JP2010132222A - 電磁アクチュエータ装置および電磁アクチュエータの制御方法 - Google Patents

電磁アクチュエータ装置および電磁アクチュエータの制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電磁アクチュエータの動作方向が切り替わる近傍でのフィードバック制御の発散を抑制し、遅れのない内部慣性力の補償を行う電磁アクチュエータ装置およびその制御方法を提供する。
【解決手段】
電磁アクチュエータ装置は、電磁アクチュエータ4の電気モータ8と、電磁アクチュエータの動作加速度を検出する動作加速度検出手段21と、動作加速度に基づき電磁アクチュエータ4の内部慣性力を演算する内部慣性力演算手段24とを有する。電気モータ8は、アクチュエータ出力指令値から内部慣性力を減じた合力を発生するようにモータ制御手段27で制御する。また、電磁アクチュエータ4のストローク方向の切り替え近傍を検出するストローク方向切り替え検出手段21と、ストローク方向の切り替え近傍を検出したとき内部慣性力の演算値を内部慣性力の変化率が所定値未満となるように抑制する内部慣性力変化率抑制手段21とを備える。
【選択図】 図2

Description

本発明は、構成部品の内部慣性力を考慮した制御可能な電磁アクチュエータ装置、およびその制御方法に関する。
従来の電磁アクチュエータ装置としては、自動車用サスペンションに適用されて、スプリングと油圧可変式ショック・アブソーバとに代え、ボールねじを用いて電気モータの回転運動をボールねじの直線運動へと電気的に変換制御するものが知られている。この場合、電磁アクチュエータの構成部品である電気モータのロータ慣性モーメントやボールねじの慣性モーメントなどが、アクチュエータの推力特性に影響を及ぼす(特に、電磁アクチュエータ装置を制振に利用する場合には被制振体の質量を見かけ上増加させるので制振性を悪化する)(たとえば、特許文献1を参照)。
特開2008−279913号公報
しかしながら、上記従来のような電磁アクチュエータ装置にあっては、アクチュエータの内部慣性力を補償するためには、一般的に、電磁アクチュエータの動作加速度を計測し、これに電磁アクチュエータの内部慣性を乗じて内部慣性力を演算し、この内部慣性力分を補償するようにフィードバック制御をする必要がある。
ここで、電磁アクチュエータを構成するボールねじ部分やセンサ取付け部分にはわずかながらガタ(バックラッシュ)が生じることは避けることができない。この結果、電磁アクチュエータの動作加速度の計測結果にはガタ分だけ信号の変動が生じてしまう。
具体的には、電磁アクチュエータが往復運動をする場合に、電磁アクチュエータの作動方向が切り替わるときにガタの影響が現れて動作加速度の測定値が大きく変動する可能性がある。このように動作加速度の測定値が大きく変動した場合、フィードバック制御を行うと制御系が発散してしまう虞がある。
本発明は、上記不具合に鑑みなされたもので、その目的とするところは、電磁アクチュエータの動作方向が切り替わる近傍でもフィードバック制御が発散することなく、遅れのない内部慣性力の補償を行うことができる電磁アクチュエータ装置およびその制御方法を提供することにある。
本発明の電磁アクチュエータ装置は、電磁アクチュエータの動作加速度を検出する動作加速度検出手段と、動作加速度を使って電磁アクチュエータの内部慣性力を演算する内部慣性力演算手段と、アクチュエータ出力指令値から内部慣性力を減じた合力を発生させるように電磁アクチュエータを作動させる電気モータを制御するモータ制御手段と、電磁アクチュエータのストローク方向の切り替え近傍を検出するストローク方向切り替え検出手段と、ストローク方向切り替え検出手段がストローク方向の切り替え近傍を検出したとき、内部慣性力演算手段で演算した内部慣性力の演算値を、この内部慣性力の変化率が所定値未満となるように抑制する内部慣性力変化率抑制手段と、を備えたことを特徴とする。
本発明の電磁アクチュエータ装置にあっては、電磁アクチュエータの動作方向が切り替わる近傍でもフィードバック制御が発散することなく、遅れのない内部慣性力の補償を行うことができる。
以下、本発明の電磁アクチュエータ装置およびその制御方法を図面とともに説明する。
図1に示すように、本発明の実施例1の電磁アクチュエータ装置は、自動車用サスペンション装置に適用する。
車体1の上方部分には、アッパ・アーム2を上下方向に揺動可能に設けて車幅外方向へ延ばし、その先端部分に車輪支持部材5の上端部分をボール・ジョイントで結合する。また、車体1の下方部分には、ロア・アーム3を上下方向に揺動可能に設けて車幅外方向へ延ばし、その先端部分に車輪支持部材5の下端部分をボール・ジョイントで結合する。車輪支持部材5の中間部分には、車輪6を回転自在支持にする。
また、車体1の上方部分とロア・アームの中間部分との間には、伸縮可能な実施例1の電磁アクチュエータ4を配設するとともに、図示しないばねを電磁アクチュエータ4と並列に配設する。
図2に、上記電磁アクチュエータ4の構造とその制御装置CMとを示す。ここで、制御装置CMは、本発明のモータ制御手段に相当する。
電磁アクチュエータ4は、電気モータ8、減速機8a、ボールねじシャフト9、ボールねじナット10、アウタ・チューブ11、インナ・チューブ12を有する。
アウタ・チューブ11は、その上端部分にアクチュエータ取付けボルト13を設けて、図外のアッパ・インシュレータを介して車体11に固定する。そのアウタ・チューブ11の上方内部には、減速機8a付き電気モータ8を内蔵させプラグ11aでその下方からふさぐ。また、アウタ・チューブ11の外周壁部分は、下方へ延ばしてインナ・チューブの上方部分を相対変位可能に収納する。
電気モータ8は、内蔵したロータに固定したシャフトが歯車組からなる減速機8aの入力歯車に連結し、電気モータ8からの入力回転数を減速して出力する減速機8aの出力歯車から鉛直下方へ突出させた減速軸8bをボールねじシャフト9の上端部に連結する。なお、電気モータ8のロータには、モータ回転角センサとしてのロータリ・エンコーダ18を儲け、ロータの回転角度を検出し、制御装置CMに回転角信号を入力するようにしている。
ボールねじシャフト9の外周に設けたねじ溝と、ボールねじシャフト9の外周に取り付けたボールねじナット10内部に形成したねじ溝との間には、複数の鋼球のボール(図示せず)を入れる。これにより、ボールの回転を利用して、ボールねじシャフト9を回転させることによりボールねじナット10をスムーズに軸方向に動かすようにしたり、逆にボールねじナット10を軸方向に動かすことでボールねじシャフト9をスムーズに回転させたりすることができる。
ボールねじナット10には、インナ・チューブ12が固定されて下方へ延び、この内部にボールねじシャフト9のボールねじナット10より下の部分を収納する。アウタ・チューブ11の下端部分から突出したインナ・チューブ12の下端部分にはアクチュエータ取付けアイ14を設けて図外のブッシュを解してロア・リンク3に連結する。
一方、制御装置CMは、補償演算部23、サスペンション減衰力目標値生成部25、モータ制御部17、電源16を備えており、ロータリ・エンコーダ18から回転角信号を受け取るとともに、駆動電流を電気モータ8へ供給する。ここで、アクチュエータ制御を実行するのに必要な車両の各種状態量、もしくは、それらを算出可能な状態量を各種センサにより検出し、制御装置CMに入力する。このセンサの中には、後述のロータリ・エンコーダ18も含まれる。
補償演算部23は、回転角−ストローク量変換部22と、速度―加速度検出部21と、内部慣性力演算部24と、を有し、アクチュエータ内部慣性力を補償するための演算を行う。なお、内部慣性力演算部24は、本発明の内部慣性力演算手段に相当する。
回転角−ストローク量変換部22は、ロータリ・エンコーダ18から入力された回転角信号に基づき、その検出されたロータの回転角θに相当するボールねじシャフト9のストローク量xを次式に基づき、算出する。
x=(L/2π)・θ
ここで、Lはボールねじシャフト9のリード(ねじピッチ)を示す。
この演算で得たストローク量xは、ストローク信号として速度―加速度検出部21へ出力する。
速度―加速度検出部21は、入力されたストローク量xを時間で1階微分して速度dx/dtを得て、この速度を速度信号として内部慣性力演算部24へ出力する。また、速度―加速度検出部21では、ストローク量xを時間で2階微分して加速度dx/dtを得て、この加速度dx/dtを加速度信号として内部慣性力演算部24へ出力する。なお、これら速度―加速度検出部21の詳細については、後述する。また、図中では、dx/dtは、xドットで、またdx/dtはxツー・ドットで表している。なお、速度―加速度検出部21は、本発明の動作速度検出手段および動作加速度検出手段に相当する。
内部慣性力演算部24は、速度―加速度検出部21から入力された速度dx/dtと加速度dx/dtとに基づき、次式にて内部慣性力Fiを演算する。
Fi=(2π/L)・(α・JM+JB)
ここで、αは減速機8aの減速比を、JMは電気モータ8のロータの慣性モーメントを、またJBはボールねじシャフト9の慣性モーメントをそれぞれ示す。なお、ここでは式として明示するため、主な慣性モーメントであるJMおよびJBのみを考慮したが、影響する他の慣性モーメントも含めてもよい。また、これらの慣性モーメントの値は、あらかじめ測定しておくようにしてもよい。内部慣性力演算部24は、上記で算出した内部慣性力Fiを内部慣性力信号としてモータ制御部17へ出力する。
また、速度―加速度検出部21で検出されたアクチュエータの動作速度dx/dtは、速度信号として減衰力目標値生成部20にも出力される。
減衰力目標値生成部20は、速度と減衰力との関係を決めるための速度−減衰力マップ25を有しており、上記検出した動作速度dx/dtに対するアクチュエータ4の発生目標となる減衰力Fdを決定し、減衰力信号としてモータ制御部17へ出力する。ここで、減衰力マップ25は、図2に示すように、動作速度の絶対値 |dx/dt| が小さい範囲では動作速度の絶対値 |dx/dt| が大きくなるほど発生目標減衰力|Fd|が急激に大きくなり、その後、動作速度の絶対値 |dx/dt| が小さい範囲では動作速度|dx/dt|が大きくなるにつれて発生目標減衰力の絶対値 |Fd| がより緩やかになって増大していく。ここでは、アクチュエータ4のストローク動作速度dx/dtに応じて単純に発生目標減衰力Fdを算出するようにしているが、サスペンション技術で用いられるスカイフック制御などを適用するようにしてもよい。なお、スカイフック制御とは、車体を空中からつり下げた状態で移動させ、車輪に入力される路面の凹凸をスプリングで、また車体と空中の支持点との間の動きをショック・アブソーバで吸収しようとする制御である。
モータ制御部17は、電流制御回路27と、加算器28とを有する。加算器27には、減衰力目標値生成部20から発生目標減衰力Fdを減衰力信号として、また内部慣性力演算部24から内部慣性力Fiを内部慣性力信号として、それぞれ入力し、発生目標減衰力Fdから内部慣性力Fi差し引き、電気モータ8に実際に指令すべき目標発生力Fを算出し、目標発生力信号として電流制御回路27に出力する。
電流制御回路27は、電源16に接続されここから電力の供給が可能である。また、電流制御回路27は、加算器28から目標発生力Fを目標発生力信号として入力され、目標発生力Fを得るための電流サーボを行って、制御電流を電気モータ8に供給し、アクチュエータ4の伸縮長さや伸縮速度を制御する。
図3に、上記速度―加速度検出部21で実行処理される離散時間処理につき、フローチャートに基づき説明する。ここでは、回転角−ストローク量変換部22には、現在の計算ステップnにおけるアクチュエータ4のストローク量としてx(n)が入力されて、その演算結果としてdx(n)/dtが出力されるものとする。
回転角−ストローク量変換部22から速度―加速度検出部21に入力されたアクチュエータ4のストローク量x(n)は、ステップS1にて、ストローク量x(n)とこの一計算ステップ前のストローク量x(n−1)を用いて、単純に微分により求めた開く中エーア4の動作速度dx(n)/dtと動作加速度dx(n)/dtを一旦算出しておく。この場合の算出式は、以下のようになる。
dx(n)/dt={x(n)−x(n−1)}/Δt
x(n)/dt={dx(n)/dt−dx(n−1)/dt}/Δt
ここで、Δtは、計算ステップの時間刻みである。
さらに、ステップS1においては、一計算ステップ前での回転角−ストローク量変換部22の出力値dx(n−1)/dt=を記憶しておく。次いで、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、上記ステップS1で算出したアクチュエータ4の動作速度の絶対値 |dx(n)/dt| が所定値以上であるか否かの判定を行う。この判定結果が所定値以上であった場合にはステップS3に移行し、所定値未満であった場合にはステップS4に移行する。ここで、アクチュエータ4の動作速度の絶対値|dx(n)/dt|が所定値であることは、アクチュエータ4のストローク方向が切り替わる可能性があることを意味している。ここで言う所定値が、第1切り替え状態予想値に該当する。
判定結果が所定値以上であると判定した場合には、ステップS3で、アクチュエータ4がこのガタの影響を受けない状態であるとして、上記ステップS1で算出した時間微分dx(n)/dtをそのままとして、次式により速度―加速度検出部21の出力値として決定する。
x(n)/dt=dX(n)/dt
一方、定結果が所定値未満であると判定した場合には、ステップ4で、動作速度の絶対値 |dX(n)/dt| が所定値未満である状態が、所定時間以上継続したか否かを判定する。この所定値が、第2切り替え状態予想値に該当する。この条件が満たされている(YES)と判定した場合には、アクチュエータ4のストローク方向が切り替わるような状態ではなく、ほぼ停止している状態にあると判断されるので、ステップS5に移行する。一方、条件が満たされていない(NO)と判定した場合には、アクチュエータ4のストローク方向が切り替わる可能性が高いと判断されるので、ステップS6へ移行する。
上記条件が満たされたと判定した場合には、ステップS5で、次式により速度―加速度検出部21の出力値を決定する。
X(n)/dt=0
一方、上記条件が満たされないと判定した場合には、アクチュエータ4のストローク方向が切り替わることでアクチュエータ4のガタの影響を受ける可能性が高いと判断されるので、加速度の急変を防止するために、ステップ6で、次式によりステップS1にて算出・記憶していた加速度の値を用いて速度―加速度検出部21の出力値を決定する。
X(n)/dt=dX(n−1)/dt
この式は、一つ前の計算ステップでの速度―加速度検出部21の出力値をホールドすることを表す。
上記ステップS2〜S6の処理により、内部慣性力演算部24で演算した内部慣性力の演算値を、内部慣性力の変化率が所定値未満となるように抑制することになる。
なお、速度―加速度検出部21およびそこで実行されるステップS2〜S6の処理は、本発明のストローク方向切り替え検出手段および内部慣性力変化率抑制手段に相当する。
ここで、一般にサスペンション装置においては、路面の状況によりアクチュエータ4のストロークの状態が時々刻々と変化する。たとえば、良路上を走行する場合には、ほとんど電磁アクチュエータのストロークが生じないことがある。しかしながら、特殊な条件として、悪路を自動走行するような特殊車両のサスペンション装置のように、電磁アクチュエータ4が絶えずストロークするものに使用する場合には、システム簡易化の目的でステップS4を省略することも可能である。
上記ステップS4は,一般的なサスペンション装置の場合のように、電磁アクチュエータ4がほぼ停止したときに、ステップS2の作用により加速度の値がホールドされ続けるのを防止する役割を果たしている。本実施例にあっては、上記ステップSにおいて加速度の値を0としているが、これ以外にもアクチュエータ4を適用するサスペンション装置の動作条件によっては加速度の値を規定した所定値以下とする処理を行う方法をとるようにしてもよい。
上記のように構成した電磁アクチュエータ4は、以下のように作用する。
良路を走行中は、ばね上である車体1は、ばね下である車輪6に対し変わらない高さを保って支持される。この状態では、車体1とロア・リンク3との位置関係も変わらないので、電磁アクチュエータ4の長さも不変である。したがって、ロータリ・エンコーダ18で検知した回転角が変わらないので、回転角−ストローク量変換部22で得たストロークxも変わらず、速度―加速度検出部21から出力される速度dx/dtも加速度dx/dtもいずれも0を保つ。この結果、内部慣性力演算部24から出力される値も0であるので、電流制御回路27から電気モータ18に供給される電流は0となる。この状態では、電気モータ18は停止してボールねじシャフト9を回転させないので、ボールねじシャフト9に螺合するボールねじナット10は相対移動せず、電磁アクチュエータ4はその長さをそのまま保つ。
良路走行中から悪路へ移ると、路面の凹凸に起因した車輪6の上下動により、アッパ・アーム2とロア・アーム3とは車体1に対し上下方向に揺動する。これに伴い、車輪6のばねが押し伸縮するとともに、電磁アクチュエータ4にもこの長さを伸縮しようとする力が作用する結果、ボールねじナット10が上下方向に移動する。このボールねじナット10の上下方向の移動によりボールねじシャフト9はそれぞれの方向へ回転させられる。
このボールねじシャフト9の回転は、ロータリ・エンコーダ18で回転角として検出されて回転角−ストローク量変換部22に入力され、ここでストローク量xに変換される。速度―加速度検出部21では、それぞれ速度dx/dtと加速度dx/dtとを演算し、その出力を内部慣性力演算部24に入力する。内部慣性力演算部24では、速度と加速度を用いて内部慣性力Fiを計算し、加算器28に入力する。一方、速度dx/dtは、サスペンション減衰力目標値生成部20にも入力して減衰力マップ25を用いて目標減衰力Fdを決定し、加算器28に入力する。
加算器28では、目標減衰力Fdから内部慣性力Fiを差し引いた結果を電流制御回路27に入力し、ここから電流を電気モータ8に供給することでボールねじシャフト9を回転させ、必要な減衰力を付与する。なお、この上下動にあっては、ストロークが変化するところでは、すなわち速度の絶対値が所定値未満である状態が所定時間以上継続する場合には加速度=0とし、所定時間内では一つ前の計算ステップで得た加速度を用いて、それぞれ内部慣性力Fiを演算して、ガタの影響を受けないようにする。
一方、上記ステップS2で速度の絶対値 |dx(n)/dt| が所定値未満の状態から所定値以上になると、ステップS3へ移行してdx(n)/dt=dX(n)/dtとして、ガタを考慮しない通常の内部慣性力補償に戻り、電磁アクチュエータ4の制御を行う。

また、速度の絶対値が所定値以上のときは、ストローク中であるとして最新の計算ステップで得た加速度を用いる。
図4に、本実施例と同様の構成を有する電磁アクチュエータ装置の試作品を用いて実験を行った結果を示す。この実験では、電磁アクチュエータの一端を固定した状態で、他端へサイン波の変位入力を与えて測定している。ストローク量xは、モータ軸と同軸に配置したロータリ・エンコーダにより測定したモータ回転角から求めている。同図中、右側に向かって計測時間が流れている。まず、401は、電磁アクチュエータのストローク量xを測定した結果を表しており、402はそのストローク量xを1回微分して得た動作速度dx/dtを表しており、403はストローク量xを2階微分して動作加速度dx/dtを表している。
このとき、たとえば電気モータの回転速度がほぼ0で電磁アクチュエータのストローク方向が変わる時刻Aにおける401でのストローク量xの波形はほぼ滑らかであるようにみえるが、403での動作加速度dx/dtは大きく乱れていることが分かる。これは、電磁アクチュエータのガタの影響が原因である。これをそのまま電磁アクチュエータの内部慣性力補償制御に用いると、制御系が発散してしまうことがある。
図5に、図4の場合と同様に、電磁アクチュエータの一端を固定した状態で、他端へサイン波の変位入力を与えて測定している。図5では、横軸に電磁アクチュエータのストローク量xを、また縦軸に電磁アクチュエータの発生力をプロットしている。なお、電磁アクチュエータの発生力は、ロード・セルを用いて測定している。
まず、電磁アクチュエータの電気モータに通電しに状態における測定結果を501に示す。この計測結果は、一見、ストローク量xに比例して発生力が発生しているようにみえるが、本実験ではサイン波変位入力を作用させているので、その2階微分である加速度も同じくサイン波となるためであり、この発生力は電磁アクチュエータの内部慣性力によるものである。
502は、単純にストローク量xを2階微分し、その結果にロー・パス・フィルタを挿入して電磁アクチュエータの内部慣性力の補償を行った場合の結果を示す。このとき、電磁アクチュエータに与える目標は0であるが、実際には内部慣性力補償分だけ電気モータに電流を流している。ここでは、指令値制御系の発散を防止するためのロー・パス・フィルタの影響により、フィードバック信号に位相遅れが生じ、ストローク量に対する発生力の特性にヒステリシスが生じていることが測定結果から分かる。
503は、図1〜3に示した実施例1の電磁アクチュエータの内部慣性力補償を行った測定結果を示す。これによれば、ロー・パス・フィルタを使用した場合のヒステリシスを生じることなく、内部慣性力の影響をキャンセルできていることが分かる。
以上、説明したように、本実施例1の電磁アクチュエータ装置にあっては、電磁アクチュエータ4の動作方向が切り替わる近傍でも電磁アクチュエータ4のガタに起因してフィードバック制御が発散することなく、かつロー・パス・フィルタを使用した場合のような遅れを排除した内部慣性力の補償を行うことができる。また、このような電磁アクチュエータ装置を用いたサスペンション装置にあっては、油圧式ショック・アブソーバを用いたサスペンション装置に比べて、絶対的な発生力は小さくなるものの、応答性は向上し、対応できる路面も後者が路面のうねり程度にすぎないのに対し、不整路や突起レベルまで対応することができ、過度的な運動を含め、細やかなコントロールが可能となる。また、サスペンション装置への入力を利用したエネルギ回生(発電)も可能となる。
次に、本発明の実施例2の電磁アクチュエータ装置につき、図面に基づき説明する。実施例2の電磁アクチュエータ装置も、実施例1と同様に車両用サスペンション装置の油圧式ショック・アブソーバに代わりに用いる。
実施例2の電磁アクチュエータ装置では、モータ回転角を検出する実施例1のロータリ・エンコーダ18に代えて、電気モータのロータおよびボールねじシャフト9の回転角速度を検知するタコジェネレータ18aを電気モータ18に取り付ける。タコジェネレータ18aで検出した回転角速度は、回転角速度信号として補償演算部23aに出力する。また、補償演算部23aは、実施例1の速度−加速度検出部21に代えて、加速度検出部21aを設ける。他の構成は、実施例1と同様であるので、同じ部分には同じ番号を付してそれらの説明は省略する。なお、加速度検出部21aは、本発明の動作加速度検出手段に相当する。
図7に、加速度検出部21aで実行処理する動作加速度算出のプログラムを示す。
ステップS1'では、タコジェネレータ18aから入力された電磁アクチュエータ4の動作速度dx(n)/dtを用いて以下の式から電磁アクチュエータ4の動作加速度を求める。
X(n)/dt={dX(n)/dt−dX(n−1)/dt}/Δt
また、一サンプリング前の出力値dx(n−1)/dtを一旦記憶しておく。
次いで、ステップS2へ移行するが、ステップS2からステップS5までの各ステップは図3に示した実施例1のステップS2〜S5と同じであるので、それらの説明は省略する。
速度の絶対値|dx(n)/dt|が所定値未満の状態が所定時間以上継続すると、ステップS6'に移行し、出力値をdx(n)/dt=dX(n)/dtで規定し、ステップS7に移行する。
ステップS7では、dx(n)/dtの変化率にリミッタを設けて最終的な補償演算部23aの出力値を決定する。なお、出力値dx(n)/dtは、ステップS1'で次の計算ステップで一サンプリング前の出力値として記憶される。
なお、ここで、実施例1の図3中でのステップS6と、実施例2の図7中のステップS6'およびS7とは、それぞれ置き換えてもよく、適用する装置の実態に応じていずれかの処理方法を採用すればよい。
上記ステップS2〜S7の処理により、内部慣性力演算部24で演算した内部慣性力の演算値を、内部慣性力の変化率が所定値未満となるように抑制することになる。
なお、加速度算出部21aおよびそこで実行されるステップS2〜S7の処理は、本発明のストローク方向切り替え検出手段および内部慣性力変化率抑制手段に相当する。
以上、説明したように実施例2の電磁アクチュエータ装置にあっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。
次に、本発明の実施例3の電磁アクチュエータ装置につき、図面とともに説明する。実施例3の電磁アクチュエータ装置は、実施例1の図2において、速度−加速度検出部21と内部慣性力演算部24とが異なるだけなので、その他の構成は図面および説明を省略する。なお、内部慣性力演算部24は、本発明の内部慣性力演算手段に相当する。
実施例3の電磁アクチュエータ4の速度−加速度検出部21は、図3のステップS1だけであり、電磁アクチュエータ4のストローク量xを単純にそれぞれ1階微分、2階微分して電磁アクチュエータ4の動作速度dx(n)/dtと動作加速度dx(n)/dtを得、これらを内部慣性力演算部24へ出力する。なお、速度−加速度検出部21は、本発明の動作速度検出手段および動作加速度検出手段に相当する。
内部慣性力演算部24での内部処理を、図8を用いて説明する。ここでは、実際にプログラムとして実装することを想定して、離散時間処理としての例を示している。
内部慣性力演算部24では、ステップ21で、速度−加速度検出部21から入力された動作加速度dx(n)/dtを用いて、次式により仮の内部慣性力fi(n)を演算する。
fi(n)=(2π/L)・(α・JM+JB)
ここで、Lはボールねじシャフト9のリード(ねじピッチ)を、αは減速機8aの減速比を、JMは電気モータ8のロータの慣性モーメントを、JBはボールねじシャフト9の慣性モーメントを、それぞれ表す。
なお、このステップS21では、一計算ステップ前の内部慣性力演算部24からの出力値Fi(n−1)を記憶しておく。続いて、ステップS22へ移行する。
ステップS22では、内部慣性力演算部24に入力された電磁アクチュエータ4の動作速度の絶対値|dx(n)/dt|が所定値以上であるか否かの判定を行う。判定結果が、所定値以上であった場合にはステップS23へ移行し、所定値未満であった場合にはステップS24へ移行する。実施例1と同様に、電磁アクチュエータ4の動作速度の絶対値|dx(n)/dt|が所定値未満であるということは、電磁アクチュエータ4のストローク方向が切り替わる可能性があるということを意味する。
電磁アクチュエータ4の動作速度の絶対値 |dx(n)/dt| が所定値以上であると判定されると、ステップS23で、電磁アクチュエータ4がガタの影響を受けない状態にあるとして、内部慣性力演算部24の出力を、ステップS21で求めた仮の内部慣性力の値fi(n)そのままとし、次式により内部慣性力演算部24の出力値を決定する。
Fi(n)=fi(n)
一方、電磁アクチュエータ4の動作速度の絶対値 |dx(n)/dt| が所定値未満であると判定されると、ステップS24で、この未満状態が所定時間以上継続したか否かを判定する。この条件が満たされている(YES)と判定された場合は、電磁アクチュエータ4がストローク方向に切り替わる状態ではなく、ほぼ停止している状態であると判断されるので、ステップS25へ移行する。上記条件が満たされていない(NO)と判定された場合は、電磁アクチュエータ4がストローク方向に切り替わる状態にあり、電磁アクチュエータ4のガタの影響を受ける可能性が高いと判断されるので、ステップS26へ移行する。
上記条件が満たされている(YES)と判定された場合は、ステップS25で、次式により内部慣性力演算部24の出力値を決定する。
Fi(n)=0
上記条件が満たされていない(NO)と判定された場合は、ステップS26で、次式により内部慣性力演算部24の出力値を決定する。
Fi(n)=Fi(n−1)
すなわち、一つ前の計算ステップにおける次式により内部慣性力演算部24の出力値をホールドすることを表す。
上記ステップS22〜S26の処理により、内部慣性力演算部24で演算した内部慣性力の演算値を、内部慣性力の変化率が所定値未満となるように抑制することになる。
なお、内部慣性力演算部24およびそこで実行されるステップS22〜ステップS26の処理は、本発明のストローク方向切り替え検出手段および内部慣性力変化率抑制手段に相当する。
上記実施例3の電磁アクチュエータ装置では、慣性力を算出した後の値の急変を防ぐ処理を行うことで、実施例1と同様に、電磁アクチュエータ4の制御系の発散を防ぎつつ、かつ遅れのない発生力の補償が可能となる。
以上、本発明を上記実施例1〜実施例3に基づき説明してきたが、本発明はこれらの実施例に限られることはなく、本発明から逸脱することなく当業者がこれらの実施例を変更してもそれらは本発明に含まれる。
以上の実施例1〜実施例3では、電気モータ8のロータに、ロータリ・エンコーダ18やタコジェネレータ18aを同軸上に取り付けて、電磁アクチュエータ4の動作速度や動作加速度を得る例を示してきたが、これ以外の構成を使用することが可能である。
たとえば、図9(a)に示すように、電気モータ8のボールねじシャフト9の円周上に加速度センサ901を設けて電磁アクチュエータ4の動作加速度を直接検出して、これを1階積分することで電磁アクチュエータ4の動作速度を得るようにしてもよい。この場合も、電磁アクチュエータ4の動作速度が所定値未満の状態が所定時間以上継続する場合に、内部慣性力の変化率が所定値未満となるように抑制することでガタの影響を防ぐようにする。
さらに、図9(b)に示すように、車体1とロア・リンク3との間を直接結び、その間のストローク量を直接検出する、ポテンショメータのようなストローク・センサ902を設けるように構成してもよい。この場合、ボールねじ部分のガタの影響は排除できるものの、ストローク・センサ902取付け部分におけるガタが電磁アクチュエータ4の制御に影響を及ぼす。この場合、実施例1〜実施例3で示したのと同様の方法を用いることで、電磁アクチュエータ4の制御系の発散、遅れのない発生力の補償が可能となる。
また、図3、図7のフローチャートでは、加速度を求めた後に値をホールドしたり変化率リミッタを挿入したりしているが、これら以外にも速度地あるいは変位値の段階で値をホールドしたり変化率リミッタを設けたりしても、結果的には加速度の急変を抑制することができるので、そのような構成をとってもよい。
さらに、実施例1〜実施例3では、本発明の電磁アクチュエータ装置を車両用サスペンション装置に適用した例のみにつき説明してきたが、本発明の電磁アクチュエータ装置はこれに限られることなく、他の装置にも適用できる。たとえば、その中の一つとして、図10に示すように、ロボット装置のアッパ・ロボット・アーム101とロア・ロボット・アーム102との間に電磁アクチュエータ4を取り付けてロボット・アームの駆動アクチュエータとしても利用できる。特に、壊れやすい物品を搬送するようなロボット装置にあっては、発生力をコントロールする際、本発明の内部慣性力補償方法が有効に働く。
本発明の実施例1の電磁アクチュエータ装置が適用された車両用サスペンション装置の正面図である。 実施例1での電磁アクチュエータの断面とこの電磁アクチュエータを制御する制御装置とを示す図である。 実施例1での電磁アクチュエータの制御装置を構成する速度−加速度検出部で実行するフローチャートを示す図である。 実施例1の電磁アクチュエータ装置を実験した際のそのストローク量、動作速度、動作加速度の測定結果を示す図である。 、実施例1の電磁アクチュエータ装置の制御装置をそれぞれ実験した際のストローク量に対する発生力との関係の測定結果を、アクチェータの電気モータに通電しない状態でその一端にサイン波の変位入力を付与した場合、ロー・パス・フィルタを用いて内部慣性力の補償を行った場合、実施例1での内部慣性力の補償を行った場合につき、それぞれ示す図である。 本発明の実施例2での電磁アクチュエータの断面とこの電磁アクチュエータを制御する制御装置とを示す図である。 実施例2の電磁アクチュエータ装置の制御装置を構成する加速度検出部で実行するフローチャートを示す図である。 実施例2の電磁アクチュエータ装置の制御装置を構成する内部慣性力演算部で実行するフローチャートを示す図である。 異なるセンサを用いた本発明の電磁アクチュエータ装置の変形例を示す図である。 本発明の電磁アクチュエータ装置をロボット装置に適用した場合を示す図である。
符号の説明
CM 制御装置(モータ制御手段)
1 車体
2 アッパ・アーム
3 ロア・アーム
4 電磁アクチェータ
6 車輪
8 電気モータ
8a 減速機
9 ボールねじシャフト
10 ボールねじナット
17 モータ制御部
20 サスペンション減衰力目標生成部
21 速度−加速度検出部(速度−加速度検出手段)
21a(加速度検出手段)
22 回転角−ストローク量変換部
23 補償演算部
24 内部慣性力演算部(内部慣性力演算手段)
25 減衰力マップ
27 電流制御回路
28加算器
101 アッパ・ロボット・アーム
102 ロア・ロボット・アーム
901 加速度センサ
902 ストローク・センサ

Claims (11)

  1. 電気モータと、
    該電気モータを制御するモータ制御手段と、
    前記電気モータで動作する電磁アクチュエータと、
    前記電磁アクチュエータの動作加速度を検出する動作加速度検出手段と、
    該動作加速度検出手段により検出した動作加速度に基づき前記電磁アクチュエータの内部慣性力を演算する内部慣性力演算手段と、を備え、前記モータ制御手段が、外部から与えられるアクチュエータ出力指令値を前記内部慣性力に応じて補正した出力指令値に基づいて前記電気モータを制御する電磁アクチュエータ装置において、
    前記電磁アクチュエータのストローク方向の切り替え状態を検出するストローク方向切り替え検出手段と、
    該ストローク方向切り替え検出手段がストローク方向の切り替え状態を検出したとき、前記内部慣性力演算手段で演算した内部慣性力の演算値を、該演算値と過去の演算値との偏差を小さくするように補正する内部慣性力変化率抑制手段と、
    を備えたことを特徴とする電磁アクチュエータ装置。
  2. 請求項1に記載の電磁アクチュエータ装置において、
    前記電磁アクチュエータの動作速度を検出する動作速度検出手段を備え、
    前記ストローク方向切り替え検出手段は、前記動作速度検出手段により検出した動作速度が第1切り替え状態予想値未満である状態であると検出したとき、ストローク方向の切り替え状態であると判定することを特徴とする電磁アクチュエータ装置。
  3. 請求項1に記載の電磁アクチュエータ装置において、
    前記電磁アクチュエータの動作速度を検出する動作速度検出手段を備え、
    前記ストローク方向切り替え検出手段は、前記動作速度検出手段により検出した動作速度が第2切り替え状態予想値未満である状態を所定時間以上継続して検出したとき、前記ストローク方向の切り替え状態であると判定することを特徴とする電磁アクチュエータ装置。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の電磁アクチュエータ装置において、
    前記内部慣性力変化率抑制手段は、前記電磁アクチュエータの変位量、前記動作速度、前記動作加速度、前記内部慣性力演算手段で演算した内部慣性力のうちの一つを低減することを特徴とする電磁アクチュエータ装置。
  5. 電気モータと、
    該電気モータを制御するモータ制御手段と、
    前記電気モータで動作する電磁アクチュエータと、
    前記電磁アクチュエータの動作加速度を検出する動作加速度検出手段と、
    該動作加速度検出手段により検出した動作加速度に基づき前記電磁アクチュエータの内部慣性力を演算する内部慣性力演算手段と、を備え、前記モータ制御手段が、外部から与えられるアクチュエータ出力指令値を前記内部慣性力に応じて出力指令値に基づいて前記電気モータを制御する電磁アクチュエータ装置の制御方法において、
    前記電磁アクチュエータのストローク方向の切り替え状態を検出し、ストローク方向の切り替え状態を検出したとき、前記内部慣性力演算手段で演算した内部慣性力の演算値を、該演算値と過去の演算値との偏差を小さくするように補正することを特徴とする電磁アクチュエータ装置の制御方法。
  6. 請求項5に記載の電磁アクチュエータ装置の制御方法において、
    前記電磁アクチュエータの動作速度を検出する動作速度検出手段を備え、
    前記動作速度検出手段により検出した動作速度が第1切り替え状態予想値未満である状態であると検出したとき、ストローク方向の切り替え状態であると判定することを特徴とする電磁アクチュエータ装置の制御方法。
  7. 請求項5に記載の電磁アクチュエータ装置の制御方法において、
    前記電磁アクチュエータの動作速度を検出する動作速度検出手段を備え、
    前記動作速度検出手段により検出した動作速度が第2切り替え予想値未満である状態を所定時間以上継続して検出したとき、前記ストローク方向の切り替え状態であると判定することを特徴とする電磁アクチュエータ装置の制御方法。
  8. 請求項5ないし請求項7のいずれか1項に記載の電磁アクチュエータ装置において、
    前記電磁アクチュエータの変位量、前記動作速度、前記動作加速度、前記内部慣性力演算手段で演算した内部慣性力のうちの一つを低減することを特徴とする電磁アクチュエータ装置の制御方法。
  9. 請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の電磁アクチュエータ装置において、
    前記内部慣性力変化率抑制手段は、前記ストローク方向切り替え検出手段がストローク方向の切り替え状態を検出したとき、前記内部慣性力演算手段で演算した内部慣性力の演算値を、該演算値と過去の演算値との偏差が零になるように補正することを特徴とする電磁アクチュエータ装置。
  10. 請求項5ないし請求項8のいずれか1項に記載の電磁アクチュエータ装置の制御方法において、
    前記内部慣性力変化率抑制手段は、前記ストローク方向切り替え検出手段がストローク方向の切り替え状態を検出したとき、前記内部慣性力演算手段で演算した内部慣性力の演算値を、該演算値と過去の演算値との偏差が零になるように補正することを特徴とする電磁アクチュエータ装置の制御方法。
  11. 請求項1ないし請求項4、または請求項9のいずれか1項に記載の電磁アクチュエータ装置を、ばね上とばね下との間に介裝したことを特徴とするサスペンション装置。
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