JP2010141088A - 封止型デバイス、物理量センサ、その製造方法、及びその内部圧力制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】物理量センサは、フレーム部と、フレーム部の内側に配置された錘部と、錘部とフレーム部とを接続する可撓部と、を備えた半導体基板と、フレーム部の一方の側に接合された第1基板と、フレーム部の他方の側に接合された第2基板と、第1基板上に設けられ、錘部と対向する第1電極と、第2基板上に設けられ、錘部と対向する第2電極と、第1基板上又は第2基板上に形成され、第1基板及び第2基板の接合により封止された半導体基板内の封止空間内部を所望の圧力に設定する内部圧力調整部材と、を備える。
【選択図】図6
Description
<物理量センサの構造>
図1は物理量センサ100を分解した状態を示す分解斜視図である。図1では物理量センサ100の面内に直交する2軸(X軸とY軸)を設定し、この2軸に垂直な方向をZ軸と定めている。物理量センサ100は、半導体基板Wを、その上下に位置する第1基板140と第2基板150とで挟んで構成されている。半導体基板Wは、シリコン膜110、BOX層120、シリコン基板130が順に積層して構成される。半導体基板Wは後述するような製造工程により、枠状のフレーム(フレーム部111とフレーム部131とを含む)と、このフレーム内に可撓性を有する可撓部113(113a〜113d)により変位可能に支持される錘接合部(錘接合部112と錘接合部132とを含む)とが、一体的に構成され、物理量を検出するセンサ部を形成している。また、シリコン膜110には、フレーム部111、錘接合部112a〜112e及び可撓部113(113a〜113d)から離隔して、ブロック上層部114a〜114jが形成されている。
上述したように、この物理量センサ100では、錘接合部112と錘部132(132a〜132e)が一体形成された錘部が、フレーム部111から延びる可撓部113により支持され、第1基板140、第2基板150、半導体基板Wにより囲まれた空間内で変位できるように構成されている。
以下、物理量センサ100の製造方法について図4(A)〜(D)と図5(A)〜(C)を参照しながら説明する。なお、図4(A)〜(D)と図5(A)〜(C)は、図2(A)に示したC−C線から見た断面に基づいて各製造工程を示している。
シリコン膜110、BOX層120、シリコン基板130を積層してなる半導体基板W(SOI基板)を用意する。上述したように、シリコン膜110は、フレーム部111、錘接合部112、可撓部113、およびブロック上層部114を構成する層である。BOX層120は、シリコン膜110とシリコン基板130とを接合する層であり、かつエッチングストッパ層として機能する層である。シリコン基板130は、フレーム部131、錘部132、およびブロック下層部134を構成する層である。半導体基板Wは、SIMOXないし、貼り合せ法等により作成される。
フレーム部111、錘接合部112a〜112e、可撓部113a〜113d、ブロック上層部114a〜114jを加工するためのマスクを形成し、該マスクを介してシリコン膜110をエッチングすることにより、フレーム部111と、錘接合部112a〜112e及び可撓部113a〜113dを形成する位置に凹部170を形成する。エッチング方法として、RIE(Reactive Ion Etching)法を用いることができる。
所定のマスクが形成されたシリコン膜110とBOX層120をエッチングすることにより、錘接合部112a〜112e、可撓部113a〜113d、ブロック上層部114a〜114j及び導通部160それぞれの加工位置を決める開口を形成し、シリコン膜110とBOX層120に錘接合部112a〜112eと、可撓部113a〜113dと、ブロック上層部114a〜114jと、導通部160に対応する開口161を形成する。エッチング方法として、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)と呼ばれているエッチング方法を用いることができる。DRIEでは材料層を厚み方向に浸食しながら掘り進むエッチング工程と、掘った穴の側面にポリマーの壁を形成するデポジション工程とを交互に繰り返し、ほぼ厚み方向にのみ浸食を進ませることが可能になる。この場合、酸化シリコンとシリコンとでエッチング選択性を有するエッチング材料を用いればよい。例えば、エッチング段階では、SF6ガス、およびO2ガスの混合ガスを、デポジション段階では、C4F8ガスを用いることが考えられる。続いて、シリコン膜110とBOX層120aを貫通する開口161に対して、例えば、Alを蒸着法やスパッタ法等により堆積させて、導通部160を形成する。シリコン膜110の上面に堆積した不要な金属層(導通部160の上端の縁(図示せず)の外側の金属層)はエッチングで除去する。なお、図4(C)では、フレーム部111と錘接合部112aの加工された断面を示している。
第1基板140の接合は、以下の1)〜3)に示す工程により行われる。
第1基板140は、ガラス材料、半導体、金属材料、絶縁性樹脂材料のいずれかより構成される。第1基板140としてガラス材料を用いる場合について説明する。可動イオンを含むガラス基板(例えばパイレックス(登録商標)ガラス)を用いる。第1基板140のシリコン膜110との対向面の錘接合部112a〜112eにそれぞれ対向する位置に駆動用電極141a、検出用電極141b〜141e、及び配線L1,L3〜L6を、例えば、Alからなるパターンによって形成する(図3(A)参照)。また、第1基板140をエッチングあるいはサンドブラストにより、配線用端子T1〜T11を形成するための上広の錐状貫通孔171を11個形成する(図4(D)、図3(A)参照)。なお、図4(D)では、配線用端子T1が形成された断面を示している。
第1基板140と半導体基板Wとを、陽極接合により接合する(図4(D)参照)。可動部を形成する前に、第1基板140を陽極接合しているので、半導体基板Wと第1基板140の陽極接合時に静電引力が発生しても錘接合部112a〜112eは第1基板140側に引き寄せられることはない。
第1基板140の上面及び錐状貫通孔171内に、例えば、Cr層、Au層の順に金属層を蒸着法やスパッタ法等により形成する。不要な金属層(配線用端子T1〜T11の上端の縁の外側の金属層)をエッチングにより除去し、配線用端子T1〜T11を形成する(図3(A)参照)。配線用端子T1〜T11は、半導体基板Wとの接合前に形成しておいてもよい。
シリコン基板130の第2基板150との対向面の、フレーム部131、錘部132a〜132e及びブロック下層部134a〜134jの形成位置と、ゲッタ201及びダミー電極202の配置位置に対応する領域をエッチングすることにより凹部180を形成する。エッチング方法として、RIE(Reactive Ion Etching)法を用いることができる。
フレーム部131、錘部132a〜132e、ブロック下層部134a〜134jを加工するためのマスクを形成し、該マスクを介してシリコン基板130をエッチングすることにより、フレーム部111と、錘接合部112a〜112e及び可撓部113a〜113dに対応する開口181を形成する。エッチング方法として、DRIE(Deep Reactive Ion Etching)と呼ばれているエッチング方法を用いることができる。なお、図5(B)では、フレーム部131と錘部132aの加工された断面を示している。
第2基板150の接合は、以下の1)〜2)に示す工程により行われる。
第2基板150としては、前述した第1基板140と略同様の材料を用いることができる。本実施の形態では、第2基板150としてガラス基板を用いた場合について説明する。可動イオンを含むガラス基板の錘部132a〜132eにそれぞれ対向する位置に、駆動用電極151a、検出用電極151b〜151e、及び配線L2,L7〜L10を、例えば、アルミニウムAl等からなるパターンによって形成する(図3(B)参照)。また、図3(B)に示した位置にゲッタ201を、例えば、アルミニウムAl等からなるパターンによって形成するとともに、図3(B)に示した位置にダミー電極202を2層構造としてパターンによって形成する。
第2基板150と半導体基板Wとを、陽極接合により接合する。図5(C)は、半導体基板Wと第2基板150を接合した状態を示す。
例えば、450℃のアニール処理によりゲッタ201を活性化して封止空間内に残留した酸素分子や水分子を吸収させ後、互いに接合された半導体基板W、第1基板140、及び第2基板150をダイシングソー等で切断し、個々の物理量センサ100に分離する。以上のように物理量センサ100が製造できる。なお、駆動用電極151aと検出用電極151b〜151eを2層構造とした場合、これらの電極群からはアニール処理中の加熱温度により吸着されたスパッタガス(例えば、Arガス)が放出される。この積層電極による気体放出現象の詳細については、後述する。
これらの第1の導電性材料は、以下のような条件を有することが好ましい。
・低抵抗であることが好ましい(物理量センサ100の感度に影響)。
・配線L2,L7〜L10と、ブロック下層部134b,134g〜134jの裏面との電気的接続が良好であることが好ましい。具体的には、陽極接合の温度(200℃〜400℃)でブロック下層部134b等の裏面(シリコン等の半導体)とオーミック接続(あるいはオーミック接続とみなせる低抵抗接続)されることが好ましい。
・陽極接合の温度下において、接合圧力により潰れる程度の柔軟性を有することが好ましい。配線L2,L7〜L10は、ブロック下層部134b等の裏面と第2基板150との間に挟まれて、ブロック下層部134b等の裏面と接続される。このとき、配線L2,L7〜L10が変形して、ブロック下層部134b等の裏面と配線L2,L7〜L10の接続箇所の全体が均一に接触することが好ましい。下層電極が変形することで、配線L2,L7〜L10とブロック下層部134b,134g〜134jとの電気的接続の信頼性が高くなる。
これらの第1の導電性材料は、以下のような条件を有することが好ましい。
・第1の導電性材料よりも高融点であることが望ましい。陽極接合の温度(〜500℃)で軟化せず、硬いことが望ましい。これにより錘部132a〜132eの下面との融合が制限される。
・陽極接合の温度で錘部132a〜132eの下面の材料と化合物(例えば、シリサイド)を形成しないことが望ましい。
・上述の「ヒロック」等を抑制することが望ましい。
・低抵抗であることが望ましい。但し、下層電極に比べて、この要請は低い。
・下層電極との密着性が良好なことが好ましい。
・陽極接合の温度で上層電極の材料と化合物を作らないことが望ましい。
本実施の形態の物理量センサ100では、封止空間内の真空度を向上させるためゲッタ201を第2基板150の上面に配置している。このゲッタ201は、アルミニウムAl等の金属により形成される。ゲッタ201は、半導体基板Wに第2基板150を陽極接合した後、所定のアニール温度(例えば、415℃以上)のアニール処理で活性化され、封止空間内に残留する酸素分子又は水分子と化学反応して吸収し、封止空間内の真空度を向上させている。下層電極の第1の導電性材料としてAl系材料(Al,Al−Nd,Al−Si)を用い、上層電極の第2の導電性材料としてCrを用いて、スパッタ法により2層構造の積層電極を形成した場合、陽極接合後のアニール処理においてスパッタ処理時に積層電極膜中に混入した気体が放出されることが判明した。
上述の図20において説明したように、物理量センサの錘部の共振スペクトルの共振周波数幅(図20に示す半値幅)は、封止空間内の内部圧力に依存しているが、その共振周波数幅が狭ければ性能が良いといものではなく、仕様等により設定される加速度や角速度の検出範囲に対応した共振スペクトルの共振周波数幅に調整される必要がある。このため、本実施の形態の物理量センサ100では、上述の図9に示したCr/Al−Nd積層電極の気体放出特性を利用して、封止空間内の内部圧力を制御して、錘部の共振スペクトルを所望の共振周波数幅に調整する。
P=NkBT/V=(vSkBT)t/V・・・(1)
なお、数式(1)において、V:内部体積,S:Arガス放出面積,v:Arガス放出速度,t:加熱処理時間,T:製品使用温度,N=vSt:内部のAr分子数,kB:ボルツマン定数である。また、NkBT/Vは、理想気体の状態方程式である。
上記物理量センサ100により検出される加速度と角速度の変位信号を処理する各処理回路の構成例について図16を参照して説明する。
Claims (21)
- フレーム部と、前記フレーム部の内側に配置された可動部と、を備えた半導体基板と、
前記フレーム部の一方の側に接合された第1基板と、
前記フレーム部の他方の側に接合された第2基板と、
前記第1基板及び前記第2基板の接合により封止された封止空間内に配置され、前記半導体基板内の封止空間内部を所望の圧力に設定する内部圧力調整部材と、
を備えたことを特徴とする封止型デバイス。 - フレーム部と、前記フレーム部の内側に配置された錘部と、前記錘部と前記フレーム部とを接続する可撓部と、を備えた半導体基板と、
前記フレーム部の一方の側に接合された第1基板と、
前記フレーム部の他方の側に接合された第2基板と、
前記第1基板上に設けられ、前記錘部と対向する第1電極と、
前記第2基板上に設けられ、前記錘部と対向する第2電極と、
前記1基板及び前記第2基板の接合により封止された封止空間内に配置され、前記半導体基板内の封止空間内部を所望の圧力に設定する圧力調整部材と、
を備えたことを特徴とする物理量センサ。 - 前記内部圧力調整部材は、前記第1電極、前記第1電極の一部、前記第2電極、又は、前記第2電極の一部に、第1の導電性材料を含む第1導電層と、前記第1導電層上に積層され、前記第1の導電性材料より高融点の第2の導電性材料を含む第2導電層とが積層されて形成されたことを特徴とする請求項2記載の物理量センサ。
- 前記内部圧力調整部材は、前記第1電極又は前記第2電極から独立したダミー電極として前記第1導電層と前記第2導電層とが積層されて形成されたことを特徴とする請求項3記載の物理量センサ。
- 前記第1基板上に設けられ、前記第1電極と電気的に接続される第1配線と、
前記第2基板上に設けられ、前記第2電極と電気的に接続される第2配線と、を備え、
前記内部圧力調整部材は、前記第1配線、前記第1配線の一部、前記第2配線、又は、前記第2配線の一部に、第1の導電性材料を含む第1導電層と、前記第1導電層上に積層され、前記第1の導電性材料より高融点の第2の導電性材料を含む第2導電層とが積層されて形成されたことを特徴とする請求項2記載の物理量センサ。 - 前記内部圧力調整部材は、前記第1電極、前記第2電極、前記第1配線、又は前記第2配線に接続されるダミー電極又はダミー配線として前記第1導電層と前記第2導電層とが積層されて形成されたことを特徴とする請求項3又は5記載の物理量センサ。
- 前記第2の導電性材料がCr,W,Mo,またはTaの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の物理量センサ。
- 前記第1の導電性材料がAl,Al−Cu,Al−Nd,Al−SiまたはAl−Si−Cuの少なくともいずれかであることを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の物理量センサ。
- 前記封止空間内部の気体を吸収する材料を含む気体吸収部材を前記第1基板上又は前記第2基板上に設けたことを特徴とする請求項2乃至6のいずれか一項に記載の物理量センサ。
- 半導体基板に、フレーム部と、前記フレーム部の内側に配置される可動部と、を形成し、
前記フレーム部の一方の側に接合される第1基板上、又は、前記フレーム部の他方の側に接合される第2基板上に、前記半導体基板内の封止空間内部を所望の圧力に設定する内部圧力調整部材を形成し、
前記フレーム部の一方の側と前記第1基板とを接合し、
前記フレーム部の他方の側と前記第2基板とを接合し、
前記内部圧力調整部材の形成時に混入された気体を、加熱温度と加熱時間を設定した加熱処理により放出させて、前記封止空間内部を所望の圧力に設定することを特徴とする封止型デバイスの製造方法。 - 半導体基板に、フレーム部と、前記フレーム部の内側に配置される錘部と、前記錘部と前記フレーム部とを接続する可撓部と、を形成し、
前記フレーム部の一方の側と接合される第1基板上に、第1電極と、前記第1電極と電気的に接続される第1配線を形成し、
前記フレーム部の他方の側と接合される第2基板上に、第2電極と、前記第2電極と電気的に接続される第2配線を形成し、
前記第1基板上又は前記第2基板上に、前記半導体基板内の封止空間内部を所望の圧力に設定する内部圧力調整部材を形成し、
前記錘部と前記第1電極とを対向させて前記第1基板と前記フレーム部の一方の側とを接合し、
前記錘部と前記第2電極とを対向させて前記第2基板と前記フレーム部の他方の側とを接合し、
前記内部圧力調整部材の形成時に混入された気体を、加熱温度と加熱時間を設定した加熱処理により放出させて、前記第1基板及び前記第2基板の接合により封止された前記半導体基板内の封止空間内部を所望の圧力に設定することを特徴とする物理量センサの製造方法。 - 前記内部圧力調整部材の形成時に、第1の導電性材料を含む第1導電層と、前記第1の導電性材料より高融点の第2の導電性材料を含む第2導電層とを積層して形成したことを特徴とする請求項11記載の物理量センサの製造方法。
- 前記第1電極の形成時、前記第1配線の形成時、前記第2電極の形成時、又は、前記第2配線の形成時に、第1の導電性材料を含む第1導電層と、前記第1の導電性材料より高融点の第2の導電性材料を含む第2導電層とを積層して前記内部圧力調整部材を形成したことを特徴とする請求項11又は12記載の物理量センサの製造方法。
- 前記第1基板又は前記第2基板は、第1の加熱温度により加熱されて前記フレーム部に接合され、
前記内部圧力調整部材の形成時に面積を設定し、前記加熱温度を前記第1の加熱温度より高い第2の加熱温度に設定し、前記面積及び前記加熱温度に応じて前記加熱時間を設定したことを特徴とする請求項11又は12記載の物理量センサの製造方法。 - フレーム部と、前記フレーム部の内側に配置された可動部と、を備えた半導体基板と、
前記フレーム部の一方の側に接合された第1基板と、
前記フレーム部の他方の側に接合された第2基板と、
前記第1基板上又は前記第2基板上に配置され、前記第1基板及び前記第2基板の接合により封止された前記半導体基板内の封止空間内部を所望の圧力に設定する内部圧力調整部材と、を備える封止型デバイスにおいて、
前記内部圧力調整部材の形成時に混入された気体を、加熱温度と加熱時間を制御する加熱処理により放出させて、前記第1基板及び前記第2基板の接合により封止された前記半導体基板内の封止空間内部を所望の圧力に設定することを特徴とする封止型デバイスの内部圧力制御方法。 - フレーム部と、前記フレーム部の内側に配置された錘部と、前記錘部と前記フレーム部とを接続する可撓部と、を備えた半導体基板と、
前記フレーム部の一方の側に接合された第1基板と、
前記フレーム部の他方の側に接合された第2基板と、
前記第1基板上に設けられ、前記錘部と対向する第1電極と、
前記第2基板上に設けられ、前記錘部と対向する第2電極と、
前記第1基板上又は前記第2基板上に配置され、前記第1基板及び前記第2基板の接合により封止された前記半導体基板内の封止空間内部を所望の圧力に設定する内部圧力調整部材と、を備える物理量センサにおいて、
前記内部圧力調整部材の形成時に混入された気体を、加熱温度と加熱時間を制御する加熱処理により放出させて、前記第1基板及び前記第2基板の接合により封止された前記半導体基板内の封止空間内部を所望の圧力に設定することを特徴とする物理量センサの内部圧力制御方法。 - 前記内部圧力調整部材は、第1の導電性材料を含む第1導電層と、前記第1の導電性材料より高融点の第2の導電性材料を含む第2導電層とが積層されて形成され、前記内部圧力調整部材の形成時に面積を設定し、前記面積に応じて前記加熱温度及び前記加熱時間を制御して、前記封止空間内部を所望の圧力に設定することを特徴とする請求項16記載の物理量センサの内部圧力制御方法。
- 前記内部圧力調整部材は、前記第1電極、前記第1電極の一部、前記第2電極、又は、前記第2電極の一部に、第1の導電性材料を含む第1導電層と、前記第1導電層上に積層され、前記第1の導電性材料より高融点の第2の導電性材料を含む第2導電層とが積層されて形成され、前記内部圧力調整部材の形成時に面積を設定し、前記加熱温度を前記第1の加熱温度より高い第2の加熱温度に設定し、前記面積及び前記加熱温度に応じて前記加熱時間を設定したことを特徴とする請求項16記載の物理量センサの内部圧力制御方法。
- 前記第1基板上に、前記第1電極と電気的に接続される第1配線を形成し、前記第2基板上に、前記第2電極と電気的に接続される第2配線を形成し、前記第1配線、前記第1配線の一部、前記第2配線、又は、前記第2配線の一部に第1の導電性材料を含む第1導電層と、前記第1の導電性材料より高融点の第2の導電性材料を含む第2導電層とを積層して形成し、前記内部圧力調整部材の形成時に面積を設定し、前記面積に応じて前記加熱温度及び前記加熱時間を制御して、前記封止空間内部を所望の圧力に設定することを特徴とする請求項16記載の物理量センサの内部圧力制御方法。
- 前記第1基板又は前記第2基板は、第1の加熱温度により加熱されて前記フレーム部に接合され、
前記加熱処理時の加熱温度は、前記第1の加熱温度より高い第2の加熱温度に設定したことを特徴とする請求項15乃至18のいずれか一項に記載の物理量センサの内部圧力制御方法。 - 請求項2乃至9のいずれか一項に記載の物理量センサと、
前記物理量センサにより検出される物理量検出信号を処理する処理回路と、
を備えることを特徴とする半導体装置。
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