JP2010130628A - 撮像装置、映像合成装置および映像合成方法 - Google Patents

撮像装置、映像合成装置および映像合成方法 Download PDF

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Abstract

【課題】動いている被写体を撮影する場合でも、容易に高フレームレートで高精細な動画を撮影(生成)できること
【解決手段】被写体の撮影範囲を分割した一部領域を撮影する部分カメラであって、各々の撮影範囲が、互いに一部重複する複数の部分カメラと、部分カメラと撮影映像のサンプリングが同一であり、撮影範囲に前記部分カメラの撮影映像の一部を含む基準カメラと、各カメラの撮影映像の歪みを、当該カメラのカメラパラメータを用いて補正し、補正済み映像を生成する歪み補正部と、部分カメラ各々の補正済み映像について、基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、基準カメラの補正済み映像に対する部分カメラ各々の補正済み映像の相対位置を算出する相対位置検出部と、相対位置に基づき、部分カメラの補正済み映像を互いに接合する映像接合部とを備える。
【選択図】図1

Description

本発明は、撮像装置、映像合成装置および映像合成方法、特に、複数のカメラによる撮影映像を合成し、一つの高精細な映像を生成する撮像装置、映像合成装置および映像合成方法に関する。
近年、高画質なデジタルスチルカメラやデジタルビデオカメラ(以下、両者を含めてデジタルカメラという)が急速に普及してきている。また、並行してデジタルカメラの小型化、薄型化の開発も進められており、携帯電話等に小型で高画質なデジタルカメラが搭載され始めた。
デジタルカメラに代表される撮像装置は、撮像素子とレンズ光学系から構成されている。撮像素子としては、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサーやCCD(Charge Coupled Device)センサー等の電子デバイスが使用される。これら撮像素子は、レンズ光学系により撮像面に結像した光量分布を光電変換し撮影画像として記録するものである。レンズ光学系としては、収差を除去するために、数枚の非球面レンズから構成されているものが多い。更にズーム機能を持つ場合は、複数のレンズと撮像素子の間隔を変える駆動機構(アクチュエータ)を備えている。
撮像装置の高画質化、高機能化の要求に応じて、撮像素子は多画素化、高精細化し、結像光学系は低収差、高精度化が進んでいる。それに伴い、撮像装置が大きくなり、小型化、薄型化が困難になってしまうという課題がある。この課題に対して、レンズ光学系に複眼構造を採用する技術や、複数の撮像素子とレンズ光学系から構成される撮像装置が提案されている。
例えば、平面状に配置した固体レンズアレイと液晶レンズアレイと撮像素子から構成された撮像レンズ装置が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この撮像レンズ装置は、図18に示すように、レンズアレイ2001と、同数の可変焦点型の液晶レンズアレイ2002とを有するレンズ系と、このレンズ系を通して結像する光学像を撮像する撮像素子2003と、撮像素子2003により得られた複数の画像を画像処理して全体の画像を再構成する演算装置2004と、演算装置2004からフォーカス情報を検出して液晶レンズアレイ2002を駆動する液晶駆動装置2005から構成されている。この構成により焦点距離を短くした小型薄型の撮像レンズ装置が実現可能としている。
また、高精細な画像を生成する方法の一つとして、パノラマ撮影装置などの映像合成装置を用いて、複数のカメラ映像を繋ぎ合わせて一つの連続した映像を生成することが知られている。
しかし、複数のカメラ映像を繋ぎ合わせるにはカメラ間の位置の差による視差が発生し、この視差による映像間のずれ(歪)を補正する必要がある。
映像間のずれを補正する方法の一つとして、複数のカメラ映像全体を含む映像を撮影するため、広視野カメラを設置して、広視野カメラの映像と複数のカメラ(以下、部分カメラという)の映像の間でマッチングをとる手法が提案されている(例えば、特許文献2 参照) 。
特開2006−251613号公報 特開2004−135209号公報
しかしながら、特許文献1で示されたようなレンズアレイを用いた撮像レンズ装置では、高解像度の画像を生成するために、特別なレンズユニットを用いる必要があるので高価な上に、煩雑な操作が必要になるという課題がある。例えば、光学系と撮像素子の相対位置の調整の精度が画質に影響するため、組み立て時に正確に調整する必要がある。この相対位置の調整を機械的精度だけで調整を行う場合は、高精度な非固体レンズ等が必要となり、コストが高くなる。また、装置の組立て時に正確に調整されたとしても、経時変化等により光学系と撮像素子との相対位置が変わり、画質劣化が生じてしまうので、組立て時と同様に、再度位置調整を行わなければならない。さらに、光学系や撮像素子を数多く備えている装置においては調整するべき箇所が数多くなるため、位置調整に多大な作業時間を要する。
また、特許文献2で示されたような映像合成装置では、広視野カメラの撮影映像と各部分カメラの撮影映像とのマッチングを取る際、それぞれのカメラが撮影した映像の分解能が異なるため、マッチングの精度の低下やマッチング処理速度が低下するという課題がある。そのため、リアルタイムの動画撮影において高いフレームレートで撮影できないという課題がある。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、その目的は、動いている被写体を撮影する場合でも、容易に高フレームレートで高精細な動画を撮影(生成)できる撮像装置、映像合成装置および映像合成方法を提供することにある。
この発明は上述した課題を解決するためになされたもので、本発明の撮像装置は、被写体の撮影範囲を分割した一部領域を撮影する部分カメラであって、各々の撮影範囲が、互いに一部重複する複数の部分カメラと、前記部分カメラと撮影映像のサンプリングが同一であり、撮影範囲に前記部分カメラの撮影映像の一部を含む基準カメラと、カメラキャリブレーションによる各前記カメラのカメラパラメータを記憶するカメラパラメータ保持部と、各前記カメラの撮影映像の歪みを、当該カメラの前記カメラパラメータを用いて補正し、補正済み映像を生成する歪み補正部と、前記部分カメラ各々の補正済み映像について、前記基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、前記基準カメラの補正済み映像に対する前記部分カメラ各々の補正済み映像の相対位置を算出する相対位置検出部と、前記相対位置に基づき、前記部分カメラの補正済み映像を互いに接合する映像接合部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、上述の撮像装置であって、前記基準カメラを1つのみ備え、前記基準カメラの撮影範囲は、全ての前記部分カメラの撮影映像の一部領域を含むことを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、上述の撮像装置であって、前記基準カメラの撮影範囲は、全ての前記部分カメラの撮影範囲の中心に位置することを特徴とする。
また、本発明の撮像装置は、上述の撮像装置であって、前記基準カメラを少なくとも2つ備え、前記相対位置検出部は、前記部分カメラのうち、予め決められた1つまたはそれ以上の第1の前記部分カメラの補正済み映像について、第1の前記基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、前記第1の基準カメラの補正済み映像に対する前記第1の部分カメラ各々の補正済み映像の相対位置を算出する第1相対位置算出部と、前記第1相対位置算出部が算出した相対位置に基づき接合された前記第1の部分カメラの補正済み映像と、前記第1の部分カメラを含まない部分カメラの補正済み映像とについて、第2の前記基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、前記接合された第1の部分カメラの補正済み映像と、前記第1の部分カメラを含まない部分カメラの補正済み映像との前記第2の基準カメラの補正済み映像に対する相対位置を算出する第2相対位置算出部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の映像合成装置は、被写体の撮影範囲を一部に分割して撮影する部分カメラであって、各々の撮影範囲が、互いに重複する部分である接合範囲を含む複数の部分カメラと、前記部分カメラと撮影映像のサンプリングが同一であり、撮影範囲に前記部分カメラの撮影映像の各接合範囲を含む1つまたはそれ以上の基準カメラと、接続される映像合成装置であって、カメラキャリブレーションによる各前記カメラのカメラパラメータを記憶するカメラパラメータ保持部と、各前記カメラの撮影映像の歪みを、当該カメラの前記カメラパラメータによって補正し、補正済み映像を生成する歪み補正部と、前記部分カメラ各々の補正済み映像について、前記基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、前記基準カメラの補正済み映像に対する前記部分カメラ各々の補正済み映像の相対位置を算出する相対位置検出部と、前記相対位置に基づき、前記部分カメラの補正済み映像を互いに接合する映像接合部とを備えることを特徴とする。
また、本発明の映像合成方法は、被写体の撮影範囲を一部に分割して撮影する部分カメラであって、各々の撮影範囲が、互いに重複する部分である接合範囲を含む複数の部分カメラと、前記部分カメラと撮影映像のサンプリングが同一であり、撮影範囲に前記部分カメラの撮影映像の各接合範囲を含む1つまたはそれ以上の基準カメラと、接続され、カメラキャリブレーションによる各前記カメラのカメラパラメータを記憶するカメラパラメータ保持部を備える映像合成装置における映像合成方法であって、前記映像合成装置が、各前記カメラの撮影映像の歪みを、当該カメラの前記カメラパラメータによって補正し、補正済み映像を生成する第1の過程と、前記映像合成装置が、前記部分カメラ各々の補正済み映像について、前記基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、前記基準カメラの補正済み映像に対する前記部分カメラ各々の補正済み映像の相対位置を算出する第2の過程と、前記映像合成装置が、前記相対位置に基づき、前記部分カメラの補正済み映像を互いに接合する第3の過程とを有することを特徴とする。
この発明によれば、動いている被写体を撮影する場合でも、容易に高フレームレートで高精細な動画を撮影(生成)できる。
〔第1の実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施形態について説明する。
〔撮像装置の説明〕
本実施形態の撮像装置は、部分カメラ及び接合部撮影基準カメラで撮影した撮影映像の歪みの補正処理と、各接合部撮影基準カメラの撮影映像から、各部分カメラの撮影映像の適切な位置での張り合わせによる合成処理を行うことで、単一カメラでの撮影映像より高精細な画像を生成する多眼カメラである。
図1は、本実施形態における撮像装置10の構成を示す概略ブロック図である。本実施形態の撮像装置10は、複数の部分カメラ101a〜101m、接合部撮影基準カメラ102、映像合成部20(映像合成装置とも称する)を備える。映像合成部20は、カメラキャリブレーション部103、カメラパラメータ保持部104、撮影映像歪補正部105、映像接合位置検出部106、映像接合位置保持部107、映像接合部108を備える。
部分カメラ101a〜101mの各々は、被写体の撮影範囲を分割した一部領域を撮影する部分カメラであって、各々の撮影範囲が、互いに重複する部分である接合範囲を含むカメラである。接合部撮影基準カメラ102は、部分カメラ101a〜101mと撮影映像のサンプリングが同一であり、撮影範囲に部分カメラ101a〜101mの撮影映像の一部を含む。ここで、撮影映像のサンプリングが同一とは、被写体の同一領域が同じ画素数で撮影されることを指し、例えば、画素の画角が一致している場合がある。カメラキャリブレーション部103は、各部分カメラ101a〜101m及び接合部撮影基準カメラ102の撮影映像から、カメラキャリブレーションにより各カメラ固有の画像の歪を表すパラメータ(以下、カメラパラメータ)を算出する(カメラキャリブレーションについては後述する)。カメラパラメータ保持部104は、カメラキャリブレーション部103が算出した各カメラのカメラパラメータを記憶するフラッシュロムなどの記憶手段である。カメラキャリブレーション部103によるカメラパラメータの算出処理は、被写体を撮影する前に行い、カメラパラメータ保持部104に、カメラパラメータを事前に記憶しておく。
撮影映像歪補正部105は、各部分カメラ101a〜101m及び接合部撮影基準カメラ102の撮影映像の歪みを、カメラパラメータ保持部104が記憶する各カメラのカメラパラメータを用いて補正し、補正済み映像を生成する。映像接合位置検出部106(相対位置検出部)は、部分カメラ101a〜101m各々の補正済み映像について、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像に対する部分カメラ101a〜101m各々の補正済み映像の相対位置を算出し、該相対位置を部分カメラ101a〜101mの補正済み映像を互いに接合するための接合位置情報とする。ここで、相対位置とは接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像の中心から対象とする補正済み映像の中心までの相対座標である。
映像接合位置保持部107は、検出した各部分カメラ101a〜101mの補正済み映像の接合位置情報を記憶するメモリである。映像接合部108は、映像接合位置保持部107が記憶する各部分カメラ101a〜101mの補正済み映像の接合位置情報に基づき、撮影映像歪補正部105が生成した各部分カメラ101a〜101mの補正済み映像の歪を補正した映像をその接合位置情報が表す位置に配置して、接合する合成処理を行い、高精細な映像を生成する。
〔カメラキャリブレーションの説明〕
図2は、本実施形態によるカメラキャリブレーション部103によるカメラキャリブレーション処理を説明するフローチャートである。この処理は、例えば工場生産時に行う処理であり、撮像装置10の電源投入時に複数の操作ボタンを同時に押すなどの特定の操作を行うことでこのカメラキャリブレーションを実行する。
まず、カメラキャリブレーション部103は、部分カメラ101a〜101mおよび接合部撮影基準カメラ102のうち、カメラキャリブレーションの対象とするカメラを用いて、パターンピッチが既知のチェッカーパターンや市松模様のテストチャートを、姿勢やアングルを変えながら3種類以上の姿勢で撮影した映像を取得する(ステップS1601)。続いて、カメラキャリブレーション部103は、これらの映像をカメラ毎に解析して、カメラパラメータである外部パラメータ、内部パラメータおよびレンズ歪み補正のパラメータをカメラ毎に算出する(ステップS1602)。ここでは、カメラキャリブレーションの例として、ピンホールカメラモデルによる例を挙げると、外部パラメータ値はカメラの姿勢の3次元での回転情報と並進情報の6つが外部パラメータとなる。また同様に内部パラメータは5つである。このようなカメラパラメータを算出することがカメラキャリブレーションである。
ピンホールカメラモデルを含む一般的なカメラモデルでは、外部パラメータは世界座標系に対してカメラの姿勢角を示すヨー、ピッチ、ロールの3軸ベクトルと、平行移動成分を示す並進ベクトルの3軸成分の、合計6つである。また、内部パラメータは、カメラの光軸が撮像素子と交わる画像中心座標(u0,v0)、撮像素子上で仮定した座標の角度とアスペクト比、焦点距離の5つである。これらの算出方法については、後述する。
次に、カメラキャリブレーション部103は、算出した外部パラメータ、内部パラメータおよびレンズ歪み補正のパラメータをカメラパラメータ保持部104に記憶する(ステップS1603)。前述の通り、本パラメータを各カメラの撮影映像の補正処理(後述する図7のステップS1002)で使用することで、各カメラ個別のカメラ歪みが補正されることになる。すなわち、本来直線であったチェッカーパターンがカメラの歪みで曲線となって撮像される場合があるので、これを直線に戻すためのパラメータをこのカメラキャリブレーション処理によって導出して、各カメラ撮影映像の補正を行う。
次に、カメラキャリブレーション部103は、各カメラの外部パラメータを特定のカメラを基準としたカメラ間の向きや姿勢を表す外部パラメータにそれぞれ変換する(ステップS1604)。具体的には、各部分カメラ101a〜101mの外部パラメータをそれぞれEa、Eb、Em、接合部撮影基準カメラ102の外部パラメータをEwとし、カメラ間の外部パラメータを求めるための基準となる特定のカメラを接合部撮影基準カメラ102とすると、部分カメラ101aのカメラ間の外部パラメータEa´は、EwEa−1となる。同様に、Eb´は、EwEb−1、Em´は、EwEm−1、Ew´は、EwEw−1(単位行列)となる。(詳細は、後述する図4および図5の各撮影映像で同じ領域が写っている領域を、サブ画素の精度で対応づける方法で説明する。)以上のように変換したカメラ間の外部パラメータによってカメラパラメータ保持部104に記憶されているパラメータを更新する(ステップS1605)。実際には、各カメラ撮影映像の補正処理(後述する図7のステップS1002)でこの更新した値を使用する。
なお、ここでは撮像装置10内のCPUまたはマイコン(マイクロコンピュータ)が、撮像装置10内のメモリに格納されているプログラムを実行することにより、カメラキャリブレーションの処理を行う場合を示したが、例えば別途パソコン(パーソナルコンピュータ)を用意して、このパソコン上で同様のプログラムを実行させて、カメラキャリブレーションの処理を行い、得られたカメラパラメータを撮像装置10にダウンロードし、カメラパラメータ保持部104に記憶するような構成でもよい。
図3は、カメラキャリブレーション部103による各カメラのカメラキャリブレーションの原理について説明する図である。ここでは、カメラによる投影の様子について図3に示すようなピンホールカメラモデルを用いて考える。ピンホールカメラモデルにおいて、画像平面PL1に至る光は全てレンズの中心の1点であるピンホールP1を通過し、画像平面PL1と交差した位置で像を結ぶ。光軸と画像平面PL1との交点を原点(u0,v0)とし、カメラの撮像素子の配置軸に合わせてx軸とy軸をとる座標系を画像座標系と呼ぶ。カメラのレンズ中心(ピンホールP1)を原点、光軸をZ軸とし、x軸とy軸に平行にX軸とY軸をとる座標系をカメラ座標系と呼ぶ。ここで、空間を表す座標系であるワールド座標系(Xw,Yw,Zw)での点M=[X,Y,Z]Tと、その画像平面PL1への投影である画像座標系(x,y)上の点m=[u,v]Tとの間は、(1)式のように関連付けられる。
Figure 2010130628
ここで、行列Aは内部パラメータ行列といい、次の(2)式のような行列である。
Figure 2010130628
α,βは画素の大きさと焦点距離との積からなるスケール係数、(u0,v0)は画像中心、γは画像の座標軸の歪みを表すパラメータである。また、[R t]は外部パラメータ行列といい、3×3の回転行列Rと平行移動ベクトルtを並べた4×3行列である。すなわち、内部パラメータ行列Aは、内部パラメータを要素とする行列であり、外部パラメータ行列[R t]は外部パラメータを要素とする行列である。
Zhangのキャリブレーション手法では、既知のパターンが貼り付けられた平板を動かしながら画像を(3回以上)撮影するだけで、内部パラメータ、外部パラメータ、レンズ歪みパラメータを求めることができる。この手法では、キャリブレーション平面PL2をワールド座標系のZw=0の平面としてキャリブレーションする。(1)式で示したキャリブレーション平面上の点Mと、その平面を撮影した画像上の対応する点mとの関係は、次の(3)式のように書き変えることができる。
Figure 2010130628
キャリブレーション平面PL2上の点と画像平面PL1上の点との関係は3×3のホモグラフィ行列Hで、(4)式のように記述できる。
Figure 2010130628
キャリブレーション平面の画像が1つ与えられると、ホモグラフィ行列Hが1つ得られる。このホモグラフィ行列H=[h1 h2 h3]が得られると、(4)式より次の(5)式が得られる。
Figure 2010130628
行列Rが回転行列なのでr1とr2は直交であることから、次に示す内部パラメータに関する2つの拘束式である(6)、(7)式が得られる。
Figure 2010130628
A−T:(AT)−1(Aの転置行列の逆行列)
Figure 2010130628
行列B=A−TA−1は(8)式のように、3×3の対象行列で6つの未知数を含んでおり、1つのホモグラフィ行列Hにつき2つの式を立てることができる。従って、ホモグラフィ行列Hが3つ以上得られれば、行列Bを、すなわち内部パラメータ行列Aを決定することができる。
Figure 2010130628
ここで、A−TA−1は対象性を持っていることから、行列Bの要素を並べたベクトルbを、式(9)により定義する。
Figure 2010130628
ホモグラフィ行列Hのi番目の列ベクトルをhi=[hi1 hi2 hi3]T,(i=1,2,3)とすると、hiTBhjは、式(10)で表される。ただし、vijは、式(11)である。
Figure 2010130628
Figure 2010130628
これにより、(6)式と(7)式は、次の式(12)のようになる。
Figure 2010130628
もし、n枚の画像が得られていれば、n個の上記の式を積み重ねることで、式(13)が得られる。
Figure 2010130628
ここで、Vは2n×6の行列である。これより、ベクトルbはVTVの最小固有値に対応する固有ベクトルとして求められる。この場合、n≧3であれば直接bに関する解を得ることができるが、n=2の場合は内部パラメータ中のγ=0とすることで、式[0 1 0 0 0 0]b=0を(13)式に加えることで解を得る。また、n=1であれば2つの内部パラメータしか求めることができないため、例えばαとβのみを未知とし、残りの内部パラメータを既知とすることで解を得る。ベクトルbを求めることで行列Bを求めた後、カメラキャリブレーション部103は、B=μA−TAからカメラの内部パラメータを(14)式で算出する。
Figure 2010130628
また、(14)式より内部パラメータ行列Aが求まれば、外部パラメータに関しても、カメラキャリブレーション部103は、(15)式を用いて算出することができ、ここまでで得られたパラメータを初期値とする非線形最小二乗法によってパラメータを最適化することで、最適な外部パラメータを得ることができる。
Figure 2010130628
以上のように、全ての内部パラメータが未知の場合においては、カメラキャリブレーション部103は、異なる視点から内部パラメータを固定した状態で撮影した3種類以上の画像を用いることでカメラキャリブレーションを行うことができる。この時、一般的には画像枚数が多いほどパラメータ推定精度は高くなる。また、キャリブレーションに用いる画像間における回転が小さい場合に誤差が大きくなる。
次に、カメラキャリブレーション部103が行う、前記各カメラの外部パラメータを特定のカメラを基準としたカメラ間の向きや姿勢を表す外部パラメータへの変換方法について図4および図5を用いて説明する。
図4、図5は、カメラキャリブレーションで求めたカメラの位置・姿勢を表すカメラパラメータから、各撮影映像で同じ領域が写っている領域を、サブ画素の精度で対応づける方法について説明する図である。図4は、基本となる撮像素子D1(これを基本カメラと称する)とそれと隣り合う隣接の撮像素子D2(これを隣接カメラと称する)にて対象物体面上の点Mをレンズを介して各撮像素子上の点m1またはm2へ投影(撮影)する場合を示している。また、図5は図4を、図3に示すピンホールカメラモデルを用いて図示したものである。ワールド座標系上の点Mと画像座標系上の点m1、m2の関係は、カメラの移動性等から、中心射影行列Pを用いて表すと(1)式より、(16)式で表せる。
Figure 2010130628
カメラキャリブレーションにより算出された行列Pを用いることで、三次元空間中の点と二次元画像平面上の点との対応関係が記述できる。図5に示す構成において、基本カメラの中心射影行列をP1とし、隣接カメラの中心射影行列をP2とする。基本カメラの画像平面DL1上の点m1から、その点と対応する隣接カメラの画像平面DL2上の点m2を求めるために、以下の方法を用いる。
(1)(16)式よりm1から三次元空間中の点Mを求める。ここで、中心射影行列Pは、3×4の行列であるため、Pの疑似逆行列を用いて、(17)式にて算出する。
Figure 2010130628
(2)算出された三次元位置Mより、隣接カメラの中心射影行列P2を用いて、隣接カメラの画像平面DL2上の対応点m2を求める。
Figure 2010130628
カメラパラメータPの各要素はアナログの値を持っているので、算出された基本画像と隣接画像の対応点m2は、サブ画素単位で求まる。カメラパラメータを用いる対応点マッチングには、既にカメラパラメータが求まっているため、行列計算だけで対応点を瞬時に算出できる利点がある。
〔レンズ歪補正の説明〕
次に、カメラキャリブレーション部103が、内部パラメータを用いて、各カメラによる撮影映像のレンズ歪み補正のパラメータを算出する方法を説明する。ここまではレンズを1つの点と見なすピンホールモデルで説明したが、実際にはレンズには有限の大きさがあるため、ピンホールモデルでは説明できない場合がある。このような場合の歪みの補正について、以下に説明する。凸レンズを使用する場合、入射光が屈折することによる歪みが発生する。このような放射方向の歪みに対する補正係数をk1、k2、k5と置く。また、レンズと撮像素子が平行に配置されない場合は、接線方向(レンズ中心に接する平面の向き)の歪みが生じる。この接線方向の歪みに対する補正係数をk3、k4と置く。これらの歪みを歪曲収差と呼ぶ。ここで、歪み補正式は下記の(19)式、(20)式、(21)式となる。
Figure 2010130628
Figure 2010130628
Figure 2010130628
ここで、(xu,yu)は歪曲収差のない理想的なレンズの撮像結果の画像座標であり、(xd、yd)は歪曲収差のあるレンズによる撮影映像、すなわち部分カメラ101a〜101mまたは接合部撮影基準カメラ102による撮影映像の画像座標である。この座標の座標系は、双方とも前述の画像座標系x軸、y軸である。また、rは画像中心から(xu,yu)までの距離である。画像中心は、前述の内部パラメータu0,v0で定まる。以上のモデルを仮定して、すなわちカメラキャリブレーション部103は、接合部撮影基準カメラ102および部分カメラ101a〜101mの各々について、該当するカメラがチェッカーパターンを様々な姿勢で撮影した複数の撮影映像を用いて(19)〜(21)式を解き、係数k1〜k5を算出する。これにより、歪の有無による結像座標の差が求まり、実物レンズに起因する歪みを補正することが可能となる。
〔映像接合位置検出の説明〕
図6は、本実施形態における映像接合位置検出部106による映像接合位置の検出処理を説明するフローチャートである。映像接合位置検出部106は、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像(後述する図7のステップS1002で補正した映像)に含まれる部分カメラ101a〜101mの補正済み映像(後述する図7のステップS1002で補正した映像)と一致する領域の検出を行う(ステップS2101)。一致する領域の検出は、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像全体から、例えば画像の上部から横方向に順番にスキャンし、部分カメラ101a〜101mの補正済み映像についても映像全体から、同様にスキャンを行って、双方が一致する領域を検出する。なお、ここでは、部分カメラ101a〜101mおよび接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像の全体をスキャンするとして説明したが、各カメラの配置が固定されている場合は、一致する可能性がある領域は、各カメラの補正済み映像中の限定された領域となるので、その限定された領域のみをスキャンするように、予め設定しておいてもよい。
接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像および部分カメラ101a〜101mの補正済み映像をスキャンする方向は、双方が同じ方向であれば、どのような向きでスキャンしてもよい。さらに、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像のスキャンでは、必ず映像全体からスキャンする必要はなく、例えば、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像に、既に検出済みの部分カメラ101a〜101mの補正済み映像と一致している領域がある場合は、その領域をスキャンしなくてもよい。
上述のスキャンによる、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像と部分カメラ101a〜101nの補正済み映像上の一致する領域の検出方法には、例えば、公知のパターンマッチング手法を利用し、2つの画像の相関値(例えば、画素の輝度値や色成分の差の絶対値の領域内の合計など)が一番近いことを表す領域、または予め設定された基準値より小さい(近い)領域を検出する。例えば、接合部撮影基準カメラ102と部分カメラ101aとについて、一致する領域の検出する場合、接合部撮影基準カメラ102を、予め決めた大きさの領域に分割したうちの一つと、部分カメラ101aの補正済み映像から切出した同じ大きさの領域との相関値を算出する。これを、接合部撮影基準カメラ102を分割した全ての領域各々について、部分カメラ101aから切出し可能な全てのパターンについて行い、予め設定された基準値より小さい組み合わせを、一致する領域として検出する。
さらに具体的な例を説明すると、予め決めた大きさの領域を縦16画素、横16画素の矩形の領域とし、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像の左上端の縦16画素、横16画素の矩形の領域に対して、部分カメラ101aの全ての画素について、例えば、左上端から右方向に順に選択し、上端の全ての画素を選択したときは、上端から2番目の画素を左端から右方向に順に選択して、選択した画素を中心とする縦16画素、横16画素の矩形の領域との相関値を算出し、一致する領域の検出処理を行う。
映像接合位置検出部106は、一致する領域を検出した接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像と、部分カメラ101a〜101mの各々の補正済み映像の画像のx方向およびy方向のずれ量(相対位置)を算出し、これを各部分カメラ101a〜101mの撮影映像の接合位置情報とする(ステップS2102)。映像接合位置検出部106は、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像中の一致する領域の座標値から部分カメラ101aの補正済み映像中の一致する領域の座標値を引き、その結果を接合位置情報とするので、例えば、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像の中心の領域と、部分カメラ101aの補正済み映像の左下端の領域とを一致する領域として検出したときは、中心から左下端を引いた結果である右上端に相当する座標値を接合位置情報とする。映像接合位置検出部106は、算出した各映像の接合位置情報を映像接合位置保持部107に記憶させる(ステップS2103)。以上の方法により、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像と、それに対する部分カメラ撮影映像101a〜101mの接合位置情報をそれぞれ求める。
また、動いている被写体の動画を撮影する場合は、映像接合位置検出部106は、撮影フレーム毎(または、撮影する毎)に接合位置情報の検出を行い、映像接合位置保持部107に記憶させる。映像接合部108は、フレーム毎(または、撮影する毎)に更新された接合位置情報を用いて、部分カメラ101a〜101mの歪みを補正した補正済み映像をそれぞれ接合する。
なお、静止している被写体を撮影する場合は、映像接合位置検出部106は、最初に一度接合位置情報を算出して、映像接合位置保持部107に記憶させれば、それ以降、映像接合位置保持部107が記憶する接合位置情報を更新しなくてもよい。ただし、被写体が動くか、または撮影領域を変更する場合は、映像接合位置検出部106が、接合位置情報を再度算出する必要がある。
〔映像接合処理の説明〕
図7は、撮影映像歪補正部105による歪補正処理と映像接合部108による映像接合処理を説明するフローチャートである。撮影映像歪補正部105は、事前に求めてカメラパラメータ保持部104に記憶しておいた各部分カメラ101a〜101mおよび接合部撮影基準カメラ102のカメラパラメータを、カメラパラメータ保持部104から読み込む(ステップS1001)。
次に、撮影映像歪補正部105が、各部分カメラ101a〜101mおよび接合部撮影基準カメラ102の撮影映像の歪みをステップS1001で読み込んだカメラパラメータを用いて前述した処理により補正する(ステップS1002)。具体的には、撮影映像歪補正部105は、はじめに、カメラ毎にレンズ歪みの補正を行う。次に、接合部撮影基準カメラ102のカメラの向きに合わせ、各部分カメラ101a〜101mの向きを補正する。各カメラの向きが前述の図2ステップS1604にて各部分カメラ101a〜101mの向きから接合部撮影基準カメラ102の向きへの回転を表す外部パラメータ(カメラ間の外部パラメータ)として求まっているため、向きの補正は、各部分カメラの撮影映像をカメラ間の外部パラメータを用いて射影変換することにより行う。これにより、接合部撮影基準カメラ102の向きに合わせて各部分カメラの撮影映像を補正することができる。
そして、映像接合部108は、ステップS1002にて補正した撮影映像である補正済み映像に基づいて映像接合位置検出部106が算出した各部分カメラ101a〜101mの撮影映像の接合位置情報を、接合位置情報保持部107から読み込む(ステップS1003)。読み込んだ接合位置情報と、ステップS1002にて歪みの補正を行った各部分カメラ101a〜101mの補正済み映像から、隣り合う部分カメラ101a〜101mの撮影映像の張り合わせ(合成)を行う(ステップS1004)。
例えば、部分カメラ101aの接合位置情報が表す相対座標(X軸は右向き、Y軸は上向き)が、「100、100」であり、部分カメラ101bの接合位置情報が表す相対座標が「−102、100」、部分カメラ101cの接合位置情報が表す相対座標が「101、−99」、部分カメラ101dの接合位置情報が表す相対座標が「−102、−101」のときは、各部分カメラの補正済み映像を、その中心が、対応する相対座標に来るように配置した状態で接合して、高精細の映像を生成する。
ステップS1004を具体的に説明すると、ステップS1003で読み込んだ各部分カメラ101a〜101mの接合位置情報は、各部分カメラ101a〜101mの補正済み映像が、基準にした接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像からx方向およびy方向にどれだけシフトしているかを示している。したがって、映像接合部108は、各部分カメラ101a〜101mの補正済み映像を接合位置情報の分だけシフトさせた後に、互いに接合する。
この際、映像接合部108は、各隣り合う部分カメラ101a〜101mの補正済み映像同士の接合部(重なった部分)に関しては、それぞれの部分カメラ101a〜101mの補正済み映像の画素の平均値を接合した映像の画素値とする。また、接合部は、それぞれ同じ映像であるため、どちらか片方の部分カメラ101a〜101mの補正済み映像を接合した映像の画素値としてもよい。さらに、接合部が接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像の中にある場合は、接合部撮影基準カメラ102の補正済み映像の接合部に対応する領域を合成映像の画素値としてもよい。
本実施形態では部分カメラ101a〜101mおよび接合部撮影基準カメラ102に、撮影映像のサンプリングが同じカメラを用いるので、各カメラが撮影した映像について各画素のサンプリングが一致、すなわち被写体の同一領域が同じ画素数で撮影されており、映像接合位置検出部106や映像接合部108による各部分カメラ101a〜101mと接合部撮影基準カメラ102各々の補正済み映像の一致する領域の検出や映像接合において、画像のスケーリング処理を行う必要がなく、良好な処理速度や処理精度が得られるという効果がある。
また、被写体がほぼ静止しているときは、前述のように映像接合位置検出部106にて、各部分カメラ101a〜101mの補正済み映像の接合位置情報を事前に算出しておき、映像接合部108が各フレームの映像を接合する際にこれを用いるため、動いている被写体の動画を撮影する場合と比べ映像の接合処理を精度よく、高速に行うことが可能である。また、撮影する領域を部分カメラ101a〜101mで分割し、部分カメラ101a〜101mの補正済み映像を合成することにより、1つのカメラで撮影領域を撮影する場合と比べ、高精細に撮影できる。
また、接合部撮影基準カメラ102にて、各部分カメラ101a〜101mの撮影映像の一部を必ず撮影するため、各部分カメラ101a〜101mの撮影映像を接合するための一致する領域の検出の処理速度や処理精度が向上するとともに、各部分カメラ101a〜101mの中で互いに隣り合うカメラとの撮影範囲の重複部分を小さくできるという効果がある。
さらに、事前に各カメラの向きや位置といったカメラ固有のパラメータを、カメラキャリブレーションにより求めて、カメラパラメータ保持部104が保持するため、装置の組み立て時の個体差や経時変化によりカメラパラメータに誤差が生じた場合でも簡単に再調整ができるため、カメラの生産性の向上や安定的に高精細映像を生成できるという効果がある。さらに、部分カメラと接合部撮影基準カメラは、既に世の中に流通しているカメラを複数個組み合わせるだけでよく、特別なレンズユニットを用いずとも高精細な画像を生成できるという効果がある。
なお、本実施形態では部分カメラ101a〜101mおよび接合部撮影基準カメラ102には、各撮影映像のサンプリング(撮影映像の分解能)が一致していればよく、各部分カメラ101a〜101mの撮像素子(イメージャ)の画素数や、画素ピッチは異なっていてもよいし、全て同じ構成のカメラとしてもよい。
また、本実施形態において、撮像装置10は、部分カメラ101a〜101mと接合部撮影基準カメラ102と映像合成部20とを備える一体型の装置として説明したが、映像合成部20は、部分カメラ101a〜101mおよび接合部撮影基準カメラ102とは異なる独立した筺体の装置であり、部分カメラ101a〜101mおよび接合部撮影基準カメラ102とは、通信線などで接続されており、該通信線を介して各カメラの撮影映像を取得するようにしてもよい。
図8は、本実施形態における撮像装置10の外観例を示す図である。この例では、部分カメラを縦横に2台ずつ、すなわち部分カメラ101a〜101dの合計4台配置されている。そして、接合部撮影基準カメラ102が4台の部分カメラ101a〜101dの中央に1台配置され、合計5台のカメラの光軸が平行になるように配置されている。そして、これら部分カメラ101a〜101dと接合部撮影基準カメラ102の計5台のカメラは、全て同じ構成のカメラである。
各カメラの撮影領域は以下となる。図9は、左上の部分カメラ101aの撮影領域を示す図である。左上の部分カメラ101aは、図9に示すように、撮影領域を上下左右に4分割したうちの右上部分の領域A1を撮影する。そして、この領域A1は、隣り合うカメラの撮影映像の撮影領域が重なり合うように、均等に分割した領域より大きい範囲となっている。
同様に、図10は、右上の部分カメラ101bの撮影領域を示す図である。右上の部分カメラ101bは、撮影領域を上下左右に4分割したうちの左上部分の領域A2を撮影する。図11は、左下の部分カメラ101cの撮影領域を示す図である。左下の部分カメラ101cは、撮影領域を上下左右に4分割したうちの右下部分の領域A3を撮影する。図12は、右下の部分カメラ101dの撮影領域を示す図である。右下の部分カメラ101dは、撮影領域を上下左右に4分割したうちの左下部分の領域A4を撮影する。そして、これらの領域A2〜A4は、隣り合うカメラの撮影映像の撮影領域が重なり合うように、均等に分割した領域より大きい範囲となっている。図13は、接合部撮影基準カメラ102の撮影領域を示す図である。接合部撮影基準カメラ102は、全ての部分カメラ101a〜101dの撮影映像の一部の領域が含まれるように、撮像装置10の撮影範囲の中央部分を撮影領域としている。
このように、接合部撮影基準カメラ102の撮影領域を撮像装置10の撮影範囲全体の中央(中心)とすることにより、全ての部分カメラ101a〜101dの撮影領域の一部を含むことが可能であり、また各部分カメラ101a〜101dと同じサンプリング(分解能)で撮影することができる。このため、各部分カメラ101a〜101dと接合部撮影基準カメラ102との撮影映像の一致領域の検索が高速に、高精度に行うことができる。そのため、動画を撮影する場合に、フレームレートを向上させることができるという効果がある。
さらに、動いている対象物を撮影する場合は、視差の影響が撮影フレーム毎に発生するため、映像接合位置の検出をフレーム毎に行うことによって映像を接合する。本発明では、接合部撮影基準カメラ102と部分カメラ101a〜101dとが同じ構成、すなわち同じサンプリング(分解能)であるので、撮影映像のスケール変換などの処理が不要であり、各部分カメラ101a〜101dと接合部撮影基準カメラ102との撮影映像の一致領域の検索が高速に、高精度に行うことができるため、動いている対象物を動画で撮影することが可能となるという効果がある。
〔第2の実施形態〕
以下、図面を参照して、本発明の第2の実施形態について説明する。図14は、本実施形態における撮像装置11の構成を示す概略ブロック図である。同図において、図1の各部に対応する部分には同一の符号(101a〜101m、103〜105)を付け、その説明を省略する。本実施形態の撮像装置11は、複数の部分カメラ101a〜101m、複数の接合部撮影基準カメラ102a〜102n、映像合成部21を備える。映像合成部21(映像合成装置とも称する)は、カメラキャリブレーション部103、カメラパラメータ保持部104、撮影映像歪補正部105、映像接合位置検出部206、映像接合位置保持部107、映像接合部108を備える。接合部撮影基準カメラ102a〜102nは、図1における接合部撮影基準カメラ102と同じ構成のカメラである。すなわち、部分カメラ101a〜101mと、接合部撮影基準カメラ102a〜102nとは、撮影映像のサンプリングが同じである。
映像接合位置検出部206(相対位置検出部)は、部分カメラ101a〜101mのうち、予め決められた1つまたはそれ以上の部分カメラである部分カメラ101a〜101f(第1の部分カメラ)の補正済み映像について、接合部撮影基準カメラ102a(第1の基準カメラ)の補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、接合部撮影基準カメラ102aの補正済み映像に対する部分カメラ101a〜101f各々の補正済み映像の相対位置を算出する。さらに、映像接合位置検出部206は、先に算出した相対位置に基づき映像接合部108により接合された部分カメラ101a〜101fの補正済み映像と、部分カメラ101a〜101fを含まない部分カメラの補正済み映像とについて、接合部撮影基準カメラ102b(第2の基準カメラ)の補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、接合された部分カメラ101a〜101fの補正済み映像と、部分カメラ101a〜101fを含まない部分カメラの補正済み映像との接合部撮影基準カメラ102bの補正済み映像に対する相対位置を算出する。なお、映像接合位置検出部206の詳細については後述する。
図15は、本実施形態における撮像装置11の外観例を示す図である。この例では、9つの部分カメラ101a〜101iと2つの接合部撮影基準カメラ102a、102bを備える11眼の複数カメラである。図15に示すように、複数カメラ(11眼)には、部分カメラ101a〜101iが縦横に3台ずつ、合計9台配置されている。さらに、接合部撮影基準カメラ102a、102bは、部分カメラ各列間のそれぞれ中央位置の、上下方向の中央位置にそれぞれ1台ずつ計2台配置され、合計11台のカメラが配置されている。
図16は、本実施形態における撮像装置11の撮影範囲を示す図である。太線枠で囲んだ領域A30は、本実施形態の撮像装置11で撮影する全体の撮影範囲である。4つの線aは、この全体の撮影範囲A30を、横方向および縦方向に3等分する線、すなわち全体の撮影範囲A30を9分割する境界線である。各部分カメラ101a〜101iの撮影範囲は、図16の領域A31〜A39にそれぞれ対応し、接合部撮影基準カメラ102a、102bの撮影範囲は、図16の領域A40、A41にそれぞれ対応している。なお、各部分カメラ101a〜101iの撮影領域である領域A31〜39が、互いに重複することは図16において省略している。
すなわち、左列上段の部分カメラ101aは右列上段の領域A37を撮影範囲とし、左列中段の部分カメラ101bは右列中段の領域A38を撮影範囲とし、左列下段の部分カメラ101cは右列下段の領域A39を撮影範囲とする。また、中列上段の部分カメラ101dは中列上段の領域34を撮影範囲とし、中列中段の部分カメラ101eは中列中段の領域A35を撮影範囲とし、中列下段の部分カメラ101fは中列下段の領域A36を撮影範囲とする。また、右列上段の部分カメラ101gは左列上段の領域A31を撮影範囲とし、右列中段の部分カメラ101hは左列中段の領域A32を撮影範囲とし、右列下段の部分カメラ101iは左列下段の領域A33を撮影範囲とする。そして左列中段の部分カメラ101bと中列中段の部分カメラ101eとの間に、接合部撮影部分カメラ102aが配置され、その撮影範囲は領域A34〜A39の各々と一部の領域が重複している領域A41である。また、中列中段の部分カメラ101eと右列中段の部分カメラ101hとの間に、接合部撮影部分カメラ102bが配置され、その撮影範囲は領域A31〜A36の各々と一部の領域が重複している領域A40である。
次に、本実施形態における撮像装置11の動作について説明する。最初に、カメラキャリブレーション部103が、部分カメラ101a〜101iおよび接合部撮影基準カメラ102a、102bの各々についてカメラキャリブレーション処理を行い、事前に11台のカメラの各カメラパラメータを算出する。算出したカメラパラメータは、カメラパラメータ保持部104に記憶される。これらの処理は、例えば工場生産時など、被写体を撮像する前に予め行っておく。
図17は、本実施形態における撮像装置11の撮像時の動作を説明するフローチャートである。まず、各部分カメラ101a〜101iおよび各接合範囲基準カメラ102a、102bは、被写体をそれぞれ撮像する(S1701)。前述のように、各部分カメラ101a〜101iが実際に撮影する範囲は、隣り合うカメラの撮影映像の撮影領域が重なり合うように、撮像装置11の撮影範囲を分割した領域より少し大きい範囲である。
接合部撮影基準カメラ102bの撮影範囲A40は、部分カメラ101d〜101iの撮影範囲A31〜A36の各接合範囲の一部が必ず含まれるように、撮影範囲A31〜A36の中央位置を中心としている。また、接合部撮影基準カメラ102aの撮影範囲A41は、部分カメラ101a〜101fの撮影範囲A34〜A39の各接合範囲の一部が必ず含まれるように、撮影範囲A34〜A39の中央位置を中心としている。
次に、部分カメラ101a〜101iおよび接合部撮影基準カメラ102a、102bの撮影映像を、撮影映像歪補正部105が、カメラパラメータ保持部104が保持する各カメラのカメラパラメータを用いて補正する撮影映像歪補正処理を行う(S1702)。次に映像接合位置検出部206が、部分カメラ101a〜101iのうち、予め決められた1つまたはそれ以上の部分カメラである部分カメラ101a〜101fの補正済み映像について、接合部撮影基準カメラ102aの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、接合部撮影基準カメラ102aの補正済み映像に対する部分カメラ101a〜101f各々の補正済み映像の相対位置を算出し、接合位置情報として映像接合位置保持部107に記憶させる(S1703)。
次に、映像接合部108が、映像接合位置保持部107が記憶している接合位置情報、すなわち部分カメラ101a〜101f各々の補正済み映像の相対位置を読み出し、該相対位置に従い、部分カメラ101a〜101fの補正済み映像を接合して、1つの高精細な映像を生成する接合処理を行う(S1704)。
次に、映像接合位置検出部206は、ステップS1704にて接合された部分カメラ101a〜101fの補正済み映像と、部分カメラ101a〜101fを含まない部分カメラ、すなわち部分カメラ101g〜101iの補正済み映像とについて、接合部撮影基準カメラ102bの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、接合された部分カメラ101a〜101fの補正済み映像と、部分カメラ101g〜101iの補正済み映像との接合部撮影基準カメラ102bの補正済み映像に対する相対位置を算出し、接合位置情報として映像接合位置保持部107に記憶させる(S1705)。
次に、映像接合部108が、ステップS1705で映像接合位置保持部107に記憶させた接合位置情報、すなわち接合された部分カメラ101a〜101fの補正済み映像と、部分カメラ101g〜101iの補正済み映像の相対位置を読み出し、該相対位置に従い、接合された部分カメラ101a〜101fの補正済み映像と部分カメラ101g〜101iの補正済み映像とを接合して、1つの高精細な映像を生成する接合処理を行う(S1706)。次に、映像接合部108は、撮像を終了するか否かを判定し、終了するときは、当該処理を終了し(S1706−Yes)、撮像を続けるときは、ステップS1701に戻って、処理を繰り返す。
このように、本実施形態においても部分カメラ101a〜101iおよび接合部撮影基準カメラ102a、102bに、撮影映像のサンプリングが同じカメラを用いるので、各カメラが撮影した映像について各画素のサンプリングが一致しており、映像接合位置検出部206や映像接合部108による各部分カメラ101a〜101mの補正済み映像あるいは接合された補正済み映像と、接合部撮影基準カメラ102a、102bの補正済み映像との一致する領域の検出や映像接合において、画像のスケーリング処理を行う必要がなく、良好な処理速度や処理精度が得られる。さらに、動画を撮影する場合には、フレームレートを向上させることができる。
さらに、複数の接合部撮影基準カメラを備えるので、接合部撮影基準カメラとして部分カメラと同様の構成のカメラを用いたとしても、第1の実施形態に比べて、部分カメラの数を多くし、より高精細な映像を撮影することができる。
なお、本実施形態において、接合部撮影基準カメラを2台備えるとして説明したが、これに限らず、2台を超える台数であってもよい。
また、本実施形態では接合部撮影基準カメラ102a、102bはすべて部分カメラ101a〜101iと同じカメラを用いたが、撮影した映像の各画素のサンプリング(撮影映像の分解能)が一致していればよく、各接合部撮影基準カメラの撮像素子(イメージャ)の画素数や、画素ピッチは異なっていてもよい。
また、図1における映像合成部20、および図14における映像合成部21の機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより 管理を行ってもよい。なお、ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。
また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD−ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、インターネット等のネットワークや電話回線等の通信回線を介してプログラムを送信する場合の通信線のように、短時間の間、動的にプログラムを保持するもの、その場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリのように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また上記プログラムは、前述した機能の一部を実現するためのものであっても良く、さらに前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるものであっても良い。
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
本発明の第1の実施形態における撮像装置10の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態におけるカメラキャリブレーション部103によるカメラキャリブレーション処理を説明するフローチャートである。 同実施形態におけるカメラキャリブレーション部103による各カメラのカメラキャリブレーションの原理について説明する図である。 同実施形態における各撮影映像で同じ領域が写っている領域を、サブ画素の精度で対応づける方法について説明する図である。 同実施形態における各撮影映像で同じ領域が写っている領域を、サブ画素の精度で対応づける方法について説明する別の図である。 同実施形態における映像接合位置検出部106による映像接合位置の検出処理を説明するフローチャートである。 同撮影映像歪補正部105による歪補正処理と映像接合部108による映像接合処理を説明するフローチャートである。 同実施形態における撮像装置10の外観例を示す図である。 同実施形態における左上の部分カメラ101aの撮影領域を示す図である。 同実施形態における右上の部分カメラ101bの撮影領域を示す図である。 同実施形態における左下の部分カメラ101cの撮影領域を示す図である。 同実施形態における右下の部分カメラ101dの撮影領域を示す図である。 同実施形態における接合部撮影基準カメラ102の撮影領域を示す図である。 この発明の第2の実施形態における撮像装置11の構成を示す概略ブロック図である。 同実施形態における撮像装置11の外観例を示す図である。 同実施形態における撮像装置11の撮影範囲を示す図である。 同実施形態における撮像装置11の撮像時の動作を説明するフローチャートである。 従来の撮像レンズ装置の構成を示す図である。
符号の説明
10、11…撮像装置
20、21…映像合成部
101a、101b、101c、101d、101e、101f、101g、101h、101i、101m…部分カメラ
102、102a、102b、102n…接合部撮影基準カメラ
103…カメラキャリブレーション部
104…カメラパラメータ保持部
105…撮影映像歪補正部
106、206…映像接合位置検出部
107…映像接合位置保持部
108…映像接合部

Claims (6)

  1. 被写体の撮影範囲を分割した一部領域を撮影する部分カメラであって、各々の撮影範囲が、互いに一部重複する複数の部分カメラと、
    前記部分カメラと撮影映像のサンプリングが同一であり、撮影範囲に前記部分カメラの撮影映像の一部を含む基準カメラと、
    カメラキャリブレーションによる各前記カメラのカメラパラメータを記憶するカメラパラメータ保持部と、
    各前記カメラの撮影映像の歪みを、当該カメラの前記カメラパラメータを用いて補正し、補正済み映像を生成する歪み補正部と、
    前記部分カメラ各々の補正済み映像について、前記基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、前記基準カメラの補正済み映像に対する前記部分カメラ各々の補正済み映像の相対位置を算出する相対位置検出部と、
    前記相対位置に基づき、前記部分カメラの補正済み映像を互いに接合する映像接合部と
    を備えることを特徴とする撮像装置。
  2. 前記基準カメラを1つのみ備え、
    前記基準カメラの撮影範囲は、全ての前記部分カメラの撮影映像の一部領域を含むことを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  3. 前記基準カメラの撮影範囲は、全ての前記部分カメラの撮影範囲の中心に位置することを特徴とする請求項2に記載の撮像装置。
  4. 前記基準カメラを少なくとも2つ備え、
    前記相対位置検出部は、
    前記部分カメラのうち、予め決められた1つまたはそれ以上の第1の前記部分カメラの補正済み映像について、第1の前記基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、前記第1の基準カメラの補正済み映像に対する前記第1の部分カメラ各々の補正済み映像の相対位置を算出する第1相対位置算出部と、
    前記第1相対位置算出部が算出した相対位置に基づき接合された前記第1の部分カメラの補正済み映像と、前記第1の部分カメラを含まない部分カメラの補正済み映像とについて、第2の前記基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、前記接合された第1の部分カメラの補正済み映像と、前記第1の部分カメラを含まない部分カメラの補正済み映像との前記第2の基準カメラの補正済み映像に対する相対位置を算出する第2相対位置算出部と
    を備えることを特徴とする請求項1に記載の撮像装置。
  5. 被写体の撮影範囲を一部に分割して撮影する部分カメラであって、各々の撮影範囲が、互いに重複する部分である接合範囲を含む複数の部分カメラと、
    前記部分カメラと撮影映像のサンプリングが同一であり、撮影範囲に前記部分カメラの撮影映像の各接合範囲を含む1つまたはそれ以上の基準カメラと、
    接続される映像合成装置であって、
    カメラキャリブレーションによる各前記カメラのカメラパラメータを記憶するカメラパラメータ保持部と、
    各前記カメラの撮影映像の歪みを、当該カメラの前記カメラパラメータによって補正し、補正済み映像を生成する歪み補正部と、
    前記部分カメラ各々の補正済み映像について、前記基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、前記基準カメラの補正済み映像に対する前記部分カメラ各々の補正済み映像の相対位置を算出する相対位置検出部と、
    前記相対位置に基づき、前記部分カメラの補正済み映像を互いに接合する映像接合部と
    を備えることを特徴とする映像合成装置。
  6. 被写体の撮影範囲を一部に分割して撮影する部分カメラであって、各々の撮影範囲が、互いに重複する部分である接合範囲を含む複数の部分カメラと、
    前記部分カメラと撮影映像のサンプリングが同一であり、撮影範囲に前記部分カメラの撮影映像の各接合範囲を含む1つまたはそれ以上の基準カメラと、
    接続され、
    カメラキャリブレーションによる各前記カメラのカメラパラメータを記憶するカメラパラメータ保持部
    を備える映像合成装置における映像合成方法であって、
    前記映像合成装置が、各前記カメラの撮影映像の歪みを、当該カメラの前記カメラパラメータによって補正し、補正済み映像を生成する第1の過程と、
    前記映像合成装置が、前記部分カメラ各々の補正済み映像について、前記基準カメラの補正済み映像と一致する領域を検出し、該一致する領域に基づき、前記基準カメラの補正済み映像に対する前記部分カメラ各々の補正済み映像の相対位置を算出する第2の過程と、
    前記映像合成装置が、前記相対位置に基づき、前記部分カメラの補正済み映像を互いに接合する第3の過程と
    を有することを特徴とする映像合成方法。
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