JP2010131894A - 偏心カム、キャリッジ - Google Patents

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Abstract

【課題】 偏心カムを用いた位置決め機構において、振動や衝撃等によって位置決め精度が低下してしまう虞を低減させる。
【解決手段】 位置決め領域SP1は、回転軸Cを中心とする半径R1の円弧形状の領域であり、ヘッドユニット10の支持位置の位置決め領域となる。位置決め領域SP1の両外側に連続して設けられた直線部A1は、位置決め領域SP1の端点P1を通る接線S1に含まれる直線形状の領域である。位置決め領域SP1にヘッドユニット10が当接している範囲では、第1偏心カム21の回転角度にずれが生じてもヘッドユニット10の支持位置は常に一定に維持される。
【選択図】 図11

Description

本発明は、カム面に当接する位置決め対象物を回転角度に応じて変位させる偏心カム、記録ヘッドを有するヘッドユニットが搭載されて記録装置に往復動可能に支持されるキャリッジに関する。
カム面に当接する位置決め対象物を回転角度に応じて変位させる偏心カムを利用した公知技術の一例として、被記録材を支持するプラテン等の支持面と記録ヘッドのヘッド面との間隔(いわゆるプラテンギャップ。以下略して「PG」と言う。)を自動的に切り換える機構(以下、「APG切換機構」と言う。)を備えたキャリッジが公知である(例えば、特許文献1を参照)。具体的には特許文献1には、メインキャリッジとサブキャリッジとで構成される二体構造であり、メインキャリッジ側に回転可能に設けられた偏心カムのカム面にサブキャリッジが当接して支持され、その偏心カムの回転角度に応じてサブキャリッジが変位することでPGが切り換わるAPG切換機構を備えたキャリッジが開示されている。
特開2004−306524号公報
上記のような偏心カムを用いた位置決め機構においては、例えばモータの駆動力で所望の回転角度まで偏心カムを回転させて停止させた後、モータへの電力供給を停止等して偏心カムをフリーな状態にすると、振動や衝撃等によって偏心カムの回転角度がずれてしまう虞が生じ、高精度な位置決めが困難になる。この場合、例えば、モータの駆動力で所望の回転角度まで偏心カムを回転させて停止させた後、モータへの電力供給を停止せずに、その回転位置を保持するモータ制御を継続して実行すれば、振動や衝撃等による偏心カムの回転角度のずれをモータのトルクで抑制することが可能である。
しかしながら、振動や衝撃等による偏心カムの回転角度のずれをモータのトルクで抑制するには、モータに常時電力を供給し続ける必要があるため、消費電力が増大してしまうことになる。また、他の駆動機構の駆動力源として共用することができなくなるため、そのモータは、位置決め用の偏心カムを回転させるための専用モータにせざるを得なくなってしまう。さらに、キャリッジの往復動中において偏心カムの回転角度のずれをモータのトルクで抑制するには、そのモータをキャリッジに搭載せざるを得ない。それによって、キャリッジの重量が大幅に増加することになるため、高速かつ高精度にキャリッジを移動させることが困難になり、スループットや記録精度が低下してしまう虞が生ずる。
他方、例えば所定の回転位置で偏心カムを係止可能なロック機構等をキャリッジに設ければ、モータへの電力供給を停止等した状態においても偏心カムの回転角度のずれを抑制することが可能である。それによって、モータのトルクで偏心カムの回転角度のずれを抑制する必要がなくなるため、キャリッジにモータを搭載する必要はなくなる。しかし、それによって偏心カムの回転機構が複雑化して部品点数が増大することになるため、偏心カムの回転機構のコスト増加や大型化が生ずることになる。
本発明は、このような状況に鑑み成されたものであり、その課題は、偏心カムを用いた位置決め機構において、振動や衝撃等によって位置決め精度が低下してしまう虞を低減させることにある。
上記課題を達成するため、本発明の第1の態様は、カム面に当接する位置決め対象物を回転角度に応じて変位させる偏心カムにおいて、前記位置決め対象物の位置の位置決め領域となり、回転軸を中心とする円弧形状の円弧部と、前記円弧部の両外側に当該円弧部に連続して設けられ、当該円弧部の端点を通る接線に含まれる直線形状の直線部と、を含むカムプロフィールを有する、ことを特徴とした偏心カムである。
円弧部は、位置決め対象物の位置の位置決め領域となるカム面を構成する。つまり位置決め対象物が円弧部に当接している状態において、その円弧部のカム面から偏心カムの回転軸までの距離に応じた位置で、位置決め対象物が位置決めされた状態となる。そして円弧部は、回転軸を中心とする円弧形状になっている。したがって、カム面の円弧部に位置決め対象物が当接している範囲では、偏心カムの回転角度にずれが生じても位置決め対象物の位置は常に一定に維持されるため、位置決め対象物の位置を高精度に位置決めすることができる。
また、円弧部の両外側にその円弧部に連続して設けられた直線部は、その円弧部の端点を通る接線に含まれる直線形状のカム面を構成する。したがって、偏心カムの回転軸からカム面までの距離は、円弧部の範囲では一定であり、直線部においては円弧部の両端から外側へ向けて徐々に長くなっていくことになる。そのため、位置決め対象物が直線部のカム面に当接する状態においては、位置決め対象物の自重等、偏心カムのカム面に作用する当接荷重の一部は、円弧部のカム面に位置決め対象物が当接する回転位置へ偏心カムを回転させようとする方向の力として、その偏心カムに作用することになる。それによって、円弧部のカム面に位置決め対象物が当接している状態において、振動や衝撃等によって偏心カムの回転角度にずれが生じても、位置決め対象物の当接点が円弧部の外側にずれてしまうことが抑制される。さらに、偏心カムの回転軸からカム面までの距離は、直線部においては円弧部の両端から外側へ向けて連続的に徐々に長くなっていくため、他の円弧部に位置決め対象物が当接する回転位置まで偏心カムを回転させる際に、その偏心カムの回転をなめらかに行うことができる。
これにより本発明の第1の態様に記載の偏心カムによれば、偏心カムを用いた位置決め機構において、振動や衝撃等によって位置決め精度が低下してしまう虞を低減させることができるという作用効果が得られる。
さらに本発明の第1の態様に記載の偏心カムによれば、振動や衝撃等によって位置決め精度が低下してしまう虞を低減させつつ、駆動力源の駆動力による偏心カムの回転をなめらかに行うことができるという作用効果が得られる。
本発明の第2の態様は、記録ヘッドを有するヘッドユニットが搭載され、記録装置に往復動可能に支持されるキャリッジにおいて、前記記録ヘッドのヘッド面と交差する方向に前記ヘッドユニットを支持する偏心カムと、前記ヘッドユニットを前記偏心カムへ付勢する付勢手段と、駆動力源の駆動力で前記偏心カムを回転させる機構と、を備え、前記偏心カムは、前記ヘッドユニットの支持位置の位置決め領域となり、回転軸を中心とする円弧形状の円弧部と、前記円弧部の両外側に当該円弧部に連続して設けられ、当該円弧部の端点を通る接線に含まれる直線形状の直線部と、を含むカムプロフィールを有する、ことを特徴としたキャリッジである。
このような構成のキャリッジは、駆動力源の駆動力で偏心カムを回転させて偏心カムの回転角度を変更することで、記録ヘッドのヘッド面と交差する方向へヘッドユニットが変位し、それによってPGを切り換えることができる。つまり本発明の第2の態様に記載のキャリッジは、偏心カムの回転角度を変更することによってPGを切り換える構造のAPG切換機構を備えている。そして、偏心カムの円弧部のカム面にヘッドユニットが当接している範囲では、偏心カムの回転角度にずれが生じてもヘッドユニットの支持位置は常に一定に維持される。また、円弧部の両外側にその円弧部に連続して設けられた直線部によって、キャリッジが往復動する際の振動や衝撃等で偏心カムの回転角度にずれが生じても、ヘッドユニットの当接点が円弧部の外側にずれてしまうことが抑制される。したがって、キャリッジが往復動する際の振動や衝撃等で偏心カムの回転角度にずれが生じても、PGを高精度に設定して維持することができる。
これにより本発明の第2の態様に記載のキャリッジによれば、キャリッジが往復動する際の振動や衝撃等によってPGが変動してしまう虞を低減させることができるという作用効果が得られる。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
<インクジェットプリンタの概略構成>
まず、インクジェットプリンタ50の概略構成について、図1〜図4を参照しながら説明する。
図1は、インクジェットプリンタ50の要部斜視図であり、図2は、その一部を拡大図示した要部斜視図である。図3は、インクジェットプリンタ50の要部側面図であり、図4は、その一部を拡大図示した要部斜視図である。
インクジェットプリンタ50は、インクジェットプリンタ50の内部へ記録紙(図示省略)を給送する自動給送装置70を備えている。またインクジェットプリンタ50は、記録紙の記録面にインクを噴射する5つの記録ヘッド621〜625を備えている。さらにインクジェットプリンタ50は、記録紙に対して記録ヘッド621〜625を相対的に主走査方向Xへ走査させる手段としてキャリッジ61を備えている。さらにインクジェットプリンタ50は、記録ヘッド621〜625に対して記録紙を相対的に副走査方向Yへ走査させる手段として搬送駆動ローラ51、搬送従動ローラ52、排出駆動ローラ54及び排出従動ローラ55を備えている。
自動給送装置70は、給送用トレイ71、左エッジガイド72、右エッジガイド73、トレイカバー74及び給送用ローラ(図示せず)を備えている。
給送用トレイ71は、複数の記録紙が積重された状態で載置されて収容される。左エッジガイド72及び右エッジガイド73は、給送用トレイ71に積重された記録紙の主走査方向Xの載置位置を規制するガイド部材である。トレイカバー74は、給送用トレイ71の上部を開閉可能に設けられた多段スライド構造の蓋体である。給送用トレイ71に積重された記録紙は、最上位にある記録紙が給送用ローラの外周面に当接し、その給送用ローラの回転により、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52との当接部分に先端が到達する位置まで給送される。
搬送駆動ローラ51は、表面に高摩擦被膜が施されており、図示していない搬送用モータの回転駆動力が伝達されて回転する。搬送従動ローラ52は、揺動可能に軸支された従動ローラホルダ521の先端に回転自在に軸支されている。従動ローラホルダ521は、ねじりコイルばね522のばね力によって、搬送従動ローラ52が搬送駆動ローラ51に当接する方向へ付勢されている。自動給送装置70により給送された記録紙は、搬送駆動ローラ51と搬送従動ローラ52とで挟持され、搬送駆動ローラ51の駆動回転によってプラテン53上を副走査方向Yへ搬送される。
キャリッジ61は、第1軸受部611が主ガイド軸56に支持され、第2軸受部612が副ガイド軸57に支持された状態で、主走査方向Xへ往復動可能に配設されている。またキャリッジ駆動用モータ63の駆動プーリ631と従動プーリ(図示せず)との間には、主走査方向Xに沿って無端ベルト64が掛架されており、その無端ベルト64の一部がキャリッジ61に連結されている。キャリッジ61は、キャリッジ駆動用モータ63を双方向回転させることによって主走査方向Xへ往復動する。
記録ヘッド621〜625は、各々のヘッド面62aがプラテン53の支持面531に対面するようにキャリッジ61に搭載されている。記録ヘッド621〜615は、インクを噴射するための多数の噴射ノズルがヘッド面62aに配設されており(図示せず)、5本のインク流路を有するインクチューブ81を経由してインクタンク部80からインクが供給される。またキャリッジ61に実装されている駆動回路基板(図示せず)には、図示していないマイコン制御回路を有する制御装置からFFC82を介して、記録ヘッド621〜625の駆動信号が出力される。インクチューブ81及びFFC82は、キャリッジ61の往復動を妨げないように可撓性を有する材料で形成されており、一定の余長をもって弛んだ状態で配設されている。インクチューブ81及びFFC82は、接続部材84によりキャリッジ61に接続されるとともに、キャリッジ61が往復動する際にばたつかないように、ホルダ部材83でインクジェットプリンタ50の筐体フレームに支持されている。
プラテン53上の記録紙は、キャリッジ61が主走査方向Xへ往復動しながら記録ヘッド621〜625のヘッド面62aから記録面にインクを噴射してドットを形成する動作と、搬送駆動ローラ51の駆動回転により所定の搬送量で副走査方向Yへ搬送する動作とが交互に繰り返されることによって記録が実行される。そしてインク噴射後の記録紙は、排出駆動ローラ54と排出従動ローラ55とで挟持され、排出駆動ローラ54の駆動回転により搬送方向YFへ搬送されて排出スタッカ58へ排出される。これらの一連の記録制御は前記の制御装置により実行される。
<本発明に係るキャリッジの構造>
つづいて本発明に係るキャリッジ61の構造について、図5〜図11を参照しながら説明する。
図5は、キャリッジ61の要部斜視図であり、図6は、キャリッジ61の要部平面図である。図7は、ヘッドユニット10及びAPG切換機構20を図示した要部斜視図であり、図8は、その要部側面図である。
ここで、記録ヘッド621〜625のヘッド面62aと交差する方向をZ方向(符号Zで示した方向)とし、記録ヘッド621〜625のヘッド面62aに沿う所定方向をX方向(主走査方向Xと同じ方向)とし、記録ヘッド621〜625のヘッド面62aに沿ってX方向と交差する方向をY方向(副走査方向Yと同じ方向)とする。
本発明に係るキャリッジ61は、ヘッドユニット10とAPG切換機構20を備えている。ヘッドユニット10は、5つの記録ヘッド621〜625が並設されて搭載されている。APG切換機構20は、Z方向へ変位可能にヘッドユニット10を支持するとともに、キャリッジ61に対して相対的にZ方向へモータの回転駆動力でヘッドユニット10を変位させることによって、記録紙の厚み等に応じてPGを自動的に切り換えるための機構である。
APG切換機構20は、4つの第1〜第4偏心カム21〜24と、「付勢手段」としての4つのコイルばね11〜14を有している。第1〜第4偏心カム21〜24は、Z方向にヘッドユニット10を支持する。コイルばね11〜14は、ヘッドユニット10を第1〜第4偏心カム21〜24へ付勢する。より具体的には、第1〜第4偏心カム21〜24は、同じカムプロフィールを有する同形状の偏心カムであり、ヘッドユニット10の上面側にカム面が当接した状態でヘッドユニット10を上面側から支持する。4つのコイルばね11〜14は、ヘッドユニット10とキャリッジ61との間に縮設され、ヘッドユニット10を第1〜第4偏心カム21〜24へ付勢する。
尚、「付勢手段」としては、上記のようにコイルばね等のばね力を利用して付勢する構成の他、例えば、永久磁石の磁力を利用して付勢する構成としても良いし、弾性を有するゴム材等の弾性力を利用して付勢する構成としても良いし、ヘッドユニット10の自重だけで付勢する構成としても良い。つまり、キャリッジ61が主走査方向Xへ往復動する際に作用する加速度や振動、衝撃等で、あるいはPGの切り換え時に、少なくとも第1〜第4偏心カム21〜24のカム面からヘッドユニット10が離間しない程度の付勢力を作用させることが可能であれば、どのような付勢手段でも良い。
第1偏心カム21及び第2偏心カム22は、第1回転軸25に同位相に設けられた同形状の偏心カムである。第1回転軸25は、キャリッジ61の内側に軸支されている。第1偏心カム21及び第2偏心カム22は、記録ヘッド621〜625よりY方向の一方側(下流側)の部分でヘッドユニット10を支持する。さらに第1偏心カム21は、記録ヘッド621〜625よりX方向の一方側(左側)の部分でヘッドユニット10を支持し、第2偏心カム22は、記録ヘッド621〜625よりX方向の他方側(右側)の部分でヘッドユニット10を支持する。
第3偏心カム23及び第4偏心カム24は、第2回転軸26に同位相に設けられた同形状の偏心カムである。第2回転軸26は、キャリッジ61の内側に軸支されている。第3偏心カム23及び第4偏心カム24は、記録ヘッド621〜625よりY方向の他方側(上流側)の部分でヘッドユニット10を支持する。さらに第3偏心カム23は、記録ヘッド621〜625よりX方向の一方側(左側)の部分でヘッドユニット10を支持し、第4偏心カム24は、記録ヘッド621〜625よりX方向の他方側(右側)の部分でヘッドユニット10を支持する。
また本発明に係るキャリッジ61は、キャリッジ61に対する記録ヘッド621〜625の主走査方向X及び副走査方向Yの位置決め、並びにキャリッジ61に対する記録ヘッド621〜625のヘッド面62aに沿う回転方向の傾き角度(Z方向軸の回転角度)を調整するための調整用部材27を備えている。
調整用部材27は、ヘッドユニット10のX方向の側面及びY方向の側面と当接し、回動可能にキャリッジ61に支持されている。ヘッドユニット10は、斜めに配設されたコイルばね12及び14のばね力によって調整用部材27へ付勢されている。調整用部材27の回動位置は、調整後に調整用部材27をねじ止め固定することによって維持される。キャリッジ61に対する記録ヘッド621〜625の主走査方向X及び副走査方向Yの位置は、キャリッジ61に対するヘッドユニット10のX方向及びY方向の支持位置が調整用部材27で位置決めされることによって位置決めされる。また、調整用部材27の回動位置を調整してヘッドユニット10の傾き角度を調整することによって、キャリッジ61に対する記録ヘッド621〜625の傾き角度を高精度に調整することができる。
APG切換機構20は、第1〜第4偏心カム21〜24のそれぞれのカム面により構成されるヘッドユニット10の支持面を、キャリッジ61に対して相対的にZ方向へ変位させる機構を有している。より具体的には、モータ(図示せず)の回転駆動力で第1回転軸25及び第2回転軸26を同じ回転量で同じ回転方向へ回転させるための歯車31〜35が設けられている。歯車31は、第1回転軸25に回転伝達可能に取り付けられており、歯車33と噛合している。歯車32は、第2回転軸26に回転伝達可能に取り付けられており、歯車35と噛合している。歯車33〜35は、キャリッジ61の外側面に軸支されており、歯車33と歯車35は、ともに歯車34と噛合している。
したがって、歯車31〜35のいずれかをモータの回転駆動力で回転させることによって、同じ回転量で同じ回転方向へ第1回転軸25及び第2回転軸26を回転させることができる。それによって、キャリッジ61に対して相対的にヘッドユニット10がZ方向へ変位し、第1〜第4偏心カム21〜24のカムプロフィールに応じてPGを切り換えることができる。この歯車31〜35を回転させるためのモータは、インクジェットプリンタ50の本体側に配設されており、例えば所定の停止位置(ホームポジション等)にキャリッジ61が停止した状態にあるときだけ、そのモータの回転駆動力で回転する歯車が歯車31〜35のいずれかと噛合する。
<本発明に係る第1〜第4偏心カム21〜24のカムプロフィール>
つづいて、本発明に係る「偏心カム」としての第1〜第4偏心カム21〜24のカムプロフィールについて、図9〜図11を参照しながら説明する。
図9は、第1偏心カム21の側面図である。
以下、第1偏心カム21のカムプロフィールについて説明し、第2〜第4偏心カム22〜24については、第1偏心カム21と同じ形状であることから説明を省略する。
第1偏心カム21のカム面には、5カ所の位置決め領域SP1〜SP5が設けられている。第1偏心カム21の回転軸Cから位置決め領域SP1のカム面までの長さR1は、第1PGに対応する長さに設定されている。つまり長さR1は、第1偏心カム21のカム面の位置決め領域SP1でヘッドユニット10を支持している状態で、記録ヘッド621〜625のヘッド面62aからプラテン53の支持面531までの距離が第1PGとなる長さに設定されている。同様にして、第1偏心カム21の回転軸Cから位置決め領域SP2のカム面までの長さR2は、第2PGに対応する長さに設定されている。第1偏心カム21の回転軸Cから位置決め領域SP3のカム面までの長さR3は、第3PGに対応する長さに設定されている。第1偏心カム21の回転軸Cから位置決め領域SP4のカム面までの長さR4は、第4PGに対応する長さに設定されている。第1偏心カム21の回転軸Cから位置決め領域SP5のカム面までの長さR5は、第5PGに対応する長さに設定されている。第1PG〜第5PGは、第1PG>第2PG>第3PG>第4PG>第5PG、となる関係を有している。したがって長さR1〜R5は、R1>R2>R3>R4>R5、となる関係を有している。
図10は、第1偏心カム21の断面形状を模式的に図示した側断面図である。図11は、位置決め領域SP1の部分を模式的に誇張して拡大図示した第1偏心カム21の側断面図である。
「円弧部」としての位置決め領域SP1〜SP5は、回転軸Cを中心とする半径R1〜R5の円弧形状の領域であり、「位置決め対象物」であるヘッドユニット10の支持位置の位置決め領域となる。位置決め領域SP1の両外側に連続して設けられた直線部A1は、位置決め領域SP1の端点P1を通る円弧接線S1に含まれる直線形状の領域である(図11)。同様にして、位置決め領域SP2〜SP5の両外側には、それぞれ直線部A2〜A5が設けられている(図10)。
位置決め領域SP1は、回転軸Cを中心とする半径R1の円弧形状になっている。そのため、位置決め領域SP1にヘッドユニット10が当接している範囲では、第1偏心カム21の回転角度にずれが生じてもヘッドユニット10の支持位置は常に一定に維持されるため、PGは高精度に第1PGに維持される。同様にして、位置決め領域SP2〜SP5のいずれかにヘッドユニット10が当接している範囲では、第1偏心カム21の回転角度にずれが生じてもヘッドユニット10の支持位置は常に一定に維持されるため、第2PG〜第5PGのいずれかでPGは高精度に維持される。
また、第1偏心カム21の回転軸Cからカム面までの距離は、位置決め領域SP1の範囲では長さR1で一定であり、直線部A1においては位置決め領域SP1の両端から外側へ向けて徐々に長くなっていくことになる。そのため、例えばヘッドユニット10が直線部A1のカム面に当接する状態においては、第1偏心カム21のカム面に作用する当接荷重の一部は、位置決め領域SP1のカム面にヘッドユニット10が当接する回転位置へ第1偏心カム21を回転させようとする方向の力として、第1偏心カム21に作用することになる。それによって、例えば、位置決め領域SP1のカム面にヘッドユニット10が当接している状態において、振動や衝撃等によって第1偏心カム21の回転角度にずれが生じても、ヘッドユニット10の当接点が位置決め領域SP1の外側にずれてしまうことが抑制される。したがって、キャリッジ61が往復動する際の振動や衝撃等で第1偏心カム21の回転角度にずれが生じても、第1PGにPGを高精度に設定して維持することができる。同様にして、位置決め領域SP2〜SP5のいずれにおいても、ヘッドユニット10の当接点が位置決め領域SP2〜SP5の外側にずれてしまうことが抑制される。したがって、キャリッジ61が往復動する際の振動や衝撃等で第1偏心カム21の回転角度にずれが生じても、第2PG〜第5PGのいずれかにPGを高精度に設定して維持することができる。
さらに、第1偏心カム21の回転軸Cからカム面までの距離は、直線部A1においては位置決め領域SP1の両端から外側へ向けて連続的に徐々に長くなっていくため、隣接する他の位置決め領域SP2又は位置決め領域SP5にヘッドユニット10が当接する回転位置まで第1偏心カム21を回転させる際に、第1偏心カム21の回転をなめらかに行うことができる。位置決め領域SP2〜SP5についても同様である。
以上説明したように本発明によれば、偏心カムを用いた位置決め機構において、振動や衝撃等によって位置決め精度が低下してしまう虞を低減させることができる。したがって、上記のインクジェットプリンタ50においては、キャリッジ61が往復動する際の振動や衝撃等によってPGが変動してしまう虞を低減させることができる。
尚、本発明は、上記説明した実施例に限定されることなく、特許請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々の変形が可能であり、それらも本発明の範囲内に含まれるものであることは言うまでもない。
インクジェットプリンタの要部斜視図。 インクジェットプリンタの一部を拡大図示した要部斜視図。 インクジェットプリンタの要部側面図。 インクジェットプリンタの一部を拡大図示した要部斜視図。 キャリッジの要部斜視図。 キャリッジの要部平面図。 ヘッドユニット及びAPG切換機構を図示した要部斜視図。 ヘッドユニット及びAPG切換機構を図示した要部側面図。 第1偏心カムの側面図。 第1偏心カムの断面形状を模式的に図示した側断面図。 位置決め領域を模式的に誇張して拡大図示した第1偏心カムの側断面図。
符号の説明
10 ヘッドユニット、20 APG切換機構、21〜24 第1〜第4偏心カム、
25 第1回転軸、26 第2回転軸、27 調整用部材、31〜35 歯車、36〜39 第1〜第4偏心ブッシュ、50 インクジェットプリンタ、51 搬送駆動ローラ、52 搬送従動ローラ、53 プラテン、54 排出駆動ローラ、55 排出従動ローラ、56 主ガイド軸、57 副ガイド軸、61 キャリッジ、621〜625 記録ヘッド、70 自動給送装置、80 インクタンク部、A1〜A5 直線部、SP1〜SP5 位置決め領域、X 主走査方向、X方向、Y 副走査方向、Y方向、Z Z方向

Claims (2)

  1. カム面に当接する位置決め対象物を回転角度に応じて変位させる偏心カムにおいて、
    前記位置決め対象物の位置の位置決め領域となり、回転軸を中心とする円弧形状の円弧部と、
    前記円弧部の両外側に当該円弧部に連続して設けられ、当該円弧部の端点を通る接線に含まれる直線形状の直線部と、を含むカムプロフィールを有する、ことを特徴とした偏心カム。
  2. 記録ヘッドを有するヘッドユニットが搭載され、記録装置に往復動可能に支持されるキャリッジにおいて、
    前記記録ヘッドのヘッド面と交差する方向に前記ヘッドユニットを支持する偏心カムと、
    前記ヘッドユニットを前記偏心カムへ付勢する付勢手段と、
    駆動力源の駆動力で前記偏心カムを回転させる機構と、を備え、
    前記偏心カムは、前記ヘッドユニットの支持位置の位置決め領域となり、回転軸を中心とする円弧形状の円弧部と、
    前記円弧部の両外側に当該円弧部に連続して設けられ、当該円弧部の端点を通る接線に含まれる直線形状の直線部と、を含むカムプロフィールを有する、ことを特徴としたキャリッジ。
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JP2018144329A (ja) * 2017-03-03 2018-09-20 キヤノン株式会社 プリント装置およびキャリッジ装置

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