JP2010150829A - 鉄筋継手構造および鉄筋継手の構築方法 - Google Patents

鉄筋継手構造および鉄筋継手の構築方法 Download PDF

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Abstract

【課題】鉄筋同士を簡単且つ迅速に連結することが可能な鉄筋継手構造を提供すること。
【解決手段】第一鉄筋R1および第二鉄筋R2と、第一鉄筋R1の端面に接合された第一雄ねじ部品1と、第二鉄筋R2の端面に接合された第二雄ねじ部品2と、第一雄ねじ部品1と第二雄ねじ部品2とを繋ぐカプラー3と、カプラー3を締め付けるナット部品4と、を備え、第一雄ねじ部品1は、軸部1Aと頭部1Bとを有するボルトからなり、頭部1Bの頂面1tにおいて第一鉄筋R1の端面に接合されており、カプラー3は、第一雄ねじ部品1の軸部1Bよりも長尺のねじ孔3aを有し、第一雄ねじ部品1の軸部1Bの雄ねじと第二雄ねじ部品2の雄ねじとに螺合しており、ナット部品4は、第二雄ねじ部品2の雄ねじに螺合しており、第一雄ねじ部品1の頭部1Aの座面1sにカプラー3の一端面を当接させ、カプラー3の他端面にナット部品4の座面4sを当接させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、鉄筋継手構造および鉄筋継手の構築方法に関する。
鉄筋同士を軸方向に連結する鉄筋継手構造として、各鉄筋の端面に摩擦圧接した棒ねじと、両棒ねじに螺合されるカプラーと、カプラーを挟むように配置した一対のナット部品とを具備する鉄筋継手構造が知られている(例えば、特許文献1,2参照)。
登録実用新案公報3012301号公報 特開平9−302845号公報
上記の鉄筋継手構造では、両鉄筋に付設した棒ねじに対して三つの雌ねじ部品(一つのカプラーと二つのナット部品)を螺合する必要があり、なおかつ、棒ねじに螺合した三つの雌ねじ部品を手作業で所定位置まで移動させる必要があるので、連結作業に手間を要してしまう。
このような観点から、本発明は、鉄筋同士を簡単且つ迅速に連結することが可能な鉄筋継手構造および鉄筋継手の構築方法を提供することを課題とする。
このような課題を解決する本発明に係る鉄筋継手構造は、連結すべき第一鉄筋および第二鉄筋と、前記第一鉄筋の端面に接合された第一雄ねじ部品と、前記第二鉄筋の端面に接合された第二雄ねじ部品と、前記第一雄ねじ部品と前記第二雄ねじ部品とを繋ぐカプラーと、前記カプラーを締め付けるナット部品と、を具備する鉄筋継手構造であって、前記第一雄ねじ部品は、軸部と頭部とを有するボルトからなり、かつ、当該頭部の頂面において前記第一鉄筋の端面に接合されており、前記カプラーは、前記第一雄ねじ部品の前記軸部よりも長尺のねじ孔を有し、かつ、前記第一雄ねじ部品の前記軸部に形成された雄ねじと前記第二雄ねじ部品に形成された雄ねじとに螺合しており、前記ナット部品は、前記第二雄ねじ部品の前記雄ねじに螺合しており、前記第一雄ねじ部品の前記頭部の座面に前記カプラーの一端面を当接させ、前記カプラーの他端面に前記ナット部品の座面を当接させることを特徴とする。
要するに、本発明は、第一雄ねじ部品を「ボルト」とし、当該ボルトの頭部を第一鉄筋の端面に接合したところに第一の特徴があり、カプラーの一端面を第一雄ねじ部品の頭部に当接させ、カプラーの他端面にナット部品を当接させたところに第二の特徴がある。本発明によれば、第一雄ねじ部品であるボルトの頭部がカプラーの回転(緩み)を阻止する緩み止めとして機能するようになるので、従来はカプラーを挟んで両側に必要であったナット部品を一つにすることができる。また、本発明によれば、ボルト(第一雄ねじ部品)の軸部のカプラーへのねじ込み長さが一定になるので、締付時の品質管理(ねじ込み長さが設計規定を満足しているか否かの確認)を行う際には、第二雄ねじ部品の雄ねじの露出長さを確認するだけでよい。
第二雄ねじ部品を「ボルト」としてもよい。このようにすると、第一雄ねじ部品および第二雄ねじ部品の両方を市販品で賄うことが可能になるので、材料調達が容易になり、ひいては、コストの削減を図ることが可能になる。なお、第二雄ねじ部品をボルトとした場合には、その頭部の頂面を前記第二鉄筋の端面に接合する。
鉄筋と雄ねじ部品とを溶接により接合してもよいが、より好適には、摩擦圧接により接合するとよい。すなわち、前記第一雄ねじ部品の前記頭部の頂面と前記第一鉄筋の端面とを摩擦圧接し、前記第二雄ねじ部品の前記頭部の頂面と前記第二鉄筋の端面とを摩擦圧接することが好ましい。摩擦圧接とすれば、他の溶接の場合と比べて、母材の強度が低下し難くなる。
ところで、摩擦圧接を行う場合には、一般的には、摩擦圧接装置の回転主軸に設けたチャックに圧接対象部品を把持させる必要があるので、雄ねじ部品を棒ねじとした場合には、棒ねじをチャックに把持させることになるが、棒ねじの全長に亘ってねじ山が形成されていることから、ねじ山を潰さないための対策が必要になる。これに対し、雄ねじ部品をボルトとした場合には、ねじ山の無い頭部を把持することができるので、ねじ山を潰さないための対策が不要になる。また、棒ねじを鉄筋に摩擦圧接する場合には、圧着時に加える力の大小に応じて摩擦圧接後の棒ねじの長さが変化するので、摩擦圧接後に残存するねじ山の数が増減する虞があるが、ボルトの頭部を鉄筋に摩擦圧接する場合には、圧着時に加える力が変化したとしても、ボルトの軸部の長さが変化するようなことがないので、摩擦圧接後に残存するねじ山の数を一定にすることができる。
前記ナット部品を前記カプラーに仮固定しておくとよい。このようにすると、カプラーおよびナット部品を一緒に移動(回転)させることができるので、鉄筋同士を簡単且つ迅速に連結することが可能になる。なお、カプラーとナット部品の接合強度は、前記ナット部品を本締めする際の締付トルクによって、前記カプラーと前記ナット部品との仮接合状態が解除されるような大きさに設定する。
前記第一雄ねじ部品および前記第二雄ねじ部品を、前記第一鉄筋および前記第二鉄筋よりも引張強度の大きい鋼材にて形成し、前記第一雄ねじ部品の前記軸部および前記第二雄ねじ部品の前記軸部のねじ部径を、前記第一鉄筋および前記第二鉄筋の公称径よりも細くすることが好ましい。このようにすると、カプラーの外径寸法(対角長さ寸法)を小さくすることが可能になるので、鉄筋継手構造の周囲におけるコンクリートの充填性が損なわれ難くなる。
前記した課題を解決する本発明に係る鉄筋継手の構築方法は、一端にボルトが接合された第一鉄筋および一端に雄ねじ部品が接合された第二鉄筋を、前記ボルトの軸部の先端面と前記雄ねじ部品の軸部の先端面とが対向するように配筋する配筋工程と、前記雄ねじ部品の軸部に螺合させておいたカプラーおよびナット部品を前記ボルト側に移動させる移動工程と、前記カプラーの一端面を前記ボルトの頭部の座面に当接させた状態で、前記ナット部品に締付トルクを付与し、前記ナット部品で前記カプラーを締め付ける締付工程と、を具備することを特徴とする。
要するに、本発明に係る鉄筋継手の構築方法は、ボルトの頭部にカプラーの一端面を当接させ、ナット部品で片締めすることで、鉄筋同士を継ぐ方法である。
本発明に係る鉄筋継手の構築方法によれば、二つの雌ねじ部品(一つのカプラーと一つナット部品)を螺合するだけで、鉄筋同士を連結することができるので、鉄筋同士を簡単且つ迅速に連結することが可能になる。
本発明に係る鉄筋継手の構築方法においては、前記移動工程の前に、前記カプラーと前記ナット部品とを仮接合してもよい。この場合、前記移動工程では、前記カプラーおよび前記ナット部品を一緒に前記ボルト側に移動させ、前記締付工程では、前記カプラーと前記ナット部品との仮接合状態が解除されるまで、前記ナット部品に締付トルクを付与する。カプラーとナット部品とを仮接合しておけば、カプラーおよびナット部品を別々に移動させる必要がなくなるので、鉄筋同士を簡単且つ迅速に連結することが可能になる。
本発明によれば、二つの雌ねじ部品(一つのカプラーと一つナット部品)を螺合するだけで、鉄筋同士を連結することができるので、鉄筋同士を簡単且つ迅速に連結することが可能になる。
本発明の実施形態に係る鉄筋継手構造は、機械式鉄筋継手に分類されるものであり、図1の(a)および(b)に示すように、連結すべき第一鉄筋R1および第二鉄筋R2と、第一鉄筋R1の端面に接合された第一雄ねじ部品1と、第二鉄筋R2の端面に接合された第二雄ねじ部品2と、第一雄ねじ部品1と第二雄ねじ部品2とを繋ぐカプラー3と、カプラー3を締め付けるナット部品4と、を具備している。
第一鉄筋R1および第二鉄筋R2は、同一規格の異形鋼棒(異形鉄筋)からなる。第一鉄筋R1の第二鉄筋R2側の端部および第二鉄筋R2の第一鉄筋R1側の端部は、同軸上に配置されている。なお、図示は省略するが、第一鉄筋R1および第二鉄筋R2の規格(公称径や材質等)を異ならせても差し支えない。
第一雄ねじ部品1は、軸部1Aと頭部1Bとを有するボルトからなる。第一雄ねじ部品1は、頭部1Bの頂面1tにおいて第一鉄筋R1の端面に摩擦圧接されていて、軸部1Aの中心軸は、第一鉄筋R1の中心軸線の延長上に位置している。本実施形態の第一雄ねじ部品1は、六角全ねじボルトからなる。すなわち、軸部1Aには、その全長に亘って雄ねじが形成されており、頭部1Bは、平面視六角形に成形されている。また、軸部1Aのねじ部径は、第一鉄筋R1および第二鉄筋R2の公称径よりも細くなっている。
第二雄ねじ部品2は、軸部2Aと頭部2Bとを有するボルトからなる。第二雄ねじ部品2は、頭部2Bの頂面2tにおいて第二鉄筋R2の端面に摩擦圧接されていて、軸部2Aの中心軸は、第二鉄筋R2の中心軸線の延長上に位置している。本実施形態の第二雄ねじ部品2は、第一雄ねじ部品1と同様に、第一鉄筋R1および第二鉄筋R2よりも引張強度の大きい鋼材にて構成された六角全ねじボルトからなる。軸部2Aは、第一雄ねじ部品1の軸部1Aと同一のねじ部径を具備しているが、軸部2Aの長さ寸法は、第一雄ねじ部品1の軸部1Aよりも長くなっている。頭部2Bの対角長さ寸法は、第一雄ねじ部品1の頭部1Bと同一である。なお、本実施形態では、軸部2Aの長さ寸法を、カプラー3の長さ寸法とナット部品4の長さ寸法とを足し合わせた値以上に設定している。
第一雄ねじ部品1および第二雄ねじ部品2は、第一鉄筋R1および第二鉄筋R2よりも引張強度の大きい鋼材からなる。なお、第一鉄筋R1および第二鉄筋R2として、SD390やSD490の鉄筋を使用した場合には、強度区分が10.9Tや8.8Tの鋼材で第一雄ねじ部品1および第二雄ねじ部品2を構成するとよい。なお、第一雄ねじ部品1および第二雄ねじ部品2の材質に制限はなく、例えば、普通鋼(炭素鋼)のほか、クロムモリブデン鋼などを使用することができる。
カプラー3は、第一雄ねじ部品1の軸部1Aの雄ねじと第二雄ねじ部品2の軸部2Aの雄ねじとに螺合可能な構成を具備するものであり、本実施形態のものは、第一雄ねじ部品1の軸部1Aよりも長尺の高ナットからなる。すなわち、カプラー3は、第一雄ねじ部品1の軸部1Aよりも長尺のねじ孔3a(図1の(a)参照)を有し、第一雄ねじ部品1の軸部1Aと第二雄ねじ部品2の軸部2Aとに跨って配置される。なお、ねじ孔3aは、カプラー3を貫通しており、ねじ孔3aの内壁面には、雌ねじが形成されている。
ナット部品4は、第二雄ねじ部品2の軸部2Aの雄ねじに螺合可能な構成を具備するものであり、第二雄ねじ部品2の頭部2Bとカプラー3との間に配置されている。本実施形態のナット部品4は、貫通したねじ孔を具備する六角ナットからなる。
次に、本実施形態に係る鉄筋継手の構築手順(鉄筋の連結手順)の一例を説明する。
(配筋工程)
図2の(a)に示すように、まず、第一雄ねじ部品1が接合された状態の第一鉄筋R1を所定の位置に配筋する。
次に、図2の(b)に示すように、第二雄ねじ部品2が接合された状態の第二鉄筋R2を所定の位置に配筋する。第二鉄筋R2を配筋する際には、第二雄ねじ部品2の軸部2Aの先端面を第一雄ねじ部品1の軸部1Aの先端面に対向させつつ、軸部1A,2Aが同軸になるように位置調整を行う。軸部1A,2aの先端面同士は、管理基準値以下の隙間をあけて対向させてもよいし、隙間なく突き合わせてもよい。なお、カプラー3およびナット部品4は、第二鉄筋R2を配筋する前に、第二雄ねじ部品2の軸部2Aに螺合させておく。
(移動工程)
その後、図2の(c)に示すように、カプラー3を第一雄ねじ部品1側に移動させ、カプラー3の一端面(図2では左側の端面)を第一雄ねじ部品1の頭部1Bの座面1sに当接させる。カプラー3の長さ寸法が第一雄ねじ部品1の軸部1Aよりも大きくなっているので、カプラー3を第一雄ねじ部品1の頭部1Bに当接させると、カプラー3は、第一雄ねじ部品1の軸部1Aおよび第二雄ねじ部品2の軸部2Bの両方に螺合した状態となる。
カプラー3を第一雄ねじ部品1の頭部1Bに当接させたならば、今度はナット部品4を第一雄ねじ部品1側に移動させて、ナット部品4の座面4sをカプラー3の他端面(図2では右側の端面)に当接させる。なお、カプラー3とナット部品4とを一緒に移動させても勿論差し支えない。
(締付工程)
最後に、図示せぬトルクレンチなどを用いてナット部品4を本締め(増締め)し、ナット部品4でカプラー3を締め付けると、本実施形態に係る鉄筋継手構造が完成する。なお、軸部1Aのカプラー3へのねじ込み長さが一定になるので、締付時の品質管理(ねじ込み長さが設計規定を満足しているか否かの確認)を行う際には、第二雄ねじ部品2の雄ねじの露出長さを確認するだけでよい。
以上説明した本実施形態に係る鉄筋継手構造によれば、第一雄ねじ部品1であるボルトの頭部1Bがカプラー3の回転(緩み)を阻止する緩み止めとして機能するようになるので、従来はカプラー3を挟んで両側に必要であったナット部品4を一つにすることができる。すなわち、本実施形態に係る鉄筋継手構造によれば、第一雄ねじ部品1の雄ねじおよび第二雄ねじ部品2の雄ねじに対して二つの雌ねじ部品(一つのカプラー3と一つナット部品4)を螺合するだけで、第一鉄筋R1および第二鉄筋R2を連結することができるので、簡単且つ迅速に鉄筋継手を構築することが可能になる。
しかも、一つだけ配置したナット部品4にのみ増締めを行えばよいので、作業員一人でも容易に作業を行うことができる。
また、第一雄ねじ部品1および第二雄ねじ部品2をボルトにて構成したので、第一雄ねじ部品および第二雄ねじ部品の両方を市販品で賄うことが可能になる。市販品を使用できれば、材料調達が容易になるので、コストの削減を図ることが可能になる。
さらに、ボルトの頭部は、中実であるとともに軸部と一体化しているので、中央部が空洞になっているナットよりも剛性が高い。つまり、第一雄ねじ部品1を「ボルト」とすると、その頭部1Bの高さ寸法をナットの高さ寸法より小さくすることができるので、カプラー3を挟んで両側にナット部品4を配置する従来の場合に比べて、継手部の全長を短くすることが可能となり、ひいては、コンクリートの充填性に支障をきたし難い鉄筋継手構造を得ることが可能となる。
本実施形態では、第一雄ねじ部品1および第二雄ねじ部品2を、それぞれ摩擦圧接により第一鉄筋R1または第二鉄筋R2に接合しているので、他の溶接の場合と比べて、母材の強度が低下し難くなる。
なお、摩擦圧接を行う場合には、第一雄ねじ部品1又は第二雄ねじ部品2となるボルトを摩擦圧接装置のチャックで把持することになるが、チャックで把持する部分をボルトの頭部とすれば、しっかりと把持することができ、しかも、軸部のねじ山を潰さないための対策が不要になる。また、ボルトの頭部を第一鉄筋R1または第二鉄筋R2に摩擦圧接すれば、圧着時に加える力が変化したとしても、ボルトの軸部の長さが変化するようなことがないので、摩擦圧接後に残存するねじ山の数を一定にすることができる。つまり、第一雄ねじ部品1および第二雄ねじ部品2をボルトとすれば、寸法誤差の少ない鉄筋継手構造を提供することが可能になる。
また、本実施形態では、第一雄ねじ部品1および第二雄ねじ部品2を、第一鉄筋R1および第二鉄筋R2よりも引張強度の大きい鋼材にて形成し、それに伴って、第一雄ねじ部品1の軸部1Aおよび第二雄ねじ部品2の軸部2Aのねじ部径を、第一鉄筋R1および第二鉄筋R2の公称径よりも細くしたので、カプラー3の外径寸法(対角長さ寸法)を小さくすることが可能になる。カプラー3の対角長さ寸法が小さくなれば、鉄筋継手構造がコンパクトな納まりになるので、鉄筋継手構造の周囲におけるコンクリートの充填性が損なわれ難くなる。
なお、本実施形態では、第一雄ねじ部品1および第二雄ねじ部品2を六角ボルトにて構成した場合を例示したが、頭部1B,2Bの形状を限定する趣旨ではない。図示は省略するが、六角形以外の形状の頭部を有するボルトであっても何ら差し支えないし、座金組み込みボルトやフランジ付きボルトなどであっても差し支えない。また、市販品以外のボルトを使用しても差し支えない。また、本実施形態では、カプラー3およびナット部品4を六角高ナットまたは六角ナットにて構成した場合を例示したが、これら部品の形態等を限定する趣旨ではない。図示は省略するが、六角形以外の形状のナットであっても何ら差し支えないし、座金付きナット、皿ばね付きナット、緩止めナットなどであっても差し支えない。また、市販品以外のナットを使用しても勿論差し支えない。
また、本実施形態では、第一雄ねじ部品1および第二雄ねじ部品2の両方を全ねじボルトで形成した場合を例示したが、第二雄ねじ部品2については、半ねじボルトや棒ねじで形成しても差し支えない。なお、第二雄ねじ部品2を半ねじボルトで形成する場合には、胴太タイプ(例えば、ハイテンションボルトなど)の半ねじボルトを使用することが望ましい。胴太タイプとすると、継手部分の剛性を高めることが可能となる。
また、本実施形態では、第二雄ねじ部品2の軸部2Aに螺合したカプラー3およびナット部品4を、別々に移動させる場合を例示したが、図3の(a)に示すように、点付け溶接によりナット部品4をカプラー3に仮固定しておき、カプラー3およびナット部品4を一緒に第一雄ねじ部品1側に移動させてもよい。このようにすると、第一鉄筋R1と第二鉄筋R2とを簡単且つ迅速に連結することが可能になる。
なお、カプラー3とナット部品4とは、仮締めでは仮接合状態が解除されない程度の接合強度で接合しておき、図3の(b)に示すように、締付工程では、カプラー3とナット部品4との仮接合状態が解除されるまで、ナット部品4に締付トルクを付与する。すなわち、カプラー3とナット部品4の仮接合の強度は、ナット部品3を本締め(増締め)する際の締付トルクによって、カプラー3とナット部品4との仮接合状態が解除されるような大きさ(溶接部分Wが破断するような大きさ)に設定する。このようにすると、図3の(b)に示すように、ナット部品3に対する本締め(増締め)により溶接部分Wが破断し、溶接部分Wが周方向にずれるので、溶接部分Wが破断したことを確認するだけで、ナット部品4に対する本締め(増締め)の有無を容易に確認することができる。
なお、接着等の手段によりナット部品4をカプラー3に仮固定した場合には、カプラー3とナット部品4との境界部分を跨ぐように目印を付しておき、目印が周方向にずれたことを確認することで、ナット部品4に対する本締め(増締め)の有無を確認すればよい。
本発明の実施形態に係る鉄筋継手構造を示す図であって、(a)は一部を破断させた側面図、(b)は分解図である。 (a)〜(c)は、本発明の実施形態に係る鉄筋継手構造の使用手順を説明するための側面図である。 (a)および(b)は、本発明の実施形態に係る鉄筋継手構造の変形例を示す側面図である。
符号の説明
R1 第一鉄筋
R2 第二鉄筋
1 第一雄ねじ部品
1A 軸部
1B 頭部
1t 頂面
1s 座面
2 第二雄ねじ部品
2A 軸部
2B 頭部
2t 頂面
3 カプラー
3a ねじ孔
4 ナット部品
4s 座面

Claims (5)

  1. 連結すべき第一鉄筋および第二鉄筋と、
    前記第一鉄筋の端面に接合された第一雄ねじ部品と、
    前記第二鉄筋の端面に接合された第二雄ねじ部品と、
    前記第一雄ねじ部品と前記第二雄ねじ部品とを繋ぐカプラーと、
    前記カプラーを締め付けるナット部品と、を具備する鉄筋継手構造であって、
    前記第一雄ねじ部品は、軸部と頭部とを有するボルトからなり、かつ、当該頭部の頂面において前記第一鉄筋の端面に接合されており、
    前記カプラーは、前記第一雄ねじ部品の前記軸部よりも長尺のねじ孔を有し、かつ、前記第一雄ねじ部品の前記軸部に形成された雄ねじと前記第二雄ねじ部品に形成された雄ねじとに螺合しており、
    前記ナット部品は、前記第二雄ねじ部品の前記雄ねじに螺合しており、
    前記第一雄ねじ部品の前記頭部の座面に前記カプラーの一端面を当接させ、前記カプラーの他端面に前記ナット部品の座面を当接させたことを特徴とする鉄筋継手構造。
  2. 前記第二雄ねじ部品は、軸部と頭部とを有するボルトからなり、かつ、当該頭部の頂面において前記第二鉄筋の端面に接合されていることを特徴とする請求項1に記載の鉄筋継手構造。
  3. 前記ナット部品は、前記カプラーに仮接合された状態で前記第二雄ねじ部品の前記雄ねじに螺合され、
    前記ナット部品を本締めする際の締付トルクによって、前記カプラーと前記ナット部品との仮接合状態が解除される、ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の鉄筋継手構造。
  4. 前記第一雄ねじ部品および前記第二雄ねじ部品は、前記第一鉄筋および前記第二鉄筋よりも引張強度の大きい鋼材からなり、
    前記第一雄ねじ部品の前記軸部および前記第二雄ねじ部品の前記軸部のねじ部径が、前記第一鉄筋および前記第二鉄筋の公称径よりも細くなっていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の鉄筋継手構造。
  5. 一端にボルトが接合された第一鉄筋および一端に雄ねじ部品が接合された第二鉄筋を、前記ボルトの軸部の先端面と前記雄ねじ部品の軸部の先端面とが対向するように配筋する配筋工程と、
    前記雄ねじ部品の軸部に螺合させておいたカプラーおよびナット部品を前記ボルト側に移動させる移動工程と、
    前記カプラーの一端面を前記ボルトの頭部の座面に当接させた状態で、前記ナット部品に締付トルクを付与し、前記ナット部品で前記カプラーを締め付ける締付工程と、を具備することを特徴とする鉄筋継手の構築方法。
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