JP2010138321A - インクジェット用インク - Google Patents
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Abstract
【解決手段】表面に有機基が化学的に結合している顔料と、界面活性剤と、水とを少なくとも含むインクジェット用インクにおいて、前記有機基は、顔料表面に直接若しくは他の原子団を介して化学的に結合している官能基と、80mgKOH/g以上250mgKOH/g以下の酸価を持つ共重合体と、の反応物を有し、前記界面活性剤は曇点が35℃以下であり、且つ、前記界面活性剤が下記式(1)に示す構造を有することを特徴とするインクジェット用インク。
(式(1)中、POはプロピレンオキシ基であり、EOはエチレンオキシ基であり、mは2以上15以下の整数であり、nは2以上15以下の整数であり、Rは炭素数7以上14以下のアルキル鎖であり、m/nが1以上である。)
【選択図】なし
Description
本発明のインクジェット用インクに用いることのできる界面活性剤は、曇点が35℃以下であり、かつ式(1)に示す構造を有する界面活性剤である。
本発明は顔料自体の分散性を高め、更に分散剤等を用いることなく分散可能としたポリマー結合型自己分散顔料を色材として用いる。本発明の色材、即ちポリマー結合型自己分散顔料とは、顔料と、顔料の表面に直接若しくは他の原子団を介して化学的に結合されている官能基と、該官能基と共有結合する共重合体とを指す。ポリマー結合型自己分散顔料を用いることで、共重合体が効率的に顔料の分散に寄与するため、光沢性を向上することができる。本発明においては更に上述した界面活性剤を用いるため、界面活性剤の寄与による顔料の分散性も効率的に向上することができる。
本発明に用いることのできるポリマー結合型自己分散顔料のベース顔料としては、公知の無機顔料、有機顔料のいずれも使用することができる。
本発明においてはポリマー結合型自己分散顔料を得るために、上述した無機顔料、有機顔料の表面に直接若しくは他の原子団を介して化学的に結合した官能基を導入することが求められる。該官能基は、後述する共重合体との反応物を含む有機基を構成するためのものであるため、官能基の種類は共重合体が有している官能基との反応性によって適宜選択することができる。
本発明において上述の官能基と共有結合する共重合体は、酸価が80mgKOH/g以上250mgKOH/g以下である。本発明において共重合体は上記した官能基と共有結合し、上記酸価を満たしていれば特に問題ない。
本発明のインクジェット用インクには、インク中で遊離して存在する共重合体をさらに含有していてもよい。このような共重合体としては、インクの長期保存安定性や吐出安定性を向上するために酸価が80mgKOH/g以上であることが好ましい。また、樹脂の浸透性を制御するという観点から酸価が200mgKOH/g以下であることが好ましい。
本発明のインクジェット用インクには、上記各成分の他に必要に応じて水性媒体として水溶性の有機溶媒を加えてもよい。また、記録媒体への浸透性を助けるための浸透剤、防腐剤、防黴剤等を加えてもよい。
[顔料分散体1]
カーボンブラック(BP100:キヤボット社製)500g、アミノフェニル(2−スルホエチル)スルホン(APSES)45g、イオン交換水900gを55℃に保温し、300rpmで20分間撹拌し、分散液を得た。次いで分散液を25質量%濃度の亜硝酸ナトリウムと反応させた後、遠心分離及び精製処理を行うことで15質量%固形分濃度の分散体Aを得た。この分散体Aを室温中で強撹拌しながら、分散体Aにペンタエチレンヘキサミン(PEHA)を滴下した。PEHA添加後、分散体Aを48時間撹拌し精製処理を行うことで10質量%固形分濃度の分散体Bを得た。次に、共重合体として、樹脂1の9.5質量%水溶液を調製し、攪拌した。上記撹拌中の樹脂水溶液に上記分散体Bを滴下して混合物Cを得た。このとき樹脂1は酸価100mgKOH/g、重量平均分子量7500のスチレン−アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体である。その後、混合物Cを150℃で15時間加熱乾燥し、蒸発乾燥物を得た。次いで、蒸発乾燥物をpH9に調製したNaOH水溶液中に分散させた後、更にNaOH水溶液を添加してpH10に調製し、更に精製処理及び粗大粒子の除去を行ってポリマー結合型自己分散顔料を含有する顔料分散体1を作製した。顔料分散体中の顔料の濃度は10質量%であり、P/B比は1/0.5であった。
樹脂1に代えて樹脂2を用いた以外は顔料分散体1と同様の操作を行い、実施例3用の顔料分散体2を得た。このとき樹脂2は酸価220mgKOH/g、重量平均分子量12000のスチレン−アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体である。顔料分散体中の顔料の濃度は10質量%であり、P/B比は1/0.5であった。
樹脂1に代えて樹脂3を用いた以外は顔料分散体1と同様の操作を行い、顔料分散体3を得た。このとき樹脂3は酸価300mgKOH/g、重量平均分子量12000のスチレン−アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体である。顔料分散体中の顔料の濃度は10質量%であり、P/B比は1/0.5であった。
カーボンブラックに代えてピグメントブルー15:3(クラリアント社製)に用いた以外は顔料分散体1と同様の操作を行い、顔料分散体4を得た。顔料分散体中の顔料の濃度は10質量%であり、P/B比は1/0.5であった。
カーボンブラックに代えてピグメントレッド122(チバスペシャリティーケミカルズ社製)を用いた以外は顔料分散体1と同様の操作を行い、顔料分散体5を得た。顔料分散体中の顔料の濃度は10質量%であり、P/B比は1/0.5であった。
カーボンブラックに代えてピグメントイエロー74(クラリアント社製)を用いた以外は顔料分散体1と同様の操作を行い、顔料分散体6を得た。顔料分散体中の顔料の濃度は10質量%であり、P/B比は1/0.5であった。
樹脂1に代えて樹脂4を用いた以外は顔料分散体1と同様の操作を行い、顔料分散体3を得た。このとき樹脂4は酸価70mgKOH/g、重量平均分子量12000のスチレン−アクリル酸−アクリル酸ブチル共重合体である。顔料分散体中の顔料の濃度は10質量%であり、P/B比は1/0.5であった。
表1に示す処方にて各成分を混合し、十分に撹拌して溶解した後、ポアサイズ1.5μmのミクロフィルター(富士フィルム社製)にて加圧ろ過し、本実施例に用いる各インクを作製した。得られたインクのP/B比、インク中に含まれる界面活性剤の全質量をaとし、インク中に含まれるポリマー結合型自己分散顔料に結合した共重合体の全質量をbとしたときの、b/aも表1に記載する。
[光沢性、光学濃度の評価]
実施例及び比較例のインクジェット用インクをキヤノン社製BJF−900用のインクカートリッジに詰め、キヤノン社製BJF−900を用い、100%dutyで記録媒体に印字を行った。得られた印字物を元に下記に示す物性の評価を行った。このとき記録媒体として、キヤノン社製スーパーフォトペーパーSP−101A4を用いた。
得られた印字物を24時間自然乾燥した後、印字物の光沢性を写像性解析装置DIAS(米国OEA社)を用いて測定した。測定結果を下記の基準によって評価した。結果を表3に示す。
◎:界面活性剤を含まないインクと比べて非常に光沢感が向上した。
○:界面活性剤を含まないインクと比べて光沢感が向上した。
△:界面活性剤を含まないインクと比べて光沢感の向上がみられなかった。
×:界面活性剤を含まないインクと比べて光沢感が低下した。
得られた印字物を24時間自然乾燥し、印字物の光学濃度をGretag Spectrolino(商品名:Gretag社製)で測定した。測定結果を下記の基準によって評価した。結果を表3に示す。
○:界面活性剤を含まないインクと比べてO.D.値が増加した。
×:界面活性剤を含まないインクと比べてO.D.値が変わらないもしくは低下した。
ノズルチェックパターンが最初に入っているベタ印字を、A4普通紙3枚に連続して印字し、2時間印字を行わずに放置し、その後再びベタ印字を連続して印字するサイクルを10回繰り返した。その時の印字乱れ、及び不吐出の有無を目視によって評価した。結果を表3に示す。
◎:印字乱れ及び不吐出がない
○:若干の印字乱れがあるが、不吐出はない
×:印字乱れ及び不吐出がある
Claims (3)
- 表面に有機基が化学的に結合している顔料と、界面活性剤と、水とを少なくとも含むインクジェット用インクにおいて、
前記有機基は、顔料表面に直接若しくは他の原子団を介して化学的に結合している官能基と、80mgKOH/g以上250mgKOH/g以下の酸価を持つ共重合体と、の反応物を有し、
前記界面活性剤は曇点が35℃以下であり、且つ、前記界面活性剤が下記式(1)に示す構造を有する
ことを特徴とするインクジェット用インク。
- 前記界面活性剤の曇点が25℃以下である請求項1に記載のインクジェット用インク。
- 前記インクジェット用インク中の前記界面活性剤の全質量をaとし、前記インクジェット用インク中の前記共重合体の全質量をbとしたときに、b/aが0.15以上6.0以下である請求項1または2に記載のインクジェット用インク。
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