)は、後処理工程や包装工程を経て粒状洗剤として商品化することができる。本発明に従い得られた粒状洗剤は種々の洗剤、好ましくは衣料用洗剤として用いることができる。
以下に実施例を示して具体的に説明するが、本発明は実施例により限定されるものではない。
表1(1)に示す実施例及び比較例で用いた原料は以下の通りであった。
(界面活性剤)
・LAS−Na:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン(株)製、ライポンLH−200)(AV値(LAS−Hを1g中和するに要する水酸化カリウムのmg数)=180.0)を後述の噴霧乾燥粒子調製用スラリー中で48質量%水酸化ナトリウム溶液で中和したもの。)。なお、表1(1)中の配合量は、LAS−Naとして、後述の噴霧乾燥粒子調製用スラリーと後述の界面活性剤混合物中とに配合した総質量の粒状洗剤組成物全量に対する質量%を示す。
・LAS−K:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン(株)製、ライポンLH−200)(AV値(LAS−Hを1g中和するに要する水酸化カリウムのmg数)=180.0)を後述の噴霧乾燥粒子調製用スラリー中で48質量%水酸化カリウム溶液で中和したもの。)。なお、表1中の配合量は、LAS−Kとして後述の噴霧乾燥粒子調製用スラリーと後述の界面活性剤混合物中とに配合した総質量の粒状洗剤組成物全量に対する質量%を示す。
・AOS−K:炭素数14〜18のα−オレフィンスルホン酸カリウム塩(ライオン(株)製、純分73%)
・AS−Na:炭素数10〜18のアルキル基を持つアルキル硫酸ナトリウム塩(三洋化成工業(株)製、サンデットLNM)
・ノニオン界面活性剤1(AE):ECOROL26(ECOGREEN社製炭素数12〜16のアルキル基をもつアルコール)の酸化エチレン平均15モル付加体(ライオン(株)製、純分90%)
・ノニオン界面活性剤2(AE):ECOROL26(ECOGREEN社製炭素数12〜16のアルキル基をもつアルコール)の酸化エチレン平均7モル付加体(ライオン(株)製、純分90%)
・石鹸:炭素数12〜18の脂肪酸ナトリウム(ライオン(株)製、純分:67%、タイター:40〜45℃、脂肪酸組成:C12:11.7%、C14:0.4%、C16:29.2%、C18F0(ステアリン酸):0.7%、C18F1(オレイン酸):56.8%、C18F2(リノール酸):1.2%、分子量:289)
・MES−Na:炭素数14〜18のアルキル基を持つα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩(ライオン(株)、純分63%)
(水溶性無機塩)
・炭酸ナトリウム1:粒灰(ソーダアッシュジャパン(株)製)
・炭酸カリウム:炭酸カリウム(粉末)(旭硝子(株)製)
・硫酸ナトリウム:中性無水芒硝A0(四国化成(株)製)
・珪酸ナトリウム:JIS1号珪酸ナトリウム(大阪珪酸曹達社製)
・亜硫酸ナトリウム:無水亜硫酸曹達(神州化学株式会社製)
・塩化ナトリウム:並塩(千葉塩業社製)
(水不溶性無機塩)
・ゼオライト(A型):シルトンB(水澤化学(株)製、純分80%)、A型スラリーゼオライト(日本化学(株)製)
・ゼオライト(P型):DOUCIL A24 P型ゼオライト(クロスフィールド社製)
・炭酸カルシウム:重質炭酸カルシウム(日東粉化工業製)
(ポリカルボン酸系高分子)
・アクリル酸/マレイン酸コポリマー塩:アクアリックTL−400(GPC法による重量平均分子量:50000、(株)日本触媒製、純分40質量%水溶液)
・ポリアクリル酸:ポリティA−540(GPC法による重量平均分子量:1000、ライオン(株)製)
(増粘性多糖類)
・キサンタンガム:サンエース(ブルックフィールド型粘度計により測定した粘度(1質量%水溶液、25℃):1900mPa・s、三栄源(製))
・ペクチン:ビストップ(ブルックフィールド型粘度計により測定した粘度(1質量%水溶液、25℃):1000mPa・s、三栄源(株))
(その他)
・蛍光剤:チノパールCBS−X(チバ・ジャパン株式会社製)
・紫外線吸収剤チノソーブFD(チバ・ジャパン株式会社製)
・酵素:サビナーゼ12TW(ノボザイムズジャパン(株)製)/LIPEX100T(ノボザイムズジャパン(株)製)/ステインザイム12T(ノボザイムズジャパン(株)製)/セルクリーン4500T(ノボザイムズジャパン(株)製)=4/2/2/2(質量比)の混合物
(界面活性剤)
・LAS−Na:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン(株)製、ライポンLH−200)(AV値(LAS−Hを1g中和するに要する水酸化カリウムのmg数)=180.0)を後述の噴霧乾燥粒子調製用スラリー中で48質量%水酸化ナトリウム溶液で中和したもの。)。なお、表1(1)中の配合量は、LAS−Naとして、後述の噴霧乾燥粒子調製用スラリーと後述の界面活性剤混合物中とに配合した総質量の粒状洗剤組成物全量に対する質量%を示す。
・LAS−K:直鎖アルキルベンゼンスルホン酸(ライオン(株)製、ライポンLH−200)(AV値(LAS−Hを1g中和するに要する水酸化カリウムのmg数)=180.0)を後述の噴霧乾燥粒子調製用スラリー中で48質量%水酸化カリウム溶液で中和したもの。)。なお、表1中の配合量は、LAS−Kとして後述の噴霧乾燥粒子調製用スラリーと後述の界面活性剤混合物中とに配合した総質量の粒状洗剤組成物全量に対する質量%を示す。
・AOS−K:炭素数14〜18のα−オレフィンスルホン酸カリウム塩(ライオン(株)製、純分73%)
・AS−Na:炭素数10〜18のアルキル基を持つアルキル硫酸ナトリウム塩(三洋化成工業(株)製、サンデットLNM)
・ノニオン界面活性剤1(AE):ECOROL26(ECOGREEN社製炭素数12〜16のアルキル基をもつアルコール)の酸化エチレン平均15モル付加体(ライオン(株)製、純分90%)
・ノニオン界面活性剤2(AE):ECOROL26(ECOGREEN社製炭素数12〜16のアルキル基をもつアルコール)の酸化エチレン平均7モル付加体(ライオン(株)製、純分90%)
・石鹸:炭素数12〜18の脂肪酸ナトリウム(ライオン(株)製、純分:67%、タイター:40〜45℃、脂肪酸組成:C12:11.7%、C14:0.4%、C16:29.2%、C18F0(ステアリン酸):0.7%、C18F1(オレイン酸):56.8%、C18F2(リノール酸):1.2%、分子量:289)
・MES−Na:炭素数14〜18のアルキル基を持つα−スルホ脂肪酸メチルエステルナトリウム塩(ライオン(株)、純分63%)
(水溶性無機塩)
・炭酸ナトリウム1:粒灰(ソーダアッシュジャパン(株)製)
・炭酸カリウム:炭酸カリウム(粉末)(旭硝子(株)製)
・硫酸ナトリウム:中性無水芒硝A0(四国化成(株)製)
・珪酸ナトリウム:JIS1号珪酸ナトリウム(大阪珪酸曹達社製)
・亜硫酸ナトリウム:無水亜硫酸曹達(神州化学株式会社製)
・塩化ナトリウム:並塩(千葉塩業社製)
(水不溶性無機塩)
・ゼオライト(A型):シルトンB(水澤化学(株)製、純分80%)、A型スラリーゼオライト(日本化学(株)製)
・ゼオライト(P型):DOUCIL A24 P型ゼオライト(クロスフィールド社製)
・炭酸カルシウム:重質炭酸カルシウム(日東粉化工業製)
(ポリカルボン酸系高分子)
・アクリル酸/マレイン酸コポリマー塩:アクアリックTL−400(GPC法による重量平均分子量:50000、(株)日本触媒製、純分40質量%水溶液)
・ポリアクリル酸:ポリティA−540(GPC法による重量平均分子量:1000、ライオン(株)製)
(増粘性多糖類)
・キサンタンガム:サンエース(ブルックフィールド型粘度計により測定した粘度(1質量%水溶液、25℃):1900mPa・s、三栄源(製))
・ペクチン:ビストップ(ブルックフィールド型粘度計により測定した粘度(1質量%水溶液、25℃):1000mPa・s、三栄源(株))
(その他)
・蛍光剤:チノパールCBS−X(チバ・ジャパン株式会社製)
・紫外線吸収剤チノソーブFD(チバ・ジャパン株式会社製)
・酵素:サビナーゼ12TW(ノボザイムズジャパン(株)製)/LIPEX100T(ノボザイムズジャパン(株)製)/ステインザイム12T(ノボザイムズジャパン(株)製)/セルクリーン4500T(ノボザイムズジャパン(株)製)=4/2/2/2(質量比)の混合物
(同伴粒子)
・ゼオライト(A型):シルトンB(水澤化学(株)製、純分80%)
・炭酸ナトリウム2:粒灰(ソーダアッシュジャパン(株)製)を粉砕して平均粒子径14〜20μmにしたもの
・ステアリン酸カルシウム:ステアリン酸カルシウム(川村化成工業製)
・ゼオライト(A型):シルトンB(水澤化学(株)製、純分80%)
・炭酸ナトリウム2:粒灰(ソーダアッシュジャパン(株)製)を粉砕して平均粒子径14〜20μmにしたもの
・ステアリン酸カルシウム:ステアリン酸カルシウム(川村化成工業製)
[噴霧乾燥粒子の調製]
表1(1)に示す成分のうち、MES−Na、ゼオライトの一部、ノニオン界面活性剤を除く成分を、撹拌翼付の溶解槽(邪魔板なし)及びジャケットを有する混合装置(Pv=0.8)内に投入し、水に溶解分散させ(ジャケット温度75℃)、固形分濃度60質量%のスラリー(pH約11)を調製した。
次いで、このスラリーを、向流式乾燥塔を用いて以下の条件で噴霧乾燥し噴霧乾燥粒子を得た。また噴霧乾燥塔の下部より噴霧乾燥粒子コート被覆剤としてA型ゼオライト1.5%を導入した。
・噴霧乾燥装置:向流式、塔径5.5m、有効長14.0m。
・微粒化方式:加圧ノズル方式。
・噴霧圧力:30kg/cm2。
・熱風入口温度:300℃。
・熱風出口温度:100℃。
得られた噴霧乾燥粒子の平均粒子径は約300〜450μm、嵩密度は250〜350g/Lであった。平均粒子径は後述の方法により、嵩密度は、JIS K3362−1998 に記載の方法により測定した。
噴霧乾燥粒子中の水分含有量(質量%)の測定は、Kett水分計(商品名、(株)ケツト科学研究所製;赤外線水分計)により測定した。測定条件は170℃、20分で行ったところ、いずれも水分3〜4質量%であった。
JIS Z2502法に従って測定した噴霧乾燥粒子の安息角は35〜45°であった。
また、得られた噴霧乾燥粒子において、目開き150μmの篩にかけたときに篩を通過する粒子の割合は10質量%であり、目開き1000μmの篩にかけたときに篩の上に残る割合は3質量%であった。
表1(1)に示す成分のうち、MES−Na、ゼオライトの一部、ノニオン界面活性剤を除く成分を、撹拌翼付の溶解槽(邪魔板なし)及びジャケットを有する混合装置(Pv=0.8)内に投入し、水に溶解分散させ(ジャケット温度75℃)、固形分濃度60質量%のスラリー(pH約11)を調製した。
次いで、このスラリーを、向流式乾燥塔を用いて以下の条件で噴霧乾燥し噴霧乾燥粒子を得た。また噴霧乾燥塔の下部より噴霧乾燥粒子コート被覆剤としてA型ゼオライト1.5%を導入した。
・噴霧乾燥装置:向流式、塔径5.5m、有効長14.0m。
・微粒化方式:加圧ノズル方式。
・噴霧圧力:30kg/cm2。
・熱風入口温度:300℃。
・熱風出口温度:100℃。
得られた噴霧乾燥粒子の平均粒子径は約300〜450μm、嵩密度は250〜350g/Lであった。平均粒子径は後述の方法により、嵩密度は、JIS K3362−1998 に記載の方法により測定した。
噴霧乾燥粒子中の水分含有量(質量%)の測定は、Kett水分計(商品名、(株)ケツト科学研究所製;赤外線水分計)により測定した。測定条件は170℃、20分で行ったところ、いずれも水分3〜4質量%であった。
JIS Z2502法に従って測定した噴霧乾燥粒子の安息角は35〜45°であった。
また、得られた噴霧乾燥粒子において、目開き150μmの篩にかけたときに篩を通過する粒子の割合は10質量%であり、目開き1000μmの篩にかけたときに篩の上に残る割合は3質量%であった。
[捏和物の調製]
得られた噴霧乾燥粒子60重量部と、MES−Na、ノニオン界面活性剤、ゼオライトの残部及び水(ドウ状物の水分として7.5質量%になるように))を連続ニーダー(栗本鐵工所社製、KRC−S12型)に投入し、捏和して[ニーダーの回転数90rpm、ジャケット温度:ジャケット入り口5℃、出口25℃(ジャケットに通水して冷却)]、捏和物を調製した(処理速度:約190kg/hr)。得られた捏和物の温度は55±15℃、水分含量は7.5質量%であった。
得られた噴霧乾燥粒子60重量部と、MES−Na、ノニオン界面活性剤、ゼオライトの残部及び水(ドウ状物の水分として7.5質量%になるように))を連続ニーダー(栗本鐵工所社製、KRC−S12型)に投入し、捏和して[ニーダーの回転数90rpm、ジャケット温度:ジャケット入り口5℃、出口25℃(ジャケットに通水して冷却)]、捏和物を調製した(処理速度:約190kg/hr)。得られた捏和物の温度は55±15℃、水分含量は7.5質量%であった。
[捏和物の造粒]
次いで、得られた捏和物を、ペレッターダブル(不二パウダル(株)製、DFJ−300型)に投入し、ダイス孔径約20mm、厚さ10mmのダイスから押し出すと同時に切断し、ペレット状成形体[直径約20mm、長さ70mm以下(実質的には5mm以上)]を得た[ペレッター(カッター)のカッター周速は5m/s]。
次いで、得られた捏和物を、ペレッターダブル(不二パウダル(株)製、DFJ−300型)に投入し、ダイス孔径約20mm、厚さ10mmのダイスから押し出すと同時に切断し、ペレット状成形体[直径約20mm、長さ70mm以下(実質的には5mm以上)]を得た[ペレッター(カッター)のカッター周速は5m/s]。
[ペレット状成形体の粉砕]
得られたペレット状成形体に、粉砕助剤としての表1(2)に挙げる同伴粒子を添加し、送風共存下で3段直列に配置されたフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、特殊ハンマーミル)を用いて粉砕して粉体を得た。粉砕条件は以下の通りとした。得られた粉体の温度は30±10℃であった。
・送風温度:15±3℃。
・送風量 :200m3/min。
・スクリーン径:1段目15mm、2段目8mm、3段目3mm。
・粉砕機回転数:1500rpm(周速約60m/s)。
・処理速度:4.8t/hr。
水平円筒転動ドラムに、上記の粉砕して得られた粉体、後添加粒子(酵素又は漂白剤粒子)を表1(2)の割合で添加して粒状洗剤組成物を得た。得られた粒状洗剤組成物の物性を表1(2)に示す。尚、表1(1)に示される各成分の単位「質量%」は粒状洗剤組成物を基準とした値である。表1(2)に示される同伴粒子(粉砕助剤)及び後添加粒子の単位「質量%」は粒状洗剤組成物を基準とした値である。
表1(2)中の粒状洗剤組成物の密度、粒子変形係数/表面付着力、平均粒子径及び終末速度の測定方法は以下の通りである。
密度:
粒状洗剤組成物を、その形状を保ったままへキサンなどの溶媒に分散させ、空気比較式比重計を用いて25℃で測定をおこなった。
粒子変形係数/表面付着力:
[粒子変形係数(tanδ)の測定]
(i)サンプル調製
得られた粒状洗剤組成物約1.7g用い、油圧ジャッキ(マサダ製作所製)を用いて、30℃の温度条件下で、直径20mmの容器内にて、圧力200kgf/cm2をかけ、厚み約3mmになるように成形し、円盤状の成形体(サンプル)を得た。
(ii)測定方法
測定装置は、この例ではHAAKE社製「RheoStressRS75」を用いた。
そして、ステージ上を30℃の温度条件に保持し、上記30℃の温度条件で製造したサンプルを、その温度が変化しないうちに速やかに移し、応力10000Paにて、周波数を0.01から100Hzまで変化させ、1Hzのときの、損失弾性率G´´〔Pa〕及び貯蔵弾性率G´〔Pa〕を測定し、粘弾性tanδを求めた(tanδ=損失弾性率G´´〔Pa〕/貯蔵粘弾性G´〔Pa〕)。これを30℃における捏和物の粒子変形係数(tanδ)とした。
[表面付着力の測定]
(i)サンプル調製
篩にて粒径350〜710μmに粒径を揃えた粒状洗剤組成物約18gを、30℃の温度条件下において、岡田精工製、単発式打錠機(製品名:ND60E)を用いて円盤状の成形体(サンプル)に調製した。成形体調製条件は以下の通りであった。また、成形体の厚さは15.3〜16.0mmであった。
<成形体調製条件>
・臼内径34mm
・臼・杵間クリアランス0.1mm
・圧縮時稼働杵上杵及び下杵
・上杵/下杵圧力比1.25/1
・圧縮時間0.175秒
(ii)測定方法
岡田精工(株)製、錠剤硬度計(製品名:TD−50)を用いて、上記30℃の温度条件で成形したサンプルについて、それぞれ、表面付着力の測定を行った。すなわち、上記条件で得られた成形体を錠剤硬度計にかけ、毎分20mmの速度で加圧アームを動かし、成形体の直径方向に力を加えて、崩れるまでの最大応力を測定し、以下の式より表面付着力を求めた。
表面付着力(kPa)=(2/π)×最大応力(N)/〔錠剤径(m)×錠剤厚み(m)〕
平均粒子径:
実施例および比較例において、粒子(噴霧乾燥粒子、粒状洗剤組成物)の平均粒子径は以下の方法で測定した。
まず、調製した粒子を目開き2,000μmの篩を用いて分級し、目開き2,000μmの篩を通過した粒子をサンプルとした。
次に、目開き1,680μm、1,410μm、1,190μm、1,000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μm、の9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行なった。分級操作は、受け皿に目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上部の1,680μmの篩の上から、上記サンプルを100g/回入れ、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機((株)飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留した粒子を篩目ごとに回収する操作を行った。
この操作を繰り返すことによって1,410〜1,680μm(1,410μm.on)、1,190〜1,410μm(1,190μm.on)、1,000〜1,190μm(1,000μm.on)、710〜1,000μm(710μm.on)、500〜710μm(500μm.on)、350〜500μm(350μm.on)、250〜350μm(250μm.on)、149〜250μm(149μm.on)、皿〜149μm(149μm.pass)の各粒子径の分級サンプルを得、各分級サンプルの質量を測定し、質量頻度(%)を算出した。
次に、受け皿側から各分級サンプルの質量頻度を積算していき、積算の質量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとし、受け皿から目開きaμmの篩までの積算の質量頻度をc%とし、目開きaμmの篩上の分級サンプルの質量頻度をd%として、次式によって平均粒子径(質量50%)を求めた。
終末速度:被輸送物の終末速度はストークスの式に従って計算した値である。なお、1mm径の被輸送物は、JIS規格の1000mmと1200mmの篩を用いて篩い分けすることにより得た。
得られたペレット状成形体に、粉砕助剤としての表1(2)に挙げる同伴粒子を添加し、送風共存下で3段直列に配置されたフィッツミル(ホソカワミクロン(株)製、特殊ハンマーミル)を用いて粉砕して粉体を得た。粉砕条件は以下の通りとした。得られた粉体の温度は30±10℃であった。
・送風温度:15±3℃。
・送風量 :200m3/min。
・スクリーン径:1段目15mm、2段目8mm、3段目3mm。
・粉砕機回転数:1500rpm(周速約60m/s)。
・処理速度:4.8t/hr。
水平円筒転動ドラムに、上記の粉砕して得られた粉体、後添加粒子(酵素又は漂白剤粒子)を表1(2)の割合で添加して粒状洗剤組成物を得た。得られた粒状洗剤組成物の物性を表1(2)に示す。尚、表1(1)に示される各成分の単位「質量%」は粒状洗剤組成物を基準とした値である。表1(2)に示される同伴粒子(粉砕助剤)及び後添加粒子の単位「質量%」は粒状洗剤組成物を基準とした値である。
表1(2)中の粒状洗剤組成物の密度、粒子変形係数/表面付着力、平均粒子径及び終末速度の測定方法は以下の通りである。
密度:
粒状洗剤組成物を、その形状を保ったままへキサンなどの溶媒に分散させ、空気比較式比重計を用いて25℃で測定をおこなった。
粒子変形係数/表面付着力:
[粒子変形係数(tanδ)の測定]
(i)サンプル調製
得られた粒状洗剤組成物約1.7g用い、油圧ジャッキ(マサダ製作所製)を用いて、30℃の温度条件下で、直径20mmの容器内にて、圧力200kgf/cm2をかけ、厚み約3mmになるように成形し、円盤状の成形体(サンプル)を得た。
(ii)測定方法
測定装置は、この例ではHAAKE社製「RheoStressRS75」を用いた。
そして、ステージ上を30℃の温度条件に保持し、上記30℃の温度条件で製造したサンプルを、その温度が変化しないうちに速やかに移し、応力10000Paにて、周波数を0.01から100Hzまで変化させ、1Hzのときの、損失弾性率G´´〔Pa〕及び貯蔵弾性率G´〔Pa〕を測定し、粘弾性tanδを求めた(tanδ=損失弾性率G´´〔Pa〕/貯蔵粘弾性G´〔Pa〕)。これを30℃における捏和物の粒子変形係数(tanδ)とした。
[表面付着力の測定]
(i)サンプル調製
篩にて粒径350〜710μmに粒径を揃えた粒状洗剤組成物約18gを、30℃の温度条件下において、岡田精工製、単発式打錠機(製品名:ND60E)を用いて円盤状の成形体(サンプル)に調製した。成形体調製条件は以下の通りであった。また、成形体の厚さは15.3〜16.0mmであった。
<成形体調製条件>
・臼内径34mm
・臼・杵間クリアランス0.1mm
・圧縮時稼働杵上杵及び下杵
・上杵/下杵圧力比1.25/1
・圧縮時間0.175秒
(ii)測定方法
岡田精工(株)製、錠剤硬度計(製品名:TD−50)を用いて、上記30℃の温度条件で成形したサンプルについて、それぞれ、表面付着力の測定を行った。すなわち、上記条件で得られた成形体を錠剤硬度計にかけ、毎分20mmの速度で加圧アームを動かし、成形体の直径方向に力を加えて、崩れるまでの最大応力を測定し、以下の式より表面付着力を求めた。
表面付着力(kPa)=(2/π)×最大応力(N)/〔錠剤径(m)×錠剤厚み(m)〕
平均粒子径:
実施例および比較例において、粒子(噴霧乾燥粒子、粒状洗剤組成物)の平均粒子径は以下の方法で測定した。
まず、調製した粒子を目開き2,000μmの篩を用いて分級し、目開き2,000μmの篩を通過した粒子をサンプルとした。
次に、目開き1,680μm、1,410μm、1,190μm、1,000μm、710μm、500μm、350μm、250μm、149μm、の9段の篩と受け皿を用いて分級操作を行なった。分級操作は、受け皿に目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上部の1,680μmの篩の上から、上記サンプルを100g/回入れ、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機((株)飯田製作所製、タッピング:156回/分、ローリング:290回/分)に取り付け、10分間振動させた後、それぞれの篩及び受け皿上に残留した粒子を篩目ごとに回収する操作を行った。
この操作を繰り返すことによって1,410〜1,680μm(1,410μm.on)、1,190〜1,410μm(1,190μm.on)、1,000〜1,190μm(1,000μm.on)、710〜1,000μm(710μm.on)、500〜710μm(500μm.on)、350〜500μm(350μm.on)、250〜350μm(250μm.on)、149〜250μm(149μm.on)、皿〜149μm(149μm.pass)の各粒子径の分級サンプルを得、各分級サンプルの質量を測定し、質量頻度(%)を算出した。
次に、受け皿側から各分級サンプルの質量頻度を積算していき、積算の質量頻度が50%以上となる最初の篩の目開きをaμmとし、またaμmよりも一段大きい篩の目開きをbμmとし、受け皿から目開きaμmの篩までの積算の質量頻度をc%とし、目開きaμmの篩上の分級サンプルの質量頻度をd%として、次式によって平均粒子径(質量50%)を求めた。
終末速度:被輸送物の終末速度はストークスの式に従って計算した値である。なお、1mm径の被輸送物は、JIS規格の1000mmと1200mmの篩を用いて篩い分けすることにより得た。
実施例及び比較例の各粒状洗剤組成物の気体輸送を表1(2)に示す条件を用いて行った。なお、気体輸送に用いた気体はすべて空気であり、温湿度計で測定した空気の湿度は相対湿度として40〜65%RHであった。
気体輸送に使用した装置の概要を図1に示す。披輸送物(粒状洗剤組成物及び同伴粒子はロータリーバルブを介して輸送配管へ供給した。空気は熱交換器を介して輸送配管へ供給した。図1において、粒状洗剤組成物を気体輸送した配管(輸送配管)は、ロータリーバルブを介した粒状洗剤組成物のラインと、熱交換器を介した空気のラインとの合流部より下流を指す。輸送配管の管径は0.4m(断面積0.126m2)であった。気体輸送後、分離装置内で披輸送物と空気とを分離した。分離した空気はフィルター及びブロワを介して排出した。
気体輸送に使用した装置の概要を図1に示す。披輸送物(粒状洗剤組成物及び同伴粒子はロータリーバルブを介して輸送配管へ供給した。空気は熱交換器を介して輸送配管へ供給した。図1において、粒状洗剤組成物を気体輸送した配管(輸送配管)は、ロータリーバルブを介した粒状洗剤組成物のラインと、熱交換器を介した空気のラインとの合流部より下流を指す。輸送配管の管径は0.4m(断面積0.126m2)であった。気体輸送後、分離装置内で披輸送物と空気とを分離した。分離した空気はフィルター及びブロワを介して排出した。
実施例及び比較例の気体輸送の状況を表1(2)及び(3)に示す。
表1(2)の気体のフルード(Fr)数について、「イニシャル」は気体輸送開始時のフルード数を示し、「停止前」は気体輸送停止直前(後述の稼働時間終了直前)のフルード数を示す。
表1(2)の気体の温度について、「入口」はロータリーバルブ投入前の配管において測定した値、「出口」は分離装置通過後において測定した値(すなわち、気体輸送時の気体の温度)を示す。
表1(2)の「能力(t/hr)」は、1時間あたりに配管内を輸送された粒状洗剤組成物の量を示す。
表1(2)の「輸送量(t)」は、後述の稼働時間の間に配管内を輸送された粒状洗剤組成物の量を示す。
表1(2)の「終末速度(m/s)(1mm径の時)」は、被輸送物(粒状洗剤組成物及び同伴粒子)の粒径が1mmであるときの終末速度を示す。
表1(3)の「稼働時間」は、配管内壁への粉体付着に起因する空気抵抗増加により輸送開始時の配管内風量がおよそ15%低下して輸送を停止するまでの時間である。
表1(2)の「気体の風速」について、「イニシャル」は気体輸送開始時の配管内の風速を示し、「停止前」は輸送停止直前(稼働時間終了直前)の配管内の風速を示す。
表1(3)の「配管への粉体付着」について、「トータル」は総稼働時間の間に輸送配管壁へ付着した粉体(粒状洗剤組成物及び同伴粒子)の量を示し、「付着比率」は稼働時間1時間あたりに輸送配管壁へ付着した粉体(粒状洗剤組成物及び同伴粒子)の量を示す。
表1(2)の気体のフルード(Fr)数について、「イニシャル」は気体輸送開始時のフルード数を示し、「停止前」は気体輸送停止直前(後述の稼働時間終了直前)のフルード数を示す。
表1(2)の気体の温度について、「入口」はロータリーバルブ投入前の配管において測定した値、「出口」は分離装置通過後において測定した値(すなわち、気体輸送時の気体の温度)を示す。
表1(2)の「能力(t/hr)」は、1時間あたりに配管内を輸送された粒状洗剤組成物の量を示す。
表1(2)の「輸送量(t)」は、後述の稼働時間の間に配管内を輸送された粒状洗剤組成物の量を示す。
表1(2)の「終末速度(m/s)(1mm径の時)」は、被輸送物(粒状洗剤組成物及び同伴粒子)の粒径が1mmであるときの終末速度を示す。
表1(3)の「稼働時間」は、配管内壁への粉体付着に起因する空気抵抗増加により輸送開始時の配管内風量がおよそ15%低下して輸送を停止するまでの時間である。
表1(2)の「気体の風速」について、「イニシャル」は気体輸送開始時の配管内の風速を示し、「停止前」は輸送停止直前(稼働時間終了直前)の配管内の風速を示す。
表1(3)の「配管への粉体付着」について、「トータル」は総稼働時間の間に輸送配管壁へ付着した粉体(粒状洗剤組成物及び同伴粒子)の量を示し、「付着比率」は稼働時間1時間あたりに輸送配管壁へ付着した粉体(粒状洗剤組成物及び同伴粒子)の量を示す。
実施例及び比較例の評価
実施例と比較例とを、輸送配管内への粉体付着が影響する「生産性」及び「使用エネルギー」並びに「粒状洗剤組成物の溶解性」の観点から比較した。各評価基準は以下の通りである。結果を表1(4)に示す。
生産性の評価
◎、○及び△を合格点とした。
使用エネルギーの評価
○を合格点とした。
粒状洗剤組成物の溶解性の評価
気体輸送後の粒状洗剤組成物をサンプルとして用い、三菱電機社製の二槽式洗濯機CW−225(W)型を使用し、5℃に調整した水道水及び被洗布としてアクリルシャツ2枚、ナイロンスリップ2枚、綿シャツ2枚の3種類と重量バランス布として肌シャツ5枚を用い、被洗布の重量を1.5kgとした。被洗布3種類は上部から眺めたときすべての布が見えるように仕込んだ。水量を30リットル、浴比1:20の条件下で被洗布を浸し、サンプル30gで5分間洗濯を行った。
洗濯終了後、被洗布を1分間脱水した後、サンプルの被洗布への付着の程度を目視で下記評価基準で評価した。
◎、○及び△を合格点とした。
表1(4)の総合評価に関し、「生産性」及び「使用エネルギー」並びに「粒状洗剤組成物の溶解性」の評価点数が全て◎、○又は△であるものを「生産適性あり」として総合評価「○」とした。一方、一つでも×があるものについては「生産適性なし」として総合評価「×」とした。
実施例と比較例とを、輸送配管内への粉体付着が影響する「生産性」及び「使用エネルギー」並びに「粒状洗剤組成物の溶解性」の観点から比較した。各評価基準は以下の通りである。結果を表1(4)に示す。
生産性の評価
◎、○及び△を合格点とした。
使用エネルギーの評価
○を合格点とした。
粒状洗剤組成物の溶解性の評価
気体輸送後の粒状洗剤組成物をサンプルとして用い、三菱電機社製の二槽式洗濯機CW−225(W)型を使用し、5℃に調整した水道水及び被洗布としてアクリルシャツ2枚、ナイロンスリップ2枚、綿シャツ2枚の3種類と重量バランス布として肌シャツ5枚を用い、被洗布の重量を1.5kgとした。被洗布3種類は上部から眺めたときすべての布が見えるように仕込んだ。水量を30リットル、浴比1:20の条件下で被洗布を浸し、サンプル30gで5分間洗濯を行った。
洗濯終了後、被洗布を1分間脱水した後、サンプルの被洗布への付着の程度を目視で下記評価基準で評価した。
◎、○及び△を合格点とした。
表1(4)の総合評価に関し、「生産性」及び「使用エネルギー」並びに「粒状洗剤組成物の溶解性」の評価点数が全て◎、○又は△であるものを「生産適性あり」として総合評価「○」とした。一方、一つでも×があるものについては「生産適性なし」として総合評価「×」とした。
本発明は、粒状洗剤の製造方法として利用可能である。
Claims (14)
- 粒状洗剤組成物の気体輸送方法であって、
該粒状洗剤組成物が、粒状洗剤組成物の総質量を基準として以下の成分:
界面活性剤:5〜30質量%、
水溶性無機塩:10〜55質量%、
水不溶性無機塩:10〜40質量%、
ポリカルボン酸系高分子:0.1〜10質量%及び
増粘性多糖類:0.05〜5質量%
を含有し、
該粒状洗剤組成物の気体輸送を、該粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、フルード数が11〜22の条件下で行う
ことを特徴とする方法。 - 粒状洗剤組成物の密度が1.1〜1.7g/cm3であり、かつ、気体の風速が被輸送物の終末速度の1.2倍以上である、請求項1記載の方法。
- 粒状洗剤組成物の平均粒子径が180〜550μmであり、かつ、同伴粒子の平均粒子径が1〜30μmである、請求項1又は2記載の方法。
- 粒状洗剤組成物が気体輸送時の気体が有する温度下で、下記の関係:
粒子変形数(tan δ)/表面付着力=0.0005〜0.03
を有する、請求項1〜3のいずれかに記載の方法。 - 水溶性無機塩が硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムであり、かつ、硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとの比率(硫酸ナトリウム/炭酸ナトリウム)が質量比で0.22〜0.57である、請求項1〜4のいずれかに記載の方法。
- 界面活性剤として、エチレンオキシドの平均付加モル数が8〜20のノニオン界面活性剤を含む、請求項1〜5のいずれかに記載の方法。
- 界面活性剤として、粒状洗剤組成物の総質量に対して1〜20質量%のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を含む、請求項1〜6のいずれかに記載の方法。
- 粒状洗剤組成物の製造方法であって、
粒状洗剤組成物の総質量を基準として以下の成分:
界面活性剤:5〜30質量%、
水溶性無機塩:10〜55質量%、
水不溶性無機塩:10〜40質量%、
ポリカルボン酸系高分子:0.1〜10質量%及び
増粘性多糖類:0.05〜5質量%
を含有する粒状洗剤組成物を、該粒状洗剤組成物の気体輸送前の温度よりも少なくとも3℃低い気体を用い、かつ、フルード数が11〜22の条件下で気体輸送する工程を含む、ことを特徴とする方法。 - 粒状洗剤組成物の密度が1.1〜1.7g/cm3であり、かつ、気体の風速が被輸送物の終末速度の1.2倍以上である、請求項8記載の方法。
- 粒状洗剤組成物の平均粒子径が180〜550μmであり、かつ、同伴粒子の平均粒子径が1〜30μmである、請求項8又は9記載の方法。
- 粒状洗剤組成物が気体輸送時の気体が有する温度下で、下記の関係:
粒子変形数(tan δ)/表面付着力=0.0005〜0.03
を有する、請求項8〜10のいずれかに記載の方法。 - 水溶性無機塩が硫酸ナトリウム及び炭酸ナトリウムであり、かつ、硫酸ナトリウムと炭酸ナトリウムとの比率(硫酸ナトリウム/炭酸ナトリウム)が質量比で0.22〜0.57である、請求項8〜11のいずれかに記載の方法。
- 界面活性剤として、エチレンオキシドの平均付加モル数が8〜20のノニオン界面活性剤を含む、請求項8〜12のいずれかに記載の方法。
- 界面活性剤として、粒状洗剤組成物の総質量に対して1〜20質量%のα−スルホ脂肪酸アルキルエステル塩を含む、請求項8〜13のいずれかに記載の方法。
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JP2018177833A (ja) * | 2017-04-03 | 2018-11-15 | 旭化成株式会社 | 複合体 |
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