JP2010155679A - シート給送装置及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】シート先端が破損することなくシートを分離給送することのできるシート給送装置及び画像形成装置を提供する
【解決手段】シート分離給送部をピックアップローラ51と、円筒状の合成ゴム層106からなるリタードローラ53とにより形成する。そして、合成ゴム層106を、プラスチック成形部品114に嵌合される弾性体基部を構成する中央部109と、内径側に空間Gを空けて設けられた両端部107とにより構成することにより、分離ニップ部の両端部でのニップ圧を低減することができる。
【選択図】図5

Description

本発明は、シート給送装置及び画像形成装置に関し、特に画像形成部にシートを1枚ずつ分離して給送するための分離給送部の構成に関する。
従来、複写機、プリンタ、ファクシミリ等の画像形成装置においては、画像形成部にシートを給送するシート給送装置を備えており、シート給送装置には、シートを1枚ずつ分離して給送するためのシート分離給送部が設けられている。
このようなシート分離給送部のシート分離方式としては、分離パッド方式や、分離ローラ方式がある。また、シートをシート給送方向に送り出すためのシート給送ローラと、シート給送ローラに圧接すると共にトルクリミッタを介してシート給送方向とは逆方向の回転力が伝達されるリタードローラ(分離ローラ)とを備えたリタード分離方式がある。そして、このようなリタード分離方式のシート分離給送部では、トルクリミッタの作用によってシートを1枚ずつ分離するようにしている。
ここで、いずれのシート分離方式もシート給送の際、シートを給送する給送ローラの回転に対して対向側に位置するローラや分離パッドにより、抵抗力を発生させてシートを分離させる構成である。しかし、このような構成の場合、例えば使用するシートの種類や環境条件、あるいはシートの裁断面のバリの方向やバリの大きさ等により、先端方向にシートの一部がめくれてしまうという問題(以下、先端コバメクレという)があった。
例えば分離パッド方式の場合、シートが分離パッド上を通過するとき、シートの分離パッドに載っていない部分は垂れ下がった状態になっている。そして、この状態でシートが通過すると、分離パッドの左右端のエッジによって図8に示すようにシートPにキズや、めくれPmが発生してしまう。
そこで、このような分離パッド方式の場合は、その対策として分離パッドを保持する分離パッドホルダの幅方向の両端部に突部を設けることによって、分離パッドの左右端でシートが擦られないようにしている(特許文献1参照)。また、他の対策として、分離パッドの表面粗さを1.6a以下にするようにしている(特許文献2参照)。
一方、リタード分離方式の場合、リタードローラの軸にはシート給送方向とは逆方向に駆動がかかっているため、分離パッド方式よりも捲れ量が大きくなりやすく、メクレの幅や量によってはシート先端が破れてしまうことがある。
次に、このような従来のリタード分離方式における先端コバメクレの現象について説明する。図9は、従来のリタード分離方式のシート分離給送部を構成する給送ローラ251と、リタードローラ253を示す斜視図である。
図9に示すように、給送ローラ251は、不図示の軸に固着されるカラーであるプラスチック成形部品213と、プラスチック成形部品213に装着されるゴム層205から構成され、ゴム層205の外周面はシート給送方向と垂直に研磨目が存在する。リタードローラ253も同様に、不図示の軸に固着される、例えば略円柱形状を有するカラーであるプラスチック部品214と、プラスチック部品214に装着されるゴム層215から構成されている。そして、給送ローラ251のシート給送方向と直交する幅方向の長さは、リタードローラ253の幅方向の長さよりも長くなっている。
図10は、従来の給送ローラ251とリタードローラ253の構成及び給送ローラ251とリタードローラ253のニップ圧の分布を説明する図である。ここで、従来のリタードローラ253のニップ端部は、ゴム表面の研磨などの影響でバリや形状の跳ね上がりが起きやすい。このため、シートを搬送する際、リタードローラ253の左右端のエッジ等にシートが引っかかり易くなる。
ここで、エッジ等にシートが引っかかると、シートがめくれる場合があり、シートがめくれると、シートのめくれ部分はシート同士の摩擦となる。この場合、シート間の摩擦係数はトルクリミッタの摩擦係数よりも小さくなるため、リタードローラ253が逆回転する。そして、このようにリタードローラが逆回転すると、このとき給送ローラ251が正回転中であることから、シートPの先端コバメクレのメクレが成長する。
さらに、先端コバメクレの捲れ量が大きくなると、シートの給送ローラ251とリタードローラ253とにより挟持されていないニップの両側部分には、シートのコシにより捲れないように踏ん張る力と、捲れようとする力が集中する。この結果、ニップの両側部分でシートを引き裂く力が発生し、図11に示すようにシートPには、破けをともなう大きなコバメクレPrが生じるようになる。なお、図11に示す先端コバメクレPrは、リタードローラとほぼ同じ幅を有し、ニップの両側部分から破れている。
ところで、このような先端コバメクレが発生し易いシートは、薄紙で、かつ裁断面のバリが大きいという特徴がある。そして、このようなシートを、裁断面のバリが下向き(リタードローラ方向)でセットすると、シート給送時、バリがリタードローラに引っ掛かり、先端コバメクレの発生頻度は高くなる。さらに、先端コバメクレの発生頻度はシートの目の方向にも影響しており、目の方向とシート給送方向とが平行である場合は、シートは、シート先端を引き裂く力に弱く、小さな捲れでも破けが発生し易い。
そこで、従来は、このようなリタード分離方式における先端コバメクレの対策として、ローラ端部にRやC面が付いたリタードローラを用いるようにしたものがある(特許文献3参照)。そして、このようなリタードローラを用いることにより、リタードローラ端部にシート先端が引っ掛かりにくくすることができる。
特開2005−343582号公報 特開2004−307076号公報 特開2006−160452号公報
ところが、このようなリタードローラを用いるようにした従来のシート給送装置及びこれを備えた画像形成装置においては、リタードローラが新品の場合は、ローラ端部のニップ圧曲線がなだらかとなるため、先端コバメクレに対して有利となる。
しかし、使用期間が長くなり、これに伴いリタードローラ表面が削れてくると、端部RやC面の効果が薄れてしまい、先端コバメクレが発生しやすくなる。このように従来のリタード分離方式のシート分離給送部においても、使用時間が長くなると、シートの先端にコバメクレや、シートの破けが発生し、シート先端が破損するようになる。
本発明は、このような現状に鑑みてなされものであり、シート先端が破損することなくシートを分離給送することのできるシート給送装置及び画像形成装置を提供することを目的とするものである。
本発明は、シート支持部に支持されているシートを分離給送するシート分離給送部を備えたシート給送装置において、前記シート分離給送部は、シート給送方向に回転し、シートをシート給送方向に送り出すためのシート給送ローラと、シート給送方向と逆方向に回転可能に設けられ、前記シート給送ローラとの間に形成される分離ニップ部でシートを1枚ずつ分離する分離ローラと、を備え、前記分離ローラを前記シート給送ローラよりもシート給送方向と直交する方向の長さを短く構成し、前記分離ローラは、カラーと、カラーの外周に装着される円筒状の弾性体とを有し、前記円筒状の弾性体は、前記カラーに固定される弾性体基部と、前記弾性体基部の幅方向の両端部に内径側に空間を空けて設けられた可撓部とを有することを特徴とするものである。
本発明によれば、分離ローラを構成する円筒状の弾性体の両端部に内径側に空間を空けて設けられた可撓部を備えることにより、分離ニップ部両端部でのニップ圧を低減することができ、シート先端が破損することなくシートを分離給送することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について図面を用いて詳細に説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の一例であるカラーレーザプリンタの全体構成図である。
図1において、100はカラーレーザプリンタ、100Aはカラーレーザプリンタ本体(以下、プリンタ本体という)であり、このプリンタ本体100Aにはシートに画像を形成する画像形成部101が設けられている。さらに、このプリンタ本体100Aには、シート給送部102と、転写ユニット103と、定着部11とが設けられている。なお、本実施の形態において、このプリンタ本体100Aの一部は、シート給送部本体を兼ねている。
ここで、画像形成部101は、上下方向に配置され、それぞれイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のトナー画像を担持する像担持体である感光体ドラム3を備えている。また、感光体ドラム3の周囲には、回転方向に沿って帯電手段4、露光手段9、現像器6、クリーニング手段15等が配置されている。
なお、帯電手段4は感光体ドラム表面を一様に帯電するためのものであり、露光手段9は画像情報に基づいてレーザビームを照射して感光体ドラム上に静電潜像を形成するためのものである。現像器6は静電潜像にトナーを付着させてトナー像として顕像化するためのものであり、クリーニング手段15は転写後、感光体ドラム表面に残留したトナーを除去するためのものである。
図1において、2(2a〜2d)は、感光体ドラム3、帯電手段4、現像器6、クリーニング手段15を一体的にカートリッジ化したプロセスカートリッジであり、このプロセスカートリッジ2はプリンタ本体100Aに交換可能に装着されている。
また、8は、後述する転写ユニット103に設けられ、シートを搬送する転写搬送ベルト16の内側に併設されている転写ローラであり、この転写ローラ8は、それぞれ感光体ドラム3と共に転写搬送ベルト16を挟持している。
なお、この転写ローラ8は図示しない転写バイアス用電源に接続されており、この転写ローラ8から正極性の電荷が転写搬送ベルト16を介してシートに印加されるようになっている。そして、このように転写バイアスを印加することにより、転写搬送ベルト16に保持されながら感光体ドラム3に接触中のシートに、感光体ドラム上の負極性の各色トナー像が順次転写され、多色画像が形成されるようになっている。
シート給送部102は、給紙カセット17に収納されたシートPを、シート給送ローラであるピックアップローラ18により送り出すシート給送装置であるカセット給送装置102aを備えている。また、シート給送部102は、シート支持部であるマルチ給送トレイ74に収納(支持)されたシートPを、シート給送ローラであるピックアップローラ51により送り出すシート給送装置であるマルチ給送装置102bを備えている。なお、給紙カセット17は複数枚のシートPを収納し、プリンタ本体底部に装填されるものであり、マルチ給送トレイ74は、使用時には図1に示されるように開かれて、複数枚のシートPを支持するものである。
そして、画像形成の際には、例えば給紙カセット17に収納されたシートPはピックアップローラ18によって1枚ずつ分離給送され、この後、所定のタイミングでレジストローラ対7によって転写ユニット103に搬送される。また、マルチ給送トレイ74からシートPを給送する際には、マルチ給送トレイ74に収容されたシートPはピックアップローラ51によって1枚ずつ分離給送され、この後、レジストローラ対7によって転写ユニット103に搬送される。
転写ユニット103は、感光体ドラム3に対向して配設されている転写搬送ベルト16を備えている。なお、この転写搬送ベルト16は、感光体ドラム3に対向する外周面にシートを静電吸着すると共に、感光体ドラム3にシートを接触させるべく循環移動するようになっている。そして、このように循環移動する転写搬送ベルト16に静電吸着されることにより、シートPは転写搬送ベルト16により転写位置まで搬送され、感光体ドラム3上のトナー像が転写される。
次に、このように構成されたカラーレーザプリンタ100の画像形成動作について説明する。
まず、帯電手段4により一様に帯電された感光体ドラム3の表面に、露光手段9から照射された画像情報に対応するレーザビームが走査されると、感光体ドラム表面には潜像が形成される。さらにこの潜像を現像手段4によって現像することにより、感光体ドラム表面にイエロー、マゼンタ、シアン及びブラックの4色のトナー画像が形成される。
また、このトナー画像形成動作に並行して給紙カセット17に収容されたシートPは、ピックアップローラ18によりピックアップされ、またマルチ給送トレイ74に収容されたシートPはピックアップローラ51によって1枚ずつ分離給送される。
この後、給紙カセット17、或はマルチ給送トレイ74から給送されたシートPは、レジストローラ対7に導かれた後、レジストローラ対7によって画像形成動作に同期するようにして転写ユニット103に搬送される。そして、このように転写ユニット103に搬送されたシートPは、転写搬送ベルト16に吸着され、感光体ドラム3と転写搬送ベルト16とが圧接する転写部に搬送される。
次に、このように転写部に搬送されたシートに対し、各転写部に配置されトナーと逆極性の電圧を印加された転写ローラ8の作用により、感光体ドラム上の各色のトナー画像がシート上に順次重ね合わせて転写される。そして、このように4色のトナー画像が多重転写されたシートPは、転写搬送ベルト16から分離されて定着部11に搬送される。
次に、このように定着トナー画像が転写された後、定着部11に搬送されたシートPは、定着部11において加圧・加熱される。この結果、フルカラーのプリント画像が永久画像としてシート上に定着される。次に、このようにフルカラーのプリント画像が永久画像として定着された後、シートPは排出ローラ12によって排出され、排出ローラ12の下方にある積載トレイ13へと積載される。
図2は、シート給送部102のマルチ給送装置102bの構成を示す図である。このマルチ給送装置102bは、シートPを積載支持するシート積載トレイ74と、ピックアップローラ51と、ピックアップローラ51により送り出されたシートPを1枚ずつ分離するシート分離給送部であるシート分離部50が設けられている。
そして、このシート積載トレイ74のシート給送方向下流側には、シート加圧部材としての中板70が、図3に示すように、前後側板63,64に対して支点70a,70bを中心に上下方向に回動自在に設けられている。
この中板70は、加圧バネ72(72a,72b)によってピックアップローラ51の方向に付勢されている。なお、この中板70は、後述する駆動部によって、適宜、図2の破線で示すピックアップローラ51にシートを圧接させる加圧状態と、図2の実線で示すピックアップローラ51からシートを離間させる圧解除状態とに切り換えられるようになっている。
また、中板70のシート給送方向下流側である先端部のピックアップローラ51に臨む位置には、ピックアップローラ51によるシートPの給送の際、シートPの重送を防止すると共に中板70の加圧時の衝撃を和らげるため、フェルト71が設けられている。
一方、ピックアップローラ51は、図3に示すようにピックアップローラ軸52に固定されており、ピックアップローラ軸52は、前側板63及び後側板64に回転自在に軸支されている。更に、ピックアップローラ軸52の奥側端部には給送駆動ギア65が固定されている。
シート分離部50は、ピックアップローラ51と、シート給送方向と逆方向に回転可能に設けられ、ピックアップローラ51と圧接してニップ部(分離ニップ部)を形成する分離ローラであるリタードローラ53と、により構成されている。このリタードローラ53は、所定のトルクを発生する分離力付与手段としてのトルクリミッタ61を介在させてリタードローラ軸54に固定されている。なお、このリタードローラ53は、ピックアップローラ51に対向するように設けられ、図示しない軸受けを介在させた圧接部材である加圧バネ60(60a,60b)によってピックアップローラ51に所定の圧で圧接してニップを形成するように構成されている。
また、リタードローラ軸54には、ピックアップローラ51のシート給送方向とは逆方向へリタードローラ53を回転するように駆動ギア101が固定されている。そして、この駆動ギア101には、ギア102,103を介して給送モータM1の駆動が伝達されるようになっている。また、このリタードローラ53の駆動ギア101は、電磁クラッチ104と一体となっており、電磁クラッチ104のON/OFFにより、任意のタイミングでリタードローラ53の駆動を制御できるようになっている。
なお、トルクリミッタ61のトルク値及び加圧バネ60の加圧力は、ピックアップローラ51とリタードローラ53のニップ内にシートが1枚のみ存在する場合には、摩擦力でリタードローラ53がピックアップローラ51に追従するように設定されている。また、ピックアップローラ51とリタードローラ53のニップ内にシートが無い状態でも、摩擦力でリタードローラ53がピックアップローラ51に追従するように設定されている。
さらに、ピックアップローラ51とリタードローラ53のニップ内にシートが2枚以上存在する場合は、リタードローラ53が逆転するように設定されており、このようにリタードローラ53が逆転することにより、重送シートを押し戻すことができる。なお、ピックアップローラ51が停止している時は、ピックアップローラ51がリタードローラ53に追従するようになっている。
ところで、図3に示すように、ピックアップローラ軸52には給送駆動ギア65が固定されており、この給送駆動ギア65に対し、1個所の欠歯部を有する制御ギア80aが噛合可能に設けられている。
なお、この制御ギア80aには中板70のピックアップローラ51への加圧/圧解除を制御するための中板制御カム80bが一体的に設けられている。さらに、この中板制御カム80bには、中板70の奥側に一体的に設けられたカムフォロア70cが当接するようになっている。そして、このように構成することにより、ピックアップローラ51が1回転する間に、中板70はピックアップローラ51に対する加圧・離間動作を行うことができる。
また、この制御ギア80aは駆動軸82に固定されており、この駆動軸82には駆動入力ギア81aが設けられている。この駆動入力ギア81aには、制御用ソレノイド69により作動するバネクラッチ81が内蔵されており、制御用ソレノイド69が1回ON/OFFすると、バネクラッチ81により、駆動入力ギア81aは制御ギア80aを、駆動軸82ごと1回転させる。
なお、バネクラッチ81と制御ギア80aの欠歯部の位相角は、シート給送動作の待機時において給送駆動ギア65の対向位置に欠歯部が位置するように設定されている。これにより、シート給送動作の待機状態では、給送駆動ギア65と一体のピックアップローラ軸52は、トルクリミッタ61の回転負荷が作用するものの、何れの方向へも自由に回転できる。また、これによりピックアップローラ51も何れの方向へも自由に回転できる。
ピックアップローラ51のシート給送方向下流側には引抜きローラ55aと、引抜き従動ローラ55bとにより構成される引抜きローラ対55が配設されている。ここで、引抜きローラ55aは、引抜き駆動ギア62を介して給送モータM1と直結されているため、給送モータM1の駆動と同期して回転する。なお、本実施の形態では給送モータM1にパルスモータを使用している。また、引抜きローラ55aに対向するように、引抜き従動ローラ55bが不図示の軸受け部材を介してバネ56a,56bによって加圧されている。
次に、このように構成されたマルチ給送装置102bのシート給送動作を説明する。
シートの給送が開始されると、ソレノイド69がONし、ピックアップローラ51の1回転制御が始まる。この場合、先ず駆動入力ギア81aが回転し、これに伴い制御ギア80aが回転する。そして、この制御ギア80aの回転により中板制御カム80bが回転し、この中板制御カム80bの作用により中板70が上方回動し、中板70に積載されたシートをピックアップローラ51に加圧当接させる。
また、このピックアップローラ51に対するシートの加圧当接が完了すると、そのタイミングで、それまでの回転により制御ギア80aの欠歯部領域が終了するため、給送駆動ギア65と制御ギア80aが噛合する。これにより、ピックアップローラ51は回転を開始し、シートの給送を開始する。
また、同じタイミングで電磁クラッチ104もONし、これによりリタードローラ53にも給送モータM1の駆動が伝達され、リタードローラ53は、シート給送方向とは逆方向に駆動される。なお、この後、トルクリミッタ61のトルクリミッタ値と、加圧バネ60の加圧力と、ピックアップローラ51とのニップ部を通過するシートの枚数により、リタードローラ53の回転方向が変わる。例えば、ピックアップローラ51とのニップ部にシートが2枚以上存在する場合は、リタードローラ53は逆転する。これにより、重送シートをシート積載トレイ74側に押し戻すことができ、シート積載トレイ74に積載された最上位のシート1枚を分離給送することができる。
次に、所定の給送距離だけピックアップローラ51がシートを給送すると、中板制御カム80bが作用し、中板70によるピックアップローラ51に対する加圧を解除する。この後、ピックアップローラ51は、シートの先端が引抜きローラ対55に到達するに十分な距離だけ給送動作を続け、やがて、制御ギア80aの欠歯部が待機位置である給送駆動ギア65の対向位置に戻ってくると、その動作を終了する。
このとき、シートの搬送は下流の引抜きローラ対55に受け渡されているため、シートは、引抜きローラ対55によりピックアップローラ51とリタードローラ53のニップ部から引抜かれる。この後、シートは、シートの通過タイミングを検知する搬送センサ90を通過し、更に下流へと搬送されていく。
一方、リタードローラ53は、シートの搬送が引き抜きローラ対55に受け渡され、シートの後端がピックアップローラ51とリタードローラ53のニップを通過した後も、駆動し続ける。これにより、給送されたシートに連れ送りされた後続シート(重送シート)をシート積載トレイ74の方向に戻すことができる。
この後、次の給送動作において中板70がピックアップローラ51に加圧し始める直前に、電磁クラッチ104がOFFとなり、リタードローラ53に対する駆動が切断される。そして、中板70の加圧が完了し、ピックアップローラ51の駆動が開始すると同時に、再び電磁クラッチ104がONとなり、リタードローラ51の駆動が開始される。
なお、搬送センサ90がシート先端の通過タイミングを検知した際、その検知タイミングが遅い場合、不図示の制御部は、遅延ジャムとし、早い場合は、給送モータM1を一旦停止させ、搬送タイミングを調整して給送モータM1の駆動を再開する。
図4は、シート分離部50を構成するピックアップローラ51とリタードローラ53の斜視図であり、ピックアップローラ51のシート給送方向と直交する幅方向の長さは、リタードローラ53の幅方向の長さよりも長くなっている。なお、本実施の形態において、ピックアップローラ51はリタードローラ53より幅方向に片側3.5mmずつ長くなっている。
ピックアップローラ51は、ピックアップローラ軸52に固着されたカラーであるプラスチック成形部品113と、プラスチック成形部品113の上面を覆うように圧入(装着)されている円筒状の弾性体により構成される合成ゴム層105とを有している。なお、この合成ゴム層105は、ピックアップローラ51の外周面を構成するものであり、本実施の形態において、この合成ゴム層105は、厚み3mm、ASKER Cで硬度33±5のEPDMである。
リタードローラ53は、リタードローラ軸54に固着されたカラーであるプラスチック成形部品114と、プラスチック成形部品上面に、プラスチック成形部品を覆うように圧入されている円筒状の弾性体により構成される合成ゴム層106とを有している。
ここで、このリタードローラ53の合成ゴム層106は、リタードローラ53の外周面を構成するものであり、硬度がピックアップローラ51(の合成ゴム層105)より低く設定されている。これにより、リタードローラ53がピックアップローラ51に圧接した際、リタードローラ側が凹形状となるニップNが形成され、これによりシートを確実に分離することができる。
また、このリタードローラ53の合成ゴム層106は、図5の(a)に示すように、プラスチック成形部品114と嵌合する弾性体基部である中央部106aが厚くなっている。また、中央部109の幅方向の両端のプラスチック成形部品114から外れた両端部107は薄くなっている。つまり、リタードローラ53の合成ゴム層106は、回転部材であるリタードローラ軸54及びプラスチック成形部品114に嵌合される厚い中央部109と、プラスチック成形部品114から外れた薄肉形状の両端部107とを備えている。
ここで、この薄肉形状の両端部107の外径は中央部109の外径と同径であり、内径は中央部109よりを大きくなっている。なお、この薄肉形状の両端部107と中央部109の内径の差により生じる段差形状の隅部にはR形状108が形成されている。
そして、このように両端部107を薄くすることにより、合成ゴム層106の幅方向の両端部の内径側には空間(隙間)Gが形成され、これにより両端部107は可撓性を有するようになる。このように、リタードローラ53の合成ゴム層106は、幅方向の両端部に内径側に空間Gを空けて設けられた可撓部を有している。
なお、本実施の形態において、リタードローラ53の合成ゴム層106の中央部109の厚みは5.3mmである。また、リタードローラ53の合成ゴム層106の可撓部である両端部107の厚みは1.7mmであり、その幅方向の長さ、即ち中央部109からの突出量は片側4mmである。
このような構成のリタードローラ53の場合、ピックアップローラ51とのニップの端部では、リタードローラ53の薄肉形状の両端部107が弾性力によりピックアップローラ51と圧接する。この場合、従来のリタードローラのようにニップ端部で急激にニップ圧が変化することはなく、リタードローラ53のピックアップローラ51とのニップ圧は、図5の(b)に示す幅方向を横軸にとったニップ圧曲線のようになる。
即ち、ニップ中央部は、図2及び図3に示す加圧バネ60(60a,60b)によって加圧されていることにより、一定のニップ圧でピックアップローラ51に圧接している。一方、リタードローラ53のニップ両端部の薄肉形状の両端部107は、合成ゴム層106の弾性力のみでピックアップローラ51と圧接している。これにより、ニップ圧は、中央部領域からニップ両端部にかけてなだらかに低減するようになる。
このように、リタードローラ53の両端部107を、ピックアップローラ51に圧接する際、弾性的にピックアップローラ51に圧接させるようにすることにより、ニップ両端部でのニップ圧を低減することができる。これにより、シート先端がリタードローラ53のローラエッジに引っかかることが少なくなり、先端コバメクレの発生頻度は低減される。
また、コバメクレが発生した場合でも、ニップ端部付近のニップ圧がなだらかに変化しているため、シートを引き裂く力は分散され、シート先端の破けを防止することができる。さらに、両端部107の内径側に空間Gを形成することにより、コバメクレが発生した際、両端部107が撓むことができるようになるため、シート先端に破けを発生させないようにすることが可能となる。
このように、リタードローラ53の両端部107を、ピックアップローラ51に圧接する際、弾性的にピックアップローラ51に圧接させてニップ両端部でのニップ圧を低減することにより、シート先端が破損することなくシートを分離給送することができる。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図6は本実施の形態に係るシート給送装置のシート分離部を構成するピックアップローラとリタードローラの斜視図である。なお、図6において、図4と同一符号は、同一または相当部分を示している。
図6において、111はリタードローラ53のプラスチック成形部品114の外側に圧入されたゴム層である。そして、このゴム層111は、2つ以上の弾性層、本実施の形態においては、図7の(a)に示すように外層ゴム111aと、外層ゴム111aよりも柔らかい内層ゴム111bの、2つの異なる硬度の弾性層であるゴム層から構成されている。
なお、本実施の形態において、リタードローラ53の外周面を形成する外層ゴム111aはASKER Cで硬度45±5のEPDMで厚みは1.7mm、内層ゴム111bはASKER Cで硬度17±5のブチルゴムで厚みは3.6mmとなっている。
そして、このようにゴム層111を2層構成にすることで、外層は固く耐久性に優れ、内層は柔らかく分離性能が高いリタードローラ53を得ることができる。また、外層ゴム111aの内側の内層ゴム111bは密着性が高く、プラスチック成型部品114と外層ゴム111aにしっかりと圧接されている。
なお、本実施の形態において、外層ゴム111aが内層ゴム111bに比べて幅方向片側4mmずつ突出しており、これにより外層ゴム111aによってリタードローラ53の幅方向の両端部が形成される。また、外層ゴム111aと内層ゴム111bの長さの差により、リタードローラ53の幅方向の両端部の内径側には空間Gが形成され、これにより両端部は可撓性を有するようになる。この場合、リタードローラ53のピックアップローラ51とのニップ圧は、図7の(b)に示す幅方向を横軸にとったニップ圧曲線のようになる。
即ち、弾性体基部となる内層ゴム111bが存在するニップ中央部は、図2及び図3に示す加圧バネ60(60a,60b)によって加圧されていることにより、一定のニップ圧でピックアップローラ51に圧接している。また、ニップ両端部では、外層ゴム111aの幅方向の両端部が弾性力のみでピックアップローラ51と圧接することにより、中央部領域からニップ端部にかけてニップ圧がなだらかに低減するようになる。
そして、このようにニップ端部のニップ圧を低くすることにより、先端コバメクレのきっかけとなりやすいローラ端部のエッジに引っかかる頻度は低減する。また、先端コバメクレが発生したとしても、シートを引き裂く力は外層ゴム111aの幅方向の両端部で分散されるため、シートの破けを防止することができる。
なお、本実施の形態では、分離給送部として、ピックアップローラ51をリタードローラ53に圧接させ、ピックアップローラ51によりシートの送り出しと、リタードローラ53との間でのシートの分離を行っているが、本発明はこれに限定されるものではない。例えば、シートを送り出す機能だけをピックアップローラに持たせ、リタードローラにはシートを給送する方向に回転するフィードローラを圧接させてシートを分離する構成の分離給送部に本発明を適用しても良い。
本発明の第1の実施の形態に係るシート給送装置を備えた画像形成装置の一例であるカラーレーザプリンタの全体構成図。 上記シート給送装置の一例である、シート給送部に設けられたマルチ給送装置の構成を示す図。 上記マルチ給送装置の駆動系を説明する図。 上記マルチ給送装置のシート分離部を構成するピックアップローラとリタードローラの斜視図。 上記ピックアップローラとリタードローラの構成及びピックアップローラとリタードローラのニップ圧の分布を説明する図。 本発明の第2の実施の形態に係るシート給送装置に設けられたピックアップローラとリタードローラの斜視図。 上記ピックアップローラとリタードローラの構成及びピックアップローラとリタードローラのニップ圧の分布を説明する図。 従来の分離パッド方式のシート分離給送部においてシートに生じる先端コバメクレを説明する図。 従来のリタード分離方式のシート分離給送部を構成する給送ローラとリタードローラを示す斜視図。 従来の給送ローラとリタードローラの構成及び給送ローラとリタードローラのニップ圧の分布を説明する図。 従来のリタード分離方式のシート分離給送部においてシートに生じる先端コバメクレを説明する図。
符号の説明
100 カラーレーザプリンタ
100A カラーレーザプリンタ本体
101 画像形成部
102 シート給送部
102a カセット給送装置
102b マルチ給送装置
74 シート積載トレイ
51 ピックアップローラ
50 シート分離部
53 リタードローラ
114 プラスチック成形部品
106 合成ゴム層
107 両端部
109 中央部
G 空間
N 分離ニップ部
P シート

Claims (7)

  1. シート支持部に支持されているシートを分離給送するシート分離給送部を備えたシート給送装置において、
    前記シート分離給送部は、
    シート給送方向に回転し、シートをシート給送方向に送り出すためのシート給送ローラと、
    シート給送方向と逆方向に回転可能に設けられ、前記シート給送ローラとの間に形成される分離ニップ部でシートを1枚ずつ分離する分離ローラと、を備え、
    前記分離ローラを前記シート給送ローラよりもシート給送方向と直交する方向の長さを短く構成し、
    前記分離ローラは、カラーと、カラーの外周に装着される円筒状の弾性体とを有し、前記円筒状の弾性体は、前記カラーに固定される弾性体基部と、前記弾性体基部の幅方向の両端部に内径側に空間を空けて設けられた可撓部とを有することを特徴とするシート給送装置。
  2. 前記シート給送ローラと前記分離ローラとを圧接させる圧接部材を備え、
    前記円筒状の弾性体の可撓部は、前記分離ローラが前記圧接部材により前記シート給送ローラと圧接する際、弾性的に前記シート給送ローラに圧接することを特徴とする請求項1記載のシート給送装置。
  3. 前記円筒状の弾性体の可撓部は、前記円筒状の弾性体の弾性体基部と同じ外径を有し、かつ前記中央部の厚みよりも薄くなっていることを特徴とする請求項1又は2記載のシート給送装置。
  4. 前記円筒状の弾性体は、硬度の異なる2つ以上の弾性層から形成されており、少なくとも前記分離ローラの外周面を形成する弾性層は前記弾性体基部よりも幅方向の長さが長いことを特徴とする請求項3記載のシート給送装置。
  5. 前記2つ以上の弾性層のうち、内側の前記弾性層の幅方向の長さを、外側の前記弾性層よりも短くしたことを特徴とする請求項4記載のシート給送装置。
  6. 前記円筒状の弾性体の前記外側の弾性層は前記内側の弾性層よりも硬度が大きく、前記シート給送ローラの表面よりも硬度が小さいことを特徴とする請求項5記載のシート給送装置。
  7. 請求項1ないし6のいずれか1項に記載のシート給送装置と、前記シート給送装置から送り出されたシートに画像を形成する画像形成部と、を備えたことを特徴とする画像形成装置。
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