JP2010141133A - 電子機器用筐体 - Google Patents

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Abstract

【課題】金属製の筐体と高熱伝導樹脂のインナーとを一体成形することにより、効率よく放熱することができる。
【解決手段】アルミニウム合金の板材をプレス加工することにより形成された金属筐体11の内側にインサート成形等により高熱伝導樹脂のインナー12を一体成形する。インナー12は、板バネ12b、12cを有し、枠10にレンズユニット21を取り付けると、撮像素子保持板金21bが板バネ12bと接触し、その結果、撮像素子21aで発生した熱が撮像素子保持板金21bを介して板バネ12bに伝わる。基板22を前枠10に取り付けると、板バネ12cがIC22aと接触し、その結果、IC22aで発生した熱が板バネ12cに伝わる。板バネ12b、12cに伝えられた熱がインナー12の内部を伝わって金属筐体11に伝わり、金属筐体11の表面から空気中に放熱される。
【選択図】 図1

Description

本発明は電子機器用筐体に係り、特に効率よく放熱が可能な電子機器用筐体に関する。
特許文献1には、発熱する回路素子が実装された基板を熱伝導性のよい基板固定部材及びカバー部材を介して熱伝導性のよいケースに取り付けることで、空気による冷却のみでなく、熱伝導によっても放熱を行う冷却装置が記載されている。
特許文献2には、金属挿入板と連結バーにて連結した放熱フィンが相対する2つのパッケージ外側面から水平に延出した高放熱性の固体撮像素子装着用樹脂性中空パッケージが記載されている。
特開2003−163477号公報 特開2004−146530号公報
特許文献1に記載の発明は、ネジ、カシメ、嵌合などにより各部品を結合しているが、各部品間には隙間ができてしまい、熱伝導ロスが発生するという問題がある。
すなわち、図11に示すように、金属部材と樹脂部材とが別部品の場合には、見ためは接触しているようであるが、金属部材と樹脂部材との間に空気層が入るのが避けられず、熱伝導性が良くない。なお、特許文献1には、隙間を熱伝導シートや熱伝導性のよいグリスなどにより充填することが記載されているが、熱伝導ロスが発生するのを回避できるわけではない。
また、図11に示すように、金属部材と樹脂部材がそれぞれ別部品の場合には、金属部材と樹脂部材とを接着剤や両面接着テープ等で固定することとなるが、これらが断熱部材となってしまい、熱伝導性が良いといえない。
また、特許文献2に記載の発明は、放熱フィンにより放熱を行うものであり、ケース自体が放熱の役割を果たすものではない。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたもので、金属製の筐体と高熱伝導樹脂のインナーとを一体成形することにより、効率よく放熱することができる電子機器用筐体を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の電子機器用筐体は、金属製の金属筐体と、前記金属筐体に一体成形された高熱伝導性樹脂製のインナーであって、発熱部品を含む内部構造部材が取り付けられる取付部と、前記取付部に前記内部構造部材を取り付けたときに前記発熱部品と接触するように形成された接触部とが形成されたインナーと、を備えたことを特徴とする。
請求項1に記載の電子機器用筐体によれば、金属製の金属筐体の内側の面を覆うように高熱伝導性樹脂製のインナーが一体成形される。インナーには発熱部品を含む内部構造部材が取り付けられ、内部構造部材を取り付けたときに発熱部品とインナーとが接触する。これにより、金属部材と樹脂部材との間に空気などが入ること無く、金属部材と樹脂部材との接触面積が確保できるため、金属部材と樹脂部材との間で発生する放熱のロスをなくし、放熱効率のよい筐体を提供することができる。また、金属の外観面にはアルマイト、ヘアライン、電解研磨、塗装などの装飾を施し、樹脂の内面にはボスや板バネ等の変形部材を形成するなど、金属と樹脂の両方の特徴を生かした筐体を提供できる。
請求項2に記載の電子機器用筐体は、請求項1に記載の電子機器用筐体において、前記接触部は弾性部材であり、前記インナーは、前記取付部に前記内部構造部材が取り付けられると、前記弾性部材が弾性変形した状態で前記発熱部品と接触するように形成されることを特徴とする。
請求項2に記載の電子機器用筐体によれば、取付部に内部構造部材が取り付けられると、弾性部材である接触部が弾性変形した状態で発熱部品と接触する。これにより、弾性部材による付勢力をもって発熱部品とインナーとが接触するため、発熱部品で発生した熱をインナーが確実に奪うことができる。
請求項3に記載の電子機器用筐体は、請求項2に記載の電子機器用筐体において、前記接触部は、前記本体部に一端が固定され、前記金属筐体及び前記本体部の面と略垂直方向に板状の部材が突出するように形成された板バネであることを特徴とする。
請求項3に記載の電子機器用筐体によれば、本体部に一端が固定され、金属筐体及び本体部の面と略垂直方向に突出するように形成された板状の部材が板バネとして作用し発熱部品と接触する。これにより、板バネが発熱部品で発生した熱を確実に奪うことができる。
請求項4に記載の電子機器用筐体は、請求項3に記載の電子機器用筐体において、前記内部構造部材は、屈曲光学系を備えたレンズユニットであり、前記発熱部品は、前記レンズユニットの底面に設けられた撮像素子であり、前記取付部を介して前記インナーに前記レンズユニットが取り付けられると、前記撮像素子が前記レンズユニットの枠体を介して前記板バネに接触することを特徴とする。
請求項4に記載の電子機器用筐体によれば、インナーにレンズユニットが取り付けられると、発熱部品である撮像素子がレンズユニットの枠体を介して板バネに接触する。これにより、板バネが撮像素子で発生した熱を確実に奪うことができる。
請求項5に記載の電子機器用筐体は、請求項2に記載の電子機器用筐体において、前記接触部は、前記本体部に一端が固定され、先端側が板バネとして作用する略L字状の部材であり、前記板バネは前記金属筐体及び前記本体部の面と略水平に形成されたことを特徴とする。
請求項5に記載の電子機器用筐体によれば、本体部に一端が固定され、金属筐体及び本体部の面と略水平に形成された先端側が板バネとして作用する略L字状の部材が発熱部品と接触する。これにより、板バネが発熱部品で発生した熱を確実に奪うことができる。
請求項6に記載の電子機器用筐体は、請求項5に記載の電子機器用筐体において、前記内部構造部材は、基板であり、前記発熱部品は、前記基板に実装された電子部品であり、前記取付部を介して前記インナーに前記基板が取り付けられると、前記電子部品が前記板バネに接触することを特徴とする。
請求項6に記載の電子機器用筐体によれば、インナーに基板が取り付けられると、発熱部品である電子部品が板バネとして形成された略L字状の部材の先端側に接触する。これにより、略L字状の部材が電子部品で発生した熱を確実に奪うことができる。
請求項7に記載の電子機器用筐体は、請求項1から6のいずれかに記載の電子機器用筐体において、前記金属筐体は、金属の板材をプレス加工することにより形成されたことを特徴とする。
請求項7に記載の電子機器用筐体によれば、金属の板材をプレス加工することにより形成された金属筐体にインナーを一体成形する。この場合には、中空筐体の場合よりインナーの一体成形が容易である。
請求項8に記載の電子機器用筐体は、請求項7に記載の電子機器用筐体において、前記インナーは、前記筐体の表面に露出するように形成され、前記前枠の表面に露出するように形成されたインナーは、把持部として利用されることを特徴とする。
請求項8に記載の電子機器用筐体によれば、把持部として利用される部分は、インナーが表面に露出するように形成される。これにより、高熱伝導樹脂から輻射により直接外気に放熱可能となる。
請求項9に記載の電子機器用筐体は、請求項1から6のいずれかに記載の電子機器用筐体において、前記金属筐体は、押出し成形により形成された断面が略矩形形状の筒状の部材であり、前記インナーには、前記取付部として前記金属筐体の押出し方向に沿ったリブが形成されたことを特徴とする。
請求項9に記載の電子機器用筐体によれば、押出し成形により形成された断面が略矩形形状の筒状の部材の内側の面に、押出し方向に沿ったリブを有するインナーが一体成形される。これにより、押出し成形の寸法のバラツキをインナーが吸収し、歩留まりを改善することができる。また、リブが形成されることにより、内部ユニットの組み立てが容易となる。
請求項10に記載の電子機器用筐体は、請求項1から9のいずれかに記載の電子機器用筐体において、前記金属筐体はアルミニウム製であることを特徴とする。
請求項10に記載の電子機器用筐体によれば、金属筐体がアルミニウム製であるため、熱伝導率がよく、放熱効率が高い筐体を提供できるとともに、加工性が優れ、金属筐体の加工が容易である。
本発明によれば、金属製の筐体と高熱伝導樹脂のインナーとを一体成形することにより、効率よく放熱することができる。
<第1の実施の形態>
図1は本発明の第1の実施の形態に係るカメラ1の分解斜視図である。カメラ1は、主として、前ケース10と、後ケース(図示せず)と、内部構造部材(レンズユニット21、基板22など)とで構成される。
前ケース10は、主として、アルミニウム製の金属筐体11と、高熱伝導樹脂性のインナー12とで構成される。
金属筐体11は、アルミニウム合金の板材をプレス加工することにより形成された略枡形状の部材である。アルミニウムは、熱伝導性がよく、加工性にも優れることより、最も妥当な材料である。金属筐体11の前面には、プレス加工や機械加工によりレンズ用の孔11aと、フラッシュ用の孔11bが形成される。
インナー12は、金属筐体11の内側にインサート成形等により一体成形された部材であり、高熱伝導樹脂により形成される。高熱伝導樹脂とは、PC、PPSなどの樹脂に金属やセラミックなどの熱伝導性の高い材料を配合して熱伝導率を高めた樹脂である。
インナー12は、主として、本体部12aと、板バネ12b、12cと、レンズユニット21を取り付けるためのボス12dと、基板22を取り付けるためのボスとで構成される。射出成形を用いることで、本体部12a、板バネ12b、12c、ボス12d、12eが一度に成形される。
本体部12aは、金属筐体11の内面を覆うように、かつ孔11a、11bを避けるようにして所定の厚さで形成される。
板バネ12bは、本体部12aに一端が固定された板状の部材であり、金属筐体11及び本体部12aの面と垂直方向に突出するように設けられる。板バネ12bは、片持ちの板バネであり、金属筐体11及び本体部12aの面と略平行方向に先端が移動するように弾性変形が可能である。
板バネ12cは、本体部12aに一端が固定された略L字状の部材であり、略L字状の先端側が片持ちの板バネとして作用する。板バネ12cは、板バネとして作用する先端側が金属筐体11及び本体部12aの面と水平になるように設けられ、金属筐体11及び本体部12aの面と略垂直方向に先端が移動するように弾性変形が可能である。
ボス12dは、レンズユニット21の位置決めを行うボスであり、2本形成される。この2本のボス12dにレンズユニット21の位置決め孔(図示せず)を挿入することにより、レンズユニット21が金属筐体11及び本体部12aの面と平行方向に位置決めされる。また、ボス12dには段が形成され、レンズユニット21が段に当接することにより、レンズユニット21が金属筐体11及び本体部12aの面と垂直方向に位置決めされる(図2参照)。
ボス12eは、基板22の取り付け兼位置決めを行うボスであり、4本形成される。ボス12eにはネジ止め用の下穴が形成されており、セルフタップネジで基板22の孔(図示せず)と下穴を羅結することにより、基板22がインナー12に取り付けられる。本実施の形態では、ボス12e全てに下穴が形成され、全てのボス12eに対してネジ止めを行ったが、対角線上にある2本に下穴を形成し、他の2本はボス12dのような形状にしても同様の結果が得られる。
このように、樹脂製のインナー12を金属筐体11と一体成形することにより、金属と樹脂の特長を生かした外装枠を形成することができる。
すなわち、外観部を金属にすることにより、多様な加飾(アルマイト、ヘアライン、電解研磨、塗装)が使用でき、より高級感をユーザーに訴えることができる。なお、樹脂にもメッキ等の加飾が可能であるが、手で触ったときの高級感は本物の金属のほうが優れている。
また、樹脂のインナー12を一体成形することにより、電子機器の内部部品の固定するリブやボスなどを形成することができる。例えば、板バネ12b、12c等の変形する部位は、ダイキャストでは形成できないが、射出成形であれは形成が可能である。また、金属の場合には、平面に垂直なボスの形成は難しいが、樹脂の射出成形であれば形成が可能である。
また、ダイキャストで生成したボスにネジ穴を設けるには、下穴を空けた後、後加工でネジ溝を切らなければならず、加工工程が増えてしまう。それに対し、樹脂の場合には、タップネジを使ってセルフタップが可能であることにより、下穴さえ形成すればネジ加工は不要であり、コストダウンが可能である。
このように形成された前ケース10の作用を説明する。図2は、レンズユニット21を前ケース10に取り付けたときの要部断面図を示し、図3は基板22を前ケース10に取り付けたときの要部断面図を示す。
図2に示すように、レンズユニット21は、内部に屈曲系の光学レンズと、発熱部品である撮像素子21aを含み、撮像素子21aはレンズユニット21の底面に設けられた撮像素子保持板金21bの上に設けられる。
ボス12dでレンズユニット21を位置決めし、前ケース10にレンズユニット21を取り付ける(取り付け部は図示せず)と、撮像素子保持板金21bが板バネ12bと接触する。板バネ12bは可変部位であり、板バネ12bがたわむことにより発生する付勢力でもって板バネ12bが撮像素子保持板金21bに接触する。その結果、撮像素子21aで発生した熱が撮像素子保持板金21bを介して板バネ12bに伝わり、その熱がインナー12の内部を伝わって金属筐体11に伝わり、金属筐体11の表面から空気中に放熱される(図2矢印参照)。
基板22は、発熱部品であるIC22a(図3参照)、フラッシュメモリ22b、メインコンデンサ22c等が実装され、IC22a反対側の面にはメディア、バッテリー収納室22dが設けられている。
図3に示すように、基板22をボス12eにネジ止めすることにより基板22を前ケース10に取り付けると、板バネ12cがIC22aと接触する。板バネ12cは可変部位であり、板バネ12cがたわむことにより発生する付勢力でもって板バネ12cがIC22aに接触する。その結果、IC22aで発生した熱が板バネ12cに伝わり、その熱がインナー12の内部を伝わって金属筐体11に伝わり、金属筐体11の表面から空気中に放熱される(図3矢印参照)。
このように、可変部位である板バネを用いることで、高熱伝導樹脂を発熱部品に確実に接触させることができる。したがって、発熱部品で発生する熱を高熱伝導樹脂が確実に奪い、発熱部品、高熱伝導樹脂、金属、外気の順で効率よく放熱することができる。
また、樹脂製の板バネを用いることで、基板に実装されたICなどの精密部品に板バネを接触させても、部品に無駄に負荷加重をかけることがない。したがって、部品の破壊などの不具合を避けることができる。
本実施の形態によれば、金属に高熱伝導樹脂を一体成形した筐体を用いることで、金属と高熱伝導樹脂と接触面積を確実に接触させ、接触面積を確保することができる、したがって、高熱伝導樹脂と金属との間の伝熱のロスをなくし、放熱効率をよくすることができる。
また、本実施の形態によれば、金属と樹脂の特長を生かした形状で外装枠を形成することができる。
また、本実施の形態によれば、樹脂製の板バネなどの可変部位を発熱部品に接触されることで、可変部位が放熱機能の役割を果たすことができる。
なお、本実施の形態では、金属筐体11に高熱伝導樹脂製のインナー12が一体成形された前ケース10を例に説明したが、金属に高熱伝導樹脂が一体成形されるのは前ケースに限らず、後ケースでもいいし、前ケース、後ケースの両方でもよい。
また、本実施の形態では、板バネと発熱部品とを直接接触させたが、板バネと発熱部品との接触面積を増やすために、板バネと発熱部品との間に導電性シートやゲル状の導電性部材を介しても良い。
また、本実施の形態では、金属筐体11の内面を覆うようにインナー12を一体成形し、高熱伝導樹脂が表面(外観面)に露出しなかったが、高熱伝導樹脂が表面に露出するようにしてもよい。図4は、高熱伝導樹脂のインナー12’が金属筐体11’と共に表面に露出した前ケース10’の正面斜視図であり、図5は、前ケース10’基板22を取り付けた状態を示す断面図である。
インナー12’は、前面側が一部凸形状となるように厚肉に形成される。この凸形状は、金属筐体11’に隣接し、前面側の外観範囲内で表面に露出するように形成され、把持部として使用される。
基板22を前ケース10’に取り付けると、板バネ12c’がIC22aと接触する。板バネ12c’がたわむことにより発生する付勢力でもって板バネ12c’がIC22aに接触する。その結果、IC22aで発生した熱が板バネ12cに伝わり、板バネ12cに伝わった熱がインナー12の内部を伝わって金属筐体11に伝わり、金属筐体11の表面から空気中に放熱されると共に、板バネ12cに伝わった熱がインナー12の表面から空気中に放熱される(図5矢印参照)。これにより、高熱伝導樹脂から輻射により直接外気に放熱可能となる。
また、本実施の形態では、板バネ12cを介してIC22aで発生した熱を前ケース10に放熱させたが、板バネ12cの代わりとしてIC22aとインナー12との間に伝熱性クッションをはさみ、IC22aで発生した熱をインナー12に放熱してもよい。
<第2の実施の形態>
第1の実施の形態では、金属筐体11に高熱伝導樹脂製のインナー12が一体成形された前ケース10を用いた例を示したが、金属筐体11に高熱伝導樹脂製のインナー12が一体成形された筐体は、前ケース、後ケースに分離した外装枠に限定されない。
第2の実施の形態は、押出し成形により筒状に形成された金属筐体に高熱伝導樹脂を一体成形したものである。図6は、第2の実施の形態のカメラ2の要部分解斜視図であり、図7は、筐体30の上面図であり、図8は、図7のA−A断面図である。なお、第1の実施の形態と同一の部分については、同一の符号を付し、説明を省略する。
カメラ2は、主として、筐体30と、内部ユニット40と、底面部材50とで構成される。
筐体30は、中空金属筐体31と、インナー32とで構成される。
中空金属筐体31は、アルミニウム合金を用いて押出し形成により形成された筒状の中空の部材であり、一定の肉厚で形成される。中空金属筐体31の断面形状は、前面に把持部となる凸形状を有する略矩形形状である。押出し成形とは、材料に圧力をかけてダイス穴から押出すことにより、所定の断面形状を持つ成形品を成形するものであり、成形後の材料を所定の長さで切断することで部品が形成される。そのため、筐体30の両端には開口部が形成される。なお、中空金属筐体31に用いるアルミニウム合金としては、押出性及び熱伝導性に優れ、耐食性、表面処理性も良好なAl−Mg−Si系のA6063、Al−Mn系のA3003、A3004などを使用することができる。
中空金属筐体31の前面には、後加工によりレンズ用の孔31aと、フラッシュ用の孔31bが形成される。また、中空金属筐体31の背面には、後加工によりモニタ用の孔31cが形成される。
インナー32は、インサート成形等により中空金属筐体31の内側に高熱伝導樹脂を一体成形することにより形成される。インナー32は、図8、図9に示すように、主として、本体部32aと、板バネ32b、32cと、リブ32dとで構成される。射出成形を用いることで、本体部32a、板バネ32b、32c、リブ32dは一度に成形される。
本体部32aは、中空金属筐体31の内面を覆うように、かつ孔31a、31b、31cを避けるようにして所定の厚さで形成される。
板バネ32bは、本体部32aに一端が固定された板状の部材であり、中空金属筐体31及び本体部32aの前面側の壁と垂直に設けられる。板バネ32bは、片持ちの板バネであり、押し出し方向、すなわち中空金属筐体31及び本体部32aの前面側の壁と略平行方向に先端が移動するように弾性変形が可能である。
板バネ32cは、本体部32aに一端が固定された略L字状の部材であり、略L字状の先端側が片持ちの板バネとして作用する。板バネ32cは、板バネとして作用する先端側が中空金属筐体31及び本体部32aの前面側の壁と水平になるように設けられ、押し出し方向と垂直方向、すなわち中空金属筐体31及び本体部32aの前面側の壁と略垂直方向に先端が移動するように弾性変形が可能である。
リブ32dは、押出し方向、すなわち中空金属筐体31の長手方向(インナー32の型開き方向と同じ)に沿って複数本形成される。リブ32dの長さは中空金属筐体31の長さと略同一である。
このように、押出し成形により形成された中空金属筐体31の内側に樹脂性のインナー32を一体成形することにより、押出し成形による寸法のバラツキを抑え、歩留まりを良くすることができる。
内部ユニット40は、主として、金属筐体板金41と、蓋42と、基板43と、レンズユニット44と、フラッシュ45と、図示しないモニタ(例えば、液晶パネル)とで構成される。金属筐体板金41の内部に、基板43、レンズユニット44、フラッシュ45、モニタ(図示せず)等の各種部品を組み込み、金属筐体板金41の上面に蓋42を取り付けることで、内部に組み立てられる各種部品を一体のユニットとしている。
金属筐体板金41は、プレス加工により金属の板材を折り曲げることで略コの字状に形成される。金属筐体板金41の前面には孔41aが形成され、基板43に実装されたIC43aが孔41aから露出される。
底面部材50は、中空金属筐体31の断面形状と略同一形状の板状の部材であり、ネジ等により内部ユニット40に固定される。また、底面部材50には、ネジ孔(図示せず)が形成される。
次に、上記のように形成されたカメラ2の組み立てについて説明する。
まず、蓋42、基板43、レンズユニット44、モニタ(図示せず)などの各種部品を金属筐体板金41の内部に組み込むことにより一体化し、内部ユニット40を完成させる。
そして、筐体30の上端面から筐体30の内部にスライドさせるようにして内部ユニット40を挿入する。この時、リブ32dの上を滑らせるようにして内部ユニット40を挿入されるため、挿入時の抵抗を小さくし、組立性をよくすることができる。同様に、内部ユニットを取り出すときの抵抗も小さいため、分解性もよい。
内部ユニット40を所定の位置まで挿入した後で、底面部材50を金属筐体板金41に固定して筐体30の底面側の開口部を覆うことにより、カメラ2が組み立てられる。これにより、内部ユニット40が筐体30の縦方向、すなわち筐体30の押出し方向に位置決めされるとともに、内部ユニット40が筐体30にフローティング構造で取り付けられる。これにより、衝撃に強くすることができる。
このように形成された筐体30の作用を説明する。図9、図10はカメラ2の組立時の断面図である。
図9に示すように、筐体30に内部ユニット40を取り付けると、レンズユニット21の撮像素子保持板金21bが板バネ32bと接触する。板バネ32bは可変部位であり、板バネ32bがたわむことにより発生する付勢力でもって板バネ32bが撮像素子保持板金21bに接触する。その結果、撮像素子21aで発生した熱が撮像素子保持板金21bを介して板バネ32bに伝わり、その熱がインナー32の内部を伝わって中空金属筐体31に伝わり、中空金属筐体31の表面から空気中に放熱される(図9矢印参照)。
筐体30に内部ユニット40を取り付けると、図10に示すように、板バネ32cがIC22aと接触する。板バネ32cは可変部位であり、板バネ32cがたわむことにより発生する付勢力でもって板バネ32cがIC22aに接触する。その結果、IC22aで発生した熱が板バネ32cに伝わり、その熱がインナー32の内部を伝わって中空金属筐体31に伝わり、中空金属筐体31の表面から空気中に放熱される(図10矢印参照)。
このように、可変部位である板バネを用いることで、高熱伝導樹脂を発熱部品に確実に接触させることができる。したがって、発熱部品で発生する熱を高熱伝導樹脂が確実に奪い、発熱部品、高熱伝導樹脂、金属、外気の順で効率よく放熱することができる。
また、樹脂製の板バネを用いることで、基板に実装されたICなどの精密部品に板バネを接触させても、部品に無駄に負荷加重をかけることがない。したがって、部品の破壊などの不具合を避けることができる。
本実施の形態によれば、簡易な放熱構造と、良好な組立て性を両立させたカメラを提供することができる。
なお、本実施の形態では、熱伝導性がよく、押し出し材としても適したアルミニウム合金を用いて押出し成形を行ったが、アルミニウムに限らず、例えば、マグネシウム合金、銅合金などの押出し成形が可能な様々な材料を用いることができる。また、放熱効率は落ちるが、筐体に高熱伝導樹脂を用いることもできる。この場合には、押出し成形以外に射出成形などの他の成形方法を用いてもよい。
また、本実施の形態では、筐体の断面形状が略矩形形状の場合を例に説明したが、略矩形形状に限らず、様々な形状を用いることができる。
また、本実施の形態では、筐体の上下方向の押出し成形により筐体を形成したが、筐体の左右方向の押出し成形により筐体を形成してもよい。
なお、本発明は、デジタルカメラ筐体のみでなく、携帯電話、PDA、音楽プレーヤーなどの様々な電子機器に適用することができる。
本発明の第1の実施の形態に係るカメラ1の要部分解斜視図である。 カメラ1の要部断面図である。 カメラ1の要部断面図である。 カメラ1の変形例である。 カメラ1の変形例である。 本発明の第2の実施の形態に係るカメラ2の要部分解斜視図である。 カメラ2の筐体30上面図である。 カメラ2の筐体30断面図である。 カメラ2の要部断面図である。 カメラ2の要部断面図である。 従来例の要部断面図である。
符号の説明
1、2:カメラ、10:前ケース、11:金属筐体、12:インナー、21:レンズユニット、22:基板、30:筐体、31:中空金属筐体、32:インナー、40:内部ユニット、50:底面部材

Claims (10)

  1. 金属製の金属筐体と、
    前記金属筐体に一体成形された高熱伝導性樹脂製のインナーであって、前記金属筐体の内側の面を覆うように形成された本体部と、発熱部品を含む内部構造部材が取り付けられる取付部と、前記取付部に前記内部構造部材を取り付けたときに前記発熱部品と接触するように形成された接触部とが一体として形成されたインナーと、
    を備えたことを特徴とする電子機器用筐体。
  2. 前記接触部は弾性部材であり、
    前記インナーは、前記取付部に前記内部構造部材が取り付けられると、前記弾性部材が弾性変形した状態で前記発熱部材と接触するように形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子機器用筐体。
  3. 前記接触部は、前記本体部に一端が固定され、前記金属筐体及び前記本体部の面と略垂直方向に板状の部材が突出するように形成された板バネであることを特徴とする請求項2に記載の電子機器用筐体。
  4. 前記内部構造部材は、屈曲光学系を備えたレンズユニットであり、
    前記発熱部品は、前記レンズユニットの底面に設けられた撮像素子であり、
    前記取付部を介して前記インナーに前記レンズユニットが取り付けられると、前記撮像素子が前記レンズユニットの枠体を介して前記板バネに接触することを特徴とする請求項3に記載の電子機器用筐体。
  5. 前記接触部は、前記本体部に一端が固定され、先端側が板バネとして作用する略L字状の部材であり、前記板バネは前記金属筐体及び前記本体部の面と略水平に形成されたことを特徴とする請求項2に記載の電子機器用筐体。
  6. 前記内部構造部材は、基板であり、
    前記発熱部品は、前記基板に実装された電子部品であり、
    前記取付部を介して前記インナーに前記基板が取り付けられると、前記電子部品が前記板バネに接触することを特徴とする請求項5に記載の電子機器用筐体。
  7. 前記金属筐体は、金属の板材をプレス加工することにより形成されたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の電子機器用筐体。
  8. 前記インナーは、前記筐体の表面に露出するように形成され、
    前記前枠の表面に露出するように形成されたインナーは、把持部として利用されることを特徴とする請求項7に記載の電子機器用筐体。
  9. 前記金属筐体は、押出し成形により形成された断面が略矩形形状の筒状の部材であり、
    前記インナーには、前記取付部として前記金属筐体の押出し方向に沿ったリブが形成されたことを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の電子機器用筐体。
  10. 前記金属筐体はアルミニウム製であることを特徴とする請求項1から9のいずれかに記載の電子機器用筐体。
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