JP2010151511A - 時計 - Google Patents

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Abstract

【課題】風防ガラスを介して、下方に存在するソーラーセルが透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れ、時計ケース胴体の上面の風防ガラスの部分に装飾処理が施され、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、しかも、ソーラー受光面への集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供する。
【解決手段】時計ケース胴体の視認側に装着され、多面カットされた風防ガラスと、時計ケース胴体の近傍に配置され、時計を駆動するソーラーセルとを備え、風防ガラスの多面カット面を介して、外部の光をソーラーセルに集光させるように構成した。
【選択図】図5

Description

本発明は、例えば、腕時計などにおいて、多面カットなどの装飾処理が施された風防ガラスを備えた時計、特に、時計ケース胴体の上面の風防ガラスの部分に装飾処理が施された装飾性が高く、ソーラー発電機能に優れた時計に関する。
従来、腕時計において、装飾性、デザインのバリエーションの拡大、高級感を向上するために、時計ケース胴体の上面(視認側)に、多面カット処理が施されたガラス部材である風防を備えた腕時計が、特許文献1(特開昭55−047473号公報)において既に提案されている。
この従来のガラス部材を備えた腕時計について、特許文献1の腕時計を模式的に示したのが、図19の平面図、図20の部分拡大断面図である。
なお、本明細書において、「上面」、「上方向」、「上方」、「表側」とは、時計の視認側を言い、「下面」、「下方向」、「下方」、「裏側」とは、時計の視認側と反対側を言う。
図19、図20に示したように、従来の腕時計100は、時計ケース胴体102を備えており、時計ケース胴体102の上方に、上方フランジ104が、周方向内側に突設され、見返し部106を構成している。そして、この上方フランジ104の上面に、いわゆる多面カット処理が施された風防ガラス108が、嵌合されている。
そして、この多面カット処理が施された風防ガラス108は、多面カットされた多面カット領域108aと、多面カットされていない略平坦な視認領域108bとを備えており、多面カット領域108aが、風防ガラス108の外周側に形成され、視認領域108bが、風防ガラス108の外周側に形成されている。
これにより、視認領域108bを介して、時刻などの上方を視認することができるようになっている。
一方、裏蓋110が、図示しないネジなどの締結部材によって、時計ケース胴体102の下面側に固定されている。なお、この時計ケース胴体102の下方部分と、裏蓋110の間にはパッキン112が介装されている。
また、図19、図20中、符号114は、防水パッキン、116は、表示板、118は、ムーブメント、120は、ムーブメント118を支持する支持枠、122は、バンドの連結部材、124は、バンド、126は、リューズなどの操作部材を示している。
近年、ソーラーセル機器、特に、時計においては、ソーラーセル(太陽電池)からなるソーラー発電装置を備え、このソーラー発電装置が発電した電力によって駆動されるソーラー時計が市場を大きく占めるようになっている。
このため、特許文献2(特開昭52−106763号公報)などでは、図21に示したようなソーラー機能付き時計200が提案されている。
このソーラー機能付き時計200では、図21に示したように、時計ケース胴体202の上面に、環状のソーラーセル装着用凹部204を形成して、このソーラーセル装着用凹部204内に、平板状のリング形状のソーラーセル206が、そのソーラー受光面206aが、視認側に水平な状態で配置されている。そして、このソーラーセル206とムーブ
メント216とは、配線222によって電気的に接続されている。
なお、図21中、符号208は、裏蓋、210は、パッキン、212は、防水パッキン、214は、表示板、218は、ムーブメント216を支持する支持枠、220は、風防ガラスを示している。
なお、図示しないが、特許文献2では、時計ケース胴体202の内周側の表示板214の上面に別の装着部材を配設して、この装着部材のソーラーセル装着用凹部204にソーラーセル206を配置している。
一方、特許文献3(国際公開WO 2004/066042 A1)では、図22に示したようなソーラー機能付き時計300が提案されている。
このソーラー機能付き時計300では、図22に示したように、時計ケース胴体302の内周面側に、中枠304の上部304aが突出しており、その内周面側に、リング形状のソーラーセル306が、そのソーラー受光面306aが、内周側に立設した状態で配置されている。
そして、このソーラーセル306のソーラー受光面306aの内周側に、光透過可能な部材からなる見返し部材324が配置されている。そして、このソーラーセル306とムーブメント316とは、配線322によって電気的に接続されている。
なお、図22中、符号308は、裏蓋、310は、パッキン、312は、防水パッキン、314は、表示板、318は、風防ガラスを示している。
さらに、特許文献4(特公昭62−32425号公報)では、図23に示したようなソーラー機能付き時計400が提案されている。
このソーラー機能付き時計400では、図23に示したように、時計ケース胴体402の内周面側に、中枠404の上部404aが突出しており、その内周面側に、リング形状のソーラーセル406が、そのソーラー受光面406aが、内周側に立設した状態で配置されている。
そして、風防ガラス418の外周側に、ソーラーセル406に向かって下方にテーパー形状に延設されたプリズム部分418aが形成されている。これにより、外部からの光が、このプリズム部分418aを介して、ソーラー受光面406a集光されて、発電効率が向上するようになっている。
特開昭55−047473号公報 特開昭52−106763号公報 国際公開WO 2004/066042 A1 特公昭62−32425号公報
ところで、特許文献1に記載の腕時計100では、多面カット処理が施された風防ガラス108が設けられているので、装飾性、デザインのバリエーションの拡大、高級感を向上することができる。
しかしながら、この装飾性に優れた腕時計100は、従来の電池で駆動するタイプの腕時計であって、ソーラー発電装置が発電した電力によって駆動されるソーラー時計ではなく、電池の寿命があり、電池を交換するなどの管理、費用が必要であり、不便である。
このため、従来の時計のように、表示板の下方に、ソーラーセルを配置することが考えられるが、風防ガラス108の多面カットされた多面カット領域108aによって、光が拡散されることになって、表示板の下方に存在するソーラーセルに光が集光されなくなり、発電効率が低下することになる。
一方、特許文献2などの従来のソーラー機能付き時計200ではいずれも、風防ガラス220を介して、下方に存在する平板状のソーラーセル206が透けて見えるため、外観品質、美観上も劣り、高級感に欠けることにもなる。
また、特許文献3のソーラー機能付き時計300では、ソーラーセル306が、そのソーラー受光面306aが、内周側に立設した状態で配置され、しかも、光透過可能な部材からなる見返し部材324が前面に配置されているので、特許文献2などの従来のソーラー機能付き時計200と比較した場合、風防ガラス318を介して、ソーラーセル306がある程度透けて見えないようになっている。
しかしながら、特許文献3のソーラー機能付き時計300でも、風防ガラス220、光透過可能な部材からなる見返し部材324を介して、ソーラーセル306が完全に見えないようにすることはできず、外観品質、美観上も劣り、高級感に欠けることにもなる。
さらに、特許文献3のソーラー機能付き時計300の場合には、図22に示したように、ソーラーセル306のソーラー受光面306aの受光面積を大きくして、発電効率を向上しようとする場合には、風防ガラス318と表示板314との間の距離L1を大きくして、見返し部材324、ソーラーセル306の垂直方向の長さを大きくする必要がある。
このため、ソーラー機能付き時計300の厚さが厚くなってしまい、装飾性、高級感などに欠けることになる。
さらに、風防ガラス318を介して、表示板314を視認した場合にも奥行きがあるように観者に見えて、ソーラー機能付き時計300の厚さが厚いように認識されてしまい、装飾性、高級感などに欠けることになる。
また、特許文献4の400では、図23に示したように、風防ガラス418の外周側に、ソーラーセル406に向かって下方にテーパー形状に延設されたプリズム部分418aを形成しなければならず、風防ガラス418の加工が複雑になり、コストが高くつくことにもなる。
また、外部からの光が、このプリズム部分418aを介して、ソーラー受光面406a集光されるようになっているが、部分的に風防ガラス418から外部から入る光を集光されるだけであり、多くの光は発電に寄与することがなく、発電効率の向上という点で未だ不十分である。
さらに、特許文献2〜4のいずれのソーラー機能付き時計においても、風防ガラスは平板な形状の板ガラスから構成されているので、装飾性、デザインバリエーション、高級感に欠けることになる。
本発明は、このような現状に鑑み、風防ガラスを介して、下方に存在するソーラーセルが透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れ、時計ケース胴体の上面の風防ガラスの部分に装飾処理が施され、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、しかも、ソーラー受光面への集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することを目的とする。
また、本発明は、発電効率を上げるために、風防ガラスと表示板との間の距離を大きくする必要がなく、風防ガラスを介して、表示板を視認した場合にも奥行きがあるように観者に見えることがなく、装飾性、高級感に溢れ、しかも、ソーラー受光面への集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することを目的とする。
本発明は、前述したような従来技術における課題及び目的を達成するために発明されたものであって、本発明の時計は、
時計ケース胴体の視認側に装着され、多面カットされた風防ガラスと、
時計を駆動するソーラーセルとを備え、
前記多面カットされた風防ガラスが、視認側に膨出するように形成されており、前記風防ガラスの多面カット面を介して、外部の光をソーラーセルに集光するように構成したことを特徴とする。
このように構成することによって、時計ケース胴体の視認側に装着され、多面カットされた風防ガラスによって、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、多面カットされた風防ガラスによって、この多面カット面で光が散乱されるので、防ガラスを介して、下方に存在するソーラーセルが透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
さらに、風防ガラスの多面カット面を介して、外部の光を屈折させて、時計ケース胴体の近傍に配置されたソーラーセルに集光させることができるので、多くの光をソーラーセルのソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
特に、本発明の時計では、後述するように、風防ガラスの多面カット面を介して入射した光が、風防ガラスの多面カット面を介して屈折されて、時計ケース胴体の近傍に配置されたるソーラーセルに集光させることができるので、多くの光をソーラーセルのソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
また、このように集光効率が高いので、発電効率を上げるために、風防ガラスと表示板との間の距離を大きくする必要がなく、時計の厚さを薄くすることができ、しかも、多面カットされた風防ガラスを介して、表示板を視認した場合にも奥行きがあるように観者に見えることがなく、時計の厚さが薄く認識され装飾性、高級感に溢れた時計を提供することができる。
さらに、このように多面カットされた風防ガラスが、視認側に膨出するように形成されていれば、この多面カット面で光が屈折されて、ソーラーセルに集光させる集光効果が大きくなり、より多くの光をソーラーセルのソーラー受光面へ集光でき、ソーラー発電機能にさらに優れた時計を提供することができる。
この場合、本明細書で、「ガラス」とは、例えば、強化ガラス、白板ガラス、青板ガラスなどの無機ガラス、高純度のアルミナを巨大結晶させたサファイアガラスなどの強化ガラス、プラスチックなどの強化ガラスなどのガラスを全て含み意味であり、特に限定されるものではない。
また、これらのガラスは、透明、半透明であっても良く、また、色つきのもの、異なる
色を組み合わせたものであっても良い。さらに、これらのガラスは、その表面に、例えば、旭光模様、ヘアーラインなどの目付け模様、刻印、マークなど、その他のいかなる装飾処理を施したものであっても良い。
なお、この場合、多面カットとは、複数の面が様々な角度で交わった面を有するような処理を言い、特に限定されるものではない。
また、風防ガラスを時計ケース胴体に装着する方法としては、特に限定されるものではなく、嵌合、圧入、かしめなどの機械的な接合、粘着剤または接着剤による接合、ゴム、樹脂などのパッキンを幅方向に圧縮しての固定方法などを用いることができる。
また、時計ケース胴体の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金、銀、銅、プラチナ、白金、黄銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、チタン、またはこれらの合金、セラミック、超硬材などを採用することができる。
また、本発明の時計は、前記多面カットされた風防ガラスの視認側と反対側に、内面凹部が形成されていることを特徴とする。
多面カットされた風防ガラスの視認側と反対側に、内面凹部が形成されていれば、この内面凹部面で光が屈折されて、ソーラーセルに集光させる集光効果が大きくなり、より多くの光をソーラーセルのソーラー受光面へ集光でき、ソーラー発電機能にさらに優れた時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記多面カットされた風防ガラスが、多面カットされた多面カット領域と、多面カットされていない視認領域とを備えることを特徴とする。
このように構成することによって、多面カットされた多面カット領域によって、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、多面カット領域によって、この多面カット面で光が散乱されるので、風防ガラスを介して、下方に存在するソーラーセルが透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
さらに、多面カット領域を介して、外部の光を屈折させて、時計ケース胴体の近傍に配置されたソーラーセルに集光させることができるので、多くの光をソーラーセルのソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
また、多面カットされていない視認領域を介して、下方に存在する表示板上の、時刻、日付、曜日などの情報を外部より視認することができる。
また、これらの多面カットされた多面カット領域と、多面カットされていない視認領域によって、装飾的にもデザインとして構成することができ、高級感に溢れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記多面カット領域の内面に、内面被膜が形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、内面被膜を介して光が反射、拡散するなどして遮蔽されるので、風防ガラスを介して、多面カット領域の下方に存在するソーラーセルが透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
また、この内面被膜に着色、模様を施すことによって、装飾的にもデザインとして構成することができ、高級感に溢れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
なお、この場合、内面被膜としては、有色被膜や反射被膜とすることができる。
また、内面被膜は、印刷、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装などにより形成した、例えば、メラミン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの合成樹脂を被覆することによって形成することができる。
さらに、内面被膜は、印刷、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装などにより形成した、例えば、有機顔料若しくは無機顔料を含む、インクまたは塗料を、被覆することによって形成することができる。また、内面被膜は、印刷、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装などにより形成した、例えば、有機染料若しくは無機染料を含む、インクまたは塗料を、被覆することによって形成することができる。
さらに、内面被膜は、金、銀、銅、黄銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、チタン、クロムなどの金属から選択した少なくとも1種の金属、またはこれらの少なくとも1種の金属の合金を、例えば、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCVDなどの化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、またはイオンプレーティングなどのドライメッキ処理、溶射など、さらには、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法で、非常に薄い金属膜を形成しても良い。
また、上記した各種の内面被膜を組み合わせることもでき、模様を形成するようにすることも可能である。さらに、多面カット領域の内面全てに、内面被膜を形成しても良いが、部分的に一部に内面被膜を形成するようにしてもよい。
また、本発明の時計は、前記時計ケース胴体側の表面に、多面カット領域に対応して内面被膜が形成されていることを特徴とする。
このように、時計ケース胴体側の表面に、多面カット領域に対応して内面被膜が形成されていてもよい。
なお、多面カット領域の全てに対応して内面被膜を形成しても良いが、部分的に一部に内面被膜を形成するようにしてもよい。
また、本発明の時計は、
前記多面カット領域が、風防ガラスの外周側に形成され、
前記視認領域が、風防ガラスの内周側に形成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、風防ガラスの外周側に形成された多面カット領域によって、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、風防ガラスの外周側に形成された多面カット領域によって、この多面カット面で光が散乱されるので、風防ガラスを介して、下方に存在するソーラーセルが透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
さらに、風防ガラスの外周側に形成された多面カット領域を介して、外部の光を屈折させて、時計ケース胴体の側部の近傍に配置されたソーラーセルに集光させることができるので、多くの光をソーラーセルのソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
また、風防ガラスの内周側に形成された多面カットされていない視認領域を介して、下方に存在する表示板上の、時刻、日付、曜日などの情報を外部より視認することができる
また、これらの多面カットされた多面カット領域と、多面カットされていない視認領域によって、装飾的にもデザインとして構成することができ、高級感に溢れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記多面カット領域が、風防ガラスの外周に沿って、環状に形成されていることを特徴とする。
このように風防ガラスの外周に沿って、環状に形成された多面カット領域によって、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記多面カット領域が、複数の多面カット領域から構成されていることを特徴とする。
このように、多面カット領域が、複数の多面カット領域から構成することによって、これらの多面カット領域によって、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、視認領域が、複数の視認領域から構成されていることを特徴とする。
このように構成することによって、複数の視認領域を介して、下方に存在する表示板上の、時刻、日付、曜日などの情報を、個別に外部より視認することができる。
また、これらの複数の視認領域と、多面カットされていない視認領域によって、装飾的にもデザインとして構成することができ、高級感に溢れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記ソーラーセルが、時計ケース胴体の内周面側に配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、多面カットされた風防ガラスの多面カット面を介して、外部の光を屈折させて、時計ケース胴体の側部の、時計ケース胴体の内周面側に配置されたソーラーセルに集光させることができるので、多くの光をソーラーセルのソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記ソーラーセルが、ソーラー受光面が、内周側に立設した状態で配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、多面カットされた風防ガラスの多面カット面を介して、外部の光を屈折させて、時計ケース胴体の側部の、内周側に立設した状態で配置されているソーラーセルに集光させることができるので、より多くの光をソーラーセルのこの立設されたソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記ソーラーセルが、ソーラー受光面の内周側に、光透過可能な部材からなる見返し部材が配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、多面カットされた風防ガラスの多面カット面を介して、外部の光を屈折させて、透過可能な部材からなる見返し部材を透過させて、時計ケース胴体の側部の、内周側に立設した状態で配置されているソーラーセルに集光させることができるので、より多くの光をソーラーセルのこの立設されたソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
しかも、この見返し部材によって、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記ソーラーセルが、時計ケース胴体の上面側に配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、多面カットされた風防ガラスの多面カット面を介して、外部の光を屈折させて、時計ケース胴体の側部の、時計ケース胴体の上面側に配置されたソーラーセルに集光させることができるので、多くの光をソーラーセルのソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記ソーラーセルが、ソーラー受光面が、水平な状態で配置されていることを特徴とする。
このように構成することによって、多面カットされた風防ガラスの多面カット面を介して、外部の光を屈折させて、時計ケース胴体の側部の、水平な状態で配置されているソーラーセルに集光させることができるので、より多くの光をソーラーセルのこの水平な状態のソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記ソーラーセルが、環状のソーラーセルであることを特徴とする。
このようにソーラーセルが、環状(すなわち、リング状の)のソーラーセルであるので、多面カットされた風防ガラスの多面カット面を介して、あらゆる方向から入射する外部の光を屈折させて、より多くの光をソーラーセルのこの環状(リング状)のソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記時計ケース胴体が、平面視で多角形の形状であることを特徴とする。
このように構成することによって、例えば、平面視で、三角形、四角形、六角形、十二角形などの風防ガラスを配置することができ、特に、十二角形の風防ガラスを配置すれば、十二時間表示の時字に対応して、時刻の把握が容易になるとともに、デザインバリエーションの拡大が図れ、高級感のある斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、本発明の時計は、前記時計ケース胴体が、平面視で円形の形状であることを特徴とする。
このように構成することによって、円形形状の風防ガラスを配置することができ、デザインバリエーションの拡大が図れ、高級感のある斬新なデザインの時計を提供することができる。
本発明によれば、時計ケース胴体の視認側に装着され、多面カットされた風防ガラスによって、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、多面カットされた風防ガラスによって、この多面カット面で光が散乱されるので、風防ガラスを介して、下方に存在するソーラーセルが透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
さらに、風防ガラスの多面カット面を介して、外部の光を屈折させて、時計ケース胴体の近傍に配置されたソーラーセルに集光させることができるので、多くの光をソーラーセルのソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
特に、本発明の時計では、後述するように、風防ガラスの多面カット面を介して入射した光が、風防ガラスの多面カット面を介して屈折されて、時計ケース胴体の近傍に配置されたるソーラーセルに集光させることができるので、多くの光をソーラーセルのソーラー受光面へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
また、このように集光効率が高いので、発電効率を上げるために、風防ガラスと表示板との間の距離を大きくする必要がなく、時計の厚さを薄くすることができ、しかも、多面カットされた風防ガラスを介して、表示板を視認した場合にも奥行きがあるように観者に見えることがなく、時計の厚さが薄く認識され装飾性、高級感に溢れた時計を提供することができる。
以下、本発明の実施の形態(実施例)を図面に基づいてより詳細に説明する。
図1は、本発明の時計を腕時計に適用した実施例の腕時計の斜視図、図2は、図1の腕時計の上面図、図3は、図2のA−A線での断面図、図4は、図1の腕時計の分解斜視図、図5は、図1の腕時計の作用を示す断面概略図である。
図1〜図5において、符号10は、全体で本発明の腕時計を示している。
本発明の腕時計10は、図1、図2、図4に示したように、平面視で略円形形状の時計ケース胴体12を備えている。
この時計ケース胴体12の外側の側部には、図1〜図4に示したように、バンド14を連結するための連結部16が形成されており、この連結部16に、バンド14が、連結棒部材18によって、脱着自在に固定されている。
また、時計ケース胴体12の下端には、パッキン20を介装した状態で、裏蓋22が装着されている。この裏蓋22の立ち上がり部24と、時計ケース胴体12の上端のフランジ26との間に、支持枠28を介して、時計を駆動するムーブメント30が固定されている。
このムーブメント30の上面には、表示板32が固定されているととともに、その中心穴を介して、ムーブメント30で駆動する回転軸31が突出しており、この回転軸31に、時針33と分針34が回転可能に固定されている。
また、表示板32の外周部分に形成された段部32aと、時計ケース胴体12の上端のフランジ26との間に、リング形状の見返し部材36が固定されている。
一方、この見返し部材36の外周側には、ムーブメント30の外周に上側に突設した突設部38の内周に、環状(すなわち、リング形状)のソーラーセル40が、ソーラーセル40の内周面に形成したソーラー受光面42が立設状態となるような状態で装着されている。すなわち、ソーラーセル40が、時計ケース胴体12の内周面側に配置されている。
このように構成することによって、後述するように、多面カットされた風防ガラス46
の多面カット面46aを介して、外部の光を屈折させて、透過可能な部材からなる見返し部材36を透過させて、時計ケース胴体12の側部の、内周側に立設した状態で配置されているソーラーセル40に集光させることができるので、より多くの光をソーラーセル40のこの立設されたソーラー受光面42へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
しかも、この見返し部材36によって、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、このように構成することによって、多面カットされた風防ガラス46の多面カット面46aを介して、外部の光を屈折させて、時計ケース胴体12の側部の、内周側に立設した状態で配置されているソーラーセル40に集光させることができるので、より多くの光をソーラーセル40のこの立設されたソーラー受光面42へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
このようにソーラーセル40が、環状(すなわち、リング状の)のソーラーセル40であるので、多面カットされた風防ガラス46の多面カット面46aを介して、あらゆる方向から入射する外部の光を屈折させて、より多くの光をソーラーセル40のこの環状(リング状)のソーラー受光面42へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
この場合、見返し部材36を構成する材料としては、光を透過する部材であれば、特に限定されるものではなく、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂などの透明樹脂、ガラス、サファイアガラス、セラミックなどの光透過性の材料から構成することができる。
また、見返し部材36には、光を透過可能な、着色膜、指標(数字、植字、石、電鋳時字、時字印刷、切分印刷などを含む)、ネーム印刷、夜光塗料層、模様(梨地模様などを含む)、または、凹凸などの装飾部材を設けることも可能である。
さらに、図1〜図4に示したように、時計ケース胴体12の上面に形成された段部44の上面には、時計ケース胴体12の視認側に風防ガラス46が装着されている。この風防ガラス46は、多面カットが施されており、この実施例では、いわゆる72面カット処理が施されている。
この場合、多面カットされた風防ガラス46が、視認側に膨出するように、略ドーム形状に形成されているのが望ましい。
このように多面カットされた風防ガラス46が、視認側に膨出するように形成されていれば、後述するように、この多面カット面46aで光が屈折されて、ソーラーセル40に集光させる集光効果が大きくなり、より多くの光をソーラーセル40のソーラー受光面42へ集光でき、ソーラー発電機能にさらに優れた時計を提供することができる。
なお、この実施例では、多面カットされた風防ガラス46が、視認側に膨出するように、略ドーム形状に形成されているが、その他の視認側に膨出する形状であれば特に限定されるものではない。
また、図1〜図4に示したように、多面カットされた風防ガラス46が、多面カットされた多面カット領域48と、多面カットされていない平坦な視認領域50とを備えている。
すなわち、この実施例では、多面カット領域48が、風防ガラス46の外周側に形成され、視認領域50が、風防ガラス46の内周側に形成されている。
なお、この実施例では、多面カットされていない視認領域50を平坦な形状としたが、その他の形状、例えば、多面カット領域48と同様なドーム形状とすることも可能である。
このように構成することによって、多面カットされた多面カット領域48によって、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
また、多面カット領域48によって、この多面カット面46aで光が散乱されるので、風防ガラス46を介して、下方に存在するソーラーセルが透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
さらに、多面カット領域48を介して、後述するように、外部の光を屈折させて、時計ケース胴体12の近傍に配置されたソーラーセル40に集光させることができるので、多くの光をソーラーセル40のソーラー受光面42へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
また、多面カットされていない視認領域50を介して、下方に存在する表示板32上の、時刻、日付、曜日などの情報を外部より視認することができる。
また、これらの多面カットされた多面カット領域48と、多面カットされていない視認領域50によって、装飾的にもデザインとして構成することができ、高級感に溢れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
この場合、「ガラス」とは、例えば、強化ガラス、白板ガラス、青板ガラスなどの無機ガラス、高純度のアルミナを巨大結晶させたサファイアガラスなどの強化ガラス、プラスチックなどの強化ガラスなどのガラスを全て含み意味であり、特に限定されるものではない。
また、これらのガラスは、透明、半透明であっても良く、また、色つきのもの、異なる色を組み合わせたものであっても良い。さらに、これらのガラスは、その表面に、例えば、旭光模様、ヘアーラインなどの目付け模様、刻印、マークなど、その他のいかなる装飾処理を施したものであっても良い。
風防ガラス46を時計ケース胴体12の上面に装着する方法としては、特に限定されるものではなく、嵌合、圧入、かしめなどの機械的な接合、粘着剤または接着剤による接合、ゴム、樹脂などのパッキンを幅方向に圧縮しての固定方法などを用いることができる。
なお、この実施例では、説明の便宜上、時計ケース胴体12の上面との間に介装されるパッキンは省略して示してある。
また、時計ケース胴体12の材料としては、特に限定されるものではなく、例えば、金、銀、銅、プラチナ、白金、黄銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、チタン、またはこれらの合金、セラミック、超硬材などを採用することができる。
このように風防ガラス46が、多面カットが施されているので、デザインバリエーションの拡大が図れ、高級感のある斬新なデザインの時計を提供することができる。
なお、この場合、多面カットとは、複数の面が様々な角度で交わった面を有するような処理を言い、特に限定されるものではない。
なお、図1〜図4に示したように、時計ケース胴体12の側面には、例えば、リューズなどの操作部材52が設けられている。
このように構成される本発明の腕時計について、図5の腕時計の作用を示す断面概略図に基づいて説明する。
図5に示したように、風防ガラス46の多面カット面46aを介して入射した光L1は、この多面カット面46aによって屈折されて、風防ガラス46の内部を光L2として透過する。
そして、風防ガラス46の下面で屈折された光L3は、時計ケース胴体12の近傍に配置されたるソーラーセル40のソーラーセルに集光される。
すなわち、面多面カットされた風防ガラス46の多面カット面46aを介して、外部の光L1は、屈折されて、光L2として、透過可能な部材からなる見返し部材36を透過して、時計ケース胴体12の側部の、内周側に立設した状態で配置されているソーラーセル40に集光される。
この場合、より多くの光をソーラーセル40のこの立設されたソーラー受光面42へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
このようにソーラーセル40が、環状(すなわち、リング状の)のソーラーセル40であるので、多面カットされた風防ガラス46の多面カット面46aを介して、あらゆる方向から入射する外部の光を屈折させて、より多くの光をソーラーセル40のこの環状(リング状)のソーラー受光面42へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
なお、この実施例の場合には、ソーラーセル40が、環状(すなわち、リング状の)のソーラーセル40としたが、図示しないが、時計ケース胴体12の内周面に部分的に設けることももちろん可能である。
一方、多面カット領域48によって、この多面カット面46aで光が散乱されるので、風防ガラス46を介して、下方に存在するソーラーセル40が透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
また、矢印P1で示したように、多面カットされていない視認領域50を介して、下方に存在する表示板32上の、時刻、日付、曜日などの情報を外部より視認することができる。
また、このように集光効率が高いので、図5に示したように、発電効率を上げるために、風防ガラス46と表示板32との間の距離S1を大きくする必要がなく、時計の厚さを薄くすることができ、しかも、多面カットされた風防ガラス46を介して、表示板32を視認した場合にも奥行きがあるように観者に見えることがなく、時計の厚さが薄いように認識され装飾性、高級感に溢れた時計を提供することができる。
また、この場合、表示板32は、時計ケース胴体12の上端のフランジ26とムーブメント30との間に、リング形状の見返し部材36を介して装着されているので、風防ガラス46とは、直接接触していない状態である。
従って、例えば、表示板32が、貝などの脆い部材から構成した場合にも、風防ガラス46を介して外部からの衝撃が直接表示板32に伝達されることがなく、表示板32が破損損傷することがなく、外観品質の低下をまねくこともない。
図6は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図、図7は、図6の腕
時計の図3と同様な断面図、図8は、図6の腕時計の作用を示す図5と同様な断面概略図である。
この実施例の腕時計10は、図1〜図5に示した実施例1の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図6、図7に示したように、風防ガラス46の多面カット領域48の内面(すなわち、下面)に、内面被膜54が形成されている。
このように構成することによって、内面被膜54を介して光が反射、拡散するなどして遮蔽されるので、風防ガラス46を介して、多面カット領域48の下方に存在するソーラーセル40が透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
また、この内面被膜54に着色、模様を施すことによって、装飾的にもデザインとして構成することができ、高級感に溢れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
なお、この場合、内面被膜54としては、有色被膜や反射被膜とすることができる。また、ここでの反射被膜とは、光を透過するものであってもよいことは言うまでもない。
また、内面被膜54は、印刷、スピンコート、ディッピング、刷毛塗り、噴霧塗装、静電塗装、電着塗装等の塗装などにより形成した、例えば、メラミン樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂などの合成樹脂を被覆することによって形成することができる。
さらに、内面被膜54は、金、銀、銅、黄銅、アルミニウム、マグネシウム、亜鉛、チタン、クロムなどの金属から選択した少なくとも1種の金属、またはこれらの少なくとも1種の金属の合金を、例えば、熱CVD、プラズマCVD、レーザーCVDなどの化学蒸着法(CVD)、真空蒸着、スパッタリング、またはイオンプレーティングなどのドライメッキ処理、溶射など、さらには、電解メッキ、無電解メッキ等の湿式メッキ法で、非常に薄い金属膜を形成しても良い。
また、上記した各種の内面被膜54を組み合わせることもでき、模様を形成するようにすることも可能である。さらに、多面カット領域48の内面全てに、内面被膜を形成しても良いが、図示しないが、部分的に一部に内面被膜54を形成するようにしてもよい。
また、図示しないが、時計ケース胴体12側の表面に、多面カット領域48に対応して内面被膜54を形成することもできる。
なお、図示しないが、多面カット領域48の全てに対応して内面被膜54を形成しても良いが、部分的に一部に内面被膜を形成するようにしてもよい。
このように構成される本発明の腕時計について、図8の腕時計の作用を示す断面概略図に基づいて説明する。
図8に示したように、風防ガラス46の多面カット面46aを介して入射した光L1は、この多面カット面46aによって屈折されて、風防ガラス46の内部を光L2として透過する。
そして、風防ガラス46の下面で屈折された光L3は、時計ケース胴体12の近傍に配置されたるソーラーセル40に集光される。
また、矢印P1で示したように、多面カットされていない視認領域50を介して、下方に存在する表示板32上の、時刻、日付、曜日などの情報を外部より視認することができる。
一方、風防ガラス46の多面カット面46aを介して入射した光L1は、この多面カット面46aによって屈折されて、風防ガラス46の内部を光L2として透過する光の一部は、風防ガラス46の多面カット領域48の内面被膜54で反射、拡散(L4)などされることになるので、風防ガラス46を介して、多面カット領域48の下方に存在するソーラーセル40が透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
図9は、本発明の別の実施例の時計の作用を示す図5と同様な断面概略図である。
この実施例の腕時計10は、図1〜図5に示した実施例1の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図9に示したように、多面カットされた風防ガラス46の視認側と反対側に、略ドーム形状の内面凹部56が形成されている。
なお、この実施例では、多面カットされた風防ガラス46の視認側と反対側に形成された多面カットされた風防ガラス46が、略ドーム形状に形成されているが、凹部形状であれば特に限定されるものではない。
このように、多面カットされた風防ガラス46の視認側と反対側に、内面凹部56が形成されていれば、図9に示したように、この内面凹部56の内面凹部面56aで光L3が屈折されて、ソーラーセル40に集光させる集光効果が大きくなり、より多くの光をソーラーセル40のソーラー受光面42へ集光でき、ソーラー発電機能にさらに優れた時計を提供することができる。
図10は、本発明の別の実施例の時計の作用を示す図9と同様な断面概略図である。
この実施例の腕時計10は、図9に示した実施例3の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図10に示したように、風防ガラス46の多面カット領域48の内面(すなわち、下面)に、内面被膜54が形成されている。
このように構成することによって、風防ガラス46の多面カット面46aを介して入射した光L1は、この多面カット面46aによって屈折されて、風防ガラス46の内部を光L2として透過する光の一部は、風防ガラス46の多面カット領域48の内面被膜54で反射、拡散(L4)などされることになるので、風防ガラス46を介して、多面カット領域48の下方に存在するソーラーセル40が透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
図11は、本発明の別の実施例の時計の作用を示す図5と同様な断面概略図である。
この実施例の腕時計10は、図1〜図5に示した実施例1の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図11に示したように、ソーラーセル40が、時計ケース胴体12の上面側に形成された段部12aと、見返し部材36の外周側に形成された段部36aに装着するように配置されている。
すなわち、ソーラーセル40のソーラー受光面42が、水平な状態で配置されている。そして、このソーラーセル40とムーブメント30との間は、配線58で電気的に接続さ
れている。
また、時計ケース胴体12と風防ガラス46との間には、防水パッキン66が介装されている。
このように構成することによって、図11に示したように、多面カットされた風防ガラス46の多面カット面46aを介して、外部の光L1を屈折させて、光L2として、時計ケース胴体12の側部の、水平な状態で配置されているソーラーセル40に集光させることができるので、より多くの光をソーラーセル40のこの水平な状態のソーラー受光面42へ集光でき、集光効率が高く、ソーラー発電機能に優れた時計を提供することができる。
図12は、本発明の別の実施例の時計の作用を示す図11と同様な断面概略図である。
この実施例の腕時計10は、図11に示した実施例3の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図12に示したように、風防ガラス46の多面カット領域48の内面(すなわち、下面)に、内面被膜60が形成されている。
この場合、内面被膜60は、例えば、クロム、ニッケル、アルミニウム、パラジウム、ロジウム、プラチナなどの光反射率の高い金属を用いて、例えば、蒸着、イオンメッキなどのドライメッキによって、300〜3000Å、好ましくは500〜1000Åの極めて薄い金属被膜として形成したものが使用可能である。鏡面反射膜は、膜厚を適宜変えることにより、光の一部を反射し、光の他の一部を吸収し、残りの光を透過させる機能を有する薄膜としても調整可能である。
また、前述したような、スピンコート処理、ロールコート処理、研磨処理から選択した少なくとも1つの平滑処理を施すことも可能である。
このように構成することによって、風防ガラス46の多面カット面46aを介して入射した光L1は、この多面カット面46aによって屈折されて、風防ガラス46の内部を光L2として透過する光の一部は、風防ガラス46の多面カット領域48の内面被膜60で反射、拡散(L4)などされることになるので、風防ガラス46を介して、多面カット領域48の下方に存在するソーラーセル40が透けて見えることがなく、外観品質、美観上も優れる。
また、風防ガラス46の多面カット面46aを介して入射した光L1は、この多面カット面46aによって屈折されて、風防ガラス46の内部を光L2として透過する光の一部は、風防ガラス46の多面カット領域48の内面被膜60を透過する(L5)ので、ソーラーセル40のソーラー受光面42に入射され、発電機能を阻害することがないようになっている。
図13は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。
この実施例の腕時計10は、図1〜図5に示した実施例1の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図13に示したように、風防ガラス46の多面カット領域48が、複数の多面カット領域48cから構成されている。
このように、多面カット領域48が、複数の多面カット領域48から構成することによ
って、これらの多面カット領域によって、装飾性が高く、美観上も優れ、デザインバリエーションの拡大化が図れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
図14は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。
この実施例の腕時計10は、図1〜図5に示した実施例1の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図14に示したように、視認領域50が、複数の視認領域50から構成されている。
このように構成することによって、複数の視認領域50を介して、下方に存在する表示板32上の、時刻、日付、曜日などの情報を、個別に外部より視認することができる。
また、これらの複数の視認領域50と、多面カットされていない視認領域50によって、装飾的にもデザインとして構成することができ、高級感に溢れ、斬新なデザインの時計を提供することができる。
図15は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。
この実施例の腕時計10は、図1〜図5に示した実施例1の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図15に示したように、時計ケース胴体12が、平面視で三角形の形状であり、時計ケース胴体12が平面視で三角形の形状で、平面視で三角形の形状の風防ガラス46が装着されている。
そして、外周側に略三角形の縁形状の多面カット領域48と、内周側に三角形の視認領域50が形成されている。
また、この実施例では、時計ケース胴体12の1つの頂点に、例えば、いわゆるナス環などの止め具62が設けられており、これにより、バッグなどに取り付けるアクセサリーなどの時計付き装身具として使用できるようになっており、デザインバリエーションの拡大が図れ、高級感のある斬新なデザインの時計を提供することができる。
図16は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。
この実施例の腕時計10は、図1〜図5に示した実施例1の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図16に示したように、時計ケース胴体12が平面視で矩形の形状で、平面視で矩形の形状の風防ガラス46が装着されている。
そして、外周側に略矩形の縁形状の多面カット領域48と、内周側に略矩形の視認領域50が形成されている。
これにより、デザインバリエーションの拡大が図れ、高級感のある斬新なデザインの時計を提供することができる。
図17は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。
この実施例の腕時計10は、図1〜図5に示した実施例1の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図17に示したように、時計ケース胴体12が、平面視で多角形の形状であり、この実施例では、12角形となっている。これらの12角形の頂点に対応するように、風防ガラス46の多面カット領域48の頂点48aが形成されており、十二時間表示の時字64に対応している。
図18は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。
この実施例の腕時計10は、図1〜図5に示した実施例1の腕時計10と基本的には同様な構成であり、同一の構成部材には、同一の参照番号を付して、その詳細な説明を省略する。
この実施例の腕時計10では、図18に示したように、時計ケース胴体12が、平面視で多角形の形状であり、この実施例では、8角形となっている。これらの8角形の一つ沖の辺に対応するように、風防ガラス46の多面カット領域48の辺48bが形成されており、十二時間表示の3時間毎の時字64に対応している。
このように構成することによって、例えば、平面視で、三角形、四角形、六角形、十二角形などの風防ガラス46を配置することができ、特に、この実施例のように十二角形に配置すれば、十二時間表示の時字64に対応して、風防ガラス46の多面カット領域48の頂点48a、辺48bを配置することができ、時刻の把握が容易になるとともに、デザインバリエーションの拡大が図れ、高級感のある斬新なデザインの時計を提供することができる。
以上、本発明の好ましい実施の態様を説明してきたが、本発明はこれに限定されることはなく、例えば、上記実施例では、本発明の時計を、腕時計に適用したが、置時計、時計付き装身具などにも用いることもでき、本発明の目的を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
図1は、本発明の時計を腕時計に適用した実施例の腕時計の斜視図である。 図2は、図1の腕時計の上面図である。 図3は、図2のA−A線での断面図である。 図4は、図1の腕時計の分解斜視図である。 図5は、図1の腕時計の作用を示す断面概略図である。 図6は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。 図7は、図6の腕時計の図3と同様な断面図である。 図8は、図6の腕時計の作用を示す図5と同様な断面概略図である。 図9は、本発明の別の実施例の時計の作用を示す図5と同様な断面概略図である。 図10は、本発明の別の実施例の時計の作用を示す図9と同様な断面概略図である。 図11は、本発明の別の実施例の時計の作用を示す図5と同様な断面概略図である。 図12は、本発明の別の実施例の時計の作用を示す図11と同様な断面概略図である。 図13は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。 図14は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。 図15は、図14の腕時計の図2と同様な腕時計の上面図である。 図16は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。 図17は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。 図18は、本発明の別の実施例の時計の図2と同様な腕時計の上面図である。 図19は、従来のガラス部材を備えた腕時計の平面図である。 図20は、図19の部分拡大断面図である。 図21は、従来の時計の断面図である。 図22は、従来の時計の断面図である。 図23は、従来の時計の断面図である。
符号の説明
10 腕時計
12 時計ケース胴体
12a 段部
14 バンド
16 連結部
18 連結棒部材
20 パッキン
22 裏蓋
24 立ち上がり部
26 フランジ
28 支持枠
30 ムーブメント
31 回転軸
32 表示板
33 時針
32a 段部
34 分針
36 見返し部材
36a 段部
38 突設部
40 ソーラーセル
42 ソーラー受光面
44 段部
46 風防ガラス
46a 多面カット面
48、48c 多面カット領域
48a 頂点
48b 辺
50、50a 視認領域
52 操作部材
54 内面被膜
56 内面凹部
56a 内面凹部面
58 配線
60 内面被膜
62 止め具
64 時字
66 防水パッキン
100 腕時計
102 時計ケース胴体
104 上方フランジ
106 見返し部
108 風防ガラス
108a 多面カット領域
108b 視認領域
110 裏蓋
112 パッキン
114 防水パッキン
116 表示板
118 ムーブメント
120 支持枠
122 バンドの連結部材
124 バンド
126 操作部材
200 時計
202 時計ケース胴体
204 ソーラーセル装着用凹部
206 ソーラーセル
206a ソーラー受光面
208 裏蓋
210 パッキン
214 表示板
216 ムーブメント
218 支持枠
220 風防ガラス
222 配線
300 時計
302 時計ケース胴体
304 中枠
304a 上部
306 ソーラーセル
306a ソーラー受光面
308 裏蓋
310 パッキン
312 防水パッキン
314 表示板
316 ムーブメント
318 風防ガラス
322 配線
324 見返し部材
400 時計
402 時計ケース胴体
404 中枠
404a 上部
406 ソーラーセル
406a ソーラー受光面
418 風防ガラス
418a プリズム部分

Claims (15)

  1. 時計ケース胴体の視認側に装着され、多面カットされた風防ガラスと、
    時計を駆動するソーラーセルとを備え、
    前記ソーラーセルが時計ケース胴体内部に配設され、
    前記多面カットされた風防ガラスが、視認側に膨出するように形成されており、前記風防ガラスの多面カット面を介して、外部の光をソーラーセルに集光するように構成したことを特徴とする時計。
  2. 前記多面カットされた風防ガラスの視認側と反対側に、内面凹部が形成されていることを特徴とする請求項1に記載の時計。
  3. 前記多面カットされた風防ガラスが、多面カットされた多面カット領域と、多面カットされていない視認領域とを備えることを特徴とする請求項1から2のいずれかに記載の時
    計。
  4. 前記多面カット領域の内面に、内面被膜が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の時計。
  5. 前記時計ケース胴体側の表面に、多面カット領域に対応して内面被膜が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の時計。
  6. 前記多面カット領域が、風防ガラスの外周側に形成され、
    前記視認領域が、風防ガラスの内周側に形成されていることを特徴とする請求項3から5のいずれかに記載の時計。
  7. 前記多面カット領域が、風防ガラスの外周に沿って、環状に形成されていることを特徴とする請求項3から6のいずれかに記載の時計。
  8. 前記多面カット領域が、複数の多面カット領域から構成されていることを特徴とする請求項3から7のいずれかに記載の時計。
  9. 前記視認領域が、複数の視認領域から構成されていることを特徴とする請求項3から8のいずれかに記載の時計。
  10. 前記ソーラーセルが、時計ケース胴体の内周面側に配置されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の時計。
  11. 前記ソーラーセルの受光面が、内周側に立設した状態で配置されていることを特徴とする請求項10に記載の時計。
  12. 前記ソーラーセルの受光面の内周側に、光透過可能な部材からなる見返し部材が配置されていることを特徴とする請求項11に記載の時計。
  13. 前記ソーラーセルが、時計ケース胴体の上面側に配置されていることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の時計。
  14. 前記ソーラーセルのソーラー受光面が、水平な状態で配置されていることを特徴とする請求項13に記載の時計。
  15. 前記ソーラーセルが、環状のソーラーセルであることを特徴とする請求項9から14のいずれかに記載の時計。
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