JP2010155439A - 凹凸パターンを有するポリマーシートの製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水系のポリマーラテックスを基材上に塗工する塗工工程、塗工したポリマーラテックスを乾燥させてポリマーシートを形成する乾燥工程、およびポリマーシートに凹凸型のパターンを有するモールドを押し当てる転写工程を含む、凹凸パターンを有するポリマーシートの製造方法。
【選択図】図1
Description
該塗工したポリマーラテックスを乾燥させてポリマーシートを形成する乾燥工程、および
該ポリマーシートに、凹凸型のパターンを有するモールドを押し当てる転写工程
を含む、凹凸パターンを有するポリマーシートの製造方法。
該塗工したポリマーラテックス中の水性溶媒の一部を乾燥させてポリマーラテックス膜を形成する第1乾燥工程、
ポリマーラテックス膜に、凹凸型のパターンを有するモールドを押し当てる転写工程、および
ポリマーラテックス膜中の残りの水性溶媒を乾燥させる第2乾燥工程
を含む、凹凸パターンを有するポリマーシートの製造方法。
本明細書において、ポリマーラテックスとは、水性溶媒の中に高分子物質が安定して分散しているものをいう。水性溶媒としては、水の他、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの各種アルコールやジエチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、エチレングリコールモノ2−エチルヘキシルエーテル、2,2,4−トリメチル−1,3−ブタンジオールイソブチレート、グルタル酸ジイソプロピル、プロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールn−ブチルエーテル、トリプロピレングリコールn−ブチルエーテル、ジプロピレングリコールメチルエーテル、トリプロピレングリコールメチルエーテル、ジエチレングリコール等の溶媒が挙げられる。ポリマーラテックスとしては、アクリル系ラテックス、塩化ビニリデン系ラテックス、スチレンブタジエン系ラテックス、シリコーン含有ラテックス等を使用できる。特に、耐候性が良好なアクリル系ラテックスおよびシリコーン含有ラテックスが好ましい。
(R1)n −Si−(R2)4-n (1)
(式中nは0〜3の整数であり、R1は水素、炭素数1〜16の脂肪族炭化水素基、炭素数5〜10のアリール基および炭素数5〜6のシクロアルキル基からなる群から選ばれる基である。n個のR1は同一であっても異なってもよい。R2は炭素数1〜8のアルコキシ基、アセトキシ基および水酸基からなる群から選ばれる基である。4−n個のR2は同一であっても異なってもよい。)
で表される化合物が好ましい。
Si含有化合物は、上記式(1)においてn=0の場合であるシラン(I)および上記式(1)においてn=1の場合であるシラン(II)の少なくとも1種を含んでいることが好ましく、ポリマーラテックスの良好な重合安定性を得るためには上記n=1の場合であるシラン(II)を含んでいることが特に好ましい。
塗工工程においては、ポリマーラテックスを基材上に塗工する。基材としては、ガラス基材、ポリエチレンテレフタレート(PET)基板、ポリイミド基板、ポリカーボネート(PC)基板、環状ポリオレフィン基板、ポリメチルメタクリレート(PMMA)基板、ポリエチレンナフタレート(PEN)基板、ポリプロピレン(PP)基板、ガラス含浸プラスチック基板等を使用できるが、これらに限ったものではない。基材がプラスチックの場合は、光の波長が450nmから600nmにて、光線透過率が50%以上であれば基材の材料は何でもよい。また、基材は電子部品でもよい。基材が電子部品の場合は光線透過率は50%以下でもよい。例えば、配線、電極、LEDや有機EL等の発光体、太陽電池、トランジスタ等、ある機能素子がついた凹凸のある基板に直接ポリマーラテックスを塗工してもよい。ラテックスの塗工方法としては、正回転ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、ブレードコーター、ロッドコーター、エアドクターコーター、カーテンコーター、ファウンテンコーター、キスコーター、スピンコーター、キャスト塗工、スプレー塗工、等が挙げられる。また、基板の一部に塗りたい場合は印刷方式により塗工することもでき、例えば、フレキソ印刷やオフセット印刷、グラビア印刷等を使用することができる。
乾燥工程では、塗工したポリマーラテックス中の水性溶媒を乾燥させる。ポリマーラテックスの成膜過程を図1に示す。図1に示す成膜過程に関しては、高分子学会編集川口春馬、室井宗一著「ポリマーコロイド」共立出版株式会社発行のp.45、46、47に記載されている。乾燥に伴って、分散状態(図1(a))のラテックス中のポリマー粒子表面間距離はしだいに短縮されてポリマー粒子が互いに接触してポリマーラテックス膜を形成し、ラテックスは流動性を失うにいたる。その過程でポリマー粒子が最密充填になる(図1(b))。ラテックスが多分散性である場合、ポリマー粒子の充填の状態と充填密度とは多少変化する。この状態からさらに乾燥が進むと、フィルム形成性をもつラテックスでは、ポリマー粒子が変形、融着する。圧着によって、ポリマー粒子周囲の保護層が破壊され、ポリマー粒子同士が直接接触して融着が進行する。これは凝固物生成の機構と同様である。ポリマー粒子が吸着層で保護されている場合には、破壊された吸着層の吸着種は粒子間ポケットに集積されることになる。化学結合的保護層の場合には、水が存在する限り保護層は破壊されない。しかし水和水が蒸発すると、親水基がポリマー粒子内部に拡散してしまい、やはり保護層は消滅する。これによりポリマー粒子が相互に自己接触する。以上のようにして連続フィルムが形成される(図1(c))。連続フィルムが形成できる最低温度を最低成膜温度といい、MFTと呼ばれる。MFTはポリマー組成で決定されるが、粒子構造によっても制御できる。たとえばラテックス中のポリマー粒子をコア/シェル構造とし、コア部を高Tg、シェル部を低Tgとすることで、MFTを下げることができる。また、成膜助剤を添加することで、MFTを下げることもできる。さらに連続フィルムが乾燥されると連続フィルム表面が平坦化しポリマーシートが形成される(図1(d))。
転写工程においては、上記第1の方法においてはポリマーシート、上記第2の方法においては第1乾燥工程後のポリマーラテックス膜に、凹凸型のパターンを有するモールドを押し当てる。本発明に用いるモールドは、微細加工を施すための凹凸型のパターンが付与された原型である。モールドとして、金属金型、Si型、石英型、SiC型、Ni電鋳型、樹脂型(樹脂モールド)等が使用できるが、モールド作製が容易である点で樹脂モールドが好ましい。本発明の製造方法においては、ポリマーラテックスを用いることにより比較的低温で転写工程を実施でき、モールドの作製が容易な樹脂モールドを使用することができるため、低コスト化が可能となる。また、ポリマーラテックスは水系であるため、樹脂モールドを溶解することなく使用できる。樹脂モールドの作製方法としては、フォトリソグラフィー法やレーザー彫刻法を用いることができる。
モールドの構造は、表面に凹凸の形状が付与されていればよく、ロール状、平板等の形態であることができる。
旭化成ケミカルズ社製のSB系のラテックスL−1571を、200μmのアプリケータを用いてガラス基板に塗工した(塗工工程)。塗工後、ガラス基板をホットプレート上にて40℃に温めて、ラテックス中の水を乾燥させてポリマーラテックス膜を形成し、流動性を失ったことが認められた時点で(すなわち該膜が透明になる前に)乾燥を終了させた(第1乾燥工程)。次にポリマーラテックス膜に樹脂モールドを押し当て、40℃で保持した(転写工程)。樹脂モールドは、旭化成ケミカルズ社製のネガ型感光性樹脂のAPRを用いて、露光と現像工程とを経て作製したものである。樹脂モールドをポリマーラテックス膜から剥離し、ガラス基板上のポリマーラテックス膜の乾燥を続けた(第2乾燥工程)。40℃で30分間ホットプレートの上でポリマーラテックス膜を乾燥させた後、レーザー顕微鏡にて膜の表面形状を観察した。観察結果を図2に示す。図2(a)に示す樹脂モールドの穴の径は43μm、図2(b)に示す、ポリマーラテックスから形成された膜の賦型後(転写後)の突起径は42μmであった。以上の結果から、本実施例においてはポリマーラテックスから形成される膜に対して簡便に表面凹凸形状を付与できることが分かる。
Claims (6)
- 水系のポリマーラテックスを基材上に塗工する塗工工程、
前記塗工したポリマーラテックスを乾燥させてポリマーシートを形成する乾燥工程、および
前記ポリマーシートに、凹凸型のパターンを有するモールドを押し当てる転写工程
を含む、凹凸パターンを有するポリマーシートの製造方法。 - 水系のポリマーラテックスを基材上に塗工する塗工工程、
前記塗工したポリマーラテックス中の水性溶媒の一部を乾燥させてポリマーラテックス膜を形成する第1乾燥工程、
前記ポリマーラテックス膜に、凹凸型のパターンを有するモールドを押し当てる転写工程、および
前記ポリマーラテックス膜中の残りの水性溶媒を乾燥させる第2乾燥工程
を含む、凹凸パターンを有するポリマーシートの製造方法。 - 前記転写工程における転写の温度が5℃から60℃である、請求項1または2に記載の凹凸パターンを有するポリマーシートの製造方法。
- 前記ポリマーラテックスがアクリル系ラテックスである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の凹凸パターンを有するポリマーシートの製造方法。
- 前記ポリマーラテックスがシリコーン含有ラテックスである、請求項1〜3のいずれか1項に記載の凹凸パターンを有するポリマーシートの製造方法。
- 前記モールドが樹脂モールドである、請求項1〜5のいずれか1項に記載の凹凸パターンを有するポリマーシートの製造方法。
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JPWO2014041941A1 (ja) * | 2012-09-14 | 2016-08-18 | 株式会社ニコン | 基板処理装置及びデバイス製造方法 |
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2009
- 2009-01-05 JP JP2009000327A patent/JP2010155439A/ja active Pending
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