JP2010140779A - 電磁波シールドコネクタとこれを用いた半導体モジュール - Google Patents

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Abstract

【課題】部品点数を低減できる電磁波シールドコネクタ及びこれを用いた半導体モジュールを提供する。
【解決手段】一端部に電線51が挿通される通孔58を有し、他端部に前記電線の締結対象たる端子16を有する被接続体11の開口15に固定される開口59を有する電磁波シールドシェル53と、前記電線の外面を包囲して少なくともその一端部が前記電線の軸方向に可撓性を有し、当該一端部が前記電磁波シールドシェルの一端部に固定される電磁波シールド部材56と、を備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、インバータとモータ又はインバータと電源等を接続する電磁波シールドコネクタ及びこれを用いた半導体モジュールに関するものである。
電気自動車、燃料電池自動車、ハイブリッド自動車などの車両に搭載される、直流電力を交流電力に変換するインバータは、半導体素子などで構成される半導体装置がケース内に収容され、この半導体装置の入力端子及び出力端子が電磁波シールドコネクタを介して直流電源及び交流負荷(モータなど)に電気的に接続されている。
この種の電磁波シールドコネクタは、ケース内の半導体装置側の端子と、ハーネス側の端子とをボルトを用いて締結することでコネクタの電気的接続がなされている(特許文献1)。
特開2001−250642号公報
しかしながら、上記従来の電磁波シールドコネクタでは、接続すべき2つの端子をボルトで締め付ける際に工具を挿入するための作業用開口(上記文献のコネクタ本体30の上面の開口)が必要とされ、端子の締結作業を終了したらこの作業用開口を塞いで防水性及び電磁波シールド性を確保することも必要とされる(上記文献のパッキン68及びカバー69を参照)。したがって、部品点数が多くなるという問題があった。
本発明が解決しようとする課題は、部品点数を低減できる電磁波シールドコネクタ及びこれを用いた半導体モジュールを提供することである。
本発明は、被接続体の開口に固定される開口を有する電磁波シールドシェルと、電線を包囲して前記電磁波シールドシェルに固定されるとともに可撓性を有する電磁波シールド部材とによって上記課題を解決する。
本発明によれば、電磁波シールド部材は電線の軸方法に可撓性を有するので、電磁波シールドシェルに対して電線を前進させれば電線の端子を被接続体に固定することができ、逆に接続が終了したら電線に対して電磁波シールドシェルを前進させれば被接続体の開口に電磁波シールドシェルの開口を固定することができる。これにより、作業用開口を閉塞する部品等が不要となるので部品点数を低減することができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
《第1実施形態》
図1は、発明の実施形態に係る電磁波シールドコネクタ50が適用される半導体モジュールの一例を示す電気回路図である。図示する半導体モジュール(パワーモジュールとも称される。)10は、直流電源1からの電力を、三相交流電源に変換し、これを交流モータ2に供給するもので、IGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)3及びダイオード(整流素子)4の対(同図に示す例では6対)で構成される半導体装置(電力変換回路)5を有するものとして構成されている。
ここで半導体モジュール10と交流モータ2を接続するコネクタ部6aや、直流電源1と半導体モジュール10を接続するコネクタ部6bに本実施形態の電磁波シールドコネクタ50が用いられる。図2は、本実施形態に係る電磁波シールドコネクタ50を示す一部を破断した斜視図である。
すなわち、図2に示すように、半導体モジュール10は、図1に示す半導体素子3,4からなる半導体装置5が収容されるケース11と、この半導体装置5と外部装置1,2とを電気的に接続するための電磁波シールドコネクタ50とを有する。以下の実施形態では半導体装置5と交流モータ2とを接続するコネクタ部6a(出力側コネクタ部)の構造を挙げて本発明を説明するが、直流電源1と半導体装置5とを接続するコネクタ部6b(入力側コネクタ部)に本実施形態に係る電磁波シールドコネクタ50を適用することもできる。
なお詳細な図示は省略するが、ケース11は、電磁波を遮蔽する材料、たとえばアルミニウムからなる電磁波シールド層と、この電磁波シールド層のケース内側及び/又はケース外側に設けられた樹脂層とを有する、二層又は三層構造の筐体で構成されている。
ケース11の電磁波シールド層は、半導体装置5から発生する電磁波がケース11外の各種装置に悪影響を与えたり、逆に外部装置から発生した電磁波が半導体装置5に悪影響を与えたりするのを防止するために、半導体装置5を囲んだかたちで構成されている。一方、ケース11の全部をアルミニウムなどの電磁波シールド材料で構成することもできるが、ケース11の軽量化及びコストダウンを図るために電磁波シールド層の両面又は片面に樹脂層が設けられている。
なお、電磁波シールド層、内側樹脂層および外側樹脂層からなる三層構造のケース11は二色成形法により製造することができる。たとえば電磁波シールド層を成形型にセットした状態で内側樹脂層または外側樹脂層の一方を射出成形し、これをコア型の方に残した状態で一方の成形型を交換し、この状態で内側樹脂層または外側樹脂層の他方を射出成形する。
ケース11の4つの側壁面12の上面には、同じくアルミニウムなどの電磁波シールド材料で構成された蓋体13が被せられる一方で、底部にはアルミニウムなどの電磁波シールド材料で構成されたヒートシンク14(冷却装置)が設けられている。ヒートシンク14は半導体装置5を冷却するための冷却装置であり、4つの側壁面12にボルトなどの締結手段により固定される。また、蓋体13はケース11内に収納した半導体装置5などの部品を保護するための蓋であり、保守点検作業のためにボルトなどによって開閉可能に装着される。これら4つの側壁面12、蓋体13及びヒートシンク14を構成する電磁波シールド材料で半導体装置5を包み込むことで、半導体装置5とケース11外との電磁波の出入りが遮断されることになる。
一方、図2に示すようにケース11の側壁面12の一つに開口15が形成され、この近傍に半導体装置5の出力端子16が固定されている。図2には1本の出力端子のみを示すが、図1に示す半導体モジュール10では3本の出力端子(U相,V相,W相)が開口15の近傍に併設されていることになる。
本例では、半導体装置5の出力端子16と、他端が交流モータ2に接続された電線51の電線端子52とにボルト17を挿通してケース11に固定することで電気的接続がなされる。この場合、図2(A)に示すように半導体装置5の出力端子16と電線51の電線端子52とを上下に重ね合わせ、工具Jを用いて鉛直方向にボルト17を締め込む作業が行われる。この作業のため、ケース11の開口15は、同図に示すように側壁面12に対して上向きに傾斜して形成され、上方から工具Jを鉛直下向きに下降させても工具Jと開口15が干渉せず、かつ余裕をもって締め付け作業が行える傾斜角とされている。
なおケース11の開口15は電磁波シールド層が露出し、同じくアルミニウムなどの電磁波シールド材料で構成された電磁波シールドシェル53と接触することで開口15の部分においても電磁波シールド性が確保される。
次に、本例の電磁波シールドコネクタ50について説明する。なお、電磁波シールドコネクタはコネクタ50と、電磁波シールドシェルはシェル53と略す。
電線51は、芯線54の表面に柔軟性のある樹脂、たとえば架橋ポリエチレンの絶縁層55が設けられ、その表面に編組シールド線56(電磁波シールド部材)が設けられ、さらに最外表面に被覆層57が設けられている。編組シールド線56は、電磁波シールド材料からなる繊維を編み込んで構成された可撓性を有するシールド部材であり、図2(A)に示すように電線51の軸方向に縮むとともに同図(B)に示すように電線51の軸方向に伸びる伸縮性を有する。なお、編組シールド線以外にも、たとえば可撓性乃至伸縮性を有する蛇腹形状の電磁波シールド材料から形成された部材を用いることもできる。
電線端子52が装着された電線51の一端部は、シェル53の通孔58に挿入される。シェル53は、全体が略カップ状(椀状)に形成され、図2において左側の端部の開口59がケース11の開口15に取り付けられる。したがって、シェル53の開口59も下向きに傾斜している。シェル53の図2において右側の端部には環状フランジ60が形成され、この環状フランジ60の外周面を包み込むように編組シールド線56の一端部が被せられ、その上から締結具61とボルト62で締め付けられる。なお、締結具61は編組シールド線56を挟み込んで固定できる物であれば、金属や樹脂のいずれを用いてもよい。
これにより、シェル53の一端部に編組シールド線56の一端部が直接接触して固定されることになり電磁波シールド性が確保されるが、これに加えて、被服層57が設けられていない編組シールド線56の一端部はその可撓性によって電線51の軸方向に伸縮することができる。換言すれば、電線51はシェル53に対し前進する位置(図2(A))と後退する位置(図2(B))との間をスライド可能に設けられている。
そして、電線51がシェル53に対して前進すると、図2(A)に示すように工具Jとシェル53とが干渉することがなくなるのでボルト17の締め付け作業を容易に行うことができる。
コネクタ50に求められる機能として、上述した電磁波シールド性以外にも防水性がある。このため、ケース11の開口15の防水性については、当該開口15とシェル53の開口59との間に防水パッキン63を介装している。またシェル53の通孔58の防水性については、シェル53の環状フランジ60の内側と電線51との間に防水パッキン64を介装し、押し付け部材65にて防水パッキン64を通孔側に押し付けている。
なお、防水パッキン63,64は、NBR、EPDM、シリコンなどの弾性樹脂で成形されている。また、押し付け部材65は樹脂及び金属のいずれの材質のものを用いることができ、防水パッキン64と共に電線51の絶縁層55に対してスライドできる構造とされている。
以上のとおり、本実施形態のコネクタ50によれば、編組シールド線56は自己可撓性により電線51の軸方向に伸縮することができる。この特性を利用することで、図2(A)に示すように電線端子52を覆い隠していたシェル53を後退させることで電線端子52上部を開放させることができる。
この結果、従来技術のように作業用開口を設けなくても、工具Jを上から挿入することができ、電線端子52と半導体装置5の出力端子16にボルト17を挿通して締結することが可能となる。また、半導体装置5の出力端子16に電線51の電線端子52を締結したあとは、シェル53を前進させてその開口59をケース11の開口15に装着することによりケース11の開口15が塞がれるので、従来技術のように別途のカバーなどを装着する必要もない。
したがって、従来技術に比べて部品点数を削減することができ、部品費用や取り付け作業工数といったコストを削減することができる。
なお、上述した実施形態では単線シールド電線51について説明したが、図1に示す3相などの複数本一括シールド電線として構成することもできる。複数本一括シールド電線とした場合は、単線シールドを複数本束ねた場合の曲げRに比べ、同数本の場合の複数本一括シールド電線の曲げRの方が小さくできるので、車両レイアウト性が向上する。詳細な構造は下記他の実施形態において説明する。
《第2実施形態》
図3(A)〜(D)は、発明の他の実施形態に係る電磁波シールドコネクタ50を示す断面図であり、図3(A)はシェル53に端部保持部材66を装着する前の状態を示す断面図、図3(B)は図3(A)のB部拡大断面図、図3(C)はシェル53に端部保持部材66を装着した状態を示す断面図、図3(D)は電線端子52を半導体装置5の出力端子16にボルト17で締結する状態を示す断面図である。
図4(A)〜(B)は同じく電磁波シールドコネクタ50を示す斜視図であり、シェル53に端部保持部材66を装着する前の状態を示す斜視図、図5(A)〜(B)はシェル53に端部保持部材66を装着した状態を示す斜視図である。
図6(A)〜(B)は同じく電磁波シールドコネクタ50を示す断面図及び斜視図であり、電線端子52を半導体装置5の出力端子16にボルト17で締結する状態を示す断面図及び斜視図、図7(A)〜(B)は電線端子52を半導体装置5の出力端子16にボルト17で締結した状態を示す断面図及び斜視図である。
なお、図3(A)(B)は図4に対応し、図3(C)は図5及び図7に対応し、図3(D)は図6に対応するので、同一部材には同一の符号を付し、以下においては図3(A)〜(D)を参照しながら説明する。
上述した第1実施形態では、シェル53の環状フランジ60と編組シールド線56の一端部とを締結具61とボルト62を用いて直接固定したが、本例では、図3に示すように端部保持部材66を介して両者を固定している。
本例の端部保持部材66は、鉄、アルミニウム、ステンレス、銅などの金属で成形され、編組シールド線56の一端部がかしめ67にて固定されるとともに、金属接合とされている。
また端部保持部材66は、拡径方向に弾性を有するバネ部68が形成され、その先端の2箇所に爪部69が形成されている。この爪部69は、端部保持部材66をシェル53の環状フランジ60の内部に挿入したときに当該環状フランジ60に形成した孔70に係合して端部保持部材66をシェル53に固定する。
図3(A)〜(C)に示すように、端部保持部材66をシェル53の環状フランジ60に挿入するとバネ部68がシェル53と金属接合されるので編組シールド線56、端部保持部材66及びシェル53の電磁波シールド性が確保される。また、端部保持部材66の爪部69がシェル53の孔70に係合することで、当該端部保持部材66の脱落防止が図られると同時に、電線51に対して絶えず編組シールド線56が覆うことになるので電磁波シールド性が維持される。
なお、編組シールド線56は、上述した第1実施形態と同様に、図3(D)に示すようにシェル53が後退して工具Jによってボルト17を締結できる空間が取れる程度のたわみ量が確保できる構造とされている。
また本例では、図5(A)、図6(B)及び図7(B)に示すように、一つのシェル53に3本の電線51が挿通されている。
その他の構成については上述した第1実施形態と同じであるためその説明をここに援用して詳細な説明は省略する。
以上のとおり、本実施形態のコネクタ50によれば、編組シールド線56は自己可撓性により電線51の軸方向に伸縮することができる。この特性を利用することで、図3(D)または図6(A)(B)に示すように電線端子52を覆い隠していたシェル53を後退させることで電線端子52上部を開放させることができる。
この結果、従来技術のように作業用開口を設けなくても、工具Jを上から挿入することができ、電線端子52と半導体装置5の出力端子16にボルト17を挿通して締結することが可能となる。また、半導体装置5の出力端子16に電線51の電線端子52を締結したあとは、図7(A)(B)に示すようにシェル53を前進させてその開口59をケース11の開口15に装着することによりケース11の開口15が塞がれるので、従来技術のように別途のカバーなどを装着する必要もない。
したがって、従来技術に比べて部品点数を削減することができ、部品費用や取り付け作業工数といったコストを削減することができる。
また本例のコネクタ50は、上述した第1実施形態に比べて編組シールド線56の固定具61及びボルト62が不要となるので更なる部品点数の削減を図ることができる。
なお、図8(A)〜(D)は、第2実施形態に係る電磁波シールドコネクタ50の変形例を示す断面図であり、図8(A)はシェル53に端部保持部材66を装着する前の状態を示す断面図、図8(B)は図8(A)のB部拡大断面図、図8(C)はシェル53に端部保持部材66を装着した状態を示す断面図、図8(D)は電線端子52を半導体装置5の出力端子16にボルト17で締結する状態を示す断面図である。
上述した図3〜図7に示す実施形態では、端部保持部材66に編組シールド線56の端部をかしめ67により固定したが、本例では端部保持部材66の一端部の内側に挟圧凸部71を形成し、図8(A)に示すように編組シールド線56の一端部を挟圧凸部71で挟んだ状態で同図(C)に示すようにシェル53の環状フランジ60の内側に挿入するように構成している。その他の構成については上述した図3〜図7に示す実施形態と同じであるため図8に同一の符号を付してその説明をここに援用し、詳細な説明は省略する。
これにより、編組シールド線56、端部保持部材66及びシェル53が金属接続されるので電磁波シールド性が確保される。また、端部保持部材66のバネ部68の弾性により編組シールド線56の一端部が挟圧凸部71で挟圧されるので、かしめ加工を施すことなく編組シールド線56を端部保持部材66に固定することができる。
《第3実施形態》
図9は、発明のさらに他の実施形態に係る電磁波シールドコネクタ50を示す断面図である。
上述した第1及び第2実施形態では、シェル53の通孔58は電線51を挿通するものの電線端子52より径が小さいので、シェル53と電線51及び電線端子52を組み付ける場合は、電線51に電線端子52を圧着させる前に電線51をシェル53の通孔58に挿入し、この状態で電線端子52を電線51の先端に圧着する。
したがって、電磁波シールドコネクタ50の組立工場と、これを半導体モジュール10に接続する工場とが別工場である場合は、シェル53と電線51とを組み付けた状態で搬送する必要がある。しかしながら、線状形態の電線51にシェル53が組み付いていると荷姿が大きくなり、これらを分離した状態で物流する場合に比べて不利となる。
そこで、本例ではシェル53の通孔58を電線端子52が挿通可能な大きさに大径化している。またこれにともない、電線端子52の圧着部72に通孔58に相当する外径を有するフランジ部73を形成するとともに、防水パッキン64の外径も通孔58の径に相当する大きさとしている。
ただし、電線端子52のフランジ部73とシェル53が接触すると短絡するので、これを防止するためにシェル53の通孔58の内壁にPPSやPBTなどの絶縁性樹脂からなる環状絶縁部材74を埋設している。環状絶縁部材74は、シェル53と樹脂接合成形またはインサート成形などの一体成形により埋設することができ、また別部材で成形して後から組み付けることもできる。
その他の構成については上述した図2に示す第1実施形態と同じであるため図9に同一の符号を付してその説明をここに援用し、詳細な説明は省略する。
また、図10及び図11は、図9の電磁波シールドコネクタ50の変形例をそれぞれ示す断面図であり、図10に示す電磁波シールドコネクタ50は、図9の電磁波シールドコネクタ50の締結具61及びボルト62を端部保持部材66及び孔70に置き換えた変形例、図11に示す電磁波シールドコネクタ50は、図10の端部保持部材66のかしめ67を挟圧凸部71に置き換えた変形例である。
以上のとおり、図9〜図11に示す実施形態によれば、従来技術のように作業用開口を設けなくても、図12(A)に示すように工具Jを上から挿入することができ、電線端子52と半導体装置5の出力端子16にボルト17を挿通して締結することが可能となる。
また、半導体装置5の出力端子16に電線51の電線端子52を締結したあとは、図12(B)に示すようにシェル53を前進させてその開口59をケース11の開口15に装着することによりケース11の開口15が塞がれるので、従来技術のように別途のカバーなどを装着する必要もない。
したがって、従来技術に比べて部品点数を削減することができ、部品費用や取り付け作業工数といったコストを削減することができる。
これに加えて、図12(A)(B)に示す締結作業を行う際にシェル53を電線51に対してスライドさせるときに防水パッキン64と電線51は擦れることなく一緒に動くので、防水パッキン64の耐久性と設計性が向上する。
また、本例の電磁波シールドコネクタ50では、シェル53の通孔58が電線端子52を挿通可能な大径に形成されているので、図13に示すように、電線51に電線端子52を圧着させた状態であっても、シェル53と電線51とを分離することができる。すなわち、図9に示す例では締結具61を外した状態、図10及び図11に示す例では端部保持部材66を外した状態にて、シェル53と電線51とをそれぞれ別の荷姿として輸送することができる。
また、シェル53の通孔58を大径化することでプレス成形によって対応可能な形状となるので、成形が簡易化されることによるコスト低減も期待できる。
なお、図14は、図9の電磁波シールドコネクタ50のさらに他の変形例を示す断面図である。本例では、図9のフランジ部73に代えて、通孔58に相当する外径を有する環状絶縁部材75を電線端子52と防水パッキン64との間に設けている。この環状絶縁部材75は、PPSやPBTなどの絶縁性樹脂からなり、電線端子52と樹脂接合成形またはインサート成形などの一体成形により埋設することができ、また別部材で成形して後から組み付けることもできる。電線51側に環状絶縁部材75を設けることで、シェル53の通孔58の内壁に埋設する環状絶縁部材74を省略することもできる。
《第4実施形態》
図15(A)は、発明のさらに他の実施形態に係る電磁波シールドコネクタを示す斜視図であり、シェル53を取り外した状態を示している。また、図15(B)は同図(A)の防水パッキン64を示す斜視図である。
図5〜図7に示す電磁波シールドコネクタ50は、3本の電線51を半導体モジュール10に接続するものであるが、各電線51はそれぞれ別の編組シールド線56により包囲されている。これに対し本例では、3本の電線51を一つの編組シールド線56で包囲している。これにともない被服層57も3本の電線51を一括して包囲している。また、同図(B)に示すように防水パッキン64に3つの孔76を形成し、ここに電線51を挿通させている。
以上のように、複数本一括シールド電線の場合は、図5〜図7に示すような単線シールドを複数本束ねた場合の曲げRに比べ、曲げRを小さくすることができるので、省スペースとなって車両レイアウト性を向上させることができる。
なお、図16(A)は図15に示す電磁波シールドコネクタ50の変形例を示す斜視図、同図(B)は防水パッキン64を示す斜視図である。図15の防水パッキン64は電線51を挿通する孔76を円周上に形成したが、本例ではこれらの孔76を直線上に形成している。図17はその断面図である。半導体モジュール10の出力端子16の配置に応じて防水パッキン64の孔76の位置を適宜決定すればよい。
また、図15及び図16に示す実施形態に上述した第1〜第3実施形態の構成を適用することもできる。
発明の実施形態に係る電磁波シールドコネクタが適用される半導体モジュールの一例を示す電気回路図である。 発明の実施形態に係る電磁波シールドコネクタを示す一部を破断した斜視図である。 発明の他の実施形態に係る電磁波シールドコネクタを示す断面図である。 図3の電磁波シールドコネクタ(シェルなし)を示す斜視図である。 図3の電磁波シールドコネクタ(シェルあり)を示す斜視図である。 図3の電磁波シールドコネクタを半導体モジュールに接続する状態を示す断面図及び斜視図である。 図3の電磁波シールドコネクタを半導体モジュールに接続した状態を示す断面図及び斜視図である。 図3の電磁波シールドコネクタの変形例を示す断面図である。 発明のさらに他の実施形態に係る電磁波シールドコネクタを示す断面図である。 図9の電磁波シールドコネクタの変形例を示す断面図である。 図9の電磁波シールドコネクタの他の変形例を示す断面図である。 図9の電磁波シールドコネクタを半導体モジュールに接続する状態を示す斜視図である。 図9の電磁波シールドコネクタにおいてシェルと電線とを分離した状態を示す斜視図である。 図9の電磁波シールドコネクタのさらに他の変形例を示す断面図である。 発明のさらに他の実施形態に係る電磁波シールドコネクタを示す斜視図である。 図15に示す電磁波シールドコネクタの変形例を示す斜視図である。 図16の電磁波シールドコネクタを示す断面図である。
符号の説明
1…直流電源
2…交流モータ
3…IGBT
4…ダイオード
5…半導体装置(電力変換回路)
6a,6b…コネクタ部
10…半導体モジュール
11…ケース
12…側壁面
13…蓋体
14…ヒートシンク
15…開口
16…出力端子
17…ボルト
50…電磁波シールドコネクタ
51…電線
52…電線端子
53…電磁波シールドシェル
54…芯線
55…絶縁層
56…編組シールド線(電磁波シールド部材)
57…被覆層
58…通孔
59…開口
60…環状フランジ(取付面)
61…締結具
62…ボルト
63,64…防水パッキン
65…押し付け部材
66…端部保持部材
67…かしめ
68…バネ部
69…爪部
70…孔
71…挟圧凸部
72…圧着部
73…フランジ部
74,75…環状絶縁部材
76…孔

Claims (12)

  1. 一端部に電線が挿通される通孔を有し、他端部に前記電線の締結対象たる端子を有する被接続体の開口に固定される開口を有する電磁波シールドシェルと、
    前記電線の外面を包囲して少なくともその一端部が前記電線の軸方向に可撓性を有し、当該一端部が前記電磁波シールドシェルの一端部に固定される電磁波シールド部材と、を備えたことを特徴とする電磁波シールドコネクタ。
  2. 請求項1に記載の電磁波シールドコネクタにおいて、
    前記電磁波シールド部材の一端部と前記電磁波シールドシェルの一端部は、前記電磁波シールドシェルの一端部に形成された取付面を覆うように前記電磁波シールド部材の一端部を接触させ、当該電磁波シールド部材の一端部の外面を締結具で締め付けることにより固定されることを特徴とする電磁波シールドコネクタ。
  3. 請求項1に記載の電磁波シールドコネクタにおいて、
    前記電磁波シールド部材の一端部と前記電磁波シールドシェルの一端部は、
    前記電磁波シールドシェルの通孔に挿入されるとともに拡径方向に弾性を有する本体部と、前記本体部に形成されるとともに前記電線が挿通される通孔と、前記本体部に形成されるとともに前記電磁波シールド部材の一端部が固定される固定部と、前記本体部に形成され前記電磁波シールドシェルと係合する係合部とを有する端部保持部材を介して固定されることを特徴とする電磁波シールドコネクタ。
  4. 請求項3に記載の電磁波シールドコネクタにおいて、
    前記端部保持部材の固定部は、前記電磁波シールド部材の一端部を挟んだ状態で前記端部保持部材をかしめることにより構成されていることを特徴とする電磁波シールドコネクタ。
  5. 請求項3に記載の電磁波シールドコネクタにおいて、
    前記端部保持部材の固定部は、前記電磁波シールド部材の一端部を挟んだ状態で前記端部保持部材を前記電磁波シールドシェルの通孔へ挿入し、前記本体部の弾性により前記電磁波シールド部材の一端部を挟圧することにより固定されていることを特徴とする電磁波シールドコネクタ。
  6. 請求項1に記載の電磁波シールドコネクタにおいて、
    前記電磁波シールドシェルの通孔は、前記電線の端子に形成され前記電線より大径のフランジ部を挿通する内径に形成され、
    前記電磁波シールドシェルの通孔の内壁と前記フランジ部の少なくとも一方に絶縁部材が設けられていることを特徴とする電磁波シールドコネクタ。
  7. 請求項6に記載の電磁波シールドコネクタにおいて、
    前記絶縁部材は、前記電磁波シールドシェルの通孔の内壁に設けられた環状絶縁部材であることを特徴とする電磁波シールドコネクタ。
  8. 請求項6に記載の電磁波シールドコネクタにおいて、
    前記絶縁部材は、前記電線の端子に近接して当該電線に挿通され、前記端子より大径の環状絶縁部材であることを特徴とする電磁波シールドコネクタ。
  9. 請求項1〜8のいずれか一項に記載の電磁波シールドコネクタにおいて、
    前記電線に挿通され、当該電線と前記電磁波シールドシェルの通孔との間を水密にシールする防水部材を有することを特徴とする電磁波シールドコネクタ。
  10. 請求項1〜9のいずれか一項に記載の電磁波シールドコネクタにおいて、
    前記電磁波シールドシェルの通孔に複数の電線が挿通され、
    前記電磁波シールド部材の一端部は前記複数の電線を包囲して前記電磁波シールドシェルの一端部に固定されていることを特徴とする電磁波シールドコネクタ。
  11. 内部に半導体装置が収容され、電磁波シールド層と樹脂層を有するケースと、
    前記半導体装置の入力端子または出力端子の少なくとも何れか一方に電気的に接続された請求項1〜10のいずれか一項に記載の電磁波シールドコネクタと、を備えた半導体モジュールにおいて、
    前記ケースの壁面に前記電磁波シールドシェルの開口を固定するとともに前記入力端子又は出力端子の少なくともいずれか一方が近傍に設けられた開口が形成され、当該開口は前記壁面に対して傾斜して設けられていることを特徴とする半導体モジュール。
  12. 請求項11に記載の半導体モジュールにおいて、
    前記入力端子又は出力端子の少なくとも一方と前記電線の端子は、前記電線の軸方向に略直交する方向にボルトを挿通することにより固定されることを特徴とする半導体モジュール。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012517670A (ja) * 2009-02-06 2012-08-02 ザ・ボーイング・カンパニー 電気的相互接続及び複数のデバイスを電気的に結合させる方法
JP2012252919A (ja) * 2011-06-03 2012-12-20 Sumitomo Wiring Syst Ltd コネクタ
JP2015082407A (ja) * 2013-10-23 2015-04-27 矢崎総業株式会社 ワイヤーハーネス
WO2018088268A1 (ja) * 2016-11-11 2018-05-17 住友電装株式会社 シールドシェル

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