以下、本実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。
図1は、無線基地局の例を示す図である。無線基地局1は、通信装置2,3,4からデータを受信可能である。通信装置2,3,4としては、例えば、移動通信装置や固定無線通信装置を用いることができる。無線基地局1は、通信装置2,3,4から受信するデータ送信についての情報に基づいて、各通信装置に対するデータ送信の許可/不許可およびリソース割り当てを制御する。無線基地局1は、制御部1aと受信部1bとを有する。
制御部1aは、通信装置2,3,4によるデータ送信に使用され得るリソースのうち、データ送信を許可した通信装置に割り当てを行った後の空きリソースを特定する。そして、データ送信を許可していない通信装置の一部または全部に、空きリソースの中からリソースを割り当てる。データ送信に使用され得るリソースとしては、例えば、E−DPDCH(E-DCH Dedicated Physical Data Channel)などの上りデータチャネルのリソースが考えられる。なお、データ送信を許可していない通信装置に割り当てた上りデータチャネルのリソースは、control onlyのリソースと呼ばれることがある。
受信部1bは、データ送信を許可した通信装置からの信号に対して、復調・復号などの受信処理を行う。また、受信部1bは、データ送信を許可していない通信装置のうち制御部1aでリソースを割り当てた通信装置からの信号に対して受信処理を行う。後者の受信処理により、送信元のデータ送信についての情報が抽出されることがある。データ送信についての情報には、例えば、データ送信の開始を要求する情報や、送信待ちのユーザデータのサイズを示す情報を含めることができる。なお、制御部1aでリソースを割り当てなかった通信装置からの信号は、受信処理を行わずに無視してもよい。
ここで、制御部1aは、データ送信を許可した通信装置へのリソース割り当て後の空きリソースに応じて、データ送信についての情報を送信するためのリソースを割り当てる通信装置の数を制御することが可能である。例えば、制御部1aは、空きリソースが多い場合、データ送信を許可していない全ての通信装置にリソースを割り当てることも考えられる。一方、空きリソースが少ない場合、データ送信を許可していない何れの通信装置にもリソースを割り当てないことも考えられる。また、データ送信のために使用できずに残った半端な量のリソースを、データ送信の要求のために使用することも考えられる。
データ送信を許可していない通信装置の一部にリソースを割り当てる場合、制御部1aは、リソースを割り当てる通信装置を様々な基準で選択することが可能である。例えば、制御部1aは、ラウンドロビンスケジューリングなどにより、前回にリソースを割り当てなかった通信装置を優先して選択する方法が考えられる。また、各通信装置に設定された優先度に応じて選択する方法も考えられる。また、E−DPCCH(E-DCH Dedicated Physical Control Channel)などの上り制御チャネルの受信状況に基づいて選択する方法も考えられる。また、誤りが検出されたデータ送信の要求を示す情報を過去に送信した通信装置を優先して選択する方法も考えられる。
データ送信を許可していない通信装置へのリソース割り当ての結果は、無線基地局1がそれら通信装置に通知してもよいし、通知しなくてもよい。後者の場合であっても、データ送信が許可されていない通信装置は、データ送信についての情報の送信に対して無線基地局1から応答が得られないことで、リソースが自装置に割り当てられていなかったことを知ることができる。その場合、応答を得られなかった通信装置は、その後リソースが割り当てられることを期待して、データ送信についての情報を再送信することが考えられる。
例えば、無線基地局1は、通信装置2にデータ送信を許可し、通信装置3,4にデータ送信を許可していないとする。この場合、無線基地局1は、まず通信装置2がデータ送信を行うためのリソースを確保する。次に、空きリソースとして、1つの通信装置がデータ送信についての情報を送信できるだけのリソースが残っているとする。この場合、無線基地局1は、通信装置3,4の一方(ここでは、通信装置3)にリソースを割り当てる。以上のリソース割り当ての結果、無線基地局1は、通信装置2からのデータと通信装置3からのデータ送信についての情報とを受信することができる。
このような無線基地局1によれば、制御部1aにより、通信装置2,3,4によるデータ送信に使用され得るリソースのうち、データ送信を許可した通信装置に割り当てが行われた後の空きリソースを用いて、データ送信を許可していない通信装置の一部または全部にリソースが割り当てられる。そして、受信部1bにより、制御部1aで割り当てたリソースを介して、データ送信を許可していない通信装置から、当該通信装置のデータ送信についての情報が受信される。
これにより、データ送信用のリソースを優先的に確保しつつ、空きリソースを活用してデータ送信を許可していない通信装置にリソースを割り当てることができる。例えば、無線基地局1の受信データ量が多いときはデータ送信を許可していない通信装置用のリソースを確保せず、受信データ量が少なくなったときにリソースを確保することが可能となる。また、データ送信には不足する量であるがデータ送信についての情報(例えば、データ送信の要求)には十分な量のリソースが残っている場合に、その空きリソースを活用することもできる。
この結果、データ送信を開始(または再開)するか否かわからない通信装置に対して常にリソースを確保することを回避し、割り当てリソースの無駄を抑制できる。すなわち、上りリンクのリソースを効率的に利用でき、上りリンク通信のスループットを向上させることができる。これは、無線基地局1の収容する通信装置数が多いときに特に有効となる。
以下、無線基地局1の通信制御方法をHSUPA方式の移動通信システムに適用した例について、更に詳細に説明する。ただし、無線基地局1の通信制御方法は、移動通信システム以外の種類の通信システムに適用することもできるし、HSUPA方式以外の通信方式を採用した通信システムに適用することも可能である。
[第1の実施の形態]
図2は、移動通信システムのシステム構成を示す図である。本実施の形態に係る移動通信システムは、無線基地局100、移動局200,200a,200b,200cおよび無線ネットワーク制御装置(RNC:Radio Network Controller)300を有する。
無線基地局100は、移動局200,200a,200b,200cと無線通信が可能な通信装置である。無線基地局100は、上位局であるRNC300と接続されており、移動局200,200a,200b,200cとRNC300との間でユーザデータを中継する。その際、無線基地局100は、移動局200,200a,200b,200cやRNC300から受信する制御情報に基づいて、無線リンクを制御する。
移動局200,200a,200b,200cは、無線基地局100のカバーエリア内において無線基地局100と無線通信が可能な通信端末装置であり、例えば、携帯電話機である。移動局200,200a,200b,200cは、無線基地局100による制御のもと、上りリンクでユーザデータを無線基地局100に送信すると共に、下りリンクで無線基地局100からユーザデータを受信する。
RNC300は、無線基地局100を含めた複数の無線基地局を制御する通信装置である。RNC300は、無線基地局100およびコアネットワーク(図示せず)に接続されており、無線基地局100とコアネットワークとの間でユーザデータを中継する。RNC300は、移動局200,200a,200b,200cが複数の無線基地局と通信しているとき、これら複数の無線基地局から受信するユーザデータを集約する。また、RNC300は、移動局200,200a,200b,200cのハンドオーバを制御する。
なお、無線基地局100と移動局200,200a,200b,200cとの間の通信回線をUu回線、無線基地局100とRNC300との間の通信回線をIub回線、RNC300とコアネットワークとの間の通信回線をIu回線、RNC300と他のRNCとの間の通信回線をIur回線と呼ぶことがある。また、無線基地局100とRNC300との間には中継装置が介在していてもよく、無線基地局100と移動局200,200a,200b,200cとの間には無線リレー局が介在していてもよい。
ここで、上りリンクの通信チャネルには、E−DPDCH、E−DPCCHおよびDPCCH(Dedicated Physical Control Channel)が含まれる。また、下りリンクの通信チャネルには、E−HICH(E-DCH HARQ Acknowledgement Indicator Channel)、E−AGCHおよびE−RGCH(E-DCH Relative Grant Channel)が含まれる。なお、上記3つの上り通信チャネルは個別チャネルであり、上記3つの下り通信チャネルは共有チャネルである。
E−DPDCHは、ユーザデータとしてのE−DCH(Enhanced Dedicated Channel)データと、データ送信の要求を示すスケジューリング情報(SI)とを伝送する。スケジューリング情報には、送信元の移動局にバッファリングされているE−DCHデータ量を示すTEBS(Total E-DCH Buffer Status)が含まれる。E−DPCCHは、E−DPDCHの復号に用いるE−TFCI(E-DCH Transport Format Combination Indicator)と、E−DCHデータの再送回数を示すRSN(Retransmission Sequence Number)とを伝送する。DPCCHは、上りリンクの同期確立に用いるパイロットビットを伝送する。
E−HICHは、無線基地局100におけるE−DCHデータの受信結果の通知(ACK、NACKまたはDTX)を伝送する。E−HICHでは、複数の移動局宛ての通知を多重できる。E−AGCHは、許容する送信電力の絶対値を示すAG値と、許容する送信タイミングを示すAGスコープとを伝送する。E−RGCHは、許容送信電力の現状からの変更を示す通知(例えば、UP、HOLDまたはDOWN)を伝送する。E−RGCHでは、複数の移動局宛ての通知を多重できる。
図3は、無線基地局を示すブロック図である。無線基地局100は、無線受信部101、E−DPDCH逆拡散部102、E−DPDCH復号部103、E−DPCCH逆拡散部104、E−DPCCH復号部105、DPCCH逆拡散部106、電力算出部107、RTWP算出部108、ULリソース管理部109、Grant管理部110、E−DCHデータバッファ111、ネットワークインタフェース112、ビットレート算出部113、HARQ制御部114、チャネル符号化部115、Signature処理部116、拡散部117、送信電力制御部118および無線送信部119を有する。
無線受信部101は、アンテナを介して移動局200,200a,200b,200cからの信号を受信し、受信信号に対して周波数帯の変換やA/D(Analog to Digital)変換などの無線信号処理を行う。そして、無線受信部101は、得られた受信ベースバンド信号を、E−DPDCH逆拡散部102、E−DPCCH逆拡散部104、DPCCH逆拡散部106およびRTWP算出部108に出力する。
E−DPDCH逆拡散部102は、無線受信部101から取得した受信ベースバンド信号に対して逆拡散を行い、移動局毎のE−DPDCH信号を抽出(復調)する。逆拡散を行う際の拡散コードは、例えば、各移動局に予め割り当てたものを使用する。そして、E−DPDCH逆拡散部102は、復調されたE−DPDCH信号をE−DPDCH復号部103に出力する。
E−DPDCH復号部103は、E−DPDCH逆拡散部102から取得したE−DPDCH信号を、E−DPCCH復号部105から取得するE−TFCIおよびRSNを用いて復号する。そして、E−DPDCH復号部103は、復号により得られたE−DCHデータをE−DCHデータバッファ111に格納し、スケジューリング情報をGrant管理部110に出力する。
その際、E−DPDCH復号部103は、E−DCHデータについて必要に応じてHARQ(Hybrid Automatic Repeat Request)合成を行う。すなわち、取得したE−DCHデータが再送データである場合、E−DPDCH復号部103は、E−DCHデータバッファ111に保持されている前回のE−DCHデータ(誤りが検出されたE−DCHデータ)と今回取得したE−DCHデータとを合成する。そして、合成後のE−DCHデータをE−DCHデータバッファ111に格納する。
E−DPCCH逆拡散部104は、無線受信部101から取得した受信ベースバンド信号に対して逆拡散を行い、移動局毎のE−DPCCH信号を抽出(復調)する。逆拡散を行う際の拡散コードは、例えば、各移動局に予め割り当てたものを使用する。そして、E−DPCCH逆拡散部104は、復調されたE−DPCCH信号をE−DPCCH復号部105に出力する。
E−DPCCH復号部105は、E−DPCCH逆拡散部104から取得したE−DPCCH信号を復号して、E−TFCIおよびRSNを抽出する。そして、E−DPCCH復号部105は、E−TFCIおよびRSNをE−DPDCH復号部103に出力すると共に、E−TFCIを電力算出部107に出力する。また、E−DPCCH復号部105は、復号により得られた情報をビットレート算出部113に出力する。
DPCCH逆拡散部106は、無線受信部101から取得した受信ベースバンド信号に対して逆拡散を行い、移動局毎のE−DPCCH信号を抽出(復調)する。その際、DPCCH逆拡散部106は、E−DPCCHの受信電力を測定し、E−DPCCH電力値を電力算出部107に出力する。
電力算出部107は、E−DPCCH復号部105から取得したE−TFCIと、DPCCH逆拡散部106から取得したDPCCH電力値とに基づいて、E−DPDCH電力値およびE−DPCCH電力値を算出する。すなわち、DPCCHに対するE−DPDCHおよびE−DPCCHの電力オフセットを特定することで、これら電力値を算出する。そして、電力算出部107は、E−DPDCH電力値およびE−DPCCH電力値をGrant管理部110に出力する。
RTWP算出部108は、無線受信部101から取得した受信ベースバンド信号に基づいて、無線基地局100の全受信電力を測定する。そして、RTWP算出部108は、全受信電力を示すRTWP(Received Total Wideband Power)情報を、ネットワークインタフェース112に出力する。
ULリソース管理部109は、Grant管理部110からの通知に基づいて、E−DPDCH逆拡散部102およびE−DPDCH復号部103の処理能力の割り当てを管理する。例えば、ULリソース管理部109は、E−DPDCH逆拡散部102およびE−DPDCH復号部103に、何れの移動局からの拡散信号を逆拡散・復号させるかを指示する。なお、E−DPCCHの拡散信号については、E−DPDCHと同様に逆拡散・復号の対象を限定するようにしてもよいし、限定せずに全て逆拡散・復号してもよい。
Grant管理部110は、電力算出部107から取得した電力値の情報に基づいて、E−DPDCHの無線リソース(例えば、拡散符号や時間帯で特定されるリソース)の各移動局への割り当てを管理し、割り当て量に対応する送信電力の許可(ServingGrant)を決定する。そして、ServingGrantの通知をE−AGCHを用いて行う場合、チャネル符号化部115にAG値およびAGスコープを出力し、E−RGCHを用いて行う場合、Signature処理部116に現状との差分(UP、HOLDまたはDOWN)を通知する。また、Grant管理部110は、ServingGrantからE−DCHデータサイズを特定し、対応する受信処理能力を確保するようULリソース管理部109に通知する。
なお、Grant管理部110は、ServingGrantを管理するために、RTWP算出部108が算出するRTWPを参照してもよいし、ビットレート算出部113が算出するE−DCHの伝送レートを参照するようにしてもよい。
E−DCHデータバッファ111は、E−DPDCH復号部103が出力したE−DCHデータを一時的に記憶するバッファメモリである。E−DCHデータは、送信元の移動局に応じて区分して記憶されており、HARQ制御部114によって適宜読み出される。また、E−DCHデータバッファ111は、HARQ制御部114からの指示に応じて、記憶しているE−DCHデータをネットワークインタフェース112に出力する。
ネットワークインタフェース112は、Iub回線を確立して、RNC300と通信を行う。例えば、ネットワークインタフェース112は、E−DCHデータバッファ111から取得したE−DCHデータを、カプセル化などのパケット処理を行ってRNC300に送信する。また、RTWP算出部108から取得するRTWP情報やビットレート算出部113から取得するレート情報を、制御情報としてRNC300に送信する。
ビットレート算出部113は、E−DPCCH復号部105から取得したE−DPCCHの情報に基づいてE−DCHの伝送レートを各移動局について算出する。そして、ビットレート算出部113は、レート情報をネットワークインタフェース112に出力する。
HARQ制御部114は、E−DCHデータバッファ111からE−DCHデータを読み出し、誤り検出処理を行う。誤りが検出された場合、誤り検出結果としてNACKをSignature処理部116に通知すると共に、誤りを含むE−DCHデータをE−DCHデータバッファ111に残す。一方、誤りが検出されなかった場合、誤り検出結果としてACKをSignature処理部116に通知すると共に、E−DCHデータをE−DCHデータバッファ111からネットワークインタフェース112に出力させる。
チャネル符号化部115は、Grant管理部110から取得したAG値およびAGスコープを、E−AGCHで送信する情報として移動局毎に符号化する。そして、チャネル符号化部115は、符号化後の信号を拡散部117に出力する。
Signature処理部116は、Grant管理部110から取得した相対的な電力変更通知(UP、HOLDまたはDOWN)を、E−RGCHで送信する信号に変換する。また、Signature処理部116は、HARQ制御部114から取得した誤り検出結果の通知(ACKまたはNACK)を、E−HICHで送信する信号に変換する。複数の移動局宛ての通知がある場合は、それぞれ多重化される。そして、Signature処理部116は、生成した信号を拡散部117に出力する。
拡散部117は、チャネル符号化部115から取得したE−AGCH信号と、Signature処理部116から取得したE−RGCH信号およびE−HICH信号とに対して、拡散処理を行う。そして、拡散部117は、得られた送信ベースバンド信号を無線送信部119に対して出力する。
送信電力制御部118は、無線基地局100の送信電力を制御する。例えば、送信電力制御部118は、基準とする下り通信チャネルに対する下り通信チャネルそれぞれの電力オフセットを予め設定しておくことで、各下り通信チャネルの送信電力を決定する。そして、送信電力制御部118は、拡散部117が出力した信号を各下り通信チャネルの送信電力に応じて補正する。
無線送信部119は、送信電力に応じて補正された送信ベースバンド信号に対して、D/A(Digital to Analog)変換や周波数帯の変換などの無線信号処理を行う。そして、無線送信部119は、得られた送信信号を、アンテナを介して移動局200,200a,200b,200cに対して出力する。なお、別個に送信用アンテナと受信用アンテナとを設けてもよいし、送信・受信共用のアンテナを設けてもよい。
図4は、移動局を示すブロック図である。移動局200は、無線受信部201、逆拡散部202、チャネル復号部203、Signature処理部204、HARQ制御部205、多重化部206、E−TFC選択部207、E−DPDCH符号化部208、E−DPCCH符号化部209、拡散部210、送信電力制御部211および無線送信部212を有する。なお、移動局200a,200b,200cも、移動局200と同様のブロック構成によって実現できる。
無線受信部201は、アンテナを介して無線基地局100からの信号を受信し、受信信号に対して周波数帯の変換やA/D変換などの無線信号処理を行う。そして、無線受信部201は、得られた受信ベースバンド信号を、逆拡散部202に出力する。
逆拡散部202は、無線受信部201から取得した受信ベースバンド信号に対して逆拡散を行い、各下り通信チャネルの信号を抽出(復調)する。逆拡散を行う際の拡散コードは、例えば、移動局200に予め割り当てたものを使用する。そして、逆拡散部202は、復調されたE−AGCH信号をチャネル復号部203に出力すると共に、E−RGCH信号およびE−HICH信号をSignature処理部204に出力する。
チャネル復号部203は、逆拡散部202から取得したE−AGCH信号を復号して、移動局200宛てのAG値およびAGスコープを抽出する。そして、チャネル復号部203は、AG値およびAGスコープをE−TFC選択部207に出力する。
Signature処理部204は、逆拡散部202から取得したE−RGCH信号に基づいて、電力変更の指示内容(UP、HOLDまたはDOWN)を判断する。そして、電力変更の指示内容をE−TFC選択部207に通知する。また、Signature処理部204は、逆拡散部202から取得したE−HICH信号に基づいて、データ送信の結果(ACK、NACKまたはDTX)を判断する。ACKは送信成功、NACKは誤りが検出されたこと、DTXはデータが認識されなかったこと(応答なし)を意味する。そして、送信結果をHARQ制御部205に通知する。
HARQ制御部205は、E−DCHデータの再送信を制御する。HARQ制御部205は、Signature処理部204からACKを取得した場合、新たなE−DCHデータを送信すると決定する。一方、NACKまたはDTXを取得した場合、前に送信したE−DCHデータを再送信すると決定する。そして、HARQ制御部205は、何れのE−DCHデータを送信するかE−DPDCH符号化部208に指示する。
また、HARQ制御部205は、多重化部206からE−DCHデータの送信サイズの情報を取得し、E−DCHデータサイズに対応するE−TFCI特定する。そして、E−TFCIと再送回数を示すRSNとを、E−DPDCH符号化部208およびE−DPCCH符号化部209に出力する。
多重化部206は、E−TFC選択部からE−DPDCHの送信可能サイズの情報を取得し、MAC(Medium Access Control)−e層やMAC−es層などの通信層における多重化処理を考慮して、E−DCHデータの送信サイズを決定する。そして、多重化部206は、E−DCHデータサイズをHARQ制御部205に通知する。
E−TFC選択部207は、チャネル復号部203から取得したE−AGCHの情報またはSignature処理部204から取得したE−RGCHの情報に基づいて、許可送信電力の範囲内で送信可能なE−DPDCHのデータサイズを判断する。そして、E−TFC選択部207は、E−DPDCHの送信可能サイズを多重化部206に通知する。
E−DPDCH符号化部208は、HARQ制御部205から通知されるRSNに対応する符号化パターンに従ってE−DCHデータを符号化し、E−TFCIが示すサイズに適合するE−DPDCH信号を生成する。また、E−DPDCH符号化部208は、データ送信が許可されていない状態でデータ送信の開始/再開を要求する場合、スケジューリング情報を符号化し、E−DPDCH信号を生成する。そして、E−DPDCH符号化部208は、符号化後のE−DPDCH信号を拡散部210に出力する。
E−DPCCH符号化部209は、HARQ制御部205から取得したE−TFCIおよびRSNを符号化して、E−DPCCH信号を生成する。そして、E−DPCCH符号化部209は、符号化後のE−DPCCH信号を拡散部210に出力する。
拡散部210は、E−DPDCH符号化部208から取得したE−DPDCH信号およびE−DPCCH符号化部209から取得したE−DPCCH信号に対して、拡散処理を行う。そして、拡散部210は、得られた送信ベースバンド信号を無線送信部212に対して出力する。
送信電力制御部211は、移動局200の送信電力を制御する。例えば、送信電力制御部211は、上り通信チャネルそれぞれの電力オフセットを決定する。E−DPCCHの電力オフセットは予め設定しておき、E−DPDCHの電力オフセットは送信されるデータサイズから決定することが考えられる。そして、送信電力制御部211は、拡散部210が出力した信号を各上り通信チャネルの送信電力に応じて補正する。
無線送信部212は、送信電力に応じて補正された送信ベースバンド信号に対して、D/A変換や周波数帯の変換などの無線信号処理を行う。そして、無線送信部212は、得られた送信信号を、アンテナを介して無線基地局100に対して出力する。なお、別個に送信用アンテナと受信用アンテナとを設けてもよいし、送信・受信共用のアンテナを設けてもよい。
図5は、ULリソースの割り当て例を示す図である。図5の例では、E−DPDCHとして使用可能な無線リソースを、4つの移動局200,200a,200b,200c(ここでは、MS#1〜#4と表記)に分配している。横軸が時間を示しており、縦軸が無線リソースの割り当て量を示している。2ミリ秒周期のTTI(Transmission Time Interval)が、8個のHARQプロセス(HARQプロセス#0〜#7)に分割されて管理されている。移動局200,200a,200b,200cには、HARQプロセス単位で無線リソースの割り当てを行うことができる。
各HARQプロセスで使用可能な無線リソースの総量は、例えば、無線基地局100のE−DPDCHの受信能力(逆拡散の能力など)によって制限を受ける。受信処理の負荷は、移動局200,200a,200b,200cが使用する拡散コードの数や拡散率と関連する。同時に使用される拡散コードが多いほど受信負荷が高く、また、拡散率が低いチャネルほど受信負荷が高くなる。
ここでは、移動局200(MS#1)および移動局200b(MS#3)は、全てのHARQプロセスでデータ送信が許可されており、E−DCHデータのための無線リソースが割り当てられている。移動局200a(MS#2)は、全てのHARQプロセスでデータ送信が許可されておらず、E−DCHデータを送信できない。ただし、スケジューリング情報のための無線リソースが割り当てられており、データ送信の開始/再開を要求することができる。移動局200c(MS#4)は、HARQプロセス#2,#5でデータ送信が許可されていないが、それ以外のHARQプロセスでデータ送信が許可されている。
無線基地局100は、移動局に全てのHARQプロセスでデータ送信を停止させるときは、例えば、E−AGCHで“ZERO_GRANT”を通知する。一部のHARQプロセスでデータ送信を停止させるときは、AGスコープによってHARQプロセスを指定して“INACTIVE”を送信する。一方、移動局にデータ送信を再開させるときは、E−AGCHでZERO_GRANT,INACTIVE以外のAG値を送信する。
移動局200,200a,200b,200cは、ZERO_GRANTやINACTIVEが通知された場合、全部または一部のHARQプロセスでE−DCHデータの送信を停止する。E−DCHデータの送信を再開したい場合(例えば、送信すべきE−DCHが発生した場合)は、E−DPDCHでスケジューリング情報を無線基地局100に送信する。
なお、図5の例では、データ送信が許可されていないHARQプロセスの全てでスケジューリング情報のための無線リソース(control onlyのリソース)が確保されているが、control onlyのリソースは必ず確保されるとは限らない。control onlyのリソースが確保されていないタイミングでは、移動局はスケジューリング情報を送信しても、無線基地局100で認識されないため応答を得られない。その場合、例えば、移動局はスケジューリング情報を無線基地局100に再送する。
次に、このような移動通信システムにおいて実行される上りリンク通信の制御について詳細に説明する。まず、移動局200で実行される処理について説明し、その後、無線基地局100で実行される処理について説明する。
図6は、移動局のUL送信制御を示すフローチャートである。ここでは移動局200について考えるが、移動局200a,200b,200cでも同様の処理を実行できる。以下、図6に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS11]HARQ制御部205は、無線基地局100に送信するユーザデータとしてのE−DCHデータが発生したことを検知する。これは、例えば、E−DCHデータを一時的に保持するバッファメモリ(図4では不図示)を監視することで行う。すると、HARQ制御部205は、E−TFC選択部207に使用可能な無線リソースの確認を指示する。
[ステップS12]E−TFC選択部207は、E−DCHデータを送信しようとするHARQプロセスについて、データ送信を許可するServingGrantが自局に与えられているか、すなわち、ZERO_GRANT,INACTIVE以外のAG値が通知されているか判断する。ServingGrantが与えられている場合、処理をステップS15に進める。ServingGrantが与えられていない場合、処理をステップS13に進める。
[ステップS13]E−DPDCH符号化部208は、TEBSを含むスケジューリング情報を符号化する。E−DPCCH符号化部209は、E−TFCIを符号化する。拡散部210は、E−DPDCH信号およびE−DPCCH信号を拡散する。
[ステップS14]E−TFC選択部207は、ステップS13のE−DPDCH信号(スケジューリング情報)に対する応答として、データ送信を許可するServingGrantを得られたか、すなわち、ZERO_GRANT,INACTIVE以外のAG値を受信したか判断する。ServingGrantを得られた場合、処理をステップS15に進める。ServingGrantを得られなかった場合、処理をステップS13に進め、スケジューリング情報を再送信する。
[ステップS15]E−DPDCH符号化部208は、送信するE−DCHデータを符号化する。E−DPCCH符号化部209は、E−TFCIを符号化する。拡散部210は、E−DPDCH信号およびE−DPCCH信号を拡散する。なお、E−DCHデータを連続的に送信するために、E−DCHデータと併せてスケジューリング情報をE−DPDCHで送信してもよい。
このようにして、移動局200は、ユーザデータとしてのE−DCHデータが発生すると、データ送信の許可を確認する。データ送信が許可されていない場合、許可が得られるまでE−DPDCHでスケジューリング情報を送信する。データ送信の許可が得られた場合、許可送信電力に応じたサイズのE−DCHデータをE−DPDCHで送信する。
図7は、無線基地局のUL受信制御を示すフローチャートである。この処理は、無線基地局100において繰り返し(例えば、定期的に)実行される。以下、図7に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS21]Grant管理部110は、無線基地局100に接続している移動局(移動局200,200a,200b,200c)から未選択のものを1つ選択する。
[ステップS22]Grant管理部110は、ステップS21で選択した移動局に、何れかのHARQプロセスについて、データ送信を許可するServingGrantを与えているか、すなわち、ゼロより大きい許可送信電力を設定しているか判断する。ServingGrantを与えている場合、処理をステップS23に進める。ServingGrantを与えていない場合、処理をステップS24に進める。
[ステップS23]Grant管理部110は、ステップS21で選択した移動局に、E−DCHデータを送信するためのE−DPDCHの無線リソースを割り当てる。なお、割り当て量は、例えば、それまでに受信しているスケジューリング情報などに基づいて判断することがきる。
[ステップS24]Grant管理部110は、ステップS21で無線基地局100に接続している全ての移動局を選択したか判断する。全ての移動局を選択した場合、処理をステップS25に進める。未選択の移動局がある場合、処理をステップS21に進める。
[ステップS25]Grant管理部110は、各HARQプロセスについて、ステップS23でE−DCHデータ用の無線リソースが割り当てられなかった移動局が存在する場合、スケジューリング情報を送信するための無線リソース(control onlyのリソース)を割り当てる処理を行う。割り当てる無線リソースは、その時点で余っているE−DPDCHの無線リソースである。処理の詳細は後で説明する。
[ステップS26]ULリソース管理部109は、ステップS23およびステップS25で無線リソースを割り当てた移動局からの信号を処理するよう、E−DPDCH逆拡散部102およびE−DPDCH復号部103に指示する。E−DPDCH逆拡散部102は、指示された移動局の拡散符号を逆拡散する。E−DPDCH復号部103は、指示された移動局のE−DPDCH信号を復号する。
[ステップS27]Grant管理部110は、ステップS26の逆拡散・復号によって、データ送信を許可していない移動局からのスケジューリング情報を抽出できたか判断する。スケジューリング情報を抽出できた場合、処理をステップS28に進める。スケジューリング情報を抽出できなかった場合、処理を終了する。
[ステップS28]Grant管理部110は、スケジューリング情報の送信元の移動局について許可送信電力を決定する。チャネル符号化部115は、ZERO_GRANT,INACTIVE以外のAG値およびAGスコープを符号化する。拡散部117は、E−AGCH信号を拡散する。
このようにして、無線基地局100は、現時点でデータ送信を許可している移動局に対して、E−DCHデータ用の無線リソースを優先的に割り当てる。その後、残っているE−DPDCHの無線リソースを利用して、データ送信を許可していない移動局に対して、スケジューリング情報用の無線リソースを割り当てる。無線基地局100は、後者の無線リソースによってスケジューリング情報を受信した場合、送信元にデータ送信の許可を与える処理を行う。
なお、データ送信を許可していない移動局に対して、スケジューリング情報用の無線リソースが必ず割り当てられるとは限らない。E−DPDCHの無線リソースはできる限りE−DCHデータ用として使用し、E−DCHデータ用として使用できない半端な量の無線リソースをスケジューリング情報用として使用するようにしてもよい。スケジューリング情報用の無線リソースが割り当てられたか否かは、データ送信を許可していない移動局に通知してもよいし、通知しなくてもよい。
図8は、第1の実施の形態のスケジューリング情報用リソース管理を示すフローチャートである。このフローチャートは、前述のステップS25で実行される処理の詳細を示している。以下、図8に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS31]Grant管理部110は、無線基地局100に接続している移動局(移動局200,200a,200b,200c)から未選択のものを1つ選択する。
[ステップS32]Grant管理部110は、ステップS31で選択した移動局に、データ送信を許可するServingGrantを与えているか判断する。ServingGrantを与えている場合、処理をステップS34に進める。ServingGrantを与えていない場合、処理をステップS33に進める。
[ステップS33]Grant管理部110は、ステップS31で選択した移動局を、スケジューリング情報用の無線リソース(control onlyのリソース)を割り当てる候補に指定する。
[ステップS34]Grant管理部110は、ステップS31で無線基地局100に接続している全ての移動局を選択したか判断する。全ての移動局を選択した場合、処理をステップS35に進める。未選択の移動局がある場合、処理をステップS31に進める。
[ステップS35]Grant管理部110は、ステップS33で割り当て候補に指定した移動局を、所定の基準に従って順序付けする。順序付けの方法としては、例えば、ラウンドロビン方式により、スケジューリング情報用の無線リソースが前回割り当てられなかった移動局を、高順位とする方法が考えられる。また、上位層の通信チャネルである論理チャネルから通知される各移動局のクラス(優先度)に従って、順位付けする方法も考えられる。
[ステップS36]Grant管理部110は、E−DPDCHの無線リソースに余りがあり、かつ、無線リソースが未割り当てである候補が存在するか判断する。上記条件に該当する場合、処理をステップS37に進める。無線リソースの余りがないか、または、無線リソースが未割り当てである候補が存在しない場合、処理を終了する。
[ステップS37]Grant管理部110は、無線リソースが未割り当てである候補のうち順位の最も高い移動局に対して、スケジューリング情報用の(例えば、所定量の)無線リソースを割り当てる。そして、処理をステップS36に進める。
このようにして、無線基地局100は、データ送信を許可していない移動局(ZERO_GRANTまたはINACTIVEを通知した移動局)を、スケジューリング情報用の無線リソースの割り当て候補に指定する。そして、残っているE−DPDCHの無線リソースの範囲内で、割り当て候補に無線リソースを割り振る。よって、スケジューリング情報用の無線リソースは常に確保されるわけではないが、各移動局はスケジューリング情報用の無線リソースの割り当てを受ける機会がある。
なお、図8に示した処理は、HARQプロセス毎に実行することができる。ただし、少なくとも1つのHARQプロセスでE−DCHデータ用またはスケジューリング情報用の無線リソースが割り当てられた移動局については、他のHARQプロセスでスケジューリング情報用の無線リソースを割り当てないようにしてもよい。また、上記ステップS36およびステップS37では、1つの移動局分の余り無線リソースがあるか否かを逐次確認するようにしたが、複数の移動局分の余り無線リソースがあることを確認できた場合に、一括して複数の移動局に無線リソースを割り当てるようにしてもよい。
図9は、スケジューリング情報用リソースの割り当て順序の管理例を示す図である。無線基地局100のGrant管理部110は、例えば、図9に示すようなキュー110aを所定のメモリに格納して管理することで、リソース割り当ての順序を制御することができる。
キュー110aには、スケジューリング情報用の無線リソースの割り当て候補を識別するための情報が登録される。Grant管理部110は、キュー110aの先頭から割り当て候補の識別情報を取り出し、その識別情報が示す移動局にスケジューリング情報用の無線リソースを割り当てる。そして、割り当てに成功すると、その識別情報をキュー110aの最後尾に登録する。これにより、ラウンドロビン方式による割り当て候補のスケジューリングを実現することができる。
例えば、キュー110aの先頭に移動局200a(MS#2)の識別情報が登録されている場合、Grant管理部110は、移動局200aの識別情報を取り出す。そして、移動局200aにスケジューリング情報用の無線リソースを割り当てる。割り当て後、Grant管理部110は、移動局200aの識別情報をキュー110aの最後尾に再登録する。ただし、無線リソースの割り当て後、移動局200aからスケジューリング情報を受信できた場合は、識別情報をキュー110aに再登録しなくてよい。
なお、クラス(優先度)が高い移動局の識別情報は、最後尾ではなく途中に割り込ませるようにしてもよい。また、クラス毎にキューを用意し、クラスが高い移動局用のキューから優先的に識別情報を取り出すようにしてもよい。これにより、Grant管理部110は、クラスに応じた割り当て候補のスケジューリングを実現することができる。
図10は、ULリソースの割り当ての変化例を示す図である。図10は、1つのHARQプロセスに着目して、そのHARQプロセスにおける無線リソースの割り当て状況の時間変化を例示している。ここでは、2ミリ秒のTTI単位で無線リソースの割り当てを管理する場合を考える。また、移動局200(MS#1)、移動局200b(MS#3)およびその他の少なくとも1つの移動局がデータ送信中であり、移動局200a(MS#2)および移動局200c(MS$4)がデータ送信の停止中である状況を考える。
この例で、1番目のTTIでは、移動局200,200bを含む複数の移動局がE−DCHデータを送信するための無線リソースとして100%の無線リソースが使用される。このため、移動局200a,200cがスケジューリング情報を送信するための無線リソースを確保できない。
2番目のTTIでは、移動局200,200bを含む複数の移動局がE−DCHデータを送信するための無線リソースを確保しても、スケジューリング情報を送信するための無線リソースを1つの移動局分だけ確保できる。そこで、例えば、移動局200a(MS#2)にスケジューリング情報用の無線リソースが割り当てられる。3番目のTTIでは、2番目のTTIと同様に、スケジューリング情報を送信するための無線リソースを1つの移動局分だけ確保できる。そこで、前回無線リソースが割り当てられなかった移動局200c(MS#4)にスケジューリング情報用の無線リソースが割り当てられる。
4番目のTTIでは、移動局200,200bを含む複数の移動局がE−DCHデータを送信するための無線リソースを確保しても、スケジューリング情報を送信するための無線リソースを少なくとも2つの移動局分確保できる。そこで、移動局200a(MS#2)と移動局200c(MS#4)の両方にスケジューリング情報用の無線リソースが割り当てられる。ここで、4番目のTTIで、移動局200cからスケジューリング情報を受信したとする。
5番目のTTIでは、移動局200cがE−DCHデータの送信を開始し、移動局200,200b,200cを含む複数の移動局に、E−DCHデータを送信するための無線リソースが割り当てられる。その結果、データ送信用に100%の無線リソースが使用される。このため、移動局200aがスケジューリング情報を送信するための無線リソースを確保できない。
第1の実施の形態に係る移動通信システムによれば、データ送信が許可された移動局のために、上りデータチャネルの無線リソースが優先的に確保される。そして、上りデータチャネルの余った無線リソース(例えば、データ送信に使用できない半端な量の無線リソース)が、データ送信が許可されていない移動局のために利用される。このため、上り送信データの発生に備えて全ての移動局に常に無線リソースを割り当てておくことを回避できる。よって、データ送信用の無線リソースをより多く確保することができ、上りリンク通信のスループットを向上させることができる。
なお、上記の通信制御方法は、無線基地局100に接続する移動局が所定数より多くなった場合にのみ実行することも可能である。すなわち、無線基地局100に接続する移動局が少ないときは、常にスケジューリング情報用の無線リソースを確保しておくようにしてもよい。これにより、移動局数が少ないときのリソース管理の負荷を低減できる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。前述の第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第2の実施の形態に係る移動通信システムでは、スケジューリング情報を送信している移動局を検出した場合、その移動局により早く無線リソースが割り当てられるよう制御する。
第2の実施の形態に係る移動通信システムは、図2に示した第1の実施の形態のものと同様のシステム構成によって実現できる。また、第2の実施の形態に係る無線基地局および移動局は、図3,4に示した第1の実施の形態のものと同様のモジュール構成によって実現できる。ただし、無線リソースの管理方法が第1の実施の形態と異なる。以下では、第1の実施の形態と同様の符号を用いて第2の実施の形態を説明する。
図11は、第2の実施の形態のスケジューリング情報用リソース管理を示すフローチャートである。このフローチャートは、第1の実施の形態で述べたステップS25で実行される処理の詳細を示している。以下、図11に示す処理をステップ番号に沿って説明する。なお、第2の実施の形態では、E−DPCCHについて、データ送信を許可していない移動局も含めて、常に逆拡散および復号を行っているとする。
[ステップS41]Grant管理部110は、無線基地局100に接続している移動局(移動局200,200a,200b,200c)から未選択のものを1つ選択する。
[ステップS42]Grant管理部110は、ステップS41で選択した移動局に、データ送信を許可するServingGrantを与えているか判断する。ServingGrantを与えている場合、処理をステップS46に進める。ServingGrantを与えていない場合、処理をステップS43に進める。
[ステップS43]Grant管理部110は、ステップS41で選択した移動局のE−DPCCHに含まれるE−TFCI(E−DCHデータの送信サイズを示す指標)を確認する。E−TFCI=0を受信している場合、E−DPDCHでスケジューリング情報が送信されていると判断し、処理をステップS44に進める。一方、E−TFCI=0を受信していない場合、E−DPDCHでスケジューリング情報は送信されていないと判断し、処理をステップS45に進める。
[ステップS44]Grant管理部110は、ステップS41で選択した移動局を、スケジューリング情報用の無線リソースを優先的に割り当てる候補(優先割り当て候補)に指定する。
[ステップS45]Grant管理部110は、ステップS41で選択した移動局を、スケジューリング情報用の無線リソースを通常の順位で割り当てる候補(通常割り当て候補)に指定する。
[ステップS46]Grant管理部110は、ステップS41で無線基地局100に接続している全ての移動局を選択したか判断する。全ての移動局を選択した場合、処理をステップS47に進める。未選択の移動局がある場合、処理をステップS41に進める。
[ステップS47]Grant管理部110は、ステップS44およびステップS45で割り当て候補に指定した移動局を順序付けする。このとき、優先割り当て候補が通常割り当て候補よりも高い順位になるようにする。優先割り当て候補間の順位付けおよび通常割り当て候補間の順位付けは、例えば、第1の実施の形態で述べた方法を用いる。
[ステップS48]Grant管理部110は、E−DPDCHの無線リソースに余りがあり、かつ、無線リソースが未割り当てである候補が存在するか判断する。上記条件に該当する場合、処理をステップS49に進める。それ以外の場合、処理を終了する。
[ステップS49]Grant管理部110は、無線リソースが未割り当てである候補のうち順位の最も高い移動局に対して、スケジューリング情報用の無線リソースを割り当てる。そして、処理をステップS48に進める。
このようにして、無線基地局100は、データ送信を許可していない移動局を、スケジューリング情報用の無線リソースの割り当て候補に指定する。このとき、E−DPCCH信号に基づいて、各移動局がスケジューリング情報を送信しているか判断し、スケジューリング情報を送信している移動局の優先度を上げる。すなわち、データ送信の開始/再開を要求している移動局が無線リソースの割り当てを受けられる確率を高くする。
第2の実施の形態に係る移動通信システムによれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。更に、第2の実施の形態に係る移動通信システムを用いることで、既にスケジューリング情報を送信中である移動局に無線リソースが割り当てられる確率が高くなる。よって、データ送信が許可されていない移動局がスケジューリング情報を再送する回数を低減でき、データ送信を開始/再開するまでの遅延時間を短縮できる。
[第3の実施の形態]
次に、第3の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。前述の第1の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第3の実施の形態に係る移動通信システムでは、無線基地局が受信したスケジューリング情報に誤りが検出されたために、HARQに従ってスケジューリング情報を再送しようとする移動局がある場合は、その移動局に、より早く無線リソースが割り当てられるよう制御する。
第3の実施の形態に係る移動通信システムは、図2に示した第1の実施の形態のものと同様のシステム構成によって実現できる。また、第3の実施の形態に係る無線基地局および移動局は、図3,4に示した第1の実施の形態のものと同様のモジュール構成によって実現できる。ただし、無線リソースの管理方法が第1の実施の形態と異なる。以下では、第1の実施の形態と同様の符号を用いて第3の実施の形態を説明する。
図12は、第3の実施の形態のスケジューリング情報用リソース管理を示すフローチャートである。このフローチャートは、第1の実施の形態で述べたステップS25で実行される処理の詳細を示している。以下、図12に示す処理をステップ番号に沿って説明する。なお、第3の実施の形態では、E−DPCCHについて、データ送信を許可していない移動局も含めて、常に逆拡散および復号を行っているとする。
[ステップS51]Grant管理部110は、無線基地局100に接続している移動局(移動局200,200a,200b,200c)から未選択のものを1つ選択する。
[ステップS52]Grant管理部110は、ステップS51で選択した移動局に、データ送信を許可するServingGrantを与えているか判断する。ServingGrantを与えている場合、処理をステップS56に進める。ServingGrantを与えていない場合、処理をステップS53に進める。
[ステップS53]Grant管理部110は、ステップS51で選択した移動局のE−DPCCHに含まれるE−TFCIを確認する。また、受信済みのスケジューリング情報がある場合、スケジューリング情報の誤り検出(例えば、巡回冗長検査(CRC:Cyclic Redundancy Check))結果を確認する。E−TFCI=0で誤り検出結果がNGの場合、処理をステップS54に進める。それ以外の場合、処理をステップS55に進める。
[ステップS54]Grant管理部110は、ステップS51で選択した移動局を、スケジューリング情報用の無線リソースを優先的に割り当てる候補(優先割り当て候補)に指定する。
[ステップS55]Grant管理部110は、ステップS51で選択した移動局を、スケジューリング情報用の無線リソースを通常の順位で割り当てる候補(通常割り当て候補)に指定する。
[ステップS56]Grant管理部110は、ステップS51で無線基地局100に接続している全ての移動局を選択したか判断する。全ての移動局を選択した場合、処理をステップS57に進める。未選択の移動局がある場合、処理をステップS51に進める。
[ステップS57]Grant管理部110は、ステップS54およびステップS55で割り当て候補に指定した移動局を順序付けする。このとき、優先割り当て候補が通常割り当て候補よりも高い順位になるようにする。
[ステップS58]Grant管理部110は、E−DPDCHの無線リソースに余りがあり、かつ、無線リソースが未割り当てである候補が存在するか判断する。上記条件に該当する場合、処理をステップS59に進める。それ以外の場合、処理を終了する。
[ステップS59]Grant管理部110は、無線リソースが未割り当てである候補のうち順位の最も高い移動局に対して、スケジューリング情報用の無線リソースを割り当てる。そして、処理をステップS58に進める。
このようにして、無線基地局100は、データ送信を許可していない移動局を、スケジューリング情報用の無線リソースの割り当て候補に指定する。ここで、受信したスケジューリング情報がある場合、誤り検出結果に基づいて、各移動局がスケジューリング情報を再送するか判断し、再送する移動局の優先度を上げる。すなわち、スケジューリング情報を再送する移動局が無線リソースの割り当てを受けられる確率を高くする。
第3の実施の形態に係る移動通信システムによれば、第1の実施の形態と同様の効果が得られる。更に、第3の実施の形態に係る移動通信システムを用いることで、スケジューリング情報を再送する移動局に無線リソースが割り当てられる確率が高くなる。よって、スケジューリング情報の再送回数を低減でき、データ送信を開始/再開するまでの遅延時間を短縮できる。
なお、第2の実施の形態と第3の実施の形態とを組み合わせた移動通信システムを考えることもできる。すなわち、データ送信が許可されていない移動局を、(1)E−TFCI=0かつスケジューリング情報が受信されて誤り検出結果がNGの移動局、(2)E−TFCI=0だがスケジューリング情報が受信されなかった移動局、(3)それ以外の移動局に分類し、(1)>(2)>(3)の順で優先付けする方法も考えられる。
[第4の実施の形態]
次に、第4の実施の形態を図面を参照して詳細に説明する。前述の第3の実施の形態との相違点を中心に説明し、同様の事項については説明を省略する。第4の実施の形態に係る移動通信システムでは、優先割り当て候補の移動局に割り当てる無線リソースが不足している場合に、E−DCHデータ用の無線リソースを削減して、スケジューリング情報用の無線リソースを確保する。
第4の実施の形態に係る移動通信システムは、図2に示した第1の実施の形態のものと同様のシステム構成によって実現できる。また、第4の実施の形態に係る無線基地局および移動局は、図3,4に示した第1の実施の形態のものと同様のモジュール構成によって実現できる。ただし、無線リソースの管理方法が第1の実施の形態と異なる。以下では、第1の実施の形態と同様の符号を用いて第4の実施の形態を説明する。
図13は、第4の実施の形態のスケジューリング情報用リソース管理を示すフローチャートである。以下、図13に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS61]Grant管理部110は、無線基地局100に接続している移動局(移動局200,200a,200b,200c)から未選択のものを1つ選択する。
[ステップS62]Grant管理部110は、ステップS61で選択した移動局に、データ送信を許可するServingGrantを与えているか判断する。ServingGrantを与えている場合、処理をステップS66に進める。ServingGrantを与えていない場合、処理をステップS63に進める。
[ステップS63]Grant管理部110は、ステップS61で選択した移動局のE−DPCCHに含まれるE−TFCIを確認する。また、受信済みのスケジューリング情報がある場合、スケジューリング情報の誤り検出結果を確認する。E−TFCI=0で誤り検出結果がNGの場合、処理をステップS64に進める。それ以外の場合、処理をステップS65に進める。
[ステップS64]Grant管理部110は、ステップS61で選択した移動局を、スケジューリング情報用の無線リソースを優先的に割り当てる候補(優先割り当て候補)に指定する。
[ステップS65]Grant管理部110は、ステップS61で選択した移動局を、スケジューリング情報用の無線リソースを通常の順位で割り当てる候補(通常割り当て候補)に指定する。
[ステップS66]Grant管理部110は、ステップS61で無線基地局100に接続している全ての移動局を選択したか判断する。全ての移動局を選択した場合、処理をステップS67に進める。未選択の移動局がある場合、処理をステップS61に進める。
[ステップS67]Grant管理部110は、ステップS64およびステップS65で割り当て候補に指定した移動局を順序付けする。このとき、優先割り当て候補が通常割り当て候補よりも高い順位になるようにする。
[ステップS68]Grant管理部110は、E−DPDCHの無線リソースに余りがあり、かつ、無線リソースが未割り当てである候補が存在するか判断する。上記条件に該当する場合、処理をステップS69に進める。それ以外の場合、処理をステップS70に進める。
[ステップS69]Grant管理部110は、無線リソースが未割り当てである候補のうち順位の最も高い移動局に対して、スケジューリング情報用の無線リソースを割り当てる。そして、処理をステップS68に進める。
[ステップS70]Grant管理部110は、無線リソースが未割り当てである優先割り当て候補が存在するか判断する。存在する場合、処理をステップS71に進める。存在しない場合、処理をステップS72に進める。
[ステップS71]Grant管理部110は、データ送信を許可している移動局の中から削除対象とする移動局を選択する。そして、選択した移動局に割り当てたE−DCHデータ用の無線リソースの一部または全部を削除して、空きリソースとする。削除対象とする移動局の選択方法は後で説明する。その後、処理をステップS69に進める。
[ステップS72]Grant管理部110は、ステップS71でE−DCHデータ用の無線リソースを削除された移動局がある場合、削除後の割り当てリソース量に対応するServingGrantを、E−AGCHまたはE−RGCHで通知する。
このようにして、無線基地局100は、データ送信を許可していない移動局を、スケジューリング情報用の無線リソースの割り当て候補に指定する。このとき、受信済みのスケジューリング情報の誤り検出結果に応じて、割り当て候補の優先度を判断する。そして、優先割り当て候補に割り当てる無線リソースが不足している場合、E−DCHデータ用の無線リソースを削減して、空きリソースを確保する。
ここで、上記ステップS71で削除対象とする移動局を選択する方法としては、種々の方法が考えられる。以下では、2つの選択方法の例を挙げる。
図14は、リソース削除処理の第1の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、前述のステップS71で実行される処理の詳細を示している。以下、図14に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS81]Grant管理部110は、基準伝送レートの初期値として、想定し得る最大のE−DCHの伝送レートより大きい値(例えば、最大のE−DCHの伝送レートに1を加えた値)を設定する。
[ステップS82]Grant管理部110は、無線基地局100に接続している移動局(移動局200,200a,200b,200c)から未選択のものを1つ選択する。
[ステップS83]Grant管理部110は、ステップS82で選択した移動局にE−DCHデータ用の無線リソースを割り当てているか判断する。割り当てている場合、処理をステップS84に進める。割り当てていない場合、処理をステップS86に進める。
[ステップS84]Grant管理部110は、ステップS82で選択した移動局のE−DCHの伝送レート(例えば、ビットレート算出部113で算出した伝送レート)が、基準伝送レートより小さいか判断する。基準伝送レートより小さい場合、処理をステップS85に進める。基準伝送レート以上である場合、処理をステップS86に進める。
[ステップS85]Grant管理部110は、削除対象の候補を、ステップS82で選択した移動局に設定する。また、Grant管理部110は、基準伝送レートを、その移動局のE−DCHの伝送レートに設定する。
[ステップS86]Grant管理部110は、ステップS82で無線基地局100に接続している全ての移動局を選択したか判断する。全ての移動局を選択した場合、処理をステップS87に進める。未選択の移動局がある場合、処理をステップS82に進める。
[ステップS87]Grant管理部110は、現在の削除対象の候補を、削除対象の移動局に決定する。そして、Grant管理部110は、削除対象の移動局に割り当てている無線リソースの一部または全部を削除し、空きリソースとする。
このようにして、無線基地局100は、データ送信が許可された移動局のうち、E−DCHの伝送レートが最も低い移動局を、無線リソースの割り当てを削減する移動局として選択する。現在の伝送レートに基づいて判断するため、上りデータ通信のスループットの低下をできる限り抑制することができる。
図15は、リソース削除処理の第2の例を示すフローチャートである。このフローチャートは、前述のステップS71で実行される処理の詳細を示している。以下、図15に示す処理をステップ番号に沿って説明する。
[ステップS91]Grant管理部110は、基準クラスの初期値として、移動局のクラス(優先度)を示す値として設定され得る最大値よりも大きい値(例えば、最大値に1を加えた値)を設定する。
[ステップS92]Grant管理部110は、無線基地局100に接続している移動局(移動局200,200a,200b,200c)から未選択のものを1つ選択する。
[ステップS93]Grant管理部110は、ステップS92で選択した移動局にE−DCHデータ用の無線リソースを割り当てているか判断する。割り当てている場合、処理をステップS94に進める。割り当てていない場合、処理をステップS97に進める。
[ステップS94]Grant管理部110は、ステップS92で選択した移動局のクラスが、優先割り当て候補のクラス以下であるか判断する。優先割り当て候補のクラス以下である場合、処理をステップS95に進める。優先割り当て候補のクラスより上位である場合、処理をステップS97に進める。
[ステップS95]Grant管理部110は、ステップS92で選択した移動局のクラスが、基準クラスより下位であるか判断する。基準クラスより下位である場合、処理をステップS96に進める。基準クラス以上である場合、処理をステップS97に進める。
[ステップS96]Grant管理部110は、削除対象の候補を、ステップS92で選択した移動局に設定する。また、Grant管理部110は、基準クラスを、その移動局のクラスに設定する。
[ステップS97]Grant管理部110は、ステップS92で無線基地局100に接続している全ての移動局を選択したか判断する。全ての移動局を選択した場合、処理をステップS98に進める。未選択の移動局がある場合、処理をステップS92に進める。
[ステップS98]Grant管理部110は、現在の削除対象の候補を、削除対象の移動局に決定する。そして、Grant管理部110は、削除対象の移動局に割り当てている無線リソースの一部または全部を削除し、空きリソースとする。
このようにして、無線基地局100は、データ送信が許可された移動局のうち、優先割り当て候補よりもクラスが低く、かつ、その中で最もクラスが低い移動局を、無線リソースの割り当てを削減する移動局として選択する。各移動局に設定されたクラスに基づいて判断するため、無線基地局100におけるリソース管理の負荷を抑制できる。
第4の実施の形態に係る移動通信システムによれば、第3の実施の形態と同様の効果が得られる。更に、第4の実施の形態に係る移動通信システムを用いることで、少なくともスケジューリング情報を再送する移動局には、スケジューリング情報用の無線リソースが割り当てられる。よって、データ送信を開始/再開するまでの遅延時間をより短縮することができる。なお、第4の実施の形態では、第3の実施の形態のようにE−TFCI=0かつ誤り検出結果がNGの移動局を優先割り当て候補としたが、第2の実施の形態のようにE−TFCI=0の移動局を優先割り当て候補としてもよい。