JP2010140235A - 画像処理装置、画像処理方法およびプログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法およびプログラム Download PDF

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卓 牛木
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    • H04N13/30Image reproducers
    • H04N13/332Displays for viewing with the aid of special glasses or head-mounted displays [HMD]
    • H04N13/337Displays for viewing with the aid of special glasses or head-mounted displays [HMD] using polarisation multiplexing

Abstract

【課題】立体画像を適切に表示装置に表示させる。
【解決手段】立体画像が表示される表示部150の画面には、一定の幅を有する右目用と左目用のフィルタが交互に並んで配置されている偏光フィルタが貼り合わせられている。パラメータ受付部120は、フィルタ幅情報とフィルタの位置ズレを示す位置補正情報とのパラメータを受け付ける。画像入力部110は、右目画像と左目画像を入力する。判定領域算出部131は、パラメータに基づいて立体画像を構成する各画素についての判定領域を算出する。画素配置位置判定部132は、判定領域に基づいて立体画像を構成する各画素が右目画像であるか左目画像であるかを判定する。立体画像処理部134は、この判定結果に基づいて立体画像を作成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、画像処理装置に関し、特に、立体画像を作成する画像処理装置、および、その処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムに関する。
従来、表示装置の画面に画像を表示させ、この画像を3次元的(立体的)にユーザに見せることが可能な立体画像表示技術が提案されている。例えば、水平方向に横1列に並んだ右目画像および左目画像が交互にはめ込まれた立体画像を、偏光フィルタが固定されている表示装置の画面に表示させる立体画像表示方法が提案されている。ここで、偏光フィルタは、右目用フィルタと左目用フィルタから構成されて、右目用フィルタは右目用画像が表示される部分に固定され、左目用フィルタは左目用画像が表示される部分に固定される。これにより、偏光メガネを装着したユーザの右目には右目画像が入射され、ユーザの左目には左目用画像が入射される。この右目画像と左目画像の視差を利用する立体画像表示方法として、例えば、画面に表示された立体画像を立体的に見ることができるμPOL(マイクロポール)方式が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかしながら、上記μPOL方式では、画面の画素位置に対して正確な位置に偏光フィルタが固定されていないと、両目に入射される画像が正確に分離されない。この場合には、綺麗に立体画像を見られなくなる(いわゆる、クロストーク)という問題が生じうる。そこで、例えば、機械設備を用いて、出荷前の表示装置の画面に対して偏光フィルタを正確な位置に固定するフィルタの位置合わせ方法が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2005−215326号公報(図1) 特開2003−75773号公報(図7)
上述の従来技術によれば、表示装置の画面の画素位置に対して正確な位置に偏光フィルタを固定することができる。しかしながら、例えば、表示装置とは別に偏光フィルタを購入し、表示装置に偏光フィルタをユーザが手で貼りあわせる場合が考えられる。この場合には、上述の従来技術のフィルタの位置合わせ方法を用いることができないため、表示装置の画面の画素位置に対して正確な位置に偏光フィルタを固定することが困難であることが想定される。そこで、例えば、表示装置に偏光フィルタをユーザが手で貼りあわせるような場合でも、立体画像を適切に表示させることが重要である。
本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、立体画像を適切に表示させることを目的とする。
本発明は、上記課題を解決するためになされたものであり、その第1の側面は、偏光フィルタを構成する各ラインの垂直方向のサイズを示すフィルタ幅情報および上記偏光フィルタの位置ズレを示す位置補正情報を受け付ける受付部と、出力画像となる立体画像を構成する各画素が右目画像領域および左目画像領域のうちいずれに含まれるかを判定するための判定領域を上記フィルタ幅情報および上記位置補正情報に基づいて上記画素毎に算出する算出部と、上記画素毎に算出された判定領域に基づいて上記各画素が上記右目画像領域および上記左目画像領域のうちいずれに含まれるかを上記画素毎に判定する判定部と、上記判定部による判定結果に基づいて決定される画素配置に従って右目画像および左目画像から立体画像を作成する立体画像処理部とを具備する画像処理装置およびこれにおける処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、フィルタ幅情報および位置補正情報に基づいて立体画像の各画素が右目画像領域および左目画像領域のうちいずれに含まれるかを画素毎に判定し、この判定結果に基づいて決定される画素配置に従って右目画像および左目画像から立体画像を作成するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記位置補正情報は上記偏光フィルタの垂直方向のズレ情報を含み、上記算出部は、上記フィルタ幅情報および上記ズレ情報により特定される垂直方向に一定の幅を備える水平方向のラインを上記判定領域として算出するようにしてもよい。これにより、フィルタ幅情報およびズレ情報により特定される垂直方向に一定の幅を備える水平方向のラインを判定領域として算出するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記偏光フィルタは、上記作成された立体画像が表示される表示画面の前面に固定される偏光フィルタであり、上記画素の垂直方向のサイズを基準値として当該基準値の2倍の大きさを上記偏光フィルタを構成する各ラインの垂直方向のサイズとし、上記算出部は、上記画素の垂直方向のサイズを上記一定の幅として上記判定領域を算出するようにしてもよい。これにより、上記画素の垂直方向のサイズを基準値として当該基準値の2倍の大きさを上記フィルタ幅情報とし、上記画素の垂直方向のサイズを上記一定の幅とした上記判定領域を算出するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記位置補正情報は上記偏光フィルタの回転ズレ情報を含み、上記算出部は、上記回転ズレ情報により特定される角度により上記水平方向のラインを回転して上記判定領域を算出するようにしてもよい。これにより、回転ズレ情報により特定される角度により回転された上記水平ラインを判定領域として算出するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記偏光フィルタは、上記作成された立体画像が表示される表示画面の前面に固定される偏光フィルタであり、上記画素の垂直方向のサイズを基準値とし当該基準値の2√2の大きさを上記偏光フィルタを構成する各ラインの垂直方向のサイズとする偏光フィルタとするようにしてもよい。これにより、立体画像を構成する各画素の垂直方向のサイズの2√2の大きさをフィルタ幅情報として、判定領域を算出するという作用をもたらす。
また、この第1の側面において、上記判定部は、上記画素が上記右目画像領域および上記左目画像領域のうちいずれにも含まれないと判定した画素を、上記立体画像を出力しない無効領域に含まれる画素であると判定するようにしてもよい。これにより、無効領域に含まれる画素が含まれた立体画像が作成されるという作用をもたらす。
また、この第2の側面は、偏光フィルタを構成する各ラインの垂直方向のサイズを示すフィルタ幅情報および上記偏光フィルタの位置ズレを示す位置補正情報を受け付ける受付部と、出力画像となる立体画像を構成する各画素が右目画像領域および左目画像領域のうちいずれに含まれるかを判定するための判定領域を上記フィルタ幅情報および上記位置補正情報に基づいて上記画素毎に算出する算出部と、上記画素毎に算出された判定領域に基づいて上記各画素が上記右目画像領域および上記左目画像領域のうちいずれに含まれるかを上記画素毎に判定する判定部と、上記判定部による判定結果に基づいて決定された上記立体画像を作成するための右目画像および左目画像を構成する各画素の画素配置を立体画像画素配置位置情報として保持する判定結果保持部とを具備する画像処理装置およびこれにおける処理方法ならびに当該方法をコンピュータに実行させるプログラムである。これにより、フィルタ幅情報および位置補正情報に基づいて立体画像の各画素が右目画像領域および左目画像領域のうちいずれに含まれるかを画素毎に判定し、この判定結果に基づいて、右目画像および左目画像を構成する各画素の画素配置を決定し、決定された画素配置を立体画像画素配置位置情報として保持するという作用をもたらす。
本発明によれば、立体画像を適切に表示させることができるという優れた効果を奏し得る。
以下、本発明を実施するための最良の形態(以下、実施の形態と称する)について説明する。説明は以下の順序により行う。
1.第1の実施の形態(立体画像作成制御:偏光フィルタの垂直方向の位置ズレを補正する例)
2.第2の実施の形態(立体画像作成制御:偏光フィルタの垂直方向の位置ズレおよび回転ズレを補正する例)
<1.第1の実施の形態>
[画像処理装置の構成例]
図1は、本発明の第1の実施形態における画像処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。画像処理装置100は、画像入力部110と、パラメータ受付部120と、立体画像作成部130と、表示制御部140と、表示部150とを備える。
画像入力部110は、右目画像と左目画像とを含む画像を入力して、入力された画像を立体画像作成部130に出力するものである。ここで、立体画像(3D画像)は、人の両目の視差位置の違いを利用して、立体的に視聴させるための画像である。例えば、立体画像として、水平方向に横1列に並んだ右目画像および左目画像の各画素が交互にはめ込まれた画像を用いることができる。ここで、右目画像および左目画像は、立体画像作成部130により作成される立体画像の元となる1組の画像である。この1組の画像を構成する1つの右目画像と1つの左目画像とが対応して画像入力部110に入力される。立体画像が画面に表示される場合、偏光フィルタを介して立体画像のうち右目画像は偏光メガネを装着したユーザの右目に入射される。また、左目画像は偏光メガネを装着したユーザの左目に入射される。偏光フィルタは、立体画像を構成する右目画像および左目画像からなる画素列と同じ大きさの右目用フィルタと左目用フィルタから構成される。この偏光フィルタの一例として、μPOLが知られている。なお、画像入力部110に入力される画像については、図2を用いて詳細に説明する。
パラメータ受付部120は、偏光フィルタの幅や偏光フィルタの位置ズレ量を示す各種のパラメータの入力を受け付け、これらの各値を立体画像作成部130に出力するものである。パラメータ受付部120は、数値等が入力される操作ボタンを備え、これらの操作ボタンに入力されたパラメータを受け付けるようにしてもよい。また、パラメータ受付部120は、リモコン(リモートコントローラ)等の操作ボタンによる操作入力を、そのリモコンから無線を介して受信し、この受信された操作入力に対応するパラメータを受け付けるようにしてもよい。なお、パラメータ受付部120は、特許請求の範囲に記載の受付部の一例である。
立体画像作成部130は、判定領域算出部131と、画素配置位置判定部132と、判定結果保持部133と、立体画像処理部134とを備え、画像入力部110から出力される右目画像と左目画像とを含む画像に基づいて立体画像を作成するものである。また、立体画像作成部130は、パラメータ受付部120によりパラメータが受け付けられた場合にはそのパラメータに基づいて立体画像を構成する各画素が右目画像領域または左目画像領域の何れに含まれるかを判定し、この判定結果に基づいた立体画像を作成する。ここで、右目画像領域は、立体画像を作成するための右目画像を構成する各画素が配置される領域である。また、左目画像領域は、立体画像を作成するための左目画像を構成する各画素が配置される領域である。
判定領域算出部131は、立体画像を構成する各画素について、パラメータ受付部120により出力されたパラメータに基づいて判定領域を算出して、判定領域に関する情報を画素配置位置判定部132に出力するものである。ここで、判定領域は、立体画像を構成する各画素が右目画像領域および左目画像領域のうちいずれに含まれるかを判定するための立体画像上の領域である。なお、判定領域算出部131による判定領域の算出については、図4(a)を用いて詳細に説明する。なお、判定領域算出部131は、特許請求の範囲に記載の算出部の一例である。
画素配置位置判定部132は、判定領域算出部131から出力された判定領域を示す情報に基づいて、立体画像を構成する各画素が右目画像領域または左目画像領域のいずれに含まれるかを判定するものである。また、画素配置位置判定部132は、右目画像領域および左目画像領域の何れにも含まれない画素を無効画像領域と判定する。判定後に画素配置位置判定部132は、判定結果を判定結果保持部133に出力する。なお、画素配置位置判定部132による画素判定については、図4(b)を用いて詳細に説明する。なお、画素配置位置判定部132は、特許請求の範囲に記載の判定部の一例である。
判定結果保持部133は、画素配置位置判定部132から出力された判定結果を、作成対象となる立体画像に対応する画素群に関連付けて、これを立体画像画素配置位置情報として保持するものである。そして、判定結果保持部133は、保持されている立体画像画素配置位置情報を立体画像処理部134に出力する。
立体画像処理部134は、判定結果保持部133から出力された立体画像画素配置位置情報に基づいて、画像入力部110から出力された右目画像および左目画像から画像を抽出して、立体画像を作成するものである。立体画像処理部134は、作成した立体画像を表示制御部140に出力する。なお、立体画像処理部134による立体画像の作成方法については、図5を用いて詳細に説明する。
表示制御部140は、立体画像作成部130から出力された立体画像を表示部150に表示させる表示制御を行うものである。
表示部150は、表示装置などから構成されて、表示制御部140から出力された立体画像を表示するものである。
[画像入力部に入力される画像の例]
図2は、本発明の第1の実施の形態における画像入力部110に入力される画像の例を示す図である。図2(a)は、サイド・バイ・サイド(side-by-side)方式による立体画像を作成するための右目画像および左目画像の例である。このサイド・バイ・サイド方式では、1組の右目画像と左目画像とが並べて配置される。また、図2(b)は、フレームシーケンシャル方式による立体画像を作成するための右目画像および左目画像の例である。このフレームシーケンシャル方式では、1組の右目画像および左目画像が連続するフレームにより構成される。
例えば、図2(a)に示すように、サイド・バイ・サイド方式では、1組の右目画像402と左目画像401とが並べて配置されて画像403が構成される。この画像403が画像入力部110に入力されて、これに基づいて立体画像が作成される。また、例えば、図2(b)に示すように、フレームシーケンシャル方式では、1組の右目画像405および左目画像404が連続する2つのフレームにより構成される。図2(b)では、この連続する2つのフレームを符号406で示す。なお、本発明の実施の形態では、立体画像を動画として表示する例を示すが、以下では、説明の容易のため、これらの動画を構成する各フレーム(画像)を中心に説明する。例えば、画像403、右目画像405および左目画像404は、立体画像を作成するための動画を構成する1フレームの例である。また、画像403に基づいて、立体画像として表示される動画を構成する1フレームが作成される。また、右目画像405および左目画像404に基づいて、立体画像として表示される動画を構成する1フレームが作成される。
[立体画像の作成例]
図3は、本発明の第1の実施の形態における立体画像作成部130により作成される立体画像の作成方法の一例を示す図である。この例では、偏光フィルタ190が表示装置180の画面にズレなく貼り付けられており、偏光フィルタの位置ズレを考慮しない場合について示す。なお、図3(c)に示す表示装置180は、画像処理装置100の外観を示すものであり、図1に示す表示部150に対応する。
図3(a)には、画像入力部110に入力された右目画像201および左目画像202を示す。図3(a)に示す右目画像201を構成する画素列R1乃至R10は、右目画像201を構成する各画素のうち、水平方向の画素を1つのまとまりとした縦1画素分の画素列を表している。同様に、図3(a)に示す左目画像202を構成する画素列L1乃至L10は、左目画像202を構成する各画素のうち、水平方向の画素を1つのまとまりとした縦1画素分の画素列を表している。ここで、右目画像201は、立体画像を作成するための右目用画像である。例えば、画素列R1乃至R10のうち、奇数番号の画素列R1、R3、R5、R7、R9の画像が、立体画像における各走査線の1本おきに交互にはめ込まれる。また、左目画像202は、立体画像を作成するための左目用画像である。例えば、画素列L1乃至L10のうち、偶数番号の画素列L2、L4、L6、L8、L10の画像が、立体画像における各走査線の1本おきに交互にはめ込まれる。なお、右目用画像および左目用画像の配置例を図3(b)に示す。画像入力部110は、この右目画像201および左目画像202を立体画像作成部130に出力する。なお、本発明の実施の形態では、説明の容易のため、画像を構成する各画素を模式的に示す。
図3(b)には、立体画像作成部130により作成される立体画像203の一例を示す。図3(b)に示すように、立体画像203は、右目画像201および左目画像202から抽出された右目用画像および左目用画像の画素列が交互に並んで配置される。例えば、右目画像201に1本おきに交互にはめ込まれた画素列R1、R3、R5、R7、R9と、左目画像202に1本おきに交互にはめ込まれた画素列L2、L4、L6、L8、L10とが垂直方向に交互に配置される。この立体画像を作成後、立体画像作成部130は、作成した立体画像を表示制御部140に出力する。
図3(c)には、表示装置180の画面上に偏光フィルタ190が設けられた場合における立体画像203の表示例を示す。偏光フィルタ190は、表示装置180の画面と同一の大きさである。そして、偏光フィルタ190は、右目画像201の画素列R1、R3、R5、R7、R9に対応する5個の右目用フィルタ191と、左目画像202の画素列L2、L4、L6、L8、L10に対応する5個の左目用フィルタ192とが交互に配置されている。ここで、右目用フィルタ191および左目用フィルタ192の垂直方向の長さは、右目画像201および左目画像202の画素列の垂直方向の長さと同一である。また、図3(c)に示す例では、右目画像201および左目画像202の画素列と、これらに対応する右目用フィルタ191および左目用フィルタ192とはズレがないものとする。この偏光フィルタ190を介して、立体画像203のうち画素列R1、R3、R5、R7、R9が右目用画像として表示装置180の画面に表示される。また、立体画像203のうち画素列L2、L4、L6、L8、L10が左目用画像として表示装置180の画面に表示される。このようにして、偏光フィルタ190が貼り合わせられた立体画像203が表示されている画面を視認する者は、偏光メガネを介して入射される右目用の画像と左目用の画像による視差の効果により立体画像203を立体的に見ることができる。
[判定領域の算出例および画素位置の判定例]
図4は、本発明の第1の実施の形態における判定領域算出部131による判定領域算出および画素配置位置判定部132による画素位置の判定を説明するための図である。
ここで、表示装置の画面の垂直方向の1画素分の縦幅(画素サイズ)と、偏光フィルタを構成する右目用フィルタまたは左目用フィルタの縦幅(フィルタ幅)との関係について説明する。例えば、画素サイズに対してフィルタ幅の倍率をsとした場合を想定する。
例えば、s=1とする場合に、右目画像に対応する画素列および左目画像に対応する画素列と、右目用フィルタおよび左目用フィルタの各ラインとの位置関係が正確であれば、表示装置に立体画像を表示させることができる。すなわち、1画素分の画素列と、右目用フィルタおよび左目用フィルタの1ラインとを対応させ、右目用フィルタが貼り付けられている位置に右目画像を合成させ、左目用フィルタが貼り付けられる位置に左目画像を合成させた立体画像を表示させる。
しかしながら、偏光フィルタが表示装置の画面に対してズレて貼り付けられている場合には、右目画像に対応する画素列および左目画像に対応する画素列と、右目用フィルタおよび左目用フィルタの各ラインとの位置関係がズレてしまうおそれがある。これらの位置関係がズレた場合には、偏光フィルタを介して表示される立体画像が正確に分離されなくなってしまうため、綺麗に立体画像を見られなくなってしまう(いわゆる、クロストークが発生する)。
そこで、例えば、画素サイズよりもフィルタ幅を長くすることにより、クロストークの発生を防止することが考えられる。例えば、フィルタ幅を画素サイズの2倍(s=2)とする場合を想定する。この場合に、表示装置における1画素分の画素列と偏光フィルタを構成する各ラインとを対応させて、偏光フィルタを画面に貼り合わせる。そして、例えば、2画素分の画素列と、右目用フィルタおよび左目用フィルタの2ラインとを対応させ、右目用フィルタが貼り付けられている位置に右目画像を表示させ、左目用フィルタが貼り付けられる位置に左目画像を表示させることができる。この場合には、例えば、右目画像の2画素分の画素列と、左目画像の2画素分の画素列とが1つおきに交互に合成され、立体画像が作成される。
しかしながら、s=2の場合において、偏光フィルタが画面の垂直方向にズレて貼り合わせられていると、偏光フィルタを構成する各ラインと、表示装置における2画素分の画素列とが対応する位置に配置されないことになる。このような場合でも、例えば、表示装置における2画素分の画素列のうちの1画素分の画素列が、偏光フィルタの1ラインと重なり合うことになる。このため、表示装置における2画素分の画素列のうちの1画素分の画素列に、右目画像または左目画像の1画素分の画素列を配置することにより、右目画像の1画素分の画素列と、左目画像の1画素分の画素列とが交互に合成され、立体画像が作成される。ただし、この場合には、右目画像の1画素分の画素列と、左目画像の1画素分の画素列との間に、1画素分の無効画素列が生じることになる。しかしながら、このように作成される立体画像は、右目用画像から構成される画素列および左目用画像から構成される画素列が垂直方向に均等な間隔で配置されているため、見え方に不均一さを生じない。また、偏光フィルタの張り合わせを再度行わなくても、クロストークの発生を防止することができる。すなわち、s=2とすることにより、偏光フィルタがズレて画面に貼り付けられていても、クロストークのない綺麗な立体画像を表示させることができる。
一方、例えば、2<sとする場合が考えられる。この場合に、例えば、右目画像のs画素分の画素列と、左目画像のs画素分の画素列とが1つおきに交互に合成され、立体画像が作成される。しかしながら、2<sの場合において、偏光フィルタが画面の垂直方向にズレて貼り合わせられていると、偏光フィルタを構成する各ラインと、表示装置におけるs画素分の画素列とが対応する位置に配置されないことになる。このような場合でも、例えば、表示装置におけるs画素分の画素列のうちの(s−1)画素分の画素列が、偏光フィルタの1ラインと重なり合うことになる。このため、表示装置におけるs画素分の画素列のうちの(s−1)画素分の画素列に、右目画像または左目画像の(s−1)画素分の画素列を配置することにより、右目画像の(s−1)画素分の画素列と、左目画像の(s−1)画素分の画素列とが交互に合成される。そして、このように合成された立体画像が作成される。ただし、この場合には、右目画像の(s−1)画素分の画素列と、左目画像の(s−1)画素分の画素列との間に、1画素分の無効画素列が生じることになる。このように作成される立体画像はフィルタ幅が広がるほど右目画像または左目画像の(s−1)画素分の画素列の縦幅が増えるため、結果として縦幅の広い右目画像および左目画像から構成される立体画像が画面に表示される。しかしながら、縦幅が広がるほど視覚的な影響により立体画像を奇麗に見ることができなくなる。
なお、1<s<2とする場合に、偏光フィルタが画面の垂直方向にズレて貼り合わせられていると、画面に対応する画素と右目用フィルタおよび左目用フィルタの各ラインとの位置関係において、どちらにも含まれない画素列が多数生じうる。このため、このような偏光フィルタを用いても空間的なバラツキ(不均一さ)が大きくなる。また、s<1にすると、全ての画素列が右目用フィルタおよび左目用フィルタの各ラインに含まれなくなる。
以上の説明の通り、偏光フィルムの幅の変化は、出力される立体画像の空間的なバラツキ(不均一さ)や有効画素数に影響を与えるため、偏光フィルムの幅の設定が重要となる。そこで、例えば、本発明の第1の実施の形態では、s=2とした偏光フィルタを用いる例について説明する。なお、縦幅の広がりによる視覚的な影響を考慮して、2<sの倍率からなるフィルタ幅を用いるようにしてもよい。また、垂直ズレを補正することが可能な他のフィルタ幅を用いるようにしてもよい。
図4(a)には、判定領域算出131による判定領域の算出対象となる画素群301を示す。この画素群301は、表示装置180の画面に表示される立体画像を構成する各画素の画素位置をそれぞれ矩形により表すものである。
まず、判定領域算出部131は、パラメータ受付部120により受け付けられたパラメータを取得する。なお、本発明の第1の実施の形態では、パラメータとして、フィルタ幅情報wおよび位置補正情報dvが入力された場合を例にして説明する。ここで、フィルタ幅情報wは、表示装置180の画面上に設けられている偏光フィルタの垂直方向の長さを示す値である。また、位置補正情報dvは、表示装置180の画面上に設けられている偏光フィルタの垂直方向のズレ量を示す値である。これらの各値が、ユーザにより入力される。次に、判定領域算出部131は、画素群301における水平方向をX軸とし、垂直方向をY軸とするXY座標を設定する。なお、画素群301の左下隅を原点0とする。次に、判定領域算出部131は、パラメータ受付部120に入力されたフィルタ幅情報wおよび位置補正情報dvに基づいて、次式により判定領域を算出する。
y=2n×w+dv … 式1
y=(2n+1)×w+dv … 式2
y=(2n+2)×w+dv … 式3
なお、nは整数である。
すなわち、判定領域算出部131は、画素群301において、式1および式2により特定される2つの直線の間の領域を右目画像領域として算出する。また、判定領域算出部131は、画素群301において、式2および式3により特定される2つの直線の間の領域を左目画像領域として算出する。
例えば、n=0のときに、式1よりy=dv(直線321)が導かれる。また、n=0のときに、式2よりy=w+dv(直線322)が導かれる。これにより、判定領域算出部131は、直線321および直線322で特定される領域を右目画像領域312として算出する。同様に、n=0のときに、式2よりy=w+dv(直線322)が導かれる。また、式3より、y=2w+dv(直線323)が導かれる。これにより、判定領域算出部131は、直線322および直線323で特定される領域を左目画像領域313として算出する。
判定領域算出部131は、nに代入する数を変更することにより(例えば+1ずつ)、判定領域として右目画像領域および左目画像領域を順次算出する。具体的には、判定領域算出部131は、n=1のときに、式1乃至3により直線323乃至325が導かれて、判定領域として右目画像領域314および左目画像領域315を算出する。また、n=2のときに、式1乃至3により直線325乃至327が導かれて、判定領域として右目画像領域316および左目画像領域317を算出する。
以上のように、判定領域算出部131は、判定領域を算出して、この判定領域判定領域に関する情報を画素配置位置判定部132に出力する。
図4(b)には、画素配置位置判定部132により立体画像を構成する各画素が含まれる領域を判定する判定方法を示す。なお、図4(b)は、図4(a)に示す破線の丸350内に含まれる各画素を拡大した図である。
図4(b)に示すXY座標上において、画素配置位置判定部132による判定対象となる画素の左下端の座標を(Xp、Yq)とする。また、判定対象となる画素のX軸方向の長さをlxとし、判定対象となる画素のY軸方向の長さをlyとする。
画素判定部132は、画素群301を構成する各画素について、判定領域算出部131により式1乃至式3を用いて算出された右目画像領域および左目画像領域のうちのいずれに含まれるのかを判定する。具体的には、画素判定部132は以下の式4乃至11を用いて判定する。下記(1)の式4乃至7は、判定対象となる画素が式1および式2で特定される右目画像領域に含まれるか否かについて判定するためのものである。下記(2)の式8乃至11は、判定対象となる画素が式2および式3で特定される左目画像領域に含まれるか否かについて判定するためのものである。
(1)画素が右目画像領域に含まれるか否かを判定するための条件式
Yq>2n×w+dv … 式4
Yq<(2n+1)×w+dv … 式5
Yq+ly>2n×w+dv … 式6
Yq+ly<(2n+1)×w+dv … 式7
(2)画素が左目画像領域に含まれるか否かを判定するための条件式
Yq>(2n+1)×w+dv … 式8
Yq<(2n+2)×w+dv … 式9
Yq+ly>(2n+1)×w+dv … 式10
Yq+ly<(2n+2)×w+dv … 式11
具体的には、画素配置位置判定部132は、座標(Xp、Yq)が、式4乃至7の条件式を全て満たす場合には、座標(Xp、Yq)に対応する画素が右目画像領域に含まれると判定する。また、画素配置位置判定部132は、座標(Xp、Yq)が、式8乃至11の条件式を全て満たす場合には、座標(Xp、Yq)に対応する画素が左目画像領域に含まれると判定する。
ここで、右目画像領域および左目画像領域のいずれにも含まれないと判定された画素については無効画像領域に含まれると判定される。すなわち、画素配置位置判定部132は、上記(1)の式4乃至7および上記(2)の式8乃至11を用いて、座標(Xp、Yq)に対応する画素が無効画像領域に含まれるかを判定する。具体的には、上記(1)の式4乃至7の条件式のうち少なくとも何れかの条件式を満たさない場合、および、上記(2)の式8乃至11の条件式のうち少なくとも何れかの条件式を満たさない場合に無効画像領域に含まれると判定される。
各座標(Xp、Yq)に対応する画素についての判定結果は、画素ごとに判定結果保持部133に出力される。そして、判定結果保持部133は、各画素についての判定結果を関連付けた情報である立体画像画素配置位置情報を保持する。また、判定結果保持部133は、立体画像処理部134が立体画像を作成する際に、保持されている立体画像画素配置位置情報を立体画像処理部134に出力する。そして、立体画像処理部134は、この立体画像画素配置位置情報に基づいて画像入力部110から出力された右目画像および左目画像から立体画像の合成対象となる画像を抽出し、この抽出された画像を合成することにより立体画像を作成する。
具体的には、立体画像処理部134は、右目画像領域に含まれると判定された画素位置に該当する右目画像の画素と、左目画像領域に含まれると判定された画素位置に該当する左目画像の画素とをそれぞれ抽出する。そして、抽出された画素を合成することにより立体画像を作成する。なお、図5では、このように求められる判定結果と、この判定結果に基づいて作成される立体画像との関係の一例を示す。
[画素位置の判定例および判定結果に基づいて作成される立体画像の例]
図5は、本発明の第1の実施の形態における画素配置位置判定部132による画素位置の判定および立体画像処理部134による立体画像の作成を説明するための図である。なお、図5(a)に示すように、フィルタ幅情報w、位置補正情報dvおよび式1乃至3に基づいて、判定領域算出部131により画素群301に対して右目画像領域312、314、316および左目画像領域313、315が算出されているものとする。
画素配置位置判定部132は、画素群を構成する画素のうち左下隅の画素から判定を開始し、X軸方向の右側に向かって順に各画素について判定を行う。そして、右端の画素まで判定が終了すると、隣接するY軸方向の上側の画素の左端の画素に戻って再び画素についての判定を行う。ここで、図5(a)に示す画素群301におけるXY座標において、各画素の位置を(Xp、Yq)で示す。ここで、pはX軸における原点からの画素の数を示す。また、qはY軸における原点からの画素の数を示す。なお、図5(a)に示す例では、X軸方向に12個の画素が配置されている例を示す。また、pの最大数を示す値をpMaxする。また、図5(a)に示す例では、Y軸方向に10個の画素が配置されている例を示す。また、qの最大値を示す値をqMaxとする。例えば、XY座標軸上の原点を示す座標(X、Y)に対応する画素から判定され、Yの画素列に属する画素がX軸方向の右側に向かって順次判定される。座標(X11、Y)に対応する画素について判定されると、次は、座標(X、Y)に対応する画素が判定されて、Yに属する画素がX軸方向の右側に向かって順次判定される。
画素配置位置判定部132は、判定対象となる画素が上記(1)の式4乃至7の条件、または、上記(2)の式8乃至11の条件を満たすか否かを順次判定し、その画素が右目画像領域に含まれるか左目画像領域に含まれるかを判定する。例えば、画素302(座標(X、Y)に対応する画素)はn=0の時、上記(1)の式4乃至7の条件を全て満たし、上記(2)の式8乃至11の条件を満たさないため、画素302は右目画像領域に含まれると判定される。また、画素303(座標(X、Y)に対応する画素)は、上記(1)の式4乃至7の条件および上記(2)の式8乃至11の条件のいずれも満たさないため、無効画像領域に含まれると判定される。具体的には、画素303(座標(X、Y)に対応する画素)は、n=0のとき式4および式6を満たすが、Y+ly>w+dvとなるため、式7の条件を満たさない。このため、全ての上記(1)の式4乃至7を満たさないことになる。また、n=0のとき式9乃至11を満たすが、Y<w+dvとなるため、式8の条件を満たさない。よって、全ての上記(2)の式8乃至11を満たさないことになる。従って画素303は、無効画像領域に含まれると判定される。また、画素304(座標(X、Y)に対応する画素)はn=0の時、上記(1)の式4乃至7の条件を満たさないが、上記(2)の式8乃至11の条件を満たすため、画素304は左目画像領域に含まれると判定される。
図5(b)には、立体画像画素配置位置情報に基づいて作成される立体画像の一例を示す。例えば、図5(b)に示すように、立体画像処理部134は、立体画像画素配置位置情報が示す画素群301の各画素に関連付けられている右目画像領域または左目画像領域の情報に従って、右目画像および左目画像からから立体画像の合成対象となる画像を抽出する。そして、この抽出された画像を合成することにより立体画像305を作成する。図5(b)では、立体画像305の構成する画素のうち、右目画像領域312、314、316に含まれると判定された画素をRで示す。また、立体画像305の構成する画素のうち、左目画像領域313、315に含まれると判定された画素をLで示す。
[立体画像の作成例]
図6は、本発明の第1の実施の形態における立体画像作成部130により立体画像が作成される場合の流れの一例を示す図である。
図6(a)には、画像入力部110に入力された右目画像201および左目画像202を示す。なお、右目画像201および左目画像202は、図3(a)に示す右目画像201および左目画像202と同じであるため、同一の符号を付して、これらの説明を省略する。
図6(b)には、立体画像作成部130により作成される立体画像204の一例を示す。立体画像204はパラメータ受付部120に入力されたフィルタ幅情報2wおよび位置補正情報dvに基づいて作成された立体画像の一例である。フィルタ幅情報2wとは、右目画像201および左目画像202の縦1画素分をwとしたときの2画素分の幅を示している。
立体画像204には、右目画像領域および左目画像領域にも含まれない無効画像領域からなる画素列Nが含まれている。具体的には、右目画像201から抽出されたwの幅からなる画素列R1、R5、R9および左目画像202から抽出されたwの幅からなる画素列L3、L7がそれぞれwの間隔で交互に並んでいる。そして、それぞれ抽出された画素列の間にwの幅からなる無効画像からなる画素列Nが並んでいる。
図6(c)には、表示装置180の画面に表示される立体画像の表示例を示す。なお、図6(c)に示す表示装置180の画面には、偏光フィルタ193が貼り合わせられている。ここで、偏光フィルタ193は、水平方向の1画素のラインで構成される画素列の幅の2倍の幅を有する偏光フィルタである。すなわち、偏光フィルタ193の右目用フィルタ194および左目用フィルタ195は、通常の偏光フィルタの左目用フィルタおよび右目用フィルタの2倍の長さである。また、偏光フィルタ193は、何らかの理由で、表示装置180の画面に対して、垂直方向にdvだけズレた状態で貼り合わせられている。例えば、ユーザが、偏光フィルタ193を手で貼り合わせた場合などが想定される。
しかしながら、図6(c)に示すように、右目画像を構成する画素列R1、R5、R9の表示部分と、右目用フィルタ194とが重複しているため、右目画像が右目用フィルタ194を介して出力される。また、左目画像を構成する画素列L3、L7の表示部分と、左目用フィルタ195とが重複しているため、左目画像が左目用フィルタ195を介して出力される。これにより、偏光メガネを装着しているユーザの右目には右目画像のみが入射され、ユーザの左目には左目画像のみが入射される。従って、画面に対して位置ズレして貼り合わせられた偏光フィルタ193を介して表示される立体画像204にはクロストークの影響が無いため、ユーザは適切に立体画像204を立体的に見ることができる。
[画像処理装置の動作例]
次に、本発明の第1の実施の形態における画像処理装置の動作例について説明する。
図7は、本発明の第1の実施の形態における立体画像作成部130による立体画像画素配置位置判定処理の処理手順を示すフローチャートである。
まず、パラメータ受付部120により、フィルタ幅情報または位置補正情報の少なくとも1つのパラメータが受け付けられたか否かが判定される(ステップS901)。パラメータが受け付けられなければ(ステップS901;No)、立体画像画素配置位置判定処理の動作を終了する。パラメータ入力があれば(ステップS901;Yes)、このパラメータに基づいて、判定領域算出部131により判定領域が算出される(ステップS902)。なお、ステップS902は、特許請求の範囲に記載の算出手順の一例である。次に、この判定領域に基づいて、画素群を構成する各画素が右目画像領域に含まれるか左目画像領域に含まれるかについて画素配置位置判定部132により画素配置位置判定処理される(S910)。なお、ステップS910は、特許請求の範囲に記載の判定手順の一例である。この画素配置位置判定処理については、図8を参照して詳細に説明する。次に、画素配置位置判定処理による判定結果が立体画像画素配置位置情報として判定結果保持部133により保持される(ステップS903)。そして、立体画像画素配置位置判定処理の動作を終了する。
図8は、本発明の第1の実施の形態における立体画像作成部130による立体画像画素配置位置判定処理の処理手順のうちの画素配置位置判定処理(図7に示すステップS910の処理手順)を示すフローチャートである。
まず、座標(Xp、Yq)に対応させて、qが「0」に初期化され(ステップS911)、pが「0」に初期化される(ステップS912)。次に、座標(Xp、Yq)に対応する判定対象画素について、条件式(右目条件式4乃至7、および左目条件式8乃至11)の演算が行われる(ステップS913)。この演算結果に基づいて、判定対象画素が右目条件式4乃至7の全てを満たすか否かが判断される(ステップS914)。判定対象画素が右目条件式4乃至7の全てを満たせば(ステップS914;Yes)、判定対象画素は右目画像領域に含まれると判定される(ステップS918)。一方、判定対象画素が右目条件式を満たさなければ(ステップS914;No)、左目条件式8乃至11の全てを満たすか否かが判定される(ステップS915)。判定対象画素が左目条件式の全てを満たせば(ステップS915;Yes)、判定対処画素が左目画像領域に含まれると判定される(ステップS916)。判定対象画素が左目条件式の全てを満たさなければ(ステップS915;No)、判定対処画素が無効画像領域に含まれると判定される(ステップS917)。判定対象画素が画素群の右端にある画素であることを示すp=Maxであれば(ステップS919;Yes)、判定対象画素が画素群の上端にあるか否かが判定される(ステップS920)。一方、判定対象画素が画素群の右端にある画素でなければ(ステップS919;No)、pに1が加えられて(ステップS921)、次の判定対象画素について条件式が計算される(ステップS913)。ステップS920において、判定対象画素が画素群の右上隅にあり、q=Ymaxならば(ステップS920;Yes)画素判定処理は終了する。判定対象画素が画素群の右上隅になく、q=Ymaxでなければ(ステップS920;No)、qに「1」が加算され(ステップS922)、pが「0」に初期化され(ステップS912)、次の判定対象画素についての条件式の計算が行われる(ステップS913)。
図9は、本発明の第1の実施の形態における立体画像作成部130による立体画像作成処理の処理手順を示すフローチャートである。ここでは、画像入力部110に入力される右目画像および左目画像の1組を用いて立体画像を表示する例について説明する。
画像入力部110に右目画像および左目画像の1組が入力されると(ステップS904;Yes)、判定結果保持部133に立体画像画素配置位置情報が保持されているか否かが判定される(ステップS905)。判定結果保持部133に立体画像画素配置位置情報が保持されていれば(ステップS905;Yes)、立体画像処理部134は、その立体画像画素配置位置情報に基づいて右目画像および左目画像から画像を抽出する。そして、立体画像処理部134は、この抽出された画像を合成して立体画像を作成する(ステップS906)。なお、ステップS906は、特許請求の範囲に記載の立体画像処理手順の一例である。一方、判定結果保持部133に立体画像画素配置位置情報が保持されていなければ(ステップS905;No)、立体画像処理部134は、予め設定されている画素位置に対応する右目画像および左目画像から画像を抽出する。そして、立体画像処理部134は、この抽出された画像を合成して立体画像を作成する(ステップS907)。例えば、右目画像および左目画像のそれぞれが、交互に走査線の1本おきにはめ込まれた通常の立体画像が作成される。立体画像が作成されると(ステップS906、S907)、立体画像処理部134による立体画像の作成は終了する。
以上説明したとおり、本発明の第1の実施の形態によれば、立体画像作成部130は、偏光フィルタの位置ズレを示す位置補正情報をパラメータ受付部120から取得して、このパラメータに基づいて位置ズレを補正して立体画像を作成することができる。これにより、例えば、μPOL方式等に準拠する偏光フィルタを既存の表示装置に手作業によって貼り合わせたことにより画面に対して位置ズレが生じた場合であっても、クロストークの影響の無い立体画像を表示させることができる。また、例えば、偏光フィルタを表示装置の画面に貼り合わせる製造工程において、貼り合わせの位置ズレによる歩留り低下が生じることが想定される。しかしながら、本発明の第1の実施の形態によれば、位置ズレを補正して立体画像を作成することができるため、位置ズレを直す必要がなく、再度の貼り合わせが不要である。このため、偏光フィルタの貼り合わせに係る製造コストを削減することができる。また、超多画素ディスプレイなどの高密度な画素からなる表示装置を用いれば、無効画像領域の追加による解像度低下の影響を少なくすることができる。また、例えば、表示装置に偏光フィルタを貼り合わせる製造コストよりも、表示装置の画素を高密度化するコストが低下することが想定される。例えば、超多画素ディスプレイに、本発明の第1の実施の形態を適用することにより、無効画像領域の追加による解像度低下の影響を少なくすることができる。このため、表示装置に偏光フィルタを貼り合わせる製造工程を省略することができる。これにより、表示装置の製造コストを削減させることができる。
<2.第2の実施の形態>
本発明の第1の実施の形態では、偏光フィルタの垂直ズレを補正する例について説明した。本発明の第2の実施の形態では、偏光フィルタの垂直ズレとともに、偏光フィルタの回転ズレを補正する例について説明する。なお、本発明の第2の実施の形態における画像処理装置は、図1に示す画像処理装置100の構成と同一である。このため、以下では、本発明の第1の実施の形態と同一の部分については同一の符号を付して説明し、これらの説明を省略する。ここで、偏光フィルタの回転ズレは、例えば、パラメータ受付部120により、偏光フィルタの回転ズレを示す位置補正情報drがパラメータとして受け付けられる。
[判定領域の算出例および画素位置の判定例]
図10は、本発明の第2の実施の形態における判定領域算出部131による判定領域算出および画素配置位置判定部132による画素位置の判定を説明するための図である。
ここで、表示装置の画面の垂直方向の1画素分の縦幅(画素サイズ)と、偏光フィルタを構成する右目用フィルタまたは左目用フィルタの縦幅(フィルタ幅)との関係について説明する。例えば、画素サイズに対してフィルタ幅の倍率をsとした場合を想定する。
ここで、垂直方向の画素列および水平方向の画素列を考慮した場合には、回転ズレによる回転角度の最大を45°と考えることができる。このため、偏光フィルタの垂直ズレとともに、回転ズレを考慮する場合には、例えば、回転角度45°を想定することにより、任意の角度に対応することができる。なお、垂直ズレのみを考慮した場合については、本発明の第1の実施の形態で示した通りである。そこで、本発明の第1の実施の形態で示したフィルタ幅sを√2倍とした値(2√2)を用いることにより、本発明の第1の実施の形態で示した関係と同様に考えることができる。これらの関係は、以下の(a)乃至(d)により表すことができる。
(a)s=2√2のとき、立体的に見える部分の空間的なバラツキが最も少なくなる。
(b)2√2<sのとき、空間的なバラツキが大きくなり、有効画素が増える。
(c)√2≦s<2√2のとき、空間的なバラツキが大きくなり、有効画素が減る。
(d)s<√2のとき、全ての画素が無効画素になる。
以上の関係が成立するため、例えば、本発明の第2の実施の形態では、s=2√2とした偏光フィルタを用いる例について説明する。なお、縦幅の広がりによる視覚的な影響を考慮して、2√2<sの倍率からなるフィルタ幅を用いるようにしてもよい。また、垂直ズレおよび回転ズレを補正することが可能な他のフィルタ幅を用いるようにしてもよい。
図10(a)には、判定領域算出131による判定領域の算出対象となる画素群501を示す。この画素群501は、表示装置180の画面に表示される立体画像を構成する各画素の画素位置を矩形(12個×12個の矩形)により表すものである。
まず、判定領域算出部131は、パラメータ受付部120により受け付けられたパラメータを取得する。なお、本発明の第2の実施の形態では、パラメータとして、フィルタ幅情報wおよび位置補正情報dv、drが入力された場合を例にして説明する。ここで、フィルタ幅情報wは、表示装置180の画面上に設けられている偏光フィルタの垂直方向の長さを示す値である。また、位置補正情報dvは、表示装置180の画面上に設けられている偏光フィルタの垂直方向のズレ量を示す値である。また、位置補正情報drは、表示装置180の画面上に設けられている偏光フィルタの回転ズレによる回転量を示す値である。
これらの各値が、パラメータ受付部120においてユーザにより入力される。次に、判定領域算出部131は、本発明の第1の実施の形態と同様に、画素群501における水平方向をX軸とし、垂直方向をY軸とするXY座標を設定する。なお、画素群501の左下隅を原点0とする。次に、判定領域算出部131は、パラメータ受付部120に入力されたフィルタ幅情報wおよび位置補正情報dv、drに基づいて、次式により判定領域を算出する。
y=tan(dr)×x+2n×w×cos(dr)+dv … 式12
y=tan(dr)×x+(2n+1)×w×cos(dr)+dv … 式13
y=tan(dr)×x+(2n+2)×w×cos(dr)+dv … 式14
なお、nは整数である。
すなわち、判定領域算出部131は、画素群501において、式12および式13により特定される2つの直線の間の領域を右目画像領域として算出する。また、判定領域算出部131は、画素群501において、式13および式14により特定される2つの直線の間の領域を左目画像領域として算出する。
例えば、n=0のときに、式12よりy=tan(dr)×x+dv(直線521)が導かれる。また、n=0のときに、式13よりy=tan(dr)×x+w×cos(dr)+dv(直線522)が導かれる。これにより、判定領域算出部131は、直線521および直線522で特定される領域を右目画像領域512として算出する。同様に、n=0のときに、式13よりy=tan(dr)×x+w×cos(dr)+dv(直線522)が導かれる。また、式14より、y=tan(dr)×x+2×w×cos(dr)+dv(直線523)が導かれる。これにより、判定領域算出部131は、直線522および直線523で特定される領域を左目画像領域513として算出する。
判定領域算出部131は、nに代入する自然数を変更することにより(例えば+1ずつ)、判定領域として右目画像領域および左目画像領域を順次算出する。具体的には、判定領域算出部131は、n=1のときに、式12乃至14により直線523乃至525が導かれて、判定領域として右目画像領域514および左目画像領域515を算出する。また、n=2のときに、式12、13により直線525、526が導かれて、判定領域として右目画像領域516を算出する。
以上のように、判定領域算出部131は、判定領域を算出して、この判定領域判定領域に関する情報を画素配置位置判定部132に出力する。
図10(b)には、画素配置位置判定部132により立体画像を構成する各画素が含まれる領域を判定する判定方法を示す。なお、図10(b)は、図10(a)に示す破線の丸550内に含まれる各画素を拡大した図である。
図10(b)に示すXY座標上において、画素配置位置判定部132による判定対象となる画素の左下端の座標を(Xp、Yq)とする。また、判定対象となる画素のX軸方向の長さをlxとし、判定対象となる画素のY軸方向の長さをlyとする。
画素判定部132は、画素群501を構成する各画素について、判定領域算出部131により式12乃至式14を用いて算出された右目画像領域および左目画像領域のうちのいずれに含まれるのかを判定する。具体的には、画素判定部132は以下の式15乃至18を用いて判定する。下記(3)の式15乃至18は、判定対象となる画素が式12および式13で特定される右目画像領域に含まれるか否かについて判定するためのものである。下記(4)の式19乃至22は、判定対象となる画素が式13および式14で特定される左目画像領域に含まれるか否かについて判定するためのものである。
(3)画素が右目画像領域に含まれるか否かを判定するための条件式
Yq>tan(dr)×x+2n×w×cos(dr)+dv … 式15
Yq<tan(dr)×x+(2n+1)×w×cos(dr)+dv … 式16
Yq+ly>tan(dr)×x+2n×w×cos(dr)+dv … 式17
Yq+ly<(tan(dr)×x+(2n+1)×w×cos(dr)+dv…式18
(4)画素が左目画像領域に含まれるか否かを判定するための条件式
Yq>tan(dr)×x+(2n+1)×w×cos(dr)+dv … 式19
Yq<tan(dr)×x+(2n+2)×w×cos(dr)+dv … 式20
Yq+ly>tan(dr)×x+(2n+1)×w×cos(dr)+dv… 式21
Yq+ly<tan(dr)×x+(2n+2)×w×cos(dr)+dv… 式22
具体的には、画素配置位置判定部132は、座標(Xp、Yq)が、式15乃至18の条件式を全て満たす場合には、座標(Xp、Yq)に対応する画素が右目画像領域に含まれると判定する。また、画素配置位置判定部132は、座標(Xp、Yq)が、式19乃至22の条件式を全て満たす場合には、座標(Xp、Yq)に対応する画素が左目画像領域に含まれると判定する。
ここで、右目画像領域および左目画像領域のいずれにも含まれないと判定された画素については無効画像領域に含まれると判定される。すなわち、画素配置位置判定部132は、上記(3)の式15乃至18および上記(4)の式19乃至22を用いて、座標(Xp、Yq)に対応する画素が無効画像領域に含まれるかを判定する。具体的には、上記(3)の式15乃至18の条件式のうち少なくとも何れかの条件式を満たさない場合、および、上記(4)の式19乃至22の条件式のうち少なくとも何れかの条件式を満たさない場合に無効画像領域に含まれると判定される。
各座標(Xp、Yq)に対応する画素についての判定結果は、画素ごとに判定結果保持部133に出力される。そして、判定結果保持部133は、各画素についての判定結果を関連付けた情報である立体画像画素配置位置情報を保持する。また、判定結果保持部133は、立体画像処理部134が立体画像を作成する際に、保持されている立体画像画素配置位置情報を立体画像処理部134に出力する。そして、立体画像処理部134は、この立体画像画素配置位置情報に基づいて画像入力部110から出力された右目画像および左目画像から立体画像の合成対象となる画像を抽出し、この抽出された画像を合成することにより立体画像を作成する。
具体的には、立体画像処理部134は、右目画像領域に含まれると判定された画素位置に該当する右目画像の画素と、左目画像領域に含まれると判定された画素位置に該当する左目画像の画素とをそれぞれ抽出する。そして、抽出された画素を合成することにより立体画像を作成する。なお、図11では、このように求められる判定結果と、この判定結果に基づいて作成される立体画像との関係の一例を示す。
[画素位置の判定例および判定結果に基づいて作成される立体画像の例]
図11は、本発明の第2の実施の形態における画素配置位置判定部132による画素位置の判定および立体画像処理部134による立体画像の作成を説明するための図である。なお、図11(a)に示すようにフィルタ幅情報w、位置補正情報dv、drおよび式12乃至14に基づいて、判定領域算出部131により画素群501に対して右目画像領域512、514、516および左目画像領域513、515が算出されているものとする。
画素配置位置判定部132は、画素群を構成する画素のうち左下隅の画素から判定を開始し、X軸方向の右側に向かって順に各画素について判定を行う。そして、右端の画素まで判定が終了すると、隣接するY軸方向の上側の画素の左端の画素に戻って再び画素についての判定を行う。ここで、図11(a)に示す画素群501におけるXY座標において、各画素の位置を(Xp、Yq)で示す。ここで、pはX軸における原点からの画素の数を示す。また、qはY軸における原点からの画素の数を示す。なお、図11(a)に示す例では、X軸方向に12個の画素が配置されている例を示す。また、pの最大数を示す値をpMaxする。また、図11(a)に示す例では、Y軸方向に12個の画素が配置されている例を示す。また、qの最大値を示す値をqMaxとする。例えば、XY座標軸上の原点を示す座標(X、Y)に対応する画素から判定され、Yの画素列に属する画素がX軸方向の右側に向かって順次判定される。座標(X11、Y)に対応する画素について判定されると、次は、座標(X、Y)に対応する画素が判定されて、Yに属する画素がX軸方向の右側に向かって順次判定される。
画素配置位置判定部132は、判定対象となる画素が上記(3)の式15乃至18の条件、または、上記(4)の式8乃至11の条件を満たすか否かを順次判定し、その画素が右目画像領域に含まれるか左目画像領域に含まれるかを判定する。例えば、画素502(座標(X、Y)に対応する画素)はn=0の時、上記(3)の式15乃至18の条件を全て満たし、上記(4)の式19乃至22の条件を満たさないため、画素502は右目画像領域に含まれると判定される。また、画素503(座標(X、Y)に対応する画素)は、上記(3)の式15乃至18の条件および上記(4)の式19乃至22の条件のいずれも満たさないため、無効画像領域に含まれると判定される。具体的には、画素503(座標(X、Y)に対応する画素)は、n=0のとき式15および式17を満たすが、Y+ly>tan(dr)×X+2w×cos(dr)+dvとなるため、式18の条件を満たさない。このため、全ての上記(3)の式15乃至18を満たさないことになる。また、n=0のとき式20乃至22を満たすが、Y<tan(dr)×X+w×cos(dr)+dvとなるため、式19の条件を満たさない。よって、全ての上記(4)の式19乃至22を満たさないことになる。従って画素503は、無効画像領域に含まれると判定される。また、画素504(座標(X、Y)に対応する画素)はn=0の時、上記(3)式15乃至18の条件を満たさないが、上記(4)の式19乃至22の条件を満たすため、画素504は左目画像領域に含まれると判定される。
図11(b)には、立体画像画素配置位置情報に基づいて作成される立体画像の一例を示す。例えば図11(b)に示すように立体画像処理部134は、立体画像画素配置位置情報が示す画素群501の各画素に関連付けられている右目画像領域または左目画像領域の情報に従って、右目画像および左目画像からから立体画像の合成対象となる画像を抽出する。そして、この抽出された画像を合成することにより立体画像505を作成する。図11(b)では、立体画像505の構成する画素のうち、右目画像領域512、514、516に含まれると判定された画素をRで示す。また、立体画像305の構成する画素のうち、左目画像領域513、515に含まれると判定された画素をLで示す。
[立体画像の作成例]
図12は、本発明の第2の実施の形態における立体画像作成部130により立体画像が作成される場合の流れの一例を示す図である。
図12(a)には、画像入力部110に入力された右目画像211および左目画像212を示す。図12(a)に示すように、右目画像211を構成する画素にはRが付されている。また、左目画像212を構成する画素にはLが付されている。
図12(b)には、立体画像作成部130により作成される立体画像の一例である立体画像213を示す。立体画像213はパラメータ受付部120に入力されたフィルタ幅情報2√2wおよび位置補正情報dv、drに基づいて作成された立体画像の一例である。フィルタ幅情報2√2wとは、右目画像211および左目画像212の縦1画素分をwとしたときの2√2画素分の幅を示している。また、図12(b)に示すように立体画像213は、判定領域算出部131により算出された判定領域である右目画像領域214、216、218および左目画像領域215、217に基づいて作成されている。図12(b)では、立体画像213を構成する画素のうち右目画像領域に含まれるものにはRが付され、左目画像領域に含まれるものにはLが付されている。また、右目画像領域および左目画像領域のいずれにも含まれない画素は無地になっている。
図12(c)には、表示装置180の画面に表示される立体画像の表示例を示す。なお、図12(c)に示す表示装置180の画面には、偏光フィルタ197がズレた状態で貼り合わせられている。ここで、偏光フィルタ197は表示装置180の画面に対してdv分が垂直方向にズレており、また、回転量dr分が回転してズレた状態で貼り合わされている。なお、偏光フィルタ197は2√2wの幅を有し、右目用フィルタ198および左目用フィルタ199とから構成されているものとする。
このように、偏光フィルタ197が画面に対して回転量を伴ってズレて貼り合わされていても、図12(c)に示すように、右目画像および左目画像は適切に表示装置180の画面に表示される。すなわち、Rで示される右目画像は右目用フィルタ198と重なり合い、Lで示される左目画像は左目用フィルタ199と重なり合っている。従って、画面に対して位置ズレして貼り合わせられた偏光フィルタ197を介して表示される立体画像213にはクロストークの影響が無いため、ユーザは適切に立体画像213を立体的に見ることができる。
なお、偏光フィルムの幅の変化は、出力される立体画像の空間的なバラツキ(不均一さ)や有効画素数に影響を与える。例えば、本発明の第2の実施の形態において、表示装置の1画素分の縦幅に対して偏光フィルタを構成する右目用フィルタまたは左目用フィルタの縦幅(フィルタ幅)の倍率をsとした場合に、以下(e)乃至(h)の影響が想定される。
(e)s=2√2のとき、立体的に見える部分の空間的なバラツキが最も少なくなる。
(f)2√2<sのとき、空間的なバラツキが大きくなり、有効画素が増える。
(g)√2≦s≦2√2のとき、空間的なバラツキが大きくなり、有効画素が減る。
(h)s<√2のとき、全ての画素が無効画素になる。
そこで、本発明の第2の実施の形態を適用する場合には、s=2√2とした偏光フィルタを用いることが好ましい。
以上説明したとおり、本発明の第2の実施の形態によれば、立体画像作成部130は、偏光フィルタの位置ズレを示す位置補正情報として回転ズレを示す回転量をパラメータ受付部120から取得する。そして、このパラメータに基づいて位置ズレを補正して立体画像を作成することができる。これにより、例えば、μPOL方式の偏光フィルタをユーザが既存の表示装置に手で貼り合わせたことにより画面に対して回転を伴って位置ズレが生じていても、クロストークの影響が無い立体画像を表示させることができる。
本発明の実施の形態では、表示部150を備える画像処理装置について説明した。しかしながら、例えば、立体画像作成部により作成された立体画像を外部表示装置に出力し、その外部表示装置に表示させることが可能な画像処理装置に本発明の実施の形態を適用することができる。
なお、本発明の実施の形態は本発明を具現化するための一例を示したものであり、上述のように特許請求の範囲における発明特定事項とそれぞれ対応関係を有する。ただし、本発明は実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形を施すことができる。
また、本発明の実施の形態において説明した処理手順は、これら一連の手順を有する方法として捉えてもよく、また、これら一連の手順をコンピュータに実行させるためのプログラム乃至そのプログラムを記憶する記録媒体として捉えてもよい。この記録媒体として、例えば、CD(Compact Disc)、MD(MiniDisc)、DVD(Digital Versatile Disk)、メモリカード、ブルーレイディスク(Blu-ray Disc(登録商標))等を用いることができる。
本発明の第1の実施形態における画像処理装置100の機能構成例を示すブロック図である。 本発明の第1の実施の形態における画像入力部110に入力される画像の例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態におけるパラメータ受付部120によりパラメータの入力が受け付けられていない場合に表示装置180の画面に表示される立体画像の作成方法の一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における判定領域算出部131による判定領域算出および画素配置位置判定部132による画素位置の判定を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態における画素配置位置判定部132による画素位置の判定および立体画像処理部134による立体画像の作成を説明するための図である。 本発明の第1の実施の形態における立体画像作成部130により立体画像が作成される場合の流れの一例を示す図である。 本発明の第1の実施の形態における立体画像作成部130による立体画像画素配置位置判定処理の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における立体画像作成部130による立体画像画素配置位置判定処理の処理手順のうちの画素配置位置判定処理(図7に示すステップS910の処理手順)を示すフローチャートである。 本発明の第1の実施の形態における立体画像作成部130による立体画像作成処理の処理手順を示すフローチャートである。 本発明の第2の実施の形態における判定領域算出部131による判定領域算出および画素配置位置判定部132による画素位置の判定を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態における画素配置位置判定部132による画素位置の判定および立体画像処理部134による立体画像の作成を説明するための図である。 本発明の第2の実施の形態における立体画像作成部130により立体画像が作成される場合の流れの一例を示す図である。
符号の説明
100 画像処理装置
110 画像入力部
120 パラメータ受付部
130 立体画像作成部
131 判定領域算出部
132 画素配置位置判定部
133 判定結果保持部
134 立体画像処理部
140 表示制御部
150 表示部
180 表示装置
190、193、197 偏光フィルタ
191、194、198 右目用フィルタ
192、199 左目用フィルタ
201、211、402、405 右目画像
202、212、401、404 左目画像
203、204、213、305、505 立体画像
301、501 画素群
214、312、314、316 右目画像領域
215、313、315、317 左目画像領域
512、514、516 右目画像領域
513、515 左目画像領域

Claims (9)

  1. 偏光フィルタを構成する各ラインの垂直方向のサイズを示すフィルタ幅情報および前記偏光フィルタの位置ズレを示す位置補正情報を受け付ける受付部と、
    出力画像となる立体画像を構成する各画素が右目画像領域および左目画像領域のうちいずれに含まれるかを判定するための判定領域を前記フィルタ幅情報および前記位置補正情報に基づいて前記画素毎に算出する算出部と、
    前記画素毎に算出された判定領域に基づいて前記各画素が前記右目画像領域および前記左目画像領域のうちいずれに含まれるかを前記画素毎に判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づいて決定される画素配置に従って右目画像および左目画像から立体画像を作成する立体画像処理部と
    を具備する画像処理装置。
  2. 前記位置補正情報は、前記偏光フィルタの垂直方向のズレ情報を含み、
    前記算出部は、前記フィルタ幅情報および前記ズレ情報により特定される垂直方向に一定の幅を備える水平方向のラインを前記判定領域として算出する
    請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記偏光フィルタは、前記作成された立体画像が表示される表示画面の前面に固定される偏光フィルタであり、前記画素の垂直方向のサイズを基準値として当該基準値の2倍の大きさを前記偏光フィルタを構成する各ラインの垂直方向のサイズとし、
    前記算出部は、前記画素の垂直方向のサイズを前記一定の幅として前記判定領域を算出する請求項2記載の画像処理装置。
  4. 前記位置補正情報は前記偏光フィルタの回転ズレ情報を含み、
    前記算出部は、前記回転ズレ情報により特定される角度により前記水平方向のラインを回転して前記判定領域を算出する
    請求項2記載の画像処理装置。
  5. 前記偏光フィルタは、前記作成された立体画像が表示される表示画面の前面に固定される偏光フィルタであり、前記画素の垂直方向のサイズを基準値とし当該基準値の2√2の大きさを前記偏光フィルタを構成する各ラインの垂直方向のサイズとする偏光フィルタである請求項4記載の画像処理装置。
  6. 前記判定部は、前記画素が前記右目画像領域および前記左目画像領域のうちいずれにも含まれないと判定した画素を、前記立体画像を出力しない無効領域に含まれる画素であると判定する請求項1記載の画像処理装置。
  7. 偏光フィルタを構成する各ラインの垂直方向のサイズを示すフィルタ幅情報および前記偏光フィルタの位置ズレを示す位置補正情報を受け付ける受付部と、
    出力画像となる立体画像を構成する各画素が右目画像領域および左目画像領域のうちいずれに含まれるかを判定するための判定領域を前記フィルタ幅情報および前記位置補正情報に基づいて前記画素毎に算出する算出部と、
    前記画素毎に算出された判定領域に基づいて前記各画素が前記右目画像領域および前記左目画像領域のうちいずれに含まれるかを前記画素毎に判定する判定部と、
    前記判定部による判定結果に基づいて決定された前記立体画像を作成するための右目画像および左目画像を構成する各画素の画素配置を立体画像画素配置位置情報として保持する判定結果保持部と
    を具備する画像処理装置。
  8. 偏光フィルタを構成する各ラインの垂直方向のサイズを示すフィルタ幅情報および前記偏光フィルタの位置ズレを示す位置補正情報に基づいて、出力画像となる立体画像を構成する各画素が右目画像領域および左目画像領域のうちいずれに含まれるかを判定するための判定領域を前記画素毎に算出する算出手順と、
    前記画素毎に算出された判定領域に基づいて前記各画素が前記右目画像領域および前記左目画像領域のうちいずれに含まれるかを前記画素毎に判定する判定手順と、
    前記判定部による判定結果に基づいて決定される画素配置に従って右目画像および左目画像から立体画像を作成する立体画像処理手順と
    を具備する画像処理方法。
  9. 偏光フィルタを構成する各ラインの垂直方向のサイズを示すフィルタ幅情報および前記偏光フィルタの位置ズレを示す位置補正情報に基づいて、出力画像となる立体画像を構成する各画素が右目画像領域および左目画像領域のうちいずれに含まれるかを判定するための判定領域を前記画素毎に算出する算出手順と、
    前記画素毎に算出された判定領域に基づいて前記各画素が前記右目画像領域および前記左目画像領域のうちいずれに含まれるかを前記画素毎に判定する判定手順と、
    前記判定部による判定結果に基づいて決定される画素配置に従って右目画像および左目画像から立体画像を作成する立体画像処理手順と
    をコンピュータに実行させるプログラム。
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