JP2010148674A - 光脳機能計測装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 脳機能信号から新たな知見を得ることができる光脳機能計測装置の提供。
【解決手段】脳によって拡散反射された光を検出することにより、検出信号から脳活動を測定する光脳機能計測装置であって、複数の測定部位からの時系列状の検出信号を取得する信号検出部12と、検出信号、または、この検出信号に基づいて算出したヘモグロビン濃度に関する時系列状信号を、観測信号として記憶する観測信号記憶制御部13と、観測信号を所定の単位時間幅ごとに区分し、区分された観測信号のそれぞれに対してフーリエ変換、独立性分分析、主成分分析のいずれかの解析演算を行うことにより単位時間幅ごとの区分解析信号を取得する区分解析信号取得部14と、区分解析信号を表示する区分解析信号表示制御部15とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、被検者の頭皮上に配置した送光プローブおよび受光プローブを用いて光計測を行い、検出信号から脳活動を測定して(脳機能情報を計測して)表示する光脳機能計測装置に関する。
近赤外光は、皮膚組織や骨組織を透過し、かつ、血液中のオキシヘモグロビン、デオキシヘモグロビンにより吸収される性質を有するので、近赤外光のこのような性質を利用して、非侵襲で脳活動の測定を行う近赤外光分光法(NIRS)による光脳機能計測装置が利用されている。
光脳機能計測装置では、被検者の頭皮上に、所定の間隔(例えば30mm間隔)で配置された複数の送光部(送光プローブ)から二、三の異なる波長の近赤外光を照射し、脳(脳皮質)によって拡散反射された光を頭皮上の複数の受光部(受光プローブ)で受光して光計測を行う。光計測による検出信号から、送光部と受光部との中間にある測定部位でのオキシヘモグロビン濃度、デオキシヘモグロビン濃度を求める。そして、これらヘモグロビン濃度から脳活動の画像データを作成し、さらに画像データに平均化処理などの画像処理を施すことによって画面表示するようにしている。
光脳機能計測装置により計測される光検出信号には、脳(脳皮質)の血液からの信号とともに、それ以外の信号、例えば皮膚血流からの信号が含まれており、また、心拍、呼吸、血圧などの自律神経系の変化に伴う信号が重畳されている。
したがって、これらを生理学的ノイズであるとして、オキシヘモグロビンとデオキシヘモグロビンの挙動から、視覚的評価によって、脳内の生理学的変化とは考えにくい信号を不必要成分(アーチファクト)として除外処理することが行われている。
しかしながら、視覚的評価により不必要成分であるかを判定する方法では、評価者による個人差が生じやすい。
不要成分であるかを峻別しやすくするための1つの方法として、光計測の際に、被験者に周期的なタスクを与え(脳賦活パラダイム)、タスクの周期に同期している信号を脳活動の信号(脳機能信号という)として扱い、他の信号をノイズとして除外することがなされている。
具体的には、被験者に、タスク、レスト、タスク、レストの状態を繰り返し与え、この間の全検出信号を収集して記憶しておき、全検出信号に対するフーリエ変換信号を算出するとともに、フーリエ変換信号からタスク、レストの周期と同期した信号を抽出する。タスクに起因する脳機能信号は、タスク、レストの周期に動機した信号として抽出することができるので、フーリエ変換信号を用いてタスクに起因する脳機能信号以外のノイズを除去した計測が行うことができる。
また、分析手法の一つとして「観測信号は、各信号元からの独立な信号が線形に混合された信号である」との仮定の下で、複数の検出信号に対し、独立性の基準とその基準を満たすためのアルゴリズムを用いた演算を行うことにより、検出信号から信号元の独立な信号を推定する独立成分分析が知られている(非特許文献1、非特許文献2)。そして、この独立成分分析を、光脳機能計測装置の光検出信号に適用することにより、脳機能信号以外のその他の独立な発生源(心拍など)のノイズ信号を除外する方法が提案されている(特許文献1参照)。
特開2006−280421号公報 L,Molgedey and H.G.Shuster,Separation of a mixture of independent signals using time delayed correlations,Phys. Rev. Lett., Vol.72, No.23, PP3634−3637, 1994 J.CARDOSO and A.SOULOUMIAC,JACOBI ANGLES FOR SIMULTAEOUS DIAGONALIZATION, SIAM, J. MATRIX ANAL. APPL., Vol.17, No.1, PP.161−164,1996
検出信号に、脳活動に起因する脳機能信号以外の生理学的信号(心拍、呼吸、脈拍などを発生源とする信号)が重畳されている場合、これまでは、そのような付随信号は脳機能信号の計測には不要なノイズであるとして、いかにしてノイズを除去するかについて注力されてきた。
上述した付随信号は、生理学的ノイズと考える場合は除去することが望ましいが、別の観点からみると、生理学的情報が含まれた付随信号であるとも考えられる。
そこで、本発明は脳機能信号以外の生理学的な付随信号をノイズと見ることなく、これら付随信号も含めて解析することにより、脳機能信号から新たな知見を得ることができるようにした光脳機能計測装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の脳機能計測装置は、送光プローブと受光プローブとからなる複数のプローブ対を被験者の頭皮上に配置し、送光プローブから測定光を照射し、脳によって拡散反射された光を受光プローブで検出し、検出信号から脳活動を測定する光脳機能計測装置であって、以下の構成を備えている。すなわち、本装置では、各プローブ対に対応して定まる複数の測定部位からの時系列状の検出信号を取得する信号検出部と、取得した検出信号、または、検出信号に基づいて算出したヘモグロビン濃度に関する時系列状信号を観測信号として記憶する観測信号記憶制御部と、観測信号を所定の単位時間幅ごとに区分し、区分された観測信号のそれぞれに対してフーリエ変換、独立性分分析、主成分分析のいずれかの解析演算を行うことにより単位時間幅ごとの区分解析信号を取得する区分解析信号取得部と、区分解析信号を表示する区分解析信号表示制御部とを備えるようにしている。
ここで、「ヘモグロビン濃度の関する時系列な信号」とは、たとえば、光計測を行ったときの光吸収信号から算出される「オキシヘモグロビン濃度信号」「デオキシヘモグロビン濃度信号」「全ヘモグロビン濃度信号」である。
また、「所定の単位時間幅」とは、予め設定したり後から設定したりすることが可能な時間幅であり、この単位時間幅ごとに1つの区分解析信号が取得されることになる。
本発明では、観測信号記憶制御部によって記憶される時系列状の観測信号には、脳機能信号と、それ以外の生理学的な付随信号(心拍、呼吸、脈拍などを発生源とする信号)が含まれているものとして把握する。区分解析信号取得部が、時系列状の観測信号を、設定された単位時間幅ごとに区分し、区分された観測信号のそれぞれに対してフーリエ変換、独立性分分析、主成分分析のいずれかの解析演算を行うことにより、単位時間幅ごとの区分解析信号を取得する。取得された区分解析信号には、それぞれの単位時間幅における付随信号が含まれている。したがって、区分解析信号表示制御部が区分解析信号を表示することにより、対応する時間区分ごとの付随信号を周波数成分信号、独立成分信号、主成分信号として観測することができる。
本発明によれば、時間区分ごとの周波数成分信号、独立成分信号、主成分信号を得ることができる。これにより、脳機能信号と各時点での付随信号との関係を計測することができるようになり、脳活動と付随信号との関係の時間変化を把握できるようになる。
上記発明において、被験者にタスクを与えて計測する際のタスク期間に関する情報を受信するタスク期間情報入力部をさらに備え、区分解析信号取得部は、タスク期間よりも短い単位時間幅で、かつ、タスク期間の開始時点に同期させて観測信号を区分するようにしてもよい。
これにより、タスクによる脳活動への影響を測定する際に、タスク中の変化を時間区分して計測することができる。
また、上記発明において、区分解析信号取得部が行う解析演算がフーリエ変換であり、区分解析信号表示制御部は周波数軸とパワー軸とによる区分解析信号の二次元表示を単位時間幅ごとに時系列的に並べた三次元表示を行うようにしてもよい。
また、上記発明において、区分解析信号取得部が行う解析演算がフーリエ変換であり、区分解析信号表示制御部は、区分解析信号を表示する際に、周波数軸と時間軸との二次元表示上にパワーをカラー表示または輝度表示するようにしてもよい。
これらによれば、周波数ごとに分解された付随信号の動的な変化を視覚的に確認できる。
この場合、各測定部位の表示を画面上で並べて行うようにしてもよい。これにより、脳活動の変化を測定部位ごと二次元的に確認することができる。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて説明する。図1は、本発明の光脳機能計測装置の構成を示すブロック図である。
(実施形態1)
光脳機能計測装置10は、測定光学系11と、信号検出部12と、観測信号記憶制御部13と、区分解析信号表示制御部14と、区分解析信号表示制御部15と、表示部16と、入力装置17と、メモリ18とを備えている。このうち、測定信号検出部12と、観測信号記憶制御部13と、区分解析信号表示制御部14と、区分解析信号表示制御部15は、CPU、ROM、RAM等で構成されるコンピュータ20およびソフトウェアにより構成されている。
測定光学系11は、複数の送光プローブおよび複数の受光プローブからなる。送光プローブはレーザ光源からの光(ヘモグロビン濃度を算出するための3種類の波長光(波長776、804、828nm))を脳に向けて照射し、受光プローブは脳によって拡散反射した光をプローブ端の検出器に導く。各プローブは格子状ホルダによって、頭皮上で送光プローブと受光プローブとが交互に配置されることで、隣接する送光プローブと受光プローブとのプローブ対の中間位置がそれぞれ測定部位となる。
図示しないタイミング制御回路により送光プローブによる光照射と受光プローブによる光検出との制御が行われることで、プローブ対による検出動作が行われる。測定部位の数については特に制限はないが、本実施形態では図1に示されるように配置することで測定部位が24箇所設定されるものとして説明する。
信号検出部12は、測定光学系11を制御して各測定部位からの検出信号X(t)、X(t)、・・・、X(t)、(n=24)を検出する制御を行う。それぞれの検出信号は、検出開始から検出終了までの時系列状の信号である。各検出信号は最小0.25秒間隔でサンプリングされ、開始から終了までの時系列長さは10秒〜10分程度である。
観測信号記憶制御部13は、検出された各測定部位からの時系列状の検出信号を、観測信号としてメモリ18に記憶する制御を行う。あるいは、検出信号から算出したオキシヘモグロビン濃度、デオキシヘモグロビン濃度、トータルヘモグロビン濃度の少なくともいずれかの時系列信号を算出し、これを観測信号としてメモリ18に記憶する制御を行ってもよい。
区分解析信号取得部14は、記憶した観測信号(検出信号あるいはヘモグロビン濃度信号)を、所定の単位時間幅ごとに区分し、区分された観測信号のそれぞれに対して、フーリエ変換による解析演算を行うことにより単位時間幅ごとの区分解析信号を取得する演算を行う。
区分解析信号表示制御部15は、得られた区分解析信号を画面表示する制御を行う。
次に光脳機能計測装置10の動作について説明する。
図2は光脳機能計測装置10による計測動作の動作フローの一例を示すフローチャートである。最初はタスクを与えずに脳活動の測定を行う場合を説明する。
頭皮上に測定光学系11をセットして、送光プローブと受光プローブとによって光計測を行い、0.25秒間隔で検出信号X(t)、(n=1〜24)を採取する(S101)。
計測開始時から計測終了時まで採取した全ての検出信号X(t)を、観測信号として、メモリ18に逐次記憶する(S102)。
続いて、予め初期設定してある単位時間幅、あるいは、観測信号を記憶させてから入力装置17によって適宜設定した単位時間幅(例えば10秒間隔)で、検出信号X(t)を時間区分し、個々の区分された観測信号に対し、フーリエ変換による解析演算を行うことにより、単位時間幅ごとのフーリエ変換データ(F(X(t)))を算出し、算出結果を区分解析信号として取得する(S103)。
続いて、算出された区分解析信号を、表示装置16上に表示する(S104)。このとき、図3に示すように、測定部位(CH1〜CH24)ごとに、周波数軸とパワー軸とによる区分解析信号の二次元表示を、単位時間幅ごとに時系列的に並べた三次元表示を行う。
このように表示することにより、1区間の区分解析信号からは、当該区間に対応する時点の周波数分解されたパワースペクトルが得られるので、当該時点における付随信号の影響を観測することができる。例えば、呼吸(10〜20回/分)や心拍(60〜75回/分)に関連する情報は、これに対応する周波数の付随信号が重畳されるので、そのような付随信号が区分解析信号の二次元表示に現れていれば呼吸や心拍の影響が信号に含まれていることが把握できる。さらに、周波数軸とパワー軸とによる二次元表示を、単位時間幅ごとに時系列的に並べて三次元表示することにより、付随信号の時間変化を動的に表示することができ、被験者の状態の時間変化が視覚化できる。
また、図4に示すように、1つの測定部位ごと、当該部位の区分解析信号に基づいて、周波数軸と時間軸との二次元表示上に、スペクトルパワーをカラー表示または輝度表示することもできる。このように表示することにより、付随信号に変化がある場合に視覚的な把握が容易になる。
(実施形態2)
次に、タスクを与えて脳活動の測定を行う場合を説明する。図5は、第二の実施形態である光脳機能計測装置30である。図1で説明した光脳機能計測装置10と同じ部分については、同符号を付すことにより説明を省略する。光脳機能計測装置30では、光脳機能計測装置10の構成に、タスク期間情報入力部31が付加されている。
タスク期間情報入力部31は、外部機器の使用によって被験者にタスクを与えながら計測する際のタスク期間に関する情報を受信する。たとえば外部機器として、歩行用トレッドミル(不図示)を使用する場合は、トレッドミルの外部出力信号を、タスク期間情報入力部31に入力し、メモリ17に記憶しておく。この外部出力信号により、光脳機能計測装置30側で、トレッドミルのタスク期間、レスト期間が把握できるようになる。
そして、区分解析信号取得部14は、取得した観測信号を区分する際に、タスク期間よりも短い単位時間幅で、かつ、タスク期間の開始時点に同期させて観測信号を区分する制御を行う。この単位時間幅は例えば初期値が10秒であり、予め設定されている。もしもタスク期間が短い場合のように、設定を変えた方が望ましい場合には、エラー表示などが行われ、適切な単位時間幅の再設定を促すようにしてある。
そして、例えば図6に示すように、タスク、レスト、タスク、レストが50秒ずつ繰り返される場合に、単位時間幅10秒でタスク期間を区分するとともに、タスクの開始時期に合わせる。
このように区分することで、タスクが与えられた開始時点と同期して時間区分を区切ることになり、タスクを与えてからの時間変化を単位時間幅ごと正確に区分して観測することができる。
(実施形態3)
以上の実施形態では、区分解析信号取得部14が解析演算としてフーリエ変換を行い、単位時間幅ごとの周波数分析を行うようにした。本実施形態ではフーリエ変換による周波数分析に代えて、独立成分分析を行うようにしている。すなわち、区分解析信号取得部14が独立成分分析の手法による解析演算を行う。
独立成分分析は、以下の(1)式で関係付けられた観測信号ベクトル(実施形態1での各検出信号Xn(t)が観測信号ベクトルの成分となる)、混合行列、独立成分信号ベクトルを用いて、観測信号ベクトルから、混合行列と独立成分信号とを推定する演算手法である。
混合行列Aが既知であれば、(1)式の混合行列Aの逆行列を求めることによって、独立成分信号ベクトルSの各成分は容易に求められるが、一般には、混合行列Aも未知であるため、それらを求めるために、様々なアルゴリズムが提案されている。例えば、既述のように非特許文献1、2において提案されている。
したがって、(1)式から上記文献による公知の独立成分分析の手法を行うことにより、独立性の基準とその基準を満たすためのアルゴリズムを用いた演算を行うことで、観測信号ベクトルから、元の独立信号ベクトルおよび混合行列を推定することができる。ところで、これまで独立成分分析は観測信号全体に対して行われてきた。
本実施形態では、単位時間幅ごとに時間区分した観測信号Xn(t)に対して、独立成分分析を行い、単位時間幅ごとの独立成分信号S(t)を推定する演算を行う。これにより、時間区分ごとの独立成分信号Sn(t)および混合行列Aが得られる。
したがって、演算によって得られた独立成分信号番号ごとに、各時間区分の独立成分信号を、横軸が周波数軸に代わる時間軸、縦軸がパワー軸として二次元表示する。そして、時間区分ごとの変化を視覚化するために、図3と同様に、この二次元表示を時間区分ごと時系列的に並べた三次元表示を行う。
この場合の表示は、図3におけるチャンネル番号を独立成分番号に変え、周波数時間軸を時間軸に変えたものとなる。
これにより、それぞれの独立成分信号を、時間区分して表示することができ、独立成分の時間変化を把握することができる。なお、各独立成分信号に対応させて、当該時間区分の混合行列Aを表示させることもできる。混合行列Aは観測信号を形成する独立成分信号の重み係数であるので、独立成分信号の寄与の大小を把握することができる。
混合行列Aをカラー表示化することもできる。その場合は混合行列Aの各列成分が、各独立成分信号の各観測信号に対する重み成分となっていることを利用する。すなわち混合行列Aの各列成分を観測信号の空間配置に対応させた空間マップを作成し、これをカラー表示して図3(横軸が時間軸、縦軸がパワー軸)に対応させて、並べて表示する。そして空間マップの時間推移を表示する。これにより各独立成分に各観測信号がどのように寄与しているかの空間マップを時間変化させて表示することができる。
(実施形態4)
実施形態3では、区分解析信号取得部14が解析演算として独立成分分析を行うようにしたが、本実施形態では、独立成分分析に代えて、主成分分析を行うようにする。すなわち、区分解析信号取得部14が主成分分析の手法による解析演算を行う。
主成分分析での演算方法は独立成分分析と類似している。上記の(1)式と同様の式で関係付けられた観測信号ベクトルXn(t)、行列A、主成分信号ベクトルSn(t)を用いるが、観測信号ベクトルXn(t)から、行列Aと主成分信号ベクトルSn(t)とを推定する際に、独立性の基準とその基準を満たすためのアルゴリズムを用いて解くのではなく、固有値問題として分散が最大となる条件で解く点が異なるだけであって、それ以外は同じである。主成分分析の解法自体はよく知られている。
したがって、(1)式から公知の主成分分析手法を行うことにより、分散最大となる演算を行うことで、観測信号ベクトルXn(t)から、元の主成分信号ベクトルSn(t)および行列Aを推定することができる。
そして本実施形態では、単位時間幅ごとに時間区分した観測信号Xn(t)に対して、主成分分析を行い、単位時間幅ごとの主成分信号S(t)を算出する演算を行う。
これにより、時間区分ごとの主成分信号Sn(t)および混合行列Aが得られる。
したがって、演算によって得られた主成分信号番号ごとに、各時間区分の主成分信号を、横軸が時間軸、縦軸がパワー軸として二次元表示する。そして、時間区分ごとの変化を視覚化するために、図3と同様に、この二次元表示を時間区分ごと時系列的に並べた三次元表示を行う。
本発明は、脳活動を測定するための光脳機能測定装置に利用することができる。
本発明の一実施形態である光脳機能計測装置の構成を示すブロック図。 本発明の一実施形態である光脳機能計測装置の計測動作を示すフローチャート。 本発明の光脳機能計測装置による計測結果の表示例を示す図。 本発明の光脳機能計測装置による計測結果の表示例を示す図。 本発明の他の一実施形態である光脳機能計測装置の構成を示すブロック図。 タスクを与えたときに行われる時間区分の一例を示す図。
符号の説明
10:光脳機能計測装置
11:測定光学系
12:信号検出部
13:観測信号記憶制御部
14:区分解析信号取得部
15:区分解析信号表示制御部

Claims (5)

  1. 送光プローブと受光プローブとからなる複数のプローブ対を被験者の頭皮上に配置し、送光プローブで測定光を照射し脳によって拡散反射された光を受光プローブにより検出することで、検出信号から脳活動を測定する光脳機能計測装置であって、
    各プローブ対に対応して定まる複数の測定部位からの時系列状の検出信号を取得する信号検出部と、
    前記検出信号、または、この検出信号に基づいて算出したヘモグロビン濃度に関する時系列状信号を、観測信号として記憶する観測信号記憶制御部と、
    前記観測信号を所定の単位時間幅ごとに区分し、区分された観測信号のそれぞれに対してフーリエ変換、独立性分分析、主成分分析のいずれかの解析演算を行うことにより単位時間幅ごとの区分解析信号を取得する区分解析信号取得部と、
    前記区分解析信号を表示する区分解析信号表示制御部とを備えたことを特徴とする光脳機能計測装置。
  2. 被験者にタスクを与えて計測する際のタスク期間に関する情報を受信するタスク期間情報入力部をさらに備え、
    区分解析信号取得部は、タスク期間よりも短い単位時間幅で、かつ、タスク期間の開始時点に同期させて前期観測信号を区分する請求項1に記載の光脳機能計測装置。
  3. 区分解析信号取得部が行う解析演算がフーリエ変換であり、
    区分解析信号表示制御部は周波数軸とパワー軸とによる区分解析信号の二次元表示を単位時間幅ごとに時系列的に並べた三次元表示を行う請求項1または請求項2のいずれかに記載の光脳機能計測装置。
  4. 区分解析信号取得部が行う解析演算がフーリエ変換であり、
    区分解析信号表示制御部は、周波数軸と時間軸との二次元表示上に区分解析信号のパワーをカラー表示または輝度表示する請求項1または請求項2に記載の光脳機能計測装置。
  5. 各測定部位ごとの表示を画面上で並べて行う請求項3または請求項4に記載の光脳機能計測装置。
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