JP2010141683A - 光伝送装置及び分散補償器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光ファイバの撓みなど、波長分散以外の外的要因による波形の劣化に伴いビットエラーが発生した場合にも、最適な分散補償値を求め、分散補償を行う必要がある。
【解決手段】 本発明にかかる光伝送装置は、受信光信号を所定の分散補償値で分散補償する分散補償部4、この分散補償部4で分散補償された光信号を電気信号に変換する光/電気信号変換部7を設け、さらに往復伝播時間を測定する往復伝播時間測定部9、往復伝播時間に基づいて求められた基準分散補償値を用いて、分散補償器の分散補償値を制御する分散値制御部3を設けたので、光ファイバの撓み等、波長分散以外の外的要因による波形劣化の影響が少なくなるという効果を奏する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光信号の波形劣化の影響を抑えるための分散補償器、及びこれを設けた光伝送装置に関するものである。
近年、ネットワーク通信速度の高速化、大容量化を実現するために、光伝送システムが急速に普及してきている。光ファイバは光の波長により伝搬速度が異なるという特性がある。すなわち、波長の短い光は光ファイバ内の伝搬速度が速く、波長の長い光は光ファイバ内の伝搬速度が遅くなる。したがって、波長の異なる光を多重化して光ファイバに通すと、その波長の差によって、受信装置に到達する時間が変わる。多重化された光の波長が異なることによって、到達時間にずれ(遅延差)が生じる現象を「波長分散」と呼ぶ。光伝送システムにおいて、波長分散が生じると伝播波形に劣化が発生し、ビットエラー特性が劣化する。
その結果、受信側において受信品質が悪化する。比較的通信速度が遅い光伝送システムにおいては、波長分散による波形劣化の影響は小さい。しかし、通信速度が高くなるほど、波長分散による波形劣化の影響は大きくなる。例えば、40Gb/s以上の通信速度を実現するためには、高精度な分散補償技術が必要となる。一般的な光伝送装置においては、図4のように、送信側の光伝送装置8から受信した信号を受信側の光伝送装置1のビットエラー測定回路2で、受信データのビットエラーレートを測定し、ビットエラーレートが低くなるように、可変分散補償器4の分散補償値を分散値制御回路3により調整していた。
特許文献1には、交換局等に設置されるセンター光終端装置(Optical Line Terminal:OLT)と複数のユーザ元光終端装置(Optical Network Unit: ONU)を含むPON(Passive Optical Network)システムが開示されている。特許文献1によると、PONシステムでは、一般にOLTと各ONU間の距離が互いに異なるため、この距離差に起因する波長分散への対策が問題とされている。特許文献1は、特に各ONUからOLTへの上り光信号の波長分散を抑制するため、各ONUは、OLTからの距離情報に従い、上り光信号を発生する好ましい変調特性(バイアス電流とパルス振幅)を実現するように、光信号を発生するレーザダイオードのバイアス電流とパルス振幅を制御する点を開示している。
特開2008−72638号公報
ところで、ビットエラーレートを用いて分散補償を行う場合、光の波長分散以外の要因で波形の劣化が発生していた場合も、分散補償値が適切でないときと同様にビットエラーが発生する。したがって、可変分散補償器4の分散補償値を最適な値に調整できない場合があるという問題があった。例えば、光ファイバの引き回し等の保守作業時に、光ファイバの曲率半径が小さくなった場合、光ファイバの損失が瞬間的に大きくなり、波形劣化が発生し、受信ビットエラーレートが劣化する可能性がある。
また、受信側の送受信装置1のビットエラーだけを観測して分散補償量を決定する場合、波長分散を補償する分散補償値が適切な値に設定されていないためビットエラーレートが改善されていないのか、あるいは、波長分散以外の要因、たとえば、光ファイバの曲率半径が一時的に変化した場合などの外的要因でビットエラーが発生しているのか、いずれであるかを識別することが困難であった。
このように、外的要因による波形の劣化に伴いビットエラーが発生した場合にも、可変分散補償器4の分散値を最適な値に調整するためには、外的要因により左右されにくい他の方法により、分散補償値を決定する必要がある。
また、ビットエラーレートを用いた分散補償の方法のように、受信側の送受信装置1のビットエラーレートを測定し、可変分散補償器4の分散値を調整した場合には、可変分散補償器4の分散値を変更するたびに、ビットエラーレートの測定を行い、最適な分散値になるように調整を行っていくという動作が必要になり、最適な分散補償値を決定するまでに時間がかかるという問題があった。
上記説明の課題を解決するため、本発明に係る光伝送装置は、電気信号を光信号に変換して送信する送信部と、受信した光信号を所定の分散補償値で分散補償する分散補償部、この分散補償部で分散補償された光信号を電気信号に変換する光/電気信号変換部を含む受信部とを設けた光伝送装置において、受信部は、送信部より送信した信号が往路及び復路の伝送路を経由して受信部で受信するのに要する時間である往復伝播時間を測定する往復伝播時間測定部、この往復伝播時間測定部により測定された往復伝播時間に基づいて求められた基準分散補償値を用いて、分散補償部の分散補償値を制御する分散値制御部をさらに設けたものである。
本発明に係る分散補償器は、受信した光信号を所定の分散補償値で分散補償する固定分散補償部と、光信号に対して可変の分散補償値で分散補償する可変分散補償部とを設けた分散補償器において、可変分散補償部は、送信した光信号が往路及び復路の伝送路を経由して戻ってくるのに要する時間である往復伝播時間に基づいて求められた基準分散補償値を用いて、光信号の分散補償を行うものである。
本発明に係る光伝送装置は、電気信号を光信号に変換して送信する送信部と、受信した光信号を所定の分散補償値で分散補償する分散補償部、この分散補償部で分散補償された光信号を電気信号に変換する光/電気信号変換部を含む受信部とを設けた光伝送装置において、受信部は、送信部より送信した信号が往路及び復路の伝送路を経由して受信部で受信するのに要する時間である往復伝播時間を測定する往復伝播時間測定部、この往復伝播時間測定部により測定された往復伝播時間に基づいて求められた基準分散補償値を用いて、分散補償部の分散補償値を制御する分散値制御部をさらに設けたので、光ファイバの撓み等、波長分散以外の外的要因による波形劣化の影響が少なくなるという効果を奏する。
本発明に係る分散補償器は、受信した光信号を所定の分散補償値で分散補償する固定分散補償部と、光信号に対して可変の分散補償値で分散補償する可変分散補償部とを設けた分散補償器において、可変分散補償部は、送信した光信号が往路及び復路の伝送路を経由して戻ってくるのに要する時間である往復伝播時間に基づいて求められた基準分散補償値を用いて、光信号の分散補償を行うので、光ファイバの撓み等、波長分散以外の外的要因による波形劣化の影響が少なくなるという効果を奏する。
実施の形態1.
以下、本発明の実施の形態について図1を用いて説明する。図1は、本発明に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。図1において、光伝送装置1は、送信処理として、外部から入力された電気信号を光/電気(O/E)変換器7にて光信号に変換し、誤り訂正回路12で、例えばFEC(Forward Error Correction)による誤り訂正処理を施した後、送信機10より外部の伝送路102に出力する処理を行う。また、光伝送装置1は、受信処理として、送信側の光伝送装置8から送信され、伝送路101を介して伝達された光信号を受信する。受信光信号は、光伝送装置1内部のサーキュレータ6を通り、固定分散補償器5にて一定量の分散補償値を与えられて、再度サーキュレータ6に入力される。サーキュレータ6は、入力したポートに対して、図の矢印の方向に回転したポートに出力される特性を有するため、固定分散補償器5で固定分散補償された光信号は、可変分散補償器4に入力される。
可変分散補償器4は、設定された可変の分散補償値で光信号を分散補償して、再度サーキュレータ6に光信号を出力する。可変分散補償器4で可変分散補償された光信号はサーキュレータ6経由で光/電気(O/E)変換器7にて電気データへ変換される。サーキュレータ6で発生する遅延時間、固定分散補償器5の遅延時間、可変分散補償器4の遅延時間、送信側の送受信装置8内でのループバック遅延時間、伝送路101と伝送路102のファイバ種別、零分散波長、分散スロープをあらかじめデータテーブル11に格納しておく。
光伝送システムの信号には、FEC(Forward Error Correction)による前方誤り訂正機能のユーザ(User)開放されたオーバーヘッド(OverHead)領域や、OAM(Operation, Administration, and Maintenance)などの監視制御フレーム内に分散補償測定用のビットを付加する。図2のように、光伝送装置1から送信した信号が、往路及び復路の伝送路102、101を経由して戻ってくるまでの時間を往復伝播時間(RTT Round Trip Time)と呼ぶ。RTTは波形劣化などの外的要因に影響されにくい。RTTで求められた往復時間と、あらかじめ入力された光ファイバの種別、零分散波長、分散スロープから、光ファイバの長さを求めることができ、この光ファイバの長さ、光ファイバの種類、信号波長より適切な分散補償値をより短時間で求めることができる。
RTT測定回路9では、往復伝播時間の測定を行う前に、可変分散補償器4を所定の分散補償値に設定する。往復伝播時間測定のために、光伝送装置1から送信された信号を受ける光伝送装置8はループバック(信号折り返し)設定にする。ループバック送信信号は、制御信号として、送信器10のFEC、またはOAMフレームの制御領域にマッピングし、通知する。測定時の可変分散補償器4の分散補償値は、測定精度を向上させるために、波長分散の影響が受けやすい値になるように調整する。RTT測定回路9は、送信器10にRTT測定用ビットを付随し、測定開始時刻を記録する。伝送路102、光伝送装置8、伝送路101を介して、光伝送装置1が受信した信号を、サーキュレータ6、固定分散補償器5、可変分散補償器4、O/E変換器7で受信したRTT測定ビットを観測し、着信時刻を記録する。このように、測定開始時刻と着信時刻から往復伝播時間(RTT)が求められる。
RTT測定回路9によって、測定された往復伝播時間と、データテーブル値の各遅延時間を差し引き、かつファイバ種類、零分散波長、分散スロープ値、信号波長から、伝送路101と伝送路102のファイバ長を求め、残留分散値を算出する。可変分散補償器4の分散値は、RTT測定回路9によって測定された往復伝播時間により算出された値を分散値の基準値(基準分散補償値)とする。RTT測定回路9により求められた基準分散補償値は、可変分散補償器4の分散補償値を制御する分散値制御回路3に入力される。分散値制御回路3は、こうして求められた基準分散補償値を可変分散補償器4に設定する。可変分散補償器4は、設定された基準分散補償値で分散補償を行う。
本発明により、RTTにより基準となる分散補償値が決定されるため、ビットエラーレートのみを用いて分散補償値を決定し、この分散補償値を用いて分散補償する場合と比較して、外的要因による波形劣化の影響が少なくなる。
上記説明のとおり、本発明にかかる光伝送装置は、外的要因により波形の劣化が発生した場合にも、最適な値に可変分散補償器4の分散補償値を調整することができる。このため、光ファイバの引き回しを変更するなど、外的要因がかかりやすい保守作業中などでも、可変分散補償器4の分散値を最適に保つことができ、保守作業の効率化や、装置の信頼性を高めることができる。
実施の形態2.
実施の形態1に係る光伝送装置は、往復伝播時間RTTに基づいて基準分散補償値を決定していた。以下、往復伝播時間RTTを用いて求めた基準分散補償値を、ビットエラーレートを測定することによりフィードバックをかけ、さらに最適な分散補償値を得る光伝送装置について説明する。
往復伝播時間RTTに基づいて基準分散補償値を求める処理は実施の形態1で説明したものと同様であるので、説明は省略する。図3に示すように、光伝送装置8から送信された光信号は、光伝送装置1内部のサーキュレータ6を通り、固定分散補償器5にて一定量の分散補償値を与えられた後、可変分散補償器4で設定された分散補償値、たとえば、規準分散補償値で分散補償され、O/E変換器7にて電気信号に変換される。可変分散補償器4の分散値は、実施の形態1での測定と同様に、RTT測定回路9によって測定された往復伝播時間RTTに基づいて求められた基準分散補償値に基づいて、分散値制御回路3により制御される。O/E変換器7で光電変換された電気信号データは、ビットエラー測定回路2にてビットエラーレートが測定される。
分散値制御回路3は、RTT測定回路9により求められた基準分散補償値を基準として、ここに一定の幅を持たせて分散補償値を前後に調整し、ビットエラーレートが小さくなるように、可変分散補償器4の分散補償値の微調整を行い、最適な分散補償値を決定する。このように、往復伝播時間に基づいて算出した基準分散補償値を、さらにビットエラーレートの測定結果に基づいて調整することにより、より最適な分散補償値を得ることができる。
また、分散補償値を調整し、ビットエラーレートを測定するという動作を、広い範囲の分散補償値で何度も繰り返し行い、最適な分散補償値を決定しなければならなかったのに対して、本発明では、基準分散補償値を中心に一定の範囲内で最適な分散補償値を得ることができるので、従来の精度を保ったまま、最適な分散補償値を得る調整にかかる時間を短縮することができる。また、分散補償値決定までの時間を大幅に短縮できることによって、保守作業の更なる効率化を見込むことができる。
本実施の形態を実施の形態1と比較すると、ビットエラーレートの測定によるフィードバックを行うことにより、基準分散補償値をさらに最適値に設定することができる。
今後、光伝送システムの更なる高速化が進んだ場合、外的要因の影響が大きくなるため、外的要因の影響を受けにくい、RTT(Round Trip Time)を使用した本発明による分散補償器が有効となる。
本発明の実施の形態1に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。 往復伝播時間(Round Trip Time)測定方法の概念を説明する説明図である。 本発明の実施の形態2に係る光伝送装置の構成を示すブロック図である。 一般的な光伝送装置の一構成例を示すブロック図である。
符号の説明
1 光伝送装置、2 ビットエラー測定回路、3 分散値制御回路、
4 可変分散補償器、5 固定分散補償器、6 サーキュレータ、
7 O/E変換器、8 光伝送装置、9 RTT測定回路、
10 送信器、11 データテーブル、12 誤り訂正回路、 101 伝送路、
102 伝送路

Claims (6)

  1. 電気信号を光信号に変換して送信する送信部と、受信した光信号を所定の分散補償値で分散補償する分散補償部、この分散補償部で分散補償された光信号を電気信号に変換する光/電気信号変換部を含む受信部とを設けた光伝送装置において、
    前記受信部は、前記送信部より送信した信号が往路及び復路の伝送路を経由して前記受信部で受信するのに要する時間である往復伝播時間を測定する往復伝播時間測定部、
    この往復伝播時間測定部により測定された往復伝播時間に基づいて求められた基準分散補償値を用いて、前記分散補償部の分散補償値を制御する分散値制御部をさらに設けたことを特徴とする光伝送装置。
  2. 受信部は、基準分散補償値を用いて分散補償された光信号が光/電気信号変換器において光電変換された電気信号のビットエラー測定部をさらに設け、
    分散値制御部は、前記ビットエラー測定部が測定したビットエラーに基づいて、前記基準分散補償値をさらに微調整することを特徴とする請求項1に記載の光伝送装置。
  3. 基準分散補償値は、往復伝播時間、伝送路である光ファイバの種類、ゼロ分散波長、分散スロープから求められた前記伝送路の距離と、前記光ファイバの種類および前記光ファイバを通される光信号の信号波長より求められることを特徴とする請求項2に記載の光伝送装置。
  4. 受信した光信号を所定の分散補償値で分散補償する固定分散補償部と、前記光信号に対して可変の分散補償値で分散補償する可変分散補償部とを設けた分散補償器において、
    可変分散補償部は、送信した光信号が往路及び復路の伝送路を経由して戻ってくるのに要する時間である往復伝播時間に基づいて求められた基準分散補償値を用いて、前記光信号の分散補償を行うことを特徴とする分散補償器。
  5. 可変分散補償部は、基準分散補償値を用いて分散補償された光信号が光電変換された電気信号のビットエラーに基づいて、前記基準分散補償値をさらに微調整することを特徴とする請求項4に記載の分散補償器。
  6. 基準分散補償値は、往復伝播時間、伝送路である光ファイバの種類、ゼロ分散波長及び分散スロープから求められた前記伝送路の距離と、前記光ファイバの種類と、前記光ファイバを通される光信号の信号波長より求められることを特徴とする請求項5に記載の分散補償器。
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