以下、本発明の一実施の形態の表示制御装置について、図1〜図16を参照しながら説明する。
図1は、表示制御装置1の構成を示すブロック図である。例えば、表示制御装置1は、車載用のCD(compact disc)プレーヤ、DVD(digital versatile disc)プレーヤ、またはMD(MiniDisc)プレーヤなどのいわゆるカーオーディオ機器に設けられる。表示制御装置1は、カーオーディオ機器が、装着されたCD、DVD、またはMDに記録されている、音声を再生する場合、その音声の周波数特性を修正するイコライザ(等価器)の周波数特性を示す画像の表示を制御する。表示制御装置1は、パラメータ入力部11、周波数特性テーブル取得部12、演算部13、記憶部14、および表示制御部15を有する。パラメータ入力部11は、ボタンやダイヤル、タッチパネルなどからなり、ユーザの操作に応じて、周波数特性を表示したいイコライザのパラメータを取得する。入力が必要とされるパラメータとして、中心周波数f0(Hz)、利得(gain)(dB)、および周波数先鋭度Qの3種類のパラメータがあげられる。パラメータ入力部11は、取得したパラメータを周波数特性テーブル取得部12に供給する。
周波数特性テーブル取得部12は、専用のIC(integrated circuit)または所定のプログラムを実行する汎用のマイクロコンピュータなどからなり、パラメータ入力部11から供給されたパラメータを演算部13に供給する。演算部13は、専用のICまたは所定のプログラムを実行する汎用のマイクロコンピュータなどからなる。演算部13は、周波数特性テーブル取得部12から供給されたパラメータに応じて、イコライザの周波数特性に応じた各周波数における利得を演算する。より詳細には、演算部13は、所定の周波数先鋭度の等価器の中心周波数のうち、基準となる中心周波数である基準中心周波数に対して、等しいオクターブ間隔の上の周波数または下の周波数のうちのいずれか一方における利得を演算する。演算部13は、その利得を示す利得データを記憶部14に記憶させる。
記憶部14は、フラッシュメモリなどの電気的に記憶しているデータを書き換え可能なROM(read only memory)またはRAM(random access memory)などからなる。記憶部14は、演算部13から供給された、イコライザの周波数特性に応じた各周波数における利得を示す利得データを記憶する。すなわち、記憶部14は、所定の周波数先鋭度の等価器の中心周波数のうち、基準となる中心周波数である基準中心周波数に対して、等しいオクターブ間隔の上の周波数または下の周波数のうちのいずれか一方における利得を示すデータである利得データを記憶する。イコライザの周波数特性に応じた各周波数における利得を示す利得データは、周波数特性テーブル21に格納される。
演算部13は、イコライザ(等価器)の周波数特性を示す画像を表示させる場合、記憶部14から周波数特性テーブル21を取得する。演算部13は、周波数特性テーブル21に格納されている利得データから、基準中心周波数に対して、等しいオクターブ間隔の上の周波数または下の周波数のうちの他方における利得を演算する。また、演算部13は、基準中心周波数に対してオクターブ間隔の上の周波数または下の周波数である中心周波数に対して、オクターブ間隔の上の周波数および下の周波数の両方における利得を演算する。さらに、演算部13は、基準中心周波数に対して、等しいオクターブ間隔の上の周波数および下の周波数の両方における利得であって、負の利得を演算する。演算部13は、演算して得られた利得を示すデータを周波数特性テーブルに配置して、周波数特性テーブルを周波数特性テーブル取得部12に供給する。
周波数特性テーブル取得部12は、周波数特性テーブルを表示制御部15に供給する。表示制御部15は、周波数特性テーブル21に配置されている、周波数特性を示すデータ、すなわち利得を示すデータで示される周波数毎の利得を示す画像を、蛍光表示管、液晶表示装置、EL(electro luminescence)表示装置、またはLED(light emitting diode)表示装置などの表示装置(図示せず)に表示させる。
図2は、イコライザの周波数特性を示す図である。図2に示される周波数特性において、横軸は対数軸とされている。図2の左側の線は、100Hzである中心周波数における利得が5dBであるときの、各周波数における利得を示す。また、図2の右側の線は、200Hzである中心周波数における利得が5dBであるときの、各周波数における利得を示す。例えば、100Hzである中心周波数における利得が5dBであるときの、1オクターブ下である50Hzにおける利得は、3dBであり、200Hzである中心周波数における利得が5dBであるときの、1オクターブ下である100Hzにおける利得は、3dBである。すなわち、100Hzである中心周波数における利得が5dBであるときの、1オクターブ下である50Hzにおける利得と、200Hzである中心周波数における利得が5dBであるときの、1オクターブ下である100Hzにおける利得とは等しい。
すなわち、中心周波数の間隔を同じオクターブ間隔でとれば、利得と先鋭度がそれぞれ同じであれば、中心周波数が異なっていても、対数軸上では同じ周波数特性カーブが描かれる。
従って、基準となる周波数特性のデータだけを用意すれば、上記の条件を満たす周波数については、次に説明するように、それぞれのデータを補完することができる。
図3は、記憶部14の周波数特性テーブル21に配置される利得データであって、基準となる中心周波数である基準中心周波数が1000Hzである場合の各周波数における利得を示す利得データの例を示す図である。記憶部14の周波数特性テーブル21には、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が5dBである場合に対応して、基準中心周波数である1000Hzにおいて5dBであることを示す利得データ、基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzにおいて2.5dBであることを示す利得データ、基準中心周波数に対して2オクターブ上の4000Hzにおいて0.5dBであることを示す利得データ、基準中心周波数に対して3オクターブ上の8000Hzにおいて0.1dBであることを示す利得データ、基準中心周波数に対して4オクターブ上の16000Hzにおいて0dBであることを示す利得データが配置される。また、記憶部14の周波数特性テーブル21には、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が4dBである場合に対応して、基準中心周波数である1000Hzにおいて4dBであることを示す利得データ、基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzにおいて1.5dBであることを示す利得データ、基準中心周波数に対して2オクターブ上の4000Hzにおいて0.2dBであることを示す利得データ、基準中心周波数に対して3オクターブ上の8000Hzにおいて0dBであることを示す利得データ、基準中心周波数に対して4オクターブ上の16000Hzにおいて0dBであることを示す利得データが配置される。さらに、記憶部14の周波数特性テーブル21には、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が0dBである場合に対応して、基準中心周波数である1000Hzにおいて0dBであることを示す利得データ、他の周波数においても0dBであることを示す利得データが配置される。なお、記憶部14の周波数特性テーブル21に、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が0dBである場合に対応して、上記利得データを配置しないようにしてもよい。
記憶部14の周波数特性テーブル21には、基準中心周波数である1000Hzに対して下のオクターブの周波数、すなわち、500Hz、250Hz、125Hz、および62.5Hzにおける利得を示す利得データは配置されない。また、記憶部14の周波数特性テーブル21には、基準中心周波数(1000Hz)と、基準中心周波数に対して1〜4オクターブ上のそれぞれの周波数(2000Hz、4000Hz、8000Hz、16000Hz)と、基準中心周波数に対して1〜4オクターブ下のそれぞれの周波数(62.5Hz、125Hz、250Hz、500Hz)とにおける負の利得を示す利得データは配置されない。
なお、記憶部14の周波数特性テーブル21に配置される利得データで示される利得は、演算部13により、パラメータ入力部11において取得され、周波数特性テーブル取得部12から供給されたパラメータに応じて演算される。すなわち、演算部13は、基準中心周波数と基準中心周波数に対して上のオクターブの利得であって、0または正の利得を演算する。
図4は、記憶部14の周波数特性テーブル21の利得データで示される、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が5dBである場合の周波数特性を示す図である。すなわち、記憶部14の周波数特性テーブル21の利得データによれば、基準中心周波数である1000Hzにおいて5dB、基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzにおいて2.5dB、基準中心周波数に対して2オクターブ上の4000Hzにおいて0.5dB、基準中心周波数に対して3オクターブ上の8000Hzにおいて0.1dB、基準中心周波数に対して4オクターブ上の16000Hzにおいて0dBである利得が示され、基準中心周波数に対して1オクターブ下の500Hz、基準中心周波数に対して2オクターブ下の250Hz、基準中心周波数に対して3オクターブ下の125Hz、および基準中心周波数に対して4オクターブ下の62.5Hzにおける利得は示されない。
演算部13は、記憶部14の周波数特性テーブル21に利得データが配置されていない、基準中心周波数に対して1オクターブ下の500Hz、基準中心周波数に対して2オクターブ下の250Hz、基準中心周波数に対して3オクターブ下の125Hz、および基準中心周波数に対して4オクターブ下の62.5Hzのそれぞれにおける利得を演算する。
演算部13は、図5に示されるように、基準中心周波数より上のオクターブの周波数における利得を、基準中心周波数を基準として折り返すようにすることで、基準中心周波数より下のオクターブの周波数における利得を演算する。すなわち、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が5dBである場合に対応して、基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzにおいて2.5dBなので、基準中心周波数に対して1オクターブ下の500Hzについて、2000Hzにおける2.5dBと同じ利得の2.5dBを求める。また、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が5dBである場合に対応して、基準中心周波数に対して2オクターブ上の4000Hzにおいて0.5dBなので、基準中心周波数に対して2オクターブ下の250Hzについて、4000Hzにおける0.5dBと同じ利得の0.5dBを求める。同様に、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が5dBである場合に対応して、基準中心周波数に対して3オクターブ上の8000Hzにおいて0.1dB、基準中心周波数に対して4オクターブ上の16000Hzにおいて0dBなので、基準中心周波数に対して3オクターブ下の125Hzについて、80000Hzにおける0.1dBと同じ利得の0.1dBを求め、基準中心周波数に対して4オクターブ下の62.5Hzについて、160000Hzにおける0dBと同じ利得の0dBを求める。
また、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が4dBである場合に対応して、基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzにおいて1.5dBなので、基準中心周波数に対して1オクターブ下の500Hzについて、2000Hzにおける1.5dBと同じ利得の1.5dBを求める。また、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が4dBである場合に対応して、基準中心周波数に対して2オクターブ上の4000Hzにおいて0.2dBなので、基準中心周波数に対して2オクターブ下の250Hzについて、4000Hzにおける3dBと同じ利得の0.2dBを求める。同様に、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が4dBである場合に対応して、基準中心周波数に対して3オクターブ上の8000Hzにおいて0dB、基準中心周波数に対して4オクターブ上の16000Hzにおいて0dBなので、基準中心周波数に対して3オクターブ下の125Hzについて、80000Hzにおける0dBと同じ利得の2dBを求め、基準中心周波数に対して4オクターブ下の62.5Hzについて、160000Hzにおける0dBと同じ利得の0dBを求める。
同様に、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が0dBである場合に対応して、基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzにおいて0dBなので、基準中心周波数に対して1オクターブ下の500Hzについて、2000Hzにおける0dBと同じ利得の0dBを求める。また、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が0dBである場合に対応して、基準中心周波数に対して2オクターブ上の4000Hzにおいて0dBなので、基準中心周波数に対して2オクターブ下の250Hzについて、4000Hzにおける0dBと同じ利得の0dBを求める。同様に、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が0dBである場合に対応して、基準中心周波数に対して3オクターブ上の8000Hzにおいて0dB、基準中心周波数に対して4オクターブ上の16000Hzにおいて0dBなので、基準中心周波数に対して3オクターブ下の125Hzについて、80000Hzにおける0dBと同じ利得の0dBを求め、基準中心周波数に対して4オクターブ下の62.5Hzについて、160000Hzにおける0dBと同じ利得の0dBを求める。
このようにすることで、記憶部14の周波数特性テーブル21に、基準中心周波数である1000Hzに対して下のオクターブの周波数、すなわち、500Hz、250Hz、125Hz、および62.5Hzにおける利得を示す利得データが配置されていなくとも、図6に示されるように、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が5dBである場合の、基準中心周波数より下のオクターブの利得を表示することができる。すなわち、基準中心周波数である1000Hzにおいて5dB、基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzにおいて2.5dB、基準中心周波数に対して2オクターブ上の4000Hzにおいて0.5dB、基準中心周波数に対して3オクターブ上の8000Hzにおいて0.1dB、基準中心周波数に対して4オクターブ上の16000Hzにおいて0dBである利得を表示すると共に、基準中心周波数に対して1オクターブ下の500Hzにおいて2.5dB、基準中心周波数に対して2オクターブ下の250Hzにおいて0.5dB、基準中心周波数に対して3オクターブ下の125Hzにおいて0.1dB、基準中心周波数に対して4オクターブ下の62.5Hzにおいて0dBである利得を表示することができる。
また、演算部13は、図7に示されるように、基準中心周波数において利得が正の値である場合の、基準中心周波数に対して上または下のオクターブの周波数における利得を用いて、各周波数における利得の反数を、各周波数における利得とすることで、基準中心周波数において利得が負の値である場合の、基準中心周波数に対して上または下のオクターブの周波数における利得を演算する。言い換えれば、演算部13は、基準中心周波数において利得が正の値である場合の、基準中心周波数に対して上または下のオクターブの周波数における利得に−1を乗算することにより、基準中心周波数において利得が負の値である場合の、基準中心周波数に対して上または下のオクターブの周波数における利得を演算する。
すなわち、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が5dBである場合に対応して、62.5Hzにおいて0dB、125Hzにおいて0.1dB、250Hzにおいて0.5dB、500Hzにおいて2.5dB、基準中心周波数である1000Hzにおいて5dB、2000Hzにおいて2.5dB、4000Hzにおいて0.5dB、8000Hzにおいて0.1dB、16000Hzにおいて0dBなので、それぞれの周波数における利得の反数を求める(−1を乗算する)ことで、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が−5dBである場合に対応して、62.5Hzにおいて0dB、125Hzにおいて−0.1dB、250Hzにおいて−0.5dB、500Hzにおいて−2.5dB、基準中心周波数である1000Hzにおいて−5dB、2000Hzにおいて−2.5dB、4000Hzにおいて−0.5dB、8000Hzにおいて−0.1dB、16000Hzにおいて0dBである利得を演算する。
このようにすることで、記憶部14の周波数特性テーブル21に、基準中心周波数において利得が負である場合の利得を示す利得データが配置されていなくとも、図8に示されるように、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が−5dBである場合の、基準中心周波数より上のオクターブおよび下のオクターブの利得を表示することができる。すなわち、例えば、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が−5dBである場合の、基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzにおいて−2.5dB、基準中心周波数に対して2オクターブ上の4000Hzにおいて−0.5dB、基準中心周波数に対して3オクターブ上の8000Hzにおいて−0.1dB、基準中心周波数に対して4オクターブ上の16000Hzにおいて0dBである利得を表示することができる。
さらに、演算部13は、図9に示されるように、基準中心周波数より上のオクターブまたは基準中心周波数より下のオクターブの中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を求める場合、基準中心周波数とその中心周波数とのオクターブの差の分だけ、基準中心周波数における利得並びに基準中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を周波数に対してずらすことにより、その中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を演算する。
すなわち、例えば、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が5dBである場合に対応して、62.5Hzにおいて0dB、125Hzにおいて0.1dB、250Hzにおいて0.5dB、500Hzにおいて2.5dB、基準中心周波数である1000Hzにおいて5dB、2000Hzにおいて2.5dB、4000Hzにおいて0.5dB、8000Hzにおいて0.1dB、16000Hzにおいて0dBなので、1000Hzである基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzを中心周波数とし、2000Hzである中心周波数において利得が5dBである場合に対応して、2000Hzである中心周波数より上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を求める場合、それぞれの周波数における元の利得を1オクターブ上の周波数の利得とすることで、125Hzにおいて0dB、250Hzにおいて0.1dB、500Hzにおいて0.5dB、1000Hzにおいて2.5dB、中心周波数である2000Hzにおいて5dB、4000Hzにおいて2.5dB、8000Hzにおいて0.5dB、16000Hzにおいて0.1dBである利得を演算する。なお、この場合、62.5Hzの利得は、元の利得が空なので、0dBとされる。
同様に、例えば、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が4dBである場合に対応して、62.5Hzにおいて0dB、125Hzにおいて0dB、250Hzにおいて0.2dB、500Hzにおいて1.5dB、基準中心周波数である1000Hzにおいて4dB、2000Hzにおいて1.5dB、4000Hzにおいて0.2dB、8000Hzにおいて0dB、16000Hzにおいて0dBなので、1000Hzである基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzを中心周波数とし、2000Hzである中心周波数において利得が4dBである場合に対応して、2000Hzである中心周波数より上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を求める場合、それぞれの周波数における元の利得を1オクターブ上の周波数の利得とすることで、125Hzにおいて0dB、250Hzにおいて0dB、500Hzにおいて0.2dB、1000Hzにおいて1.5dB、中心周波数である2000Hzにおいて4dB、4000Hzにおいて1.5dB、8000Hzにおいて0.2dB、16000Hzにおいて0dBである利得を演算する。なお、この場合、62.5Hzの利得は、元の利得が空なので、0dBとされる。
また、例えば、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が−5dBである場合に対応して、62.5Hzにおいて0dB、125Hzにおいて−0.1dB、250Hzにおいて−0.5dB、500Hzにおいて−2.5dB、基準中心周波数である1000Hzにおいて−5dB、2000Hzにおいて−2.5dB、4000Hzにおいて−0.5dB、8000Hzにおいて−0.1dB、16000Hzにおいて0dBなので、1000Hzである基準中心周波数に対して1オクターブ上の2000Hzを中心周波数とし、2000Hzである中心周波数において利得が−5dBである場合に対応して、2000Hzである中心周波数より上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を求める場合、それぞれの周波数における元の利得を1オクターブ上の周波数の利得とすることで、125Hzにおいて0dB、250Hzにおいて−0.1dB、500Hzにおいて−0.5dB、1000Hzにおいて−2.5dBdB、中心周波数である2000Hzにおいて−5dB、4000Hzにおいて−2.5dBdB、8000Hzにおいて−0.5dB、16000Hzにおいて−0.1dBである利得を演算する。なお、この場合、62.5Hzの利得は、元の利得が空なので、0dBとされる。
例えば、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が5dBである場合に対応して、62.5Hzにおいて0dB、125Hzにおいて0.1dB、250Hzにおいて0.5dB、500Hzにおいて2.5dB、基準中心周波数である1000Hzにおいて5dB、2000Hzにおいて2.5dB、4000Hzにおいて0.5dB、8000Hzにおいて0.1dB、16000Hzにおいて0dBなので、1000Hzである基準中心周波数に対して2オクターブ上の4000Hzを中心周波数とし、4000Hzである中心周波数において利得が5dBである場合に対応して、4000Hzである中心周波数より上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を求める場合、それぞれの周波数における元の利得を2オクターブ上の周波数の利得とすることで、250Hzにおいて0dB、500Hzにおいて0.1dB、1000Hzにおいて0.5dB、2000Hzにおいて2.5dB、中心周波数である4000Hzにおいて5dB、8000Hzにおいて2.5dB、16000Hzにおいて0.5dBである利得を演算する。なお、この場合、125Hzの利得および62.5Hzの利得は、それぞれ、元の利得が空なので、0dBとされる。
また、一方、例えば、演算部13は、基準中心周波数である1000Hzにおいて利得が5dBである場合に対応して、62.5Hzにおいて0dB、125Hzにおいて0.1dB、250Hzにおいて0.5dB、500Hzにおいて2.5dB、基準中心周波数である1000Hzにおいて5dB、2000Hzにおいて2.5dB、4000Hzにおいて0.5dB、8000Hzにおいて0.1dB、16000Hzにおいて0dBなので、1000Hzである基準中心周波数に対して1オクターブ下の500Hzを中心周波数とし、500Hzである中心周波数において利得が5dBである場合に対応して、500Hzである中心周波数より上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を求める場合、それぞれの周波数における元の利得を1オクターブ下の周波数の利得とすることで、62.5Hzにおいて0.1dB、125Hzにおいて0.5dB、250Hzにおいて2.5dB、中心周波数である500Hzにおいて5dB、1000Hzにおいて2.5dB、2000Hzにおいて0.5dB、4000Hzにおいて0.1dB、8000Hzにおいて0dBである利得を演算する。なお、この場合、16000Hzの利得は、元の利得が空なので、0dBとされる。
このようにすることで、記憶部14の周波数特性テーブル21に、基準中心周波数より上のオクターブまたは下のオクターブの中心周波数に対する上のオクターブまたは下のオクターブの利得を示す利得データが配置されていなくとも、図10に示されるように、2000Hzである中心周波数において利得が5dBである場合の、2000Hzである中心周波数より上のオクターブおよび下のオクターブの利得を表示し、500Hzである中心周波数において利得が5dBである場合の、500Hzである中心周波数より上のオクターブおよび下のオクターブの利得を表示することができる。すなわち、例えば、2000Hzである中心周波数において利得が5dBである場合の、2000Hzである中心周波数に対して1オクターブ上の4000Hzにおいて2.5dB、2000Hzである中心周波数に対して2オクターブ上の8000Hzにおいて0.5dB、2000Hzである中心周波数に対して3オクターブ上の16000Hzにおいて0.1dBである利得を表示することができる。また、例えば、500Hzである中心周波数において利得が5dBである場合の、500Hzである中心周波数に対して1オクターブ上の1000Hzにおいて2.5dB、500Hzである中心周波数に対して2オクターブ上の2000Hzにおいて0.5dB、500Hzである中心周波数に対して3オクターブ上の4000Hzにおいて0.1dBである利得を表示することができる。
次に、パラメータ入力部11から、中心周波数f0(Hz)、利得(gain)(dB)、および周波数先鋭度Qの3種類のパラメータが取得され、取得されたパラメータが周波数特性テーブル取得部12を介して演算部13に供給されて実行される、利得データの記憶の処理について説明する。図11は、利得データの記憶の処理の例を説明するフローチャートである。ステップS11において、演算部13は、変数Mに0を設定する。変数Mは、基準中心周波数における利得を示す。ステップS12において、演算部13は、変数Mの値を基準中心周波数における利得に設定する。この場合、例えば、パラメータ入力部11から取得された中心周波数f0(Hz)が基準中心周波数とされる。ステップS13において、演算部13は、基準中心周波数の利得を示す利得データを、記憶部14の周波数特性テーブル21に格納する。ステップS14において、演算部13は、変数Nに1を設定する。変数Nは、オクターブの数を示す。
ステップS15において、演算部13は、基準中心周波数に対して、Nオクターブ上の周波数における利得を計算する。例えば、演算部13は、中心周波数f0(Hz)である基準中心周波数、基準中心周波数における利得、および周波数先鋭度Qから、基準中心周波数に対してNオクターブ上の周波数における利得を計算する。ステップS16において、演算部13は、ステップS15で計算した利得を示す利得データを記憶部14の周波数特性テーブル21に格納する。ステップS17において、演算部13は、変数Nを1だけインクリメントする。
ステップS18において、演算部13は、変数Nが4以下であるか否かを判定する。ステップS18において、変数Nが4以下でないと判定された場合、基準中心周波数に対して、さらに上のオクターブの周波数における利得を計算する必要があるので、手続きはステップS15に戻り、上述した処理を繰り返す。
ステップS18において、変数Nが4以下でないと判定された場合、基準中心周波数に対して、さらに上のオクターブの周波数における利得を計算する必要はないので、手続きはステップS19に進み、演算部13は、変数Mを1だけインクリメントする。ステップS20において、演算部13は、変数Mが5以下であるか否かを判定し、変数Mが5以下であると判定された場合、基準中心周波数における、さらに大きい利得について、各周波数の利得を計算する必要があるので、手続きはステップS12に戻り、上述した処理を繰り返す。
ステップS20において、変数Mが5以下でないと判定された場合、基準中心周波数における、さらに大きい利得について、各周波数の利得を計算する必要はないので、利得データの記憶の処理は終了する。
なお、ステップS18において、変数Nが4以下であるか否かが判定されると説明したが、変数Nが3以下であるか否かが判定されるなど、変数Nが任意の正の整数以下であるかが判定されればよい。また、ステップS20において、変数Mが5以下であるか否かが判定されると説明したが、変数Mが8以下であるか否かが判定されるなど、変数Mが任意の正の整数以下であるかが判定されればよい。
次に、図12および図13のフローチャートを参照して、利得の表示の処理の例を説明する。ステップS41において、演算部13は、記憶部14の周波数特性テーブル21から利得データを読み出す。ステップS42において、変数Nに1を設定する。変数Nは、オクターブの数を示す。ステップS43において、演算部13は、基準中心周波数に対してNオクターブ上の周波数の利得データで示される利得を、基準中心周波数に対してNオクターブ下の周波数の利得とする。ステップS44において、演算部13は、変数Nを1だけインクリメントする。ステップS45において、演算部13は、変数Nが4以下であるか否かを判定し、変数Nが4以下であると判定された場合、手続きはステップS43に戻り、上述した処理を繰り返す。
ステップS45において、変数Nが4以下でないと判定された場合、手続きはステップS46に進み、演算部13は、変数Mに1を設定する。変数Mは、基準中心周波数における利得を示す。ステップS47において、演算部13は、変数Nに−4を設定する。ステップS48において、演算部13は、基準中心周波数において利得Mの場合の基準中心周波数に対してNオクターブ上の周波数の利得データで示される利得の反数を、基準中心周波数において利得(−M)の場合の基準中心周波数に対してNオクターブ上の周波数の利得とする。
ステップS49において、演算部13は、変数Nを1だけインクリメントする。ステップS50において、演算部13は、変数Nが4以下であるか否かを判定し、変数Nが4以下であると判定された場合、手続きはステップS48に戻り、上述した処理が繰り返される。ステップS50において、変数Nが4以下でないと判定された場合、手続きはステップS51に進み、演算部13は、変数Nを1だけインクリメントする。ステップS52において、演算部13は、変数Mが5以下であるか否かを判定し、変数Mが5以下であると判定された場合、手続きはステップS47に戻り、上述した処理を繰り返す。
ステップS52において、変数Mが5以下でないと判定された場合、手続きはステップS53に進み、演算部13は、変数Kに1を設定する。変数Kは、基準中心周波数と中心周波数との間のオクターブ数を示す。ステップS54において、演算部13は、基準中心周波数よりKオクターブ下の中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数のそれぞれにおける利得を求める。すなわち、演算部13は、Kオクターブだけ下に、基準中心周波数における利得並びに基準中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を周波数に対してずらすことにより、その中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を演算する。言い換えれば、ステップS54において、演算部13は、基本となる基準中心周波数についての利得データで示される利得であって、基準中心周波数に対して上のオクターブおよび下のオクターブの周波数における利得を、その周波数よりKオクターブ下の周波数の利得とすることで、基準中心周波数よりKオクターブ下の中心周波数に対して上のオクターブおよび下のオクターブの周波数における利得を得る。
ステップS55において、演算部13は、基準中心周波数よりKオクターブ下の中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数のそれぞれにおける利得のうち、空の利得に0を設定する。ステップS56において、演算部13は、変数Kを1だけインクリメントする。ステップS57において、演算部13は、変数Kが3以下であるか否かを判定し、変数Kが3以下であると判定された場合、ステップS54に戻り、上述した処理を繰り返す。
ステップS57において、変数Kが3以下でないと判定された場合、手続きはステップS58に進む。ステップS58において、演算部13は、変数Kに1を設定する。ステップS59において、演算部13は、基準中心周波数よりKオクターブ上の中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数のそれぞれにおける利得を求める。すなわち、演算部13は、Kオクターブだけ上に、基準中心周波数における利得並びに基準中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を周波数に対してずらすことにより、その中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を演算する。言い換えれば、ステップS59において、演算部13は、基本となる基準中心周波数についての利得データで示される利得であって、基準中心周波数に対して上のオクターブおよび下のオクターブの周波数における利得を、その周波数よりKオクターブ上の周波数の利得とすることで、基準中心周波数よりKオクターブ上の中心周波数に対して上のオクターブおよび下のオクターブの周波数における利得を得る。
ステップS60において、演算部13は、基準中心周波数よりKオクターブ上の中心周波数に対する上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数のそれぞれにおける利得のうち、空の利得に0を設定する。ステップS61において、演算部13は、変数Kを1だけインクリメントする。ステップS62において、演算部13は、変数Kが3以下であるか否かを判定し、変数Kが3以下であると判定された場合、ステップS59に戻り、上述した処理を繰り返す。
ステップS62において、変数Kが3以下でないと判定された場合、手続きはステップS63に進み、演算部13は、基準中心周波数および各中心周波数に対して上のオクターブの周波数および下のオクターブの周波数における利得を示すデータを、周波数特性テーブル取得部12を介して、表示制御部15に供給する。より詳細には、演算部13は、各周波数における利得を示すデータを周波数特性テーブル21に設定し、周波数特性テーブル取得部12を介して、その周波数特性テーブル21を表示制御部15に供給する。ステップS64において、表示制御部15は、演算部13から供給された各周波数における利得を示すデータを用いて、図示せぬ表示部に、各周波数における利得を示す周波数特性のグラフを表示させ、利得の表示の処理は終了する。より詳細には、表示制御部15は、周波数特性テーブル21に配置されたデータを用いて、図示せぬ表示部に、各周波数における利得を示す周波数特性の画像を表示させる。
なお、ステップS45、ステップS50、ステップS52、ステップS57、およびステップS62において、変数が所定の定数以下であるか否かを判定したが、この定数は任意の値とすることができる。但し、この定数の上限は、周波数特性テーブル21に格納されている利得データの数などにより定まる。
このように、周波数先鋭度Qが同じであれば、1つの基準中心周波数について、基準中心周波数における1または複数の利得に対する利得データだけを記憶すれば良いので、利得データの記憶に必要な記憶容量を少なくすることができる。
例えば、周波数先鋭度Qが0.5であり、中心周波数が、100Hz、200Hz、400Hz、800Hz、1600Hzであり、中心周波数における利得が、−3dB、−2dB、−1dB、0dB、+1dB、+2dB、+3dBである場合、従来は、中心周波数の数×周波数先鋭度の数×利得の数×1つの利得データのサイズだけ、記憶容量が必要であった。すなわち、5×1×6×1つの利得データのサイズ=30×1つの利得データのサイズである記憶容量が必要であった。これに対して、表示制御装置1において、周波数先鋭度Qが0.5であり、中心周波数が、100Hz、200Hz、400Hz、800Hz、1600Hzであり、中心周波数における利得が、−3dB、−2dB、−1dB、0dB、+1dB、+2dB、+3dBである場合、周波数先鋭度の数×正の利得の数×1つの利得データのサイズだけ、記憶容量が必要とされる。すなわち、1×3×1つの利得データのサイズ=3×1つの利得データのサイズである記憶容量が必要とされ、従来に比較して、10分の1で済む。
なお、図14に示されるように、基本中心周波数に対して、異なる周波数先鋭度Qについて、それぞれの利得データを用意することで、パラメトリックイコライザでも利用することができる。
さらに、図15に示されるように、中心周波数より下の(低い)周波数の利得を中心周波数の利得と同じ値とすることにより、シェルビングフィルタでも利用することができる。
以上のように、対数軸におけるオクターブ倍の周波数の特性を利用することにより、基準とする周波数のオクターブ倍の周波数特性を、基準となる周波数のデータのみで生成することができる。
上記の実施例は、カーオーディオ機器について説明したが、本発明はカーオーディオ機器に限らず、据置型のオーディオ装置やポータブル型のオーディオ装置などオーディオ出力を行う各種機器に適用可能である。
上述した一連の処理は、ハードウェアにより実行することもできるし、ソフトウエアにより実行することもできる。一連の処理をソフトウエアにより実行する場合には、そのソフトウエアを構成するプログラムが、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータ、または、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータなどに、プログラム記録媒体からインストールされる。
図16は、上述した一連の処理をプログラムにより実行するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
コンピュータにおいて、CPU(Central Processing Unit)51,ROM52,RAM53は、バス54により相互に接続されている。
バス54には、さらに、入出力インタフェース55が接続されている。入出力インタフェース55には、キーボード、マウス、マイクロホンなどよりなる入力部56、ディスプレイ、スピーカなどよりなる出力部57、ハードディスクや不揮発性のメモリなどよりなる記憶部58、ネットワークインタフェースなどよりなる通信部59、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、或いは半導体メモリなどのリムーバブルメディア61を駆動するドライブ60が接続されている。
以上のように構成されるコンピュータでは、CPU51が、例えば、記憶部58に記憶されているプログラムを、入出力インタフェース55及びバス54を介して、RAM53にロードして実行することにより、上述した一連の処理が行われる。
コンピュータ(CPU51)が実行するプログラムは、例えば、磁気ディスク(フレキシブルディスクを含む)、光ディスク(CD-ROM(Compact Disc-Read Only Memory),DVD等)、光磁気ディスク、もしくは半導体メモリなどよりなるパッケージメディアであるリムーバブルメディア61に記録して、あるいは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供される。
そして、プログラムは、リムーバブルメディア61をドライブ60に装着することにより、入出力インタフェース55を介して、記憶部58に記憶することで、コンピュータにインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部59で受信し、記憶部58に記憶することで、コンピュータにインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM52や記憶部58にあらかじめ記憶しておくことで、コンピュータにあらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータが実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであっても良いし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであっても良い。
また、本発明の実施の形態は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変更が可能である。
1…表示制御装置、13…演算部、14…記憶部、15…表示制御部、21…周波数特性テーブル、51…CPU、52…ROM、53…RAM、58…記憶部、61…リムーバブルメディア