JP2010148238A - 金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置 - Google Patents

金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧力上昇時に扉の変形を抑え、強固に扉を固定できる扉固定装置を提供する。
【解決手段】開口部2を有する箱体1と、開口部2を開閉する扉4と、扉4に設けられたハンドル12と、扉4の内側に設けられるとともに、ハンドル12に連結された可動装置と、箱体1に設けられるとともに、可動装置を係止する固定装置とを有する金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置であって、可動装置は、扉4の上下方向に形成された固定溝7と、固定溝7内を移動自在に移動するとともに、ハンドル12に連結された可動金具9と、可動金具9の上下方向に複数並べられた固定ピン10とで構成され、固定装置は、固定ピン10を係止する複数の係止溝14を有する固定板13で構成されていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、金属閉鎖形スイッチギヤの箱体の開口部を閉塞する開閉自在の扉を強固に固定し得る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置に関する。
従来、この種の扉固定装置は、扉のハンドルに連結された上下方向に移動自在の固定棒を、箱体の開口部の上枠に設けた係止金具、および開口部の下枠に設けた係止金具のそれぞれに係止させ、扉を固定することが知られている。上下の二個所で扉を固定しているため、内部アークなどで内部圧力が上昇したときでも、容易に扉が開放されないとされている(例えば、特許文献1参照。)。
特開平9−168210号公報 (第3ページ、図1)
上記の従来の金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置においては、次のような問題がある。内部アークによる圧力上昇は、短時間で最大値に達し、その圧力値は電源容量やアーク点によって異なってくる。電源容量が大容量で、扉近傍での相間短絡であると、扉には過大な圧力が加わる。
扉を上下の二個所で固定しているものの、過大な圧力が扉全体に加わると、中間部が外側に膨らむように変形し、この部分からアークガスが外部に噴出することがある。このため、圧力上昇時に、扉の中間部の膨らみを抑え、より強固に扉を固定することのできる扉固定装置が望まれていた。
本発明は上記問題を解決するためになされたもので、箱体内の圧力上昇時に、扉の変形を抑え、より強固に扉を固定し得る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置は、開口部を有する箱体と、前記開口部を開閉自在に開閉する扉と、前記扉の外側に設けられたハンドルと、前記扉の内側に設けられるとともに、前記ハンドルに連結された可動装置と、前記箱体に設けられるとともに、前記可動装置を係止する固定装置とを有する金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置であって、前記可動装置は、前記扉の上下方向に形成された固定溝と、前記固定溝内を移動自在に移動するとともに、前記ハンドルに連結された可動金具と、前記可動金具の上下方向に複数並べられた固定ピンとで構成され、前記固定装置は、前記固定ピンを係止する複数の係止溝を有する固定板で構成されていることを特徴とする。
本発明によれば、扉の上下方向に移動自在の複数の固定ピンを設け、箱体側に固定ピンを係止する係止溝を設けた固定板を固定しているので、圧力上昇が起きても、扉が上下方向の複数点で固定され、扉の膨らみを抑制することができ、扉を強固に固定することができる。
扉の上下方向に複数の固定ピンを等間隔で配置し、箱体側に複数の固定ピンがそれぞれ係止される係止溝を設けているので、扉をより強固に固定することができる。以下、図面を参照して本発明の実施例を説明する。
先ず、本発明の実施例1に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置を図1〜図3を参照して説明する。図1は、本発明の実施例1に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の構成を示す斜視図、図2は、本発明の実施例1に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の構成を示す拡大側面図、図3は、本発明の実施例1に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の構成を示す拡大断面図である。
図1に示すように、箱体1の開口部2には、一側辺が蝶番3で固定された開閉自在の扉4が設けられている。扉4の他側辺は、箱体1側にL字状に曲折されており、板状の第1の上下板5に形成されている。第1の上下板5と略平行に板状の第2の上下板6が設けられ、第1の上下板5と第2の上下板6とで上下方向に溝状に伸びた断面コ字状の固定溝7を形成している。第1の上下板5と第2の上下板6には、上下方向に等間隔に、上下方向に長円状の複数の開口孔8が設けられている。即ち、固定溝7の両側面に、開口孔8が設けられる。等間隔とは、加工、組立てなどの誤差を含む。
固定溝7内には、上下方向に移動自在の断面コ字状の可動金具9が天井部から床部まで設けられている。可動金具9には、上下方向に等間隔に、水平配置された複数の固定ピン10が回転自在に設けられている。等間隔および水平配置とは、加工、組立てなどの誤差を含む。
固定ピン10は可動金具9の両端を貫通し、開口孔8まで伸びている。固定ピン10の両端部には、Cリング11が設けられ、開口孔8から固定ピン10が抜けないようになっている。また、可動金具9の中間部のコ字状底部には、扉4の外側に設けられた上下方向に移動自在の直動形ハンドル12が固定されている。
可動金具9に対向して箱体1側には、二枚の固定板13が上下方向に所定の間隔を保って設けられている。固定板13には、直動形ハンドル12を持ち上げたとき、固定ピン10の側面とそれぞれ対向して複数の係止溝14が設けられている。係止溝14は、L字状であり、水平方向の水平部14aと垂直方向の下方向の垂直下部14bとで構成されている。
次に、扉4を閉めて固定する方法を図2、図3を参照して説明する。
図2に示すように、直動形ハンドル12を持ち上げて、扉4を閉める。すると、それぞれの固定ピン10の側面は係止溝14の水平部14aを通って垂直下部14bの上部に達する。そして、直動形ハンドル12を降ろすと、固定ピン10の端部は開口孔8を移動し、側面は垂直下部14bの底部で止まる。
この固定状態を上部から見ると、図3に示すように、箱体1内から扉4の外部までは、第1の上下板5、第2の上下板6、可動金具9および固定板13が交互に重なり合うことになる。なお、扉4を開くときには、直動形ハンドル12を持ち上げて、固定ピン10を係止溝14から外す。
ここで、固定溝7、固定ピン10を有する可動金具9を扉4の内側に設けられた扉4を固定するための可動装置と定義する。そして、係止溝14を有する固定板13を、前記可動装置を係止する箱体1側に設けられた固定装置と定義する。
また、扉4を閉めたとき、コ字状の可動金具9の開放部内の中間部に固定板13が位置し、扉4側の可動金具9と箱体1側の固定板13とが左右交互に配置されるので、これを交互配置構造と定義する。なお、固定溝7も交互配置構造となる。
これらのことより、扉4の上下方向に並べた複数の固定ピン10を複数の係止溝14に固定しているので、箱体1内で圧力上昇が起きても、扉4を強固に固定することができる。特に、扉4の中間部にも固定ピン10が設けられているので、中間部の膨らみを抑制することができる。
また、第1の上下板5、第2の上下板6、可動金具9および固定板13によって箱体1の内側と外側とが交互配置構造となり、経路が長くなるので、アークガスの箱体1外への噴出を抑制することができる。また、係止溝14を設けた二枚の固定板13が所定の間隔で設けられているので、固定ピン10の係止が安定するとともに、機械的強度を向上させることができる。
上記実施例1の金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置によれば、扉4の上下方向に複数の固定ピン10を並べて設け、箱体1側に固定ピン10を係止する複数の係止溝14を設けた固定板13を固定しているので、箱体1内で圧力上昇が起きても、扉4が上下方向の複数点で固定され、扉4の中間部などの膨らみを抑制することができる。また、可動金具9、固定溝7、固定板13を交互配置構造としているので、アークガスが箱体1外へ噴出することを抑制することができる。
上記実施例1では、第1の上下板5と第2の上下板6とで固定溝7を構成して説明したが、予めコ字状の固定溝を製作しておき、扉4の外側からボルトなどで固定することができる。この場合、アークガスで例えば固定ピン10と係止溝14とが溶着して扉4を開くことが困難なときでも、前記ボルトを取外すことで、固定溝を取外すことができ、扉4を容易に開けることができる。
次に、本発明の実施例2に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置を図4を参照して説明する。図4は、本発明の実施例2に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の構成を示す拡大側面図である。なお、この実施例2が実施例1と異なる点は、インターロック機構を設けたことである。図4において、実施例1と同様の構成部分においては、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図4に示すように、少なくとも一個所の係止溝14にインターロックピン15を設けている。
箱体1に収納された遮断器などの電気機器の運転中には、インターロックピン15を図示しない装置から係止溝14に配置し、扉4を開けることを不可としたり、断路状態にあるときにはインターロックピン15を後退させ、扉4の開閉を可能とするインターロック機構を設けるものである。
上記実施例2の金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置によれば、実施例1と同様の効果を得ることができるほかに、扉4の開閉に誤操作防止のインターロック機構を設けることができる。
次に、本発明の実施例3に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置を図5〜図7を参照して説明する。図5は、本発明の実施例3に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の構成を示す正面図、図6、7は、本発明の実施例3に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の動作を説明する拡大図である。なお、この実施例3が実施例1と異なる点は、扉に設けるハンドルである。各図において、実施例1と同様の構成部分においては、同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
図5に示すように、扉4の外側には、開閉時に回動させる回動形ハンドル16が設けられている。扉4の内側には、図6に示すように、回動形ハンドル16のハンドル軸17に固定された第1のリンク18が設けられている。第1のリンク18端には、第2のリンク19の一方端が可動ピン20で連結されている。第2のリンク19の他方端は、可動金具9に可動ピン21で固定されている。なお、図6は、扉4の閉状態である。
扉4を開くときには、図7に示すように、ハンドル軸17を反時計方向に回動させる。すると、第1のリンク18がハンドル軸17を支点として反時計方向に回動し、第2のリンク19に固定されている可動ピン21が上方向に移動する。これによって、可動金具9に設けられている固定ピン10も上方向に移動し、固定ピン10を係止溝14から外すことができる。
上記実施例3の金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置によれば、実施例1と同様の効果を得ることができるほかに、回動形ハンドル16には回動を制御する鍵を設けることができるので、扉4の開閉の管理をすることができる。
本発明の実施例1に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の構成を示す斜視図。 本発明の実施例1に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の構成を示す拡大側面図。 本発明の実施例1に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の構成を示す拡大断面図。 本発明の実施例2に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の構成を示す拡大側面図。 本発明の実施例3に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の構成を示す正面図。 本発明の実施例3に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の動作を説明する拡大図。 本発明の実施例3に係る金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置の動作を説明する拡大図。
符号の説明
1 箱体
2 開口部
3 蝶番
4 扉
5 第1の上下板
6 第2の上下板
7 固定溝
8 開口孔
9 可動金具
10 固定ピン
11 Cリング
12 直動形ハンドル
13 固定板
14 係止溝
14a 水平部
14b 垂直下部
15 インターロックピン
16 回動形ハンドル
17 ハンドル軸
18、19 リンク
20、21 可動ピン

Claims (5)

  1. 開口部を有する箱体と、
    前記開口部を開閉自在に開閉する扉と、
    前記扉の外側に設けられたハンドルと、
    前記扉の内側に設けられるとともに、前記ハンドルに連結された可動装置と、
    前記箱体に設けられるとともに、前記可動装置を係止する固定装置とを有する金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置であって、
    前記可動装置は、前記扉の上下方向に形成された固定溝と、
    前記固定溝内を移動自在に移動するとともに、前記ハンドルに連結された可動金具と、
    前記可動金具の上下方向に複数並べられた固定ピンとで構成され、
    前記固定装置は、前記固定ピンを係止する複数の係止溝を有する固定板で構成されていることを特徴とする金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置。
  2. 前記可動金具を断面コ字状で形成し、
    前記扉の閉時に、前記可動金具のコ字状の開放部内に前記固定板を配置し、
    前記可動金具と前記固定板とを交互配置構造としたことを特徴とする請求項1に記載の金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置。
  3. 前記係止溝にインターロック機構を設けたことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置。
  4. 前記固定溝を前記扉の内側にボルトで固定したことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置。
  5. 前記ハンドルを回動形とし、ハンドル軸を回動させることにより、前記可動金具を移動させることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の金属閉鎖形スイッチギヤの扉固定装置。
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