JP2010133563A - 工作機械の回転テーブル装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】ラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けられるのは勿論のこと、高精度化(高回転精度化)、高剛性化、低トルク化及び低発熱化を図ると共に、更なる省スペース化を図る。
【解決手段】回転機構と揺動機構とを備えた工作機械の回転テーブル装置であって、前記回転機構においてワークが載置される回転テーブルに一体に形成された主軸と、回転テーブル支持ハウジングとの間に介装される各玉軸受が、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さH(=(外輪外径D−内輪内径d)/2)との断面寸法比(B/H)を(B/H)<0.63とされる。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えばフライス盤、旋盤、研削盤、ラップ盤に代表される研削、旋削、ラップ加工等を行なう工作機械の回転テーブルの回転支持部に用いられる玉軸受に関し、ラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けることができる玉軸受を用いた工作機械の回転テーブル装置に関する。
フライス盤、旋盤、研削盤等の工作機械の回転テーブルの回転支持部に用いられる転がり軸受には、被削材(ワーク)の加工精度(例えば、真円度、円筒度や内外径寸法精度)、加工面品位(例えば、加工面の光沢度や引き目など)や加工面あらさを良くするために、通常、高精度(高回転精度)、高剛性、低トルク及び低発熱が要求される。
特に、最近は、数値制御機能を有する工作機械(いわゆる、NC工作機械)がほとんどを占めており、一台の工作機械で種々の加工条件をこなせるNC旋盤、NCフライス盤やマシニングセンタ、あるいはNC旋盤にマシニングセンタの機能を付加した複合型工作機械が増加している。これらのNC工作機械や複合型工作機械は、単能型の工作機械に対して機械要素も多く、一台の機械で必要とされる床スペースが大きい。そのため、各機械要素は、上述した高精度(高回転精度)、高剛性、低トルク、低発熱の要求を満足することに加えて省スペース化を達成することが必要である。
これらの工作機械の被削材(ワーク)を保持する回転テーブル用軸受としては、従来、次の(1)〜(4)に示すものが使用されている。
(1)クロスローラ軸受(図24参照)
クロスローラ軸受は、内輪1と外輪2との間に円筒形の多数のころ3が転動自在に配設されており、一つの軸受でラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けられ、また、省スペース化が可能である。
しかし、クロスローラ軸受は、転動体がころであり、軌道溝1a,2aに対してころ3の転がり接触面が線接触しているので、トルクが大きく、しかも軸やハウジングに組み込んだ際のわずかな変形により、線接触部分の接触状態が不安定となり、トルクむらが発生しやすい。また、工作機械の回転テーブル用では、高精度化と高剛性化を図るために軸受に予圧をかけることが多いが、この場合、上記の変形によるトルクむらがさらに大きくなる。
(2)4点接触玉軸受(図25参照)
4点接触玉軸受は、内輪4と外輪5との間に多数の玉6が転動自在に配設されており、一つの軸受でラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けられ、また省スペース化が可能である。
4点接触玉軸受の場合、転動体が玉なので、純アキシャル荷重を受ける場合、又はラジアル荷重よりアキシャル荷重が優勢な場合、同寸法のクロスローラ軸受よりトルクが小さい一方で、アキシャル荷重に対してラジアル荷重が優勢な場合、又は純ラジアル荷重を受ける場合、各玉6は軌道溝4a,5aと4点で接触するため玉6と各軌道溝4a,5aとのスピン滑りが大きく、やはりトルクが大きい。また、クロスローラ軸受と同様に、工作機械の回転テーブル用では、高精度化と高剛性化を図るために軸受に予圧をかけることが多いが、この場合、玉6が常に内外輪軌道溝4a,5aと4点で接触するため、トルクがさらに増加してしまう。
(3)2列組合わせ玉軸受(図26参照)
図26は、内輪7と外輪8との間に複数の玉9が転動可能に配設されたアンギュラ玉軸受等を2列に組合わせている。2列組合わせ玉軸受の場合、それぞれの単列軸受において、玉9と内外輪7,8の軌道溝間は2点接触であるので、低トルク化は図れるものの、単列軸受の2倍の軸方向スペースが必要となり、コンパクト化の点でクロスローラ軸受や4点接触玉軸受に劣る。
更に、2列組合せ玉軸受で、省スペース化を目的として、極薄肉の深みぞ玉軸受やアンギュラ玉軸受(図27参照)を組み合わせたものがあり、図28に示すように、内輪7及び外輪8はそれぞれ内輪押え10や外輪押え11を介して軸12やハウジング13にボルト14を利用して締結され、外輪押え11は外輪8の外径面の一部、内輪押え10は軸12の外径面の一部に嵌合して、軸12を介して軸受と芯がずれないように位置決めされている。
これらの2列組合せ玉軸受は省スペース化の点では有利であるが、内外輪7,8のリング肉厚が非常に薄く、内外輪7,8の剛性が低いため、加工精度が出にくく、且つ軸12やハウジング13に組み込んだ際、内輪押え10や外輪押え11等の押し付け力により変形しやすく、組み込み精度の確保に手間を要する等の問題がある。また、場合によっては、組み込み時の変形により内外輪7,8の軌道溝が歪み、各玉9と軌道溝との接触部間で偏荷重が加わったり、玉9の円滑な転がり運動が阻害されることがある。
(4)2列組合せ円すいころ軸受(図29参照)
図29は、内輪21と外輪22との間に保持器23を介して複数の円すい形のころ24が転動可能に配設された円すいころ軸受20を内輪間座25及び外輪間座26を介して2列に組合わせている。円すいころ軸受は、クロスローラ軸受と同様に転動体がころであり、軌道溝に対してころ24の転がり接触面が線接触しており、また、ころ24の端部と内輪21のつば部27が滑り接触しているのでトルクが大きくなり、更に、単列軸受の2倍の軸方向スペースが必要である。また、工作機械の回転テーブル用では、高精度化と高剛性化を図るために、軸受に予圧をかけることが多いが、この場合、トルクがさらに大きくなる。
また、例えば、従来の横型マシニングセンタ(エンドミルやドリル等の治工具を保持するスピンドルが水平軸である構造)の回転テーブル装置30の場合、図30に示すように、被削材(ワーク)31を保持する回転テーブル32の主軸33を転がり軸受Aを介して機械本体34に対して鉛直方向に維持する縦軸回転機構のみであり、回転テーブル32の回転による位置決めによって、4側面が主加工できる構造とされている。
また、最近では、4側面以外に上面も種々の加工が可能な5面加工(被削材(ワーク)を保持する回転テーブルの設置面側以外の加工が1段取りで可能)のマシニングセンタやNC旋盤とマシニングセンタの両機能を備えた複合加工機が増加している。
このような工作機械の場合、図31に示すように、被削材(ワーク)41を保持する回転テーブル装置40では、回転テーブル42の回転機構以外に回転テーブル42全体がテーブル水平状態を0°としたとき、−100°〜+100°程度傾斜させる揺動機構を備えており、回転テーブル42の周辺の部品スペースが増加せざるを得ないため、更なる省スペース化が要求される。また、回転テーブル42全体を揺動させるための動力をできるだけ軽減し、省エネルギー化を図るためには、回転テーブル42の回転機構のコンパクト化による軽量化も必要である。
特開2000−271829号公報
本発明はこのような不都合を解消するためになされたものであり、ラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けられるのは勿論のこと、高精度化(高回転精度化)、高剛性化、低トルク化及び低発熱化を図ることができると共に、更なる省スペース化を図ることができる玉軸受を用いた工作機械の回転テーブル装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に係る発明は、回転機構と揺動機構とを備え、
前記回転機構は、
ワークが載置される回転テーブルと、
該回転テーブルと一体に形成された主軸と、
該主軸の外周に内輪が外嵌されると共に、回転テーブル支持ハウジングの内周に外輪が内嵌された玉軸受と、
前記主軸の回転駆動により前記回転テーブルが回転するように構成された工作機械の回転テーブル装置であって、
前記揺動機構は、
前記回転テーブル支持ハウジングを機械本体に対して、前記主軸に直交する方向に所定角度で回動可能とすることによって前記回転テーブルを揺動するように構成されて、
前記玉軸受は、
外輪の軌道溝と内輪の軌道溝との間に多数の玉が転動自在に配設された2列組合せのアンギュラ玉軸受で構成され、
各アンギュラ玉軸受は、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さHとの断面寸法比(B/H)が(B/H)<0.63であり、
背面組合せで配設され、
各列軸受の玉の軸方向の位置(軸方向ピッチ)が、組合せ面と反対側の面よりにされ、
円環部を有し、該円環部同士を対向させた冠形保持器を有し、
背面組合せされた各軸受の外側にのみシールが配設されたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の工作機械の回転テーブル装置において、前記玉のピッチ円直径が前記内輪の内径寸法と前記外輪の外径寸法との平均値よりも大であることを特徴とする。
本発明によれば、工作機械の回転テーブルの回転支持部に用いられる各玉軸受において、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さHとの断面比(B/H)を(B/H)<0.63とすることで、ラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けられるのは勿論のこと、高精度化(高回転精度化)、高剛性化、低トルク化及び低発熱化を図ることができると共に、更なる省スペース化を図ることができる。
本発明の第1の態様の実施の形態の一例である工作機械の回転テーブル用単列玉軸受を説明するための要部断面図である。 図1の単列玉軸受を2列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 本発明の第1の態様の他の実施の形態である単列玉軸受を2列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 図1の単列玉軸受と他の実施の形態である単列玉軸受とを2列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 本発明の第1の態様の他の実施の形態である単列玉軸受を2列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 本発明の第1の態様の他の実施の形態である単列玉軸受を説明するための要部断面図である。 図1の単列玉軸受を3列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 図1の単列玉軸受を4列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 図1の単列玉軸受を2列正面組合せで組み合わせた状態を示す要部断面図である。 本発明の第1の態様の他の実施の形態である単列玉軸受を2列組み合わせた状態を示す要部断面図である。 保持器の径方向に沿う断面図である。 保持器を径方向内側から見た部分斜視図である。 図11の矢印B方向から見た図である。 (a)は図11の矢印A方向から見た図、(b)は(a)の変形例を示す図である。 本発明の第2の態様の実施の形態の一例である工作機械の回転テーブル用複列玉軸受を説明するための要部断面図である。 本発明の第2の態様の他の実施の形態である複列玉軸受を説明するための要部断面図である。 本発明の第2の態様の他の実施の形態である複列玉軸受を説明するための要部断面図である。 本発明の第2の態様の他の実施の形態である複列玉軸受を説明するための要部断面図である。 内輪の半径方向の変形量を説明するための説明図である。 内輪の断面2次モーメントの計算方法を説明するための説明図である。 断面寸法比(B/H)と半径方向の内外輪の変形量との関係を示すグラフ図である。 断面寸法比(B/H)と断面2次モーメントIとの関係を示すグラフ図である。 各種軸受での計算モーメント剛性の比較を示すグラフ図である。 クロスローラ軸受の要部断面図である。 4点接触玉軸受の要部断面図である。 従来の2列組合せアンギュラ玉軸受の要部断面図である。 従来の極薄肉断面の2列組合せアンギュラ玉軸受の要部断面図である。 従来の極薄肉断面の2列組合せアンギュラ玉軸受を軸に取り付けた状態を示す断面図である。 従来の2列組合せ円すいころ軸受の要部断面図である。 工作機械の回転テーブル装置の一例を示す概略断面図である。 工作機械の回転テーブル装置の他の例を示す概略断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図を参照して説明する。
図1は本発明の第1の態様の実施の形態の一例である工作機械の回転テーブル装置用単列玉軸受を説明するための要部断面図、図2は図1の単列玉軸受を2列組み合わせた状態を示す要部断面図、図3〜図14は本発明の第1の態様の他の実施の形態を説明するための図、図15は本発明の第2の態様の実施の形態の一例である工作機械の回転テーブル装置用複列玉軸受を説明するための要部断面図、図16〜図18は本発明の第2の態様の他の実施の形態である複列玉軸受を説明するための要部断面図である。
なお、各実施の形態共に、図31に示す工作機械の回転テーブル装置に組み込まれる玉軸受を例に採るが、これに限定されず、例えば図30に示す工作機械の回転テーブル装置に組み込まれる玉軸受やその他の工作機械の回転テーブル装置に組み込まれる玉軸受に本発明を適用してもよい。
まず、図31に示す工作機械の回転テーブル装置40について説明すると、この回転テーブル装置40は、例えば5面加工横形マシニングセンタの一部を構成するものであり、被削材(ワーク)41が載置される回転テーブル42と主軸43が一体とされ、主軸43の外周に玉軸受Aの内輪(回転輪)が外嵌されると共に、回転テーブル支持ハウジング44の内周に転がり軸受Aの外輪が内嵌され、主軸43の回転駆動により回転テーブル42が高精度(振れ精度)で回転する。
また、回転テーブル支持ハウジング44と一体の回転テーブル傾斜軸45の外周には玉軸受Bの内輪(揺動輪)が外嵌されると共に、機械本体46の内周に玉軸受Bの外輪が内嵌され、回転テーブル傾斜軸45が高精度で揺動運動できるようになっている。
工作機械の回転テーブル装置40に組み込まれる玉軸受Aは、回転テーブル装置40の回転テーブル42に載置された被削材(ワーク)41を、高精度(振れ精度)で回転させること、低発熱、低トルク及び加工時の荷重に対する変位を少なくする(高剛性)ことが要求される。また、玉軸受Aは、回転テーブル42の重量に加え、加工条件に応じて発生するラジアル荷重、アキシャル荷重及びモーメント荷重、或いはこれらの荷重が重なりあった複合荷重を受けることになる。
一方、玉軸受Bは、玉軸受Aの負荷荷重に加え、回転テーブル支持ハウジング44及び回転テーブル傾斜軸45などの重量も受けることになる。
以下、玉軸受A及び玉軸受Bの具体例を詳述する。
本発明の第1の態様の実施の形態の一例である工作機械の回転テーブル装置用単列玉軸受100は、図1に示すように、外輪101の軌道溝101aと内輪102の軌道溝102aとの間に多数の玉103が転動自在に配設された単列の総玉のアンギュラ玉軸受100において、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さH(=(外輪外径D−内輪内径d)/2)との断面寸法比(B/H)を(B/H)<0.63としている。
ここで、この実施の形態では、図2に示すように、アンギュラ玉軸受100を2列背面組合せとし、7940A(接触角30°)の2列組合せアンギュラ玉軸受と置き換える場合を例に採る。
7940Aのアンギュラ玉軸受は、内輪内径d:φ200mm、外輪外径:Dφ280mm、軸方向断面幅(軸受単体幅)Bが38mmであるので、断面寸法比(B/H)=0.95である。したがって、本実施形態のアンギュラ玉軸受100では、断面寸法比(B/H)=0.475(内輪内径及び外輪外径はそのままで、軸方向断面幅(軸受単体幅)Bを19mmとした)としている。これにより、ラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けられるのは勿論のこと、高精度化(高回転精度化)、高剛性化、低トルク化及び低発熱化を図ることができると共に、軸方向寸法で1/2の省スペース化を図ることができる。
もちろん、必要に応じて、アンギュラ玉軸受100の断面寸法比(B/H)を0.475未満或いは0.475を超える(但し(B/H)<0.63)ように設定してもかまわない。因みにアンギュラ玉軸受100の接触角は例えば30°としている。
なお、本実施形態では、玉103のピッチ円直径は次式(1)のとおりとしているが、軸受1列あたりの玉数を増やして更にモーメント剛性を増加させたい場合は、次式(2)を採用して、玉103のピッチ円直径を外輪側にずらして図3に示す構造としてもよいし、必要に応じて次式(3)を採用して逆に玉103のピツチ円直径を内輪102側にずらしてもよい(図示せず)。
玉のピッチ円直径=(内輪内径+外輪外径)/2 …(1)
玉のピッチ円直径>(内輪内径+外輪外径)/2 …(2)
玉のピッチ円直径<(内輪内径+外輪外径)/2 …(3)
また、必要に応じて、図4に示すように、組み合わされる左右の玉軸受の玉ピッチ円直径を同―値とせずともよいし、組み合わされる左右の玉軸受の玉103の径を同一値としなくてもよい。加えて、組み合わせる2個の玉軸受の断面寸法比(B/H)は同一でなく、例えば玉径の小さい方を(B/H)=0.35、玉径の大きい方を(B/H)=0.60としても構わない。更に、玉103の軸方向ピッチも軸方向中心でなくともよく、シールや保持器の装着有無やモーメントの作用点間距離の確保等のために玉103の軸方向ピッチを軸方向にずらしてもよい。
図5は、軸方向の一方の端部に環状シール体104を装着したアンギュラ玉軸受100を2列背面組み合わせたものである。
軸方向の一方の端部に環状シール体104を装着したアンギュラ玉軸受100を2列組み合わせて機械等に取り付けた後(シール取り付け面を外側に向けて組み合わせる)は、軸受使用中に外部からの異物やごみ等の侵入及び封入グリースの外部への洩れを防止することが可能である。環状シール体104は、この実施の形態では、外輪101のシール溝104aに押し込んで挿入する非接触型(内輪102と非接触)で金属芯金105の補強タイプのゴムシール(例えばニトリルゴム・アクリルゴムやフッ素ゴム)106とし、組み合わせ端面と反対側のみ環状シール体104を装着して省スペース化を図っている。
図6は、軸方向の両端部に環状シール体104を装着したアンギュラ玉軸受100を示したものである。
軸方向の両端部に環状シール体104を装着したアンギュラ玉軸受100を機械等に取り付けた後は、軸受使用中に外部からの異物やごみ等の侵入を防止すると共に、軸受取扱い時や軸やハウジングヘの組込み時においても、異物やごみ等の侵入及び封入グリースの外部への洩れを防止することが可能となる。組み合わせについては、2列でモーメント剛性を増加させるためには、モーメントの作用点距離が大きくとれる背面組み合わせ(図2等で接触角がハの字の向きとなっている)を採用するのが望ましい。
更に剛性が必要な場合は、図7及び図8に示すように、3列以上の多列組み合わせとしても構わないし、何らかの理由(例えば、軸受組込み時にミスアライメント発生が避けられず、軸受の内部荷重負荷を極力抑えたい場合等)で、モーメント剛性を小さくしたい場合は、図9に示すように、正面組み合わせ(接触角の向きが逆ハの字)等の配列としてもよい。
更には、モーメント荷重や両方のアキシャル荷重を負荷するためには、2列以上の組み合わせ軸受とする必要があるが、荷重条件や方向に応じて使用条件上で可能であれば、単列軸受で使用してもかまわない。
また、本実施形態では、アンギュラ玉軸受としているが、深みぞ玉軸受等その他の玉軸受としてもよい。環状シール体は、図5及び図6で示した非接触型ではなく、接触型の金属芯金補強タイプのゴムシール(ゴム材質は、例えばニトリルゴム・アクリルゴムやフッ素ゴム)でもよいし、外輪101のシール溝に加締め加工する金属シールド板でもかまわない。また、環状シール体を内輪102側のシール溝に押し込んで挿入したり、又は加締め加工で取り付けるようにしてもよい(外輪と接触又は非接触する構造)。
内輪102、外輪101及び玉103の材料は、標準的な使用条件では軸受鋼(例えば、SUJ2、SUJ3など)とするが、使用環境に応じて、耐食材料であるステンレス系材料(例えば、SUS440C等のマルテンサイト系ステンレス鋼材やSUS304等のオーステナイト系ステンレス鋼材、SUS630等の析出硬化系ステンレス鋼材など)、チタン合金やセラミック系材料(例えば、Si、SiC、Al、ZrO等)を採用してもよい。
潤滑方法も特に限定されず、一般的な使用環境では、鉱油系グリースや合成油系(例えば、リチウム系、ウレア系等)のグリースや油を使用でき、高温環境用途などではフッ素系グリースまたはフッ素系の油、あるいはフッ素樹脂、MoSなどの固体潤滑剤を使用することができる。
図10は、軸方向の一方の端部(組合せ側端面と反対側の端部)に環状シール体104を装着し、且つ玉103を転動可能に保持する保持器110を備えたアンギュラ玉軸受100を2列背面組み合わせたものである。
保持器110としては、例えば、図11〜図14(a)に示すように、円環部111と、該円環部111の一端部に周方向に略等間隔で複数箇所軸方向に突設された柱部112と、各柱部112間に形成されて玉103を周方向に転動可能に保持するポケット部113とを備えた柔軟性のある冠形保持器を採用している。保持器110の材質は、例えば、ポリアミド、ポリアセタール、ポリフェニレンサルファイド等の合成樹脂材とし、必要に応じて、合成樹脂材にガラス繊維や炭素繊維等の補強材を混入した材料を用いる。
また、この実施の形態では、軸受の負荷容量や剛性を上げるために、隣り合う玉103間の円周方向ピッチは極力小さくし、できる限り玉数を多くしている。更に、玉103の軸方向ピッチをできるだけ組合せ側端面の反対側にずらし(図10:X>X)、保持器110の円環部111が軸受組合せ端面側になるように配置しており、モーメント剛性を上げるための作用点間距離を大きくとれるようにしている。
なお、総玉軸受の場合も、環状シール体の装着の有無等、必要に応じて同様に玉の軸方向ピッチを幅中央ではなく、軸方向の左右いずれかの方向(軸受合わせ端面側、あるいは反対側)にずらしてもかまわない。
保持器付きの軸受は、回転が1方向の連続回転や大きなモーメント荷重が加わる条件等、各玉の接触角の変化による公転速度のばらつきが発生しやすい条件等で、総玉軸受を使用した場合の玉間の接触や玉つまりが生じやすい用途で低トルク、低発熱等の点で、より良い効果を発揮する。
更に、本実施形態では、ポケット部113の入り口部を玉径より若干小さくして引っかかり(パチン代)を設ければ、内輪102及び外輪101に組み込む際、玉103の脱落がなく軸受の組立が容易である。
保持器の形状は、本実施形態に限定されず、各玉103間に配置するセパレータタイプの保持器の他、いずれの方式でもよい。また、材料も合成樹脂材ではなく、金属材料でもかまわない。
また、図14(b)は図14(a)と基本構造は同様な冠形保持器であるが、円環部111の少なくとも円周方向の一箇所で互いに隣り合うポケット部113間を予め切断して、各切断面間に所定のすき間を持たせた構造としている。
このような構造を採用することで、保持器と内外輪との熱膨張係数差及び保持器の寸法精度や真円度のばらつき(特に、軸受サイズが大きい場合)により、転動体ピッチ円径と保持器のピッチ円径がずれた場合でも、片持ち形状であることによる半径方向の柔軟性と、各切断面間のすき間による円周方向の弾力的変形(円周方向の柔軟性)を兼ね備えることとなるため、玉103とポケット部113間の突っ張り力を緩衝して、保持器の損傷や摩耗を防止すると共に、玉103とポケット部113内面とのすべり接触抵抗によるトルクむらや発熱をより軽減することができる。
また、本発明の玉軸受は、構造上、使用玉径が小さくなるため、保持器の円環部111の半径方向の厚みは厚くできず(図10からも理解できるように、保持器は内輪外径と外輪内径との間の空隙部に適度なすき間を設けて位置決めさせる必要があり、この内輪外径と外輪内径との間の空隙部は玉径と略比例関係にあるので狭い)、更に、幅狭構造により、軸方向の間隙部も狭く、軸方向厚みも薄くせざるを得ない。このため、標準サイズの軸受より保持器の円環部が極めて小さく、真円度等の寸法精度を出しにくくなるので、円環部111を図14(b)のようにした保持器構造は、特に上述した保持器の損傷や摩耗防止効果及びトルクむらや発熱の軽減に関して効果が得られる。
また、対象とする用途は、軸受のdmn値(dm:転がり軸受の転動体ピッチ円直径(mm)とn:回転速度(min−1)との積)がせいぜい20万〜30万以下の場合が多く、これらの用途に本発明を適用する場合、図14(b)のような保持器構造としても、遠心力による悪影響は発生しない。なお、必要に応じて、円環部111の切断箇所は円周方向で2カ所以上としても構わない。この場合、切断箇所は、可能な限り円周方向で等分とすることが望ましい。また、これらの玉軸受を工作機械の回転テーブル装置に適用する場合、剛性を大きくするために、通常、予圧をかけて使用するが、条件に応じて、或いはその他の用途等ですき間を持たせて使用してもよい。
ここで、図21及び図22は、それぞれ標準的に使用されている極薄肉玉軸受(軸受内径:φ203.2mm,軸受外径:φ254mm,軸受幅:25.4mm,前記断面寸法比(B/H)=1)を基準とし、軸受外径及び軸受幅を変えずに、軸受内径を変化させた場合(即ち、(B/H)の値を変化させた場合)の内外輪リングの半径方向の変形特性(図19参照:内輪を例示)及び半径方向の断面2次モーメントI(図20参照):I=bh/12)を比較した結果を示している。
図21及び図22によると、(B/H)=0.63未満で、剛性の増加率勾配の変化が顕著に出ている。すなわち、断面2次モーメントIの増加は顕著になり、半径方向の内外輪リングの変形量の減少は飽和状態となる。
従って、本発明では、従来の極薄肉軸受で問題となる内外輪製作時の旋盤加工や研磨加工時の加工力による軸受変形を防止することができ、真円度や偏肉等の軸受精度を向上させることができる。
また、軸やハウジングに組み込んだ場合(特に、軸やハウジングとすきま嵌合で組み込んだ場合)、内輪押えや外輪押え等で軸受を固定したときの内外輪の変形(特に真円度の悪化)を抑制することができると共に、変形によって生じるトルク不良や回転精度不良の他、発熱増大や摩耗、焼付き等の不具合を防止することができる。
つまり、従来使用されている極薄肉玉軸受に比較して、省スペース化と同時に高精度化を両立させることが可能である。
一方、国際標準化機構(ISO)で規定されている寸法系列が18(例えば6820)、19(例えば6924)、10(例えば6028)、02(例えば7224A)、03(例えば7322A)の標準玉軸受では、軸受内径寸法がφ5mm〜φ500mmにおいては、上述の断面寸法比(B/H)は0.63〜1.17に設定されている。
したがって、これらの玉軸受の断面寸法比(B/H)の最大値1.17の約1/2倍、すなわち0.63未満に設定することで、従来の標準単列玉軸受で最も幅狭の玉軸受より幅狭で、且つ従来の標準単列玉軸受の軸方向スペース以内に、単列の玉軸受を2列組み合わせて配置することができる。
例えば、従来の玉軸受の断面寸法比(B/H)が(B/H)=0.9であれば、本発明の軸受の断面寸法比(B/H)を(B/H)=0.45とすればよい。また、本例の場合、組み合わせる2個の玉軸受の断面寸法比(B/H)を同一にする必要はなく、例えば、片方を0.50、もう一方を0.40としてもよい。
なお、単列玉軸受は、1列では、予圧をかけたりモーメント荷重を負荷することは困難であるが、2列以上の多列組合せとすることで、ラジアル荷重・アキシャル荷重及びモーメント荷重を負荷することが可能となる。
また、各玉が内外輪の軌道溝に対して常に2点で接触するので、4点接触玉軸受のように、玉の大きなスピンによるトルクの増加を抑制することができ、更には、クロスローラ軸受や2列組合わせ円すいころ軸受に比べて、転がり抵抗が低くなるので低トルク化を実現することができる。
さらに、幅寸法が従来の標準単列玉軸受の約半分となることで、玉径も従来の玉軸受の半分程度となるが、逆に1列あたりの玉数が増加し、軸受剛性は従来の玉軸受に対して増加する。また、工作機械の回転テーブルの回転支持部に用いる場合においては、低速回転、または揺動回転条件が大部分の比率を占めているので、玉径を小さくしたことにより軸受の負荷容量が低下しても転がり疲れ寿命時間が実用上で問題となることはない。
次に、図15を参照して、本発明の第2の態様の実施の形態の一例である工作機械の回転テーブル装置用複列玉軸受を説明する。
この複列総玉アンギュラ玉軸受200は、外輪201の複列軌道溝201a,201bと内輪202の複列軌道溝202a,202bとの間に多数の玉203が転動自在に配設され、軸方向断面幅B2と半径方向断面高さH2(=(外輪外径D2−内輪内径d2)/2)との断面寸法比(B2/H2)が(B2/H2)<1.2とされており、玉ピッチ円直径が半径方向断面高さの中央に設定されている。
このように、複列玉軸受において、断面寸法比(B2/H2)を以上のような設定とすることで、単列の幅狭玉軸受を2列組合わせとした場合と同様、従来の標準単列玉軸受の軸方向幅スペース内に複列玉軸受を配置することが可能となり、また、予圧をかけたり、モーメント荷重を負荷すること等も可能となる。その他の作用効果は単列の幅狭玉軸受を2列組合わせとした場合と同様である。
ここで、この実施の形態では、複列玉軸受200を7940A(接触角30°)の2列組合せアンギュラ玉軸受に置き換えた場合を例に採る。
7940Aは、内輪内径φ200mm、外輪外径φ280mm、軸方向断面幅(軸受単体幅):Bが38mmであるので、断面寸法比(B/H)=0.95である。したがって、本実施形態のアンギュラ玉軸受200では、断面寸法比(B2/H2)=0.95(内輪外径及び外輪外径はそのままで、軸方向断面幅(軸受単体幅):B2を38mmとした)としている。これにより、ラジアル荷重と両方向のアキシャル荷重、モーメント荷重を受けられるのは勿論のこと、高精度化(高回転精度化)、高剛性化、低トルク化及び低発熱化を図ることができると共に、軸方向寸法で1/2の省スペース化を図ることができる。
もちろん、必要に応じて、断面寸法比(B2/H2)を0.95未満或いは0.95を超える(但し、(B2/H2)<1.2)ように設定してもよい。因みにアンギュラ玉軸受200の接触角は、例えば30°としている。
なお、図16は、モーメント剛性をあげるため、複列総玉アンギュラ玉軸受200で玉ピッチ円直径を外径側にずらした例であり、図17は、複列総玉アンギュラ玉軸受200で各列の玉径や玉ピッチ円直径を変えた例であり、図18は、軸方向の両端部に環状シール体104を装着した複列総玉アンギュラ玉軸受200で、モーメント剛性をあげるため、玉ピッチ円直径を外径側にずらした例である。
いずれの例の場合も、環状シール体、保持器等の構造や装着の有無の他、構造に関する適用例は、上記第1の態様の実施の形態で記載した単列玉軸受に準ずる。また、上記第1の態様の実施の形態と同様に、予圧及びすき間のいずれの条件で使用してもよい。
ここで、図23は、各種軸受の計算モーメント剛性の比較である。同一サイズ(計算例は、軸受名番7906A(接触角30°)相当で、内外径寸法が同じ場合:内輪内径φ30mm、外輪外径φ47mm)では、単列の幅狭アンギュラ玉軸受(接触角30°:総玉軸受の計算例)を2列組合わせ、且つ内外輪の軌道溝曲率半径を変化させた本発明例A〜Eは、いずれもクロスローラ軸受、標準2列組合わせアンギュラ玉軸受及び4点接触玉軸受に比べてモーメント剛性が大きくなっている。例えば、本発明例Bは、クロスローラ軸受の2.4倍、標準2列組合わせアンギュラ玉軸受の1.9倍、4点接触玉軸受の3.3倍のモーメント剛性を保持させることが可能である。
なお、それぞれの設計予圧すきまは、本発明例A〜E、標準2列組合わせアンギュラ玉軸受及び4点接触玉軸受は、−0.010mm、クロスローラ軸受は−0.001mmと実用上の標準的な値として計算している(クロスローラ軸受で、−0.001mmより小さい予圧設定をした場合、トルクが過多となり実用上で使用不可となるおそれがある。)。
なお、本発明に係る幅狭玉軸受の適正な玉径は、シール等の装着有無により変化するが、剛性を増加させるため、極端に玉径を小さくすると、玉と内外輪の軌道溝との接触部間の面圧が増加し、耐圧痕性が低下するため、おおむね、軸受幅(B)又は(B2/2)の30%〜90%が望ましい。
さらに、本発明をアンギュラ玉軸受に適用した場合、軸受の接触角は必要な剛性(例えば、モーメント剛性)及び要求トルクにより選ばれるが、おおむね10〜60°の範囲が望ましい。
さらに、荷重の方向や大きさに合わせて、必要に応じて、組合わせた各単列軸受の接触角、あるいは複列軸受の場合は各列間の接触角を変えても構わない。
さらには、内外輪軌道溝の曲率半径は、要求される剛性やトルク特性に応じて、51〜60%Da(Da:玉径)、好ましくは52〜56%Da、より好ましくは52〜54%Da程度とする。また、内外輪のそれぞれの軌道溝の曲率半径は同一でなくてもよいし、組み合される単列軸受間や複列軸受の各列間で異なってもよい。
40 回転テーブル装置
42 回転テーブル
100 単列玉軸受
101 外輪
101a 外輪軌道溝
102 内輪
102a 内輪軌道溝
103 玉
200 複列玉軸受
201 外輪
201a,201b 外輪軌道溝
202 内輪
202a,202b 内輪軌道溝
203 玉

Claims (2)

  1. 回転機構と揺動機構とを備え、
    前記回転機構は、
    ワークが載置される回転テーブルと、
    該回転テーブルと一体に形成された主軸と、
    該主軸の外周に内輪が外嵌されると共に、回転テーブル支持ハウジングの内周に外輪が内嵌された玉軸受と、
    前記主軸の回転駆動により前記回転テーブルが回転するように構成された工作機械の回転テーブル装置であって、
    前記揺動機構は、
    前記回転テーブル支持ハウジングを機械本体に対して、前記主軸に直交する方向に所定角度で回動可能とすることによって前記回転テーブルを揺動するように構成されて、
    前記玉軸受は、
    外輪の軌道溝と内輪の軌道溝との間に多数の玉が転動自在に配設された2列組合せのアンギュラ玉軸受で構成され、
    各アンギュラ玉軸受は、軸方向断面幅Bと半径方向断面高さHとの断面寸法比(B/H)が(B/H)<0.63であり、
    背面組合せで配設され、
    各列軸受の玉の軸方向の位置が、組合せ面と反対側の面よりにされ、
    円環部を有し、該円環部同士を対向させた冠形保持器を有し、
    背面組合せされた各軸受の外側にのみシールが配設されたことを特徴とする工作機械の回転テーブル装置。
  2. 前記玉のピッチ円直径が前記内輪の内径寸法と前記外輪の外径寸法との平均値よりも大であることを特徴とする請求項1に記載の工作機械の回転テーブル装置。
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