JP2010152923A - リモートコントロール装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】ジョイスチックでコントロールするリモートコントロール走行体の走行に関して、操縦器と走行体の位置関係による角度誤差を少なくすること、制御可能な角度範囲をひろげる。
【解決手段】操縦器1から見た走行体2の位置の方位γと、操縦器1から見た走行体2の向きβ、操縦器1の操縦による目標角αを得て、これらのデータα、β、γを演算した値で走行体2の向き変更駆動手段を駆動する。それによってすべての位置関係で正確な制御ができるようになる。
【選択図】図1
【解決手段】操縦器1から見た走行体2の位置の方位γと、操縦器1から見た走行体2の向きβ、操縦器1の操縦による目標角αを得て、これらのデータα、β、γを演算した値で走行体2の向き変更駆動手段を駆動する。それによってすべての位置関係で正確な制御ができるようになる。
【選択図】図1
Description
本発明は、走行ゲーム機、模型玩具または、走行ロボット、運搬具などにおける、走行体をリモートコントロールする装置に関する。
リモートコントロールする走行装置は、特に玩具類では多く普及しているが、これらは、操縦器で入力した走行速度、走行の正逆、操舵量などのデータを無線信号で送信し、走行体はこれを受信し、操舵装置および走行装置をデータにしたがって直接、駆動するだけのものである。
操縦者は走行体の走行具合を見ながら操縦器の操作をするのであるが、この操縦は走行体に乗っている人の感覚に適するものであり、走行の見え方は外部から客観的に見る感覚のものであるから、両者は全く違う次元のものとなり、そのため操縦はたいへん難しくなる。
これは、従来のリモコンでは、走行体が近くから遠ざかる場合と、遠くから近づいてくる場合では、ハンドル操作は左右全く逆に操作しなければならないことからも、操縦の難しさは理解される。
これを改善するために、特願2000-167043および特願2000-264821を出願していて、図2にこの全体の概念ブロック図、図3に動作図をしめす。
簡単に動作を説明すると、操縦器1のジョイスチックボタン7で目標向きαを設定し信号を無線(赤外線)で発信すると、走行体2では目標向き信号αを受信するほか、無線信号の飛来方向検出手段101で、無線飛来方向データθを得、β=180°−θとして、これらのデータα、βを比較演算して、走行体向き変更手段105を駆動している。これによって、走行体2は、α=βになるように向きに関してフィードバック制御されることになり、走行体2は操縦器1のジョイスチックを倒した方向に向いて走るという単純な操作に置き換えることができ、操縦も視覚と同様に、客観的な感覚のものとなる。そのため操縦は、たいへん易しくなる。
ところで走行体2が走り出して走行体2aのところに来たとすると、基準になる直線はPC1となり、PCに比べて左回転していることになる。そのため図3のように、走行体2aも走行体2に比べて左回転した角度に制御されることになる。
これは、徐々に左回転して行くので走行体2の走行軌跡は、図3の一点鎖線のように徐々に左カーブして行くものになる。走行体2が正常な角度、すなわちジョイスチックつまみ7と同じ方向を向くのは操縦器1の正面、すなわち直線PYと交わる位置にあるときだけである。このように走行体2は、真っ直ぐには進まず、カーブして行くという欠点がある。
本発明では、走行体2の位置が、操縦器1の真正面でなくても、常にジョイスチックの倒れている方向に走行体を向けるように制御すること。そして走行体2が走行して操縦器1との相対角が変わってきても、常に同じ方向に直線走行を維持するように、制御されることが課題である。
本発明では、操縦器1から見た走行体2の向きβの検出手段の他に、操縦器1から見た走行体2の位置の方位γの検出手段を設けた。この概念ブロック図を図4に示す。
操縦器1に互いに取付け向きの異なる3個の赤外線発光ダイオード8a、8b、8cがついているが、従来は、常に同じ信号が供給されていたが、本発明では、従来の共通に供給されていた期間のあとに、一つずつ別々に搬送波を供給する期間を設けた。この赤外線の各々の強さを比較計算することにより、操縦器1から見た走行体2の位置の方位γの検出が出来る。
操縦器のジョイスチック操作による目標向きをαとすると、このβ、γ、αの3つの角度データを走行体で演算して走行体向き変更手段を所定アルゴリズムで駆動するようにした。 これによって、操縦器1のジョイスチックつまみ7を倒す方向に直線軌跡で走行体2を走行させることができるようになった。
操縦器1から見た走行体2の位置の方位γを求める別の方法として、走行体2から無線信号を出し、これを走行体2にある無線飛来方向検出手段101と同じ物を、操縦器1に設けてもγは得られ、これは目標向きαと共に、または、α−γの演算をした後、走行体2に送信し、図4と同様に走行体2で、(α―γ)−βの演算をする。この概念ブロック図を図5に示す。
また、同様な機能を出す目的で、操縦器1内にジョイスチックのような向きを指定するものを設けずに、操縦器1、または、操縦器1の無線放射部分を回転させることにより、向きの操縦をさせることが出来る。この概念ブロック図を、図7に示す。その場合は、無線放射部分は360°無線放射できるようにする。また、走行体2では、(−γ)―βの演算をして走行体向き変更手段を駆動する。
本発明によると、操縦器1の操縦操作の通りに走行体2を操縦することが出来る。すなわち、ジョイスチックつまみ7を倒すと、倒した方向に走行体2は直線軌道を描いて走行する。したがって操縦者は、操縦器1と走行体2との位置関係によって生ずる誤差の補正操作の必要が無くなり、気持ち良く操縦を楽しむことができる。
また、親操縦器60を共用にして、複数のジョイスチックをつなぐことが出来るので多人数用の大きなフィールドのゲーム機を作ることができる。この際、走行体2は通常の操縦器1で動かすものと、同じ物を共用で使うことが出来るので、家庭で遊んだり、改良を加えたりしたものを、大きな施設に持ち込んで使うなど、幅広い使い方が可能になる。
また、操縦器1の周囲広い角度範囲で使用可能になるので、走行体2が信号の来ない角度領域に行く可能性が低くなり、快適な操縦をすることが出来る。
さらに、第6実施例のように、ジョイスチックによる目的角と実際の向きとの角度誤差を計算することにより、前進後進の切り替えも、ジョイスチックつまみの操作で行わせることができる。これによって、走行の有無、前進後進の切り替え、および、走行方向の3っつの操縦を指1っぽんで操作できる。
走行体としては、リモコン模型のロボット人形や自動車、船、飛行機など、従来からリモートコントロール玩具として扱われていた物のほか、走行以外のたとえば腕や足、運動用具などを動かすリモートコントロール機能をつけて、サッカーゲーム機や野球ゲーム機など球技ゲーム機やボクシングや空手などの格闘ゲーム機などの種々のゲーム機、又は、ペットロボットの操作装置、又は、リモコン式運搬具などとして実現される。
走行体は向き変更機構に関して大きく二種類に分けられるが、両者とも、本発明の適応が可能である。第一は、図1に示すように走行体2の両側に、正転及び逆転駆動可能な車輪をつけて、静止状態でも、その場で方向転換できる種類である。戦車模型などキャタピラで走行するものも、こちらに分類される。
第二は、いわゆる自動車型であり、図18に示すように前輪の水平向きを左右に変える操舵装置と、前輪または後輪を回転駆動させる走行装置で構成される。方向転換は操舵と走行の組み合わせで行う。船や飛行機模型もこちちらに分類される。
図1は本発明の第1実施例の動作を表わす上面図であり、操縦器1、走行体2、移動後の走行体2a、ボール3の関係を示す。また、図8、図9はそれぞれ、操縦器1の平面図および正面図であり、図10はブロック図である。ジョイスチックの機構部4にu軸回転検出用可変抵抗器5とv軸回転検出用可変抵抗器6が付いていて、ジョイスチックつまみ7を倒す方向に応じて可変抵抗器の摺動点の位置が移動する。可変抵抗器の両端子に+電圧,アース電位をつないでおき、摺動点をA/Dコンバータ32、33につないで電圧を読むことにより、u,vの回転角がわかり、これを逆三角関数で変換すればジョイスチックつまみ7を倒した方向を角度として読むことが出来る。
押しボタンスイッチ9は走行速度を切り替えるため、10は後退を指示するため、11は走行体2を停止させるためのスイッチである。
マイクロプロセッサ38は、これらの入力を、1/50秒に1回ずつ操縦データとしてパラレル・シリアル変換器34に送り出す。搬送波発信器35では、455kHzの周波数で発信し、変調器36でASK変調され、マイクロプロセッサ38でコントロールされるスイッチ回路37に入る。スイッチ出力は、3組の増幅器39a、39b,39cに入って増幅され、出力は、それぞれ発光ダイオード8a,8b,8cに入り、赤外線となって放射される。
3個の赤外線発光ダイオード8a、8b、8cは図8のように角度を変えてならべてあり、赤外線透過窓12から水平方向でそれぞれ向きを変えて、赤外線を放射できるよう配置されている。
図11、図12はそれぞれ走行体2の平面図、側面図であり、図13はそのブロック図である。走行体2の頂上に4個の受光素子20、21、22、23が受光面を外側にして円周上に並んでいる。この出力は、図13のスイッチ回路40に入り、マイクロプロセサ46からの選択信号で選ばれた信号が次の帯域フィルタに入る。ここで必要な信号がふるい分けられて可変増幅器42に入る。これは多段切り替えスイッチと多数の抵抗器、増幅器などで構成されるが、マイクロプロセッサ46からの信号で増幅率はコントロールされる。
この可変増幅器42の出力は、AM検波器43に入り、検波され、A/Dコンバータ49に入り、電圧が読み取られる。またこの信号は波形成形器44にも入り、デイジタル信号に変換され、シリアル・パラレル変換器45でパラレル信号に変換されてマイクロプロセッサ46でこの受信データは読み取られる。
ここで図14の波形図にそって動作を説明すると、操縦器1では図14(a)に記述された信号が作られる。1:スタートコード&アドレス 最初の6ビットはスタート信号を表わし、ブロックの最初を示すコードであり、残り2ビットは4台ぶんのアドレスとして使用する。
2:目標角データα 目標向きデータαはジョイスチックつまみ7を倒した方向に相当する方向角である。
3:速度&スイッチデータ スイッチ9、10,11を押したかどうかの情報、および、ジョイスチックつまみ7を倒したかどうか等の情報を含む。
4:チェックコード これは、受信データが正しいかどうかを判定するためのコードである。ここでは水平垂直パリテイをつかっている。
5:飛来方向検出用信号 これは、走行体2側で、赤外線の来る方向を知るための信号であり、1文字時間の無変調の搬送波を送信している。
6:操縦器向き信号 これは一定時間毎に、3っつの赤外発光ダイオードから搬送波を発信する。これの受信レベルで操縦器1の向きを知ることに使用する。
これらの信号は、まずマイクロプロセッサ36で作られ、パラレルシリアル変換器34で直列信号に変換され、図14(b)の信号になる。この信号は、変調器36にはいり、搬送波発信器35で
作られた搬送波を変調しスイッチ回路37に入る。スイッチ回路37からは3っつの出力にわかれていて、これらはそれぞれ増幅器39a、39b、39cにはいって増幅され、赤外発光ダイオード8a、8b、8cから赤外線として放出される。
作られた搬送波を変調しスイッチ回路37に入る。スイッチ回路37からは3っつの出力にわかれていて、これらはそれぞれ増幅器39a、39b、39cにはいって増幅され、赤外発光ダイオード8a、8b、8cから赤外線として放出される。
スイッチ回路37では、通常は3っつの出力すべて同じ出力がでるが、図14(a)の6:操縦器向き信号のタイミングでのみ3っつの出力の一つずつを、走査して出力するように、マイクロプロセッサ38はプログラムされている。この出力波形は図14(c0)、(c1)、(c2)のようになる。
これが増幅されて、赤外発光ダイオードに与えられるが、この3っつの赤外発光ダイオードは図8の8a、8b、8cのように向きがそれぞれ違っているため、通常は3っつからは同じ信号が出ていて、巾広の赤外線が出力されるが、図14(a)の6:のときは、別々に駆動されるので、3っつの方向特性の違う赤外線が出力される。
この赤外線の強さと放射角度の関係は図15(a)に示す。横軸は操縦器1に対する放射角度で縦軸は赤外線の強さを表わす。またV(0),V(1),V(2)はそれぞれ8c、8b、8aの発光ダイオードからの赤外線強度を表わす。
この赤外線が走行体2で受信された場合の動作を次に説明する。図11、図12の受光素子20,21,22,23の部分に赤外線があたると、受光素子はそれぞれ90°ずつ方向がずれた状態で固定されているので、操縦器1の相対位置によって、違うレベルの赤外線があたり、出力レベルも違っている。図13のブロック図で動作を説明すると、受光素子20,21,22,23の出力はスイッチ回路40に入り、マイクロプロセッサ46の信号によっていずれか一つの信号が選ばれ、帯域フィルタ41に入る。
マイクロプロセッサ46では、受信信号を監視していて、30msec間信号がこないときは、スイッチ回路を切り替えて、常に走査している。ちょうど信号が入ったとして、それは帯域フィルタ41を通り、不要な信号を除去、可変増幅器42で増幅されると、図14の(d)のような波形となる。これはAM検波器43を通って検波されると(f)の波形となり、それが波形成形器44を通ると、図14(e)のようなデイジタル波形となり、次のシリアルパラレル変換器でパラレル信号となって、マイクロプロセッサ46で信号の内容は解読される。
図14の(a)1:アドレスが自分のアドレスであり、4:のチェックコードがチェックされ正しい場合は、すでに受信された2:目標角データαおよび 3:速度およびスイッチデータはマイクロプロセッサ46内にとりこまれ記憶される。そして次に、5:飛来方向検出用信号を使って、赤外線の飛来方向を検出する。
それにはまず、可変増幅器の感度を最大にする。そこで受信レベルをA/Dコンバータ49でチェックする。許容レベルをこえていれば、可変増幅器42の感度を下げて行く。OKになったら、スイッチ回路40を切り替える。これを4回繰り返せば、最適感度に調整されたことになる。そこでスイッチ回路40を切り替えながら、4個すべての受光素子からの信号レベルを読み取る。
ここで4個の受光素子と受光角度との関係をあらわしたのが、図16である。V(0),V(1),V(2),V(3)は4個の受光素子からの受光角と出力電圧との関係を示す。
一個の受光素子はほぼ180度よりやや多く感度を持ち、したがって、あらゆる受光角度に対して、最低2つの受光素子から出力が得られている。ここで4個の受光素子からの信号が得られているとして、赤外線の飛来角θを得るには、次のようにする。4個の受光素子のうちで電圧が最大の受光素子ナンバーをm、2番目をnとする。m、nの値から45°区切りの区画を求める。例えば、m=1、n=0であったとすると、図16(c)の表から、区画=1であることがわかる。そこでV(n)/V(m)を計算し、V(n)/V(m)=s であったとすると、図16(b)の縦軸がsである点を求め、区画=1である範囲で斜線とぶつかるところの横線の角度値が求める飛来角θである。但し図16の(b)の斜線は(a)の二つずつの曲線を割り算して求めたものであり、近似的に斜線にしてある。これらはマイクロプロセッサ46内で実行される。
つぎに、図14(a)の6:操縦器向き信号の時間が来ると、(c0)、(c1)、(c2)のように操縦器の3っつの発光ダイオードから別々に信号が出てくるのでこのタイミングに会わせてA/Dコンバータ49を通してレベルを読むことにより、図15のU(0),U(1)、U(2)を読むことができる。前と同様にして、三つの信号のうち最大となる信号をU(p)、二番めの信号をU(q)とすると、実測値 図15(a)より、図15(c)のように、p、q、区画の関係、図15(b)のようにU(q)/U(p)の計算値も求まる。
これも近似的に直線斜線として描いてある。また、図15(a)の二つ以上の信号が受信可能な角度範囲のみ角度検出は可能である。それ以外は図15(c)の区画0及び15であるが、この範囲は検出範囲の端の値と同じ角度とする。ここで例として、p=1、q=0とすると、図15(c)より区画=2であり、そこで図15(b)の縦軸値ss =U(q)/U(p)の計算値を入れると点線の交点より操縦器向きγが求まる。
このように、操縦器向きを求めるプログラムもマイクロプロセサ47に組み込まれている。ここで「操縦器向きγ(走行体2から見て)」というのは、図1などを見るとわかるように、「操縦器1から見た走行体2の位置の方位γ」と言うのと全く同じことである。
これで、目標角データα、飛来角θ、操縦器向きγが得られたので、図17のグラフで示す演算をして向きに関する駆動データ Vrot を得る。受信で得られた速度データを Vaとすると、図11のような左右の駆動輪で走る走行体2の場合は左右のモータに Va+Vrot Va−Vrotを与えることにより、目的の回転と走行を行わせることになる。(どちらが左かはメカニズムとモータによって異なる。) この計算値をPWM生成器47、48に与え、左モータ、右モータにPWM信号を与えて目的の走行をすることになる。
第2の実施例として自動車型の走行体を示す。図18(a)は自動車型走行体2jの上面図である。第1実施例と同様、車体の上部に受光素子20,21,22,23が設置されている。車輪は走行駆動用に後部車輪58,59があり、これは、ギア付きモータ51の差動ギア軸に固定され、前後進の走行駆動ができるようになっている。
別のギア付きモータ52の軸にピニオンギア54、がついていて、それにかみ合うラックギア付き棒55を駆動し、前車輪56,57の左右の向きを変えることができる。また、ギア付きモータ52の軸には同時に可変抵抗器53が結合されていて、この軸の回転角を電圧に変えて、マイクロプロセッサ46に渡している。図18(b)に可変抵抗器53の側面図を示す。そしてこの自動車型の走行体2jのブロック図を図19にしめす。図19のマイクロプロセッサ46より上の部分は図13の走行体2のブロック図と同じである。
マイクロプロセッサ46より下の部分の説明をすると、PWM生成器47には、後輪モータ51が、またPWM生成器48には、方向舵モータ52が繋がっている。方向舵モータ52には可変抵抗器53が結合してあり、さらにA/Dコンバータ50を介して、マイクロプロセッサ46に繋がっている。この動作を説明すると、誤差角E=(α−γ)−β を求めるまでは、第1実施例と同じである。この誤差角Eは、新しいループである「PWM生成器48、方向舵モータ52、可変抵抗器53、A/Dコンバータ50、マイクロプロセッサ46」への入力信号となって、前輪の操舵を行い、図20のような誤差角Eと前輪の舵角φの関係になるように、マイクロプロセッサ46はプログラムされている。すなわち誤差角Eに従って、図20に示す関係で前輪の舵角が変わって行くことになる。
それによって、自動車型の走行体2jは後輪による走行を伴って、操縦器1のジョイスチックつまみ7を倒した方向に向いて走ることになる。図21は走行例を示す。最初2jの状態の自動車型走行体は左上の向きを指す目標向きαを受信し、前輪の操舵を左にきる。左回転しながら走行し、2j1の位置に来る。そこで走行体2jの向きは、目標向きαと等しくなったので、操舵を真っ直ぐにして、2j2の位置にたどり着く。また、常に、操縦器向きγの補正計算をしているので軌道が曲がることも避けられている。
第3の実施例を図22で説明する。本発明では位置に関係なく、操縦器のジョイスチックの指示する向きに走行体が向くように制御されるということを利用すると、複数の走行体2、2xを一つの親操縦器60でコントロールできる。但し、操縦は別々に行うので、操縦用のジョイスチックやスイッチ類は複数組設置することになる。そしてブロック図は図23のようになる。2組の子操縦器61、62と親操縦器60はケーブルで結ばれ、図22のように、側板64の上に設置されている。
フィールド63上に走行体2、2xがあり、それぞれ子操縦器61、62と対応して操縦される。親操縦器60は時分割で、或る時間帯は子操縦器61のデータを処理し、赤外線データを送出し、別の時間帯は子操縦器62のデータの処理を行う。二つの赤外線データは同じ搬送波周波数を使用するので、データの区別は、含まれるアドレスで行われる。
但し、目的角αに関しては、子操縦器61と親操縦器60は同じ方向を向いて設置されているので、考慮の必要はないが、子操縦器62はと親操縦器60に対して180°異なる方向を向いて設置されているので、この処理は、α1+180°を目的角としてとり込み処理されることにより、正常な動作をさせることができる。このような角度の補正を行うことにより、任意の向きに、子操縦器を何台でも、とり付けることが可能となる。 この方法は、走行体を一台しか使用しない場合でも赤外線放射を高い位置に固定したい場合に有効である。
第4の実施例としてジョイスチック7を使わないで操縦する例を示す。図24は図1の全体動作図のジョイスチックによる目的角α=0とした図である。α=0にすると、走行体2の向きβと走行体位置の方位γは等しくなるように、制御され、走行体2は操縦器1と常に同じ向きになるようになる。したがってジョイスチックを使わずにα=0に固定して、操縦器1の向きを変えると、それに追従して、走行体2も向きを変える、すなわち目標角入力用のジョイスチックを使わずに、操縦することが出来る。
図25はこの考え方で、操縦器70を構成した例である。操縦器1のジョイスチックをはずし、代わりに、赤外線を360°全方向に放射できるように6個の赤外発光ダイオードを備えた赤外線放射ブロック71をつけた。概念ブロック図は図7である。図26、図27にこの操縦器70の平面図および正面図を示す。この動作は、常に操縦器から見た走行体2の位置の方位γに、走行体の向きβが向くように制御される。すなわち走行体2は操縦器70とつねに同じ方向を向くので、操縦者は操縦器70を左右に回して、走行体2の進む方向を操縦することになる。
第5実施例はこれをさらに変形したもので、図28の平面図、図29の側面図に示す。円筒状の容器88は操縦器の主要部であり、その下に赤外線放射ブロック71が付いている。操縦器主要部88は軸86を通してハンドル80と固着していて、ハンドル80を回すと、操縦器主要部88は一緒に回転する。軸86はパネル81の穴に嵌っていて、パネル81付随のベルト83を人の腰に締めつけることにより全体を支えることが出来る。
パネル81上のスイッチ群82の信号はスリップリングとブラシの組み合わせ85を通じて、操縦器本体88とつながっている。矢印マーク84は走行体の向きを表わし、ハンドル80を左右に回すことにより、自由に走行体2の進む向
きを操縦することができる。
きを操縦することができる。
第6実施例は前進後進の切り替えに関する例である。図8の操縦器1の場合、後退キー10があり、このキーを押しながらジョイスチックつまみ7を倒すと後退走行に切り替わる。ジョイスチックつまみ7を中立に戻すと、前進に戻るように、ソフトウエアが作られている。
ここで示す実施例は、ジョイスチックつまみ7の操作のみで、前進後退を含めた走行操作を行わせる。図30は、この動作を説明するための、走行体2内のソフトウエアのフローチャートである。スタートのあと、201で操縦器1からの一連のデータを受信し、目的角α、他必要なデータを得たとする。202で受信したデータからジョイスチックの操作を見る。最初はジョイスチックは中立になっているので、209に行き、ジョイフラグ=0とし、走行も停止している。
ここで、ジョイスチックつまみ7を倒したとすると、201のあと、202で203に分岐し、ジョイフラグ=1?を調べる。最初は0であるので、204へ行き、ジョイフラグ=1として205で角度関係を調べる。ここで E は、角度誤差であり、図1の例の場合は、
E=(α−γ)−βである。このEは、ジョイスチックつまみ7を倒した向きと、走行体2の向きとの差を表わす。したがって
−90°<E<90°のときは、ジョイスチックつまみ7を現在の走行体2の向きと同じ方向に倒したことを意味する。その場合は、206へ進めて、後進フラグ=0とし、208で前進の走行処理を行わせる。 またこの式が偽のときは、現在の走行体2の向きと逆の方向の操縦を意図しているとみなして、207へ行き、後進フラグ=1とし、208で後進の走行処理を行わせる。一度、前進後進が決定すると、ジョイフラグ=1になっているので、ジョイスチックを中立に戻すまでこの状態は続く。
新たに、前進後進を切り替えるときは、いったんジョイスチックを中立に戻してから、ジョイスチックを走行体2の前側または後側方向にジョイスチックつまみ7を倒して決める。これによってジョイスチックつまみ7の操作だけで走行有無、向き、前進後進のすべての操縦が出来る。
以上、赤外線を信号に使用する例のみ説明したが、電波を使用することも可能であり、従来から船舶の航法などの方向探知機で使用されていたループアンテナやダイポール、反射鏡付きアンテナなど指向性のあるアンテナは多数知られており、これを、赤外線の受発光の代わりに使用するのは容易である。
1 操縦器2 走行体2a 走行体移動想像図2x 第2の走行体2j 自動車型走行体2j1、2j2 自動車型走行体の移動想像図3 ボール4 ジョイスチック本体5 u軸可変抵抗器6 v軸可変抵抗器7 ジョイスチックつまみ8a,8b,8c 赤外発光ダイオード9,10,11 スイッチ12 赤外線窓20,21,22,23 受光素子25 左モータ26 右モータ27 左車輪28 右車輪29 滑り支え30 打撃棒32,33 A/Dコンバータ34 パラレルシリアル変換器35 搬送波発信器36 変調器37 スイッチ回路38 マイクロプロセッサ39a,39b,39c 増幅器40 スイッチ回路41 帯域フィルタ42 可変増幅器43 AM検波器44 波形成形器45 シリアルパラレル変換器46 マイクロプロセッサ47,48 PWM生成器50 A/Dコンバータ51 後輪モータ52 方向舵モータ53 可変抵抗器54 ピニオンギア55 ラックギア付き棒56 左前輪57 右前輪58 左後輪59 右後輪60 親操縦器61、62 子操縦器70 ジョイスチックの無い操縦器71 全方向赤外発光ダイオードブロック80 ハンドル81 パネル82 スイッチ類83 ベルト84 走行向きマーク85 スリップリングとブラシ86 軸受け87 ベルト着脱部88 操縦器本体
Claims (4)
- 無線操縦信号を送信する操縦器1と、この無線操縦信号を受信して従属走行する走行体2からなるリモートコントロール装置において、前記操縦器1と前記走行体2には、それぞれ、無線信号を放射する方向に依存して信号特性の変化する信号を送信または受信、あるいは、放射する方向には依存しない無線信号を送信または、受信して飛来方向を検出する手段を備えるとともに、前記操縦器1には、目標向きαを入力する手段を備え、前記走行体2には、「前記操縦器1から見た前記走行体2の向き」βを検出する手段と、「前記操縦器1から見た前記走行体2の位置の方位」γを検出する手段と、前記目標向きαを得る手段とを備え、前記走行体が、前記α、β、γを所定アルゴリズムで演算して得た値に基づいて前記走行体の向き変更手段を駆動することにより、前記操縦器1に入力した目標向きに近付くように、前記走行体が向きを変えることを特徴とするリモートコントロール装置。
- 無線操縦信号を送信する操縦器1と、この無線操縦信号を受信して従属走行する走行体2からなるリモートコントロール走行装置において、前記操縦器1は「目標向き」αを入力する手段を有し、前記目標向きαを無線信号で放射するとともに、無線信号を放射する方向に依存して信号特性の変化する「操縦器向き信号」を放射し、前記走行体2は無線信号を受信解読して前記目標向きαを検出するほか、前記「操縦器向き信号」を受信して、「操縦器向き」γを検出し、受信特性が飛来方向に依存する「無線飛来方向検出手段」により、「無線飛来方向データ」θを検出し、前記走行体2が、前記α、β、θを所定アルゴリズムで演算して得た値に基づいて前記走行体の向き変更手段を駆動することにより、前記操縦器1に入力した目標向きに近付くように、前記走行体2が向きを変えることを特徴とするリモートコントロール装置。
- 目標向きαを入力する子操縦器と、前記子操縦器から目標向きαを受け取る親操縦器と、前記親操縦器から送信される無線操縦信号を受信して従属走行する走行体とからなる装置において、前記親操縦器もしくは子操縦器には、「親操縦器の向きに対する子操縦器の向き」に基づいて、前記目標向きαを補正する手段を備え、前記親操縦器と前記走行体のそれぞれには、無線信号を放射する方向に依存して信号特性の変化する信号を送信または受信、あるいは、放射する方向には依存しない無線信号を送信または、受信して飛来方向を検出する手段を備え、さらに、前記走行体には、「前記親操縦器から見た前記走行体の向き」βを検出する手段と、「前記親操縦器から見た前記走行体の位置の方位」γを検出する手段と、前記目標向きαを得る手段を備え、前記走行体が、前記α、β、γを所定アルゴリズムで演算して得た値で前記走行体の向き変更手段を駆動することにより、前記子操縦器に入力した目標向きに近付くように、前記走行体が向きを変えることを特徴とするリモートコントロール装置。
- 操縦器に備えられた目標向きαの入力手段は中立の入力手段を備え、走行体は、受信して取得した中立通過検出後のαとβとγの演算値に基づいて前進するか後進するかを決定することを特徴とする請求項1及び請求項2及び請求項3記載のリモートコントロール装置。
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2010
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