JP2010129931A - 電気機器及び電気機器の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】浴室用のテレビを改良するものであり、筐体を大型化することなく、ケーブルと基板間の配線作業を容易に行うことができる構造を提供することを課題とする。
【解決手段】浴室用テレビ1は、浴室の壁に直接的に取り付けられるものであり、基板3が筐体5内に内蔵され、筐体5からは、電装ケーブル4が突出している。浴室用テレビ1は、筐体5の内部においてコネクタ片接続されている。グロメット50の水密包囲部51の一部が裏蓋部材7の開口10に挿入され、開口10を介して電装ケーブル4が、筐体5の外に導出されている。フランジ部52は、筐体5の内部にあって、フランジ装着凹部11に挿入され、Oリング15を介してフランジ部52と筐体5の裏蓋部材7とが接している。保持部材30は、フランジ部52の他面側にあって、フランジ部52が離脱しない様に保持している。
【選択図】 図3

Description

本発明は、例えば壁面取付けテレビの様な壁面に直接的に固定される電気機器に関するものであり、特に浴室テレビや浴室ステレオあるいは風呂用のリモコンの様な湿度の高い環境に置かれ、且つ壁面に直接的に固定される電気機器として好適なものである。
風呂でくつろいだ状態でテレビやビデオを見たいという要求があり、浴室用のテレビが開発されている(特許文献1)
ここで浴室は、リビングルーム等の他の居室に比べて狭いという特性と、湯水が掛かるという特性がある。
そのため浴室にテレビを設置する場合には、入浴者の邪魔にならないことを目的として、浴室の壁に直接固定される場合が多い。
また水封を目的として、テレビは水密性を備えた筐体に収められて壁に取り付けられる。
しかしながらテレビに電力を供給する電力線や、アンテナ等の信号線は、筐体の内外を連通させる必要がある。また浴室用のテレビの信号線は、10数本にも及ぶ場合がある。そのためこれらの電線の連通部分は、筐体の他の部位に比べて水封性の維持が困難である。
即ち浴室用の壁設置形のテレビでは、筐体に開口を設け、当該開口に多数の電線を挿通させる必要がある。その一方で、開口からの水の侵入は、厳に防止しなければならない。
そのため従来技術では、信号線を挿通させる筐体の開口にグロメットを取付け、開口からの水の侵入を阻止している。
以下、簡単に説明する。
図49は、従来技術の浴室用テレビの分解斜視図であり、図50は、図49のA−A断面斜視図である。図51は、従来技術の浴室用テレビにおける配線作業の様子を示す説明図である。
従来技術の浴室用テレビ100は、筐体101内に基板(電気回路)102が内蔵されている。筐体101は、本体部103と、蓋部材105によって構成されており、蓋部材105は本体部103に図示しないネジによって固定される。前記した基板(電気回路)102は、本体部103側に固定されている。
蓋部材105には、図50の様に、電線を挿通させる開口107が設けられている。
そして開口107にはグロメット110が装着され、当該グロメット110の孔111に電線の束112が挿通されている。
ここで従来技術で採用していたグロメット110は、ゴム等の弾性を有する素材で作られたドーナツ状の部材である。即ちグロメット110は、円盤状の外形をしており、その中央に孔111が設けられている。またグロメット110の外周には、環状に溝113が設けられている。
グロメット110は、蓋部材105の開口107内にあって、外周の溝113が蓋部材105の開口107の内縁に係合している。そのためグロメット110の外周の溝113の内面は、蓋部材105の開口107の内縁に密着し、開口107とグロメット110との間は水封が保たれている。
一方、グロメット110の中央の孔111には、電線の束112が締めつけ状態で挿入されている。
即ちグロメット110は、ゴムで作られているために弾性を持つ。そのためグロメット110の中央の孔111は外力によって押し広げることが可能である。従来技術においては、グロメット110の中央の孔111を外力によって押し広げ、その状態で電線の束112を挿入し、グロメット110の弾性による締めつけ力で、電線を保持すると共に、水封性を維持している。
特開2006−109024号公報
従来技術の浴室用テレビ100は、水封性が高いという点では申し分の無い性能を有している。しかしながら、従来技術の浴室用テレビ100は、組み立てが困難であるという問題がある。
即ち従来技術の浴室用テレビ100では、ドーナツ状のグロメット110を採用しており、グロメット110の弾性力に依存して蓋部材105の開口107と電線の束112との水封性を維持している。
より具体的に説明すると、グロメット110の外径は、圧縮状態で蓋部材105の開口107に装着されており、グロメット110の中央の孔111は、逆に押し広げられた状態で電線の束112を保持している。
そのためグロメット110はその反発力によって蓋部材105の開口107に強く固定されており、且つその反発力によって電線の束112を強力に保持している。
従って従来技術の浴室用テレビ100では、グロメット110を介して電線の束112を蓋部材105の開口107に挿通させると、蓋部材105と電線の束112との位置関係が固定されてしまい、これを変更することができない。
より平易に説明すると、グロメット110を介して電線の束112を蓋部材105の開口107に挿通させると、電線の束112は、抜きも差しもならない状態となり、電線の束112の蓋部材105の開口107から突出した部位の長さ115(図49)は変更することができなくなってしまう。
ここで、開口107から突出した電線の長さ115(図49)は、配線作業の容易性と、筐体101の小型化に大きく関連する。
即ちグロメット110の取付けは、相当の機械や工具が必要であるため、浴室用テレビ100の配線作業は、先にグロメット110を介して電線の束112を蓋部材105の開口107に挿通させ、その後に、各電線を本体部103側の基板(電気回路)102に接続する必要がある。
そして前記した様に、グロメット110を介して電線の束112を蓋部材105の開口107に挿通させると、電線の束112の蓋部材105の開口107から突出した部位の長さ115(図49)は変更することができなくなってしまう。
ここで電線の長さ115が長いと、電線を基板(電気回路)102に接続する作業は容易である。
しかしながら、基板(電気回路)102に電線を接続した後に、前記長さ115を縮めることはできないから、長い電線をそのまま筐体101内に残さなければならない。そのため電線の長さ115が長いと、筐体101に電線を収納するスペースを確保する必要が生じ、筐体101を大きくせざるを得ない。
一方、電線の長さ115が短いと、筐体101は小さくて足るが、接続作業が困難となる。
実際上は、図51の様に電線にコネクタ片(ケーブル側コネクタ片)116を取付け、基板102側にもコネクタ片(回路側コネクタ片)117を設け、両者を接続することによって配線を行うが、その場合においても、図51の様に蓋部材105を半開き状態とし、隙間から手や工具を差し入れてコネクタ片116,117を接続する作業を強いられる。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、筐体を大型化することなく、ケーブルと基板間の配線作業を容易に行うことができる電気機器及び当該電気機器の製造方法を提供することを課題とする。
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、壁面に固定される電気機器であって、筐体と、筐体の内外を連通する電装ケーブルを有し、前記筐体内には電気回路及び電気回路に接続される回路側コネクタ片が設けられ、前記電装ケーブルにはケーブル側コネクタ片が設けられ、ケーブル側コネクタ片が回路側コネクタ片に接続され、電装ケーブルを介して外部と筐体内の電気回路が接続される構造を備えた電気機器において、前記筐体は裏蓋部材と電気回路が設けられた本体部とを備え、裏蓋部材には電装ケーブルが挿通される開口が設けられ、裏蓋部材の内面側であって前記開口の近傍には係合部が設けられ、電装ケーブルの周囲にはグロメットが装着され、当該グロメットは、電装ケーブルの周囲を水密的に包囲する水密包囲部とフランジ部を有し、電装ケーブルは裏蓋部材の開口に挿通されて筐体の内外を連通し、グロメットのフランジ部は筐体の中にあって裏蓋部材の内面と接して開口の水密性を保持し、さらに保持部材を有し、当該保持部材は裏蓋部材の係合部と係合して裏蓋部材に固定されると共にフランジ部の筐体内部側と接してフランジ部の裏蓋部材に対する離脱を阻止することを特徴とする電気機器である。
本発明で採用するグロメットは、電装ケーブルとの関係においては従来と同一であり、水密包囲部によって電装ケーブルを水密的に包囲する。なお本発明は、電装ケーブルと水密包囲部間にコーキング材等を充填することを排除するものではなく、水密性を確保するために、電装ケーブルと水密包囲部間に樹脂その他を介在させてもよい。
一方、本発明で採用するグロメットは、裏蓋部材との関係においては、従来技術と大きく相違する。
即ち本発明で採用するグロメットはフランジ部を有し、グロメットのフランジ部は筐体の中にあって裏蓋部材の内面と接して裏蓋部材の開口の水密性を保持する。そして本発明では、保持部材でフランジ部の裏蓋部材に対する離脱を阻止している。
従って本発明では、保持部材が取り付けられる以前であれば、グロメットは裏蓋部材から取り外すことができる。
そのため配線作業中に蓋部材105の開口107から突出した部位の長さ115(図49)を伸ばすことができる。また配線が終了すれば突出した部位の長さ115を縮め、筐体内に残る配線を少なくすることができる。
請求項2に記載の発明は、裏蓋部材の筐体内部側にはグロメットのフランジ部が装着される凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電気機器である。
本発明では、裏蓋部材の筐体内部側にはグロメットのフランジ部が装着される凹部が設けられているから、フランジ部の位置決めが容易である。
また請求項3に記載の発明は、凹部内に環状の溝が設けられ、当該環状の溝内にOリングが設けられ、Oリングがグロメットのフランジ部と接していることを特徴とする請求項2に記載の電気機器である。
本発明では、Oリングを介して水封を行う構造であるから、密閉度が高い。
請求項4に記載の発明は、係合部は少なくとも2か所に設けられ、2か所の係合部の位置関係は、保持部材に外接する四角形の対向する二辺の位置、又は前記辺を平行移動した位置に相当する位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電気機器である。
本発明では、係合部は少なくとも2か所に設けられ、2か所の係合部で保持部材を保持する。そして本発明では、係合部の位置関係は、保持部材に外接する四角形の対向する二辺の位置、又は前記辺を平行移動した位置に相当する位置である。そのため保持部材を一つの梁に見立てたときに、その両端が支持された状態となり、保持部材が脱落しない。
請求項5に記載の発明は、係合部の少なくとも一つは弾性を有するつめ状であり、保持部材を一方の方向から押圧するとつめが逃げて保持部材が係合部に係合することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電気機器である。
本発明では、係合部に弾性を有するつめを採用している。そのため保持部材の取付けが容易である。
請求項6に記載の発明は、保持部材には開口があり、当該開口の内縁が係合部と係合することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電気機器である。
本発明では、保持部材には開口の内縁が係合部と係合する。そのため係合部と係合される部位は、保持部材の他の部材によって環状に囲まれており、剛性が高い。
請求項7に記載の発明は、係合部の少なくとも一つは門形であって裏蓋部材から立ち上げられた2本の柱部と、裏蓋部材に対して略平行方向に延びる離脱保持部を有し、保持部材の一部には舌状部があり、舌状部が門形の部位に挿入されて保持部材が係合部に係合することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電気機器である。
本発明の電気機器では、係合部が門形であり、且つ保持部材の舌状部が門形の部位に挿入されて保持部材が係合部に係合するので、保持部材の舌状部の抜き方向が規制される。即ち舌状部は、門形に対してスライド方向にのみ移動することができ、裏蓋部材の平面から直接的に垂直方向に移動することはできない。そのため保持部材の離脱が阻止される。
請求項8に記載の発明は、係合部の少なくとも一つは裏蓋部材の面と略平行に設けられた凹部であり、保持部材は板状であってその端部又は周縁部が前記凹部に係合していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電気機器である。
本発明で採用する係合部についても、保持部材は、裏蓋部材の平面から直接的に垂直方向に移動することはできない。そのため保持部材の離脱が阻止される。
請求項9に記載の発明は、2列平行に設けられた係合部を備え、2列の係合部の長手方向に延びる溝であって、互いに対向し、保持部材は板状であってその周縁部が前記係合部の溝と係合し、保持部材は裏蓋部材に対して摺動可能であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電気機器である。
本発明の電気機器では、保持部材をスライド移動させて保持部材を係合部に係合させることができる。また係合部が2列平行に設けられているので、保持部材が係合部に係合すると、保持部材は、裏蓋部材の平面から直接的に垂直方向に移動することはできない。そのため保持部材の離脱が阻止される。
請求項10に記載の発明は、係合部の少なくとも一つは門形であり、保持部材の一部には2列以上の係合足部を有し、当該2列以上の係合足部が門形の係合部に挿通され、保持部材は裏蓋部材に対して摺動可能であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電気機器である。
本発明の電気機器についても保持部材をスライド移動させて保持部材を係合部に係合させることができる。即ち本発明の電気機器では、係合足部が門形の係合部に挿通される。そのため係合足部は裏蓋部材に対して離れる方向の動きが規制される。また本発明では、2列以上の係合足部を備え、当該2列以上の係合足部が門形の係合部に挿通されるから、保持部材は係合足部の長手方向に対して横方向や回転方向にも規制を受ける。その結果、保持部材は係合足部の長手方向にのみ自由度を持ち、保持部材をスライド移動させることによって裏蓋部材に取り付けることができる。
請求項11に記載の発明は、保持部材は、2枚の板部がヒンジで結合されていて1枚の板部が他の板部に対して揺動可能であり、裏蓋部材には個々の板部に係合する係合部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電気機器である。
本発明の電気機器では、保持部材を揺動させて保持部材を係合部に係合させることができる。
請求項12に記載の発明は、保持部材は、裏蓋部材に対して揺動可能に取り付けられており、揺動する部位が裏蓋部材の係合部と係合することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電気機器である。
本発明の電気機器についても、保持部材を揺動させて保持部材を係合部に係合させることができる。
請求項13に記載の発明は、本体部側の一部が保持部材の揺動部分と当接することを特徴とする請求項11又は12に記載の電気機器である。
本発明によると、裏蓋部材を本体部側と一体化することによって本体部側の一部が保持部材の揺動部分と当接し、保持部材を揺動させて所定の姿勢に姿勢変更させることができる。
請求項14に記載の発明は、保持部材は、裏蓋部材に対して回転可能に取り付けられており、保持部材が一定の回転姿勢にあるときに裏蓋部材の係合部と係合することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電気機器である。
本発明の電気機器では、保持部材を回転することによって裏蓋部材に取り付けることができる。
請求項15に記載の発明は、裏蓋部材の外側から保持部材に対してネジが挿通され、当該ネジによっても保持部材が裏蓋部材に固定されていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の電気機器である。
本発明の電気機器では、ネジによって保持部材を固定することができるので、保持部材を強固に固定することができる。その結果、グロメットのフランジと裏蓋部材との接触が密となり、水密性の向上が図られる。さらには、電装ケーブルを筐体側に押しても、グロメットのフランジが裏蓋部材から離れることがなく、水密性が維持される。
請求項16に記載の発明は、ネジが挿通された部位には、裏蓋部材の外側から撥水シートが貼着されていることを特徴とする請求項15に記載の電気機器である。
本発明によると、ネジが挿通された部位に、撥水シートが貼着されているから、ネジ孔から水が侵入することはない。また撥水シートは、気体の通過を許すので、温度変化による筐体内の気圧変化が緩和される。
製造方法の発明は、請求項1乃至16のいずれかに記載の電気機器を製造する方法であって、裏蓋部材の開口に電装ケーブルを挿通し、裏蓋部材で本体部を塞ぐ以前であって電装ケーブルが開口から自由に出入り可能な状態で、ケーブル側コネクタ片を回路側コネクタ片に接続し、その後にグロメットのフランジ部を裏蓋部材の内面に押し当てると共に保持部材は裏蓋部材の係合部に係合し、又フランジ部の裏蓋部材に対する離脱を阻止し、その後に裏蓋部材で本体部を塞ぐことを特徴とする電気機器の製造方法である。
本発明によると、電気機器の配線作業が容易である。
本発明の電気機器及び電気機器の製造方法によると、筐体の大きさを過度に大きくすることなく、配線作業を容易化することができる効果がある。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
図1は、本発明の実施形態の浴室用テレビ(電気機器)の斜視図である。図2は、図1の浴室用テレビを裏面側から見た斜視図である。図3は、図1の浴室用テレビの分解斜視図である。図4は、図1の浴室用テレビの裏蓋部材の開口部周辺と、電装ケーブルの分解斜視図である。図5は、保持部材の正面図(a)及び側面図(b)である。
本実施形態の浴室用テレビ(電気機器)1は、浴室の壁に直接的に取り付けられるものであり、液晶等の表示画面(電気機器)2や基板(電気機器)3等が、略密閉された筐体5内に内蔵されたものである。
そして筐体5からは、信号線や電力線等が束ねられた電装ケーブル4が突出している。また筐体5の内部には、保持部材30が内蔵されている。
保持部材30は、図5の様に、軟鋼の薄板によって作られたものであり、略長方形をしている。即ち保持部材30は長辺31,32と短辺33,35で囲まれた長方形である。そして保持部材30の中央部から短辺35にかけてには大きな切り欠き部37が設けられている。切り欠き部37は奥側が円弧状であり、切り欠き部37は一つの短辺35側に開いている。
保持部材30は、中央に大きな切り欠き部37があるが故に、切り欠き部37の両脇が足状に分離している。そして当該足部36の突端に、舌状部38が形成されている。
舌状部38は、足部36の突端よりも幅が狭く、足部36の突端から片持ち状に張り出された被係合部である。
また保持部材30の中心軸上であって、切り欠き部37よりも短辺33寄りの位置に、ネジ孔40が設けられている。ネジ孔40は、雌ねじが形成されていることが望ましいが、バーリング孔であってもよい。バーリング孔を採用する場合には、保持部材30の取付けにタッピンスクリューを使用し、タッピンスクリューを取り付ける際にネジが形成されることとなる。
筐体5は、図2の様に本体部6と裏蓋部材7によって構成されており、両者は図示しないネジによって一体化されている。
筐体5の本体部6側には、表示画面(電気機器)2や基板(電気機器)3等が固定されている。
また筐体5の本体部6側には、3個の回路側コネクタ片8が設けられている。
一方、筐体5の裏蓋部材7には、開口10が設けられている。また開口10の周囲には、正面視が円形のフランジ装着凹部11が設けられている。フランジ装着凹部11の内周部には、2か所に凸部9が設けられている。さらにフランジ装着凹部11の中であって、開口10の周囲の位置には、環状の溝12が設けられている。当該環状の溝12は、Oリング15が装着される溝である。
さらにフランジ装着凹部11の外側には、5個の係合部20,21,22,23,24が設けられている。
5個の係合部20,21,22,23,24の形状は、大きくつめ形係合部20,21,24と、門形係合部22,23とに分類される。
図6は、つめ形係合部の斜視図である。図7(a)は門形係合部の第一実施形態の斜視図であり、(b)は門形係合部の第二実施形態の斜視図である。
つめ形係合部20,21,24は、弾性を有する軸部25と、逆止構造のつめ部26によって構成されている。
軸部25は、断面形状が長方形であり、図6の矢印Xで示す短辺方向には容易に撓むことができるが、矢印Yで示す長辺方向には撓みにくい。
またつめ部26は、先端側が鋭角であり、軸部25との接合部分に段部27がある。従って、裏蓋部材7に近接する方向(矢印Z 図面上下方向)から前記した保持部材30が近づき、長辺31,32の先端側からつめ部26に接触すると、つめ部26は、先端の傾斜面28によって矢印X(図面前後方向)の分力を生じ、矢印Xで示す短辺方向(図面前後方向)に撓んで逃げる。
そして保持部材30がさらに近接し、段部27を過ぎると、軸部25の弾性によって元の垂直姿勢に復帰し、段部27が保持部材30と係合する。その結果、保持部材30の裏蓋部材7から離れる方向の自由度が奪われる。
一方、門形係合部22,23は、図7(a)の様に裏蓋部材7の内面側から立ち上げられた2本の柱部13,14と、両者の先端同士を繋いで裏蓋部材に対して略平行方向に延びる離脱保持部16を備えている。従って門形係合部22,23を正面側(図面A方向)から見ると、貫通した開口17がある。
本発明は、門形係合部22,23の構造を上記した構造に限定するものでなく、例えば図7(b)の様に、離脱保持部16が途中で切れた形状のものであってもよい。また先の例では、2本の柱部13,14と離脱保持部16で形成される空間は、貫通孔状であるが、これが非貫通であって凹状の断面形状を有するものであってもよい。
前記した5個の係合部20,21,22,23,24の配置は、前記した保持部材30の周縁を保持できる様に保持部材30の外形形状と合致したレイアウトとなっている。
即ち5個の係合部20,21,22,23,24の内、つめ形係合部21,24は、保持部材30の長辺31,32を保持するものであり、開口10を通過する中心軸C−C(図4)に対して対称位置にあり、且つその距離は、保持部材30の幅に等しい。
また残る一つのつめ形係合部20と、門形係合部22,23とは保持部材30の短辺33,35を保持するものであり、これらの距離は、保持部材30の長さに等しい。
即ち本実施形態では、対向位置に設けられたつめ形係合部21,24の位置関係は、保持部材30に外接する長方形(四角形)の対向する長辺であって、保持部材30の長辺31,32に相当する位置に設けられている。
また対向位置に設けられたつめ形係合部20と、門形係合部22,23との位置関係は、保持部材30に外接する長方形(四角形)の対向する短辺であって、保持部材30の短辺33,35に相当する位置に設けられている。
前記した5個の係合部20,21,22,23,24で囲まれた位置に、貫通孔41が設けられている。貫通孔41の位置は、保持部材30のネジ孔40の位置に相当する。
次に電装ケーブル4について説明する。図8は、電装ケーブルの斜視図である。
電装ケーブル4は、多数の電線45が束ねられたものである。多数の電線45の一旦側には、ピン46とコネクタ片が接続されている。また電線45の他端には、3個のケーブル側コネクタ片47が接続されている。
電線の束の中央にはグロメット50が装着されている。グロメット50は、ゴム又は樹脂で作られたものであり、水密包囲部51とフランジ部52によって構成されている。
即ち水密包囲部51は筒状であり、その内部には、電線の束が緊密状に挿通されている。水密包囲部51は相当の圧縮力で電線の束を保持しているが、水密性をさらに向上させるために、コーキング材が内蔵されている。
水密包囲部51の径は、フランジ部52を境にして異なる。即ちフランジ部52を境にして筐体5の中側に位置する水密包囲部51は、外側に位置する水密包囲部51よりも小さい。
また外側に位置する水密包囲部51には、外周に環状の溝53が形成されている。
フランジ部52は、水密包囲部51の中央部分に設けられている。フランジ部52には、二箇所の切り欠き部54が設けられている。切り欠き部54は、配置決めの為に形成されたものである。
本実施形態の浴室用テレビ1は、筐体5の内部において3個のケーブル側コネクタ片47が回路側コネクタ片8に接続されている。
そしてグロメット50の水密包囲部51の一部が裏蓋部材7の開口10に挿入され、開口10を介して電装ケーブル4のピン46側が、筐体5の外に導出されている。
フランジ部52は、筐体5の内部にあって、フランジ装着凹部11に挿入され、Oリング15を介してフランジ部52と筐体5の裏蓋部材7とが接している。なおフランジ部52の二箇所の切り欠き部54は、フランジ装着凹部11の内周部に設けられた2か所の凸部9と係合し、回転方向の姿勢が定められている。
また保持部材30は、フランジ部52の他面側(筐体5の内部側)にあって、フランジ部52が離脱しない様にフランジ部を保持している。
即ち保持部材30は、その4辺に5個の係合部20,21,22,23,24が係合し、裏蓋部材7に固定されている。
より具体的には、短辺35側の二つの舌状部38が、門形係合部22,23の開口17に挿入され、保持部材30の短辺35側が門形係合部22,23によって保持されている。
また他の短辺33の周縁にはつめ形係合部20が係合し、長辺31,32には、つめ形係合部21,24が係合している。
さらに筐体5の外側から裏蓋部材7の貫通孔41にネジ55が挿通され、当該ネジ55が保持部材30のネジ孔40に係合されている。従ってネジ孔40によっても保持部材30が裏蓋部材7に固定されている。
従って、5個の係合部20,21,22,23,24及びネジ55によって保持部材30が裏蓋部材7に固定されており、裏蓋部材7と保持部材30との間にフランジ部52を挟み込むことによってフランジ部52を裏蓋部材7に押圧している。
次に、本実施形態の浴室用テレビ1の製造方法について説明する。
図9から図14は、本実施形態の浴室用テレビの製造工程を段階的に説明する説明図である。
即ち本実施形態の浴室用テレビ1は、図9に示すように、裏蓋部材7の開口10に電装ケーブル4を挿通する。なお電装ケーブル4の向きは、筐体5の内側にケーブル側コネクタ片47が位置する方向である。
そして図10に示すように電装ケーブル4のケーブル側コネクタ片47を本体部6側の回路側コネクタ片8に接続する。
ここで電装ケーブル4は、裏蓋部材7の開口10に挿通されているけれども、電装ケーブル4と裏蓋部材7との間には何らの係合関係も無いから、裏蓋部材7の内端からケーブル側コネクタ片47までの距離Lには何らの制約もなく自由である。そのためコネクタ片47,8の接続は容易である。
次に、裏蓋部材7の外側から電装ケーブル4を引っ張り、図11の様にグロメット50を裏蓋部材7側に引き寄せ、フランジ部52をフランジ装着凹部11に挿入する。
続いて図12の様に裏蓋部材7に保持部材30を装着する。ここで本実施形態では、5個の係合部20,21,22,23,24を持つが、この内の二つは門形係合部22,23であって、保持部材30の短辺35側の二つの舌状部38を保持するものである。
本実施形態では、保持部材30を装着する手順として、先に保持部材30の短辺35側の二つの舌状部38を門形係合部22,23に係合させる。ここで門形係合部22,23は、開口17を有し、開口17に舌状部38を挿入するものであるから、図12の矢印の方向に保持部材30を直線的に移動させることによって保持部材30を門形係合部22,23に係合させることが可能である。
そのため図11の様に、本体部6と、裏蓋部材7との間隔が狭くても、両者の隙間から門形係合部22,23に向かって保持部材30を挿入することによって保持部材30を門形係合部22,23に係合させることができる。
そして門形係合部22,23は、2本の柱部13,14と離脱保持部16が設けられているから、保持部材30の舌状部38が裏蓋部材7側の門形係合部22,23に係合すると、保持部材30の舌状部38が裏蓋部材7に対して垂直方向に離れることが規制される。従って保持部材30の舌状部38が裏蓋部材7側の門形係合部22,23に係合すると、保持部材30から手を離しても、図12の様に保持部材30の舌状部38側は裏蓋部材7から離れず、あたかも一辺側がぶら下がった様な状態となる。
そしてこの状態から、保持部材30を図面下側から押し上げる。その結果、保持部材30は、門形係合部22,23を中心として揺動し、全面が裏蓋部材7に近接し、他のつめ形係合部20,21,24が保持部材30と係合する。即ち保持部材30を図面下側から押し上げて門形係合部22,23を中心として揺動させると、保持部材30の短辺33及び長辺31,32は、係合部20,21,24に対して裏蓋部材7の垂直方向成分をもって近接する。そして保持部材30の短辺33及び長辺31,32が、つめ形係合部20,21,24のつめ部26に接触すると、つめ部26は軸部25が撓んで逃げる。そして保持部材30がさらに近接し、つめ部26を過ぎると、軸部25の弾性によって元の垂直姿勢に復帰し、段部27が保持部材30と係合する。その結果、保持部材30の裏蓋部材7から離れる方向の自由度が奪われ、図13の様に、保持部材30が裏蓋部材7に装着される。
そして図14の様に、裏蓋部材7を本体部6に装着し、さらに筐体5の外側から裏蓋部材7の貫通孔41にネジ55を挿通し、当該ネジ55を保持部材30のネジ孔40に係合させて、保持部材30をネジ止めする。最後に裏蓋部材7の貫通孔41部分に撥水シート56を貼着し、撥水シート56によって裏蓋部材7の貫通孔41を防ぐ。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。なお先の実施形態と同一の部分には統一の番号を付して重複した説明を省略する。
前記した実施形態では、つめ形係合部20,21,24をいずれも保持部材30の外縁に係合させたが、内側の部位につめ形係合部を係合させてもよい。以下、保持部材30の内側の部位につめ形係合部を係合させた構成例を本発明の第二実施形態として説明する。 図15は、本発明の第二実施形態で採用する保持部材の斜視図である。図16は、本発明の第二実施形態及び第五実施形態で採用する裏蓋部材の開口近傍の斜視図である。
本実施形態で採用する保持部材60は、先の実施形態と同様に略長方形をしており、中央部から短辺35にかけて大きな切り欠き部37が設けられている。
そして大きな切り欠き部37があるが故に、切り欠き部37の両脇が足状に分離しており当該足部36の突端に、舌状部38が形成されている。
切り欠き部37よりも短辺33寄りの位置に、ネジ孔40が設けられている。ネジ孔40は、バーリング孔である。
そして本実施形態では、ネジ孔40と切り欠き部37との間に長方形の開口61が設けられている。
なお本実施形態では、短辺33の一部が補強のために折り曲げられている(補強部63)。
一方、裏蓋部材7側においては、前記した保持部材60の長方形の開口61に相当する部位につめ形係合部62が設けられている。
図17から図21は、第二実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する手順を段階的に説明する説明図である。
本実施形態においても、保持部材60を装着する手順として、先に保持部材60の短辺35側の二つの舌状部38を門形係合部22,23に係合させる(図17)。そしてこの状態から、図18の様に保持部材60を門形係合部22,23を中心として揺動し、全面が裏蓋部材7に近接し、他のつめ形係合部62,21,24を保持部材60と係合させる。
ここで本実施形態では、保持部材60に長方形の開口61が設けられており、裏蓋部材7側においても前記した保持部材60の長方形の開口61に相当する部位につめ形係合部62が設けられているから、つめ形係合部62は図18の様に開口61の内縁と係合する。
その後に、図19の様に筐体5の外側から裏蓋部材7の貫通孔41にネジ55を挿通し、当該ネジ55を保持部材60のネジ孔40に係合させて、保持部材60をネジ止めする。
図20は、裏蓋部材7の開口近傍を外側から観察した斜視図であり、裏蓋部材7の貫通孔41にネジ55が挿入されている。最後に図21の様に裏蓋部材7の貫通孔41部分に撥水シート56を貼着し、撥水シート56によって裏蓋部材7の貫通孔41を塞ぐ。
前記した二つの実施形態では、保持部材30,60を舌状部38を中心として揺動させて正規の姿勢に移動させたが、保持部材をスライドさせて正規の姿勢に移動させる構成も可能である。
図22は、本発明の第三実施形態で採用する保持部材の斜視図である。図23は、本発明の第三実施形態で採用する裏蓋部材の開口近傍の斜視図である。
本発明の第三実施形態で採用する保持部材65は、図22の様に切り欠き部の形状が甚だ大きく、正面視した形状が「コ」の字状をしている。言い換えると、二本の足部67が一端の連結部68で結合された形状をしている。
また足部67の内側側面には、傾斜部69と段部70から構成される逆止め構造部74が設けられている。
一方、裏蓋部材7側においては、開口10の周囲に4個の門形係合部71,72,73,75が設けられている。4個の門形係合部71,72,73,75は二列に分かれて配置されており、二列は、開口10の中心線に対して平行に配列されている。
即ち2個の門形係合部71,72は、図23を基準として開口10の右側にあり、門形係合部71,72の開口17は軸線が一致している。残る2個の門形係合部73,75は、図23を基準として開口10の左側にあり、門形係合部73,75の開口17についても軸線が一致している。
図24から図26は、第三実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材65を装着する手順を段階的に説明する説明図である。図27は、図26の足部先端部分の拡大図である。
本実施形態においては、保持部材65を直線的に移動させて裏蓋部材7に装着する。即ち図24の様に、保持部材65の足部67を門形係合部71,75に挿入し、そのまま保持部材65を直線的に移動させる。そして前記した門形係合部71,75を通過させ、さらに足部67の先端を図25の様に門形係合部72,73に挿入する。
保持部材65は、連結部68が門形係合部71,75に当接するまで押し込む。
その結果、図27の様に、足部67の先端側では、逆止め構造部74の段部70が門形係合部72,73と係合する。
即ち足部67が門形係合部72,73に挿入される際、逆止め構造部74の傾斜部69の作用によって足部67同士の間隔が縮まる方向に移動し、足部67の挿入を許すが、逆止め構造部74の段部70が門形係合部72,73と係合すると、足部67の引き抜き方向の移動が阻止される。そのため保持部材65は、外部からの振動等を受けても外れることはない。
従って第三実施形態の保持部材65は、ネジによる締結は不要である。
前記した第三実施形態では、4個の門形係合部71,72,73,75によって保持部材65をスライドさせる構造としたが、より安定したスライド移動を実現するものとして第四実施形態を説明する。
図28は、本発明の第四実施形態で採用する保持部材30の正面図である。図29は、本発明の第四実施形態で採用する裏蓋部材7の開口近傍の正面図である。図30は、図29のA−A断面図である。図31は、裏蓋部材に保持部材が装着された状態の正面図である。図32は、第四実施形態の変形例における保持部材の足部先端部分の拡大図である。
本実施形態で採用する保持部材の形状は、最初に説明した第一実施形態の保持部材30と同一である。
一方、裏蓋部材7側においては、開口10の周囲に2個の門形係合部22,23と、2条の溝状係合部80,81が設けられている。
ここで2個の門形係合部22,23の構造及び位置は、第一実施形態のそれと同一であり、保持部材30の短辺33,35を保持するものである。
溝状係合部80,81は、図30の様に裏蓋部材7の平面と略平行に設けられた凹状の溝である。
溝状係合部80,81は、2列平行に設けられており、2列の溝状係合部80,81の溝は互いに対向する。
本実施形態では、溝状係合部80,81に、保持部材30の両長辺31,32を係合させて、スライドさせることができる。
また本実施形態では、筐体5の外側から裏蓋部材7の貫通孔41にネジ55が挿通され、当該ネジ55が保持部材30のネジ孔40に係合され、ネジ孔40によっても保持部材30が裏蓋部材7に固定される。
本実施形態では、足部36の両辺(外側の辺と内側の辺)は平行であるが、図28に円で囲んだ部位を、図32の様に変形し、傾斜部69と段部70から構成される逆止め構造部74を設けることも推奨される。
逆止め構造部74を設けると、足部36が溝状係合部80,81を通過する際に逆止め構造部74の傾斜部69の作用によって足部67同士の間隔が縮まる方向に移動し、足部36の進行を許すが、逆止め構造部74の段部70が溝状係合部80,81の端部と係合すると、足部67の引き抜き方向の移動が阻止される。そのため保持部材30は、外部からの振動等を受けても外れることはない。
次に本発明の第五実施形態について説明する。図33は、本発明の第五実施形態で採用する保持部材の正面図(a)及び側面図(b)である。
本実施形態で採用する保持部材82の形状は、先に説明した第二実施形態の保持部材60に似ているが、全体が二つのパーツに分かれていて、両者がヒンジ83で繋がれている。即ち本実施形態で採用する保持部材82は、2枚の板部85,86がヒンジ83で結合されており、1枚の板部85が他の板部86に対して揺動可能である。
保持部材82の全体形状は、ヒンジ83を有する点を除いて第二実施形態の保持部材60と同一である。即ち略長方形をしており、中央部から短辺35にかけてには大きな切り欠き部37が設けられ、切り欠き部37の両脇が足状に分離しており当該足部36の突端に、舌状部38が形成されている。
切り欠き部37よりも短辺33寄りの位置に、ネジ孔(バーリング孔)40が設けられている。ネジ孔40と切り欠き部37との間に長方形の開口61が設けられている。
第五実施形態で採用する裏蓋部材7は、先述した第二実施形態のそれと同一の形状である。即ち第五実施形態では、図16に示す裏蓋部材7が採用されている。
図34から図36は、第五実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する手順を段階的に説明する説明図である。
本実施形態においても、保持部材82を装着する手順として、先に保持部材82の短辺35側の二つの舌状部38を門形係合部22,23に係合させる(図34)。そしてこの状態から、先の実施形態と同様に保持部材82を門形係合部22,23を中心として揺動し、保持部材82の長辺31,32側をつめ形係合部21,24に係合させ、保持部材82の板部86を係合させる。
その結果、図34の様に一方の板部86が裏蓋部材7に固定される。また他方の板部85は、固定された板部86に対して揺動可能な状態となる。
そしてその後、図35の様に揺動可能側の板部85を起こし、裏蓋部材7に近接させる。その結果、保持部材82(板部85)に設けられた長方形の開口61がつめ形係合部62に近接し、つめ形係合部62が、図36の様に開口61の内縁と係合する。
その後に、筐体5の外側から裏蓋部材7の貫通孔41にネジ55を挿通し、当該ネジ55を保持部材60のネジ孔40に係合させて、保持部材82をネジ止めし、裏蓋部材7の貫通孔41部分に撥水シート56を貼着する。
以上説明した実施形態は、いずれも電装ケーブルのケーブル側コネクタ片47が回路側コネクタ片8に接続された後に保持部材30,60,82を裏蓋部材7に取り付けることを前提としているが、予め裏蓋部材7に保持部材を取り付けておく方策も考えられる。
予め裏蓋部材7に保持部材を取り付けておく方策として第六実施形態を説明する。
図37は、本発明の第六実施形態で採用する保持部材の斜視図である。図38は、本発明の第六実施形態で採用する裏蓋部材の開口近傍の斜視図である。図39は、図37に示す保持部材を図38に示す裏蓋部材に取り付けた状態を示す斜視図である。図40は、図37に示す保持部材をはね上げた状態を示す斜視図である。図41は、裏蓋部材に図37に示す保持部材を固定した状態を示す斜視図である。
本実施形態で採用する保持部材77は、前記した第一実施形態の保持部材30に揺動軸78を設けたものであると言える。
即ち保持部材77は、図37の様に、略長方形をしているが、短辺33側に揺動軸78が設けられている。
また保持部材77の中央部から短辺35にかけてには大きな切り欠き部37が設けられている。足部36の突端に、舌状部38が形成されている。
本実施形態においては、保持部材77にネジ孔はない。
裏蓋部材7には、先の実施形態と同様に開口10が設けられている。そして開口10の近傍には、軸受け部87が設けられている。軸受け部87は、軸を覆う半筒状の構造部を持ち、半筒状の構造部が、一定の間隔を開けて直線状に配列されたものである。
さらに開口10を挟んで軸受け部87の反対側の部位に、二つのつめ状係合部90,91が設けられている。
本実施形態の保持部材77は予め裏蓋部材7に取り付けられて使用される。即ち図39の様に保持部材77の揺動軸78を、軸受け部87に挿通し、保持部材77を裏蓋部材7に取り付ける。
保持部材77は、揺動軸78を中心として揺動することができる。
即ち本実施形態の浴室用テレビ1を製造する際には、先の実施形態と同様に裏蓋部材7の開口10に電装ケーブル4を挿通し、電装ケーブル4のケーブル側コネクタ片47を本体部6側の回路側コネクタ片8に接続する。
このとき、電装ケーブル4のグロメット50は、保持部材77よりも筐体5の本体部6側に配置する。ここで電装ケーブル4は、裏蓋部材7の開口10に挿通されているけれども、電装ケーブル4と裏蓋部材7及び保持部材77との間には何らの係合関係も無いから、裏蓋部材7の内端からケーブル側コネクタ片47までの距離Lには何らの制約もなく自由である。そのためコネクタ片47,8の接続は容易である。
次に、裏蓋部材7の外側から電装ケーブル4を引っ張り、グロメット50を裏蓋部材7側に引き寄せる。そして図40の様に保持部材77をはね上げて、フランジ部52をフランジ装着凹部11に挿入する。
即ち保持部材77は、揺動軸78を中心として揺動することができるから、これをはね上げることによってフランジ装着凹部11の前の空間を大きく開くことができる。
そのため保持部材77をはね上げることによってフランジ部52をフランジ装着凹部11に挿入することができる。
そしてその後に、図41の様に保持部材77を元の姿勢に戻し、舌状部38をつめ状係合部90,91に係合させる。
その結果、保持部材77の裏蓋部材7から離れる方向の自由度が奪われ、図41の様に、保持部材77が裏蓋部材7に装着される。また電装ケーブル4のグロメット50が裏蓋部材7に押圧される。
保持部材77を元の姿勢に戻して、舌状部38をつめ状係合部90,91に係合させる作業は、作業員の手作業で行ってもよいが、裏蓋部材7を閉じる際に保持部材77を本体部6側の突起部などの何かに当てることによって行ってもよい。
図42は、裏蓋部材7を閉じる際に保持部材77を何かに当てて保持部材77を揺動させる構成を示す説明図である。
例えば、図42(a)の様に、本体部6側に突起等の当接部89を設け、裏蓋部材7を閉じる際に前記当接部89を保持部材77の表面に当接させる。そして裏蓋部材7が本体部6に近接するのに伴って、当接部89が保持部材77の表面を押圧し、保持部材77を揺動させて裏蓋部材7に近接させ、保持部材77の舌状部38をつめ状係合部90,91に係合させる。
以上説明した実施形態では、いずれも長方形の保持部材を例示したが、保持部材の形状は任意であり、正方形でもよく、3角形や6角形といった他の多角形であってもよい。さらに円形であってもよい。
次に説明する第七実施形態は、円形であって且つ回転する保持部材92を使用するものである。
即ち 図43は、本発明の第七実施形態で採用する保持部材の斜視図である。図44は、本発明の第七実施形態で採用する裏蓋部材の開口近傍の斜視図である。
本実施形態で採用する保持部材92は、円形であり、中心に円形の開口93が設けられている。
そして当該開口93の外側であって、当該開口と同心状に2条の円弧溝94が設けられている。円弧溝94の長さは、いずれも30度程度であり、2条の円弧溝94の位置関係は、保持部材92の中心に対して点対称である。
円弧溝94の端部には、大面積部95が設けられている。
また保持部材92の外周部には、切り起こし部96が二箇所設けられている。切り起こし部96の位置は、円弧溝94から90度離れた位置である。
一方、裏蓋部材7には2個、係合部97が設けられている。係合部97は、軸部98と、軸部98の先端に係止部99を有するものであり、係止部99は、軸部98に対して垂直方向であって、開口93に対して外側に突出している。
次に本実施形態の浴室用テレビ1の製造方法について説明する。
図45から図48は、第七実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する手順を段階的に説明する説明図である。
即ち本実施形態の浴室用テレビ1を製造する際には、先の実施形態と同様に裏蓋部材7の開口10に電装ケーブル4を挿通し、電装ケーブル4のケーブル側コネクタ片47を本体部6側の回路側コネクタ片8に接続する。ただし本実施形態では、図45の様にケーブル側コネクタ片47とグロメット50との間に保持部材92を挿通させておく。
ここで電装ケーブル4は、裏蓋部材7の開口10に挿通されているけれども、電装ケーブル4と裏蓋部材7及び保持部材92との間には何らの係合関係も無いから、裏蓋部材7の内端からケーブル側コネクタ片47までの距離Lには何らの制約もなく自由である。そのためコネクタ片47,8の接続は容易である。
次に、裏蓋部材7の外側から電装ケーブル4を引っ張り、グロメット50を裏蓋部材7側に引き寄せ、フランジ部52をフランジ装着凹部11に挿入する。
続いて保持部材92をフランジ装着凹部11の縁に当接し、円弧溝94の大面積部95を係合部97の係止部99の位置に合致させ、大面積部95に係止部99を通過させる。この状態で、係合部97の係止部99は、図46の様に保持部材92の表面側に突出する。その後、保持部材92を回転させる。ここで係合部97は、係止部99と軸部98を有し、軸部98は、円弧溝94の幅よりも細いから、円弧溝94の中を軸部98が通過し、保持部材92が回転する。
そして大面積部95の係止部99は、保持部材92の表面側に残り、大面積部95の係止部99は円弧溝94の細い部分を通過できないから、保持部材92は係止部99とフランジ装着凹部11の縁との間で挟まれ、裏蓋部材7に固定される。
以上説明した実施形態によると、配線時にケーブルの自由度を大きくとることができ、且つ筐体5内に内蔵されるケーブルは短いものとなる。そのため上記した実施形態の電気機器は、製造が容易であり、且つ筐体の小型化が可能である。
本発明の実施形態の浴室用テレビ(電気機器)の斜視図である。 図1の浴室用テレビを裏面側から見た斜視図である。 図1の浴室用テレビの分解斜視図である。 図1の浴室用テレビの裏蓋部材の開口部周辺と、電装ケーブルの分解斜視図である。 保持部材の正面図(a)及び側面図(b)である。 つめ形係合部の斜視図である。 (a)は門形係合部の第一実施形態の斜視図であり、(b)は門形係合部の第二実施形態の斜視図である。 電装ケーブルの斜視図である。 本実施形態の浴室用テレビの製造工程を説明する説明図である。 本実施形態の浴室用テレビの製造工程であって図9に次ぐ段階を説明する説明図である。 本実施形態の浴室用テレビの製造工程であって図10に次ぐ段階を説明する説明図である。 本実施形態の浴室用テレビの製造工程であって図11に次ぐ段階を説明する説明図である。 本実施形態の浴室用テレビの製造工程であって図12に次ぐ段階を説明する説明図である。 本実施形態の浴室用テレビの製造工程であって図13に次ぐ段階を説明する説明図である。 本発明の第二実施形態で採用する保持部材の斜視図である。 本発明の第二実施形態及び第五実施形態で採用する裏蓋部材の開口近傍の斜視図である。 第二実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する手順を説明する説明図である。 第二実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する図17に次ぐ手順を説明する説明図である。 第二実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する図18に次ぐ手順を説明する説明図である。 第二実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する裏蓋部材を外側から見た説明図である。 第二実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する裏蓋部材を図20に次ぐ手順を説明する説明図である。 本発明の第三実施形態で採用する保持部材の斜視図である。 本発明の第三実施形態で採用する裏蓋部材の開口近傍の斜視図である。 第三実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する手順を説明する説明図である。 第三実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する図24に次ぐ手順を説明する説明図である。 第三実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する図25に次ぐ手順を説明する説明図である。 図26に図示された保持部材の足部先端部分の拡大図である。 本発明の第四実施形態で採用する保持部材の正面図である。 本発明の第四実施形態で採用する裏蓋部材の開口近傍の正面図である。 図29のA−A断面図である。 裏蓋部材に保持部材が装着された状態の正面図である。 第四実施形態の変形例における保持部材の足部先端部分の拡大図である。 本発明の第五実施形態で採用する保持部材の正面図(a)及び側面図(b)である。 第五実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する手順を説明する説明図である。 第五実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する図34に次ぐ手順を説明する説明図である。 第五実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する図35に次ぐ手順を説明する説明図である。 本発明の第六実施形態で採用する保持部材の斜視図である。 本発明の第六実施形態で採用する裏蓋部材の開口近傍の斜視図である。 図37に示す保持部材を図38に示す裏蓋部材に取り付けた状態を示す斜視図である。 図37に示す保持部材をはね上げた状態を示す斜視図である。 裏蓋部材に図37に示す保持部材を固定した状態を示す斜視図である。 裏蓋部材7を閉じる際に保持部材77を何かに当てて保持部材77を揺動させる構成を示す説明図である。 本発明の第七実施形態で採用する保持部材の斜視図である。 本発明の第七実施形態で採用する裏蓋部材の開口近傍の斜視図である。 第七実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する手順を説明する説明図である。 第七実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する図45に次ぐ手順を説明する説明図である。 第七実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する図46に次ぐ手順を説明する説明図である。 第七実施形態の浴室用テレビの製造工程において、保持部材を装着する図47に次ぐ手順を説明する説明図である。 従来技術の浴室用テレビの分解斜視図である。 図49のA−A断面斜視図である。 従来技術の浴室用テレビにおける配線作業の様子を示す説明図である。
符号の説明
1 浴室用テレビ(電気機器)
4 電装ケーブル
5 筺体
6 本体部
7 裏蓋部材
8 回路側コネクタ片
10 開口
11 フランジ装着凹部
12 環状の溝
13,14 柱部
15 Oリング
16 離脱保持部
17 開口
20,21,24 つめ形係合部
22,23 門形係合部
30 保持部材
36 足部
38 舌状部
47 ケーブル側コネクタ片
50 グロメット
51 水密包囲部
52 フランジ部
55 ネジ
56 撥水シート
60 保持部材
61 開口
77 保持部材
78 揺動軸
80,81 溝状係合部
82 保持部材
83 ヒンジ
85,86 板部
87 軸受け部
90,91 つめ状係合部
92 保持部材
93 開口

Claims (17)

  1. 壁面に固定される電気機器であって、筐体と、筐体の内外を連通する電装ケーブルを有し、前記筐体内には電気回路及び電気回路に接続される回路側コネクタ片が設けられ、前記電装ケーブルにはケーブル側コネクタ片が設けられ、ケーブル側コネクタ片が回路側コネクタ片に接続され、電装ケーブルを介して外部と筐体内の電気回路が接続される構造を備えた電気機器において、前記筐体は裏蓋部材と電気回路が設けられた本体部とを備え、裏蓋部材には電装ケーブルが挿通される開口が設けられ、裏蓋部材の内面側であって前記開口の近傍には係合部が設けられ、電装ケーブルの周囲にはグロメットが装着され、当該グロメットは、電装ケーブルの周囲を水密的に包囲する水密包囲部とフランジ部を有し、電装ケーブルは裏蓋部材の開口に挿通されて筐体の内外を連通し、グロメットのフランジ部は筐体の中にあって裏蓋部材の内面と接して開口の水密性を保持し、さらに保持部材を有し、当該保持部材は裏蓋部材の係合部と係合して裏蓋部材に固定されると共にフランジ部の筐体内部側と接してフランジ部の裏蓋部材に対する離脱を阻止することを特徴とする電気機器。
  2. 裏蓋部材の筐体内部側にはグロメットのフランジ部が装着される凹部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の電気機器。
  3. 凹部内に環状の溝が設けられ、当該環状の溝内にOリングが設けられ、Oリングがグロメットのフランジ部と接していることを特徴とする請求項2に記載の電気機器。
  4. 係合部は少なくとも2か所に設けられ、2か所の係合部の位置関係は、保持部材に外接する四角形の対向する二辺の位置、又は前記辺を平行移動した位置に相当する位置に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の電気機器。
  5. 係合部の少なくとも一つは弾性を有するつめ状であり、保持部材を一方の方向から押圧するとつめが逃げて保持部材が係合部に係合することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の電気機器。
  6. 1保持部材には開口があり、当該開口の内縁が係合部と係合することを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の電気機器。
  7. 係合部の少なくとも一つは門形であって裏蓋部材から立ち上げられた2本の柱部と、裏蓋部材に対して略平行方向に延びる離脱保持部を有し、保持部材の一部には舌状部があり、舌状部が門形の部位に挿入されて保持部材が係合部に係合することを特徴とする請求項1乃至6のいずれかに記載の電気機器。
  8. 係合部の少なくとも一つは裏蓋部材の面と略平行に設けられた凹部であり、保持部材は板状であってその端部又は周縁部が前記凹部に係合していることを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の電気機器。
  9. 2列平行に設けられた係合部を備え、2列の係合部の長手方向に延びる溝であって、互いに対向し、保持部材は板状であってその周縁部が前記係合部の溝と係合し、保持部材は裏蓋部材に対して摺動可能であることを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電気機器。
  10. 係合部の少なくとも一つは門形であり、保持部材の一部には2列以上の係合足部を有し、当該2列以上の係合足部が門形の係合部に挿通され、保持部材は裏蓋部材に対して摺動可能であることを特徴とする請求項1乃至9のいずれかに記載の電気機器。
  11. 保持部材は、2枚の板部がヒンジで結合されていて1枚の板部が他の板部に対して揺動可能であり、裏蓋部材には個々の板部に係合する係合部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電気機器。
  12. 保持部材は、裏蓋部材に対して揺動可能に取り付けられており、揺動する部位が裏蓋部材の係合部と係合することを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の電気機器。
  13. 本体部側の一部が保持部材の揺動部分と当接することを特徴とする請求項11又は12に記載の電気機器。
  14. 保持部材は、裏蓋部材に対して回転可能に取り付けられており、保持部材が一定の回転姿勢にあるときに裏蓋部材の係合部と係合することを特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の電気機器。
  15. 裏蓋部材の外側から保持部材に対してネジが挿通され、当該ネジによっても保持部材が裏蓋部材に固定されていることを特徴とする請求項1乃至14のいずれかに記載の電気機器。
  16. ネジが挿通された部位には、裏蓋部材の外側から撥水シートが貼着されていることを特徴とする請求項15に記載の電気機器。
  17. 請求項1乃至16のいずれかに記載の電気機器を製造する方法であって、裏蓋部材の開口に電装ケーブルを挿通し、裏蓋部材で本体部を塞ぐ以前であって電装ケーブルが開口から自由に出入り可能な状態で、ケーブル側コネクタ片を回路側コネクタ片に接続し、その後にグロメットのフランジ部を裏蓋部材の内面に押し当てると共に保持部材は裏蓋部材の係合部に係合し、又フランジ部の裏蓋部材に対する離脱を阻止し、その後に裏蓋部材で本体部を塞ぐことを特徴とする電気機器の製造方法。
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