JP5264593B2 - 固定用着底部材、緊張係留浮体システム及びその設置方法 - Google Patents

固定用着底部材、緊張係留浮体システム及びその設置方法 Download PDF

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Description

本発明は、浮体を係留する係留索を固定するために使用され、軽量で移動作業や着底作業が容易な固定用着底部材と、風力発電装置等の台座として使用される緊張係留浮体を緊張係留する緊張係留浮体システムとその設置方法に関する。

地球温暖化対策として、有力な技術分野である風力発電において、特に国土の狭い日本では、陸上の立地可能な場所が次第に減少し、今後は洋上、それも50m以上の深い海に設置する、浮体型洋上風力発電システムが発展普及することが期待されている。

この風力発電に関して、海岸の大陸棚の比較的水深の大きい水域に、緊張係留浮体(TLP:テンション・レグ・プラットホーム)を設けて、この緊張係留浮体に風力発電装置等の機器を搭載する提案がなされ始めている。例えば、図12に示すように、この風力発電装置の台座11を搭載する浮体12は、この浮体12に取り付けられた1本又は複数本(図12では4本)のテンドンと呼ばれる緊張係留索13で海底や湖底や川底等の水底2に設けられたアンカー等の固定用着底部材14に係留されている。

風力発電装置に限らず、一般的に、図12に示すような緊張係留浮体1Xの設置は、浮体12のバラストタンクにバラスト水を注入したり、バラストを積んだりして、浮体12の喫水を設置状態の時よりも深くして沈めた状態で、予め設定水域に設置された固定用着底部材14の上に移動する。移動後、緊張係留索13の上端を浮体12の上側係留部15cに結合し、緊張係留索13の下端を固定用着底部材14の下側係留部14cに結合する。

結合後、上部構造物11を搭載している浮体12の傾斜に注意しながら、バラスト水を排出したり、バラストを取り除いたりして、浮体12の浮力を予め設定された浮力とする。更に、緊張係留索13の長さを変更して上部構造物11の傾斜と各々の緊張係留索13の張力T1〜T4の大きさを調整する。この設置では、緊張係留浮体1Xが波浪中においても上下動揺や横傾斜や縦傾斜をしないように、また、水平方向に移動可能な範囲も許容範囲に入るように、緊張係留索13に予め設定した初期張力T1〜T4を付与して係留する(例えば、特許文献1、2参照)。

また、上部構造物の搭載に広い面積を必要としない、風力発電装置を搭載するような場合には、図13に示すような、水面を貫通する柱状体(センターコラム)12aと、この柱状体12aの下部に接続する水没浮力体(ポンツーン)12bとを有する浮体12に、複数本の緊張係留索13の上端側を固定し、この緊張係留索13の下端側を水底2に設置された固定用着底部材14の下側係留部14cに連結して、緊張係留索13に張力を作用させて緊張係留浮体1Yを位置保持することが提案されている(例えば、特許文献3、4参照)。

水面を貫通する柱状体12aと、この柱状体12aに接続する水没浮力体12bとを有する浮体12で構成される「ミニ・テンション・レグ・プラットフォーム(ミニTLP)」と呼ばれる緊張係留浮体1Yでは、緊張係留索13は水深Dの水没浮力体12bの上側係留部15cに係留されている。この緊張係留浮体1Yは、設置後は、水面を貫通する部分は柱状体12aのみとなるので、潮位変動や波による水面の上下による緊張係留索13の張力への影響が少なくなる。

また、上記の緊張係留浮体等の浮体型海洋構造物を係留するために、水底に配置する重錘であるテンプレートと呼ばれる固定用着底部材が、通常はクレーン船等を用いて沈設される(例えば、特許文献4参照。)。

また、緊張係留浮体においては、水底に設置されたテンプレートと浮体本体をテンドンと呼ばれる緊張係留索で連結し、浮体のバラスト調整でテンドンを緊張させて所定の状態にするが、この作業時には、作業途中の浮体の安定性を確保して、転倒するのを防止するためにクレーン船等の作業船が使用される。

この場合に、風力発電装置を搭載するような「ミニTLP」でも、発電容量が大きなものでは重量で千トンを越えるものもあるので、使用するクレーンは、大型洋上クレーンとならざるを得ない。この大型洋上クレーンは、市場での保有隻数が少ない上に、曳航時から設置完了時まで必要になるため、大型洋上クレーンの使用期間が長くなる。そのため、曳航及び設置工事の日程調整が難しい上に、コストが嵩むという問題がある。

特に、緊張係留型浮体を用いる洋上風力発電装置においては、陸上風車や着底型の洋上風車に比べて、浮体、係留装置、その設置方法等で、どうしてもコスト高になる傾向があるので、機能を保ったまま、できるだけコストダウンを図る必要がある。

また、海象条件が良くないと、複雑で長時間を要する設置作業は困難になるため、沿岸のドックなどではほぼ発電装置全体を組立てて、そのまま引き船で曳航し、設置現場海域に着いたら、なるべく、簡単に設置作業を行うことが望ましい。

また、テンプレートに関しても、浮体を係留するテンプレートを密閉構造の容器で形成して、内部に空気や水を入れて重量を調整し、曳航時には浮力を持たせて浮体の一部として、設置海域に到達したら小さな水中重量となるように浮力を調整して、密閉状態で水底まで沈め、着底した後に水を入れてテンプレートの浮力を減少して重量を増して固定するという方法が考えられる。しかしながら、この着底方法では、テンプレートが沈降していくに従って、周囲の水圧が大きくなり、大きな圧力を受けるため、この水圧に対向できるようにテンプレートに構造体としての強度を持たせる必要があるために、密閉容器を形成する板の板厚を増加したり、補強材を入れたりする必要があり、コスト高を招くという問題がある。

この水底に設置するテンプレートも、可能であれば浮体本体と一体にして曳航し、クレーン船や専用作業用浮体を用いることなく、設置する方が好ましい。また、水底に設置した後は、水流や砂の動きなどによって経時的に固定用着底部材の固定位置や姿勢が変化しないように、テンドンによって浮体を確実に固定する必要がある。

特開平1−145292号公報 特開平4−197887号公報 実開昭64−2692号公報 特開2005−69025号公報

本発明は、上記の状況を鑑みてなされたものであり、その目的は、浮体を係留する固定用着底部材において、構造強度を低減化できて軽量化でき、コストダウンを図ることができる固定用着底部材を提供することにある。

また、更なる目的は、重量と浮力の差である水中重量の調整だけではなく、姿勢の制御も容易にできて、従来技術で移動時と着底作業時に用いていたクレーン船を不要にすることができ、移動作業と着底作業の容易化と、高信頼化を図ることができる固定用着底部材を提供することにある。

また、更なる目的は、移動時と着底作業時に固定用着底部材を略中性浮力に調整できるだけではなく、固定用着底部材の姿勢の制御も容易にできて、クレーン船が不要となり、移動作業と着底作業の容易化と、高信頼化を図ることができる緊張係留浮体システム及びその設置方法を提供することにある。

上記の目的を達成するための固定用着底部材は、上部構造物を支持するための浮体を係留するための係留索を水底に固定するための固定用着底部材において、該固定用着底部材の底面又は側面に水中に連通する開口部を設けたガス室を複数設けると共に、該ガス室にガス受給装置を備え、該固定用着底部材の浮上時又は水中時の姿勢と水中重量の調整を、前記各ガス室の内部のガス量をそれぞれ調整することで行い、前記開口部の位置を、ガスを供給し続けて該開口部からガスが流出する状態で、該固定用着底部材の姿勢及び水中重量が予め設定された姿勢及び水中重量になるように設定すると共に、前記開口部を該固定用着底部材の重心から最も離れた位置に設けることように構成される。なお、ガスとしては空気を用いるのが便利であるが、必ずしも空気である必要はない。

この構成によれば、固定用着底部材の水深に関わらず、ガス室と外部の水中とが開口部により連通しているので、同じ圧力となり、固定用着底部材のガス室を形成する壁は内外の圧力が同じとなる。そのため、ガス室の形状を維持するための構造的な強度が小さくて済むので、構造強度を低減化して固定用着底部材を軽量化できる。

更に、ガス室の内部のガス量で浮力を調整できるので、重量と浮力の差である水中重量を調整して、移動時と着底作業時に固定用着底部材を略中性浮力に調整し作業を容易化できるだけではなく、各ガス室のガス量の調整により、固定用着底部材の姿勢の制御も容易にできるようになる。従って、従来技術で移動時と着底作業時に用いていたクレーン船が不要となり、これらの作業の信頼性を向上できる。

また、上記の固定用着底部材において、前記開口部からガスが漏れ出るまで前記ガス室にガスを供給し続けて前記開口部からガスが流出する状態にして、該固定用着底部材の姿勢及び水中重量を前記予め設定された姿勢及び水中重量にする制御を行うように構成する。

これらの構成によれば、開口部からガスが洩れ出るまでガスを供給し続けることにより、予め設定された姿勢及び水中重量になるので、非常に簡単な制御で予め設定された姿勢と水中重量にすることができる。特に、開口部を固定用着底部材の重心から最も離れた位置に設けることにより、固定用着底部材が傾斜すると傾斜して上側になるガス室では開口部が傾斜により上昇するのでガスが開口部から漏出するとともに開口部より水が浸入し、ガス室の浮力が減少する。一方、傾斜して下側となるガス室では開口部が傾斜により下降するのでガスは洩れず、ガス量が増加する状態となるので、傾斜を戻す方向の復原力が自動的に生じることになる。従って、特別な制御をすることなく固定用着底部材の姿勢を自動的に保つことができるようになる。

また、上記の固定用着底部材において、該固定用沈定部材の前記ガス室の内部のガス量を、前記ガス室の水面位置に基づいて調整すると共に、該水面位置を検出する水位検出センサを、該固定用着底部材の重心から最も離れた位置に設けるように構成する。

この構成によれば、ガス室の水面位置により、ガス量の調整をするので、非常に簡単な制御で予め設定された姿勢と水中重量にすることができる。特に、水位検出センサを固定用着底部材の重心から最も離れた位置に設けることにより、固定用着底部材が傾斜すると傾斜して上側になるガス室では水位検出センサで検出される水位が傾斜により下降するのでガス量を減少する制御となり、ガス室の浮力が減少する。一方、傾斜して下側となるガス室では水位検出センサで検出される水位が傾斜により上昇するのでガス量を増加する制御となり、ガス室の浮力が増加する。その結果、傾斜を戻す方向の復原力が生じることになる。従って、傾斜を戻すための特別の制御をすることなく、水位調整のみで固定用着底部材の姿勢を保つことができるようになる。従って、傾斜センサが不要となる。

上記の固定用着底部材において、該固定用着底部材の前記ガス室の内部のガス量を、該固定用着底部材を支持する支持索の張力に基づいて調整するように構成する。この構成により、固定用着底部材の移動時及び着底作業時における支持索の張力が過大になるのを防止することができる。

上記の固定用着底部材において、該固定用沈定部材の前記ガス室の内部のガス量の調整を、該固定用着底部材を支持する各支持索の張力、各支持索の繰り出し長さ、各前記ガス室の水面位置、各前記ガス室の圧力の一つ又は幾つかの組み合わせを調整制御用の入力とし、各前記ガス室の前記ガス受給装置を通過するガス流量、又は、高圧ガスタンクから前記ガス受給装置に接続する制御弁の開度を調整制御の出力とする制御を行う。

そして、この制御による方法と、開口部からガスが流出する状態で、固定用着底部材の姿勢及び水中重量が予め設定された姿勢及び水中重量になるようにする構成とを組み合わせることによって、能動的に姿勢と浮力を制御する方法と受動的に姿勢と浮力を安定化させる方法とを併用することで、高性能な浮力及び姿勢制御と、信頼性の高い浮力及び姿勢制御を両立できる。即ち、能動的な制御で高性能化を図り、万一、この能動的な制御が機能不全に陥った場合に、受動的なガス流量一定運転に切り替えることで、高信頼性を保証できる。

上記の目的を達成するための緊張係留浮体システムは、上部構造物を支持するための浮体と、この浮体を係留するための緊張係留索と、上記の固定用着底部材を備えて構成される。この構成によれば、固定用着底部材をガス室の内部のガス量を調整しながら、水中重量を調整して、移動時と着底作業時に固定用着底部材を略中性浮力に調整できるだけではなく、固定用着底部材の姿勢の制御も容易にできるので、クレーン船が不要となり、これらの作業の信頼性を向上できる。また、上記の目的を達成するための緊張係留浮体システムの設置方法は、上部構造物を支持するための浮体と、この浮体を係留するための緊張係留索と、上記の固定用着底部材を備えて構成された緊張係留浮体システムにおいて、該固定用着底部材の浮上時又は水中時の姿勢と水中重量の調整を、前記各ガス室の内部のガス量をそれぞれ調整しながら、該固定用着底部材の搬送及び着底を行うことを特徴とする方法である。この方法によれば、固定用着底部材をガス室の内部のガス量を調整することで、固定用着底部材の浮上時又は水中時の水中重量を調整できるだけではなく、固定用着底部材の姿勢の調整も容易にできるので、クレーン船が不要となり、これらの作業の信頼性を向上できる。

上記の緊張係留浮体システムの設置方法において、前記固定用着底部材の前記ガス室の底面を開口して形成し、前記固定用着底部材を設置水域に着底した後に、前記ガス室の内部のガスを抜くと共に、更に内部の水を抜くことにより、前記固定用着底部材を水底に固定する。

この方法によれば、固定用着底部材の着底後に、ガス室の内部のガスを抜くことにより、浮力を減少して固定用着底部材の重量で固定できると共に、更に、開口された底面を水底によって塞がれた状態でガス室の内部の水を抜くと、外部に加わる水圧に加えて内部の圧力を小さくすることで、固定用着底部材の外部に加わる水圧との差を大きくできるので、固定用着底部材を水底に食い込ませることができ、より固定を確実にできる。つまり、水底に設置した固定用着底部材を更に安定化し、係留対象の浮体を固定する機能を向上することができる。

本発明の固定用着底部材によれば、水深に関わらず、ガス室と外部の水中とが開口部により連通しているので、同じ圧力となり、ガス室を形成する壁は内外の圧力が同じとなる。そのため、ガス室の形状を維持するための構造的な強度が小さくて済むので、構造強度を低減化して固定用着底部材を軽量化でき、コストダウンを図ることができる。

更に、ガス室の内部のガス量で浮力を調整できるので、重量と浮力の差である水中重量を調整して、移動時と着底作業時に固定用着底部材を略中性浮力に調整できるだけではなく、各ガス室のガス量の調整により、固定用着底部材の姿勢の制御も容易にできるようになる。従って、従来技術で移動時と着底作業時に用いていたクレーン船が不要となり、移動作業と着底作業の容易化と、高信頼化を図ることができる。

更に、固定用沈定部材のガス室の内部のガス量の調整に関して、能動的な制御による方法と、開口部からガスが流出する状態で、固定用着底部材の姿勢及び水中重量が予め設定された姿勢及び水中重量になるようにする構成とを組み合わせて、能動的に姿勢と浮力を制御する方法と受動的に姿勢と浮力を安定化させる方法とを併用することにより、高性能な浮力及び姿勢制御と、信頼性の高い浮力及び姿勢制御を両立できる。即ち、能動的な制御で高性能化を図り、万一、この能動的な制御が機能不全に陥った場合に、受動的なガス流量一定運転に切り替えることで、高信頼性を保証できる。

また、本発明の緊張係留浮体システム及びその設置方法によれば、移動時と着底作業時に固定用着底部材を略中性浮力に調整できるだけではなく、固定用着底部材の姿勢の制御も容易にできるので、クレーン船が不要となり、移動作業と着底作業の容易化と、高信頼化を図ることができる。

本発明に係る実施の形態における緊張係留浮体システムの構成を示した図である。 本発明に係る実施の形態における水面上係留部を示した図である。 本発明に係る実施の形態における固定用着底部材の構成を示した平面図である。 図3のA−A断面を示した側断面図である。 本発明に係る実施の形態における固定用着底部材の他の構成を示した平面図である。 図5のB−B断面を示した側断面図である。 浮体と固定用着底部材のドック出し及び曳航状態を示した模式的な側面図である。 浮体から固定用着底部材を降下させている途中の状態を示した模式的な側面図である。 固定用着底部材が着底している状態を示した模式的な側面図である。 浮体12を係留する緊張係留索に張力を加えた状態を示した模式的な側面図である。 浮体12から曳航及び係留作業に使用した設置用艤装品を撤去した状態を示した模式的な側面図である。 従来技術の緊張係留浮体システムの構成を示した図である。 従来技術のミニTLPと呼ばれる緊張係留浮体システムの状態を示した図である。

以下、図面を参照して本発明に係る固定用着底部材、緊張係留浮体システム及びその設置方法について説明する。ここでは、特に浮体が支持する上部構造物に風力発電装置を搭載した緊張係留浮体システムを例にして説明するが、本発明は風力発電装置に限定されず、沖合い養殖システムの海上サービスステーション、海洋資源開発用プラットフォーム等にも適用することができる。

最初に、本発明に係る実施の形態の緊張係留浮体システム1について説明する。この緊張係留浮体システム1は、緊張係留浮体(ミニ・テンション・レグ・プラットフォーム)のためのシステムであり、図1及び図2に示すように、風力発電装置10を搭載した上部構造物11と、この上部構造物11を支持するための浮体12と、この浮体12を係留するための複数本(図1では2本ずつ3ヶ所で計6本)のテンドンと呼ばれる緊張係留索13と、この緊張係留索13を海底や湖底や河底などの水底2に固定するための固定用着底部材14とを備えて構成される。

この浮体12は、上部構造物11の重量を浮力で支持して、上部構造物11を水面上の予め設定した高さに維持するものである。この浮体12は、上部構造物11を支持するための円柱や多角柱で形成される中央柱状体12aと、この中央柱状体12aの下部から放射状に水平方向に伸びる3本以上(図1では3本)の柱状体で形成される水没浮力体(連結部材)12bとからなる。

この中央柱状体12aはセンターコラムと呼ばれ、水没浮力体12bはポンツーンと呼ばれる。この中央柱状体12aと水没浮力体12bは中空構造とし、鋼やプレストレストコンクリート(PC)等で浮力を生じるように構成される。また、この水没浮力体12bにはバラストタンクが設けられる。また、この水没浮力体12bを中空構造で形成する代わりに、その一部又は全部をトラス構造で形成する場合もある。

図1に示すように、この水没浮力体12bの中央柱状体12aと反対の端部に、コーナーコラムと呼ばれる係留用柱状体12cを接続して配置する。この係留用柱状体12cは、水面貫通浮力部分を有して構成され、浮体12の設置時において、その上方の一部が水面3の上に突出するように設けられる。

この係留用柱状体12cは、図1及び図2に示すように、中空部12hを有する柱状浮力体で形成されると共に、緊張係留索13の上側部分を中空部12hに通して、緊張係留索13の上端部を係留用柱状体12cの水面より上方の部位に設けた上側係留部15cに取り付けて固定支持する。これは、緊張係留索13の長さ及びその緊張力を調整する作業を水中ではなく、空中で行えるようにするためである。これにより、設置工事や点検保守作業を容易とし、これらのコストを低減する。なお、係留用柱状体12cの水平断面形状としては、図2に示す円形の他、四角形等の多角形、及び角をアールで丸めた多角形等が考えられる。

つまり、この緊張係留浮体システム1の浮体12は、水面を貫通する中心柱状体(センターコラム)12aと、この中心柱状体12aの周囲に配置される係留用柱状体(コーナーコラム)12cと、中央柱状体12aと係留用柱状体12cとを連結する連結部材である水没浮力体(ポンツーン)12bを有して構成される。

この構成によれば、係留用柱状体12cを、水面3を貫通して水面3より上方まで達するように設けることにより、新たにこの係留用柱状体12cの水面部分12dにより、静的復原力が発生する。この復原力に関しては、上側係留部15cが、平面視で中央柱状体12aから離間することにより、上部構造物11の傾斜に関するモーメントレバーが大きくなるので、浮体12と上部構造物11に作用する転倒モーメントによって生じる緊張係留索13の張力の変化量が少なくなる。

この離間距離が大きい程、モーメントレバーが大きくなるので、同じ水面面積で大きな復原力が得られる。しかしながら、離間距離を大きくするのには限度があるので、水没浮力体12bの端部に接続して、係留用柱状体12cを設ける。

なお、風力発電装置10を搭載する場合には、曳航時や設置時においても、風力の作用点が水面から高くなるので転倒しやすく、傾斜による転倒の恐れが大きいので、この静的復原力の効果は重要となる。

緊張係留浮体1を固定用沈底部材14に緊張係留するための緊張係留索(テンドン)13は、鋼製の鎖(チェーン)やケーブルおよびロープ等で形成され、その上端部を係留用柱状体12cの上側係留部15cに、その下端部は固定用着底部材14の下側係留部14cに取り付けられる。係留時には、緊張係留索13の長さを調整して、この緊張係留索13に常時張力(テンション)が加わっている状態にして、浮体12の浮力に抗して、浮体12を水中に引き込むように構成する。

固定用着底部材14は、テンプレートとも呼ばれる、スチールやコンクリート等で形成される錘であり、水底2に沈められ自重により固定される重力式のアンカーとして使用される。この固定用着底部材14は、下側係留部14cと緊張係留索13と上側係留部15cを介して浮体12を予め設定された位置に係留するためのものであり、緊張係留索13の下端部が下側係留部14cに固定される。

この浮体12の大きさは、例えば、発電量が2MWを想定した場合で、かつ、大陸棚の水深100mから200m程度の所に設置される場合には、風車10aの回転直径が80m程度で、風車10aの回転軸10bは水面3の上が75m程度となり、浮体12の中央柱状体12aの直径は6m程度で高さは35m程度であり、係留用柱状体12cの直径は4m程度で、3つの固定用沈底部材14の中心を通る円の直径は60m程度である。

次に、本発明に係る固定用着底部材(テンプレート)14に関して説明する。図3及び図4に示すように、この固定用着底部材14は、連結部材16によって互いに連結されて一体化されている。この固定用着底部材14に、底面又は側面に水中に連通する開口部14aを備えた空気室(ガス室)14bを複数設けると共に、この空気室14bに空気受給装置(ガス受給装置)14dを備えて形成する。この図4の例では、空気室14b及び水が全面的に浸入する水室14eはそれぞれ底部材14fを有して構成される。

そして、この固定用着底部材14の浮上時又は水中時の姿勢と水中重量の調整を、浮体12又は作業台船等に搭載した圧縮空気供給装置(図示しない)から空気受給装置14dを経由して供給される空気圧と空気量により、各空気室14bの内部の空気量(ガス量)をそれぞれ調整することで行う。なお、ここでは空気を用いているが必ずしも空気である必要はなく、高圧のガスが得られ易いのであれば、他のガスであってもよい。

空気受給装置14d経由で空気室14bに空気を送る空気供給装置は、水上側に空気タンクを設け、この空気タンクの内部を十分高い圧力に保ち、バルブ操作で空気室14bに送り込む空気量を制御するように構成する。この空気タンクに空気を供給する空気圧縮機は、空気タンクの圧力を見ながら、圧力が所定量以上低下したら空気を供給するという簡単な制御で済む。そのため、制御系の精度と信頼性が上がる。なお、空気圧縮機だけで空気送入の制御を行う場合には、空気圧縮機の圧力流量の作動特性と、負荷側が要求する少流量域とが旨く適合しないと、圧力流量制御が難しくなる場合がある。

この構成によれば、固定用着底部材14の水深に関わらず、空気室14bと外部の水中とが開口部14aにより連通しているので、同じ圧力となり、固定用着底部材14の空気室14bを形成する壁は内外の圧力が同じとなる。そのため、空気室14bの形状を維持するための構造的な強度が小さくて済むので、構造強度を低減化して固定用着底部材14を軽量化できる。

更に、空気室14bの内部の空気量で浮力を調整できるので、重量と浮力の差である水中重量を調整して、移動時と着底作業時に固定用着底部材14を略中性浮力に調整できるだけではなく、各空気室14bの空気量の調整により、固定用着底部材14の姿勢の制御も容易にできるようになる。従って、従来技術で移動時と着底作業時に用いていたクレーン船が不要となり、これらの作業の信頼性を向上できる。

また、空気室14bを単一ではなく複数設けて、この空気室14bの空間にだけ空気を送り込み、ここで浮力を調整しながら、あるいは、常時小量づつ空気を開口部14aから漏出させながら、一定浮力を保つ。これによって空気圧縮機の容量が少なくなる上に、比較的粗い制御で済む。そのため、信頼性が向上する。

また、更に、図4に示すように、この開口部14aの上下方向に関する位置は、開口部14aから空気が流出する状態で、固定用着底部材14の姿勢及び水中重量が予め設定された姿勢及び水中重量になるように設定する。それと共に、開口部14aの水平方向の位置は、固定用着底部材14の重心Pcから最も離れた位置に設ける。

この構成によれば、開口部14aから空気が洩れ出るまで空気を供給し続けることにより、予め設定された姿勢及び水中重量になるので、非常に簡単な制御で予め設定された姿勢と水中重量にすることができる。なお、複数の開口部14aを、例えば、開閉バルブを設けた配管で形成して開閉可能にして設けて、使用する開口部14aを選択することにより、複数の予め設定された姿勢と水中重量に対応させてもよい。

特に、開口部14aを固定用着底部材14の重心Pcから最も離れた位置に設けることにより、固定用着底部材14が傾斜すると傾斜して上側になる空気室14bでは開口部14aが傾斜により上昇するので空気が開口部14aから漏出する状態となり、空気室14bの浮力が減少する。一方、傾斜して下側となる空気室14bでは開口部14aが傾斜により下降するので空気は洩れず、空気量が増加する状態となるので、傾斜を戻す方向の復原力が自動的に生じることになる。従って、特別な制御をすることなく固定用着底部材の姿勢を自動的に保つことができるようになる。

或いは、図5及び図6に示すように、固定用沈定部材14の空気室14bの水面位置を検出する水位検出センサ17を、この固定用着底部材14の重心Pcから最も離れた位置に設けて、この水面位置に基づいて空気室14bの内部の空気量を調整する。この図6の例では、空気室14b及び水が浸入する水室14eには底部材14fが無く、底面全体が開口部となり、下方が開放された構成となっている。

この構成によれば、空気室14bの水面位置により、空気量の調整をするので、非常に簡単な制御で予め設定された姿勢と水中重量にすることができる。特に、水位検出センサ17を固定用着底部材14の重心Pcから最も離れた位置に設けることにより、固定用着底部材14が傾斜すると傾斜して上側になる空気室14bでは水位検出センサ17で検出される水位が傾斜により下降するので空気量を減少する制御となり、空気室14bの浮力が減少する。一方、傾斜して下側となる空気室14bでは水位検出センサ17で検出される水位が傾斜により上昇するので空気量を増加する制御となり、空気室14bの浮力が増加する。その結果、傾斜を戻す方向の復原力が生じることになる。従って、傾斜を戻すための特別の制御をすることなく、水位による調整のみで固定用着底部材14の姿勢を保つことができるようになる。従って、傾斜センサが不要となる。

なお、空気室14bに開口部14aと水位検出センサ17の両方を設けて、浮上しての移動時や固定用着底部材14を沈める着底作業時の状態に応じて使い分けてもよく、どちらか一方を補助的に用いてもよい。

更に、必ずしも緊張係留索13である必要はないが、固定用着底部材14を支持している支持索13の張力を検出し、この張力の検出値に基づいて、固定用着底部材14の空気室14bの内部の空気量を調整する。この支持索13には緊張係留索13を用いる場合には、その緊張係留索13の張力となるが、別の支持索を用いる場合には、その支持索の張力となるので、必ずしも緊張係留索13の張力である必要はない。この構成により、固定用着底部材14の移動時及び着底作業時における支持索13の張力が過大になるのを防止することができる。

また、固定用着底部材14の水深を検出し、この水深の検出値に基づいて、固定用着底部材14の空気室14bの内部の空気量を調整してもよい。

特に、固定用着底部材14の姿勢及び浮力調整に関して、能動的な制御を行う必要がある場合には、固定用沈定部材14の空気室14bの内部の空気量の調整を、固定用着底部材14を支持する各支持索13の張力、各支持索3の繰り出し長さ、各空気室14bの水面位置、各空気室14bの圧力の一つ又は幾つかの組み合わせを調整制御用の入力とし、各空気室14bの空気受給装置14dを通過するガス流量、又は、空気タンクから空気受給装置14dに接続する制御弁の開度を調整制御の出力とする制御とする。

そして、この制御による方法と、開口部14aから空気が流出する状態で、固定用着底部材14の姿勢及び水中重量が予め設定された姿勢及び水中重量になるようにする構成とを組み合わせることによって、能動的に姿勢と浮力を制御する方法と受動的に姿勢と浮力を安定化させる方法とを併用することができ、高性能な浮力及び姿勢制御と、信頼性の高い浮力及び姿勢制御を両立できる。即ち、能動的な制御で高性能化を図り、万一、この能動的な制御が機能不全に陥った場合に、受動的な空気流量一定運転に切り替えることで、高信頼性を保証できる。

次に、上記の固定用着底部材14を用いた緊張係留浮体システム1とその設置方法について説明する。この緊張係留浮体システム1は、上部構造物を支持するための浮体12と、この浮体12を係留するための緊張係留索13と、上記の固定用着底部材14を備えて構成される。

この構成によれば、固定用着底部材14を空気室14bの内部の空気量を調整しながら、水中重量を調整して、移動時と着底作業時に固定用着底部材14を略中性浮力に調整できるだけではなく、固定用着底部材14の姿勢の制御も容易にできるので、クレーン船が不要となり、これらの作業の信頼性を向上できる。

また、緊張係留浮体システム1の設置方法は、固定用着底部材14の浮上時又は水中時の姿勢と水中重量の調整を、各空気室14bの内部の空気量をそれぞれ調整しながら、固定用着底部材14の搬送及び着底を行う方法である。

この方法によれば、固定用着底部材14を空気室14bの内部の空気量を調整することで、固定用着底部材14の浮上時又は水中時の水中重量を調整できるだけではなく、固定用着底部材14の姿勢の調整も容易にできるので、クレーン船が不要となり、これらの作業の信頼性を向上できる。

この設置方法について、図7〜図10を参照しながら、もう少し詳しく説明する。図7に示すように、ドックなどで、浮体12の下に固定用着底部材14を配置して、浮体12の上に設けたウインチ20に巻き取られた支持索21により浮体12に固定する。このとき、柔軟な配管で形成される空気受給装置14dを空気室14bに連結して設けておく。喫水を例えば10m以下とするため、空気室14bに空気を送り込み、固定用着底部材14が浮力を持ち、浮体12を持ち上げる状態とする。出渠時における固定用着底部材14の内部の空気容積は降下時の空気容積よりも大きくすることが好ましい。

この状態でドックに水を入れて、図7に示すように、浮体12と固定用着底部材14と一体化した状態で引き出して、この状態で設置水域まで曳航する。この図7の状態では、浮体12のバラスト状態の調整と空気室14bの空気量の調整により、浮体を浮上状態にすると共に、傾斜に対する復原力を持たせる。

設置水域に到達したら、図8に示すように、固定用着底部材14を支持索21で支持すると共に、空気室14bの空気量を調整して、固定用着底部材14の水中重量(=重量−浮力)を少し大きくして、降下作業に適した水中重量を維持しながら、固定用着底部材14を降下させる。このときには、固定用着底部材14の内部に設けたバラスト区画(外部と貫通、非耐圧)である水室14eに水を注入し、固定用着底部材14自体の水中重量を設定値(例えば、全体で約100t程度)にする。

水中重量が過大であると、支持索21の張力が大きくなり、強度を維持するために太くしなければならない。また、浮体12や作業基地への負荷が大きくなり、支持索21を駆動するウインチ20の容量が大きくなるなど、相応の対策が必要となる。一方、水中重量が過少であると、降下作業中に固定用着底部材14の動揺が大きくなり、事故の危険性が増す。

この降下時には、固定用着底部材14をウインチ20で支持索21を繰り出して降下させつつ、圧縮空気を送入する。図3及び図4のような開口部14aを持つ場合には、開口部14aから常時空気が漏出するように、空気量を供給する。圧縮空気は空気室14bの開口部14aから漏出して、空気容積及び水中重量の設定値が保たれる。

また、図5及び図6のように水位検出センサ17を設けている場合には、各空気室14bの空気量を水位検出センサ17により空気室14b内の水位の検出値に基づいて調整する。また、必要に応じて、支持索21の張力の検出値に基づいて空気量を調整する。これらの調整により、降下作業が容易となり、降下作業中の事故リスクの低減とコストダウンを図ることができる。

この降下の場合には、固定用着底部材14の水深が深くなるほど、水圧が大きくなり、空気室14b内の空気は圧縮されるので、浮体12又は作業用台船上(図示しない)の空気圧縮機(図示しない)や圧縮空気タンク(図示しない)等から制御用のバルブを介して、空気受給装置14d経由で空気を十分に空気室14bに送る必要がある。いずれかの計測情報を元に調整する場合には、これらの計測情報から、圧縮機の作動やバルブの開閉を制御することにより、空気室14bの内部の空気量を好適な状態に調整・制御することができる。

この時には、固定用着底部材14の空気室14bの内部の空気圧は、固定用着底部材14の水面からの深度に応じた水圧とバランスする。従って、構造体としての固定用着底部材14の空気室14b等は、外側から大きな圧力を受けず、その部材の板厚を小さくすることができ、補強材も殆ど不要となり、コストを下げることができる。

図9に示すように、固定用着底部材14が着底したら、空気室14bの空気を抜いて、浮力を無くし、固定用着底部材14を設置水域の水底に固定用着底部材14の重量で固定する。この場合に、図5及び図6のように、空気室14bの底面が開口して形成されている場合には、固定用着底部材14が設置水域に着底した後に、空気室14bの内部の空気を抜くと共に、更に内部の水を抜くことにより、外部に加わる水圧に加えて内部の圧力を小さくできる。そのため、固定用着底部材14を水底2に食い込ませることができ、より固定を確実にできる。つまり、水底2に設置した固定用着底部材14を更に安定化し、係留対象の浮体12を固定する機能を向上することができる。

固定用着底部材14が水底2に固定された後に、図10に示すように、ウインチ20又は別のウインチで緊張係留索13を巻き取ったり、浮体12のバラスト状態を変更したりして緊張係留索13に予め設定された張力を与えて、この張力を維持するように緊張係留索13の上部を上側係留部15cに固定する。

緊張係留索13の張力が予め設定された張力になったら、曳航及び係留作業に使用した設置用艤装品を撤去して、図11に示す設置状態にする。これにより、設置状態で、各緊張係留索13の張力が設置用張力になっている否かを確認し、なっていない場合には、浮体12のバラスト状態を調整したり、緊張係留索13の取り付け位置の調整により設置用張力とする。各緊張係留索13の張力が設置用張力となり、浮体12の傾斜も設置基準を満たせば、これで設置を完了する。

上記の固定用着底部材14によれば、水深に関わらず、空気室14bと外部の水中とが開口部14aにより連通しているので、同じ圧力となり、空気室14bを形成する壁は内外の圧力が同じとなる。そのため、空気室14bの形状を維持するための構造的な強度が小さくて済むので、構造強度を低減化して固定用着底部材14を軽量化でき、コストダウンを図ることができる。

更に、空気室14bの内部の空気量で浮力を調整できるので、重量と浮力の差である水中重量を調整して、移動時と着底作業時に固定用着底部材14を略中性浮力に調整できるだけではなく、各空気室14bの空気量の調整により、固定用着底部材14の姿勢の制御も容易にできるようになる。従って、従来技術で移動時と着底作業時に用いていたクレーン船が不要となり、移動作業と着底作業の容易化と、高信頼化を図ることができる。

また、上記の緊張係留浮体システム1及びその設置方法によれば、移動時と着底作業時に固定用着底部材14を略中性浮力に調整できるだけではなく、固定用着底部材14の姿勢の制御も容易にできるので、クレーン船が不要となり、移動作業と着底作業の容易化と、高信頼化を図ることができる。

本発明の固定用着底部材14は、構造強度を低減化できて軽量化でき、コストダウンを図ることができ、更に、重量と浮力の差である水中重量の調整だけではなく、姿勢の制御も容易にできて、従来技術で移動時と着底作業時に用いていたクレーン船を不要にすることができ、移動作業と着底作業の容易化と、高信頼化を図ることができるので、緊張係留のみならず、カテナリ係留なども含めて、浮体を係留する固定用着底部材として利用することができる。

また、本発明の緊張係留浮体システム及びその設置方法は、移動時と着底作業時に固定用着底部材を略中性浮力に調整できるだけではなく、固定用着底部材の姿勢の制御も容易にできて、クレーン船が不要となり、移動作業と着底作業の容易化と、高信頼化を図ることができるので、風力発電装置、沖合い養殖システムの海上サービスステーション、海洋資源開発用プラットフォーム等の緊張係留浮体システム及びその設置方法として利用することができる。

1、1X、1Y 緊張係留浮体システム
2 水底
3 水面
10 風力発電装置
11 上部構造物
12 浮体
12a 中央柱状体(センターコラム)
12b 水没浮力体
12c 水面上連結体
12d 水面上係留部
13 緊張係留索(テンドン)
14 固定用着底部材
14a 開口部
14b 空気室(ガス室)
14c 下側係留部
14d 空気受給装置(ガス受給装置)
14e 水室
14f 底部材
15c 上側係留部
16 連結部材
17 水位検出センサ
20 ウインチ
21 支持索

Claims (8)

  1. 上部構造物を支持するための浮体を係留するための係留索を水底に固定するための固定用着底部材において、該固定用着底部材の底面又は側面に水中に連通する開口部を設けたガス室を複数設けると共に、該ガス室にガス受給装置を備え、該固定用着底部材の浮上時又は水中時の姿勢と水中重量の調整を、前記各ガス室の内部のガス量をそれぞれ調整することで行い、
    前記開口部の位置を、ガスを供給し続けて該開口部からガスが流出する状態で、該固定用着底部材の姿勢及び水中重量が予め設定された姿勢及び水中重量になるように設定すると共に、前記開口部を該固定用着底部材の重心から最も離れた位置に設けることを特徴とする固定用着底部材。
  2. 前記開口部からガスが漏れ出るまで前記ガス室にガスを供給し続けて前記開口部からガスが流出する状態にして、該固定用着底部材の姿勢及び水中重量を前記予め設定された姿勢及び水中重量にする制御を行うことを特徴とする請求項1に記載の固定用着底部材。
  3. 該固定用沈定部材の前記ガス室の内部のガス量を、前記ガス室の水面位置に基づいて調整すると共に、該水面位置を検出する水位検出センサを、該固定用着底部材の重心から最も離れた位置に設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の固定用着底部材。
  4. 該固定用沈定部材の前記ガス室の内部のガス量を、該固定用着底部材を支持する支持索の張力に基づいて調整することを特徴とする請求項1、2又は3に記載の固定用着底部材。
  5. 該固定用沈定部材の前記ガス室の内部のガス量の調整を、該固定用着底部材を支持する各支持索の張力、各支持索の繰り出し長さ、各前記ガス室の水面位置、各前記ガス室の圧力の一つ又は幾つかの組み合わせを調整制御用の入力とし、各前記ガス室の前記ガス受給装置を通過するガス流量、又は、高圧ガスタンクから前記ガス受給装置に接続する制御弁の開度を調整制御の出力とする制御を行うことを特徴とする請求項1、2、3又は4に記載の固定用着底部材。
  6. 上部構造物を支持するための浮体と、この浮体を係留するための緊張係留索と、請求項1、2、3、4又は5に記載の固定用着底部材を備えて構成されることを特徴とする緊張係留浮体システム。
  7. 上部構造物を支持するための浮体と、この浮体を係留するための緊張係留索と、請求項1、2、3、4又は5に記載の固定用着底部材を備えて構成された緊張係留浮体システムにおいて、該固定用着底部材の浮上時又は水中時の姿勢と水中重量の調整を、前記各ガス室の内部のガス量をそれぞれ調整しながら、該固定用着底部材の搬送及び着底を行うことを特徴とする緊張係留浮体システムの設置方法。
  8. 前記固定用着底部材の前記ガス室の底面を開口して形成し、前記固定用着底部材を設置水域に着底した後に、前記ガス室の内部のガスを抜くと共に、更に内部の水を抜くことにより、前記固定用着底部材を水底に固定することを特徴とする請求項7記載の緊張係留浮体システムの設置方法。
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