JP2010153227A - 液体燃料の燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】燃料電池システムのパッケージ小型化を可能とすると共に、安定した発電を可能とした液体燃料の燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料処理システム20において、脱硫器21の出口に接続された脱硫燃料供給ライン61に減圧弁62を設置すると共に、この脱硫燃料供給ライン61を改質器バーナ29に接続される第1の燃料供給ライン63と、気化器24に接続される第2の燃料供給ライン64に分岐する。第1の燃料供給ライン63には、液体検出手段である液体検知センサー100及び第1の遮断弁65を設置し、第2の燃料供給ライン64には第2の遮断弁66を設置する。そして、図示しない制御装置によって、液体検知センサー100の検出値に基づいて、第1の遮断弁65及び第2の遮断弁66が制御されるように構成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、液体燃料の燃料電池システムに関するものである。
近年、省エネルギー、CO2排出量削減等への関心の高まりから、燃料電池発電装置が開発され、車載用、定置分散電源への適用が進んできている。これらの燃料電池発電システムにおいては、燃料として、純水素を直接用いたり、都市ガス、プロパンガス等の気体燃料、あるいはメタノール、ガソリン、灯油等の液体燃料を改質し、水素を取り出して発電を行う。これら燃料の中で、車載用の原燃料としては、ボンベに充填した純水素や、メタノール、ガソリン等の液体燃料を用いる場合が多い。一方、定置用の場合は、都市ガス等の気体燃料の他、常温で液体であり、取り扱いが容易な灯油等が用いられている。
これらの燃料の中で、液体燃料は硫黄の含有量が多く、燃料処理系の改質触媒等が硫黄により被毒することを防ぐため、脱硫器により硫黄を除去してから、脱硫燃料を燃料処理系に供給することが一般的である(例えば、特許文献1)。しかしながら、灯油の脱硫においては、灯油脱硫触媒の特性として、脱硫開始直後はメタン等の低留点成分(低い温度で気化する成分:分子量が小さい)が出て、安定した組成の灯油が出るまでは発電できないという問題点があった。
そのため、従来から、改質器入口燃料の燃料組成を安定させることを目的として、種々の提案がなされている。例えば、特許文献2には、脱硫器出口にタンクを設け、脱硫灯油とメタン等のガス成分を分離するという提案がなされている。また、特許文献3には、メタノールを燃料とする燃料電池システムにおいて、原燃料と水の混合タンクを設け、燃料の濃度を安定させるという提案がなされている。
ここで、図5は、特許文献2に示された液体燃料を用いた燃料電池システムの構成を示したものである。すなわち、この燃料電池システムは、大別して、原燃料タンク10と、燃料処理システム20と、燃料電池スタック30と、冷却水・水処理系40と、空気供給系50から構成されている。
また、前記燃料処理システム20は、原燃料タンク10とポンプ11を介して接続された脱硫器21と、この脱硫器21の出口側に配置された脱硫燃料タンク(気液分離タンク)220と、改質器バーナ29を備えた改質器25と、蒸気発生器28と、気化器24と、CO変成器26と、CO除去器27を備えている。
上記のような構成を有する燃料電池システムにおいては、原燃料は、原燃料タンク10からポンプ11により加圧されて脱硫器21へ供給される。また、脱硫器21によって処理された脱硫燃料は、脱硫燃料タンク220において気層と液層に分離される。この脱硫燃料タンク220の気層部分には、前記改質器バーナ29へ脱硫燃料を導入するための脱硫燃料気相導入ライン23aが接続されている。
一方、脱硫燃料タンク220の液層部分には、前記気化器24へ液体燃料を導入するための脱硫燃料液相導入ライン23bが接続され、気化器24に導入された液体燃料は、蒸気発生器28から供給される水蒸気と混合されて改質器25へ導入されるように構成されている。また、改質器出口ラインは、CO変成器26とCO除去器27を通り、燃料電池スタック30へ接続されている。
また、燃料電池スタック30は、燃料極31、空気極32及び冷却部33から構成され、前記燃料極31の出口ラインは、改質器バーナ29へ接続されている。また、前記空気極32へは、空気供給系50から、空気ブロワ51により、空気が供給されるように構成されている。同時に、空気供給系50から改質器バーナ29及びCO除去器27へも空気が供給されるように構成されている。冷却部33は、冷却水・水処理系40との間を循環しており、空気極出口ガスが接続され、水の回収を行うように構成されている。さらに、蒸気発生器28への水供給ラインが備えられている。
特開2005−346985号公報 特開2008−218227号公報 特開2007−305376号公報
しかしながら、上述したような従来の液体燃料の燃料電池システムには以下のような問題点があった。すなわち、特許文献2に示された脱硫燃料タンクや、特許文献3に示された混合タンク等の燃料タンクの設置は、燃料電池システムのパッケージ小型化の妨げとなるばかりでなく、タンクから燃料を燃料処理系へ送出するためのポンプが必要であるなど、システムの煩雑化、高コスト化の要因となっていた。
本発明は、上述したような従来技術の問題点を解消するために提案されたものであり、燃料電池システムのパッケージ小型化を可能とすると共に、改質器入口の成分が安定したことを検知することにより、安定した発電を可能とした液体燃料の燃料電池システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、原燃料タンクと、少なくとも脱硫器、改質器バーナを有する改質器及び気化器を備えた燃料処理システムと、燃料電池スタックとを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、前記燃料処理システムの脱硫器の出口に接続された燃料供給ラインが、前記改質器バーナに接続される第1の燃料供給ラインと、前記気化器に接続される第2の燃料供給ラインに分岐され、前記第1の燃料供給ラインには、第1の遮断弁と液体検出手段が設置されると共に、前記第2の燃料供給ラインには、第2の遮断弁が設置され、前記液体検出手段が液体を連続して検知するまでは、前記第1の遮断弁を“開”、前記第2の遮断弁を“閉”として、前記改質器バーナに脱硫燃料を供給し、前記液体検出手段が液体を連続して検知した時点で、前記第1の遮断弁を“閉”、前記第2の遮断弁を“開”として、前記気化器に脱硫燃料を供給するように構成したことを特徴とするものである。なお、前記液体検出手段としては、液体検知センサー、液体流量計、所定の間隔をあけて設置された2つの温度センサーが用いられる。
上記のような構成を有する本発明においては、脱硫開始直後は、第1の遮断弁を“開”、第2の遮断弁を“閉”の状態として、第1の燃料供給ラインを介して、気体成分を改質器バーナへ導入し、改質触媒の昇温、改質反応の熱源として使用する。その後、第1の燃料供給ラインに設置された液体検知センサーが液体を連続して検知した時点で、安定した燃料が得られていると判断して、第1の遮断弁を閉じると同時に第2の遮断弁を開いて、燃料を気化器に導入する。そして、この気化器において燃料と水蒸気とを混合して改質器へ導入する。
その結果、改質器へ導入される脱硫燃料は、液体だけとなってから供給されるため、成分が安定しており、改質ガス、すなわち燃料電池スタックへ供給されるガスの成分が安定するため、安定した発電が可能となる。また、従来必要であった気液分離タンクも不要となるため、燃料電池システムのパッケージ小型化を図ることができる。
以上のような本発明によれば、燃料電池システムのパッケージ小型化を可能とすると共に、改質器入口の成分が安定したことを検知することにより、安定した発電を可能とした液体燃料の燃料電池システムを提供することができる。
以下、本発明に係る液体燃料の燃料電池システムの実施の形態について、図面を参照して説明する。
(1)第1実施形態
(1−1)構成
本実施形態の燃料電池システムは、以下の点を特徴とする。すなわち、本実施形態の燃料処理システム20においては、脱硫器21の出口に接続された脱硫燃料供給ライン61に減圧弁62が設置されると共に、この脱硫燃料供給ライン61が前記減圧弁62の下流側で、前記改質器バーナ29に接続された第1の燃料供給ライン63と、前記気化器24に接続された第2の燃料供給ライン64に分岐されている。
また、前記第1の燃料供給ライン63には、上流側から順に、液体検出手段である液体検知センサー100及び第1の遮断弁65が設置され、前記第2の燃料供給ライン64には、第2の遮断弁66が設置されている。なお、前記液体検知センサー100としては、例えば、気体と液体の屈折率の違いを利用した、小型で安価な光センサーを利用することができる。このような液体検知センサー100は配管外部から検出するため、前記第1の燃料供給ライン63としては、テフロンチューブ(テフロンは登録商標)やガラス管等の光透過性の材質を使用する必要がある。
また、本発明においては、図示しない制御装置によって、前記液体検知センサー100の検出値に基づいて、前記第1の遮断弁65及び第2の遮断弁66が制御されるように構成されている。その他の構成は、図5に示した従来型と同様であるので、説明は省略する。
(1−2)作用
上記のような構成を有する本実施形態の燃料電池システムは、以下のように作用する。すなわち、燃料電池起動時は、前記燃料処理システム20において、バーナ、電気ヒータ等により昇温を開始し、改質触媒等の各触媒を適正な運転温度まで昇温させ、昇温が完了した時点で原燃料を導入する。また、脱硫開始直後はメタン等の低留点成分が気体として発生するため、前記第1の遮断弁65を“開”、第2の遮断弁66を“閉”の状態として、前記第1の燃料供給ライン63を介して、気体成分を改質器バーナ29へ導入し、改質触媒の昇温、改質反応の熱源として使用する。
その後、前記第1の燃料供給ライン63に設置された液体検知センサー100が液体を連続して検知した時点で、安定した燃料が得られていると判断し、前記制御装置によって、第1の遮断弁65を閉じると同時に第2の遮断弁66を開いて、燃料を気化器24に導入する。そして、この気化器24において燃料と水蒸気とを混合して改質器25へ導入する。この改質器25において脱硫燃料は水蒸気改質され、水素リッチなガスとなる。
また、改質ガス中の一酸化炭素は、CO変成器26及びCO除去器27を通して、一酸化炭素濃度を低下させて、燃料電池スタック30の燃料極31へ供給される。燃料電池スタック30では、改質ガス中の水素と、空気極32に供給された空気中の酸素が電気化学反応により、直流電力と水が発生する。直流電力は、図示しない電力変換装置により交流電力へ変換され、電力として利用される。
一方、燃料電池スタック30で消費されなかった水素は、燃料極出口ラインを通して改質器バーナ29へ供給され、改質反応に必要な熱源として利用される。また、直流電力発生の電気化学反応時に発生する熱は、冷却部33を循環する冷却水を通して、冷却水・水処理系40において回収され、図示しない貯湯槽等に蓄えられ利用される。
(1−3)効果
このように本実施形態によれば、脱硫器21の出口に設置した液体検知センサー100により、脱硫燃料が初期の気体成分から液体成分へ変化したことを検知することができる。その結果、改質器25へ導入される脱硫燃料は、液体だけとなってから供給されるため、成分が安定しており、改質ガス、すなわち燃料電池スタック30へ供給されるガスの成分が安定するため、安定した発電が可能となる。
また、従来必要であった気液分離タンクも不要となるため、燃料電池システムのパッケージ小型化を図ることができる。なお、脱硫燃料は成分が安定した後も気泡が混入する可能性があるが、成分が安定した後に混入する若干の気体成分は燃料流量の制御により調節が可能であるため、安定した運転を継続することができる。
(2)第2実施形態
(2−1)構成
本実施形態は、上記第1実施形態の変形例であって、図2に示すように、第1実施形態で用いた液体検知センサー100の代わりに、液体流量センサー101を設置したものである。そして、図示しない制御装置によって、前記液体流量センサー101の検出値に基づいて、前記第1の遮断弁65及び第2の遮断弁66が制御されるように構成されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様であるので、同一の部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
なお、本実施形態において液体流量センサー101を用いた理由は以下の通りである。すなわち、一般に液体流量センサー101においては、流体の流速、流体の密度や熱伝導率が大きく異なる気体の場合は検出することができないため、液体流量センサー101において検出値が連続的に検知された場合には、液体中に気体は混ざっておらず、安定した液体燃料へ変化していると正確に判断できるからである。
(2−2)作用
上記のような構成を有する本実施形態の燃料電池システムは、以下のように作用する。すなわち、燃料電池起動時は、燃料処理システム20において、バーナ、電気ヒータ等により昇温を開始し、改質触媒等の各触媒を適正な運転温度まで昇温させ、昇温が完了した時点で、原燃料を導入する。また、脱硫開始直後はメタン等の低留点成分が気体として発生するため、前記第1の遮断弁65を“開”、第2の遮断弁66を“閉”の状態として、前記第1の燃料供給ライン63を介して、気体成分を改質器バーナ29へ導入し、改質触媒の昇温、改質反応の熱源として使用する。
その後、前記第1の燃料供給ライン63に設置された液体流量センサー101が液体流量を連続して検知した時点で、安定した液体燃料が得られていると判断し、第1の遮断弁65を閉じると同時に第2の遮断弁66を開いて、燃料を気化器24に導入する。そして、この気化器24において燃料と水蒸気とを混合して改質器25へ導入する。この改質器25において脱硫燃料は水蒸気改質され、水素リッチなガスとなる。
(2−3)効果
このように本実施形態によれば、脱硫器21の出口に設置した液体流量センサー101により、脱硫燃料が初期の気体成分から液体成分へ変化したことを正確に検出することができる。その結果、改質器25へ導入される脱硫燃料は、液体だけとなってから供給されるため、成分が安定しており、改質ガス、すなわち燃料電池スタック30へ供給されるガスの成分が安定するため、安定した発電が可能となる。
また、従来必要であった気液分離タンクも不要となるため、燃料電池システムのパッケージ小型化を図ることができる。なお、脱硫燃料は、成分が安定した後も気泡が混入する可能性があるが、成分が安定した後に混入する若干の気体成分は、燃料流量の制御により調節が可能であり、安定した運転が継続可能である。さらに、液体流量センサー101を用いた場合は、上記第1実施形態と異なり、燃料配管を光透過性の材質とする必要はなく、施工が容易であるという特性がある。
(3)第3実施形態
(3−1)構成
本実施形態は、上記第1実施形態の変形例であって、図3に示すように、第1実施形態で用いた液体検知センサー100の代わりに、前記第1の燃料供給ライン63に第1の温度センサー200及び第2の温度センサー201をある一定の間隔を置いて設置したものである。そして、図示しない制御装置によって、前記第1の温度センサー200及び第2の温度センサー201の検出値に基づいて、前記第1の遮断弁65及び第2の遮断弁66が制御されるように構成されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様であるので、同一の部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
(3−2)作用
上記のような構成を有する本実施形態の燃料電池システムは、以下のように作用する。すなわち、燃料電池起動時は、燃料処理システム20において、バーナ、電気ヒータ等により昇温を開始し、改質触媒等の各触媒を適正な運転温度まで昇温させ、昇温が完了した時点で、原燃料を導入する。脱硫開始直後はメタン等の低留点成分が気体として発生するため、第1の遮断弁65を“開”、第2の遮断弁66を“閉”の状態として、気体成分をバーナ29へ導入して、改質触媒の昇温、改質反応の熱源として使用する。
続いて、燃料の流れ方向に対して上流側に設置された第1の温度センサー200の計測温度が急上昇後一定となることで、当該温度センサー部に液体燃料が到達したことを検出することができる。これは、熱容量の小さい気体が流れている間は、配管表面からの放熱により、温度上昇は一定の値に抑えられているが、気体と比較して熱容量の大きい液体が流れた場合、放熱に対して十分大きい熱容量を有するため、温度が急上昇することになるからである。
さらに、この第1の温度センサー200とその下流側に設置された第2の温度センサー201との温度差が小さくなった時点で、安定した液体燃料が得られていると判断する。すなわち、両者の温度差が小さくなるということは、第1の温度センサー200部分と同様に第2の温度センサー201部分にも液体燃料が到達した結果、温度が上昇し、第1の温度センサー200との温度差が小さくなるためであり、液体燃料が安定して流れていると判断できるからである。この時点で、第1の遮断弁65を閉じると同時に第2の遮断弁66を開いて、燃料を気化器24に導入する。そして、この気化器24において燃料と水蒸気とを混合して改質器25へ導入する。この改質器25において脱硫燃料は水蒸気改質され、水素リッチなガスとなる。
ここで、温度センサーを1つとした場合には、液体燃料が到達したことは判断できるが、安定して液体燃料が流れていることを正確に判断することはできない。一方、時間タイマーを設置することで確実性をあげることはできるが、液体の流れがなくなった場合でも、温度低下は放熱による緩慢な変化となり、確実とは言えない。
なお、具体的には、脱硫器21の運転温度は180℃から200℃程度であり、気体成分が流れている場合は40℃程度であったものが、液体燃料が流れ出した後は60℃から100℃程度の温度となる。ここで、実際の温度については、燃料電池システムが発電に必要とする燃料の量や、機器のレイアウトや、配管の口径により、燃料の熱容量と放熱量の比が異なることから、各燃料電池システムに応じて、数値演算あるいは実験的に決定されるものである。
(3−3)効果
このように本実施形態によれば、脱硫器21の出口に設置した2つの温度センサーを用いることにより、脱硫燃料が初期の気体成分から液体成分へ変化したことを正確に検出することができる。その結果、改質器25へ導入される脱硫燃料は、液体だけとなってから供給されるため、成分が安定しており、改質ガス、すなわち燃料電池スタック30へ供給されるガスの成分が安定するため、安定した発電が可能となる。
また、従来必要であった気液分離タンクも不要となるため、燃料電池システムのパッケージ小型化を図ることができる。なお、脱硫燃料は、成分が安定した後も気泡が混入する可能性があるが、成分が安定した後に混入する若干の気体成分は、燃料流量の制御により調節が可能であり、安定した運転が継続可能である。さらに、2つの温度センサー200、201を用いた場合は、上記第1実施形態と異なり、燃料配管を光透過性の材質とする必要はなく、施工が容易であるという特性がある。また、温度センサーのコストは安いため、燃料電池システムの低コスト化にも貢献することができる。
(4)第4実施形態
(4−1)構成
本実施形態は、上記第1実施形態の変形例であって、図4に示すように、前記第1の燃料供給ライン63には、流量調節弁68及び液体流量センサー101が設置され、燃料電池起動時に、この第1の燃料供給ライン63を介して、改質器バーナ29へバーナ燃料を供給するように構成したものである。また、これに伴って、上記従来型や第1実施形態〜第3実施形態において設置されていた原燃料タンク10から改質器バーナ29へ接続されていた原燃料供給ラインが削除されている。
そして、図示しない制御装置によって、前記液体流量センサー101の検出値に基づいて、前記流量調節弁68及び第2の遮断弁66が制御されるように構成されている。その他の構成は上記第1実施形態と同様であるので、同一の部材には同一の符号を付して、説明は省略する。
(4−2)作用
上記のような構成を有する本実施形態の燃料電池システムは、以下のように作用する。すなわち、燃料電池起動時は、燃料処理システム20において、バーナ、電気ヒータ等により昇温を開始し、改質触媒等の各触媒を適正な運転温度まで昇温させる。この場合、本実施形態においては、バーナ燃料として、脱硫器21において脱硫した脱硫燃料が、前記第1の燃料供給ライン63を介して改質器バーナ29へ供給されるように構成されている。
すなわち、脱硫開始直後はメタン等の低留点成分が気体として発生するため、前記第1の燃料供給ライン63に設置された流量調節弁68には液体だけでなく気体も流れている状態となっており、流量調節はできない。その後、昇温過程において徐々に液体成分のみとなって燃料組成が安定し、流量調節弁68が流量調節を開始する。このようにして流量調節弁68が流量調節を開始することにより、改質器バーナ29専用の燃料ポンプ12を用いる必要がなく、所定の流量の燃料を改質器バーナへ供給することが可能である。その結果、安定した改質器25の昇温が行われる。
その後、改質触媒等の各触媒が適正な運転温度になるまで昇温させるが、上述したように、前記第1の燃料供給ライン63に流れる燃料は、昇温過程において液体成分のみとなっているため、改質器への燃料導入条件が成立した時点で、流量調節弁68の流量をゼロとすると同時に、前記第2の遮断弁66を開いて、燃料を気化器24に導入する。そして、この気化器24において燃料と水蒸気とを混合して改質器25へ導入する。この改質器25において脱硫燃料は水蒸気改質され、水素リッチなガスとなる。
(4−3)効果
本実施形態においては、燃料処理システムの昇温のために、脱硫器21出口の燃料を改質器バーナ29で使用するため、脱硫器出口の燃料組成は昇温過程において、初期の気体成分から液体成分へ変化する。よって、発電時に改質器25へ導入される脱硫燃料は、液体だけとなってから供給されるため、成分が安定しており、改質ガスすなわち、燃料電池スタック30へ供給されるガスの成分が安定するため、安定した発電が可能である。
よって、燃料が液体となったことを判断するための液体検知センサー、温度センサーを設置する必要がなく、また、気液分離タンクの設置も不要である。なお、脱硫燃料は、成分が安定した後も気泡が混入する可能性があるが、成分が安定した後に混入する若干の気体成分は、燃料流量の制御により調節が可能であり、安定した運転が継続可能である。
(5)他の実施形態
本発明の脱硫器は加圧式を想定しているが、常圧式の場合は減圧弁を省略することができる。また、本発明の燃料処理システムは、燃料電池スタックの方式によらず、適用が可能である。また、燃料の種類によらず、燃料タンクを用いて燃料の組成を安定させる方式の燃料電池システムへの適用が可能である。その他、液体流量センサーとしては、液体流量を計測できる流量センサーに限らず、液体の流れを検知できる流量スイッチでも良い。
本発明に係る燃料電池システムの第1実施形態の構成を示すブロック図。 本発明に係る燃料電池システムの第2実施形態の構成を示すブロック図。 本発明に係る燃料電池システムの第3実施形態の構成を示すブロック図。 本発明に係る燃料電池システムの第4実施形態の構成を示すブロック図。 従来の燃料電池システムの構成を示すブロック図。
符号の説明
10…原燃料タンク
11…原燃料灯油ポンプ
12…灯油バーナ用燃料ポンプ
20…燃料処理システム
21…脱硫器
23a…脱硫燃料気相導入ライン
23b…脱硫燃料液相導入ライン
24…気化器
25…改質器
26…CO変成器
27…CO除去器
28…蒸気発生器
29…改質器バーナ
30…燃料電池スタック
31…燃料極
32…空気極
33…冷却部
40…冷却水・水処理系
50…空気供給系
51…空気供給ブロワ
61…脱硫燃料供給ライン
62…減圧弁
63…第1の燃料供給ライン
64…第2の燃料供給ライン
65…第1の遮断弁
66…第2の遮断弁
68…流量調節弁
100…液体検知センサー
101…液体流量センサー
200、201…温度センサー
220…脱硫燃料タンク

Claims (6)

  1. 原燃料タンクと、
    少なくとも脱硫器、改質器バーナを有する改質器及び気化器を備えた燃料処理システムと、
    燃料電池スタックとを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料処理システムの脱硫器の出口に接続された燃料供給ラインが、前記改質器バーナに接続される第1の燃料供給ラインと、前記気化器に接続される第2の燃料供給ラインに分岐され、
    前記第1の燃料供給ラインには、第1の遮断弁と液体検出手段が設置されると共に、前記第2の燃料供給ラインには、第2の遮断弁が設置され、
    前記液体検出手段が液体を連続して検知するまでは、前記第1の遮断弁を“開”、前記第2の遮断弁を“閉”として、前記改質器バーナに脱硫燃料を供給し、
    前記液体検出手段が液体を連続して検知した時点で、前記第1の遮断弁を“閉”、前記第2の遮断弁を“開”として、前記気化器に脱硫燃料を供給するように構成したことを特徴とする液体燃料の燃料電池システム。
  2. 前記液体検出手段が、液体検知センサーであることを特徴とする請求項1に記載の液体燃料の燃料電池システム。
  3. 前記液体検出手段が、液体流量計であることを特徴とする請求項1に記載の液体燃料の燃料電池システム。
  4. 前記液体検出手段が、所定の間隔をあけて設置された2つの温度センサーであることを特徴とする請求項1に記載の液体燃料の燃料電池システム。
  5. 原燃料タンクと、
    少なくとも脱硫器、改質器バーナを有する改質器及び気化器を備えた燃料処理システムと、
    燃料電池スタックとを備えた液体燃料の燃料電池システムにおいて、
    前記燃料処理システムの脱硫器の出口に接続された燃料供給ラインが、前記改質器バーナに接続される第1の燃料供給ラインと、前記気化器に接続される第2の燃料供給ラインに分岐され、
    前記第1の燃料供給ラインには、流量調節弁と液体検出手段が設置されると共に、前記第2の燃料供給ラインには遮断弁が設置され、
    前記液体検出手段が液体を連続して検知するまでは、前記遮断弁を“閉”として、前記改質器バーナに脱硫燃料を供給し、
    前記液体検出手段が液体を連続して検知した時点で、前記遮断弁を“開”として前記気化器に脱硫燃料を供給すると共に、前記流量調節弁により前記改質器バーナに供給する脱硫燃料の流量を調節するように構成したことを特徴とする液体燃料の燃料電池システム。
  6. 前記燃料供給ラインに減圧弁が設置されていること特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の液体燃料の燃料電池システム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2013234769A (ja) * 2012-05-07 2013-11-21 Hitachi Ltd ガスタービン燃焼器およびガスタービンの運転方法
CN110645594A (zh) * 2019-09-23 2020-01-03 安徽宏润工业设备安装有限公司 一种燃烧壁炉设备

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