JP2010147147A - 電気二重層コンデンサ及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 電気二重層コンデンサをリフロー半田付する場合の高温環境での耐熱性、信頼性を確保し、かつ部品点数を削減した低コストの電気二重層コンデンサ及びその製造方法を提供する。
【解決手段】 電気二重層コンデンサ素子2の側面と有底金属ケース31の内壁の間と、第1の電極板41と第2の電極板42の間と、有底金属ケース31の開口部とプリント基板実装面との間を熱可塑性樹脂5で充填する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、電気二重層コンデンサに関し、特に表面実装に対応できる構造の電気二重層コンデンサ及びその製造方法に関するものである。
表面実装に対応できる電気二重層コンデンサとしては、従来から図9に示した構造の電気二重層コンデンサがあり、特許文献1に開示されている。図9は従来の電気二重層コンデンサの断面図である。
従来の電気二重層コンデンサは、図9に示したように、電気二重層コンデンサ素子2、有底金属ケース31、絶縁ケース32、第1の電極板33、第1のリード端子33a、第2の電極板34、第2のリード端子34a、絶縁板35から構成されている。図9において、電気二重層コンデンサ素子2は模式図で表され、その他の部品は断面図で表されている。
始めに、従来の電気二重層コンデンサに用いられる電気二重層コンデンサ素子2について説明する。図8は、従来及び本発明の電気二重層コンデンサ素子の説明図である。図8(a)は、従来及び本発明の電気二重層コンデンサ基本セルの断面図であり、図8(b)は、従来及び本発明の電気二重層コンデンサ素子の断面図である。
図8(a)に示したように、電気二重層コンデンサ基本セル1は、一対の分極性電極13と集電体11が、セパレータ14を介して配置され、外周部に絶縁性ゴム12が配置されている。
分極性電極13は、電解液を含んだ活性炭が用いられ、セパレータ14を介して配置されることによって電極間のショートが防止される。セパレータ14は、電解液中のイオンを透過する。分極性電極13のセパレータ14の反対側の面には導電性ゴムからなる集電体11が配置され、電圧が印加されるように構成されている。絶縁性ゴム12は、電解液の封止と、導電性材料の絶縁のために、分極性電極13の外周部に配置されている。
電気二重層コンデンサ基本セル1の耐電圧は、電解液の電気分解電圧で決まり、水溶液系の場合は、1.2V程度、有機系の場合、2.5V程度である。したがって電気二重層コンデンサは、使用する電圧に応じて必要な数の電気二重層コンデンサ基本セル1を直列に接続し積層した電気二重層コンデンサ素子2が用いられている。図8(b)に示したように、電気二重層コンデンサ素子2は、電気二重層コンデンサ基本セル1の積層体である。
次に、図9を参照して、従来の電気二重層コンデンサの構成について説明する。先に説明した電気二重層コンデンサ素子2は、絶縁ケース32に収容されて、有底金属ケース31で外装される。電気二重層コンデンサ素子2の下面は第1の電極板33と面接触されている。
従来の電気二重層コンデンサは、絶縁ケース32の底面に第1の電極板33が配置され、第1の電極板33に設けられた第1のリード端子33aは、絶縁ケース32の底部を挿通し、さらに絶縁板35も挿通し、絶縁板35に沿って曲げ加工されている。絶縁ケース32の底面にこのように第1の電極板33を配置し、電気二重層コンデンサ素子2を収容することにより、絶縁ケース32の底面で第1の電極板33と電気二重層コンデンサ素子2の下面が接続される。ここで、絶縁ケース32は、PPS、LCP、ナイロンなどの熱可塑性樹脂製である。
次に、従来の電気二重層コンデンサは、電気二重層コンデンサ素子2が収容された絶縁ケース32に対して、有底金属ケース31の底面を絶縁ケース32の開口部側にして、有底金属ケース31の開口部を絶縁ケース32の底面側にして被せて外装されている。このように外装することにより、有底金属ケース31の底面が、絶縁ケース32に収容された電気二重層コンデンサ素子2の上面と接続される。第2の電極板34を絶縁ケース32の裏面に配置し、有底金属ケース31の開口部と接続することにより、有底金属ケース31は、電気二重層コンデンサ素子2の上面と接続されているので、第2の電極板34は、電気二重層コンデンサ素子2の上面と電気的に接続される。第2の電極板34に設けられた第2のリード端子34aは、絶縁板35を挿通し、絶縁板35に沿って第1のリード端子33aとは反対方向に曲げ加工されている。
従来の電気二重層コンデンサは、有底金属ケース31とプリント基板とのシュートを防止し、表面実装に対応するために、絶縁ケース32の底面に絶縁板35を有している。第1のリード端子33aと第2のリード端子34aは、絶縁板35の裏面に沿ってそれぞれ反対方向に延びて曲げ加工されることにより表面実装に対応した構造となっている。
従来の電気二重層コンデンサにおいて、図9に示した電気二重層コンデンサ素子2は、。積層方向に圧力が加わると、電気二重層コンデンサ素子2の集電体や絶縁性ゴムは、弾力性があるので圧縮され変形する。そこで絶縁ケース32は、内壁と電気二重層コンデンサ素子2の外周との間に隙間ができるように設計されている。
ここで、電気二重層コンデンサをリフロー半田付けによりプリント基板に実装する場合には、高温環境となるので、電気二重層コンデンサ素子2の内部圧力が上昇する場合がある。電気二重層コンデンサ素子2の上下は有底金属ケース31及び絶縁ケース32にて固定されている。一方、電気二重層コンデンサ素子2の外周と絶縁ケース32の内壁との間には隙間があるために、上昇した内部圧力は、電気二重層コンデンサ素子2の外周部に集中する。過度に応力が集中すると電気二重層コンデンサ素子基本セルの絶縁性ゴムが、内部圧力の上昇に耐えられなくなり内部の電解液が漏れる可能性があるため、リフロー半田付けの温度は、低く制限しなければならず、高温半田に対応できないという問題があった。
さらに、電気二重層コンデンサに対してユーザーからの小型軽量化の要求や、コストダウンの要求もあり、従来の構造では部品点数が多いことも問題であった。
本発明は、電気二重層コンデンサをリフロー半田付する場合の高温環境での耐熱性、信頼性を確保し、かつ部品点数を削減した低コストの電気二重層コンデンサ及びその製造方法を提供することである。
本発明は、電解液を含んだ炭素材料からなる分極性電極と導電性ゴムからなる集電体の対が、セパレータを介して対向して配置され、外周部が絶縁性ゴムで封止された電気二重層コンデンサ基本セルを複数積層してなる電気二重層コンデンサ素子が、有底金属ケースに収容され、前記有底金属ケースの底面が前記電気二重層コンデンサ素子の積層方向の上面と面接触し、前記電気二重層コンデンサ素子の積層方向の下面と第1の電極板が面接触し、前記有底金属ケースの開口部と第2の電極板が接触するように配置され、前記第1の電極板と前記第2の電極板にそれぞれ第1のリード端子と第2のリード端子が設けられた電気二重層コンデンサであって、前記電気二重層コンデンサ素子側面と前記有底金属ケースの内壁の間と、前記第1の電極板と前記第2の電極板の間と、前記有底金属ケースの開口部とプリント基板実装面の間が、熱可塑性樹脂で充填されたことを特徴とする電気二重層コンデンサである。
本発明は、前記第1のリード端子及び前記第2のリード端子が、熱可塑性樹脂で充填されたプリント基板実装面で互いに逆方向に曲げ加工されたことを特徴とする上記の電気二重層コンデンサである。
本発明は、電解液を含んだ炭素材料からなる分極性電極と導電性ゴムからなる集電体の対が、セパレータを介して対向して配置され、外周部が絶縁性ゴムで封止された電気二重層コンデンサ基本セルを複数積層してなる電気二重層コンデンサ素子の積層方向の上面を有底金属ケースの底面に面接触させて収容し、前記電気二重層コンデンサ素子の積層方向の下面に前記第1の電極板を面接触させ、前記有底金属ケースの開口部と前記第2の電極板をかしめて、射出成形金型に前記第1の電極板を固定し、前記電気二重層コンデンサ素子側面と前記有底金属ケースの内壁の間と、前記第1の電極板と前記第2の電極板の間と、前記有底金属ケースの開口部とプリント基板実装面の間に、熱可塑性樹脂を充填することを特徴とする電気二重層コンデンサの製造方法である。
本発明は、熱可塑性樹脂で充填されたプリント基板実装面で前記第1のリード端子及び前記第2のリード端子を互いに逆方向に曲げ加工することを特徴とする上記の電気二重層コンデンサの製造方法である。
本発明によれば、リフロー半田付け時の高温環境で、電気二重層コンデンサ素子の内部圧力が上昇したとしても、電気二重層コンデンサ素子の外周方向へ圧力が集中することを防ぐことができるので、電気二重層コンデンサ素子の絶縁性ゴムの部分からの電解液が漏不具合を防止できる。耐熱性が向上するので、高温半田にも対応することができる。
さらに、電気二重層コンデンサの部品点数を削減するとともに、一体成形が可能となるのでコストダウンが実現できる。
以下に本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の電気二重層コンデンサの説明図である。図1(a)は平面図、図1(b)はA−A断面図、図1(c)はB−B断面図、図1(d)は背面図である。
本発明の電気二重層コンデンサは、図1(a)に示したように、円形の有底金属ケース31の下部に熱可塑性樹脂5があり、熱可塑性樹脂5の右側に第1のリード端子41aが配置され、熱可塑性樹脂5の左側に第2のリード端子42aが配置された形態である。熱可塑性樹脂5は略正方形であるが、四隅の形状が異なり左側は直角で右側は切り落とされた形状となっている。これは、電気二重層コンデンサの極性を表し、左側に配置された第2のリード端子42aが陰極であることを表している。有底金属ケース31は従来の電気二重層コンデンサと同一である。
本発明の電気二重層コンデンサの構成は、図1(b)に示したように、有底金属ケース31の底面と電気二重層コンデンサ素子2の上面が面接触し、電気二重層コンデンサ素子2の下面は第1の電極板41と面接触している。第1の電極板41には、第1のリード端子41aが設けられている。有底金属ケース31の開口部と第2の電極板42が接続されている。第2の電極板42には第2のリード端子42aが設けられている。第1のリード端子41aと第2のリード端子42aは、プリント基板実装面にて互いに逆方向に曲げ加工された形態である。ここで、電気二重層コンデンサ素子2は従来の電気二重層コンデンサと同一である。
また、熱可塑性樹脂5によって、電気二重層コンデンサ素子2の側面と有底金属ケース31の内壁の間が充填され、第1の電極板41と第2の電極板42の間が充填され、有底金属ケース31の開口部とプリント基板実装面との間も充填されて絶縁されている。熱可塑性樹脂5には樹脂射出ゲート跡51が含まれている。射出成形金型において熱可塑性樹脂5を充填する際に熱可塑性樹脂5が注入されるゲートの跡である。
本発明の電気二重層コンデンサは、図1(c)に示したように、熱可塑性樹脂5には樹脂射出ゲート跡51に加えて加圧ピン跡穴52がある。これは、射出成形金型において加圧ピンにて第1の電極板41を固定して、熱可塑性樹脂5を充填して一体成形した後に、射出成形金型から取り出すことにより生じる穴である。
本発明の電気二重層コンデンサは、図1(d)に示したように、プリント基板に実装する面は、右側には第1のリード端子41aがあり、左側には第2のリード端子42aが配置されている。この図の場合は、前述した加圧ピン跡穴52は4つあり、射出成形金型において4本の加圧ピンにて第1の電極板41を固定して、熱可塑性樹脂5を充填して一体成形している。この加圧ピンの数については4本には限らない。
次に、本発明の電極板及びリード端子について説明する。図2は、本発明の第1の電極板及びリード端子の説明図である。図2(a)は、第1の電極板及びリード端子の平面図である。図2(a)は、図1(a)に示した本発明の電気二重層コンデンサの平面図と対応している。図2(b)は、第1の電極板及びリード端子のA−A面断面図である。
図2(a)に示したように、第1の電極板41は略円板形状をなし、右端部に第1のリード端子41aが設けられている。ここで第1のリード端子41aは、曲げ加工する前の形態である。第1の電極板41は、射出成形金型の加圧ピンにて、固定されて一体成形されるため、略円板形状の直径は電気二重層コンデンサ素子2の直径よりも大きいことが望ましい。
図3は、本発明の第2の電極板及び第2のリード端子の説明図である。図3(a)は第2の電極板及びリード端子の平面図である。図1(a)に示した本発明の電気二重層コンデンサの平面図と対応している。図3(b)は第2の電極板及びリード端子のA−A面断面図である。第2のリード端子42aは、略円環形状をなす第2の電極板42の内径の左端部に第2のリード端子42aが設けられている。ここで第2のリード端子42aは、曲げ加工する前の形態である。第2の電極板42は、略円環形状をなしているのは、第1の電極板41を固定するために内側に射出成形金型の加圧ピンを貫通させ、外径部分で有底金属ケース31の開口部とかしめるためである。
次に、本発明の電気二重層コンデンサを一体成形する射出成形金型について説明する。図4は、本発明の電気二重層コンデンサの射出成形金型の説明図である。図4(a)は、本発明の電気二重層コンデンサと射出成形金型の断面図であり、図4(b)は、本発明の電気二重層コンデンサを射出成形金型に装着した形態の断面図である。
図4(a)に示したように、本発明の電気二重層コンデンサを一体成形する射出成形金型は、射出成形上金型6と射出成形下金型7からなり、射出成形下金型7には、樹脂射出ゲート71、加圧ピン72、リード端子挿入部73が設けられている。
本発明の電気二重層コンデンサの射出成形にあたり、始めに、電気二重層コンデンサの構成部品の積層体を形成する。まず、有底金属ケース31の底面に電気二重層コンデンサ素子2の上面を面接触させる。次に第1の電極板、第2の電極板の順に挿入し、有底金属ケース31の開口部と第2の電極板をかしめて固定する。
射出成形下金型7への電気二重層コンデンサの積層体の装着方法について説明する。図4(a)において、リード端子挿入部73に電気二重層コンデンサの第1のリード端子41a及び第2のリード端子42aを挿入し、射出成形下金型7に装着し、射出成形上金型6を重ねあわせる。第2の電極板42は、有底金属ケース31にかしめて固定され、第1の電極板41は、加圧ピン72によって固定されるので、図4(b)に示したように電気二重層コンデンサ素子2は積層方向上方に押し上げられて、第1の電極板41と第2の電極板42の間に間隙が生じる。また、有底金属ケース31の開口部と射出成形下金型7の間に隙間が生じる。
図4(b)のように電気二重層コンデンサを射出成形上金型6と射出成形下金型7の間に固定した後、射出成形下金型7の樹脂射出ゲート71より熱可塑性樹脂を注入すると、電気二重層コンデンサ素子2の側面と有底金属ケース31の内壁の間と、第1の電極板41と第2の電極板42の間と、前記有底金属ケースの開口部と射出成形下金型7の間に、熱可塑性樹脂が充填される。
次に、射出成形上金型6と射出成形下金型7から電気二重層コンデンサを取り出し、熱可塑性樹脂で充填されたプリント基板実装面で第1のリード端子41aと第2のリード端子42aを互いに逆方向に曲げ加工することにより、図1に示したような本発明の電気二重層コンデンサが製造できる。
本発明の電気二重層コンデンサの作製にあたり、電気二重層コンデンサ基本セルを作製した。図8(a)において、分極性電極13は、粉末活性炭と、電解液として希硫酸を用いて作製した。セパレータ14は、PTFE製微多孔膜を用いて作製した。絶縁性ゴム12は、外径φ8.1mm、内径φ5.3mmの円冠形状のブチルゴムを用いた。集電体11は、外径φ8.1mmの導電性ゴムを用いた。
図8(a)に示したように、集電体11と分極性電極13の対をセパレータを介して配置し、外周部を絶縁性ゴム12で封止して、外径φ8.1mm、厚み0.75mmの電気二重層コンデンサ基本セル1を作製した。この電気二重層コンデンサ基本セル1を6枚積層し、図8(b)に示したように電気二重層コンデンサ素子2を作製した。
次に、有底金属ケースは、厚み0.2mmのフェライト系ステンレスSUS430を用いて内径φ10.0mmとした。第1の電極板、第2の電極板は、厚み0.2mmのフェライト系ステンレスSUS430にSnメッキを行ったものを用いた。
図4(a)に示したように、有底金属ケース31に電気二重層コンデンサ素子2、第1の電極板41、第2の電極板42の順に挿入し、第2の電極板42と有底金属ケース31の開口部をかしめて固定した。この電気二重層コンデンサを図4(b)に示したように、射出成形下金型7に装着し、射出成形上金型6を重ね合わせ、この状態を保持したまま、加熱して溶融させたポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を静圧600kg/cm2で樹脂射出ゲート71より注入した。樹脂成形後、第1のリード端子41a、第2のリード端子42aをプリント基板実装面で互いに逆方向に曲げ加工を行い、電気二重層コンデンサを作製した。
一方、比較例として、図9に示した従来の電気二重層コンデンサを作製した。電気二重層コンデンサ素子2、有底金属ケース31、および、第1の電極板33、第2の電極板34は、実施例と同じものを用いた。絶縁ケース32は、外径φ9.6mm、内径φ9.1mmのポリアミド樹脂(6Tナイロン)を用いた。絶縁板35は、厚み=0.7mmのポリフェニレンサルファイド(PPS)樹脂を使用した。
有底金属ケース31に、電気二重層コンデンサ素子2、第1の電極板33、絶縁ケース32、第2の電極板34の順に挿入し、電気二重層コンデンサ素子2の積層方向に一定圧力を加えながら、有底金属ケース31の開口部と第2の電極板34をかしめて固定し、開口部に絶縁板35を配置し、第1のリード端子33a、第2のリード端子34aを曲げ加工して従来の電気二重層コンデンサを作製した。
以上のようにして作製した実施例、比較例の電気二重層コンデンサの耐熱性について、リフロー温度を220℃から260℃まで変化させて、電解液の漏れによる不具合発生数を調査した。それぞれの温度にて実施例、比較例それぞれ100個ずつ投入して評価を行った。結果を表1に示す。
表1は、実施例及び比較例の電気二重層コンデンサのリフロー温度を変化させた場合の不具合発生数である。実施例による電気二重層コンデンサは、リフロー温度を220℃から260℃まで変化させても電解液の漏れによる不具合は発生しなかった。
実施例による電気二重層コンデンサは、図1に示したように電気二重層コンデンサ素子2と有底金属ケース31の内壁の間に熱可塑性樹脂5を充填し、隙間無く外装することにより電気二重層コンデンサ素子2の外径方向への変形が抑制され、電気二重層コンデンサ素子2の破裂を防止でき、耐熱性を向上することができた。
次に、実施例及び比較例の電気二重層コンデンサについて、高温負荷試験による信頼性評価を行った。評価項目は、等価直列抵抗(ESR)、静電容量変化率(ΔC/C)、30分充電時の電流値とした。初期データを測定後、高温負荷環境に投入して240時間経過後、500時間経過後、1000時間経過後にそれぞれの評価項目を測定した。高温負荷の条件は、周囲温度を85℃として電極間に5.5Vの電圧を入力した。実施例、比較例それぞれ10個ずつ投入して評価を行った。
図5は、等価直列抵抗(ESR)の高温負荷試験の評価結果である。縦軸は等価直列抵抗(ESR)であり、横軸は高温負荷環境に投入されていた経過時間である。それぞれ10個の測定結果の平均値を示した。比較例については、高温負荷環境に1000時間投入されたことにより、等価直列抵抗は10Ωも上昇したが、実施例によれば、等価直列抵抗は1Ω程度の上昇に抑制された。
図6は、静電容量変化率(ΔC/C)の高温負荷試験の評価結果である。縦軸は静電容量変化率(ΔC/C)であり、横軸は高温負荷環境に投入されていた経過時間である。それぞれ10個の測定結果の平均値を示した。比較例については、高温負荷環境に1000時間投入されたことにより、静電容量変化率(ΔC/C)は34%減少したが、実施例によれば、静電容量変化率(ΔC/C)は11%の減少となった。
図7は、30分充電時の電流値の高温負荷試験の評価結果である。縦軸は30分充電時の電流値であり、横軸は高温負荷環境に投入されていた経過時間である。それぞれ10個の測定結果の平均値を示した。この評価結果では高温負荷環境に1000時間投入されたことにより、比較例、実施例に大きな差は見られなかったが、実施例のほうが比較例よりも電流値は低くなった。以上の高温負荷試験結果より、本発明により電気二重層コンデンサの耐熱性を向上することができた。
1 電気二重層コンデンサ基本セル
2 電気二重層コンデンサ素子
5 熱可塑性樹脂
6 射出成形上金型
7 射出成形下金型
11 集電体
12 絶縁性ゴム
13 分極性電極
14 セパレータ
31 有底金属ケース
32 絶縁ケース
33、41 第1の電極板
33a、41a 第1のリード端子
34、42 第2の電極板
34a、42a 第2のリード端子
35 絶縁板
51 樹脂射出ゲート跡
52 加圧ピン跡穴
71 樹脂射出ゲート
72 加圧ピン
73 リード端子挿入部
2 電気二重層コンデンサ素子
5 熱可塑性樹脂
6 射出成形上金型
7 射出成形下金型
11 集電体
12 絶縁性ゴム
13 分極性電極
14 セパレータ
31 有底金属ケース
32 絶縁ケース
33、41 第1の電極板
33a、41a 第1のリード端子
34、42 第2の電極板
34a、42a 第2のリード端子
35 絶縁板
51 樹脂射出ゲート跡
52 加圧ピン跡穴
71 樹脂射出ゲート
72 加圧ピン
73 リード端子挿入部
Claims (4)
- 電解液を含んだ炭素材料からなる分極性電極と導電性ゴムからなる集電体の対が、セパレータを介して対向して配置され、外周部が絶縁性ゴムで封止された電気二重層コンデンサ基本セルを複数積層してなる電気二重層コンデンサ素子が、有底金属ケースに収容され、前記有底金属ケースの底面が前記電気二重層コンデンサ素子の積層方向の上面と面接触し、前記電気二重層コンデンサ素子の積層方向の下面と第1の電極板が面接触し、前記有底金属ケースの開口部と第2の電極板が接触するように配置され、前記第1の電極板と前記第2の電極板にそれぞれ第1のリード端子と第2のリード端子が設けられた電気二重層コンデンサであって、前記電気二重層コンデンサ素子側面と前記有底金属ケースの内壁の間と、前記第1の電極板と前記第2の電極板の間と、前記有底金属ケースの開口部とプリント基板実装面の間が、熱可塑性樹脂で充填されたことを特徴とする電気二重層コンデンサ。
- 前記第1のリード端子及び前記第2のリード端子が、熱可塑性樹脂で充填されたプリント基板実装面で互いに逆方向に曲げ加工されたことを特徴とする請求項1に記載の電気二重層コンデンサ。
- 電解液を含んだ炭素材料からなる分極性電極と導電性ゴムからなる集電体の対が、セパレータを介して対向して配置され、外周部が絶縁性ゴムで封止された電気二重層コンデンサ基本セルを複数積層してなる電気二重層コンデンサ素子の積層方向の上面を有底金属ケースの底面に面接触させて収容し、前記電気二重層コンデンサ素子の積層方向の下面に前記第1の電極板を面接触させ、前記有底金属ケースの開口部と前記第2の電極板をかしめて、射出成形金型に前記第1の電極板を固定し、前記電気二重層コンデンサ素子側面と前記有底金属ケースの内壁の間と、前記第1の電極板と前記第2の電極板の間と、前記有底金属ケースの開口部とプリント基板実装面の間に、熱可塑性樹脂を充填することを特徴とする電気二重層コンデンサの製造方法。
- 熱可塑性樹脂で充填されたプリント基板実装面で前記第1のリード端子及び前記第2のリード端子を互いに逆方向に曲げ加工することを特徴とする請求項2に記載の電気二重層コンデンサの製造方法。
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JP2008320967A JP2010147147A (ja) | 2008-12-17 | 2008-12-17 | 電気二重層コンデンサ及びその製造方法 |
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-
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Patent Citations (3)
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