JP2010131272A - 刺繍データ作成装置および刺繍データ作成プログラム - Google Patents

刺繍データ作成装置および刺繍データ作成プログラム Download PDF

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Abstract

【課題】刺繍模様が自然な縫目によって表現される刺繍データを作成可能な刺繍データ作成装置および刺繍データ作成プログラムを提供する。
【解決手段】刺繍データ作成装置では、画像データに基づいて作成された複数の線分データについて、開始線分L1の終点から候補線分の端点までの距離d1が接続候補距離閾値dの範囲内にあり(S43:YES)、かつ、開始線分L1と候補線分との角度差α1が接続候補角度閾値αの範囲内にある場合に(S45:YES)、その候補線分を開始線分L1と接続される候補線分L2として設定する(S49)。そして、候補線分L2を開始線分L1に接続することで、候補線分L2を現在の角度連続線群データに接続する(S53)。さらに、端点同士が近い順に接続された角度連続線分群データに基づいて、刺繍ミシンでの刺繍縫製に使用される刺繍データを作成する。
【選択図】図5

Description

本発明は、写真画像等を刺繍縫製によって表現する刺繍ミシンに使用される刺繍データを作成する刺繍データ作成装置および刺繍データ作成プログラムに関する。
従来、濃淡や色等が2次元的に連続して変化するような写真画像等から自動的に刺繍データを作成する刺繍データ作成装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。詳細には、写真画像等の画像データに基づいて、まず入力画像から角度を持った線分情報を作成する。次いで、入力画像の色情報に従って、各線分に糸色情報を設定する。その後、各糸色ごとに、各線分の端点間の距離を総当りで計算して最も近い端点をもつ線分を順次接続することで、刺繍ミシンに適した刺繍データを作成している。
さらに、一つの画像データから発生する線分の数は数千から数万本の単位に上るため、これらの線分の接続にかかる計算時間を短縮できるようにした刺繍データ作成装置が知られている(例えば、特許文献2参照)。詳細には、所定の検索範囲を超えるまで、検索順位テーブルに基づいて決定される検索順序に従って、ブロック内を順に線分探索を行う。そして、線分探索で新たに発見された線分の端点と現在の線分の終点との距離と、既に発見された線分の端点からの距離と比べて、近いほうを次の線分として出力する。これにより、一つの画像データから発生する全ての線分について総当りで計算する必要がなく、線分の接続にかかる計算時間の短縮を実現している。
特開2001−259268号公報 特開2007−175087号公報
しかしながら、上記の刺繍データ作成装置のように、単に端点間の距離が近い順に線分を接続すると、例えば線分同士が急な折り曲がりや折り返しをなすように接続されることがある。このような刺繍データに基づいて刺繍ミシンで刺繍を行った場合には、刺繍模様の縫目にも急な折り曲がりや折り返しが生じてしまい、刺繍模様の縫目が不自然となるおそれがあった。
本発明は、刺繍模様が自然な縫目によって表現される刺繍データを作成可能な刺繍データ作成装置および刺繍データ作成プログラムを提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明の刺繍データ作成装置は、画素の集合体からなる画像データから任意の角度成分を有する複数の線分データを作成する線分データ作成手段と、前記線分データ作成手段によって作成された前記複数の線分データのうちで、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離を計算する距離計算手段と、前記特定の線分データと前記他の線分データとの角度を計算する角度計算手段と、前記距離計算手段の計算結果と前記角度計算手段の計算結果とに基づいて、前記特定の線分データの終点に接続する他の線分データの端点を接続対象点に決定する接続点決定手段と、前記特定の線分データの終点と前記接続点決定手段によって決定された前記接続対象点とを接続することで、前記複数の線分データを順次接続する線分接続手段と、前記線分接続手段によって接続された前記複数の線分データに基づいて、前記複数の線分データによって特定される複数の線分に沿って順次縫目が形成される刺繍データを作成する刺繍データ作成手段とを備えている。
また、請求項2に係る発明の刺繍データ作成装置は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記接続点決定手段は、前記距離計算手段による計算結果に基づいて特定の線分データの終点から所定範囲内に存在する端点を有する他の線分データを検索し、検索された他の線分データについて前記角度計算手段によって計算した角度が所定値内にある他の線分データの端点を前記特定の線分データの終点が接続される接続対象点に決定することを特徴とする。
また、請求項3に係る発明の刺繍データ作成装置は、請求項2に記載の発明の構成に加えて、前記線分接続手段は、他の線分データから接続されない先頭の線分データから、他の線分データに接続されない末尾の線分データまでにわたって、複数の線分データを接続した線分群データを作成する線分群データ作成手段と、前記線分群データ作成手段によって作成された複数の前記線分群データを、前記線分群データの端点同士が近い順に接続する線分群データ接続手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項4に係る発明の刺繍データ作成装置は、請求項1に記載の発明の構成に加えて、前記画像データの色情報に基づいて、共通する色毎の分割領域を作成する分割領域作成手段と、前記線分データ作成手段によって作成された前記複数の線分データを、前記分割領域作成手段によって作成された複数の前記分割領域のいずれかに、前記画像データにおける前記線分データの位置に対応するように割り付ける線分割付手段とを備えており、前記距離計算手段は、前記特定の線分データと同一の分割領域に割り付けられた他の線分データの端点について、前記特定の線分データの終点から距離を計算することを特徴とする。
また、請求項5に係る発明の刺繍データ作成装置は、請求項4に記載の発明の構成に加えて、前記接続点決定手段は、前記距離計算手段による計算結果に基づいて特定の線分データの終点から所定範囲内に存在する端点を有する他の線分データを検索し、検索された他の線分データについて前記角度計算手段によって計算した角度が所定値内にある他の線分データの端点を前記特定の線分データの終点が接続される接続対象点に決定することを特徴とする。
また、請求項6に係る発明の刺繍データ作成装置は、請求項5に記載の発明の構成に加えて、前記線分接続手段は、前記分割領域ごとに、他の線分データから接続されない先頭の線分データから、他の線分データに接続されない末尾の線分データまでにわたって、複数の線分データを接続した線分群データを作成する線分群データ作成手段と、前記分割領域ごとに、前記線分群データ作成手段によって作成された複数の前記線分群データを端点同士が近い順に接続した領域内線分群データを作成する領域内線分群データ作成手段と、全ての前記分割領域を対象として、前記領域内線分群データ作成手段によって作成された複数の前記領域内線分群データを端点同士が近い順に接続した共通線分群データを作成する共通線分群データ作成手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項7に係る発明の刺繍データ作成装置は、請求項6に記載の発明の構成に加えて、前記線分群データによって特定される線分群の色を前記画像データに基づいて決定し、前記線分群に沿って縫目を形成する刺繍糸の糸色を前記線分群の色に基づいて設定する線分群色設定手段、を備えており、前記領域内線分群データ作成手段は、前記線分群色設定手段によって設定された前記糸色が同一の前記線分群データについて、前記線分群データの端点同士が近い順に接続した前記領域内線分群データを作成し、前記共通線分群データ作成手段は、前記線分群色設定手段によって設定された前記糸色が同一の前記領域内線分群データについて、前記領域内線分群データの端点同士が近い順に接続した前記共通線分群データを作成することを特徴とする。
また、請求項8に係る発明の刺繍データ作成装置は、請求項2,3,5〜7のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記接続点決定手段は、前記角度計算手段によって前記角度が計算された前記他の線分データのうちで、前記特定の線分データの終点からの距離が最も小さい他の線分データの端点を接続対象点に決定することを特徴とする。
また、請求項9に係る発明の刺繍データ作成装置は、請求項2,3,5〜8のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記接続点決定手段は、前記角度計算手段によって前記角度が計算された前記他の線分データのうちで、前記角度が最も小さい他の線分データの端点を接続対象点に決定することを特徴とする。
また、請求項10に係る発明の刺繍データ作成装置は、画素の集合体からなる画像データから任意の角度成分を有する複数の線分データを作成する線分データ作成手段と、前記画像データの色情報に基づいて、共通する色毎の分割領域を作成する分割領域作成手段と、前記線分データ作成手段によって作成された前記複数の線分データを、前記分割領域作成手段によって作成された複数の前記分割領域のいずれかに、前記画像データにおける前記線分データの位置に対応するように割り付ける線分割付手段と、前記線分割付手段によって前記線分データが割り付けられた前記分割領域ごとに、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離を計算する距離計算手段と、前記特定の線分データと前記他の線分データとの角度を計算する角度計算手段と、前記距離計算手段の計算結果と前記角度計算手段の計算結果とに基づいて、前記特定の線分データの終点に接続する他の線分データの端点を接続対象点に決定する接続点決定手段と、前記分割領域ごとに、前記特定の線分データの終点と前記接続点決定手段によって決定された前記接続対象点とを接続することで、他の線分データから接続されない先頭の線分データから、他の線分データに接続されない末尾の線分データまでにわたって、複数の線分データを接続した線分群データを作成する線分群データ作成手段と、前記線分群データによって特定される線分群の色を前記画像データに基づいて決定し、前記線分群に沿って縫目を形成する刺繍糸の糸色を前記線分群の色に基づいて設定する線分群色設定手段と、全ての前記分割領域を対象として、前記線分群色設定手段によって設定された前記糸色が同一の前記線分群データについて、前記線分群データの端点同士が近い順に接続した共通線分群データを作成する共通線分群データ作成手段と、前記共通線分群データ作成手段によって作成された前記糸色ごとの前記共通線分群データに基づいて、前記糸色ごとの前記共通線分群データによって特定される複数の線分群に沿って順次縫目が形成される刺繍データを作成する刺繍データ作成手段とを備えている。
また、請求項11に係る発明の刺繍データ作成プログラムは、コンピュータを、画素の集合体からなる画像データから任意の角度成分を有する複数の線分データを作成する線分データ作成手段、前記線分データ作成手段によって作成された前記複数の線分データのうちで、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離を計算する距離計算手段、前記特定の線分データと前記他の線分データとの角度を計算する角度計算手段、前記距離計算手段の計算結果と前記角度計算手段の計算結果とに基づいて、前記特定の線分データの終点に接続する他の線分データの端点を接続対象点に決定する接続点決定手段、前記特定の線分データの終点と前記接続点決定手段によって決定された前記接続対象点とを接続することで、前記複数の線分データを順次接続する線分接続手段、前記線分接続手段によって接続された前記複数の線分データに基づいて、前記複数の線分データによって特定される複数の線分に沿って順次縫目が形成される刺繍データを作成する刺繍データ作成手段として機能させることを特徴とする。
また、請求項12に係る発明の刺繍データ作成プログラムは、コンピュータを、画素の集合体からなる画像データから任意の角度成分を有する複数の線分データを作成する線分データ作成手段、前記画像データの色情報に基づいて、共通する色毎の分割領域を作成する分割領域作成手段、前記線分データ作成手段によって作成された前記複数の線分データを、前記分割領域作成手段によって作成された複数の前記分割領域のいずれかに、前記画像データにおける前記線分データの位置に対応するように割り付ける線分割付手段、前記線分割付手段によって前記線分データが割り付けられた前記分割領域ごとに、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離を計算する距離計算手段、前記特定の線分データと前記他の線分データとの角度を計算する角度計算手段、前記距離計算手段の計算結果と前記角度計算手段の計算結果とに基づいて、前記特定の線分データの終点に接続する他の線分データの端点を接続対象点に決定する接続点決定手段、前記分割領域ごとに、前記特定の線分データの終点と前記接続点決定手段によって決定された前記接続対象点とを接続することで、他の線分データから接続されない先頭の線分データから、他の線分データに接続されない末尾の線分データまでにわたって、複数の線分データを接続した線分群データを作成する線分群データ作成手段、前記線分群データによって特定される線分群の色を前記画像データに基づいて決定し、前記線分群に沿って縫目を形成する刺繍糸の糸色を前記線分群の色に基づいて設定する線分群色設定手段、全ての前記分割領域を対象として、前記線分群色設定手段によって設定された前記糸色が同一の前記線分群データについて、前記線分群データの端点同士が近い順に接続した共通線分群データを作成する共通線分群データ作成手段、前記共通線分群データ作成手段によって作成された前記糸色ごとの前記共通線分群データに基づいて、前記糸色ごとの前記共通線分群データによって特定される複数の線分群に沿って順次縫目が形成される刺繍データを作成する刺繍データ作成手段として機能させることを特徴とする。
請求項1に係る発明の刺繍データ作成装置では、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離、および、特定の線分データと他の線分データとの角度に基づいて、画像データに基づいて作成された複数の線分データを順次接続して刺繍データを作成する。そのため、刺繍データに基づいて刺繍ミシンで刺繍を行った場合に、刺繍模様の縫目に発生する急な折り曲がりや折り返しを低減させて、刺繍模様を自然な縫目によって表現することができる。
請求項2に係る発明の刺繍データ作成装置では、特定の線分データの終点を基準に所定距離内に存在する端点を有し、かつ、特定の線分データの角度を基準に所定角度内にある角度を有する他の線分データを、特定の線分データの接続対象とする。これにより、請求項1に係る発明の効果に加えて、刺繍データに基づいて刺繍ミシンで刺繍を行った場合に、刺繍模様の縫目間の飛びや屈曲の発生を低減させることができる。
請求項3に係る発明の刺繍データ作成装置では、先頭の線分データから末尾の線分データまでにわたって複数の線分データを接続した線分群データを作成し、線分群データの端点同士を近い順に接続する。これにより、請求項2に係る発明の効果に加えて、端点間の距離が遠く、かつ、互いがなす角度の大きい線分データ同士を含めて、複数の線分データを効率的に接続することができる。
請求項4に係る発明の刺繍データ作成装置では、画像データに基づく共通する色毎の分割領域に複数の線分データを割り付けて、分割領域ごとに複数の線分データを接続する。これにより、請求項1に係る発明の効果に加えて、同一色の線分データであっても離間した位置に存在する線分データ同士が接続されることを抑制して、刺繍模様における渡り糸の発生を極力抑制することができる。
請求項5に係る発明の刺繍データ作成装置では、特定の線分データの終点を基準に所定距離内に存在する端点を有し、かつ、特定の線分データの角度を基準に所定角度内にある角度を有する他の線分データを、特定の線分データの接続対象とする。これにより、請求項4に係る発明の効果に加えて、刺繍データに基づいて刺繍ミシンで刺繍を行った場合に、刺繍模様の縫目間の飛びや屈曲の発生を低減させることができる。
請求項6に係る発明の刺繍データ作成装置では、分割領域ごとに、先頭の線分データから末尾の線分データまでにわたって複数の線分データを接続した線分群データを作成し、線分群データの端点同士を近い順に接続して領域内線分群データを作成する。さらに、全ての分割領域を対象として、領域内線分群データの端点同士を近い順に接続して共通線分群データを作成する。これにより、請求項5に係る発明の効果に加えて、端点間の距離が遠く、かつ、互いがなす角度の大きい線分データ同士を含めて、さらに分割領域が異なる線分データ同士も含めて、複数の線分データを効率的に接続することができる。
請求項7に係る発明の刺繍データ作成装置では、線分群データによって特定される線分群の色を画像データに基づいて決定し、同一色の線分群データを接続する。これにより、請求項6に係る発明の効果に加えて、線分群データを作成したあとに色を設定することで、刺繍模様の縫目間の飛びや屈曲の発生を一層低減させることができる。
請求項8に係る発明の刺繍データ作成装置では、接続候補の線分データが複数ある場合には、特定の線分データの終点からの距離が最も小さい他の線分データを接続対象とする。これにより、請求項2,3,5〜7のいずれかに係る発明の効果に加えて、複数の接続候補の線分データのうちで、最も縫目間の飛びが小さい線分データに接続することができる。
請求項9に係る発明の刺繍データ作成装置では、接続候補の線分データが複数ある場合には、特定の線分データとなす角度が最も小さい他の線分データを接続対象とする。これにより、請求項2,3,5〜8のいずれかに係る発明の効果に加えて、複数の接続候補の線分データのうちで、最も縫目間の屈曲が小さい線分データに接続することができる。
請求項10に係る発明の刺繍データ作成装置では、分割領域ごとに、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離、および、特定の線分データと他の線分データとの角度に基づいて、画像データに基づいて作成された複数の線分データを順次接続して線分群データを作成する。線分群データによって特定される線分群の色を画像データに基づいて決定し、同一糸色の線分群データを接続して刺繍データを作成する。これによれば、刺繍データに基づいて刺繍ミシンで刺繍を行った場合に、刺繍模様の縫目に発生する急な折り曲がりや折り返しを低減させて、刺繍模様を自然な縫目によって表現することができる。また、端点間の距離が遠く、かつ、互いがなす角度の大きい線分データ同士を含めて、さらに分割領域が異なる線分データ同士も含めて、複数の線分データを効率的に接続することができる。さらに、線分群データを作成したあとに糸を設定することで、刺繍模様の縫目間の飛びや屈曲の発生を一層低減させることができる。
請求項11に係る発明の刺繍データ作成プログラムでは、コンピュータに実行させることで、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離、および、特定の線分データと他の線分データとの角度に基づいて、画像データに基づいて作成された複数の線分データを順次接続して刺繍データを作成する。そのため、刺繍データに基づいて刺繍ミシンで刺繍を行った場合に、刺繍模様の縫目に発生する急な折り曲がりや折り返しを低減させて、刺繍模様を自然な縫目によって表現することができる。
請求項12に係る発明の刺繍データ作成プログラムでは、コンピュータに実行させることで、分割領域ごとに、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離、および、特定の線分データと他の線分データとの角度に基づいて、画像データに基づいて作成された複数の線分データを順次接続して線分群データを作成する。線分群データによって特定される線分群の色を画像データに基づいて決定し、同一糸色の線分群データを接続して刺繍データを作成する。これによれば、刺繍データに基づいて刺繍ミシンで刺繍を行った場合に、刺繍模様の縫目に発生する急な折り曲がりや折り返しを低減させて、刺繍模様を自然な縫目によって表現することができる。また、端点間の距離が遠く、かつ、互いがなす角度の大きい線分データ同士を含めて、さらに分割領域が異なる線分データ同士も含めて、複数の線分データを効率的に接続することができる。さらに、線分群データを作成したあとに糸を設定することで、刺繍模様の縫目間の飛びや屈曲の発生を一層低減させることができる。
以下、本発明の第1の実施形態に係る刺繍データ作成装置1について、図1〜図8を参照して説明する。図1は、刺繍データ作成装置1の物理的構成を示す全体構成図である。図2は、刺繍データ作成装置1の機能的構成を示すブロック図である。図3は、刺繍ミシン3の外観図である。図4は、第1の実施形態における、刺繍データ作成装置1のメイン処理を示すフローチャートである。図5は、角度連続線分群作成処理の詳細を示すフローチャートである。図6および図7は、線分データの接続態様を説明するための図である。図8は、角度連続線分群データの接続態様を説明するための図である。
まず、刺繍データ作成装置1の構成について、図1および図2を参照して説明する。刺繍データ作成装置1は、後述の刺繍ミシン3にて写真やイラスト等の画像を刺繍模様として縫製するための刺繍データを、画像データに基づいて作成するものである。図1に示すように、刺繍データ作成装置1の物理的構成は、所謂パーソナルコンピュータと同様であり、装置本体10に、キーボード21、マウス22、ディスプレイ24およびイメージスキャナ装置25が接続されている。
次に、刺繍データ作成装置1の電気的構成について説明する。図2に示すように、刺繍データ作成装置1には、刺繍データ作成装置1の制御を司るコントローラとしてのCPU11が設けられている。CPU11には、各種のデータを一時的に記憶するRAM12と、BIOS等を記憶したROM13と、データの受け渡しの仲介を行うI/Oインタフェイス14とが接続されている。I/Oインタフェイス14には、ハードディスク装置15が接続されている。ハードディスク装置15には、画像データ記憶エリア151と、角度特徴情報記憶エリア152と、線分データ記憶エリア153と、線分群データ記憶エリア154と、刺繍データ記憶エリア155と、プログラム記憶エリア156と、その他の情報記憶エリア157とが少なくとも設けられている。
画像データ記憶エリア151には、イメージスキャナ装置25により読み込まれた画像データが記憶される。なお、画像データ記憶エリア151に記憶される画像データは、デジタルカメラで撮像された画像の画像データや、作図ソフトウェアで作成された画像の画像データであってもよい。また、刺繍データ作成装置1がネットワークに接続可能な構成となっていれば、他のパーソナルコンピュータに記憶されている画像データを取得してもよい。また、CD−ROM114やメモリカード115に記憶されている画像データであってもよい。また、その他の記録媒体に記憶されているデータを読み込み可能な構成となっていれば、その記録媒体に記憶されている画像データを取得してもよい。
角度特徴情報記憶エリア152には、後述する角度特徴および角度特徴強度からなる角度特徴情報が、画像データを形成する画素ごとに記憶される。線分データ記憶エリア153には、角度特徴情報に基づいて作成され、刺繍の縫目の1つ1つを線分で示す線分データが記憶される。線分群データ記憶エリア154には、複数の線分データが接続された後述の各種線分群データが記憶される。刺繍データ記憶エリア155には、CPU11が実行する刺繍データ作成プログラムによって作成された刺繍データが記憶される。刺繍データは、刺繍ミシン3で刺繍を行う際に使用されるデータであり、色コード、刺繍位置および刺繍サイズを示す情報と、刺繍で表現するための縫目を示すステッチデータとが含まれている。プログラム記憶エリア156には、少なくとも本発明に係る刺繍データ作成プログラムが記憶されている。その他の情報記憶エリア157には、後述する糸色対応テーブルのほか、刺繍データ作成装置1で使用されるその他の情報が記憶されている。なお、刺繍データ作成装置1がハードディスク装置15を備えていない専用機である場合は、ROM13に刺繍データ作成プログラムが記憶される。
I/Oインタフェイス14には、マウス22と、ビデオコントローラ16と、キーコントローラ17と、CD−ROMドライブ18と、メモリカードコネクタ23と、イメージスキャナ装置25とが接続されている。ビデオコントローラ16にはディスプレイ24が接続され、キーコントローラ17にはキーボード21が接続されている。なお、CD−ROMドライブ18に挿入されるCD−ROM114には、刺繍データ作成装置1の制御プログラムである刺繍データ作成プログラムが記憶されている。刺繍データ作成プログラムの導入時には、CD−ROM114からハードディスク装置15に刺繍データ作成プログラムがセットアップされてプログラム記憶エリア156に記憶される。また、メモリカードコネクタ23では、メモリカード115の読み取りや書き込みが可能となっている。
次に、刺繍ミシン3の構成について、図3を参照して説明する。図3に示すように、刺繍ミシン3は、刺繍を施そうとする加工布が配置されるミシンベッド30、および、ミシンベッド30上に配置された加工布を保持する刺繍枠31を備えている。そして、Y方向駆動部32および本体ケース33内に収容されたX方向駆動機構(図示外)が刺繍枠31を装置固有のX・Y座標系で示される所定位置に移動させながら、縫い針34を装着する針棒35及び釜機構(図示外)が刺繍枠31に保持された加工布への縫製を行う。なお、Y方向駆動部32、X方向駆動機構、針棒35等は、刺繍ミシン3に内蔵されたマイクロコンピュータ等から構成される制御装置(図示外)によって制御される。
刺繍ミシン3の脚柱部36の側面には、メモリカード115を着脱可能なメモリカードスロット37が搭載されている。刺繍データが記憶されたメモリカード115をメモリカードスロット37に装着することによって、刺繍ミシン3に刺繍データが供給される。刺繍ミシン3の制御装置(図示外)は、メモリカード115から供給された刺繍データに基づいて上記刺繍動作を自動的に実行する。
次に、図4を参照して、第1の実施形態に係る刺繍データ作成装置1が画像データから刺繍データを作成する処理手順について説明する。図4に示すメイン処理は、刺繍データ作成装置1のCPU11が刺繍データ作成プログラムに基づいて実行する。
図4に示すように、本実施形態のメイン処理では、まずCPU11が刺繍データを作成する画像データの入力を実行する(S1)。すなわち、CPU11は、イメージスキャナ装置25によって画像が取り込まれたり、メモリカード等の外部記憶媒体に記憶されているファイルが指定されたりすると、その画像またはファイルに対応する画像データを画像データ記憶エリア151に記憶させる。画像データは複数の画素により構成されており、各画素の色情報としては例えばRGB値で示される。その他、色相、明度、彩度で示すようにしてもよい。そして、各画素がマトリクス状に配置されることにより画像を形成している。
次に、CPU11は、画像データ記憶エリア151に記憶された画像データについて、画像データを構成する各画素の角度特徴および角度特徴の強度を算出する(S3)。角度特徴は、各画素における明るさの変化の方向を示す。角度特徴の強度は、各画素における明るさの変化の大きさを示す。角度特徴およびその強度を算出する方法としては、公知の各種手法を採用することができ(例えば、特開2001−259268号公報等を参照)、その詳細な手順は省略する。そして、CPU11は、S3にて算出された角度特徴及び角度特徴強度を、角度特徴情報として角度特徴情報記憶エリア152に記憶させる。
次に、CPU11は、角度特徴情報記憶エリア152に記憶されている角度特徴情報に基づいて線分データを作成する(S5)。S5で作成された線分データによって特定される線分が、最終的に刺繍データの縫目(ステッチ)となる。最終的に作成される線分データは、各画素について角度成分、長さ成分および色成分から構成されるが、S5では角度成分および長さ成分を有する線分データが作成される。詳細には、CPU11は、S3にて算出された角度特徴を、線分データの角度成分にそのまま設定する。また、あらかじめ設定された固定値またはユーザが入力した入力値を、線分データの長さ成分に設定する。その結果、注目画素を中心に、設定された角度成分および長さ成分を有する線分が配置されるような線分データが作成される。そして、S5にて作成された線分データを、線分データ記憶エリア153に記憶させる。また、線分データ記憶エリア153に記憶された線分データを、画像データにおける対応位置に基づいて、例えばRAM12の作業領域に配置する。なお、線分データが配置される作業領域は、他の記憶媒体(ハードディスク装置15等)に設けられてもよい。
ここで、画像を構成する全ての画素に対して線分データを作成すると、この線分データに基づいて作成される刺繍データに従って刺繍縫製を行うとき、針数が極端に多くなったり、同じ所を何度も縫うことになったりして縫製品質が損なわれるおそれがある。また、角度特徴強度の小さい画素についても一律に線分データを作成すると、画像全体としての特徴が効果的に反映されない刺繍データが作成されるおそれがある。そこで、CPU11は、画像を構成する各画素を左から右へ、上から下へと順に走査し、角度特徴強度が所定の閾値より大きい画素についてのみ線分データを作成および配置する(例えば、特開2001−259268号公報等を参照)。なお、「角度特徴強度の閾値」としては、あらかじめ設定した固定値またはユーザが入力した入力値が設定される。
次に、CPU11は、画像データおよび各線分データに基づいて、各線分データについての色成分を決定する(S7)。線分データについての色成分を決定する方法としては、公知の各種手法を採用すればよい。例えば、CPU11は、使用する刺繍糸の糸色数、糸色数分の刺繍糸の糸色情報(例えば、RGB値)およびカラーコードの入力内容に応じた糸色対応テーブルをあらかじめ作成しておく。そして、糸色対応テーブルを参照して、線分データによって特定される線分の色(つまり、画像データの色)に最も近似する糸色を、線分データの色成分として設定する(詳細は、特開2001−259268号公報等を参照)。これにより、線分データ記憶エリア153には、画像を構成する全ての画素に対応して、それぞれ角度成分、長さ成分および色成分を有する複数の線分データが記憶される。また、RAM12上に配置された線分データが、S7で決定された色成分に基づいて配色される。
そして、CPU11は、糸色対応テーブルに記憶されている複数の糸色について、各糸色ごとに以下の処理(S9〜S15)を実行するため、まず処理対象となる糸色(以下、注目色と称する。)を設定する(S9)。そして、S9で設定された現在の注目色について、角度連続線分群データを作成する角度連続線分群作成処理を実行する(S11)。角度連続線分群データは、各線分データの端点が近接し、かつ、各線分データのなす角度が近似する線分データ同士が連続的に接続された一の線分群を示すデータである。
ここで、角度連続線分群作成処理の詳細について、図5を参照して説明する。図5に示すように、角度連続線分群作成処理では、まずCPU11が接続候補距離閾値dを設定する(S31)。接続候補距離閾値dは、一の線分データの接続対象となる他の線分データを、各線分データの端点間の距離に基づいて選定するための閾値である。具体的には、接続候補距離閾値dは、縫目のピッチ幅(例えば、3mm)/自然数(例えば、3)で求められる値とすればよい。
また、CPU11は、接続候補角度閾値αを設定する(S33)。接続候補距角度閾値αは、一の線分データの接続対象となる他の線分データを、各線分データの角度差に基づいて選定するための閾値である。具体的には、接続候補角度閾値αは、刺繍模様が自然に見えるような連続する縫目がなす最大の角度差(例えば、45°)とすればよい。
なお、S31では、CPU11が、あらかじめROM13等に記憶されている既定値を読み出して接続候補距離閾値dに設定してもよいし、ユーザ等によって任意に入力指定された値を接続候補距離閾値dに設定してもよい。同様に、S33では、CPU11が、ROM13等に記憶されている既定値や任意に入力指定された値を接続候補角度閾値αに設定してもよい。
そして、CPU11は、現在の注目色に対応する全ての線分データについて、各線分データごとに以下の処理を実行するため、まず処理対象となる線分データ(以下、開始線分L1と称する。)と、開始線分L1の開始点および終了点とを決定する(S35)。開始線分L1は任意の線分データとすることができ、開始線分L1の両端点のうちのいずれを開始点または終了点とするかも任意とすることができる。ここでは、CPU11が、線分データ記憶エリア153に記憶されている複数の線分データについて、RAM12上に配置された線分データの端点を左から右へ、上から下へと順に走査する。そして、RAM12の作業領域において最も左上に位置する端点を有する線分データを開始線分L1とし、該当する端点を開始点とし、逆側の端点を終了点とする。
CPU11は、S35で決定された現在の開始線分L1の角度θを計算する(S37)。例えば、開始線分L1の角度θは、開始線分L1の開始点の座標位置(x0、y0)および終了点の座標位置(x1、y1)からアークタンジェントを計算し、終了点が開始点に対してどの象限に位置するかによって角度θを決定すればよい(図6参照)。なお、S37では、開始線分L1の角度θをその都度計算するのではなく、あらかじめ角度特徴情報記憶エリア152に記憶されている線分データの角度特徴を、開始線分L1の角度θとして取得してもよい。この場合は、線分データの両端点のいずれを開始点または終了点とするかによって、開始線分L1の角度θが180°異なることになる。
CPU11は、現在の注目色に対応する他の線分データ(つまり、現在の開始線分L1以外の線分データ)の全てについて、後述するS41にて距離d1を計算したか否かを判断する(S39)。距離d1を計算していない線分データが存在する場合は(S39:NO)、未処理の線分データ(つまり、未処理の候補線分)が存在することを意味する。候補線分は、現在の開始線分L1の接続候補となる他の線分データである。CPU11は、現在の開始線分L1を除く他の線分データを順に候補線分として設定し、未処理の候補線分がなくなるまで(S39:YES)、以下の処理を実行する。
まず、CPU11は、現在の開始線分L1の終了点と次の候補線分の端点との距離d1を計算する(S41)。距離d1は、現在の開始線分L1の終了点の座標位置(x1、y1)と、次の候補線分(すなわち、他の線分データ)の端点の座標位置とに基づいて計算すればよい。なお、線分データは2つの端点を有するため、CPU11は候補線分の両端点について開始線分L1の終了点からの距離をそれぞれ計算し、小さいほうの距離を距離d1として決定する。そして、S41で計算された距離d1が、S31で設定された接続候補距離閾値d(例えば、1mm)よりも小さいか否かを判断する(S43)。
距離d1が接続候補距離閾値dよりも小さい場合(S43:YES)、CPU11は、現在の開始線分L1の角度θと現在の候補線分の角度との差α1を計算する(S45)。角度差α1は、S37と同様に候補線分の角度を計算して、S37で計算された現在の開始線分L1の角度θとの差を求めることで計算される。このとき、候補線分の両端部のうちで、現在の開始線分L1に近い方の端点を開始点とし、かつ、遠い方の端点を終了点として、候補線分の角度を計算する。なお、S45においても、先述と同様に、次の候補線分の角度をその都度計算することなく、線分データ記憶エリア153に記憶されている線分データの角度特徴を候補線分の角度として取得してもよい。そして、S45で計算された角度差α1が、S33で設定された接続候補角度閾値α(例えば、45°)よりも小さいか否かを判断する(S47)。
角度差α1が接続候補角度閾値αよりも小さい場合(S47:YES)、CPU11は、現在の候補線分L2を、現在の開始線分L1の接続対象となる線分データとしてRAM12の所定エリアに記憶させる(S49)。そして、S33で設定された接続候補角度閾値αを、S45で計算された現在の角度差α1に更新する。
距離d1が接続候補距離閾値d以上である場合(S43:NO)、または、角度差α1が接続候補角度閾値α以上である場合(S47:NO)、現在の候補線分を現在の開始線分L1の接続対象とすることなく(つまり、候補線分L2として記憶させることなく)、S39に戻る。そして、CPU11は、S41の計算が実行されていない未処理の線分データがなくなるまで(S39:YES)、次の候補線分についてS41〜S49の処理を繰り返す。
以上のS39〜S49が繰り返し実行されると、現在の注目色に対応する線分データのうちで、開始線分L1の終点からの距離d1がS31の接続候補距離閾値dよりも小さく、かつ、開始線分L1との角度差α1がS33の接続候補角度閾値αよりも小さい線分データが候補線分L2に記憶される。さらに、S49では接続候補角度閾値αが現在処理時点の最小の角度差α1に更新されるため、開始線分L1との角度差α1が最も小さい線分データが候補線分L2に記憶される。
例えば、図6に示すように、現在の注目色に対応する6つの線分データk0〜k5がRAM12上に配置され、かつ、線分データk0が現在の開始線分L1であるものとする。この場合、線分データk0からの距離d1がS31の接続候補距離閾値dの範囲内にある候補線分は、線分データk1、k3、k4である。さらに、線分データk0との角度差α1がS33の接続候補角度閾値αの範囲内にある候補線分は、線分データk3、k4である。そして、線分データk0との接続対象となりうる線分データk3、k4のうちで、角度差α1が最も小さい線分データk3が候補線分L2に記憶される。これにより、開始線分L1に接続可能な複数の候補線分が存在する場合には、刺繍ミシン3で刺繍縫製すると最も縫目間の屈曲が小さくなるような候補線分L2に開始線分L1を接続することができる。
一方、現在の注目色に対応する他の線分データの全てについて計算が行われると(S39:YES)、未処理の候補線分が存在しないことになる。すると、CPU11は、候補線分L2が存在するか否かを判断する(S51)。RAM12に候補線分L2に記憶されていれば、候補線分L2が存在すると判断して(S51:YES)、候補線分L2を現在の角度連続線分群データに接続する(S53)。すなわち、CPU11は、現在の開始線分L1の終点と候補線分L2の端点(詳細には、開始点)とを接続することで、現在の開始線分L1を末尾とする現在の角度連続線分群データに候補線分L2を追加する。
なお、S53において、角度差α1が等しい複数の候補線分L2が記憶されている場合は、これらの候補線分L2のうちで距離d1が最も小さい候補線分L2を接続対象とする。これにより、開始線分L1に接続可能な複数の候補線分が存在する場合には、刺繍ミシン3で刺繍縫製すると最も縫目間の飛びが小さくなるような候補線分L2に開始線分L1を接続することができる。
そして、CPU11は、現在の注目色に対応する全ての線分データを、いずれかの角度連続線分群データに接続したか否かを判断する(S55)。いずれの角度連続線分群データにも接続されていない線分データが存在する場合(S55:NO)、候補線分L2を開始線分L1に設定して(S57)、S37に戻る。以降は、S57で設定された現在の開始線分L1について上記のS37〜S55を実行する。そして、S57で設定された現在の開始線分L1に対する候補線分L2が存在する場合は(S51:YES)、さらにその候補線分L2を現在の角度連続線分群データに接続する(S53)。
一方、現在の開始線分L1に対する候補線分L2が存在しない場合は(S51:NO)、現在の開始線分L1を末尾とする現在の角度連続線分群データに接続すべき他の線分データが存在しない。そのため、CPU11は、現在の角度連続線分群データを線分群データ記憶エリア154に登録する(S59)。そして、S35に戻って上記の処理を繰り返し、他の未処理の線分データ(すなわち、次の開始線分L1)を先頭とする新たな角度連続線分群データを作成する(S35〜S59)。
また、現在の注目色に対応する全ての線分データがいずれかの角度連続線分群データに接続された場合も(S55:YES)、現在の開始線分L1を末尾とする現在の角度連続線分群データに接続すべき他の線分データが存在しない。そのため、CPU11は、現在の角度連続線分群データを線分群データ記憶エリア154に登録する(S61)。そして、図5に示す角度連続線分群作成処理が終了して、メイン処理(図4)に戻る。以上の処理によって、線分群データ記憶エリア154には、現在の注目色に対応して、一または複数の角度連続線群データが登録される。
例えば、図6に示す線分データk0〜k5を、それぞれ現在の開始線分L1として上記の処理を繰り返す。すると、図7に示すように、線分データk0、k3が接続された角度連続線分群データr1、線分データk1、k4とが接続された角度連続線分群データr2、線分データk2、k5とが接続された角度連続線分群データr3、という3つの角度連続線分群データが作成されることになる。
図4のメイン処理に戻り、CPU11は、線分群データ記憶エリア154に登録されている同一糸色に対応する角度連続線群データを接続する(S13)。角度連続線群データを接続する方法としては、公知の各種手法を採用すればよい。例えば、一の角度連続線分群データを開始線分群とし、開始線分群の一端を開始点とし、開始線分群の他端を終了点とする。開始線分群の終了点に最も近接する端点を有する他の角度連続線分群データを検索する。検索された角度連続線分群データを開始線分群として設定し、この開始線分群について同様に他の角度連続線分群データを検索する。以上の処理を、同一糸色に対応する全ての角度連続線群データについて実行し、各角度連続線群データが互いに近接する端点同士で接続されるような接続順序を設定すればよい(詳細は、特開2001−259268号公報等を参照)。
例えば、図7に示す角度連続線分群データr1〜r3を、上記のように近接する端点同士で接続すると、図8に示すように、複数の線分データk0〜k5が連続した糸色別線分群データが作成される。
そして、CPU11は、糸色対応テーブルに記憶されている全ての糸色について、上記の処理を終了したか否かを判断する(S15)。未処理の糸色が存在する場合(S15:NO)、未処理の糸色についてS9〜S13の処理を実行する。一方、未処理の糸色が存在しない場合(S15:YES)、S13で糸色毎に接続された角度連続線群データ(つまり、糸色別線分群データ)に基づいて、刺繍ミシン3での刺繍動作に使用される刺繍データを作成する(S17)。刺繍データの作成は、従来の写真刺繍と同様に、同一色成分ごとに各線分データによって特定される各線分の始点、終点および色成分を、縫目(ステッチ)の各線分の始点、終点および糸色に変換することによって行えばよい。
以上説明したように、第1の実施形態に係る刺繍データ作成装置1では、開始線分L1の終点から候補線分の端点までの距離d1が接続候補距離閾値dの範囲内にあり、かつ、開始線分L1と候補線分との角度差α1が接続候補角度閾値αの範囲内にある場合に、その候補線分を開始線分L1と接続される候補線分L2として設定する。そして、先頭の線分データから末尾の線分データまでにわたって複数の線分データを接続した角度連続線群データを作成し、さらに端点同士を近い順に接続した角度連続線群データ(つまり、糸色別線分群データ)に基づいて刺繍データを作成する。
これによれば、刺繍データ作成装置1で作成された刺繍データに基づいて刺繍ミシン3で刺繍を行うと、刺繍模様の縫目に発生する急な折り曲がりや折り返しを低減させて、刺繍模様を自然な縫目によって表現することができる。特に、各線分データの端点が近接し、かつ、各線分データのなす角度が近似する線分データ同士が接続されるため、刺繍模様の縫目間の飛びや屈曲の発生を低減させることができる。また、端点間の距離が遠く、かつ、互いがなす角度の大きい線分データ同士を含めて、複数の線分データを効率的に接続することができ、刺繍データ作成に係る処理時間や処理負担を軽減することができる。
ところで、図5に示す角度連続線分群作成処理では、CPU11が、S49にて接続候補角度閾値αをS45で計算された現在の角度差α1で更新している。これに代えて、S49にて接続候補距離閾値dをS41で計算された現在の距離d1で更新してもよい。この場合、以上のS39〜S49が繰り返し実行されると、開始線分L1に接続可能な複数の候補線分のうちで、開始線分L1との距離d1が最も小さい線分データが候補線分L2に記憶される。
例えば、先述の図6では、S31の接続候補距離閾値dおよびS33の接続候補角度閾値αの範囲内にある線分データk3、k4のうちで、開始線分L1との距離d1が最も小さい線分データk4が候補線分L2に記憶される。これにより、開始線分L1に接続可能な複数の候補線分が存在する場合には、刺繍ミシン3で刺繍縫製すると最も縫目間の飛びが小さくなるような候補線分L2に開始線分L1を接続することができる。
同様に、S53において、距離d1が等しい複数の候補線分L2が記憶されている場合は、これらの候補線分L2のうちで角度差α1が最も小さい候補線分L2を接続対象とする。これにより、開始線分L1に接続可能な複数の候補線分が存在する場合には、刺繍ミシン3で刺繍縫製すると最も縫目間の屈曲が小さくなるような候補線分L2に開始線分L1を接続することができる。
次に、本発明の第2の実施形態に係る刺繍データ作成装置1について、図9〜図15を参照して説明する。図9は、第2の実施形態における、刺繍データ作成装置1のメイン処理を示すフローチャートである。図10は、画像データを分割領域データに変換する具体例である。図11は、分割領域と線分データとの対応関係を示す図である。図12〜図15は、第2の実施形態における、分割領域に割り付けられた線分データの接続過程を示す図である。以下では、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付し、第1の実施形態と異なる点のみを説明する。
図9〜図15を参照して、第2の実施形態に係る刺繍データ作成装置1が画像データから刺繍データを作成する処理手順について説明する。図9に示すメイン処理は、刺繍データ作成装置1のCPU11が刺繍データ作成プログラムに基づいて実行する。
図9に示すように、本実施形態のメイン処理では、先述のS1〜S7と同様に、CPU11が、画像入力(S101)、角度特徴とその強度の計算(S103)、線分データの作成(S105)、および、線分の色の決定(S107)、を順に実行する。そして、S101で入力された画像データ(元の画像)を、色によって領域分割する(S109)。色による領域分割を行う方法は、例えば、次のような公知の方法を採用することができる。メディアンカットにより、元の画像の代表色を決定しておき、元の画像の各画素値を最も近い代表色に置き換え、さらにノイズリダクションにより微小領域を削除することで色による領域分割を行うことができる。また、その他公知の方法であってもよい。具体的には、図10に示すように、S109にて元の画像98が色別の分割領域で構成される分割領域データ99に変換される。なお、CPU11は、分割領域データ99に示される各分割領域を、それぞれ固有の領域番号を付したうえでRAM12に記憶させる。
次に、CPU11は、S105で作成された線分データを、RAM12に記憶された各分割領域に関連付ける(S111)。すなわち、CPU11は、線分データ記憶エリア153に記憶されている各線分データが、それぞれどの分割領域に対応するかを分類する。線分データと分割領域との対応付けは、線分データによって特定される線分の中心が、どの分割領域に位置しているによって決定する。これにより、S105で作成された全ての線分データを、元の画像98における各線分データの位置に対応するように、いずれかの分割領域に割り付けることができる。
例えば、図11に示すように、S109にて元の画像が3つの分割領域V1、V2、V3に変換されたとする。また、RAM12上に3つの線分データk11、k12、k13が配置されているものとする。この場合、線分データk11の中心は分割領域V1に位置しているため、S111にて線分データk11は分割領域V1に関連付けられる。同様に、線分データk12は分割領域V2に関連付けられ、線分データk13は分割領域V3に関連付けられる。
次に、CPU11は、各糸色ごとに以下の処理(S113〜S125)を実行するため、先述のS9と同様に注目色を設定する(S113)。さらに、各分割領域ごとに以下の処理(S115〜S121)を実行するため、処理対象となる分割領域(以下、注目領域と称する。)を設定する(S115)。そして、S113で設定された注目色およびS115で設定された注目領域について、先述のS11(図5参照)と同様に、角度連続線分群データを作成する角度連続線分群作成処理を実行する(S117)。ただし、S117では、現在の注目色と同一の色成分を有する線分データのうちで、現在の注目領域に関連付けられている線分データのみを対象として角度連続線分群データが作成される。
そして、CPU11は、同一領域内(つまり、現在の注目領域内)に存在する角度連続線分群データを接続して、領域内線分群データを作成する(S119)。すなわち、S117で作成された角度連続線分群データを、先述のS13と同様に互いに近接する端点同士で接続する。これにより、現在の注目領域に関連付けられた線分データを対象として、複数の角度連続線分群データが連続的に接続されて、現在の注目色に対応する糸色別線分群データ(以下、領域内線分群データと称する。)が作成され、線分群データ記憶エリア154に記憶される。
次に、CPU11は、元の画像に基づく全ての分割領域について、上記の処理を終了したか否かを判断する(S121)。未処理の分割領域が存在する場合(S121:NO)、未処理の分割領域についてS115〜S119の処理を実行する。一方、未処理の分割領域が存在しない場合(S121:YES)、S119で分割領域ごとに作成された領域内線分群データを互いに接続する(S123)。すなわち、現在の注目色に対応して分割領域別に作成された各領域内線分群データを、全ての分割領域を対象として先述のS113と同様に互いに近接する端点同士で接続する。これにより、現在の注目色に対応する領域内線分群データが全ての分割領域を跨って連続的に接続されて、現在の注目色に対応する一の共通線分群データが作成され、線分群データ記憶エリア154に記憶される。
そして、CPU11は、糸色対応テーブルに記憶されている全ての糸色について、上記の処理を終了したか否かを判断する(S125)。未処理の糸色が存在する場合(S125:NO)、未処理の糸色についてS113〜S123の処理を実行する。一方、未処理の糸色が存在しない場合(S125:YES)、S123で糸色ごとに作成された各共通線分群データに基づいて、先述のS17と同様に刺繍データを作成する(S127)。
上記の処理を、図12〜図15を参照して、より具体的に説明する。ここでは、図12に示すように、S109にて元の画像に基づいて分割領域V11、V12が作成されたものとする。また、S111にて、分割領域V11に線分データk21〜k26、k31〜k36が関連付けられ、分割領域V12に線分データk27〜k30、k37〜k40が関連付けられたものとする。なお、端点が白抜き四角点で表された線分データk21〜k30はS107で「赤」が配色され、端点が黒塗り四角点で表された線分データk31〜k40はS107で「青」が配色されたものとする。
図12に示すように、分割領域V11、V12と線分データk21〜k30、k31〜k40とが関連付けられた状態で、現在の注目色(ここでは、赤)について角度連続線分群データが作成されたとする。すると、図13に示すように、最初の注目領域(ここでは、V1)について、線分データk21、K22が接続されて角度連続線分群データr11が作成され、線分データk23、K24が接続されて角度連続線分群データr12が作成され、線分データk25、K26が接続されて角度連続線分群データr13が作成される(S115)。そして、図14に示すように、注目領域V11について、角度連続線分群データr11、r12、r13が接続されて、注目色「赤」に対応する領域内線分群データs1が作成される(S117)。
次の注目領域(ここでは、V12)についても同様に、線分データk27、K28が接続されて角度連続線分群データr14が作成され、線分データk29、K30が接続されて角度連続線分群データr15が作成される。角度連続線分群データr14、r15が接続されて、注目色「赤」に対応する領域内線分群データs2が作成される(S115〜S121)。そして、図15に示すように、全ての領域内線分群データs1、s2が接続されて、注目色「赤」に対応する共通線分群データc1が作成される(S123)。
次の注目色(ここでは、青)についても同様に、最初の注目領域(ここでは、V11)に対応する線分データk31〜k36に基づいて角度連続線分群データが作成され、注目色「青」に対応する領域内線分群データが作成される。次の注目領域(ここでは、V12)に対応する線分データk37〜k40に基づいて角度連続線分群データが作成され、注目色「青」に対応する領域内線分群データが作成される。全ての域内線分群データが接続されて、注目色「青」に対応する共通線分群データc2が作成される(S113〜S125)。最後に、共通線分群データc1、c2に基づいて刺繍データが作成される(S127)。
以上説明したように、第2の実施形態に係る刺繍データ作成装置1では、画像データに基づく共通する色毎の分割領域に複数の線分データを割り付けて、分割領域ごとに複数の線分データを接続する。そして、分割領域ごとに、先頭の線分データから末尾の線分データまでにわたって複数の線分データを接続した角度連続線分群データを作成し、角度連続線分群データの端点同士を近い順に接続して領域内線分群データを作成する。さらに、全ての分割領域を対象として、領域内線分群データの端点同士を近い順に接続して共通線分群データを作成する。
これによれば、同一色の線分データであっても、異なる分割領域(つまり、画像上で離間した位置)に存在する線分データ同士が接続されるのを抑制して、刺繍模様における渡り糸の発生を極力抑制することができる。また、端点間の距離が遠く、かつ、互いがなす角度の大きい線分データ同士を含めて、さらに分割領域が異なる線分データ同士も含めて、複数の線分データを効率的に接続することができ、刺繍データ作成に係る処理時間や処理負担を軽減することができる。
また、本実施形態において、現在の注目色について角度連続線分群作成処理(S117)は、S11の角度連続線分群作成処理(図5参照)と同様である。そのため、第1の実施形態と同様に、刺繍データ作成装置1で作成された刺繍データに基づいて刺繍ミシン3で刺繍を行うと、刺繍模様の縫目に発生する急な折り曲がりや折り返しを低減させて、刺繍模様を自然な縫目によって表現することができる。
ただし、本実施形態では、分割領域ごとに線分データを適切に接続できるのであれば、上記のような角度連続線分群作成処理(S119)を採用しなくてもよい。例えば、分割領域ごとに線分データを、先述のS13と同様に互いに近接する端点同士で接続するようにしてもよい。この場合、図9に示すメイン処理において、S117およびS119に代えて、CPU11が、同一領域内(つまり、現在の注目領域内)の線分データを互いに近接する端点同士で接続する(領域内線分群データを作成する)という処理を実行すればよい。
次に、本発明の第3の実施形態に係る刺繍データ作成装置1について、図16〜図19を参照して説明する。図16は、第3の実施形態における、刺繍データ作成装置1のメイン処理を示すフローチャートである。図17〜図20は、第3の実施形態における、分割領域に割り付けられた線分データの接続過程を示す図である。以下では、第1の実施形態および第2の実施形態と同一構成には同一符号を付し、両実施形態と異なる点のみを説明する。
図16〜図20を参照して、第3の実施形態に係る刺繍データ作成装置1が画像データから刺繍データを作成する処理手順について説明する。図12に示すメイン処理は、刺繍データ作成装置1のCPU11が刺繍データ作成プログラムに基づいて実行する。
図16に示すように、本実施形態のメイン処理では、先述のS101〜S111と同様に、CPU11が、画像入力(S201)、角度特徴とその強度の計算(S203)、線分データの作成(S205)、元の画像を色で領域分割(S207)、および、各線分データを各分割領域に関連付け(S209)を順に実行する。ただし、線分データの色の決定(S107)に対応する処理が行われないため、線分データ記憶エリア153に記憶される線分データは色成分を有していない。
次に、CPU11は、各分割領域ごとに以下の処理(S211〜S215)を実行するため、先述のS115と同様に注目領域を設定する(S211)。そして、S211で設定された注目領域について、先述のS11(図5参照)と同様に、角度連続線分群データを作成する角度連続線分群作成処理を実行する(S213)。ただし、S213では、現在の注目領域に関連付けられている線分データが、色成分や注目色に関係なく接続されて角度連続線分群データが作成される。
そして、CPU11は、元の画像に基づく全ての分割領域について、上記の処理を終了したか否かを判断する(S215)。未処理の分割領域が存在する場合(S215:NO)、未処理の分割領域についてS211〜S213の処理を実行する。一方、未処理の分割領域が存在しない場合(S215:YES)、S213で分割領域別に作成された各角度連続線分群データの色の決定を行う(S217)。ところで、複数の線分データで構成される角度連続線分群データは、刺繍データに変換したとき、ひとつの色で連続した線分の集合として表現される。つまり、この刺繍データに基づいて刺繍ミシン3で刺繍すると、角度連続線分群データはひとつの糸色で複数の縫目(ステッチ)が連続するように表現される。そのため、S217では、各角度連続線分群データごとに対応するひとつの色(つまり、糸色)を配色する。
S217で実行される各角度連続線分群データの色の決定は、従来の写真刺繍と同様の手法を採用することができる(特開2001−259268号公報等を参照)。例えば、CPU11は、まず一の角度連続線分群データについて、元の画像に近い色を設定する。次に他の角度連続線分群データに、既に色が設定されている線分群データの色と元の画像の色との差分を吸収するように色を設定する。上記の処理を、全ての角度連続線分群データに色を設定するまで繰り返せばよい。
次に、CPU11は、各注目色ごとに以下の処理(S219〜S225)を実行するため、先述のS115と同様に注目色を設定する(S219)。そして、先述のS119と同様に、同一領域内の角度連続線分群データを接続する(S221)。これにより、各分割領域ごとに、現在の注目色に対応する複数の角度連続線分群データが連続的に接続されて、現在の注目色に対応する領域内線分群データが作成される。さらに、先述のS123と同様に、S221で作成された各領域内線分群データを接続する(S223)。これにより、現在の注目色に対応する領域内線分群データが全ての分割領域を跨って連続的に接続されて、現在の注目色に対応する一の共通線分群データが作成される。
そして、CPU11は、糸色対応テーブルに記憶されている全ての糸色について、上記の処理を終了したか否かを判断する(S225)。未処理の糸色が存在する場合(S225:NO)、未処理の糸色についてS219〜S223の処理を実行する。一方、未処理の糸色が存在しない場合(S225:YES)、S223で糸色ごとに作成された各共通線分群データに基づいて、先述のS127と同様に刺繍データを作成する(S227)。
上記の処理を、図17〜図19を参照して、より具体的に説明する。ここでは、図17に示すように、S207にて元の画像に基づいて分割領域V11、V12が作成されたものとする。また、S209にて、分割領域V11に線分データk21〜k26、k31〜k36が関連付けられ、分割領域V12に線分データk27〜k30、k37〜k40が関連付けられたものとする。なお、端点が黒点で表された線分データk21〜k30、k31〜k40は、色成分を有していない(つまり、配色されていない)ことを示す。
図17に示すように、分割領域V11、V12と未配色の線分データk21〜k30、k31〜k40とが関連付けられた状態で、角度連続線分群データが作成されたとする。すると、図18に示すように、最初の注目領域(ここでは、V11)について、線分データk21、K22が接続されて角度連続線分群データr21が作成され、線分データk23、K24が接続されて角度連続線分群データr22が作成され、線分データk25、K26が接続されて角度連続線分群データr23が作成され、線分データk31、K32が接続されて角度連続線分群データr24が作成され、線分データk33、K34が接続されて角度連続線分群データr25が作成され、線分データk35、K36が接続されて角度連続線分群データr26が作成される(S213)。次の注目領域(ここでは、V12)についても同様に、線分データk27、K28が接続されて角度連続線分群データr27が作成され、線分データk29、K30が接続されて角度連続線分群データr28が作成され、線分データk37、K38が接続されて角度連続線分群データr29が作成され、線分データk39、K40が接続されて角度連続線分群データr30が作成される(S211〜S215)。
そして、図19に示すように、角度連続線分群データr21〜r30の色が決定される(S217)。なお、白抜き四角点で表された角度連続線分群データr21〜r23、r27、r28は「赤」が配色され、端点が黒塗り四角点で表されたr24〜r26、r29、r30は「青」が配色されたことを示す。
次に、図20に示すように、最初の注目色(ここでは、赤)について、最初の注目領域(ここでは、V11)に対応する角度連続線分群データr21〜r23が接続されて、注目色「赤」に対応する領域内線分群データs11が作成される。また、次の注目領域(ここでは、V12)に対応する角度連続線分群データr27、r28が接続されて、注目色「赤」に対応する領域内線分群データs12が作成される(S221)。そして、先述の図15に示すように、全ての領域内線分群データs11、s12が接続されて、注目色「赤」に対応する共通線分群データc1が作成される(S223)。次の注目色(ここでは、青)についても同様に、最初の注目領域(ここでは、V11)に対応する角度連続線分群データr24〜r26が接続されて領域内線分群データs13が作成される。次の注目領域(ここでは、V12)に対応する角度連続線分群データr29、r30が接続されて領域内線分群データs14が作成される。全ての領域内線分群データs13、s14が接続されて、注目色「青」に対応する共通線分群データc2が作成される(S219〜225)。最後に、共通線分群データc1、c2に基づいて刺繍データが作成される(S127)。
以上説明したように、第3の実施形態に係る刺繍データ作成装置1では、画像データに基づく共通する色毎の分割領域に複数の線分データを割り付けて、分割領域ごとに複数の線分データを接続する。そして、分割領域ごとに、先頭の線分データから末尾の線分データまでにわたって複数の線分データを接続した角度連続線分群データを作成する。さらに、角度連続線分群データによって特定される線分群の色に基づいて角度連続線分群データの糸色を設定し、同一糸色の角度連続線分群データを端点同士が近い順に接続して領域内線分群データを作成する。最後に、全ての分割領域を対象として、領域内線分群データの端点同士を近い順に接続して共通線分群データを作成する。
これによれば、同一色の線分データであっても、異なる分割領域(つまり、画像上で離間した位置)に存在する線分データ同士が接続されるのを抑制して、刺繍模様における渡り糸の発生を極力抑制することができる。また、端点間の距離が遠く、かつ、互いがなす角度の大きい線分データ同士を含めて、さらに分割領域が異なる線分データ同士も含めて、複数の線分データを効率的に接続することができ、刺繍データ作成に係る処理時間や処理負担を軽減することができる。さらに、複数の線分データを接続したあとに糸色を設定することで、同一の色成分を有する線分データが規則性なく配置されることを抑制して、刺繍模様の縫目間の飛びや屈曲の発生を一層低減させることができる。
また、本実施形態において、現在の注目領域について角度連続線分群作成処理(S213)は、S11の角度連続線分群作成処理(図5参照)と同様である。そのため、第1の実施形態と同様に、刺繍データ作成装置1で作成された刺繍データに基づいて刺繍ミシン3で刺繍を行うと、刺繍模様の縫目に発生する急な折り曲がりや折り返しを低減させて、刺繍模様を自然な縫目によって表現することができる。
ところで、本実施形態では、角度連続線分群データを適切に接続できるのであれば、上記のように同一領域内の角度連続線分群データを優先的に接続すること(S221)は必須ではない。例えば、角度連続線分群データを分割領域ごとに接続するのではなく、全ての分割領域を対象として接続するようにしてもよい。この場合、図16に示すメイン処理において、S221およびS223に代えて、CPU11が、全ての分割領域を対象として角度連続線分群データを互いに近接する端点同士で接続する(共通線分群データを作成する)という処理を実行すればよい。
なお、上記第1〜第3の実施形態において、S3〜S5、S103〜S105、S203〜S205のいずれかを実行するCPU11が、本発明の「線分データ作成手段」に相当する。S41を実行するCPU11が、本発明の「距離計算手段」に相当する。S45を実行するCPU11が、本発明の「角度計算手段」に相当する。S49を実行するCPU11が、本発明の「接続点決定手段」に相当する。S13、S119、S123、S221、S223、S53のいずれかを実行するCPU11が、本発明の「線分接続手段」に相当する。S17、S127、S227のいずれかを実行するCPU11が、本発明の「刺繍データ作成手段」に相当する。S53を実行するCPU11が、本発明の「線分群データ作成手段」に相当する。
また、上記第1の実施形態において、S13を実行するCPU11が、本発明の「線分群データ接続手段」に相当する。上記第2および第3の実施形態において、S109またはS207を実行するCPU11が、本発明の「分割領域作成手段」に相当する。S111またはS209を実行するCPU11が、本発明の「線分割付手段」に相当する。S53を実行するCPU11が、本発明の「線分群データ作成手段」に相当する。S119またはS221を実行するCPU11が、本発明の「領域内線分群データ作成手段」に相当する。S123またはS223を実行するCPU11が、本発明の「共通線分群データ作成手段」に相当する。上記第3の実施形態において、S217を実行するCPUが、本発明の「線分群色設定手段」に相当する。
なお、本発明の刺繍データ作成装置は、上記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。上記実施の形態では、パーソナルコンピュータを刺繍データ作成装置1としているが、刺繍データ作成プログラムをミシンに記憶させ、ミシンにおいて刺繍データを作成してもよい。
刺繍データ作成装置1の物理的構成を示す全体構成図である。 刺繍データ作成装置1の機能的構成を示すブロック図である。 刺繍ミシン3の外観図である。 第1の実施形態における、刺繍データ作成装置1のメイン処理を示すフローチャートである。 角度連続線分群作成処理の詳細を示すフローチャートである 線分データの接続態様を説明するための図である。 線分データの接続態様を説明するための図である。 角度連続線分群データの接続態様を説明するための図である。 第2の実施形態における、刺繍データ作成装置1のメイン処理を示すフローチャートである。 画像データを分割領域データに変換する具体例である。 分割領域と線分データとの対応関係を示す図である。 第2の実施形態における、分割領域に割り付けられた線分データの接続過程を示す図である。 第2の実施形態における、分割領域に割り付けられた線分データの接続過程を示す図である。 第2の実施形態における、分割領域に割り付けられた線分データの接続過程を示す図である。 第2の実施形態における、分割領域に割り付けられた線分データの接続過程を示す図である。 第3の実施形態における、刺繍データ作成装置1のメイン処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態における、分割領域に割り付けられた線分データの接続過程を示す図である。 第3の実施形態における、分割領域に割り付けられた線分データの接続過程を示す図である。 第3の実施形態における、分割領域に割り付けられた線分データの接続過程を示す図である。 第3の実施形態における、分割領域に割り付けられた線分データの接続過程を示す図である。
符号の説明
1 刺繍データ作成装置
3 刺繍ミシン
11 CPU
12 ROM
13 RAM
15 ハードディスク装置
21 キーボード
22 マウス
23 メモリカードコネクタ
24 ディスプレイ
25 イメージスキャナ装置

Claims (12)

  1. 画素の集合体からなる画像データから任意の角度成分を有する複数の線分データを作成する線分データ作成手段と、
    前記線分データ作成手段によって作成された前記複数の線分データのうちで、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離を計算する距離計算手段と、
    前記特定の線分データと前記他の線分データとの角度を計算する角度計算手段と、
    前記距離計算手段の計算結果と前記角度計算手段の計算結果とに基づいて、前記特定の線分データの終点に接続する他の線分データの端点を接続対象点に決定する接続点決定手段と、
    前記特定の線分データの終点と前記接続点決定手段によって決定された前記接続対象点とを接続することで、前記複数の線分データを順次接続する線分接続手段と、
    前記線分接続手段によって接続された前記複数の線分データに基づいて、前記複数の線分データによって特定される複数の線分に沿って順次縫目が形成される刺繍データを作成する刺繍データ作成手段と
    を備えたことを特徴とする刺繍データ作成装置。
  2. 前記接続点決定手段は、前記距離計算手段による計算結果に基づいて特定の線分データの終点から所定範囲内に存在する端点を有する他の線分データを検索し、検索された他の線分データについて前記角度計算手段によって計算した角度が所定値内にある他の線分データの端点を前記特定の線分データの終点が接続される接続対象点に決定することを特徴とする請求項1に記載の刺繍データ作成装置。
  3. 前記線分接続手段は、
    他の線分データから接続されない先頭の線分データから、他の線分データに接続されない末尾の線分データまでにわたって、複数の線分データを接続した線分群データを作成する線分群データ作成手段と、
    前記線分群データ作成手段によって作成された複数の前記線分群データを、前記線分群データの端点同士が近い順に接続する線分群データ接続手段と
    を備えたことを特徴とする請求項2に記載の刺繍データ作成装置。
  4. 前記画像データの色情報に基づいて、共通する色毎の分割領域を作成する分割領域作成手段と、
    前記線分データ作成手段によって作成された前記複数の線分データを、前記分割領域作成手段によって作成された複数の前記分割領域のいずれかに、前記画像データにおける前記線分データの位置に対応するように割り付ける線分割付手段とを備えており、
    前記距離計算手段は、前記特定の線分データと同一の分割領域に割り付けられた他の線分データの端点について、前記特定の線分データの終点から距離を計算することを特徴とする請求項1に記載の刺繍データ作成装置。
  5. 前記接続点決定手段は、前記距離計算手段による計算結果に基づいて特定の線分データの終点から所定範囲内に存在する端点を有する他の線分データを検索し、検索された他の線分データについて前記角度計算手段によって計算した角度が所定値内にある他の線分データの端点を前記特定の線分データの終点が接続される接続対象点に決定することを特徴とする請求項4に記載の刺繍データ作成装置。
  6. 前記線分接続手段は、
    前記分割領域ごとに、他の線分データから接続されない先頭の線分データから、他の線分データに接続されない末尾の線分データまでにわたって、複数の線分データを接続した線分群データを作成する線分群データ作成手段と、
    前記分割領域ごとに、前記線分群データ作成手段によって作成された複数の前記線分群データを端点同士が近い順に接続した領域内線分群データを作成する領域内線分群データ作成手段と、
    全ての前記分割領域を対象として、前記領域内線分群データ作成手段によって作成された複数の前記領域内線分群データを端点同士が近い順に接続した共通線分群データを作成する共通線分群データ作成手段と
    を備えたことを特徴とする請求項5に記載の刺繍データ作成装置。
  7. 前記線分群データによって特定される線分群の色を前記画像データに基づいて決定し、前記線分群に沿って縫目を形成する刺繍糸の糸色を前記線分群の色に基づいて設定する線分群色設定手段、を備えており、
    前記領域内線分群データ作成手段は、前記線分群色設定手段によって設定された前記糸色が同一の前記線分群データについて、前記線分群データの端点同士が近い順に接続した前記領域内線分群データを作成し、
    前記共通線分群データ作成手段は、前記線分群色設定手段によって設定された前記糸色が同一の前記領域内線分群データについて、前記領域内線分群データの端点同士が近い順に接続した前記共通線分群データを作成することを特徴とする請求項6に記載の刺繍データ作成装置。
  8. 前記接続点決定手段は、前記角度計算手段によって前記角度が計算された前記他の線分データのうちで、前記特定の線分データの終点からの距離が最も小さい他の線分データの端点を接続対象点に決定することを特徴とする請求項2,3,5〜7のいずれかに記載の刺繍データ作成装置。
  9. 前記接続点決定手段は、前記角度計算手段によって前記角度が計算された前記他の線分データのうちで、前記角度が最も小さい他の線分データの端点を接続対象点に決定することを特徴とする請求項2,3,5〜8のいずれかに記載の刺繍データ作成装置。
  10. 画素の集合体からなる画像データから任意の角度成分を有する複数の線分データを作成する線分データ作成手段と、
    前記画像データの色情報に基づいて、共通する色毎の分割領域を作成する分割領域作成手段と、
    前記線分データ作成手段によって作成された前記複数の線分データを、前記分割領域作成手段によって作成された複数の前記分割領域のいずれかに、前記画像データにおける前記線分データの位置に対応するように割り付ける線分割付手段と、
    前記線分割付手段によって前記線分データが割り付けられた前記分割領域ごとに、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離を計算する距離計算手段と、
    前記特定の線分データと前記他の線分データとの角度を計算する角度計算手段と、
    前記距離計算手段の計算結果と前記角度計算手段の計算結果とに基づいて、前記特定の線分データの終点に接続する他の線分データの端点を接続対象点に決定する接続点決定手段と、
    前記分割領域ごとに、前記特定の線分データの終点と前記接続点決定手段によって決定された前記接続対象点とを接続することで、他の線分データから接続されない先頭の線分データから、他の線分データに接続されない末尾の線分データまでにわたって、複数の線分データを接続した線分群データを作成する線分群データ作成手段と、
    前記線分群データによって特定される線分群の色を前記画像データに基づいて決定し、前記線分群に沿って縫目を形成する刺繍糸の糸色を前記線分群の色に基づいて設定する線分群色設定手段と、
    全ての前記分割領域を対象として、前記線分群色設定手段によって設定された前記糸色が同一の前記線分群データについて、前記線分群データの端点同士が近い順に接続した共通線分群データを作成する共通線分群データ作成手段と、
    前記共通線分群データ作成手段によって作成された前記糸色ごとの前記共通線分群データに基づいて、前記糸色ごとの前記共通線分群データによって特定される複数の線分群に沿って順次縫目が形成される刺繍データを作成する刺繍データ作成手段と
    を備えたことを特徴とする刺繍データ作成装置。
  11. コンピュータを、
    画素の集合体からなる画像データから任意の角度成分を有する複数の線分データを作成する線分データ作成手段、
    前記線分データ作成手段によって作成された前記複数の線分データのうちで、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離を計算する距離計算手段、
    前記特定の線分データと前記他の線分データとの角度を計算する角度計算手段、
    前記距離計算手段の計算結果と前記角度計算手段の計算結果とに基づいて、前記特定の線分データの終点に接続する他の線分データの端点を接続対象点に決定する接続点決定手段、
    前記特定の線分データの終点と前記接続点決定手段によって決定された前記接続対象点とを接続することで、前記複数の線分データを順次接続する線分接続手段、
    前記線分接続手段によって接続された前記複数の線分データに基づいて、前記複数の線分データによって特定される複数の線分に沿って順次縫目が形成される刺繍データを作成する刺繍データ作成手段
    として機能させることを特徴とする刺繍データ作成プログラム。
  12. コンピュータを、
    画素の集合体からなる画像データから任意の角度成分を有する複数の線分データを作成する線分データ作成手段、
    前記画像データの色情報に基づいて、共通する色毎の分割領域を作成する分割領域作成手段、
    前記線分データ作成手段によって作成された前記複数の線分データを、前記分割領域作成手段によって作成された複数の前記分割領域のいずれかに、前記画像データにおける前記線分データの位置に対応するように割り付ける線分割付手段、
    前記線分割付手段によって前記線分データが割り付けられた前記分割領域ごとに、特定の線分データの終点から他の線分データの端点までの距離を計算する距離計算手段、
    前記特定の線分データと前記他の線分データとの角度を計算する角度計算手段、
    前記距離計算手段の計算結果と前記角度計算手段の計算結果とに基づいて、前記特定の線分データの終点に接続する他の線分データの端点を接続対象点に決定する接続点決定手段、
    前記分割領域ごとに、前記特定の線分データの終点と前記接続点決定手段によって決定された前記接続対象点とを接続することで、他の線分データから接続されない先頭の線分データから、他の線分データに接続されない末尾の線分データまでにわたって、複数の線分データを接続した線分群データを作成する線分群データ作成手段、
    前記線分群データによって特定される線分群の色を前記画像データに基づいて決定し、前記線分群に沿って縫目を形成する刺繍糸の糸色を前記線分群の色に基づいて設定する線分群色設定手段、
    全ての前記分割領域を対象として、前記線分群色設定手段によって設定された前記糸色が同一の前記線分群データについて、前記線分群データの端点同士が近い順に接続した共通線分群データを作成する共通線分群データ作成手段、
    前記共通線分群データ作成手段によって作成された前記糸色ごとの前記共通線分群データに基づいて、前記糸色ごとの前記共通線分群データによって特定される複数の線分群に沿って順次縫目が形成される刺繍データを作成する刺繍データ作成手段
    として機能させることを特徴とする刺繍データ作成プログラム。
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