JP2010148827A - 電気掃除機 - Google Patents

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Abstract

【課題】運転待機状態において、スナバ回路から漏洩電流が発生しない電気掃除機を提案する
【解決手段】電気掃除機1は、掃除機本体2と、交流整流子電動機を用いた電動送風機10と、電動送風機10に供給される電力の制御に用いられるスイッチング素子15と、スイッチング素子15に対して並列に接続されたスナバ回路18と、スイッチング素子15とスナバ回路18との電路を開閉させるスナバ回路用スイッチング部19と、スナバ回路用スイッチング部19の開閉制御およびスイッチング素子15の位相制御を行う制御部20と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、交流整流子電動機を用いた電動送風機を備えた電気掃除機に関する。
商用交流電源を用いて駆動される電気掃除機は、一般に交流整流子電動機を用いた電動送風機を備える。
このような電気掃除機は、一般に電動送風機の運転出力を制御するために、双方向サイリスタや逆阻止3端子サイリスタなどのスイッチング素子を備える。電気掃除機は、このスイッチング素子によって、交流電流の周期毎におけるON時間の割合を変化させることで電動送風機に供給される電圧を制御(位相制御)する。
また、位相制御を用いた電気掃除機は、スイッチング素子のON/OFFにともなう過渡的な高電圧を抑制するスナバ回路を備える。スナバ回路は、コンデンサと、抵抗とが直列に接続されて構成される。また、スナバ回路は、スイッチング素子に対して並列に接続される。(例えば、特許文献1参照)。
特開2007−313007号公報
従来の電気掃除機は、スイッチング素子に対して並列に接続されたスナバ回路を備える。
従来の電気掃除機は、商用交流電源に接続して待機状態にすると、電動送風機を停止させている時であってもスナバ回路から漏洩電流が発生する。従来の電気掃除機は、この漏洩電流によって待機時の消費電力が上昇するとともに、電動送風機のモータ部から微小な音が発生する問題があった。
本発明は、運転待機状態において、スナバ回路から漏洩電流が発生することのない電気掃除機を提案する。
前記の課題を解決するため本発明では、掃除機本体と、前記掃除機本体に収容され、交流整流子電動機を用いた電動送風機と、前記電動送風機に供給される電力の制御に用いられるスイッチング素子と、前記スイッチング素子に対して並列に接続されたスナバ回路と、前記スイッチング素子と前記スナバ回路との電路を開閉させる開閉器部と、前記開閉器部の開閉制御および前記スイッチング素子の位相制御を行う制御部と、を備えたことを特徴とする電気掃除機。
本発明によれば、運転待機状態において、スナバ回路から漏洩電流が発生することのない電気掃除機を提案する。
本発明に係る電気掃除機の実施形態について図1から図3を参照して説明する。
図1は、本発明に係る電気掃除機の外観を示した斜視図である。
図1に示すように、本実施形態に係る電気掃除機1は、掃除機本体2と、集塵ホース3と、手元操作管4と、把持部5と、操作部6と、延長管7と、吸込口体8とを備える。
掃除機本体2は接続口2aを有する。接続口2aには、集塵ホース3の一端が着脱自在に接続される。掃除機本体2には、塵埃分離集塵部(図示省略)と、電動送風機10とが収容される。また、掃除機本体2には、電動送風機10の排気が吐出される本体排気口(図示省略)が形成される。掃除機本体2は、電動送風機10に電力を導く電源コード11を備える。電源コード11の自由端部には、電源プラグ12が形成される。
集塵ホース3は、可撓性を有し、湾曲自在な細長略円筒状に形成される。集塵ホース3の一端は、接続口2aに着脱自在に接続される。集塵ホース3は、掃除機本体2の内部に連通される。
手元操作管4の一端は、集塵ホース3の他端に設けられる。手元操作管4は、集塵ホース3を介して掃除機本体2の内部に連通される。
把持部5は、電気掃除機1の使用者が把持して電気掃除機1を操作するものである。把持部5は、手元操作管4の他端部に突設され、集塵ホース3が設けられた手元操作管4の一端部に向けて湾曲させて形成される。
操作部6は、把持部5に設けられる。電気掃除機1の使用者は、操作部6を操作して電気掃除機1を複数の駆動モードに設定できる。操作部6は、電気掃除機1の運転を停止させる切スイッチ6aや、電気掃除機1の運転を開始させる起動スイッチ6bなどを有する。
延長管7は、伸縮可能な細長略円筒状に形成される。延長管7は、複数の筒状体を重ね合わせてテレスコピック構造に構成される。延長管7の一端は、手元操作管4の他端に着脱自在に接続される。延長管7は、手元操作管4、および集塵ホース3を介して掃除機本体2の内部に連通される。
吸込口体8は、延長管7の一端に着脱自在に接続される。吸込口体8は、延長管7、手元操作管4、および集塵ホース3を介して掃除機本体2の内部に連通される。吸込口体8は、吸込口(図示省略)を有する。吸込口は、床面などの被掃除面に吸込口体8を配置すると、被掃除面に対向する。
電気掃除機1を運転すると、電動送風機10が作動して、掃除機本体2の内に負圧が作用する。この負圧は接続口2aから集塵ホース3と手元操作管4と延長管7とを経て吸込口体8に作用する。そうすると、電気掃除機1は吸込口体8の吸込口から空気とともに被掃除面に溜まった塵埃を吸い込んで被掃除面を掃除する。吸込口体8に吸い込まれた含塵空気は、掃除機本体2に収容された塵埃分離集塵部によって空気と塵埃とに分離される。分離された塵埃は塵埃分離集塵部に集塵される。他方、分離された空気は、電動送風機10に吸い込まれて、掃除機本体2の本体排気口から吐出される。
図2は、本発明に係る電気掃除機を示したブロック図である。
図2に示すように、電気掃除機1は、操作部6と、電動送風機10と、スイッチング素子15と、直流電源回路16と、ゲートドライブ回路17と、スナバ回路18と、スナバ回路用スイッチング部19(開閉器部)と、制御部20とを備える。
電動送風機10と、スイッチング素子15と、直流電源回路16と、ゲートドライブ回路17と、スナバ回路18と、スナバ回路用スイッチング部19と、制御部20とは、掃除機本体2に収容される。電動送風機10と、スイッチング素子15とは直列に接続される。スイッチング素子15と、スナバ回路18とは、並列に接続される。
操作部6は、電気掃除機1の使用者が入力した操作内容に対応する操作信号を制御部20に出力する。具体的には、操作部6は、電気掃除機1の使用者が切スイッチ6aを操作すると、電動送風機10の停止信号Soffを制御部20に出力する。また、操作部6は、電気掃除機1の使用者が起動スイッチ6bを操作すると電動送風機10の起動信号(運転開始信号)Sonを制御部20に出力する。
電動送風機10は、スイッチング素子15を介し、電源コード11を経て商用交流電源Eに接続される。また、電動送風機10は、交流整流子を用いたモータ部(交流整流子電動機、図示省略)を備える。
スイッチング素子15は、制御部20の制御に応じて電動送風機10に電力を供給する。また、スイッチング素子15は、電力制御用に双方向サイリスタや逆阻止3端子サイリスタなどの素子が用いられる。スイッチング素子15のゲート端子Gは、ゲートドライブ回路17に接続される。
直流電源回路16は、商用交流電源Eの電圧を5V程度に降圧させた直流電源をスナバ回路用スイッチング部19や制御部20に供給する。
ゲートドライブ回路17は、スイッチング素子15を制御するための回路である。制御部20の命令に基づき、スイッチング素子15のゲート端子Gに、ゲート信号Gsを送る。
スナバ回路18は、スイッチング素子15のT1端子とT2端子との間に加わるサージ対策用の保護回路である。スナバ回路18は、コンデンサ18aと、抵抗18bとから構成された直列回路である。
スナバ回路用スイッチング部19は、並列に接続されたスイッチング素子15とスナバ回路18との電路を開閉させる開閉器もしくはスイッチである。スナバ回路用スイッチング部19は、例えばコイル部19aを備えた電磁継電器を用いて構成される。スナバ回路用スイッチング部19のコイル部19aは、一端が直流電源回路16に接続され、他端がエミッタ接地トランジスタ22のコレクタに接続される。スナバ回路用スイッチング部19は、コイル部19aが励磁されると、スイッチング素子15とスナバ回路18との電路を閉じ(図2中、二点鎖線で示す。)、他方、コイル部19aが励磁されなければ、スイッチング素子15とスナバ回路18との電路を開く(図2中、実線で示す。)。
制御部20は、操作部6から入力された操作信号に応じて電動送風機10の運転を開始または停止する。具体的には、制御部20は、操作部6から起動信号Sonが入力されると、電動送風機10の運転を開始し、他方、操作部6から停止信号Soffを出力すると、電動送風機10の運転を停止する。
制御部20は、電動送風機10の運転を開始する際、先ず、エミッタ接地トランジスタ22のベースとエミッタとの間に電圧を加え、エミッタ接地トランジスタ22をオン状態にする。これによって、スナバ回路用スイッチング部19のコイル部19aが励磁され、スイッチング素子15とスナバ回路18との電路が閉じられる。このとき、制御部20は、スナバ回路用スイッチング部19の接点が完全に閉じられるまで待機する。具体的には、制御部20は、エミッタ接地トランジスタ22をオン状態にしてから所定の時間、例えば略100msecが経過するまで待機する。この後、制御部20は、スイッチング素子15の位相制御を開始する。ここで、制御部20は、商用交流電源Eが半サイクルごとに0VからONするまでの時間、すなわち位相角をトリガーレベル値とするスイッチング指令Stをゲートドライブ回路17に出力し、スイッチング素子15を位相制御する。そうすると、電動送風機10は、運転を開始する。
また、制御部20は、電動送風機10の運転を停止する際、先ず、ゲートドライブ回路17に出力しているスイッチング指令Stを停止する。これによって、電動送風機10に供給されていた電力が停止し、電動送風機10が停止する。このとき、制御部20は、スイッチング素子15が完全に閉じられるまで待機する。具体的には、制御部20は、少なくとも商用交流電源Eの半周期に相当する時間まで待機する。この後、制御部20は、エミッタ接地トランジスタ22のベースとエミッタとの間に加えていた電圧を遮断し、エミッタ接地トランジスタ22をオフ状態にする。これによって、スナバ回路用スイッチング部19のコイル部19aの励磁されなくなり、スイッチング素子15とスナバ回路18との電路が開かれる。そうすると、電気掃除機1は、待機状態になる。
制御部20は、中央処理部(図示省略)、メモリ(図示省略)等から構成される。メモリは、中央処理部が実行する制御プログラムや、必要な定数などのデータが記憶される。また、メモリは、中央処理部の演算データなどを一時記憶しておくデータ記憶領域ならびに作業領域として使用される。
このように構成された電気掃除機1によれば、スナバ回路用スイッチング部19を適宜に開閉させることによって、電気掃除機1の待機状態においては、スナバ回路18から漏洩電流が発生することがなく、他方、電気掃除機1の運転状態においては、スイッチング素子15のサージ対策用の保護回路としてスナバ回路18を有効に機能させることができる。
図3は、本発明に係る電気掃除機の他の例を示したブロック図である。
図3に示すように、電気掃除機1Aは、操作部6と、電動送風機10と、スイッチング素子15と、直流電源回路16と、第一ゲートドライブ回路25と、スナバ回路18と、スナバ回路用スイッチング部19Aと、第二ゲートドライブ回路26と、制御部20とを備える。
電動送風機10と、スイッチング素子15と、直流電源回路16と、第一ゲートドライブ回路25と、スナバ回路18と、スナバ回路用スイッチング部19Aと、第二ゲートドライブ回路26と、制御部20とは、掃除機本体2に収容される。
スイッチング素子15のゲート端子Gは、第一ゲートドライブ回路25に接続される。
第一ゲートドライブ回路25は、電気掃除機1のゲートドライブ回路17と同じ構成であり、スイッチング素子15を制御するための回路である。制御部20の命令に基づき、スイッチング素子15のゲート端子Gに、ゲート信号Gsを送る。
スナバ回路用スイッチング部19Aは、並列に接続されたスイッチング素子15とスナバ回路18との電路を開閉させる開閉器もしくはスイッチである。スナバ回路用スイッチング部19Aは、例えば電力制御用に双方向サイリスタや逆阻止3端子サイリスタなどの素子を用いて構成される。スナバ回路用スイッチング部19Aのゲート端子Gは、第二ゲートドライブ回路26に接続される。スナバ回路用スイッチング部19Aは、第二ゲートドライブ回路26からゲート端子Gにゲート信号Gsが入力されると、スイッチング素子15とスナバ回路18との電路を閉じ、他方、ゲート信号Gsが入力されなければ、スイッチング素子15とスナバ回路18との電路を開く。
制御部20は、電動送風機10の運転を開始する際、先ず、制御部20は、スイッチング指令Stを第二ゲートドライブ回路26に出力し、スナバ回路用スイッチング部19Aを制御する。これによって、スナバ回路用スイッチング部19Aのゲート端子Gにゲート信号Gsが入力され、スイッチング素子15とスナバ回路18との電路が閉じられる。この後、制御部20は、スイッチング素子15の位相制御を開始する。
また、制御部20は、電動送風機10の運転を停止する際、先ず、第一ゲートドライブ回路25に出力しているスイッチング指令Stを停止する。これによって、電動送風機10に供給されていた電力が停止し、電動送風機10が停止する。このとき、制御部20は、スイッチング素子15が完全に閉じられるまで待機する。具体的には、制御部20は、少なくとも商用交流電源Eの半周期に相当する時間まで待機する。この後、制御部20は、第二ゲートドライブ回路26に出力しているスイッチング指令Stを停止する。これによって、スイッチング素子15とスナバ回路18との電路が開かれる。そうすると、電気掃除機1Aは、待機状態になる。
このように構成された電気掃除機1、1Aによれば、スナバ回路用スイッチング部19、19Aを適宜に開閉させることによって、電気掃除機1の待機状態においては、スナバ回路18から漏洩電流が発生することがなく、他方、電気掃除機1の運転状態においては、スイッチング素子15のサージ対策用の保護回路としてスナバ回路18を有効に機能させることができる。
また、電気掃除機1、1Aによれば、その待機状態においてスナバ回路18から漏洩電流が発生することがないので、待機電力の消費を抑制し、かつ電動送風機10のモータ部から微小な音が発生しない。
さらに、電気掃除機1Aによれば、仮にスナバ回路用スイッチング部19Aが絶縁破壊しても電動送風機10の運転を継続できる。
したがって、本発明に係る電気掃除機1、1Aによれば、運転待機状態において、スナバ回路18から漏洩電流が発生することがない。
本発明に係る電気掃除機の外観を示した斜視図。 本発明に係る電気掃除機を示したブロック図。 本発明に係る電気掃除機の他の例を示したブロック図。
符号の説明
1、1A 電気掃除機
2 掃除機本体
2a 接続口
3 集塵ホース
4 手元操作管
5 把持部
6 操作部
6a 切スイッチ
6b 起動スイッチ
7 延長管
8 吸込口体
10 電動送風機
11 電源コード
12 電源プラグ
15 スイッチング素子
16 直流電源回路
17 ゲートドライブ回路
18 スナバ回路
18a コンデンサ
18b 抵抗
19、19A スナバ回路用スイッチング部
19a コイル部
20 制御部
22 エミッタ接地トランジスタ
25 第一ゲートドライブ回路
26 第二ゲートドライブ回路

Claims (4)

  1. 掃除機本体と、
    前記掃除機本体に収容され、交流整流子電動機を用いた電動送風機と、
    前記電動送風機に供給される電力の制御に用いられるスイッチング素子と、
    前記スイッチング素子に対して並列に接続されたスナバ回路と、
    前記スイッチング素子と前記スナバ回路との電路を開閉させる開閉器部と、
    前記開閉器部の開閉制御および前記スイッチング素子の位相制御を行う制御部と、を備えたことを特徴とする電気掃除機。
  2. 前記電動送風機の運転を開始させる操作部を備え、
    前記制御部は、前記操作部から前記電動送風機の運転開始信号が入力されると、前記開閉器部を制御して前記スイッチング素子と前記スナバ回路との電路を閉じた後、前記スイッチング素子の位相制御を開始することを特徴とする請求項1に記載の電気掃除機。
  3. 前記制御部は、前記開閉器部を制御して前記スイッチング素子と前記スナバ回路との電路を閉じ、所定の時間が経過した後、前記スイッチング素子の位相制御を開始することを特徴とする請求項2に記載の電気掃除機。
  4. 前記開閉器部は、半導体スイッチで構成されたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の電気掃除機。
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