JP2010154729A - 直流モータ - Google Patents

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Keita Kawai
啓太 河合
Tomohiro Aoyama
知弘 青山
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Abstract

【課題】小型化及び高出力化を図るとともに高い静粛性を確保しつつ長寿命化を実現することのできる直流モータを提供すること。
【解決手段】各給電ブラシ6は、その摺接部を構成する先端の幅が各セグメント12の幅の半分に設定されるとともに、その周方向に隣り合う異極ブラシが、互いに相反する方向にシフトされる。そして、各給電ブラシ6(6a〜6d)の径方向外側において該各給電ブラシ6(6a〜6d)に対応する各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシ6(6a〜6d)と同一方向にシフトさせる。
【選択図】図1

Description

本発明は、磁極数の整数倍のスロットを有する直流モータに関するものである。
従来、直流モータには、磁極数を4極、或いは6極とすることにより、その小型化と高出力化との両立を図ったものがある。例えば、特許文献1に記載の直流モータは、4つの磁極を有するとともに、そのスロット数及びセグメント数が「12」に設定されている。即ち、直流モータにおけるコギングトルクの脈動数は、その磁極数とスロット数との間の最小公倍数となる。そして、この直流モータのように、そのスロット数を当該最小公倍数に設定、即ち磁極数の整数倍とするとともに、当該スロット数とセグメント数とを同数とすることにより、その小型・高出力という利点を極大化することが可能になる。
特開2007−116814号公報
しかしながら、このようにスロット数及びセグメント数を磁極数の整数倍とした構成では、それゆえに、電流リップル、特に電流波形の振幅が大きい。このため、上記従来の構成は、その小型・高出力というメリットとともに、磁気音の増大というデメリットをも内包するものとなっている。また、近年では、所謂メンテナンスフリーの観点から、給電ブラシを含めた更なる長寿命化の要請も高まっており、この点において、なお改善の余地を残すものとなっていた。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであって、その目的は、小型化及び高出力化を図るとともに高い静粛性を確保しつつ長寿命化を実現することのできる直流モータを提供することにある。
上記問題点を解決するために、請求項1に記載の発明は、ヨークの内周に永久磁石を固着してなるステータと、給電ブラシが摺接される複数のセグメントを周方向に配設してなる整流子、及び巻線が巻回された複数のティースを有する電機子とを備え、前記各ティースの間に形成されるスロットの数は、前記永久磁石により形成される磁極数の整数倍に設定されるものであって、該スロットと同数の前記セグメントを有するとともに、前記磁極数と同数の前記給電ブラシを有する直流モータにおいて、前記各給電ブラシは、隣り合う異極ブラシが互いに相反する方向にシフトされるとともに、前記各給電ブラシの径方向外側において該各給電ブラシに対応する各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシと同一方向にシフトさせたこと、を要旨とする。
即ち、各給電ブラシについて、その隣り合う異極ブラシを互いに相反する方向にシフトすることにより、正負の整流が交互に行なわれる。これにより、その電流波形の山数がセグメント数よりも増加し、その結果、その電流波形の振幅を小さく抑えることができるようになる。
しかしながら、これら各給電ブラシの径方向外側において当該各給電ブラシに対応する各磁極の周方向位置には変更がないとすれば、上記のような各給電ブラシのシフトによって、その磁気バランスが崩れてしまうことになる。即ち、そのモータ回転方向に応じて「整流に有利なもの」と「整流に不利なもの」とができることになる。そのため、モータ回転が何れかの方向に偏るような使用方法では、これら各給電ブラシ間で消耗状態に差がつくことになり、その結果、モータ寿命が短くなるという問題がある。
この点、上記構成のように、各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシと同一方向にシフトさせることで、このような磁気バランスの変化を抑えることができる。そして、これにより、高い静粛性を確保しつつ長寿命化を実現することができるようになる。
請求項2に記載の発明は、ヨークの内周に永久磁石を固着してなるステータと、給電ブラシが摺接される複数のセグメントを周方向に配設してなる整流子、及び巻線が巻回された複数のティースを有する電機子とを備え、前記各ティースの間に形成されるスロットの数は、前記永久磁石により形成される磁極数の整数倍に設定されるものであって、該スロットと同数の前記セグメントを有するとともに、720°を磁極数で割り算した角度間隔で前記セグメントを電気的に接続する均圧線と、該均圧線を介して実質的に存在することになる架空ブラシを含めて前記磁極数と同数の前記給電ブラシを有する直流モータにおいて、前記各給電ブラシは、隣り合う異極ブラシが互いに相反する方向にシフトされるとともに、前記各給電ブラシの径方向外側において該各給電ブラシに対応する各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシと同一方向にシフトさせたこと、を要旨とする。
上記構成によれば、実際に設ける給電ブラシの数を減らしながら、請求項1に記載の発明の効果と同様の効果を得ることができる。
請求項3に記載の発明は、前記各給電ブラシの周方向中心とその対応する前記各磁極の周方向中心とが一致するようにしたこと、を要旨とする。
上記構成によれば、より効果的に磁気バランスの変化を抑えて、各給電ブラシ間における整流の不利・有利の発生を抑制することができる。
請求項4に記載の発明は、前記ヨークの内周には、前記給電ブラシと同数の前記永久磁石が配設されること、を要旨とする。
上記構成によれば、各永久磁石の固着位置を変えるだけで、当該各永久磁石が形成する磁極位置を、その対応する各給電ブラシの周方向位置に合わせてシフトすることができる。その結果、容易且つ簡便に、各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシと同一方向にシフトさせることができる。
請求項5に記載の発明は、前記各磁極の周方向位置のシフトは、前記永久磁石への着磁により行なわれること、を要旨とする。
上記構成によれば、容易且つ簡便に、各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシと同一方向にシフトさせることができる。その結果、より少ない永久磁石数で、小型化及び高出力化を図るとともに高い静粛性を確保しつつ長寿命化を実現することができるようになる。
請求項6に記載の発明は、前記各給電ブラシのシフト量は、前記各セグメント間の角度の1/4であること、を要旨とする。
請求項7に記載の発明は、前記給電ブラシは、その摺接部の幅が前記各セグメントの幅の半分に設定されること、を要旨とする。
上記各構成によれば、正負交互の整流を担保して、電流波形の山数増加及びそれに伴う振幅の抑制を図ることができる。その結果、モータ出力を増大させることができる。
請求項8に記載の発明は、前記永久磁石と対向する前記各ティースの対向面には、軸方向に延びる溝部が形成されること、を要旨とする。
上記構成によれば、見かけ上のスロット数は倍化する。そして、これにより、コギングトルクの次数を倍化させることができ、その結果、モータの静粛性を高めることができるようになる。
請求項9に記載の発明は、前記巻線は、隣り合う二つのティースに巻回されるとともに、その端部が前記各ティースに対応した隣り合う二つのセグメントにそれぞれ接続されること、を要旨とする。このような構成に上記の各発明を適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
請求項10に記載の発明は、前記電機子は一方向のみに回転されるものであって、前記各シフトがなされた状態から、更に前記全給電ブラシを前記磁極に対して前記電機子の回転方向の逆方向にシフトさせたことを要旨とする。
上記構成によれば、電機子が一方向のみに回転されるものにおいて、前記各シフトがなされた状態から(即ち、前記給電ブラシについて上記した他のシフトを行った状態と前記磁極について上記した他のシフトを行った状態とをそれぞれ保持したまま)、更に全給電ブラシが磁極に対して電機子の回転方向の逆方向にシフトされるため、更に良好な整流を得ることができ、ひいては更なる長寿命化を実現することができるようになる。
本発明によれば、小型化及び高出力化を図るとともに高い静粛性を確保しつつ長寿命化を実現することが可能な直流モータを提供することができる。
本実施形態の直流モータの概略構成図。 整流波形の山数及び電流波形の変化を示す説明図。 磁極を移動させない場合の課題を示す説明図。 別例の直流モータの概略構成図。 別例の直流モータの概略構成図。 別例における直流モータを平面状に展開した模式図。 別例における直流モータを平面状に展開した模式図。
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面に従って説明する。
図1に示すように、直流モータ1は、略円筒状をなすヨーク2の内周に複数の永久磁石3を配設してなるステータ4と、同ステータ4の内側において回転自在に支承された電機子5と、同電機子5に給電するための複数(4つ)の給電ブラシ6とを備えてなる。
詳述すると、本実施形態では、ヨーク2の内周には4つの永久磁石3(3a〜3d)が固着されている。そして、これにより、本実施形態のステータ4には4極の磁極が形成されている。
一方、電機子5は、回転軸7に固定されて同回転軸7と一体回転する電機子コア8及び整流子9を備えている。電機子コア8は、径方向外側に向かって放射状に延びる複数のティース10を有するとともに、これら各ティース10には、巻線11が巻回されている。また、整流子9は、所定間隔で周方向に配設された複数のセグメント12を有しており、これら各セグメント12には、それぞれ上記巻線11の端部Pが接続されている。そして、これら各セグメント12に上記各給電ブラシ6が摺接することで、当該セグメント12と図示しない給電装置とが電気的に接続され、これにより、その回転位置に応じた所定の巻線11への通電がなされるようになっている。
さらに詳述すると、本実施形態の電機子コア8は、12本のティース10を有しており、これにより、各ティース10間に形成されるスロット数は「12」に設定されている。また、整流子9のセグメント数は、その磁極数「4」とスロット数「12」の最小公倍数である「12」、即ち磁極数の整数倍且つスロット数と同数に設定されている。
ここで、本実施形態の電機子5では、各ティース10及び各セグメント12は、その周方向中心が一致するように設定されている。そして、各巻線11は、周方向に隣り合う二つのティース10に亘って分布巻きされるとともに、その各端部Pが各ティース10に対応した隣り合う二つのセグメント12にそれぞれ接続されている。具体的には、例えば、周方向に隣り合う二つのティース10a,10bに巻回された巻線11aの各端部Pa,Pbは、それぞれ、これら各ティース10a,10bに対応した隣り合う二つのセグメント12a,12bに接続されている。
また、本実施形態の直流モータ1は、4本の上記給電ブラシ6を有している。即ち、上記各永久磁石3(3a〜3d)及びこれらに形成される磁極数と同数の給電ブラシ6(6a〜6d)を有している。また、これらの各給電ブラシ6は、その隣り合う二つの極性(正/負)が相違する、即ち異極ブラシとなるように設定されている。そして、これらの各給電ブラシ6は、その正極ブラシ及び負極ブラシが上記整流子9を囲むように周方向に沿って交互に配置されている。
ここで、本実施形態では、上記各セグメント12との摺接部となる各給電ブラシ6先端の幅は、当該各セグメント12の幅の半分に設定されている。尚、本実施形態の各給電ブラシ6の幅は、その先端から後端まで略等しく形成されている。そして、本実施形態では、その周方向に隣り合う異極ブラシが、(等角度(90°)間隔を基準として)互いに相反する方向に各セグメント12間の角度θ0(30°)の1/4に相当する角度θ1(7.5°)だけ周方向にシフトされている。
具体的には、本実施形態において正極ブラシを構成する給電ブラシ6a,6cは、図1中、時計回り方向にシフトされており、これら各給電ブラシ6a,6cと略90°の間隔をおいて隣り合う異極ブラシ、即ち負極ブラシを構成する各給電ブラシ6b,6dは、同図中、反時計回りにシフトされている。
即ち、上記のように構成することで、その正負の整流が交互に行なわれるようになる。その結果、整流波形の山数はセグメント数「12」の倍、即ち接触部の幅がセグメント幅と等しい従来型のものと比較して倍となる「24」になり、これにより、整流に伴う電流波形の変動を小さく抑えることができる(図2参照)。
尚、本実施形態では、これに加え、各ティース10における上記各永久磁石3との対向面13、詳しくはその周方向中央部には、軸方向に延びる溝部14が形成されている。即ち、このように構成することで、見かけ上のスロット数は倍化する。そして、本実施形態では、これにより、コギングトルクの次数を倍化して、その静粛性を高める構成となっている。
しかしながら、上記のように、各給電ブラシ6について、その周方向に隣り合う異極ブラシを互いに相反する方向にシフトさせることにより、新たに解決すべき課題の生ずる場合がある。
即ち、図3に示すように、各磁極の周方向位置に変更がないとすれば、上記のように給電ブラシ6をシフトさせることで、当該各給電ブラシ6の周方向中心(同図中、直線L1,L2に示される位置)は、各永久磁石3により形成される磁極の周方向中心(同図中、直線M1,M2に示される位置)から、そのシフト量分、ずれることになる。そして、これにより、磁気バランスが崩れ、各給電ブラシ6について、そのモータ回転方向に応じて「整流に有利なもの」と「整流に不利なもの」とができることになる。
具体的には、例えば、モータ回転方向が、同図に示されるように時計回り方向であるとすれば、各磁極の磁気中心よりも早く整流が行なわれるモータ回転方向逆側へシフトする各給電ブラシ6a,6cは「整流に有利」、反対に、その整流が磁気中心よりも遅くなるモータ回転方向側へシフトする各給電ブラシ6b,6dは「整流に不利」となる。従って、そのモータ回転が何れかの方向に偏るような使用方法では、これら各給電ブラシ6a,6cと各給電ブラシ6b,6dとの間で消耗状態に差がつく(上記したような時計回り方向に偏ると、整流に不利な給電ブラシ6b,6dはブラシ消耗が激しくなる)ことになり、その結果、モータ寿命が短くなるという問題がある。
この点を踏まえ、図1に示すように、本実施形態の直流モータ1では、各給電ブラシ6(6a〜6d)の径方向外側において該各給電ブラシ6(6a〜6d)に対応する各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシ6(6a〜6d)と同一方向にシフトさせている。
具体的には、各給電ブラシ6の周方向中心と各永久磁石3により形成される各磁極の周方向中心とが一致するように構成されている。即ち、同図中、各永久磁石3a,3cの形成する磁極及び各給電ブラシ6a,6cは、それぞれ、その周方向中心が直線L1に示される位置に、また、各永久磁石3b,3dの形成する磁極及び各給電ブラシ6b,6dは、それぞれ、その周方向中心が直線L2に示される位置となるように構成されている。
詳述すると、同図に示されるように、本実施形態では、各給電ブラシ6の周方向へのシフトに合わせて、ステータ4側の磁極を形成する各永久磁石3を周方向にシフトさせている。具体的には、各永久磁石3a,3cは、対応する各給電ブラシ6a,6cにあわせて、各セグメント12間の角度θ0(30°)の1/4に相当する角度θ1(7.5°)だけ時計回り方向にシフトされている。また、各永久磁石3b,3dは、対応する各給電ブラシ6b,6dにあわせて、同じく角度θ1(7.5°)だけ反時計回り方向にシフトされている。
本実施形態では、このようにして、各給電ブラシ6の周方向中心と各永久磁石3により形成される各磁極の周方向中心とを一致させる。そして、各給電ブラシ6の周方向位置のシフトに伴う磁気バランスの変化を抑えることにより、モータ回転方向の偏りに関わらず当該各給電ブラシ6間の消耗を均一化して同直流モータ1の長寿命化を図る構成となっている。
以上、本実施形態によれば、以下のような特徴を得ることができる。
(1)各給電ブラシ6は、その摺接部を構成する先端の幅が各セグメント12の幅の半分に設定されるとともに、その周方向に隣り合う異極ブラシが、互いに相反する方向にシフトされる。そして、各給電ブラシ6(6a〜6d)の径方向外側において該各給電ブラシ6(6a〜6d)に対応する各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシ6(6a〜6d)と同一方向にシフトさせる。
即ち、周方向において隣り合う異極ブラシを互いに相反する方向にシフトすることにより、その電流波形の山数が増加する。その結果、整流に伴う電流波形の変動を小さく抑えることができる。
しかしながら、各磁極の周方向位置に変更がないとすれば、上記各給電ブラシ6について、その異極ブラシを相互に異なる方向にシフトさせることで、磁気バランスが崩れ、そのモータ回転方向に応じて「整流に有利なもの」と「整流に不利なもの」とができることになる。そのため、モータ回転が何れかの方向に偏るような使用方法では、これら各給電ブラシ6間で消耗状態に差がつくことになり、その結果、モータ寿命が短くなるという問題がある。
この点、上記構成によれば、このような各給電ブラシ6の周方向位置のシフトに起因する磁気バランスの変動を抑えることができ、その整流における不利・有利の発生を抑制することができる。その結果、高い静粛性を確保しつつ長寿命化を実現することができるようになる。
(2)各給電ブラシ6(6a〜6d)の周方向中心と各永久磁石3により形成される各磁極の周方向中心とが一致するように構成される。これより、より効果的に磁気バランスの変化を抑えて、各給電ブラシ間における整流の不利・有利の発生を抑制することができる。
(3)各給電ブラシ6(6a〜6d)の周方向へのシフトに合わせて、当該各給電ブラシ6と同数に設定されたステータ4側の磁極を形成する各永久磁石3(3a〜3d)をそれぞれ周方向にシフトさせる。これにより、容易に各給電ブラシ6のシフト方向に合わせて各磁極の周方向位置をシフトさせることができる。
(4)各給電ブラシ6の摺接幅をセグメント幅の半分とする。これにより、正負の整流が交互に行なわれる。その結果、整流波形の山数はセグメント数の倍、即ち接触部の幅がセグメント幅と等しい従来型のものと比較して倍となることで、整流に伴う電流波形の変動を小さく抑えることができる。
(5)各給電ブラシ6は、各セグメント12間の角度θ0(30°)の1/4に相当する角度θ1(7.5°)だけ周方向にシフトされる。これにより、正負交互の整流を担保することができる。
(6)各ティース10における上記各永久磁石3との対向面13、詳しくはその周方向中央部には、軸方向に延びる溝部14が形成される。
上記構成によれば、見かけ上のスロット数は倍化する。これにより、コギングトルクの次数を倍化させることができ、その結果、モータの静粛性を高めることができる。
(7)各巻線11は、隣り合う二つのティース10に巻回されるとともに、その端部Paが当該各ティース10に対応した隣り合う二つのセグメント12にそれぞれ接続される。このような構成に上記(1)〜(6)に示される発明を適用することで、より顕著な効果を得ることができる。
なお、上記実施形態は以下のように変更してもよい。
・上記実施形態では、本発明を、磁極数が「4」、スロット数及びセグメント数が「12」の直流モータ1に具体化した。しかし、これに限らず、磁極数の整数倍及びセグメント数と同数のスロットを有するものであれば、例えば、磁極数が「6」のもの等、その他の構成を有する直流モータに適用してもよい。
・上記実施形態では、本発明を、4つの永久磁石3により4極の磁極が形成される直流モータ1に具体化した。しかし、これに限らず、磁極の数が4以上のとき、永久磁石の数を2以下としたものに適用してもよい。具体的には、例えば、図4に示す直流モータ21のように、二つの永久磁石3を用い、その各永久磁石3を領域α,β(同図中、α,β)で区画して異なる極性を着磁することにより、4極の磁極を形成するものに適用してもよい。また、図5に示す直流モータ31のように、永久磁石3としてリング磁石23を用いてもよく、この場合には、無極性領域γを設けるとよい。即ち、各給電ブラシ6の周方向中心に対応して永久磁石3に着磁することにより、各給電ブラシ6の周方向中心を各磁極の周方向中心に一致させる構成としてもよい。このような構成としても、上記実施形態と同様の効果を得ることができる。
・さらに、上記実施形態及び上記図4及び図5に示される例では、各給電ブラシ6の周方向中心と磁極の周方向中心とを一致させることとした。しかし、これに限らず、各給電ブラシの径方向外側において当該各給電ブラシに対応する各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシと同一方向にシフトさせるのみの構成としてもよい。即ち、必ずしも「両者の中心位置が周方向において同一」である必要はない。そして、特に、その回転方向が一方向に限定されるモータについては、その起動性等を考慮して、あえて、その両者の中心位置をずらす構成としてもよい。
・上記実施の形態の直流モータでは、磁極数と同数の給電ブラシ6(6a〜6d)を有するとしたが、720°を磁極数で割り算した角度(720°/磁極数)間隔でセグメント12を電気的に接続する均圧線を有し、該均圧線を介して実質的に存在することになる架空ブラシを含めて磁極数と同数の給電ブラシを有する構成としてもよい。
例えば、図6に示すように、変更してもよい。図6は、上記実施の形態と対応した別例における直流モータを平面状に展開した模式図であって、図6では、セグメント12に周方向に連続した番号であるセグメント番号「1」〜「12」を付し、更にティース10にも周方向に連続した番号であるティース番号「1」〜「12」を付している。そして、図6に示すように、720°を磁極数(4極)で割り算した角度(720°/4=180°)間隔でセグメント12を電気的に接続する(例えば、セグメント番号「1」と「7」や「2」と「8」のセグメント12をそれぞれ接続して同電位とする)均圧線Kを有する。そして、均圧線Kを介して実質的に存在することになる(2つの)架空ブラシ32aを含めて磁極数(4極)と同数(4つ)の給電ブラシ32を有する。言い換えると、前記架空ブラシ32a(2つ)と、実際に存在する給電ブラシ32b(2つ)とを合わせた数が磁極数(4極)と同数とされている。このようにすると、実際に設ける給電ブラシ32bの数を減らしながら、上記実施の形態の効果と同様の効果を得ることができる。
・又、電機子5(モータ回転方向)が一方向のみに限定されて回転される(他方向には回転されることがない)仕様の直流モータでは、上記した各シフトがなされた状態から(即ち、前記給電ブラシについて上記した他のシフトを行った状態と前記磁極について上記した他のシフトを行った状態とをそれぞれ保持したまま)、更に全給電ブラシを磁極に対して電機子5の回転方向の逆方向にシフトさせてもよい。
例えば、図7に示すように、変更してもよい。図7は、上記実施の形態(詳しくは上記別例(図6参照))と対応した別例における直流モータを平面状に展開した模式図であって、図7では、セグメント12に周方向に連続した番号であるセグメント番号「1」〜「12」を付し、更にティース10にも周方向に連続した番号であるティース番号「1」〜「12」を付している。そして、図7に示すように、上記した各シフトがなされた状態から(即ち、給電ブラシ32について上記した他のシフトを行った状態と磁極(永久磁石3)について上記した他のシフトを行った状態とをそれぞれ保持したまま)、更に全給電ブラシ32が磁極(永久磁石3)に対して電機子5の回転方向(図7中、左方向)の逆方向(図7中、右方向)に相対的に(角度θ2だけ)シフトされている。このようにすると、更に良好な整流を得ることができ、ひいては更なる長寿命化を実現することができるようになる。尚、この例(図7参照)では、均圧線Kを有した別例(図6参照)を更に変更したが、勿論、均圧線Kを有していない(実際に存在する給電ブラシが磁極数と同数の)直流モータにおいて変更してもよい。
次に、以上の実施形態から把握することのできる技術的思想をその効果とともに記載する。
(イ)請求項5に記載の直流モータにおいて、前記磁極の数が4以上のとき、前記永久磁石の数を2以下としたこと、これにより、簡素な構成にて、小型化及び高出力化を図るとともに高い静粛性を確保しつつ長寿命化を実現することができるようになる。
(ロ)請求項5に記載の直流モータにおいて、前記永久磁石には、リング磁石が用いられること、を特徴とする直流モータ。これにより、より簡素な構成とすることができる。
1,21,31…直流モータ、2…ヨーク、3(3a〜3d)…永久磁石、4…ステータ、5…電機子、6(6a〜6d),32(32a,32b)…給電ブラシ、32a…架空ブラシ、7…回転軸、8…電機子コア、9…整流子、10,10a,10b…ティース、11,11a…巻線、12…セグメント、13…対向面、14…溝部、P,Pa,Pb…端部、θ0,θ1…角度、K…均圧線、α,β…領域、γ…無極性領域。

Claims (10)

  1. ヨークの内周に永久磁石を固着してなるステータと、給電ブラシが摺接される複数のセグメントを周方向に配設してなる整流子、及び巻線が巻回された複数のティースを有する電機子とを備え、前記各ティースの間に形成されるスロットの数は、前記永久磁石により形成される磁極数の整数倍に設定されるものであって、該スロットと同数の前記セグメントを有するとともに、前記磁極数と同数の前記給電ブラシを有する直流モータにおいて、
    前記各給電ブラシは、隣り合う異極ブラシが互いに相反する方向にシフトされるとともに、前記各給電ブラシの径方向外側において該各給電ブラシに対応する各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシと同一方向にシフトさせたこと、
    を特徴とする直流モータ。
  2. ヨークの内周に永久磁石を固着してなるステータと、給電ブラシが摺接される複数のセグメントを周方向に配設してなる整流子、及び巻線が巻回された複数のティースを有する電機子とを備え、前記各ティースの間に形成されるスロットの数は、前記永久磁石により形成される磁極数の整数倍に設定されるものであって、該スロットと同数の前記セグメントを有するとともに、720°を磁極数で割り算した角度間隔で前記セグメントを電気的に接続する均圧線と、該均圧線を介して実質的に存在することになる架空ブラシを含めて前記磁極数と同数の前記給電ブラシを有する直流モータにおいて、
    前記各給電ブラシは、隣り合う異極ブラシが互いに相反する方向にシフトされるとともに、前記各給電ブラシの径方向外側において該各給電ブラシに対応する各磁極の周方向位置を、それぞれが対応する各給電ブラシと同一方向にシフトさせたこと、
    を特徴とする直流モータ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の直流モータにおいて、
    前記各給電ブラシの周方向中心とその対応する前記各磁極の周方向中心とが一致するようにしたこと、を特徴とする直流モータ。
  4. 請求項1〜3の何れか一項に記載の直流モータにおいて、
    前記ヨークの内周には、前記給電ブラシと同数の前記永久磁石が配設されること、
    を特徴とする直流モータ。
  5. 請求項1〜3の何れか一項に記載の直流モータにおいて、
    前記各磁極の周方向位置のシフトは、前記永久磁石への着磁により行なわれること、
    を特徴とする直流モータ。
  6. 請求項1〜請求項5の何れか一項に記載の直流モータにおいて、
    前記各給電ブラシのシフト量は、前記各セグメント間の角度の1/4であること、
    を特徴とする直流モータ。
  7. 請求項6に記載の直流モータにおいて、
    前記給電ブラシは、その摺接部の幅が前記各セグメントの幅の半分に設定されること、
    を特徴とする直流モータ。
  8. 請求項1〜請求項7の何れか一項に記載の直流モータにおいて、
    前記永久磁石と対向する前記各ティースの対向面には、軸方向に延びる溝部が形成されること、を特徴とする直流モータ。
  9. 請求項1〜請求項8の何れか一項に記載の直流モータにおいて、
    前記巻線は、隣り合う二つのティースに巻回されるとともに、その端部が前記各ティースに対応した隣り合う二つのセグメントにそれぞれ接続されること、
    を特徴とする直流モータ。
  10. 請求項1〜請求項9の何れか一項に記載の直流モータにおいて、
    前記電機子は一方向のみに回転されるものであって、
    前記各シフトがなされた状態から、更に前記全給電ブラシを前記磁極に対して前記電機子の回転方向の逆方向にシフトさせたことを特徴とする直流モータ。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US8847538B2 (en) 2011-10-21 2014-09-30 Nidec Motors & Actuators (Germany) Gmbh Ripple counter for multi-pole motors
JP2016077130A (ja) * 2014-10-09 2016-05-12 アスモ株式会社 直流モータ
JP2016096695A (ja) * 2014-11-17 2016-05-26 株式会社デンソー ブラシ付き電動モータ
KR101976399B1 (ko) * 2017-11-15 2019-05-10 계양전기 주식회사 양방향 속도편차를 갖는 전동모터
CN111884461A (zh) * 2020-07-31 2020-11-03 宁波仁山电器有限公司 基于四极直流电动机的低噪音厨余垃圾处理器

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