JP2010133464A - 密封構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】合成樹脂の成型体からなる第1部材と、インサート成型によって一体に備える金属製締結部材を介して締結される第2部材との締結部をシールする機能と、第1部材に対する締結部材の装着部をシールする機能とを兼ね備えた密封構造を提供する。
【解決手段】合成樹脂の成型体からなる第1部材1と、第1部材1にインサート成型によって一体とされた金属製締結部材2と、締結部材2を介して第1部材1に締結される第2部材4とによる締結部における密封構造である。第1部材1と、締結部材2との間には、締結部材2の外周部に嵌装された状態でインサート成型によって一体とされた弾性体からなる環状ガスケット3が介在される。前記締結の際、環状ガスケット3が締結方向に圧縮され、これによって第1部材1と第2部材4とが密封されるよう構成したことを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、合成樹脂の成型体からなる第1部材と、該第1部材にインサート成型によって一体とされた締結部材と、該締結部材を介して前記第1部材に締結される第2部材とによる締結部における密封構造に関する。
近時、自動車用エンジン等においては、軽量化及び低燃費化の為に、エンジン部品等として合成樹脂の成型体が広く用いられるようになった。このような合成樹脂の成型体としてはシリンダヘッドカバー、ラジエータ関連機器、オイルパン等のハウジング部材や配管部材等が挙げられ、これらの部材には、例えば、オイルコントロールバルブの装着用ねじ部、水温センサー取付用ねじ部、或いはオイル抜栓装着用ねじ部等が、インサート成型によって一体に固着される(例えば、特許文献1又は2参照)。
特開平9−170685号公報 特許第4137019号公報
図6は、合成樹脂の成型体からなるハウジング部材或いは配管部材としての第1部材100に、該第1部材100に対してインサート成型により一体とされたナット部材(締結部材)101を介して、例えば水温センサーとしての第2部材102を螺合締結によって取付けた部分の構造を示している。この取付構造においては、第2部材102が水温センサーである場合には、その検出部102aが第1部材100内の被検出媒体の流通路に臨むように配される。ナット部材101は内周部に雌ねじ部101aが形成され、第2部材に形成された雄ねじ部102bを螺合させることにより、第1部材100と第2部材102との締結一体化がなされる。そして、第2部材102の螺合の際には、鍔部102cの下に環状パッキン102dを嵌装させ、このパッキン102dを、鍔部102cと第1部材100及びナット部材101の上面との間で圧縮することによって、第1部材100及び第2部材102の密封状態の締結がなされる。ナット部材101の外周部には複数のローレット溝101bが形成されており、このローレット溝101b内に、前記インサート成型の際、第1部材100を構成する合成樹脂が進入して硬化し、この進入部分の係着作用によって第1部材100とナット部材101との強固な一体化が図られている。
前記のような締結状態では、パッキン102dの存在により、第1部材100と第2部材102との密封締結状態が達成される。しかし、金属製のナット部材101は、第1部材100の成型時にインサートされて成型一体とされる為、両者の熱膨張率の違いから、その界面で微小な隙間が生じることは不可避であった。前記パッキン102dによって密封状態が達成されるものの、前記隙間に浸入した媒体が、パッキン102dによる密封部位に至り、経時的にこの密封部位より外部に漏出し、前記密封状態の維持が図れなくなる事態が生じる。
特許文献1には、金属製の第2部分(インサート部材)にシールリングを装着し、このシールリングを圧縮するようにして第2部分の外周面に合成樹脂からなるスリーブを装着した上で、スリーブと相溶性のある熱可塑性樹脂を射出して、第1部分を第2部分の上記スリーブを含んで一体成型してなる管継手が開示されている。この場合、スリーブによってシールリングが圧縮された状態で、第1部分の射出成型がなされるから、第1部分と第2部分との間のシール性が確保され、当該管継手からの媒体の漏出を確実に防止できるとされている。ところで、特許文献1において、前記図6の例に示すナット部材101及びこれに締結される第2部材102に相当するものは、第2部分及び第2の管であるが、スリーブ及びシールリングは、第2部分及び第2の管の締結部のシール性には何ら関与するものではない。従って、仮に、第1部分及び第2部分の熱膨張率の差で、両者の間に隙間が生じた場合に、第1部分と第2部分との間のシール性が、第2部分及び第2の管の締結部によってカバーされるものでないことは明らかである。
また、特許文献2には、合成樹脂製シリンダヘッドカバーのオイルコントロールバルブ取付用のスリーブを、シリンダヘッドカバーの成型時にインサート成型によって一体とすることが開示されている(同文献の図1及び図2に示す例を参照)。このスリーブは、アルミニウム合金等の金属材料からなり、インサート成型前に、その外周面にプライマーが塗布され、シリンダヘッドカバーを構成する合成樹脂とスリーブとの強固な一体化が図られている。しかし、プライマーにより強固に一体化とされているとは言え、熱膨張率の違いによりスリーブとシリンダヘッドカバーとの界面で隙間が生じ、経時的なオイルの漏出があることは予想されるところであった。また、スリーブに対して、オイルコントロールバルブは、締結ではなくスプールハウジングの嵌め合いによって装着され、スリーブとオイルコントロールバルブとの間のシールは、スプールハウジングに装着されたOリングによってなされる。従って、このOリングは、前記スリーブとシリンダヘッドカバーとの界面で生じる隙間によるオイル漏れを防止し得るものではない。
本発明は、前記実情に鑑みなされたものであり、合成樹脂の成型体からなる第1部材と、インサート成型によって一体に備える金属製締結部材を介して締結される第2部材との締結部をシールする機能と、第1部材に対する締結部材の装着部をシールする機能とを兼ね備えた密封構造を提供することを目的としている。
本発明に係る密封構造は、合成樹脂の成型体からなる第1部材と、該第1部材にインサート成型によって一体とされた金属製締結部材と、該締結部材を介して前記第1部材に締結される第2部材とによる締結部における密封構造であって、前記第1部材と、前記締結部材との間には、該締結部材の外周部に嵌装された状態で前記インサート成型によって一体とされた弾性体からなる環状ガスケットが介在され、前記締結の際、前記環状ガスケットが締結方向に圧縮され、これによって第1部材と第2部材とが密封されるよう構成したことを特徴とする。環状ガスケットを構成する弾性体としては、ゴム或いはエラストマーが用いられる。締結部材としては、雌ねじ部を有するナット部材、或いは第2部材側に突出する雄ねじ部を有する管状部材であっても良い。前者の場合、第2部材が雄ねじ部を有し、ナット部材に挿入して螺合締結される。また、後者の場合、第2部材が雌ねじ部を有し、管状部材に嵌装され螺合締結される。
本発明において、前記締結部材の外周部であって前記環状ガスケットとの界面に凹部を形成し、該凹部には、前記インサート成型時の成型圧によって、環状ガスケットを構成する弾性体の一部が弾性変形を伴って進入した状態としても良い。この場合、前記環状ガスケットにおける前記締結部材の凹部に対応する外周部には、前記弾性変形に伴うひけ部が形成され、第1部材を構成する合成樹脂の一部が該ひけ部に進入して一体とされているものとしても良い。
本発明において、前記環状ガスケットの前記締結圧が負荷される部分には、環状の山形ビード部が隆起形成されているものとしても良い。また、前記第1部材と締結部材とが直接合体する界面を備え、該締結部材における界面には凹部が形成され、前記第1部材を構成する合成樹脂の一部が該凹部に係入して一体とされているものとしても良い。
本発明に係る密封構造によれば、合成樹脂の成型体からなる第1部材に対して、金属製の締結部材が該第1部材の成型時にインサートされて一体に備えられている。従って、この締結部材を介して第2部材を第1部材に締結一体に装着することができる。そして、前記締結部材を介して前記第1部材に第2部材を締結させる際、前記環状ガスケットが締結方向に圧縮され、これによって第1部材と第2部材とが密封される。また、環状ガスケットは弾性体からなり、前記第1部材と、前記締結部材との間には、該締結部材の外周部に嵌装された状態で前記インサート成型によって一体とされているから、第1部材と締結部材との間は、該環状ガスケットによってシールされる。前記締結圧は、環状ガスケットを構成する弾性体の径方向の弾性変形も惹起し、これによって、環状ガスケットと締結部材との界面及び環状ガスケットと第1部材との界面のシールが確実になされる。しかも、合成樹脂と金属との熱膨張率の違いから両者の間に熱歪が生じても、第1部材と締結部材との間に介在するガスケットがこれを吸収し、シール対象媒体が漏出するような隙間を生じさせず、優れた密封状態が長く維持される。
前記締結部材の外周部であって前記環状ガスケットとの界面に凹部を形成し、該凹部に前記インサート成型時の成型圧によって、環状ガスケットを構成する弾性体の一部が弾性変形を伴って進入した状態とした場合、環状ガスケットと締結部材との接触面積が増え、この部分のシール性がより向上する。この場合、前記環状ガスケットにおける前記締結部材の凹部に対応する外周部には、前記弾性変形に伴うひけ部が形成されるが、合成樹脂の成型時の成型圧により、合成樹脂の一部が該ひけ部に進入して一体硬化されることになるから、環状ガスケットと第1部材との接合面積が増大してこの部分のシール性がより向上すると共に、進入硬化部分のアンカー効果により、第1部材と環状ガスケットとの強固な一体化も図られる。
前記環状ガスケットの前記締結圧が負荷される部分に、環状の山形ビード部を隆起形成した場合、このビード部が圧縮弾性変形し、その復元弾力による相互の面圧により、締結部のシール性がより向上する。また、前記第1部材と締結部材とが直接合体する界面を備え、該締結部材における界面に凹部を形成すれば、第1部材の成型時に合成樹脂の一部が該凹部に係入して硬化することになるから、この係入した部分のアンカー効果により、第1部材と締結部材との強固な一体化がなされると共に、第1部材に対する締結部材の所定位置での固定が精度良くなされる。
以下に本発明の最良の実施の形態について、図面に基づいて説明する。図1は本発明の密封構造の一実施形態を示す要部の縦断面図、図2(a)(b)は同密封構造における第1部材と締結部材とを射出成型によりインサート成型をする要領を示す部分断面図であり、(a)は合成樹脂を射出する前の状態を、(b)は射出した状態を示す。図3(a)(b)は同密封構造における環状ガスケットの成型前の初期形状の変形例を示す部分断面図、図4及び図5は他の実施形態の密封構造における要部の断面図である。
図1において、第1部材1は、自動車のエンジン部品としてのシリンダヘッドカバー、ラジエータ関連機器、オイルパン等のハウジング部材や配管部材等であって、合成樹脂の成型体からなる。該第1部材1には、オイルコントロールバルブの装着用ねじ部、水温センサー取付用ねじ部、或いはオイル抜栓装着用ねじ部等の締結部材2が、インサート成型によって一体に固着されている。この締結部材2と、第1部材1との固着部の一部には、ゴム或いはエラストマー等の弾性体からなる環状ガスケット3が一体に介在されている。この環状ガスケット3は、前記締結部材2と共にインサート成型によって第1部材に一体とされており、その軸方向の一端面3aは第1部材1の上方外側に露見し、この端面3aにはその周方向に沿った環状の山形ビード部3bが隆起形成されている。
前記第1部材1を構成する合成樹脂としては、PA(ポリアミド)、PPA(ポリフタルアミド)、PPS(ポリフェニレンスルファイド)及びPOM(ポリアセタール)等が望ましく採用される。また、環状ガスケット3を構成する弾性体としては、H−NBR、NBR、EPDM、ACM、VMQ、FKM及びFVMQ等のゴム、或いはTPE(熱可塑性エラストマー)、TPAE(熱可塑性ポリアミド系エラストマー)及びTPEE(熱可塑性ポリエステル系エラストマー)等のエラストマーが望ましく採用される。更に、締結部材2を構成する金属材としては、鉄、真鍮及びアルミニウム等が例示される。
前記締結部材2は、内周部に雌ねじ部2aが形成されたナット部材であり、この雌ねじ部2aに、オイルコントロールバルブ、水温センサー或いはオイル抜栓等の第2部材4の雄ねじ部4aを螺合することにより、第2部材4の第1部材1に対する締結部材2を介した螺合締結がなされる。図例では、第2部材4を水温センサーとして示しており、この螺合締結状態では、その検出部4bが第1部材1内の流水路内に臨み、流水路を流れる水の温度の検出がなされる。そして、該第2部材4の螺合基部には鍔部4cが形成され、前記螺合締結に伴うL方向の締結圧により、前記環状ガスケット3のビード部3bが圧縮され、この圧縮による復元弾力により第2部材4と第1部材1との密封構造が形成される。
前記環状ガスケット3の存在により、環状ガスケット3と第1部材1との界面及び環状ガスケット3と締結部材2との界面も確実にシールされ、全体としてシール性の極めて優れた密封構造が達成される。特に、合成樹脂の成型体からなる第1部部材1と、金属製の締結部材2とは、熱膨張率の違いから熱歪が生じ易いが、両者の間に弾性体からなる環状ガスケット3が存在しているので、この熱歪が環状ガスケット3で吸収され、これにより、経時的な隙間の発生による媒体(水)の漏出の懸念が皆無となる。
図1に示す例では、前記締結部材2の外周部であって前記環状ガスケットとの界面に周溝形状の凹部2bを形成し、該凹部2bには、前記インサート成型時の成型圧によって、環状ガスケット3を構成する弾性体の一部3cが弾性変形を伴って進入した状態とされていることを示している。このような凹部2bと弾性体の進入部(一部)3cとの凹凸の係合関係により、両者の界面での接触面積が増大し、これにより、前記熱歪の吸収作用がより効果的となり、またシール性も一層向上し、更にはアンカー効果により両者の安定的な一体化も図られる。また、前記環状ガスケット3における前記締結部材2の凹部2bに対応する外周部には、前記弾性変形に伴うひけ部3dが周方向に沿って形成され、第1部材1を構成する合成樹脂の一部1aが該ひけ部3dに進入して一体とされている。このようなひけ部3dと合成樹脂の進入部(一部)1aとの凹凸の一体係合関係により、両者の界面での接触面積が増大し、これにより、両者間のシール性が一層向上すると共に、アンカー効果により環状ガスケット3と第1部材1との強固な一体化が図られる。
更に、前記ガスケット3の下部には、第1部材1と締結部材2とが直接合体部分が存在し、締結部材2におけるこの合体部の界面に、3個の周溝状凹部2cが形成され、該凹部2cには第1部材1を構成する合成樹脂の一部1bが係入して一体とされている。このような合成樹脂の一部1bの凹部2cに対する係入一体化によるアンカー効果により、第1部材1と締結部材2との強固な一体化が図られると共に、第1部材1に対する締結部材2の位置固定が精度良くなされる。ここに、凹部2cの数及びその断面形状は、図例のものに限定されるものでないことは当然である。
次に、前記密封構造に採用される第1部材1を、締結部材2及び環状ガスケット3をインサートして成型する要領について、図2(a)(b)を参照して説明する。図2(a)に示すように分割金型5の一方の分割型(図例では下金型)6の所定位置に、環状ガスケット3を外周部に嵌装した金属製の締結部材2を配置する。締結部材2の内周部には雌ねじ部2aが、外周部には前記凹部2b及び凹部2cが、夫々事前に形成されている。一方、環状ガスケット3としては、断面が方形で前記端面3aに前記ビード部3bを備えた形状となるよう事前に加硫成型等により形成されたものが準備される。この場合の環状ガスケット3の初期形状では、方形断面の両側部が直状でなんら凹部や凸部を有さない形状とされている。
次いで、図2(a)に示すように、他方の分割型(図例では上金型)7を所定位置に配置して型締めし、これにより、下金型6及びこれに配置された締結部材2及び環状ガスケット3と、上金型7との間に、第1部材形成用のキャビティ5aが形成される。そして、不図示の射出ゲートより溶融状態の合成樹脂10を射出し、図2(b)に示すように、キャビティ5a内に合成樹脂10を注入して成型する。この射出成型によって、締結部材2及び環状ガスケット3がインサートされた状態で第1部材1が一体に成型される。このとき、合成樹脂10の射出圧が環状ガスケット3の外周部に負荷される。この射出圧の負荷により、環状ガスケット3の内周部において該環状ガスケット3を構成する弾性体の一部3cが、締結部材2の凹部2b内に弾性変形を伴い進入する。これに伴い、環状ガスケット3の外周部で、該凹部2bに対応する部位では、ひけ部3dが形成され、該ひけ部3dに合成樹脂10の一部1aが進入して一体とされる。また、凹部2cが形成された部位では、合成樹脂10の一部が凹部2cに進入すると共に、この部分が第1部材1と締結部材2とが直接合体する部分とされる。合成樹脂10の硬化後脱型すれば、図1に示すように、第1部材1と、締結部材2及び環状ガスケット3とが一体とされたインサート成型体が得られる。合成樹脂10の硬化の際に、合成樹脂と金属との熱膨張率の違いから、熱歪(熱収縮)が生じるが、弾性体からなる環状ガスケット3の存在により、この熱歪が吸収され、相互間の隙間のない三者(第1部材1、締結部材2及び環状ガスケット3)の安定した一体構造が得られる。また、合成樹脂10の硬化過程での冷却の際、環状ガスケット3及び締結部材2の外径側に位置する第1部材1が縮径し、この縮径作用により、前記三者がより強固に一体化し、各界面でのシール性が更に向上する。
図3(a)(b)は、前記環状ガスケット3の初期形状の変形例を示している。(a)に示す例では、環状ガスケット3の外周部であって締結部材2の凹部2bに対応する部位に、前記インサート成型後に形成されるひけ部3dより浅めの周溝状凹部3eが予め形成されている。この凹部3eを事前に形成しておくことにより、前記インサート成型時における環状ガスケット3を構成する弾性体の一部3cの締結部材2の凹部2bへの弾性変形を伴った進入、及びこれに対応するひけ部3dの形成がより助長される。また、(b)に示す例では、環状ガスケット3の内周部であって締結部材2の凹部2bに対応する部位に、該凹部2bの深さより嵩の低い突条3fが周方向に沿って予め形成されている。この突条3fを予め形成しておくことにより、前記前記インサート成型時における環状ガスケット3を構成する弾性体の一部3cの締結部材2の凹部2bへの弾性変形を伴った進入がより助長される。また、この突条3fを締結部材2の凹部2bに引っ掛けることにより、成型前の締結部材2に対する環状ガスケット3の組付性が向上し、前記成型を容易且つ安定的に行うことができる。
図4は他の実施形態を示す。この実施形態では、環状ガスケット3の前記端面3aが、前記のようなビード部3bのない平坦面とされ、第1部材及び締結部材2の端面より前記第2部材4(図1参照)との締結側に突出するよう形成されている。この例においても、第2部材4を前記と同様に締結部材2に対して締結すれば、環状ガスケット3の突出部分が圧縮され、前記と同様に締結部材2を介した第1部材1と第2部材4との締結部における密封構造が形成される。
その他の構成は前記と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、その説明を割愛する。
図5は更に別の実施形態を示す。この実施形態では、締結部材2の外周部に、断面がVノッチ形状の3条の周溝状凹部2dが形成されている。該凹部2dの夫々には、前記と同様にインサート成型時の成型圧により環状ガスケット3を構成する弾性体の一部3gが進入した状態とされると共に、各凹部2dに対応する環状ガスケット3の外周部には、この弾性変形に伴うひけ部3hが断面波形状に形成されている。そして、これらひけ部3hに、前記同様に第1部材1を構成する合成樹脂の一部1cが進入して一体とされている。このような凹部2d、これに伴い形成される進入部3g、ひけ部3h及び進入部1cは、その形状及び数が前記例と異なり、シール性や係合関係に差異があるが、その奏する機能は基本的に同じである。その他の形成態様も採用可能であり、環状ガスケット3を構成する弾性体の性状や、第1部材1を構成する合成樹脂の性状等を勘案して、これらの形成態様は適宜選択採用される。
その他の構成は前記と同様であるので、共通部分に同一の符号を付し、ここでもその説明を割愛する。
尚、本発明の密封構造は、前述の通り、自動車用エンジン部品におけるオイルコントロールバルブの装着部、水温センサー取付部、或いはオイル抜栓装着部等に望ましく採用されるが、これらに限られず、合成樹脂の成型体からなる第1部材に対して、インサート成型によって一体とされた金属製締結部材を介して第2部材が締結されものであれば、その他の産業分野のこの種締結部にも等しく適用することができる。また、第1部材1、締結部材2、環状ガスケット3及び第2部材4の形状等は、図例のものに限定されるものではない。
本発明の密封構造の一実施形態を示す要部の縦断面図である。 (a)(b)は同密封構造における第1部材と締結部材とを射出成型によりインサート成型をする要領を示す部分断面図であり、(a)は合成樹脂を射出する前の状態を、(b)は射出した状態を示す。 (a)(b)は同密封構造における環状ガスケットの成型前の初期形状の変形例を示す部分断面図である。 他の実施形態の密封構造における要部の断面図である。 更に他の実施形態の密封構造における要部の断面図である。 従来の密封構造の一例を示す要部の縦断面図である。
符号の説明
1 第1部材
1a 合成樹脂の一部
1b 合成樹脂の一部
1c 合成樹脂の一部
2 締結部材
2b 凹部
2c 凹部
3 環状ガスケット
3b ビード部
3c 弾性体の一部
3d ひけ部
3g 弾性体の一部
3h ひけ部
4 第2部材
L 締結方向

Claims (5)

  1. 合成樹脂の成型体からなる第1部材と、該第1部材にインサート成型によって一体とされた金属製締結部材と、該締結部材を介して前記第1部材に締結される第2部材とによる締結部における密封構造であって、
    前記第1部材と、前記締結部材との間には、該締結部材の外周部に嵌装された状態で前記インサート成型によって一体とされた弾性体からなる環状ガスケットが介在され、
    前記締結の際、前記環状ガスケットが締結方向に圧縮され、これによって第1部材と第2部材とが密封されるよう構成したことを特徴とする密封構造。
  2. 請求項1に記載の密封構造において、
    前記締結部材の外周部であって前記環状ガスケットとの界面に凹部が形成され、該凹部には、前記インサート成型時の成型圧によって、環状ガスケットを構成する弾性体の一部が弾性変形を伴って進入した状態とされていることを特徴とする密封構造。
  3. 請求項2に記載の密封構造において、
    前記環状ガスケットにおける前記締結部材の凹部に対応する外周部には、前記弾性変形に伴うひけ部が形成され、第1部材を構成する合成樹脂の一部が該ひけ部に進入して一体とされていることを特徴とする密封構造。
  4. 請求項1乃至3のいずれか1項に記載の密封構造において、
    環状ガスケットの前記締結圧が負荷される部分には、環状の山形ビード部が隆起形成されていることを特徴とする密封構造。
  5. 請求項1乃至4のいずれか1項に記載の密封構造において、
    前記第1部材と締結部材とが直接合体する界面を備え、該締結部材における界面には凹部が形成され、前記第1部材を構成する合成樹脂の一部が該凹部に係入して一体とされていることを特徴とする密封構造。
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