JP2010130853A - 電動機制御装置と電動機巻線抵抗値変化検出方法 - Google Patents

電動機制御装置と電動機巻線抵抗値変化検出方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 電動機巻線抵抗値の変化を算出するのに位相誤差やd軸電流を必要としない、また運転中にオンラインで電動機巻線抵抗値の変化を検出して補正する電動機の制御装置と電動機巻線抵抗値変化検出方法を提供する。
【解決手段】 電動機の加速時、電動機のq軸電流指令とq軸電流を積算して電流指令比を検出する電流指令比検出部(16)と、電流指令比検出部の電流指令比に基づいて巻線抵抗値を補正する巻線抵抗補正部(17)と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、電動機で機械を駆動する電動機制御装置とその電動機巻線抵抗値の変化を検出する方法に関する。
第1の従来技術は、永久磁石同期電動機の制御装置に関するものであり、電流制御相当の出力値と周波数指令値と電流検出値と推定位相誤差値及び電動機定数値を用いて、電動機の抵抗値相当あるいは抵抗値の設定誤差相当を同定する永久磁石同期電動機の制御装置を提供している(例えば、特許文献1参照)。
第2の従来技術は、電動機制御装置に関するものであり、回転子が特定回転位置になったことを検出して同期パルスを出力する回転位置検出手段を設け、その回転位置検出手段が同期パルスを出力した時点における推定した回転位置が、回転子の前記特定回転位置と一致するように電気子巻線の抵抗値を調整する。 調整により一致した時の抵抗値を電機子巻線の抵抗値とする電動機制御装置を提供している(例えば、特許文献2参照)。
図8は、第1の従来技術である電動機の制御装置を説明するための概略ブロック図である。図において、q軸電流指令演算部9のq軸電流指令値と座標変換部7のq軸電流検出値と周波数演算部5の周波数指令値と位相誤差演算部4の推定位相誤差値に基づいて、抵抗同定演算部11で電動機の抵抗値相当あるいは抵抗値の設定誤差相当を同定していた。
このように、第1の従来技術は、電流制御相当の出力値と周波数指令値と電流検出値と推定位相誤差値及び電動機定数値を用いて、電動機の抵抗値相当あるいは抵抗値の設定誤差相当を同定していた。
図9は、第2の従来技術である電動機制御装置を説明するための概略ブロック図である。 図において、電流検出回路55からのq軸電流検出値と回転位置検出推定回路42の角速度推定値と回転位置推定値と回転位置センサ82からの特定回転位置に基づいて、巻線抵抗推定回路44で電機子巻線の抵抗値を推定していた。
このように、第2の従来技術は、同期パルスを出力した時点における推定した回転位置が、回転子の前記特定回転位置と一致するように電気子巻線の抵抗値を調整し、調整により一致した時の抵抗値を電機子巻線の抵抗値としていた。
このように従来の装置では、電流制御相当の出力値と周波数指令値と電流検出値と推定位相誤差値及び電動機定数値を用いて、電動機の抵抗値を同定或いは同期パルスを出力した時点における推定した回転位置が、回転子の前記特定回転位置と一致するように電気子巻線の抵抗値を調整し、調整により一致した時の抵抗値を電機子巻線の抵抗値と推定するという手順がとられていた。
特開2006−087152号公報(第18頁、図1) 特開2007−236068号公報(第13頁、図2)
第1の従来技術は、電動機の抵抗値を同定するのに低速回転かつ位相誤差がないと検出できないという問題があった。 また抵抗の設定誤差を検出するのに誘起電圧定数を使用しているので、誘起電圧定数の誤差もあるという問題もあった。
第2の従来技術はある速度以上の一定速度が必要、かつd軸の誘起電圧を推定するためにd軸電流を流す必要があるという問題があった。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、電動機巻線抵抗値の変化を算出するのに位相誤差やd軸電流を必要としない、また運転中に電動機巻線抵抗値の変化を検出して補正する電動機制御装置と電動機制御装置の巻線抵抗値変化検出方法を提供することを目的とする。
上記問題を解決するため、本発明は、次のようにしたのである。
請求項1に記載の発明は、トルク指令にトルク定数の逆数の係数K1を乗算してq軸電流指令を生成するq軸電流指令生成部と、前記q軸電流指令と所定のd軸電流指令と電動機電流とに基づいてdq軸電圧指令を生成するdq軸電流制御部と、前記dq軸電圧指令に基づいて電動機に電圧を供給するパワー変換部と、を備える電動機制御装置において、電動機の加速時、q軸電流指令とq軸電流を積算して電流指令比を生成する電流指令比生成部と、前記電流指令比に基づいて巻線抵抗値を補正する巻線抵抗補正部と、を備え、前記巻線抵抗補正部は、通常運転前の周囲温度を基準温度、基準温度での電動機の抵抗値を基準抵抗値、基準温度での電流指令比を基準電流指令比とし、実運転時の電流指令比と基準電流指令比に基づいて抵抗値を補正することを特徴とするものである。
請求項2に記載の発明は、請求項1記載の電動機制御装置において、前記補正した抵抗値に基づいて巻線温度をもとめ、前記巻線温度に基づいて電動機磁石温度を推定する磁石温度推定部を備えたことを特徴とするものである。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の電動機制御装置において、前記推定した磁石温度に基づいて、トルク定数を補正するトルク定数補正部を備え、係数K1を補正することを特徴とするものである。
請求項4記載の発明は、請求項1記載の電動機制御装置において、前記電流指令比を生成するときのdq軸電流制御部の比例ゲインは電動機の抵抗値の1/2以下にすることを特徴とするものである。
請求項5記載の発明は、請求項1記載の電動機制御装置において、q軸電流指令とq軸電流の積算時間は、基準温度の電動機の電気時定数の0.2倍以上、5倍以下であることを特徴とするものである。
請求項6記載の発明は、トルク指令にトルク定数の逆数の係数K1を乗算してq軸電流指令を生成するq軸電流指令生成部と、前記q軸電流指令と所定のd軸電流指令と電動機電流とに基づいてdq軸電圧指令を生成するdq軸電流制御部と、前記dq軸電圧指令に基づいて電動機に電圧を供給するパワー変換部と、を備える電動機制御装置の巻線抵抗値変化検出方法において、電動機を停止状態から加速させるステップと、q軸電流指令とq軸電流を積算して電流指令比を生成するステップと、を備えるとともに、通常運転前の周囲温度を基準温度、基準温度での電動機の抵抗値を基準抵抗値、基準温度での電流指令比を基準電流指令比とするステップと、実運転時の電流指令比と基準電流指令比から抵抗値を補正するステップとを備えることを特徴とするものである。
請求項7記載の発明は、請求項6記載の電動機制御装置の巻線抵抗値変化検出方法において、前記補正した抵抗値に基づいて巻線温度をもとめ、前記巻線温度に基づいて電動機磁石温度を推定するステップを備えることを特徴とするものである。
請求項8記載の発明は、請求項7記載の電動機制御装置の巻線抵抗値変化検出方法において、前記推定した磁石温度に基づいて、トルク定数と係数K1を補正するステップを備えることを特徴とするものである。
請求項9記載の発明は、請求項6記載の電動機制御装置のめき線対抗変化検出方法において、前記電流指令比を生成するときのdq軸電流制御部の比例ゲインは電動機の抵抗値の1/2以下にするステップを備えることを特徴とするものである。
請求項10記載の発明は、請求項6記載の電動機制御装置の巻線対抗変化検出方法において、q軸電流指令とq軸電流の積算時間を、基準温度の電動機の電気時定数の0.2倍以上、5倍以下にするステップを備えることを特徴とするものである。
請求項1、6に記載の発明によると、電動機の温度変化(巻線温度上昇)等で電動機巻線抵抗値が変化する場合、電動機のq軸電流指令とq軸電流の比を生成する電流指令比生成部の電流指令比に基づいて、電動機巻線抵抗値を補正するので電動機抵抗値を正確に推定できる。
請求項2、7に記載の発明によると、電動機の電流指令比検出部の電流指令比に基づいて、電動機磁石温度を推定することができる。
請求項3、8に記載の発明によると、磁石温度推定部の電動機の磁石温度に基づいて、トルク定数と係数K1を補正するので正確なトルク制御をすることができる。
請求項4、9に記載の発明によると、電流制御ゲインを電動機抵抗の1/2以下にするので正確な電流指令比を得ることができる。
請求項5、10に記載の発明によると、q軸電流指令とq軸電流の積算時間を基準温度時の電動機の電気時定数の0.2倍以上5倍以下とするので正確な電流指令比を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
図1は、本発明の電動機制御装置の構成を示す概略ブロック図である。 図において、1は電動機制御装置、2は電動機、3はエンコーダ等の位置検出器、11はq軸電流指令生成部、12はdq軸電流制御部、13はパワー変換部、14はエンコーダ信号入出力部、15は巻線抵抗補正部、16は電流指令比生成部である。
q軸電流指令生成部11はトルク指令に第1係数K1を乗算してq軸電流指令を生成し、dq軸電流制御部12は、dq軸電流指令とdq軸電流のdq軸電流偏差に基づいてdq軸電圧指令を生成する。 パワー変換部13はdq軸電圧指令をUVW3相電圧指令に変換し、さらにPWM信号に変換して電力変換器を駆動して電動機にUVW3相電圧を供給し電流指令どおりの電流を流す。位置検出器3は電動機2に結合され、電動機の位置を検出する。エンコーダ信号入出力部14は、位置検出器3が生成する位置データを処理可能は電動機位置に変換する。
本発明が従来技術と異なる部分は、巻線抵抗補正部15が電動機加速中、電流指令比検出部16の実際電流と電流指令との比である電流指令比に基づいて電動機巻線抵抗値を補正する部分である。
巻線抵抗補正部15は電流指令比の変化に基づいて巻線抵抗値を補正する。電流指令比検出部16は電動機加速中ある時間、電流指令及び電流を積算し、その電流指令比を算出する。
図2は、本発明の巻線抵抗値補正方法の処理手順を示すフローチャートである。この図を用いて本発明の方法を順を追って説明する。
まずステップ1では速度が停止から加速かどうか判断する。停止から加速した場合は、ステップ2へ進む。速度が停止から加速でない場合、例えば停止中や一定速度の場合は終了する。加速度は、電流指令がステップ状に変化するような加速度以上とする。
次にステップ2では加速からある時間経過したかどうか判断する。加速からある時間経過しない場合は、ステップ3へ進む。加速からある時間経過した場合は、ステップ4へ進む。 ある時間は電流指令や電流フィーバックを積算する時間に相当し、例えば電動機の電気的時定数の0.2倍以上5倍以下とする。この範囲を超えると誤差が大きくなる。
ステップ3では電流指令比を算出するために、電流指令や電流を積算する。
ステップ4では電流指令比検出部16である時間、電流指令や電流を積算した積算値より電流指令比を算出する。電流指令比は電流指令の積算値を電流の積算値で割って算出する。
次にステップ5ではステップ4で算出した電流指令比より巻線抵抗値を算出し、補正する。dq電流制御では電圧指令は以下の電圧方程式で算出するので、その巻線抵抗値を補正する。電圧方程式は(1)式で表される。
ここでVdはd軸電圧、Vqはq軸電圧、Rは巻線抵抗、Ld、Lqはそれぞれd軸、q軸インダクタンス、ωは角速度、id、iqはそれぞれd軸、q軸電流、Keは誘起電圧定数である。
巻線抵抗値の算出は以下の(2)式のように行う。
巻線抵抗値=基準温度での巻線抵抗値×基準温度での電流指令比/電流指令比 (2)
ここで、温度、巻線抵抗値、電流指令比を測定しておき、それぞれ基準温度、基準温度での巻線抵抗値(基準巻線抵抗値)、基準温度での電流指令比(基準電流指令比)とする。
このようにして電流指令比より巻線抵抗値を求め、補正する。巻線抵抗値は図7(a)のように巻線温度等により変化するが、巻線温度によるずれは徐々にしか変化しないので巻線抵抗値の補正も時々行えば良い。
ここで巻線抵抗値の変化と電流指令比の関係について説明する。電動機の温度が変化すると、電動機の巻線の抵抗値も変化する。電流指令比は電流指令の積算/電流の積算で求めるので、ある加速度以上では電流指令は図6のようにステップで立ち上がる。従って電流指令の積算はほぼ同じとなる。一方、電流は図6のように巻線抵抗値と巻線インダクタンスと電流制御ゲインで決まる時定数で立ち上がる。そこで積算して算出すると立ち上がり全体が平均化されるのと電流指令が多少ランプ状であっても、積算することにより比例分が得られやすい。
図5は、q軸分の電流制御のブロック図である。図において51はq軸電流制御部、52は電動機である。q軸電流制御部51は、q軸の電流指令と電流の電流偏差に基づいて比例積分制御を行い、電圧指令を生成し、電動機52を駆動して電流制御される。説明のために電流制御ゲインをKiとしてq軸電流制御部51は比例制御を行うものとすると、電流指令から電流までの伝達関数は(3)式になる。
i/iref= Ki/L/(s+(Ki+R)/L) (3)
ここで、Rは巻線抵抗値、Lは巻線インダクタンス、Kiは電流制御ゲインである。電流は、時定数T= L/(Ki+R)で立ち上がる。一般に 電流制御ゲイン KiはKi>>Rなので、このままでは抵抗値Rの影響は少ない。そこで電流制御ゲインKiはR/2以下になるように一時的に落とす。電流制御ゲインKiを落とすかわりに、電流制御を一時的にオープンループで行うと、立ち上がりの時定数T= L/Rとなって電気的時定数となる。温度等により巻線インダクタンスは殆ど変化がないので、温度等により変化する巻線抵抗値の変化で電気的時定数が変化する。従ってある一定時間の電流の積算値は、巻線抵抗値が大きくなると電気的時定数の逆数に比例して大きくなる。 そこで巻線抵抗値が大きくなると、電流指令比は比例して小さくなる。最初に基準温度での巻線抵抗値と電流指令比を覚えておき、そして電流指令比より(2)式を用いて巻線抵抗値を算出する。
図6は電動機加速時、電流指令をステップで指令した時の電流の応答である。電流の応答は、電流制御ゲインを一時的に落とすか電流制御を一時的にオープンループで行い、巻線抵抗値と巻線インダクタンスで決まる電気的時定数で立ち上がる。
図7は、巻線温度と巻線抵抗値の関係及び巻線温度と電流指令比の関係を示した図である。 図において、(a)は巻線温度により巻線抵抗値は比例して大きくなり電流の立ち上がり時間も長くなり、逆に(b)の電流指令比は比例して小さくなることが分かる。
このようにして電動機加速中ある時間、電流指令及び電流を積算して電流指令比を算出し、巻線抵抗値を算出して補正することができる。
図3は、第2実施例の電動機制御装置の構成を示す概略ブロック図である。図において、1は電動機制御装置、2は電動機、3はエンコーダ等の位置検出器、11はq軸電流指令生成部、12はdq軸電流制御部、13はパワー変換部、14はエンコーダ信号入出力部、16は電流指令比検出部、17は電動機磁石温度推定部、18はトルク定数補正部である。
q軸電流指令生成部11はトルク指令に第1係数K1を乗算してq軸電流指令を生成し、dq軸電流制御部12は、dq軸電流指令とdq軸電流のdq軸電流偏差に基づいてdq軸電圧指令を生成する。パワー変換部13はdq軸圧指令をUVW3相電圧指令に変換し、さらにPWM信号に変換して電力変換器を駆動して電動機にUVW3相電圧を供給しdq軸電流指令どおりのdq軸電流を流す。位置検出器3は電動機2に結合され、電動機の位置を検出する。エンコーダ信号入出力部14は、位置検出器3が生成する位置データを処理可能は電動機位置に変換する。
実施例2が実施例1と異なる部分は、電動機磁石温度推定部17が電流指令比検出部16の電流指令比に基づいて電動機磁石温度を推定する方法と、トルク定数補正部18が電動機磁石温度推定部17の電動機磁石温度に基づいてトルク定数及びトルク定数に基づいてq軸電流指令生成部11を補正する方法の部分である。
電動機磁石温度推定部17は、電流指令比生成部16の電流指令比に基づいて電動機巻線抵抗の変化を検出し、さらに電動機巻線抵抗の変化から電動機磁石温度を推定する。トルク定数補正部18は、電動機磁石温度推定部17の電動機磁石温度に基づいてトルク定数及びトルク定数に基づいてq軸電流指令生成部11の第1係数K1を補正する。
図4は、本発明のトルク指令補正方法の処理手順を示すフローチャートである。この図を用いて本発明の方法を順を追って説明する。
まずステップ41では速度が停止から加速かどうか判断する。停止から加速した場合は、ステップ42へ進む。速度が停止から加速でない場合、例えば停止中や一定速度の場合は終了する。加速はある一定の加速度以上とする。ある一定の加速度は、電流指令がほぼステップで加速するような加速度とする。
次にステップ42では加速からある時間経過したかどうか判断する。加速からある時間経過しない場合は、ステップ43へ進む。加速からある時間経過した場合は、ステップ44へ進む。ある時間は電流指令や電流フィーバックを積算する時間に相当し、例えば電動機の電気的時定数或いは電動機の電気的時定数の0.2倍以上5倍以下とする。
ステップ43では電流指令比を算出するために、電流指令や電流フィーバックを積算する。
ステップ44では電流指令比検出部16である時間、電流指令や電流フィーバックを積算した積算値より電流指令比を算出する。電流指令比は電流指令の積算値を電流の積算値で割って算出する。
次にステップ45ではステップ44で算出した電流指令比より、電動機磁石温度推定部で電動機磁石温度を推定する。電動機磁石温度の推定は次のように行う。電流指令比は巻線温度により巻線抵抗値の変化で、図7(b)のように変化する。また電動機巻線温度が変化すると、図7(b)のように電動機巻線より小さな傾きで電動機磁石温度が変化する。これは電動機巻線に電流を流すことにより電動機巻線温度が上昇し、電動機磁石を温めるからである。電流指令比 iratが以下の(4)式のように電動機磁石温度とともに変化するとする。
irat= iorat(1+kθ) (4)
ここで、iratは基準温度での電流指令比、kは電流指令比の温度係数、θは電動機磁石温度である。
電動機磁石温度は以下のように算出することができる。
θ= 1/k・(irat/iorat−1) (5)
ここで、基準温度での電流指令比 iorat及び電流指令比の温度係数 kは、予め測定して覚えておくか、基準温度での電流指令比は、運転前の電源投入時等の値を予め測定して覚えておく。
ステップ46ではステップ45で推定した電動機磁石温度よりトルク定数を補正する。トルク定数は、図7(c)のように電動機磁石温度で変化する。トルク定数 Ktが以下のように電動機磁石温度で変化するので補正する。
Kt= Kto(1+k2・θ) (6)
ここで、Ktoは基準温度でのトルク定数、k2はトルク定数の温度係数、θは電動機磁石温度である。基準温度でのトルク定数 Kto及びトルク定数の温度係数 k2は、予め測定して覚えておく。
ステップ47ではステップ46で推定したトルク定数よりq軸電流指令生成部11の第1係数K1を補正する。q軸電流指令生成部11の第1係数K1はトルク指令をq軸電流に変換する係数なので、トルク定数の逆数 K1=1/Ktで補正する。
このようにして電流指令比より電動機磁石温度を推定して、トルク定数及びトルク定数に基づいてq軸電流指令生成部11の第1係数K1を補正する。トルク定数は図7(c)のように電動機磁石温度により変化するが、電動機磁石温度によるずれは徐々にしか変化しないのでトルク指令の補正も時々行えば良い。
このようにして電動機加速中ある時間、電流指令及び電流を積算して電流指令比を算出し、電動機磁石温度を推定してトルク定数を補正する、及びトルク定数に基づいてq軸電流指令生成部11の第1係数K1を補正することにより、トルク指令が補正される。
電動機の温度変化以外に電動機のトルク定数のばらつき等も補正することができるので、正確なトルク指令が必要な用途にも、適用できる。
本発明の電動機制御装置の構成を示すブロック図 本発明の電動機制御装置の巻線抵抗値補正方法を示すフローチャート 第2実施例の電動機制御装置の構成を示すブロック図 第2実施例の電動機制御装置のトルク補正方法を示すフローチャート 電動機制御装置の電流制御部を説明するためのブロック図 電流指令をステップで指令した時の電流の応答タイミング図 (a)電動機巻線温度と巻線抵抗値の関係を示した図 (b)電動機巻線温度及び電動機磁石温度と電流指令比の関係を示した図 (c)電動機磁石温度とトルク定数の関係を示した図 第1の従来技術の電動機制御装置を説明するためのブロック図 第2の従来技術の電動機制御装置を説明するためのブロック図
符号の説明
1 電動機制御装置
2 電動機
3 位置検出器
11 q軸電流指令生成部
12 dq軸電流制御部
13 パワー変換部
14 エンコーダ信号入出力部
15 巻線抵抗補正部
16 電流指令比検出生成部
17 電動機磁石温度推定部
18 トルク定数補正部
51 q軸電流制御部
52 電動機

Claims (10)

  1. トルク指令にトルク定数の逆数の係数K1を乗算してq軸電流指令を生成するq軸電流指令生成部と、前記q軸電流指令と所定のd軸電流指令と電動機電流とに基づいてdq軸電圧指令を生成するdq軸電流制御部と、前記dq軸電圧指令に基づいて電動機に電圧を供給するパワー変換部と、を備える電動機制御装置において、
    電動機の加速時、q軸電流指令とq軸電流を積算して電流指令比を生成する電流指令比生成部と、前記電流指令比に基づいて巻線抵抗値を補正する巻線抵抗補正部と、を備え、
    前記巻線抵抗補正部は、通常運転前の周囲温度を基準温度、基準温度での電動機抵抗値を基準抵抗値、基準温度での電流指令比を基準電流指令比とし、実運転時の電流指令比と基準電流指令比に基づいて抵抗値を補正することを特徴とする電動機制御装置。
  2. 前記補正した抵抗値に基づいて巻線温度をもとめ、前記巻線温度に基づいて電動機磁石温度を推定する磁石温度推定部を備えたことを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
  3. 前記推定した磁石温度に基づいて、トルク定数を補正するトルク定数補正部を備え、係数K1を補正することを特徴とする請求項2記載の電動機制御装置。
  4. 前記電流指令比を生成するときのdq軸電流制御部の比例ゲインは電動機の抵抗値の1/2以下にすることを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
  5. q軸電流指令とq軸電流の積算時間は、基準温度の電動機の電気時定数の0.2倍以上、5倍以下であることを特徴とする請求項1記載の電動機制御装置。
  6. トルク指令にトルク定数の逆数の係数K1を乗算してq軸電流指令を生成するq軸電流指令生成部と、前記q軸電流指令と所定のd軸電流指令と電動機電流とに基づいてdq軸電圧指令を生成するdq軸電流制御部と、前記dq軸電圧指令に基づいて電動機に電圧を供給するパワー変換部と、を備える電動機制御装置の巻線抵抗値変化検出方法において、
    電動機を停止状態から加速させるステップと、q軸電流指令とq軸電流を積算して電流指令比を生成するステップと、を備えるとともに、通常運転前の周囲温度を基準温度、基準温度での電動機の抵抗値を基準抵抗値、基準温度での電流指令比を基準電流指令比とするステップと、実運転時の電流指令比と基準電流指令比から抵抗値を補正するステップとを備えることを特徴とする電動機制御装置の巻線抵抗値変化検出方法。
  7. 前記補正した抵抗値に基づいて巻線温度をもとめ、前記巻線温度に基づいて電動機磁石温度を推定するステップを備えることを特徴とする請求項6記載の電動機制御装置の巻線抵抗値変化検出方法。
  8. 前記推定した磁石温度に基づいて、トルク定数と係数K1を補正するステップを備えることを特徴とする請求項7記載の電動機制御装置の巻線抵抗値変化検出方法。
  9. 前記電流指令比を生成するときのdq軸電流制御部の比例ゲインは電動機の抵抗値の1/2以下にするステップを備えることを特徴とする請求項6記載の電動機制御装置の巻線対抗値変化検出方法。
  10. q軸電流指令とq軸電流の積算時間を、基準温度の電動機の電気時定数の0.2倍以上、5倍以下にするステップを備えることを特徴とする請求項6記載の電動機制御装置の巻線対抗値変化検出方法。
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