JP2010131290A - 電子内視鏡 - Google Patents

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Abstract

【課題】携帯性を損なうことなく、かつ製造コストを上昇させることなく、無線による画像信号の送信距離を伸ばす。
【解決手段】電子内視鏡10を使用するには、無線アンテナ11を2つの通気コネクタ16のうちのいずれかに取り付けて電源をオンする。電源をオンした後に挿入部12を体腔内に挿入してCCDで被観察部位を撮像すると、無線アンテナ11を介してプロセッサに画像信号が送信される。プロセッサのモニタではCCDで撮像した画像が表示される。電子内視鏡10の使用し終えた場合には、無線アンテナ11を通気コネクタ16から取り外す。電子内視鏡10の気密性の検査を行う場合には、2つの通気コネクタ16のうちのいずれかにテスターを接続して検査を行えばよい。
【選択図】図2

Description

本発明は、体腔内を撮像して得られた撮像信号を無線送信するワイヤレス型の電子内視鏡に関する。
近年、ベットサイドや救急現場での電子内視鏡を用いた診療の利便性を高くするために、例えば特許文献1で示されるようなワイヤレス型の電子内視鏡を用いることが提案されている。ワイヤレス型の電子内視鏡は、CCDで体腔内を撮像して得られた撮像信号を無線アンテナによって無線でプロセッサに送信することによって、CCDで撮像した画像をモニタに表示させることができる。これにより、電子内視鏡をプロセッサに接続する手間を省くことが可能になり、また、プロセッサやモニタを移動させる手間を省くことが可能になるので、電子内視鏡の携帯を従来よりも容易にでき、その操作性を向上させることができる。
ところで、電子内視鏡は、患者間での感染を防止するために、その使用後に洗浄及び殺菌が行われる。しかし、洗浄及び殺菌の際に内部に浸水すると電子内視鏡が故障してしまうため、事前に気密性の検査が行われることが一般である。気密性の検査は、電子内視鏡に設けられた通気コネクタに検査用のテスターを接続して行われる。そして、電子内視鏡内の内圧の変化をテスターで検出することにより気密性が保持されているか否かが判断される。通気コネクタは、検査用のテスターを接続したときにのみ内部に空気を送り込むことが可能になる。これにより、常態では、内部の気密性が保たれるので電子内視鏡を洗浄することができる。
特開2008−029480号公報
ところで、特許文献1に示す電子内視鏡は、基板などを収納したケース内に無線アンテナを収納しているために無線アンテナの長さが制限されていた。これにより、画像信号の送信距離を伸ばすことができずに電子内視鏡の使用範囲が限られてしまい、その使用時の利便性に欠けていた。これを解消するために、上述したケースを大型化することが考えられるが、ケースを大型化してしまうと、電子内視鏡のサイズが大きくなって携帯性が悪くなってしまうという問題があった。また、長さを延ばした無線アンテナを外部に取り付けることも考えられるが、この場合は、電子内視鏡の気密性を保つための構造が必要になるため、電子内視鏡の製造コストが大幅に上昇してしまう。
本発明は、上記事情を考慮してなされたものであり、携帯性を損なうことなく、かつ製造コストを上昇させることなく、無線による画像信号の送信距離を伸ばすことができる電子内視鏡を提供することを目的とする。
本発明は、気密性の検査に使用される通気コネクタを有し、体腔内を撮像して得られた撮像信号を無線送信するワイヤレス型の電子内視鏡において、前記撮像信号を無線送信する無線アンテナと、前記通気コネクタに前記無線アンテナを着脱自在に取り付けるアンテナ取り付け機構とを備えたものである。
前記無線アンテナは金属製の芯材を備えることが好ましい。
請求項1記載の発明によれば、使用時にのみ無線アンテナを取り付けることが可能になるので、携帯性を損なうことなく、無線による画像信号の送信距離を伸ばすことができる。また、通気コネクタに無線アンテナを取り付けるので、部品点数の増加を抑えることが可能になり、電子内視鏡の製造コストが上昇することを防止できる。
請求項2記載の発明によれば、電子内視鏡の使用の状況に応じて無線アンテナを折り曲げることが可能になるので、電子内視鏡の使い勝手を向上させることができる。
図1に示すように、ワイヤレス型の電子内視鏡10は、その無線アンテナ11によって図示しないプロセッサ装置に画像信号を無線で送信する。電子内視鏡10は、体腔内に挿入される円管状の挿入部12と、挿入部12の基端部に配置された操作部13とを備えている。挿入部12は可撓性を有する材料で形成されており、体腔内の被観察部位の像光を取り込む対物レンズや被観察部位を撮像するCCD、照射レンズ、照明用のLEDなどが内蔵されている。体腔内でCCDによって撮像された被観察部位の画像はプロセッサ装置のモニタで表示される。操作部13の後端には箱形の基板ケース14が取り付けられている。基板ケース14には、CCDで撮像された画像処理を行う画像処理基板や無線通信の信号処理を行う通信基板が収納されている。操作部13の側面にはバッテリーケース15が取り付けられている。バッテリーケース15には、電子内視鏡10の各部に電力を供給するバッテリーが収納されている。
電子内視鏡10の内部は連通しており、外部から水や空気が侵入しないように気密な構造になっている。基板ケース14の両側面には、互いに逆方向に突出する一対の通気コネクタ16が設けられている。通気コネクタ16が開放されると、電子内視鏡10の内部がその外部と連通する。
図2に示すように、無線アンテナ11の芯材は金属で形成されており、折り曲げ自在になっている。このため、作業の状況に合わせて無線アンテナ11を折り曲げることができる。
図3及び図4に示すように、無線アンテナ11は、いずれかの通気コネクタ16に着脱自在に取り付けることができる。これにより、作業者の利き手を生かして電子内視鏡10を使用できるので、電子内視鏡10を使用するときの利便性が向上する。
図5〜図6に示すように、通気コネクタ16は、円筒状のベース部16aと、円筒状のシリンダ20と、シリンダ20を支持するシリンダホルダ21とを備えている。シリンダホルダ21は、外径の異なる2つの円筒を接合した形状になっており、大径のシリンダ取付部21aと小径のホルダ取付部21bとからなる。シリンダ20は、その基端部の周面に形成されたネジの螺合によってシリンダ取付部21aの内面に着脱自在に取り付けられている。シリンダ20とシリンダホルダ21とはそれぞれ絶縁性の材料で形成されている。
シリンダ20の内部には、シリンダ20の中心軸方向で移動自在な略円柱形状の移動栓22が収納されている。移動栓22の周面はシリンダ20の内面に当接している。移動栓22の周面にはO(オー)リング23が取り付けられており、外部の空気がシリンダ20内に侵入することを防止している。移動栓22の先端には凸部22aが形成されている。シリンダ20の先端には孔20aが形成されている。移動栓22は孔20aに向けてコイルバネ24によって付勢されている。これにより、移動栓22の凸部22aが孔20a内に進入し、孔20aは凸部22aによって塞がれている。
移動栓22の内部には、その周面の孔22bと後端面の孔22cとの双方に連通する通気路22dが形成されている。気密性の検査を行うときに検査用のテスターが通気コネクタ16に接続されると、凸部22aが押圧されて移動栓22がコイルバネ24の付勢に抗して基板ケース14側に移動する。移動栓22が移動すると、その孔22bがシリンダ20の周面に形成された孔20bと連通する。これにより、外部の空気を通気路22dから電子内視鏡10の内部に送気することが可能になって気密性の検査を行うことが可能になる。
通気コネクタ16のベース部16aは基板ケース14の側面に形成されている。シリンダホルダ21のホルダ取付部21bは、その基端部の周面に形成されたネジの螺合によってベース部16aの内面に着脱自在に取り付けられている。なお、シリンダホルダ21のシリンダ取付部21aの後端面とベース部16aとの隙間にはOリング23が嵌め込まれている。これにより、ベース部16aとシリンダホルダ21との隙間から電子内視鏡10内に空気が入り込むことを防止している。
無線アンテナ11は、アンテナホルダ25とアンテナ本体26と絶縁カバー27とからなる。アンテナホルダ25とアンテナ本体26とは一体に固定されており、これらが絶縁カバー27で覆われている。
アンテナホルダ25は絶縁性を有する材料で形成されている。アンテナホルダ25は基板ケース14のベース部16aに着脱自在に取り付けられている。アンテナホルダ25は、内径が異なる2つの円筒を接合した形状に形成されている。そして、その基端部は大径でかつ先端部が小径になっており、先端部の外周面にはテーパがつけられている。アンテナホルダ25の基端部の内壁には内側に突出する一対の圧接ピン25a,25bが形成されている。圧接ピン25a,25bは内側に向けてバネ付勢されている。
通気コネクタ16のベース部16aの周面にはその前端縁から基端側に向かって延びる一対の溝16bが形成されている。溝16bはL字形に形成されている。アンテナホルダ25の取付時には、圧接ピン25a,25bを溝16bに挿入した状態でアンテナホルダ25を基板ケース14側に押し込む。この後、圧接ピン25a,25bが溝16bの屈曲部分に入り込むようにアンテナホルダ25をベース部16aに対して相対的に回転させると、アンテナホルダ25が脱落することのないようにベース部16aに固定される。
ベース部16aの溝16bの底面には接片28,29が取り付けられている。接片28,29は、基板ケース14内に設けられている通信用基板に電気的に接続されている。アンテナホルダ25をベース部16aに取り付けると、圧接ピン25a,25bが接片28,29に押し付けられて接触する。圧接ピン25aはフレキシブル基板30の一端に電気的に接続されている。また、圧接ピン25bはフレキシブル基板31の一端に電気的に接続されている。フレキシブル基板30,31は、アンテナホルダ25及びアンテナ本体26の外周面と絶縁カバー27との間に配置されている。
アンテナ本体26は、金属製の芯線26a、芯線26aを覆う絶縁体26b、絶縁体26bの外側に配置された網線26cからなる。フレキシブル基板30の他端は、網線26cに例えばハンダ付けなどにより電気的に接続されている。また、フレキシブル基板31の他端は、金属製のボルト32によって芯線26aに固定され、芯線26aに電気的に接続されている。これにより、フレキシブル基板30,31は接片28,29を介して通信用基板と導通している。そして、通信用基板が印加した電圧は接片28,29及びフレキシブル基板30,31を介して芯線26a及び網線26cに印加される。通信用基板は、プラス/マイナスの繰り返し電圧である高周波信号を芯線26a及び網線26cに給電する。これにより、芯線26aと網線26cとの間にプラス/マイナスの繰り返し電圧が生じ、プロセッサに向けて信号(電波)を送信することができる。
次に上記のように構成された電子内視鏡10の作用を説明する。
電子内視鏡10を使用するには、無線アンテナ11のアンテナホルダ25を2つの通気コネクタ16のうちのいずれかに取り付けて電源をオンする。電源をオンした後に挿入部12を体腔内に挿入してCCDで被観察部位を撮像すると、無線アンテナ11を介してプロセッサに画像信号が送信される。プロセッサのモニタではCCDで撮像した画像が表示される。電子内視鏡10を使用し終えた場合には、無線アンテナ11を通気コネクタ16から取り外す。電子内視鏡10の気密性の検査を行う場合には、2つの通気コネクタ16のうちのいずれかにテスターを接続して検査を行えばよい。
以上のように、無線アンテナ11を通気コネクタ16に着脱自在としたため、電子内視鏡10の非使用時には無線アンテナ11を取り外すことができ、電子内視鏡10が携帯しやすくなる。また、通気コネクタ16を両側面から突出するように2箇所に設けたので、作業の利き手によって無線アンテナ11を取り付ける通気コネクタ16を選択でき、電子内視鏡10の操作の邪魔になることを防止できる。また、通気コネクタ16は、気密性の検査を行うとき以外では電子内視鏡10を気密に保っているので、従来通りに電子内視鏡10を洗浄でき、別個に無線アンテナ11の接続部を設けて電子内視鏡10内を気密にする場合に比べて電子内視鏡10を製造するコストを低減できる。
上記実施形態では、通気コネクタ16を2箇所に設けたが、通気コネクタ16の数は適宜数にしてよい。また、無線アンテナ11を通気コネクタ16に取り付けるための機構は、無線アンテナ11が着脱自在となり、かつ通信用基板から出力される画像信号を送信することができれば、適宜の機構にしてよい。
上記実施形態では、体腔内を観察する医療用の電子内視鏡を用いて説明を行ったが、例えば配管の検査に用いられる工業用の電子内視鏡に本発明を適用してもよい。
無線アンテナを取り付けた電子内視鏡の外観斜視図である。 無線アンテナが折り曲げ可能であることを示した電子内視鏡の外観斜視図である。 無線アンテナを取り外した電子内視鏡の外観斜視図である。 無線アンテナを他の通気コネクタに取り付けた電子内視鏡の外観斜視図である。 通気コネクタの外観斜視図である。 無線アンテナの取付部分の縦断面図である。
符号の説明
10 電子内視鏡
11 無線アンテナ
16 通気コネクタ
20 シリンダ
21 シリンダホルダ
22 移動栓
23 Oリング
24 コイルバネ
25 アンテナホルダ
26 アンテナ本体
26a 芯線
26b 絶縁体
26c 網線

Claims (2)

  1. 気密性の検査に使用される通気コネクタを有し、体腔内を撮像して得られた撮像信号を無線送信するワイヤレス型の電子内視鏡において、
    前記撮像信号を無線送信する無線アンテナと、
    前記通気コネクタに前記無線アンテナを着脱自在に取り付けるアンテナ取り付け機構とを備えたことを特徴とする電子内視鏡。
  2. 前記無線アンテナは金属製の芯材を備えたことを特徴とする請求項1記載の電子内視鏡。
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