JP2010143081A - キャップ成形用金型、その金型で成形されたプラスチック樹脂製キャップ及びそのキャップを装着した容器 - Google Patents

キャップ成形用金型、その金型で成形されたプラスチック樹脂製キャップ及びそのキャップを装着した容器 Download PDF

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Abstract

【課題】圧縮成形法を用いて、アンダーカットの問題を発生させず、かつ、キャップ本体とPPリング若しくはフランジとの接続部であるミシン目を、切削工程を経ずに成形の出来上がり状態で仕上げることが可能な金型を提供する。さらにプラスチック樹脂製キャップ及びそのキャップを装着した容器を提供する。
【解決手段】本発明は、天面部とスカート部とを有するキャップ本体及びスカート部の下端部と一体に成形されて連結されているピルファープルーフリング若しくはフランジを備えたプラスチック樹脂製キャップを圧縮成形法によって成形するためのキャップ成形用金型において、金型のキャビティは、スカート部の外径をR1、ピルファープルーフリング若しくはフランジの外径をR2(但し、R1<R2)とする凹部を有し、金型のコアは、スカート部の内径をR3(但し、R3<R1)、ピルファープルーフリング若しくはフランジの内径をR1とする凸部を有する。
【選択図】図1

Description

本発明は、飲料・食品等の容器、例えばポリエチレンテレフタレート樹脂(以下、PET樹脂ともいう。)で成形されたボトル(以下、PETボトルともいう。)又はガラスボトル等に用いられている樹脂製キャップ、特にピルファープルーフリング(以下、「PPリング」ともいう。)又は容器本体のネックサポートリングと融着するためのフランジを備えたキャップの成形加工に関する。ここで、ピルファープルーフとは悪戯証明機能のことであり、例えば、PETボトルにキャップをネジ締めると、PPリングとボトル首部が嵌合する。キャップ本体とPPリングはミシン目(ブリッジ)で接続されており、開栓によってボトル首部に嵌合するPPリングはボトルに残留し、ミシン目が切断されてキャップ本体のみがボトルから離脱する機能のことである。また、前記フランジについても開封時にネックサポートリングから剥離することから悪戯証明機能を有する。
従来、飲料・食品用容器にピルファープルーフ機能を付与する方法には、熱収縮性フィルム、改ざん防止用外包装、封緘紙等を未開栓品に装着して、開栓に伴ってそれらが破壊されることによって開栓済みであることを明示する方法(例えば、特許文献1を参照。)や、キャップ本体の天面周縁から垂下したスカート部の下部に切断部とブリッジを交互に設けた弱化線を配置した境界を介してピルファープルーフリング若しくはピルファープルーフバンドと呼ばれる周状のリング部を設けてボトルを封緘し、開栓時に境界が破断することによって開栓済みであることを明示する方法がある(例えば、特許文献2〜5を参照。)。
特開2005‐250046号公報 特開平6‐99999号公報 特開2005‐112357号公報 特開平10‐264949号公報 特開2000‐43912号公報
PETボトル入り飲料などの大量生産品の樹脂キャップを金型で成形する場合、一般には圧縮成形法(コンプレッションモールディング)で成形する。圧縮成形法ではキャップ外壁面を成形する凹状の金型(キャビティ)とキャップ内面を成形する凸状の金型(コア)がキャップの主軸方向に嵌合し、その後、分離する。そのため、主軸と垂直方向で成形物の内部に向かって凹状となるミシン目(特許文献2又は3を参照。)を形成するための金型構造は、成形品の内部に向かって凸状となるので、金型が分離する際に成形物と干渉する(アンダーカットとなる)ので、そのような形状には成形できない。そこで、圧縮成形したキャップを、後工程に切削工程を設け、その切削工程でミシン目を加工しなければならず、製造工程が複雑となり、製造コストも割高となっていた。
一方、キャビティがキャップの主軸方向と垂直となる円周方向にいくつか分割して金型を分離する射出成形法(インジェクションモールディング)では、アンダーカットとなるミシン目を成形することができる。しかし、金型が複数で高価になることから、キャップ等の大量生産品には適用されない。
特許文献4では、キャップ本体とピルファープルーフリングとの間のブリッジを水平に連結することにより、金型の割り子を不要としたピルファープルーフキャップが紹介されている。特許文献5は、塵や埃が上キャップの内部に入るのを防止して、頗る衛生的に保持可能にすると共に、金型を簡素化して、金型及び製品コストの削減を図った、不正開封防止機能付きキャップ及びその製造方法が紹介されている。しかし、射出成形法を適用しており、金型が複数で高価で大量生産品には向かないという問題がある。また、特許文献4のようにブリッジを水平に連結すると、ピルファープルーフリングの径が大きくなり、使用樹脂量が増大するという問題がある。
そこで、本発明の目的は、大量生産品の成形に適した圧縮成形法を用いて、アンダーカットの問題を発生させず、かつ、キャップ本体とPPリング若しくはフランジとの接続部であるミシン目を、切削工程を経ずに成形の出来上がり状態で仕上げることが可能な金型を提供することである。さらに本発明の目的は、その金型で成形されて切削工程が不要となったことでコストダウンされたプラスチック樹脂製キャップ及びそのキャップを装着した容器を提供することである。
本発明者は、キャップ本体の外径とPPリング若しくはフランジの内径をほぼ同じにして、PPリング若しくはフランジについて、例えばキャップ本体の肉厚分を外周側に太らせて、キャップ本体とPPリングがエッジで接続された構造とすることで、その接続部にミシン目を圧縮成形法で成形することができ、その後の切削工程が不要となりコストダウンできることを見出し、本発明を完成させた。すなわち、本発明に係るキャップ成形用金型は、天面部と該天面部の周縁から垂下したスカート部とを有するキャップ本体及び前記スカート部の下端部と一体に成形されて連結されているピルファープルーフリング若しくはフランジを備えたプラスチック樹脂製キャップを圧縮成形法によって成形するためのキャップ成形用金型において、前記金型のキャビティは、前記スカート部の外径をR1、前記ピルファープルーフリング若しくは前記フランジの外径をR2(但し、R1<R2)とする凹部を有し、前記金型のコアは、前記スカート部の内径をR3(但し、R3<R1)、前記ピルファープルーフリング若しくは前記フランジの内径をR1とする凸部を有することを特徴とする。
本発明に係るキャップ成形用金型では、前記プラスチック樹脂製キャップは、容器本体の首部に設けられたネックサポートリングに融着するためのフランジを備えたキャップであり、かつ、前記キャビティの凹部の内壁面のうち前記スカート部の外壁面と前記フランジの上端面との境界部を形成するキャビティ側角部と、前記コアの凸部の外壁面のうち前記スカート部の下端面と前記フランジの内壁面との境界部を形成するコア側角部とは、キャップ成形時に接触し合っている箇所と非接触の箇所とが両方存在することが好ましい。この形態は、容器本体の首部に設けられたネックサポートリングに融着するためのフランジを備えたキャップであり、開封前は容器本体の首部に設けられたネックサポートリングとキャップのフランジとが熱融着されている。開封によってブリッジが破れて、開封されたかどうかの識別ができる。なお、開封後は、キャップのフランジは、容器本体のネックサポートリングに熱融着されたまま容器に残る形態及び熱融着箇所が剥がれてキャップ本体にフランジが付いてくる形態がある。
本発明に係るキャップ成形用金型では、前記プラスチック樹脂製キャップは、ピルファープルーフリングを備えたキャップであり、かつ、前記キャビティの凹部の内壁面のうち前記スカート部の外壁面と前記ピルファープルーフリングの上端面との境界部を形成するキャビティ側角部と、前記コアの凸部の外壁面のうち前記スカート部の下端面と前記ピルファープルーフリングの内壁面との境界部を形成するコア側角部とは、キャップ成形時に接触し合っている箇所と非接触の箇所とが両方存在することが好ましい。この形態は、PPリングを備えたキャップであり、容器本体に係止されたPPリングが開封後は容器に残る。
本発明に係るキャップ成形用金型では、前記非接触の箇所は、スカート部とピルファープルーフリングとのブリッジ又はスカート部とフランジとのブリッジを形成し、キャップの中心点とブリッジの両端とをそれぞれ結ぶ線のなす角度θが0°<θ<360°であり、前記非接触の箇所は1箇所以上設けられていることが好ましい。ブリッジは複数均等間隔に設ける形態、PPリング又はフランジの周方向に1箇所設ける形態など、本発明には多様な形態が包含される。
本発明に係るキャップ成形用金型では、前記キャビティの凹部の内壁面のうち前記スカート部の外壁面と前記ピルファープルーフリングの上端面又は前記フランジの上端面とのなす角度δが、30°≦δ≦150°であることが好ましい。角度δを大きくすると、樹脂使用量を低減することも可能である。
本発明に係るキャップ成形用金型では、前記キャビティと前記コアは、前記ピルファープルーフリング若しくは前記フランジを横断する弱化線若しくは切れ込みを形成するための接近部若しくは接触部を有することが好ましい。開封時においてキャップ本体にピルファープルーフリング又はフランジを着けたまま開封でき、その結果、材料の分別がし易く、リサイクルし易くなる。
本発明に係るプラスチック樹脂製キャップは、本発明に係るキャップ成形用金型を用いて成形されたことを特徴とする。
本発明に係るピルファープルーフ機能を発揮する容器は、本発明に係るプラスチック樹脂製キャップを装着していることを特徴とする。
本発明に係るピルファープルーフ機能を発揮する容器では、容器本体が飲料用ボトル等であることが好ましい。
本発明に係るキャップ成形用金型は、大量生産品の成形に適した圧縮成形法を用いて、アンダーカットの問題を発生させず、かつ、キャップ本体とPPリング若しくはフランジとの接続部であるミシン目を、切削工程を経ずに成形の出来上がり状態で仕上げることができる。また、本発明に係るプラスチック樹脂製キャップは、その金型で成形されて切削工程が不要となったことで製造費用を安価にできる。
添付の図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。以下に説明する実施の形態は本発明の構成の例であり、本発明は、以下の実施の形態に制限されるものではない。本発明の効果を奏する限り、種々の形態変更をしてもよい。
まず、本実施形態に係るキャップ成形用金型について説明する。図1は、本実施形態に係るキャップ成形用金型の概略図であり、(a)はコアとキャビティが離隔状態のときの縦断面図、(b)はコアとキャビティが嵌合状態のときの縦断面図、(c)はスカート部とピルファープルーフリングとの非接合部に相当する箇所の部分拡大図、(d)スカート部とピルファープルーフリングとの接合部に相当する箇所の部分拡大図である。図2は、キャビティの凹部を正面から見たときの部分拡大概略図である。なお、図2において滑り止め(ナール)を形成するための凹凸の記載は省略した。図3は、スカート部とピルファープルーフリングとの非接合部に相当する箇所の別形態を示す部分拡大図である。
図1に示すように、本実施形態に係るキャップ成形用金型は、天面部と天面部の周縁から垂下したスカート部とを有するキャップ本体及びスカート部の下端部と一体に成形されて連結されているフランジを備えたプラスチック樹脂製キャップを圧縮成形法によって成形するためのキャップ成形用金型において、金型のキャビティ1は、スカート部の外径をR1、フランジの外径をR2(但し、R1<R2)とする凹部3を有し、金型のコア2は、スカート部の内径をR3(但し、R3<R1)、フランジの内径をR1とする凸部4を有する。
なお、図1では、フランジを有するプラスチック樹脂製キャップの形態を示したが、フランジの代わりにピルファープルーフリングを設けても金型の構成は同じであるため、以降ことわりがある場合を除き、フランジを有するプラスチック樹脂製キャップの形態を例に挙げて説明する。
キャップ本体は、天面部とスカート部とからなるが、キャップの天面部は、図1(b)に示した天面部空間5aに樹脂が充填されることによって形成される。天面部の周縁から垂下したスカート部は、スカート部空間5bに樹脂が充填されることによって形成される。また、スカート部の外壁に天面部側からフランジ側に伸びる複数の凸条を設けて開封時の滑り止め(ナール)とするため、キャビティ1の凹部3の表面に複数の凸条11を設けている。なお、スカート部の内壁にはボトル本体の口部の外壁に設けられたボトル側ネジ部と螺号しあうキャップ側ネジ部を設けるため、コア1の凸部4の外壁にはキャップ側ネジ部を形成するための螺旋溝が設けられるが、図1では不図示としている。
フランジは、図1(b)に示したフランジ部空間6によって形成される。ここで、フランジは、スカート部の下端部とブリッジを介して一体で成形される。ここで、図1(c)(d)に示すように、キャビティの凹部の内壁面のうちスカート部の外壁面とフランジの上端面との境界部を形成するキャビティ側角部8と、コアの凸部の外壁面のうちスカート部の下端面とフランジの内壁面との境界部を形成するコア側角部7とは、キャップ成形時に接触し合っている箇所と非接触の箇所とが両方存在することが好ましい。例えば、図1(c)のキャビティ側角部8aとコア側角部7aとはキャップ成形時に接触し合っている。そして、ミシン目の切れ目が形成される。一方、図1(d)のキャビティ側角部8bとコア側角部7bとはキャップ成形時に非接触である。そして、非接触の箇所においてスカート部とフランジとのブリッジ(連結部)が形成される。キャビティ側角部8とコア側角部7とは同一円周上にあるが、切れ目とブリッジとを前記円周上に交互に形成することでミシン目を、切削工程を経ずに成形仕上がり状態で形成することができる。
キャップの中心点とブリッジの両端とをそれぞれ結ぶ線のなす角度θが0°<θ<360°であり、非接触の箇所は1箇所以上設けられていることが好ましい。図2では、12個のブリッジを均等間隔で配置する場合のキャビティ1の形状例を示した。なお、コア2において、コア側角部7aとコア側角部7bの位置関係は、不図示としたが、キャビティ1のキャビティ側角部8aとキャビティ側角部8bの位置関係に対応するように、すなわち、コア側角部7aとキャビティ側角部8aが合わさり、コア側角部7bとキャビティ側角部8bが合わさるように配置される。また、ブリッジはフランジの周方向に1箇所設けるだけでも良い(不図示)。
なお、フランジの代わりにピルファープルーフリングを備えたキャップとする場合も全く同様であり、キャビティの凹部の内壁面のうちスカート部の外壁面とピルファープルーフリングの上端面との境界部を形成するキャビティ側角部と、コアの凸部の外壁面のうちスカート部の下端面とピルファープルーフリングの内壁面との境界部を形成するコア側角部とは、キャップ成形時に接触し合っている箇所と非接触の箇所とが両方存在することが好ましい。また、ブリッジの配置形状についても例えば図2のようにフランジを設けた形態と同様である。
次にキャップ本体の外径とPPリング若しくはフランジの内径をほぼ同じにして、PPリング若しくはフランジについて例えばキャップ本体の肉厚分を外周側に太らせて、キャップ本体とPPリング若しくはフランジがエッジで接続された構造とするための構成について説明する。まず、キャビティ1において凹部3は、スカート部の外径がR1、フランジの外径がR2(但し、R1<R2)とする。次にコア2において凸部4は、スカート部の内径がR3(但し、R3<R1)、フランジの内径がR1とする。スカート部の外径とフランジの内径をいずれもR1に等しくすることで、図1に示したように、キャップ本体とPPリング若しくはフランジがエッジで接続された構造となる。そしてエッジに沿ってミシン目を形成すると、ブリッジの肉厚を薄くできることから、その箇所において破けやすくすることができる。なお、スカート部の外径よりもフランジの内径を大きくするとフランジの周長が長くなり、フランジにおける樹脂使用量が増加してしまうとともに、ブリッジが長くなり、成形不良が生じやすくなる。また、スカート部の外径よりもフランジの内径を小さくすると、ミシン目が形成できない。なお、(R2−R1)/2で計算されるフランジ又はPPリングの外周方向の厚さと(R1−R3)/2で計算されるスカート部の厚さとの関係は、特に制限されない。
キャビティ1とコア2は、図2に示すように、フランジを横断する弱化線若しくは切れ込みを形成するための接近部若しくは接触部12を有することが好ましい。図2に示した接近部若しくは接触部12は、キャビティの凹部の段差面9に段差面9を横断する突起を設け、一方、コア2の凸部4の段差面13は平坦(不図示)としている。その結果、突起と凸部4の段差面13とが接触すれば、キャップのフランジを横断する切れ込みが形成され、突起と凸部4の段差面13とが接触せずに接近していれば、キャップのフランジを横断する弱化線が形成される。また、変形例としては、接近部若しくは接触部12は、コア2の凸部4の段差面13に段差面13を横断する突起を設け、一方、キャビティの凹部の段差面9に段差面9を平坦としてもよい(不図示)。あるいは、接近部若しくは接触部12は、コア2の凸部4の段差面13に段差面13を横断する突起を設け、一方、キャビティの凹部の段差面9に段差面9を横断する突起を設け、その2つの突起に位置を合わせる形態としてもよい(不図示)。弱化線若しくは切れ込みを形成することで、開封時にキャップ本体にフランジを着けたまま開封でき、その結果、材料の分別がし易く、リサイクルし易くなる。なお、フランジの代わりにピルファープルーフリングとした場合においても同様である。
本実施形態に係るキャップ成形用金型では、図3に示すように、キャビティ1の凹部3の内壁面のうちスカート部の外壁面とフランジの上端面とのなす角度δが、30°≦δ≦150°であることが好ましい。75°≦δ≦105°とすることがより好ましい。角度δが30°未満では加工がしにくい。150°を超えると、フランジの底面の幅をスカート部の肉厚と同程度とするためにはフランジの垂直方向の長さを長くする必要がある。なお、フランジの代わりにピルファープルーフリングとした場合においても同様である。また、角度δを大きくすると、樹脂使用量を低減することも可能である。なお、図1は、δが90°の形態を示した。
図1(a)の状態のときに、キャビティ1の凹部3に樹脂ペレットを投入して図1(b)に示すように、金型を閉じて加圧し成形する(圧縮成形法、コンプレッションモールディング)。
キャップを形成する材料としては、ポリエチレン樹脂(PE)、高密度ポリエチレン(HDPE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、シクロオレフィンコポリマ樹脂(COC、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ‐4‐メチルペンテン‐1樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン‐ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹脂、アクリロニトリル‐スチレン樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン樹脂をあげることができる。この中で、PE、PP、HDPE等のポリオレフィン系樹脂が好ましい。
本実施形態に係るプラスチック樹脂製キャップは、本実施形態に係るキャップの成形用金型を用いて成形される。図4は本実施形態に係るプラスチック樹脂製キャップ(フランジタイプ)の概略図である。図5は本実施形態に係るプラスチック樹脂製キャップ(PPリングタイプ)の概略図である。
図4に示した本実施形態に係るプラスチック樹脂製キャップ(フランジタイプ)は、天面部21と天面部21の周縁から垂下したスカート部22とを有するキャップ本体及びスカート部22の下端部と一体に成形されて連結されているフランジ24を備えている。圧縮成形法によって成形されているが、スカート部22とフランジ24とはエッジ部で一体に形成されており、エッジ部にはミシン目が設けられている。ミシン目は、ブリッジ32と切れ目25とからなる。また、図4では、破断起点部26となる弱化線が設けられている。なお、弱化線の代わりに切れ込みを設けても良い。
図5に示した本実施形態に係るプラスチック樹脂製キャップ(PPリングタイプ)は、天面部21と天面部21の周縁から垂下したスカート部22とを有するキャップ本体及びスカート部22の下端部と一体に成形されて連結されているPPリング30を備えている。圧縮成形法によって成形されているが、スカート部22とPPリング30とはエッジ部で一体に形成されており、エッジ部にはミシン目が設けられている。ミシン目は、ブリッジ32と切れ目25とからなる。また、図5では、破断起点部26となる弱化線が設けられている。なお、弱化線の代わりに切れ込みを設けても良い。
本実施形態に係るピルファープルーフ機能を発揮する容器は、本発明に係るプラスチック樹脂製キャップを装着している。図6は本実施形態に係るピルファープルーフ機能を発揮する容器の概略図であり、(a)はフランジタイプ、(b)はPPリングタイプである。図6(a)のフランジタイプは、開封前は容器本体40の首部に設けられたフランジ41(ネックサポートリング)とキャップのフランジ24とが熱融着されている。開封によってブリッジ32が破れて、開封されたかどうかの識別ができる。なお、開封後は、フランジ24は、容器本体40のフランジ41に熱融着されたまま容器に残る形態及び熱融着箇所が剥がれて、かつ、破断起点部(不図示)でフランジが破断されて、キャップ本体にフランジ24が付いてくる形態(破断起点部のとなりのブリッジを大きめに形成することでキャップ本体にフランジ24が切れずに付いてくる)がある。
図6(b)のPPリングタイプは、開封前は容器本体40の首部に設けられた突起リング42にPPリング30の内壁面側に突起した係止部31が設けられている。開封時に係止部31が突起リング42に引っかかり、ブリッジ32が破断し、切れ目25とつながり、PPリング30はスカート部22から完全に切断されて、PPリング30は、開封後、容器に残る。
ボトルである容器本体40を形成する材料としては、PET樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリエチレン樹脂(PE)、ポリプロピレン樹脂(PP)、シクロオレフィンコポリマ樹脂(COC、環状オレフィン共重合)、アイオノマ樹脂、ポリ‐4‐メチルペンテン‐1樹脂、ポリメタクリル酸メチル樹脂、ポリスチレン樹脂、エチレン‐ビニルアルコール共重合樹脂、アクリロニトリル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ塩化ビニリデン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリスルホン樹脂、又は、4弗化エチレン樹脂、アクリロニトリル‐スチレン樹脂、アクリロニトリル‐ブタジエン‐スチレン樹脂を例示することができる。この中で、PET樹脂が好ましい。
次に、フランジタイプのピルファープルーフ機能を発揮する容器について、変形例を説明する。図7は、キャップのフランジの併せ面となる容器本体のネックサポートリングの上面に凹凸を設けた形態例である。すなわち、ネックサポートリング41の上面には複数の凸条が配列したローレットが設けられ、キャップのフランジ24の下面には封緘時の溶融に伴ってローレットの凸条間の凹条を埋めたフランジ24の凸条が形成され且つネックサポートリング41の上面とフランジ24の下面の凸条同士が係合して密着部が形成され、キャップの開栓時の回転に伴って密着部が剥離することによってピルファープルーフ機能を発揮する。溶着による密着強度が制御しやすく、開栓前に輸送中の衝撃によって界面剥離を生じないが開栓時には容易に開栓できるように調整できる。
図8は、キャップのフランジが開封後もキャップについている形態例であり、(a)〜(c)は開封における工程図である。図8(a)に示すようにキャップのフランジ24とスカート部22との境界に、切れ目25とブリッジ32が交互に設けられたミシン目が形成され、さらに他のブリッジ32より太いブリッジ32cが1箇所設けられている。ブリッジ32は密着部が界面剥離するために必要なキャップの開栓トルクより小さい力で破断するが、太いブリッジ32cは破断しない強度を有するように十分な幅をもって設けられている。したがって、キャップの開栓時の回転に伴って太いブリッジ32c以外のブリッジ32が破断し、続いてキャップの回転に伴って移動する太いブリッジ32cによって密着部が引っ張られて界面剥離する(図8(b)を参照。)。この結果、開栓後は、太いブリッジ32cでのみキャップに繋がったままのリング状のフランジ24がネックサポートリング41から界面剥離して分離するため、開栓済みであることを明確に識別できるとともに、ボトルに異種材料が残留するおそれがない(図4(c)を参照。)。また、キャップで再度栓をする場合には、キャップに繋がったリング状のフランジ24は手で容易にちぎり取ることができるので邪魔にならない(図4(c)を参照。)。このような機能を付与するために、金型において、ブリッジ32と太いブリッジ32cが形成されるように接近部又は接触部を設けることもできる。
図9は、キャップのフランジが開封後もキャップについている別の形態例であり、(a)〜(c)は開封における工程図である。図9のキャップには、図8のキャップにさらにキャップの天面部の正面からみて太いブリッジ32cの時計回り側に隣接する切断部からフランジ24の外周に向けて径方向に沿ってフランジ24の切断用の破断起点部26が設けられている。この形態ではキャップの開栓に伴ってブリッジ32が切断されるとともに、破断起点部26が引き裂かれることによってフランジ24が切断される(図9(b)を参照。)。この結果、開栓されるとフランジ部の一端が破断起点部26によって切断された螺旋状の細片として太いブリッジ32cのみでキャップ3に繋がった状態で分離するため、開栓済みであることを明確に識別できるとともに、ボトルに異種材料が残留するおそれがない(図9(c)を参照。)。また、螺旋状の細片は、手によって容易にキャップからちぎり取ることができる(図9(c)を参照。)。キャビティとコアには破断起点部26が形成される型としておくことが好ましい。
キャップのフランジは、上記の変形例のほか、ピルファープルーフ機能を発揮させるために、スカート部とフランジとの接合をエッジで行うことを前提として他の変形形態としても良い。
本実施形態に係るキャップ成形用金型の概略図であり、(a)はコアとキャビティが離隔状態のときの縦断面図、(b)はコアとキャビティが嵌合状態のときの縦断面図、(c)はスカート部とピルファープルーフリングとの非接合部に相当する箇所の部分拡大図、(d)スカート部とピルファープルーフリングとの接合部に相当する箇所の部分拡大図である。 キャビティの凹部を正面から見たときの部分拡大概略図である。 スカート部とピルファープルーフリングとの非接合部に相当する箇所の別形態を示す部分拡大図である。 本実施形態に係るプラスチック樹脂製キャップ(フランジタイプ)の概略図である。 本実施形態に係るプラスチック樹脂製キャップ(PPリングタイプ)の概略図である。 本実施形態に係るピルファープルーフ機能を発揮する容器の概略図であり、(a)はフランジタイプ、(b)はPPリングタイプである。 キャップのフランジと容器本体のネックサポートリングとの併せ面に凹凸を設けた形態例である。 キャップのフランジが開封後もキャップについている形態例であり、(a)〜(c)は開封における工程図である。 キャップのフランジが開封後もキャップについている別の形態例であり、(a)〜(c)は開封における工程図である。
符号の説明
1 キャビティ
2 コア
3 凹部
4 凸部
5a 天面部空間
5b スカート部空間
6 フランジ部空間
7,7a,7b コア側角部
8,8a,8b キャビティ側角部
9 キャビティの凹部の段差面
11 凸条
12 接近部若しくは接触部
13 凸部の段差面
21 天面部
22 スカート部
24 キャップのフランジ
25 切れ目
26 破断起点部
30 PPリング
31 係止部
32 ブリッジ
32c 太いブリッジ
40 容器本体
41 容器首部のフランジ
42 突起リング

Claims (9)

  1. 天面部と該天面部の周縁から垂下したスカート部とを有するキャップ本体及び前記スカート部の下端部と一体に成形されて連結されているピルファープルーフリング若しくはフランジを備えたプラスチック樹脂製キャップを圧縮成形法によって成形するためのキャップ成形用金型において、
    前記金型のキャビティは、前記スカート部の外径をR1、前記ピルファープルーフリング若しくは前記フランジの外径をR2(但し、R1<R2)とする凹部を有し、
    前記金型のコアは、前記スカート部の内径をR3(但し、R3<R1)、前記ピルファープルーフリング若しくは前記フランジの内径をR1とする凸部を有することを特徴とするキャップ成形用金型。
  2. 前記プラスチック樹脂製キャップは、容器本体の首部に設けられたネックサポートリングに融着するためのフランジを備えたキャップであり、かつ、前記キャビティの凹部の内壁面のうち前記スカート部の外壁面と前記フランジの上端面との境界部を形成するキャビティ側角部と、前記コアの凸部の外壁面のうち前記スカート部の下端面と前記フランジの内壁面との境界部を形成するコア側角部とは、キャップ成形時に接触し合っている箇所と非接触の箇所とが両方存在することを特徴とする請求項1に記載のキャップ成形用金型。
  3. 前記プラスチック樹脂製キャップは、ピルファープルーフリングを備えたキャップであり、かつ、前記キャビティの凹部の内壁面のうち前記スカート部の外壁面と前記ピルファープルーフリングの上端面との境界部を形成するキャビティ側角部と、前記コアの凸部の外壁面のうち前記スカート部の下端面と前記ピルファープルーフリングの内壁面との境界部を形成するコア側角部とは、キャップ成形時に接触し合っている箇所と非接触の箇所とが両方存在することを特徴とする請求項1に記載のキャップ成形用金型。
  4. 前記非接触の箇所は、スカート部とピルファープルーフリングとのブリッジ又はスカート部とフランジとのブリッジを形成し、キャップの中心点とブリッジの両端とをそれぞれ結ぶ線のなす角度θが0°<θ<360°であり、前記非接触の箇所は1箇所以上設けられていることを特徴とする請求項2又は3に記載のキャップ成形用金型。
  5. 前記キャビティの凹部の内壁面のうち前記スカート部の外壁面と前記ピルファープルーフリングの上端面又は前記フランジの上端面とのなす角度δが、30°≦δ≦150°であることを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載のキャップ成形用金型。
  6. 前記キャビティと前記コアは、前記ピルファープルーフリング若しくは前記フランジを横断する弱化線若しくは切れ込みを形成するための接近部若しくは接触部を有することを特徴とする請求項1、2、3、4又は5に記載のキャップ成形用金型。
  7. 請求項1〜6のいずれか一つに記載のキャップ成形用金型を用いて成形されたことを特徴とするプラスチック樹脂製キャップ。
  8. 請求項7に記載のプラスチック樹脂製キャップを装着していることを特徴とするピルファープルーフ機能を発揮する容器。
  9. 容器本体が飲料用ボトルであることを特徴とする請求項8に記載のピルファープルーフ機能を発揮する容器。
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JP2014038317A (ja) * 2012-07-17 2014-02-27 Carl Manufacturing Co Ltd 名刺管理用補助具

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