JP2010133095A - 起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置 - Google Patents

起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置 Download PDF

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Abstract

【課題】扉体に荷重が作用しても、係留ロープに作用する荷重を軽減する。
【解決手段】空気室12bの浮力により、幅方向に複数組の扉体ブロックを並設した扉体12が起立する起伏ゲート式防波堤11の扉体12を係留する装置である。収納部14に格納状態の扉体12の裏面12cと相対する部分に転向滑車22を設置する。格納状態にある扉体12の裏面12cに取り付けたゲート係留部21と相対する位置に一端部に回動支点23aを有するフック23を設置する。ロッド25aの先端部に動滑車26を取り付けたフック着脱用シリンダ25を備える。係留ロープ24の一端側をフック23の中間部に取り付け、他端側は転向滑車22、動滑車26及び固定滑車28を介して水面上に引き出し、伸縮装置27に接続する。
【効果】扉体の倒伏時、風波浪による比較的周期の長い波が作用しても、係留ロープに作用する荷重を効果的に軽減できる。
【選択図】図3

Description

本発明は、例えば高潮対策として港湾に設置される起伏ゲート式防波堤の扉体を係留する装置に関するものである。
前記の起伏ゲート式防波堤として、浮力によって扉体の起伏を行うものがある(例えば特許文献1)。この起伏ゲート式防波堤では、扉体1の空気室1aに給気しつつ、空気室1a内の海水を排水することで、扉体1を浮上させるので、図10に示すように、空気室1aに給気・排水を行うための給気装置2(蓄圧タンク2aとコンプレッサ2b)が必要である。なお、図10中の2cは給気弁、2dは排気弁を示す。
特開2003−227125号公報
しかしながら、前記起伏ゲート式防波堤の場合、停電時も必要な圧縮空気を供給できるよう、常に蓄圧タンクに圧縮空気を蓄えておく必要がある。また、扉体の空気室には海水が充満しており、扉体の重量により格納位置に着床しているので、蓄圧タンクの圧力、扉体の転倒モーメント(扉体先端部の重量)及び傾斜角を常時監視しておく必要がある。但し、この場合も、腐食等により空気室に孔が開いてしまうような異常については検出できない。さらに、堆積物等により扉体の重量が増加した場合は、浮上操作または浚渫等のメンテナンスを行う必要がある等、維持管理の負担が大きい。
また、例えば地震発生時に津波警報が発令されて防波堤を起立させる場合には、浮上指令に基づいて給気弁を開操作して空気室の排水・給気を行うので、防波堤の起立に時間がかかり、津波の侵入の遮断に間に合わない場合がある。
そこで、出願人は、起伏ゲート式防波堤において、格納状態にある扉体の裏面と相対する部分に転向ガイドを設置し、一端側を扉体の裏面に取り付けた係留ロープの他端側を、前記転向ガイドを介して水面上に引き出し、固定装置で固定するものを提案した(特願2008−158427号)。
この起伏ゲート式防波堤では、係留ロープを切断して係留を解除するだけで、扉体を起立させることができるという効果を有するものである。
しかしながら、扉体倒伏時、風波浪による波力の影響が大きく、比較的周期の長い波が扉体に作用すると、係留ロープに比較的大きな荷重が繰り返し作用することになる。また、係留ロープの伸びを係留ロープの張力で監視するので、ロープの伸び具合を判断できない場合がある。
本発明が解決しようとする問題点は、浮力により扉体を浮上させる起伏ゲート式防波堤の扉体を係留ロープで係留して扉体を動揺させないように固定した場合、比較的周期の長い波による扉体の動揺を抑えることになり、係留ロープに比較的大きな荷重が繰り返し作用するという点である。また、係留ロープの伸びを係留ロープの張力で監視する場合、ロープの伸び具合を判断できない場合があるという点である。
本発明の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置は、
空気室の浮力により、幅方向に複数組の扉体ブロックを並設した扉体が起立する起伏ゲート式防波堤の前記扉体を、係留索部材によって係留する装置であって、
水中の収納部に前記扉体を格納した状態の、扉体の裏面と相対する部分に設置された係留索部材の転向ガイドと、
格納した状態にある前記扉体の裏面に取り付けたゲート係留部と相対する位置に設置された一端部に回動支点を有するフックと、
ロッドの先端部に滑車を取り付けたフック着脱用シリンダと、
一端側が前記フックの中間部に取り付けられ、他端側は、前記転向ガイドと、前記フック着脱用シリンダのロッドの先端部に取り付けた動滑車、及び固定滑車を介して水面上に引き出される係留索部材と、
この水面上に引き出された係留索部材の他端側に接続し、係留索部材に作用する張力の増減に伴って伸縮する伸縮装置を備えたことを最も主要な特徴としている。
本発明の扉体係留装置では、係留索部材の他端側に、係留索部材に作用する張力の増減に伴って伸縮する伸縮装置を接続するので、格納時、扉体に比較的周期の長い波が作用しても、扉体の動揺を許容して係留索部材に作用する荷重を軽減できる。
本発明において、伸縮装置を、扉体の上下方向の動揺に追従する強ばねと、前記フックのロックを検知する弱バネを直列状に設けたものとすれば、扉体裏面のゲート係留部にフックを係合させた後の弱ばねの縮み具合により、係留索部材の伸びを検知できる。また、扉体の開度(角度)を正確に把握できるので、係留索部材に伸びが発生した場合の長さ調整も容易に行うことができる。
また、本発明において、フック着脱用シリンダのロッドの進展により滑車を鉛直方向に上下移動させて、扉体を起立させるようにした場合、扉体の浮上に際し、係留索部材を切断する必要がない。
本発明では、係留索部材の他端側に、係留索部材に作用する張力の増減に伴って伸縮する伸縮装置を接続するので、扉体の倒伏時、風波浪による比較的周期の長い波が作用しても、扉体の動揺を許容して係留索部材に作用する荷重を効果的に軽減することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、添付図面を用いて詳細に説明する。
図1及び図2は本発明の起伏ゲート式防波堤の各種の状態を説明する概略図、図3〜図7は本発明の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置における係留動作を説明する概略図、図8は伸縮装置のばねの調整について説明する図である。
図1及び図2において、11は本発明の扉体係留装置を設置する起伏ゲート式防波堤であり、例えば、扉体12と、この扉体12の起立時に扉体12が転倒しないように、港湾Rの外側に設けられた複数のテンションロッド13を備えた構成である。
前記扉体12は、複数組の扉体ブロックを幅方向に並設したもので、隣接した扉体ブロック同士をロープで連結している。そして、扉体12は、基端側の回転軸12aを、例えば港湾Rの底部に設けた収納部14の基台14aに、軸受15によって回転自在に枢支することで、前記回転軸12aを支点として扉体12が起伏するものを示している。
一方、前記テンションロッド13は、例えばその中間の連結部13aで二つに折れ曲がるように形成されている。そして、扉体12の起立時に上端側に位置する一方端部13bは前記扉体12の上部に、前記起立時に下端側に位置する他方端部13cは、扉体12が倒伏する側の前記回転軸12aから所定の距離だけ離れた位置に、それぞれ回転が自在なように枢支されている。
前記扉体12の例えば頂部側には空気室12bが設けられ、図示省略した給気装置であるレシーバタンクとコンプレッサにより、前記空気室12bに給気することによって、扉体12の浮上に必要な浮力を得るように構成されている。なお、16は前記給気装置から送られる空気の給気管を示す。
本発明の係留装置は、前記構成の起伏ゲート式防波堤11の扉体12の裏面に、貫通孔部21aを設けたゲート係留部21を取り付けている。このゲート係留部21は、必ずしも全ての扉体ブロックに取り付ける必要はない。
一方、前記扉体12を水中で格納する収納部14における、図2(b)に示す格納状態にある扉体12の裏面12cと相対する部分には、図3〜図7に示すように、転向ガイドとしての例えば転向滑車22を設置している。
また、前記収納部14における、前記扉体12の裏面に取り付けられたゲート係留部21と相対する位置には、棒状のフック23を設置している。このフック23は、一端部に回動支点23aを有し、この回動支点23aを中心に他端側が回動することで、扉体12の格納時、ゲート係留部21の貫通孔部21aに係合するようになっている。前記転向滑車22及びフック23の一端は、共に取り付け部材を介して収納部14に回転が自在なように支持されている。
そして、一端側を前記フック23の中間部に取り付けた、係留索部材としての例えば係留ロープ24の他端側を、前記転向滑車22及びフック着脱用シリンダ25のロッド25aの先端部に取り付けた動滑車26、及び固定滑車28を介して水面上に引き出し、伸縮装置27に接続している。
この伸縮装置27は、係留ロープ24に作用する張力の増減に伴って伸縮するもので、例えば扉体12の上下方向の動揺に追従する、大きなばね定数の強ばね27aと、前記フック23のロックを検知する、小さなばね定数の弱ばね27bを直列状に配置した構成である。係留ロープ24の他端側は、強ばね27aの上端側に接続している。
また、フック着脱用シリンダ25は、ロッド25aの進退により動滑車26を鉛直方向に上下移動させるように配置されており、このロッド25aの進展によりフック23が外れ、扉体12を浮上(起立)させるようになっている。扉体12の倒伏はロッド25aの後退に関係なく、自重によって倒伏する。ロッド25aの後退は、後述するように、扉体12の倒伏後に調整として行う。
図1及び図2の例では、引き波時に、図2(a)に示す浮上状態にある扉体12が所定の角度まで倒伏した場合に、扉体12を支持するストッパ装置17を設けている。このストッパ装置17は、前記テンションロッド13の他方端部13cより扉体12の若干回転軸12a側で、基端側が回転自在に枢支され、先端側はこの基端を中心として自身の浮力によって起立揺動する支持ロッド17aを有している。
そして、支持ロッド17aがガイド17bによって位置決めされる位置まで起立する際は、起立するのに従って、支持ロッド17aの中間に先端が枢支された固定ロッド17cの基端が支持ロッド17aの基端側に移動してくる。
支持ロッド17aがガイド17bによる位置決め位置まで起立すると、固定ロッド17cの基端は、支持ロッド17aの起立と共に、起立状態から倒伏してくる固定フック17dに係合して、支持ロッド17aの倒伏を防止する。
なお、この固定フック17dは、支持ロッド17aの倒伏時には、起立して固定ロッド17cの基端の係合を解除するようになっている。この固定フック17dの起立動作と前記倒伏動作は、例えば一端側を支持ロッド17aに固定し、中間部を固定フック17dの基端側に捲き回した係留ロープ18aの他端を固定した動滑車に巻き回した係留ロープ18bを、支持ロッド17aの起伏動作に追従してウインチにより繰り出しや巻き取りすることにより行われる。
上記構成を有する起伏ゲート式防波堤11における本発明の扉体係留装置の動作を、起伏ゲート式防波堤11が起立している状態から格納する場合について、図3〜図7を用いて説明する。
〔扉体12が浮上(起立)状態の場合(図3参照)〕
扉体12が起立している状態では、フック着脱用シリンダ25のロッド25aは100%進展して、フック23と扉体12に設けたゲート係留部21の貫通孔部21aとの係合は解除されている。この場合、伸縮装置27を構成する強ばね27aは全体が伸びた状態に、弱ばね27bは全体が縮んだ状態となっている。
〔扉体12の倒伏操作時(図4〜図7参照)〕
扉体12の倒伏に際し、先ず、倒伏してきた扉体12のゲート係留部21にフック23の他端部が接触可能な位置となるまで、フック着脱用シリンダ25のロッド25aを退入させる。
次に、扉体12の上端部に設けた排気弁(図示せず)を開放して、空気室12b内の空気を排気しつつ、空気室12b内に海水を入れて扉体12を倒伏させる。なお、図1に示したストッパ装置17を設けている場合は、この扉体12の倒伏に連動してウインチを作動して係留ロープ18bを巻き取り、支持ロッド17aを倒伏させる。
この扉体12の倒伏時には、扉体12が起立している場合と同様、伸縮装置27を構成する強ばね27aは全体が伸びた状態に、弱ばね27bは全体が縮んだ状態となっている(図4参照)。
扉体12の倒伏が進み、ゲート係留部21がフック23に接触し、フック23を押し下げた場合(図5参照)、伸縮装置27を構成する強ばね27aは全体が伸びた状態のままであるが、弱ばね27bはフック23を押し下げに伴って伸びてくる。なお、この状態では、フック着脱用シリンダ25は作動させない。
フック着脱用シリンダ25を作動させないまま、扉体12の倒伏が進むと、これに伴ってフック23は一端側の回動支点23aを中心として他端側が回動する。そして、扉体12が受け台19に接触すると、フック23がゲート係留部21の貫通孔部21a内に挿入して係合する。
この場合、伸縮装置27を構成する強ばね27aは全体が伸びた状態のままであるが、弱ばね27bはフック23を押し下げに伴って伸びて全体が伸びた状態になり、フック23がゲート係留部21の貫通孔部21a内に挿入して係合すると、少し縮む。この弱ばね27bの縮みによりフック23がゲート係留部21の貫通孔部21aに係合したことを検知する(図6参照)。
その際、フック23がゲート係留部21の貫通孔部21a内に係合する時の弱ばね27bが初期設定(起伏ゲート式防波堤を新設した時に測定した長さ)より伸びていれば、係留ロープ24が伸びていると判断し、その伸びの長さを測定する。
係合を検知した後は、扉体12が通常の格納状態になるよう、以下のように調整する(図7参照)。
先ず、経年変化により係留ロープ24が伸びた場合は、その伸びの長さ分だけ、装置全体をジャッキアップすることにより補正を行うか、またはシリンダストロークを調整することにより補正を行う。
次に、空気室12b内の海水を排水してから、排気弁を閉める。続いて給気管16及び給気口を介して空気室12bに空気を供給して、扉体12の倒伏状態を保持する。それと同時にフック着脱用シリンダ25のロッド25aを後退させて棒状のフック23を水平に位置させる。
この場合、伸縮装置27の強ばね27aの上端部は標準ラインに合わせており(図8(b)参照)、弱ばね27bは全体が縮んでいる状態とする。なお、経年変化により係留ロープ24が伸びた場合の標準ラインは、伸びた分だけ補正されている。
つまり、本発明の扉体係留装置の場合、基本的には初期設定により調整しているが、経年による変化分は、扉体12を格納する際の着床位置を検知して係留ロープ24の長さの調整を実施する。なお、経年変化による弱ばね27bの伸びが交換推奨値に達したら、係留ロープ24を交換する。
伸縮装置27の調整が終了したら、短時間での起立を可能とするために、この状態で、扉体12の浮上に必要な浮力を得るまで、扉体12の空気室12bに空気を供給しておく。なお、空気室12bへの圧縮空気の供給は、例えば空気室12bの開口部の直下に給気口がくるように配置された給気管16を介して行う。
なお、図1、図2に示したストッパ装置17を設けている場合は、支持ロッド17aは扉体12によって倒伏状態に押さえ込まれており、この状態で、係留ロープ18bの巻き取り及び繰り出すウインチのブレーキを開放する。
また、点検時には、ストッパ装置17の支持ロッド17aの傾斜を確認し、確認時に扉体12の裏面側のスペースを利用してストッパ装置17の動作確認を行う。
このような扉体12の格納状態にあっては、風波浪による比較的周期の長い波力が扉体に作用しても、強ばね27aが扉体12の動揺を許容して係留ロープ24に作用する荷重を効果的に軽減する。
〔扉体12の浮上(起立)操作時〕
例えば地震の発生により津波警報が発令されて浮上指令が出た時には、フック着脱用シリンダ25のロッド25aを所定のストロークだけ進展させる。所定のストロークは、フック23と貫通孔部21aとの係合状態からフック23と貫通孔部21aとの係合が外れるまでとする。これにより、フック23が回動自在な状態になり、予め供給されている圧縮空気による空気室12bの浮力により、扉体12が浮上する。この浮上に伴ってフック23とゲート係留部21の貫通孔部21aとの係合が解除される。
なお、図1、図2に示したストッパ装置17を設けている場合は、扉体12の浮上に連動して係留ロープ18bが繰り出され、支持ロッド17aが浮上する。浮上した支持ロッド17aは、ガイド17bによって位置決めされ、固定フック17dによって倒れ込みが防止される。
浮力によって通常水位まで浮上した扉体12は、港湾Rの外側から津波がきた場合には、津波の押波の力によって、図1に示すように、扉体12は垂直に起立し、津波が港湾Rの内側に侵入するのを防止する。
一方、引き波がきて扉体12が倒伏しようとしても、図1に示したストッパ装置17を設けている場合は、扉体12が所定の角度まで倒伏すると、図2(a)に示すように、支持ロッド17aによって支持される。
このように、本発明の扉体係留装置では、係留ロープ24の他端側に、係留ロープ24に作用する張力の増減に伴って伸縮する伸縮装置27を接続することで、扉体12の格納時に比較的周期の長い波が作用しても、係留ロープ24に作用する荷重を軽減できる。
また、扉体12の裏面12cのゲート係留部21にフック23を係合させた後の弱ばね27bの縮み具合により、係留ロープ24の伸びを検知することもできる。さらに、扉体12の開度(角度)を正確に把握できるので、係留ロープ24に伸びが発生した場合の長さ調整も容易に行うことができる。
また、フック着脱用シリンダ25のロッド25aの進退により滑車26を鉛直方向に上下移動させて、扉体12を起立又は倒伏させるので、扉体12の浮上に際し、係留ロープ24を切断する必要もない。また、潜水士が扉体12のロックの確認をする必要もなく、安全である。
本発明は、前記の例に限るものではなく、各請求項に記載の技術的思想の範疇であれば、適宜実施の形態を変更しても良いことは言うまでもない。
例えば係留索部材は、図3〜図7に示したような係留ロープ24に限らず、図9に示したような、係留ロープ25と複数(図9では3本)のロッド30a〜30cで構成したものでも良い。
図9に示したものは、係留ロープ24のみで伸縮装置27とフック23を連結せず、係留ロープ24の一端側は、前記動滑車26と転向ガイドの間に位置させたものである。そして、この係留ロープ24の一端とフック23の中間部を3本のロッド30a〜30cで連結するに際し、転向ガイドとして転向滑車に換えて2個の三角プレート31を採用してフック着脱用シリンダ25のロッド25aの進展時の方向を変えている。
つまり、三角プレート31の1つの頂角部31aを基台14aに回転自在に取り付け、残りの2つの頂角部にそれぞれのリンク部32a〜32dを介してそれぞれのロッド30a〜30cの端部を回転自在に連結する。
このようにすることで、ロッド25aの進展を、ロッド30a、リンク部32a、三角プレート31、リンク部32b、ロッド30b、リンク部32c、三角プレート31、リンク部32d、ロッド30cの順に伝え、フック23の他端側を回動させる。なお、図9中の33aはロッド30a〜30cとリンク部32a〜32dを回転自在に連結する支点、33bは三角プレート31とリンク部32a〜32dを回転自在に連結する支点を示す。
また、図示省略したが、係留ロープ24に換えてチェーンや鎖を使用しても良い。このうちチェーンを使用する場合は、転向ガイドとしてスプロケットを使用すればよい。また、鎖を使用する場合は、転向ガイドとして転向滑車を使用できる。
係留部材としてこれらのロープ以外のものを使用した場合、経年変化によるロープの交換作業による負担が減少する。
本発明は、津波や高潮対策として港湾に設置するだけでなく、河川に設置することも可能である。また、船舶が航行する河川や港では、水深が浅くなるのを防止するためにピットを設け、このピットに基台を配置することも可能である。
本発明の起伏ゲート式防波堤の押波時に起立した状態を説明する概略図である。 (a)は本発明の起伏ゲート式防波堤の引波時の状態を説明する概略図、(b)は同じく格納時の状態を説明する概略図である。 本発明の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置における係留動作を説明する概略図で、扉体が浮上(起立)している状態を示した図である。 本発明の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置における係留動作を説明する概略図で、扉体が浮上(起立)から倒伏へ移行する状態を示した図である。 本発明の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置における係留動作を説明する概略図で、扉体がフックに接触した状態を示した図である。 本発明の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置における係留動作を説明する概略図で、扉体が受け台に接触した状態を示した図である。 本発明の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置における係留動作を説明する概略図で、扉体を通常の倒伏状態にするための調整時を示した図である。 (a)(b)は伸縮装置のばねの調整について説明する図である。 係留索部材と転向ガイドの他の例を説明する図である。 従来の起伏ゲート式防波堤の動作を説明する概略図で、(a)は格納時、(b)は浮上操作時、(c)は倒伏時を示す図である。
符号の説明
11 起伏ゲート式防波堤
12 扉体
12a 回転軸
12b 空気室
12c 裏面
14 収納部
15 軸受
16 給気管
21 ゲート係留部
21a 貫通孔部
22 転向滑車
23 フック
23a 回動支点
24 係留ロープ(係留索部材)
25 フック着脱用シリンダ
25a ロッド
26 動滑車
27 伸縮装置
27a 強ばね
27b 弱ばね
28 固定滑車

Claims (5)

  1. 空気室の浮力により、幅方向に複数組の扉体ブロックを並設した扉体が起立する起伏ゲート式防波堤の前記扉体を、係留索部材によって係留する装置であって、
    水中の収納部に前記扉体を格納した状態の、扉体の裏面と相対する部分に設置された係留索部材の転向ガイドと、
    格納した状態にある前記扉体の裏面に取り付けたゲート係留部と相対する位置に設置された一端部に回動支点を有するフックと、
    ロッドの先端部に動滑車を取り付けたフック着脱用シリンダと、
    一端側が前記フックの中間部に取り付けられ、他端側は、前記転向ガイドと、前記フック着脱用シリンダのロッドの先端部に取り付けた動滑車、及び固定滑車を介して水面上に引き出される係留索部材と、
    この水面上に引き出された係留索部材の他端側に接続し、係留索部材に作用する張力の増減に伴って伸縮する伸縮装置を備えたことを特徴とする起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置。
  2. 前記伸縮装置は、扉体の上下方向の動揺に追従する強ばねと、前記フックのロックを検知する弱ばねを直列状に設けたものであることを特徴とする請求項1に記載の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置。
  3. 前記フック着脱用シリンダは、ロッドの進展により滑車を鉛直方向に上下移動させて、扉体を起立させるものであることを特徴とする請求項1又は2に記載の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置。
  4. 前記係留索部材は、係留ロープであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置。
  5. 前記係留索部材は、
    他端側が伸縮装置に接続され、一端側が前記動滑車と前記転向ガイドの間に位置する係留ロープと、
    この係留ロープの一端側に他端側が連結され、一端側が前記フックの中間部に接続された複数個が連結されたロッドで構成されたものであることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の起伏ゲート式防波堤の扉体係留装置。
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